JP3068673B2 - 超音波送受波装置 - Google Patents

超音波送受波装置

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JP3068673B2 JP3211654A JP21165491A JP3068673B2 JP 3068673 B2 JP3068673 B2 JP 3068673B2 JP 3211654 A JP3211654 A JP 3211654A JP 21165491 A JP21165491 A JP 21165491A JP 3068673 B2 JP3068673 B2 JP 3068673B2
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定物に超音波を伝
搬させてその伝搬時間などを測定する超音波送受波装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波式距離計や超音波式流量
計などの超音波式の計測器は、超音波送波器から所定周
波数の超音波を出力し、その反射波或いは透過波を捕捉
して電気信号に変換し、この捕捉された受信情報に基づ
いてその伝搬時間などを算定するように構成されてい
る。図19に、この種の超音波の計測器の1つである超
音波送受波装置の従来例を示す。
【0003】この図19に示す従来例は、予め内蔵され
ているタイマによって所定のタイミング毎にパルス波を
発生し出力するパルス発振回路101と、このパルス発
振回路101によって駆動される超音波送波器102
と、この超音波送波器102から出力される超音波を被
測定物Sを介して受信する超音波受波器103とを備え
ている。この超音波受波器103で受信された超音波信
号は、電気信号に変換されたのち増幅器104で増幅さ
れて伝搬時間算定手段106に送られる。そして、この
伝搬時間算定手段106では、増幅器104からの受信
信号とパルス発振回路101のタイマからのタイミング
パルスとから伝搬時間が算定されるようになっている。
【0004】図20に、前述した伝搬時間算定手段10
6の具体例を示す。この伝搬時間算定手段106は、パ
ルス発振回路101のタイマからのタイミングパルスに
よりトリガされて一定の周期の方形波パルスである書き
込みパルス及び読み出しパルスを発生するタイミング制
御回路110と、増幅器104からの受信信号を波形デ
ータとして入力しディジタル値に変換し出力するA/D
変換回路111と、このA/D変換回路111から出力
される波形データを、所定のアドレスに対して書き込み
パルスで格納すると共に読み出しパルスで読み出し出力
する波形記憶部112と、この波形記憶部112から出
力される波形データより伝搬時間を検出し出力する伝搬
時間算定出力部113とを備えている。
【0005】伝搬時間算定出力部113は、波形記憶部
112から出力される波形データより受信信号のゼロク
ロス点を検出すると共に、そのゼロクロス点に対応した
アドレスを出力するゼロクロス点アドレス検出部114
と、このゼロクロス点アドレス検出部114から出力さ
れるアドレスに基づいて伝搬時間を算定する伝搬時間演
算部117とを備えている。
【0006】そして、この図20に示す従来例では、ま
ず、タイミング制御回路110に、図19におけるパル
ス発振回路101からの出力パルスが、タイミングパル
スとして入力される。このタイミングパルスにトリガさ
れて、一定周期の方形波パルスが、書き込みパルスとし
てタイミング制御回路110から出力される。一方、A
/D変換回路111は、送られて来る波形データが書き
込みパルスに応じてサンプリングされディジタルに変換
されて、波形記憶部112に出力される。波形記憶部1
12に出力されたディジタル値は、波形記憶部112で
は書き込みパルスに応じて低いアドレスから順次格納さ
れる。
【0007】必要なすべてのディジタル値が格納される
と、タイミング制御回路110から読み出しパルスが出
力されるようになっている。この読み出しパルスによ
り、波形記憶部112に格納されたディジタル値は、書
き込まれた順序と同じ順序で読み出され、ゼロクロス点
アドレス検出部114に送られる。図21に、書き込み
及び読み出しのタイミングチャートを示す。
【0008】ゼロクロス点アドレス検出部114では、
予め決められたスレショルドレベルThに基づいて波形
データの内の所定レベルの波形を検出し、その検出時点
よりあとに出力されたディジタル値の中で最初に極性が
正から負へ変わるディジタル値を検出し、これをゼロク
ロス点(受信超音波の受信タイミングを示す情報)とし
て出力する。
