JP3068115B1 - 陰極線管および画像補正方法 - Google Patents

陰極線管および画像補正方法

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JP3068115B1
JP3068115B1 JP11072651A JP7265199A JP3068115B1 JP 3068115 B1 JP3068115 B1 JP 3068115B1 JP 11072651 A JP11072651 A JP 11072651A JP 7265199 A JP7265199 A JP 7265199A JP 3068115 B1 JP3068115 B1 JP 3068115B1
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    • HELECTRICITY
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Abstract

【要約】 【課題】 繋ぎ目部分が目立たないように複数の分割画
面を繋ぎ合わせて良好に画像表示を行う。 【解決手段】 管内において、隣接する左右の分割画面
の繋ぎ目側における電子ビームeBL,eBRの過走査
領域OSに、電子ビームeBL,eBRの入射に応じて
電気的な検出信号を出力するインデックス電極70を設
ける。インデックス電極70から出力された検出信号に
基づいて、左右の分割画面が位置的に適正に繋ぎ合わさ
れるように画像の表示制御を行う。また、インデックス
電極70から出力された検出信号に基づいて、繋ぎ目部
分の輝度の変調制御を行い、繋ぎ目部分における輝度の
変化が目立たなくなるように画像の表示制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子銃を備
えた陰極線管およびこの陰極線管における画像補正方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータ用の
モニタ装置等の画像表示装置においては、陰極線管(C
RT)が広く使用されている。陰極線管は、陰極線管内
部(以下、単に管内ともいう。)に備えられた電子銃か
ら蛍光面に向けて電子ビームを照射し、電子ビームの走
査に応じた走査画面を形成するものである。陰極線管の
構成としては、単一の電子銃を備えたものが一般的であ
るが、近年では、複数の電子銃を備えた複電子銃方式の
ものが開発されている。このような陰極線管では、複数
の電子銃から放射された複数の電子ビームによって、複
数の分割画面を形成すると共に、これらの複数の分割画
面を繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成して画像
表示を行うようにしている。この複数の電子銃を備えた
陰極線管に関連する技術については、例えば、実公昭3
9−25641号公報、特公昭42−4928号公報お
よび特開昭50−17167号公報等において開示され
ている。このような複数の電子銃を備えた陰極線管によ
れば、単一の電子銃を用いた陰極線管よりも、奥行きの
短縮化を図りつつ大画面化を図ることができる等の利点
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の複電
子銃方式の陰極線管においては、複数の分割画面を繋ぎ
合わせて単一の画面を表示させるときに、できるだけ分
割画面同士の繋ぎ目を目立たないようにすることが望ま
しい。しかしながら、従来では、この複数の分割画面同
士の繋ぎ目を目立たないようにするための技術が不充分
であり、かならずしも画面全体で良好な画像を得ること
ができないという問題点があった。例えば、陰極線管で
は、使用環境の違いにより地磁気等の影響の受け方が異
なり、画歪み等が生じるため、上述の繋ぎ目部分の表示
に関しても悪影響を受けるが、従来の複電子銃方式の陰
極線管においては、この使用環境を考慮した繋ぎ目部分
の表示制御が充分なされていない。また、陰極線管で
は、偏向回路等の処理回路が経時変動することによって
も画像の表示性能が劣化するが、従来の複電子銃方式の
陰極線管においては、この経時変動を考慮した繋ぎ目部
分の表示制御についても充分なされていない。このよう
に、従来では、使用環境や経時変動等を考慮して、複数
の分割画面をどのように表示制御して適切に繋ぎ合わせ
るかについての技術が不充分であり、画面の繋ぎ目を常
時鑑賞に耐え得る程度に見えなくするような保証が無
い。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、繋ぎ目部分が目立たないように複数
の分割画面を繋ぎ合わせて良好に画像表示を行うことが
できる陰極線管および画像補正方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による陰極線管
は、複数の電子ビームを放射する複数の電子銃と、管内
において、隣接する分割画面の繋ぎ目側における電子ビ
ームの過走査領域に設けられると共に、電子ビームの入
射に応じて光または電気的な信号を出力する電子ビーム
検出手段と、電子ビーム検出手段から出力された光また
は電気的な信号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋
ぎ合わされて表示されるよう、複数の分割画面の位置的
な制御を行うと共に、複数の分割画面の重複領域におけ
る輝度の変調制御を行う制御手段とを備えたものであ
る。本発明による他の陰極線管は、外囲器を備え、複数
の電子ビームによって有効画面およびこの有効画面外の
過走査領域の走査を行い、複数の電子ビームの走査によ
って形成される複数の分割画面を部分的に重複させて繋
ぎ合わせることにより単一の画面を形成して画像表示を
行うようにした陰極線管であって、複数の電子ビームを
放射する複数の電子銃と、外囲器の一部を誘電体として
利用して形成されたキャパシタと、管内において、隣接
する分割画面の繋ぎ目側における電子ビームの過走査領
に設けられると共に、キャパシタに電気的に接続さ
れ、電子ビームの入射に応じて生じた電気的な信号を、
キャパシタを介して外囲器外に出力する電子ビーム検出
手段と、電子ビーム検出手段から出力された電気的な信
