JP3068817U - ピアス兼用イヤリング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】快適に装着でき、しかも製造工程が簡単なピア
ス兼用イヤリング。 【解決手段】装飾部７の上部に、耳の表面に当接される
耳当部１を設け、下部に耳の裏側から、耳当部に対応す
る位置において、弾性的に当接し得る接合部材を、上方
向への弾性力で回転自在に設ける。耳当部の裏側下端に
おいて、ピン回転軸４を回転自在に設置する。ピン回転
軸の側部に固着したピアス用のピン３が、耳の裏面に当
接している場合の接合部６に挿通可能であるとともに、
ピンが耳当部の下部に接触した場合、耳当部に対し耳の
表方向から裏方向にかけてほぼ直角方向となるように設
計する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ピアスとイヤリングとの双方に使用できる耳飾りに関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

近年ピアスとイヤリングとを兼用できる耳飾りの構造が色々と提案されている が、その構成は複雑であり、特にピンは、ピアスとして使用する場合には、耳当 部に対し略直交方向に、耳の表面から裏側面の方向を向くように安定した状態で 維持できると共に、イヤリングとして使用する場合には、耳当部は下方に垂れ下 がった状態とすることが必要である。

【０００３】 出願人は、既に平成８年実用新案登録願第９３１８号において、前記の要請を 充足する考案を提唱しているが、当該考案においては、耳当部の下部に溝を設け 、回転自在に設けたピンが、溝の上部に接触した場合、該耳当部に対し、耳の表 方向から裏方向にかけて略直角をなすように設計されていた。

【０００４】 しかしながら、前記考案においては、ピンが溝を通過するような位置に正確に 設けなければならない点、溝の部分を設け、かつ研磨することが煩雑な点におい て製造上の不便を免れることができなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記考案の欠点を克服し、かつピアスとイヤリングとを兼用できる 、極めて簡明な構成を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決する為、本考案の構成は、装飾部の上部に耳の表面に当接され る耳当部を設け、装飾部の下部に、耳の裏側から、該耳当部に対応する位置にお いて、弾性的に当接し得る接合部材を、上方向への弾性力を以って回転自在に設 け、耳当部の裏側下端において、ピン回転軸を回転自在に設置し、該ピン回転軸 の側部に固着されたピアス用のピンが、耳の裏面に当接している場合の接合部に 挿貫可能であると共に、該ピンが耳当部の下部に接触した場合、略耳当部に対し 耳の表方向から裏方向にかけて略直角方向をなすように、設計することを特徴と するピアス兼用イヤリングからなる。

【０００７】

【作用】

図１は、本考案の側面図を示すが、これによっても明らかなように、耳飾り用 としての装飾部７の上部に、耳の表側に当接される耳当部１を有しており、装飾 部７の下部に、回転自在に耳の裏側から当接する接合部６が設けられており、該 接合部６は、上方向に弾性的に回転することによって、耳の裏側から、耳当部１ の対応する位置に弾性的に当接することができる。

【０００８】 本考案においては、前記考案の場合と相違し、図２に示すように、耳当部１の 下端付近に溝５が設けられている訳ではない。そして、図３に示すように、耳当 部１の裏側下端に回転自在に設けられているピン回転軸４の側部に固着されてい る。

【０００９】 イヤリングとして使用する場合には、ピン３は、その後方において、回転して 下方に垂れ下がった状態とし（図１の実線によるピン参照）、耳当部１と弾性力 を有する接合部６との協働によって、耳の表面及び裏面において当接を行う。

【００１０】 他方、ピアスとして使用する場合には、ピン３を耳当部１の下端に接触する位 置まで回転させ（図１の点線に示すピン参照）、これによってピン３は、耳当部 １に対し、耳の表側から裏の方向に向けて、耳当部１に対し略直交する方向とし 、これによって耳に設けられた小孔を挿貫させ、かつ耳裏に当接している接合部 ６（特に図示せず）を挿貫した状態とすることができる。

【００１１】 そして、上記のように、ピン３は、図３に示すように、最上位置において耳当 部１に対し略直交方向とするように設計されているが、そのためには、ピンの軸 受部２において回転自在に設けられているピン回転軸４の下端の位置は、耳当部 １の下側の位置と概略一致していることが不可欠である。

【００１２】 これによって、図３に示すように、ピン３は、最上位置となった場合において 耳当部１の下部に当接した状態にて、耳当部１に対し略直交方向を呈することに なる。