【0009】そして、これを受けた伝搬時間演算部11
7では、ゼロクロス点アドレス検出回路部114で特定
されたゼロクロス点(受信超音波の受信のタイミングを
示す情報)に基づいて受信超音波の伝搬時間が算定され
るようになっている。図19に、タイミングパルス
O ,受信超音波信号A,B,C,スレショルドレベル
Thなどの関係を示す。この図21において、時間tO
を検出しているのは、真の受信信号の立ち上がり時間t
sの部分の受信信号がノズルに埋もれていて、正確な受
信信号立ち上がりを検出するのが困難であることから、
検出の確実な第1のゼロクロス点tO をもって受信時間
としている。また、必要に応じて、第2、第3のゼロク
ロス点を検出し、これに基づいてtsとtO の誤差、即
ち「ts−tO 」で補正し、受信信号立ち上がり時間t
sを求めることにより、被測定物S内の超音波伝搬時間
の測定がなされる場合もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来例にあっては、受信信号の受信レベルの変動がある
と、同じ被測定物であっても、前述した時間tO が誤っ
て検出されてしまうという問題点がある。図21の上か
ら3番目の波形Bに示すように、受信信号の受信レベル
が低下した場合は、時間tO は遅れた時間を検出するこ
とになる。また、同図(図21)の上から4番目の波形
Cに示すように受信信号の受信レベルが増加した場合
は、時間t。は早まった時間を検出することになる。こ
のように、時間t。がずれて検出されるので、被測定物
S内の超音波伝搬時間に測定誤差を生じてしまうという
不都合があった。
【0011】さらに、通常スレショルドレベルはノズル
を拾うことなく受信信号を検出することができるようあ
る程度高く設定される。従って、被測定物からの第1波
はそれ以前に到達しているので、実際の伝搬時間と異な
った伝搬時間を測定してしまうという問題があった。か
かる誤差を補正しようとしても、どれ位ずれているかが
わからないため正確に補正できないという問題もある。
【0012】本発明は、かかる従来の有する不都合を改
善し、受信信号の受信レベルの変動があっても、超音波
伝搬時間に測定誤差を生じることがなく、真の到達第1
波基づいて測定することのできる超音波送受波装置を提
供することを、その目的とする。
【0013】
【発明が解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明では、超音波送波器および超音波受波器を有
し、前記超音波送波器の出力タイミングに基づいて前記
超音波受波器で受信される超音波の伝搬時間を算定する
伝搬時間算定手段を備えている。この伝搬時間算定手段
は、前記超音波受波器で受信される超音波の波形信号を
所定のタイミングで順次記憶する波形記憶部と、この波
形記憶部から出力される波形データに基づいてゼロクロ
ス点を検出するゼロクロス位置検出部と、このゼロクロ
ス位置検出部の出力および前記超音波受波器の出力タイ
ミングとに基づいて受信超音波の伝搬時間を算定する伝
搬時間演算部とを備えている。そして、前述したゼロク
ロス位置検出部が、波形記憶部から出力される波形デー
タから隣接する波同士の振幅比を求める振幅比演算機能
と、この演算される振幅比の内の最大振幅比にかかる波
形データを基準波として選定する基準波選定機能と、こ
の選定された基準波に基づいてゼロクロス点を特定する
ゼロクロス点特定機能とを備える、という構成を採って
いる。
【0014】
【作用】振幅比が最大になるということは波の立ち上が
りが急峻であるということであり、被測定物から到達し
た第1波であるといえる。即ち、本発明では、振幅比が
最大となる波との関係に基づいてゼロクロス点を決定し
たことから、受信波の真の到達のより即した測定とな
る。また、受信信号のレベルの変動があって受信信号の
波形の振幅の絶対値が変動しても、その波形の相対的な
形状はそれほど変動しない。このため、波形の中の隣接
する波同士の振幅比の傾向は変わらない。従って、誤差
のより少ない測定結果を得ることが出来る。
【0015】
【発明の実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図
18に基づいて説明する。ここで、前述した従来例と同
一の物については同一の符号を用いることとする。
【0016】まず、図2に示すように、この実施例は、
パルス発振回路101と、このパルス発振回路101に
よって駆動される超音波送波器102と、この超音波送
波器102から出力される超音波を被測定物Sを介して
受信する超音波受波器103とを備えている。この超音
波受波器103で受信された超音波信号は、電気信号に
変換されたのち増幅器104で増幅されて伝搬時間算定
手段10に送られる。そして、この伝搬時間算定手段1
0では、増幅器104からの受信信号とパルス発振回路
101からのタイミングパルスとから受信超音波の伝搬
時間が算定されるようになっている。
【0017】図1に上記伝搬時間算定手段10の具体例
を示す。この図1に示す伝搬時間算定手段10は、前述
した従来例の場合と同一に機能するタイミング制御回路
110とA/D変換回路111とを備えている。そし
て、A/D変換回路111から出力される波形データ
を、所定のアドレスに対して書き込みパルスで格納する
と共に読み出しパルスで読み出し出力する波形記憶部1
1と、この波形記憶部11から出力される波形データよ
りゼロクロス点を検出するゼロクロス位置検出部12
と、ゼロクロス位置検出部12および前述した波形記憶
部11から出力される波形データに基づいて伝搬時間を
算定し出力する伝搬時間演算部13とを備えた構成とな
っている。
【0018】本実施例では、波形記憶部11から出力さ
れる波形データをマイクロコンピュータによって信号処
理した場合について説明する。従って、ゼロクロス位置
検出部12の構成を図3から図7に示したアルゴリズム
によって説明する。
【0019】図3に本実施例における全体のアルゴリズ
ムを示す。本実施例では、ゼロクロス位置検出部12を
大きく分けて、波長演算部であるところの波長を求める
ステップ(S1)と、求めた波長と波形データよりピー
クのスパンを求めるステップ(S2)と、隣接する波同
士のスパン比を求めるステップ(S3)と、求めたスパ
ン比が最大となる波を検出してその波との関係において
真のゼロクロス点を検出するステップ(S4)とから構
成されている。
【0020】図4,図5に、ステップS1の詳細アルゴ
リズムを示す。このアルゴリズムは必ずしも必須のもの
ではないが、このアルゴリズムによって得られた波長を
用いることにより、以降のステップにおける処理の迅速
化を図るために設けているものである。
【0021】まず、i番目(i=1,・・・,n)に受
信された波形データにおいて符号が+の最大値を検出
し、そのアドレス「max(i)」を求める(Sl−
2)。続いて、そのアドレス「max(i)」から前ア
ドレスに向かって波形データの値の符号が−から+へ変
わる点(ゼロクロス点)のアドレス各「zero
j (i)(j=0,・・・)」と波形の各ピーク値「P
j (i)」とを求める(Sl−4)。このステップ「S
l−4」の演算をピーク値「Pj(i)」がスレショル
ドレベルPTHより小さくなるまで続けると共に(Sl−
5)、ピーク値がスレショルドレベルPTHより大きい波
の個数Cを求める(Sl−6)。
【0022】そして、i番目の波形データの波長を、
「L(i)=〔zeroO (i)−zeroC (i)〕
/C」の式により求める(Sl−7)。このステップ
「Sl−2」から「Sl−7」までをn個の受信された
波形データについて繰り返えすことにより、各波長
(i)を求め(Sl−1;Sl−8)、平均の波長を、
w=(1/n)・ΣL(i);〔但し、Σはiからnま
で集計〕の式により求める(Sl−9)。
【0023】次に、ステップS2の詳細アルゴリズム
を、図6(S2−1〜S2−9)に示す。この場合、ス
テップS2のアルゴリズムを開始する前に、仮の基準ゼ
ロクロス点を決めておく(図12)。この仮の基準ゼロ
クロス点は、n個の波形データについての平均スパンを
求めるために各波形データの基準位置を一致させるのに
用いるものであって、受信波の到達時刻を表すものでは
ない。従って、例えば或る一定のスレシホールドレベル
を越えた直後のゼロクロス点を、便宜上、仮の基準ゼロ
クロス点と決める。この場合、好ましくはスレシホール
ドレベルをやや高めに設定すると安定した仮の基準ゼロ
クロス点とすることができる。
【0024】i番目(i=1,・・・n)に受信された
波形データにおいて、前回(i−l番目の波形データに
おける仮の基準ゼロクロス点のアドレス「Zt,i-1 」と
同じアドレスの波形データ「Wzt,i-1(i)」を求める
(S2−2)。各回の受信において多少の変動があるた
め、前回のゼロクロス点のアドレスにおけるデータ値が
必ずしも0になっているとは限らない。従って、このず
れを見てゼロクロス点がどちらにずれたかを判断する
(S2−3)。即ち、波形データ「Wzt,i-1(i)」が
0以上の場合は、図13の場合1に示すようにゼロクロ
ス点が後方にずれたものと判断して、アドレス「Z
t,i-1 」から後方に向かって波形データの符号が+から
−へ変わるアドレスを求め、このアドレス「Zt,i 」を
新たな仮の基準ゼロクロス点とする(S2−4)。