【００１３】 ピン３は、上方向に回転し、弾性的に耳の裏側に当接する接合部材と挿貫可能 なので、ピアスとして使用している場合には、このような挿貫によって、耳の小 孔を安定した状態で、通貫することができる。

【００１４】 このように、最上位置にあるピン３が耳当部１に対し略直交方向とし、かつ耳 裏に当接している接合部材と挿貫することによって、ピアスとして安定した通貫 が可能である為、特にピン３を係止する部位を設ける必要がない。

【００１５】 即ち、本考案においては、前記考案の場合のように、特に耳当部の下方に溝を 設けずとも、前記考案と同等の作用を発揮することができる。

【００１６】

【実施例】

図４は、本考案の接合部に関する実施例を示す。

【００１７】 接合部６は、上方向に、弾性力を以って回転自在であることを必要とするが、 本実施例では、接合部６を一本の弾性を有する金属線を略中央において折り曲げ 、しかも依然として外側方向に広がろうとしている状態とし、かつ当該金属線の 下部両端を、略直交方向に外側に曲げたことによる脚部６１を設けている。

【００１８】 他方、装飾部７の下部において、前記脚部６１と嵌合し、かつこれを軸支する ２個の軸受部分７１の内側枠の双方の距離は、図４に示すように、上方に順次広 がるように設計してある為、接合部６を構成する金属線は、上側の広がった方向 に移動しようとし、これによって、上側方向への弾性力を以って、回転自在の状 態となる。

【００１９】

【考案の効果】

このように、本考案においては、ピンが係止する部位を設けずとも、耳の裏側 に当接する接合部と挿貫自在と設計し、しかも回転自在に設計するピンの最上位 置は、耳当部と略直交する方向に設計されている為、耳当部と耳の表側とは、ピ アスとして使用する場合、快適な接触をすることが実現できる。

【００２０】 他方、ピンを下方に垂れ下げた状態とした場合には、ピンは、耳当部から突出 していないので、耳当部及び接合部によってイヤリングとして使用する場合にも 、快適な接触を実現することができる。

【００２１】 そして、本考案においては、溝を設けないため、ピン及びその回転軸を耳当部 の下方裏側において設ける位置を必ずしも厳格に選択する必要がない。

【００２２】 しかも、溝を設けないため、前記考案の場合のような溝の設置及びその研磨、 更にはピンと溝との位置の調整などという煩雑な工程を免れることができる。

【００２３】 しかも、ピンがピン回転軸の側部に設けられているため、イヤリングとして使 用する場合、ピンは、前記考案の場合に比し、より耳当部の後側（装飾部の内側 ）に位置することになり、目立たない素材とすることが可能である。

【００２４】 このように、本考案は、極めて簡単な構成でありながら、様々な長所を有する ピアス兼用イヤリングの構成を提供できるので、その価値は絶大である。

【００２５】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全概要を示す側面図。

【図２】耳当部の正面図。

【図３】ピンが最上位置にある場合の状態を示す側断面
図。

【図４】接合部の正面図。

【符号の説明】

１：耳当部 ２：ピンの軸受部 ３：ピン ４：ピン回転軸 ６：接合部 ６１：接合部の脚部 ７：装飾部 ７１：装飾部の軸受部分

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 装飾部の上部に耳の表面に当接される耳
   当部を設け、装飾部の下部に、耳の裏側から、該耳当部
   に対応する位置において、弾性的に当接し得る接合部材
   を、上方向への弾性力を以って回転自在に設け、耳当部
   の裏側下端において、ピン回転軸を回転自在に設置し、
   該ピン回転軸の側部に固着されたピアス用のピンが、耳
   の裏面に当接している場合の接合部に挿貫可能であると
   共に、該ピンが耳当部の下部に接触した場合、略耳当部
   に対し耳の表方向から裏方向にかけて略直角方向をなす
   ように、設計することを特徴とするピアス兼用イヤリン
   グ。
2. 【請求項２】 接合部は、一本の弾性を有する金属線を
   略中央において折り曲げた形状からなり、接合部の下部
   は、略直角に曲げられた脚部を有し、該下端部が、装飾
   部の下方に軸支され、該下方の軸支する軸受部分の内側
   枠の双方の距離は、上方向に沿って、順次幅広構造を形
   成し、接合部をなす折り曲げられた金属線の両側は、外
   側方向に拡大しようとする弾性を有していることを特徴
   とする請求項１記載のピアス兼用イヤリング。