【0025】一方、波形データ「Wzt,i-1(i)」が0
より小さい場合は、図14の場合2に示すようにゼロク
ロス点が前方にずれたものと判断して、アドレス「Z
t,i-1 」から前方にずれたものと判断して、アドレス
「Zt,i-1 」から前方に向かって波形データの符号−か
ら+へ変わるアドレスを求め、このアドレス「Zt,i
を新たな仮の基準ゼロクロス点とする(S2−5)。
【0026】次に、この新たな仮の基準ゼロクロス点に
基づき、前方5波、後方2波のゼロクロス点を求める
(S2−6)。
【0027】Zj (i )=Wt,i-w (5−j);〔ここ
で、j=0,・・・,7〕。また、wは先のステップS
1で求めた平均波長である。仮の基準ゼロクロス点の前
後8波のゼロクロス点を、得られた生の波形データから
符号が変わるアドレスを検出して求めることも可能であ
るが、ここでは処理時間の短縮のために波長を用いて近
似式により求めている。即ち、仮のゼロクロス点から波
長整数倍離れた点は、ゼロクロス点であろうという仮定
に基づいた近似である。さらに、各ゼロクロス点の1/
4波長前の点(予想+ピーク点)と3/4波長前の点
(予想ピーク点)のデータ差,即ちスパンを以下の式か
ら求める(S2−7)。
【0028】Sj (i)=Wzj-1w/4 (i)−W
Zj-3w/4 (i);ここでも上述と同様の近似により:ゼ
ロクロス点1/4の波長前が+のピーク点、3/4波長
前が−のピーク点であるという仮定に基づいた近似によ
り、処理時間を短縮している。実際のピーク値を求める
ことももちろん可能である。尚、ここで、スパンは+の
ピーク点と−のピーク点の差をとることにより、波形デ
ータに重量されるオフセット値、低周波ノズル等の影響
をキャンセルすることができる。
【0029】このステップ「S2−2」から「S2−
7」までをn個の受信された波形データについて繰り返
して、各8波のスパンを積算する(S2−8)。
【0030】 Aj (i)=Aj (i−1)+Sj (i);〔ただし、j=0,・・・7〕。
【0031】次に、ステップS3に移行し、ステップS
2で求めた各8波のスパンの積算値から平均スパンを求
める(S3−1)。
【0032】Sj の平均値=Aj (n)/ n ;〔ただ
し、j=0,・・・7〕。そして、隣接する波の平均ス
パンのスパン比Rj を、以下の式により求める(S3−
2)。
【0033】Rj =(Sj+1 の平均値)/(Sj の平均
値) ;〔ただし、Sj >0〕。一方、(Sj の平均
値)≦0の場合は、Rj =1とおく。即ち、スパンは理
想的には+の値となるはずであるが、近似によってピー
クのアドレスを求めていること及びノイズ等の影響によ
って、−または0になる場合がある。この場合には比R
j は1におくことで対処する。
【0034】次に、ステップS4で、Rj の最大値R
max と、そこのゼロクロス点Zmax とを求める(S4−
1)。このスパン比が最大となる波は到達した受信波の
第1波と考えられるため、そのゼロクロス点を到達時刻
として取り扱うことにより伝搬時間を求めることが理想
である。実際には、このスパン比最大点は振幅の絶対値
としては小さい。従ってノイズの影響を受け易い。この
ため、本実施例ではこのゼロクロス点Zmax より,2波
後のゼロクロス点を真のゼロクロス点として取り扱って
いる(S4−2)。この2波分の時間差は、実際の製品
では後の処理で補正するように成っている。
【0035】以上のアルゴリズムによって検出された真
のゼロクロス点と超音波送波器の出力タイミンングとに
基づいて、伝搬時間演算部13において受信超音波の伝
搬が演算される。ここで、本実施例では平均処理により
ゼロクロス点を求めているが、受信波が安定している場
合には平均処理を行わず1回の測定によるスパンの振幅
比によりゼロクロス点を求めてもよい。
【0036】また、以上のゼロクロス点アドレス検出
は、毎回行う必要はなく初期処理とし、以降のゼロクロ
ス点を追尾処理によって決定することもできる。図8
に、この場合の追尾処理のアルゴリズムを示す。
【0037】この追尾処理は、基本的にはステップ2に
おける「S2−2」から「S2−5」までの処理同様で
ある。まず、前回の測定においてゼロクロス点となった
アドレスzP-1 と同じアドレスの波形データWZP-1を求
める。この波形データWZP-1の符号が+か−かによっ
て、ゼロクロス点がどちら側にずれたかを判断する(S
5−2)。
【0038】即ち、波形データWZP-1が0以上の場合
は、ゼロクロス点が後方にずれたものと判断して、アド
レスzP-1 から後方に向かって波形データの符号が+か
ら−へ変わるアドレスを求め、このアドレスzP を新た
な仮の基準点ゼロクロス点とする(S5−3)。一方、
波形データWZP-1が0より小さい場合は、ゼロクロス点
前方にずれたものと判断して、アドレスzP-1 から前方
に向かって波形データの符号が−から+へ変わるアドレ
スを求め、このアドレスzP を新たな仮の基準点ゼロク
ス点とする(S5−3)。
【0039】以上のような処理を行うことにより、受信
時間の変動があまりないときには真のゼロクロス点を追
尾することができ、これにより超音波の伝搬時間を測定
することができる。尚、上記実施例のゼロクロス点は、
主にデータの符号が+から−に変わる点としているが符
号が−から+に変わる点としても同様である。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によると、受信波の
波形データから隣接する波同士の振幅比を求めると共
に、振幅比が最大となる波との関係に基づいてゼロクロ
ス点を決定するという手法を採用したので、真の波の到
達に即した受信波のゼロクロス点を受信波の測定点とし
て特定することができ、これがため、信号のレベルの変
動等で受信信号の振幅の絶対値が変動しても、その波形
の相対的な形状は僅少であることから、本発明にあって
はゼロクロス点を高精度に特定することができ、従って
超音波伝搬時間を高精度に測定し出力することができる
という従来にない優れた信頼性ある超音波送受波装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の主要部を示すブロック図
【図2】図1のブロック図を組み込んだ装置全体の構成
を示すブロック図
【図3】図1におけるブロック図内のゼロクロス位置検
出部の全体的動作を示すフローチャート
【図4】図3に於けるステップS1の具体的動作例を示
すフローチャート
【図5】図4におけるi番目の波長を示す説明図
【図6乃至図7】図3におけるステップS2の具体的動
作の一例を示すフローチャート
【図8】図1内の伝播時間演算部が備えているゼロクロ
ス追尾機能の動作を示す説明図
【図9乃至11】各々図4(A)のフローチャートにお
ける波長にかかる補足説明図
【図12乃至図18】各々図5乃至図6のフローチャー
トにおける波長にかかる補足説明図
【図19乃至図20】従来例を示すブロック図
【図21】図20の動作例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 伝搬時間算定手段 11 波形記憶部 12 ゼロクロス位置検出部 13 伝搬時間演算部 102 超音波送波器 103 超音波受波器 110 タイミング制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01H 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波送波器および超音波受波器を有
    し、前記超音波送波器の出力タイミングに基づいて前記
    超音波受波器で受信される超音波の伝搬時間を算定する
    伝搬時間算定手段を備え、この伝搬時間算定手段が、前
    記超音波受波器で受信される超音波の波形信号を所定の
    タイミングで順次記憶する波形記憶部と、この波形記憶
    部から出力される波形データに基づいてゼロクロス点を
    検出するゼロクロス位置検出部と、このゼロクロス位置
    検出部の出力および前記超音波送波器の出力タイミング
    とに基づいて受信超音波の伝搬時間を算定する伝搬時間
    演算部とを有する超音波送受波装置において、前記ゼロ
    クロス位置検出部が、前記波形記憶部から出力される波
    形データから隣接する波同士の振幅比を求める振幅比演
    算機能と、この演算される振幅比の内の最大振幅比にか
    かる波形データを基準波として選定する基準波選定機能
    と、この選定された基準波に基づいてゼロクロス点を特
    定するゼロクロス点特定機能とを備えていることを特徴
    とする超音波送受波装置。
  2. 【請求項2】 前記ゼロクロス位置検出部が、前記波形
    記憶部から出力される波形データの内の予め定めたスレ
    ショルドレベル以上の複数の波形データに基づいてその
    平均波長を算定する平均波長演算機能と、この算定され
    た平均波長に基づいて前記波形記憶部から出力される波
    形データの隣接する波同士の振幅比を求める振幅比演算
    機能とを備えていることを特徴とする請求項1記載の超
    音波送受波装置。
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