号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて
表示されるよう画像の表示制御を行う制御手段とを備え
たものである。また、本発明による更に他の陰極線管
は、複数の電子ビームによって有効画面およびこの有効
画面外の過走査領域の走査を行い、複数の電子ビームの
走査によって形成される複数の分割画面を部分的に重複
させて繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成して画
像表示を行うようにした陰極線管であって、複数の電子
ビームを放射する複数の電子銃と、電子ビームの走査方
向に対して直交する方向に蛍光体パターンまたは切り欠
き孔が複数設けられ、電子ビームの水平方向および垂直
方向の走査位置を検出するための板状の部材で構成され
ると共に、管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側
における電子ビームの過走査領域に設けられることによ
り、電子ビームの入射に応じて光または電気的な信号を
出力する電子ビーム検出手段と、電子ビーム検出手段か
ら出力された光または電気的な信号に基づいて、蛍光体
パターンまたは切り欠き孔が設けられた位置毎に、電子
ビームの水平方向および垂直方向の走査位置を検出し、
この検出結果に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ
合わされて表示されるよう画像の表示制御を行う制御手
段とを備えたものである。
【0006】また、本発明による画像補正方法は、陰極
線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側にお
ける電子ビームの過走査領域に設けられた電子ビーム検
出手段から、電子ビームの入射に応じて光または電気的
な信号を出力し、電子ビーム検出手段から出力された光
または電気的な信号に基づいて、複数の分割画面が適正
に繋ぎ合わされて表示されるよう、複数の分割画面の位
置的な制御を行うと共に、複数の分割画面の重複領域に
おける輝度の変調制御を行うようにしたものである。本
発明による他の画像補正方法は、外囲器を備え、複数の
電子ビームによって有効画面およびこの有効画面外の過
走査領域の走査を行い、複数の電子ビームの走査によっ
て形成される複数の分割画面を部分的に重複させて繋ぎ
合わせることにより単一の画面を形成して画像表示を行
うようにした陰極線管における画像補正方法であって、
陰極線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側
における電子ビームの過走査領域に設けられた電子ビー
ム検出手段を、外囲器の一部を誘電体として利用したキ
ャパシタに電気的に接続し、電子ビームの入射に応じて
生じた電気的な信号を、キャパシタを介して外囲器外に
出力し、電子ビーム検出手段から出力された電気的な信
号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて
表示されるよう画像の表示制御を行うようにしたもので
ある。また、本発明による更に他の画像補正方法は、複
数の電子ビームによって有効画面およびこの有効画面外
の過走査領域の走査を行い、複数の電子ビームの走査に
よって形成される複数の分割画面を部分的に重複させて
繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成して画像表示
を行うようにした陰極線管における画像補正方法であっ
て、陰極線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ
目側における電子ビームの過走査領域に設けられると共
に、電子ビームの走査方向に対して直交する方向に蛍光
体パターンまたは切り欠き孔が複数設けられ、電子ビー
ムの水平方向および垂直方向の走査位置を検出するため
の板状の部材で構成された電子ビーム検出手段から、電
子ビームの入射に応じて光または電気的な信号を出力
し、電子ビーム検出手段から出力された光または電気的
な信号に基づいて、蛍光体パターンまたは切り欠き孔が
設けられた位置毎に、電子ビームの水平方向および垂直
方向の走査位置を検出し、この検出結果に基づいて、複
数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示されるよう画
像の表示制御を行うようにしたものである。
【0007】本発明による陰極線管および画像補正方法
では、管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側にお
ける電子ビームの過走査領域に設けられた電子ビーム検
出手段から、電子ビームの入射に応じた光または電気的
な信号が出力され、この光または電気的な信号に基づい
て、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示される
よう、複数の分割画面の位置的な制御が行われると共
に、複数の分割画面の重複領域における輝度の変調制御
が行われる。本発明による他の陰極線管および画像補正
方法では、管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側
における電子ビームの過走査領域に設けられた電子ビー
ム検出手段が、外囲器の一部を誘電体として利用したキ
ャパシタに電気的に接続され、電子ビームの入射に応じ
て生じた電気的な信号が、キャパシタを介して外囲器外
に出力される。そして、電子ビーム検出手段から出力さ
れた電気的な信号に基づいて、複数の分割画面が適正に
繋ぎ合わされて表示されるよう画像の表示制御が行われ
る。また、本発明による更に他の陰極線管および画像補
正方法では、管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目
側における電子ビームの過走査領域に設けられると共
に、電子ビームの走査方向に対して直交する方向に蛍光
体パターンまたは切り欠き孔が複数設けられ、電子ビー
ムの水平方向および垂直方向の走査位置を検出するため
の板状の部材で構成された電子ビーム検出手段から、電
子ビームの入射に応じて光または電気的な信号が出力さ
れる。そして、電子ビーム検出手段から出力された光ま
たは電気的な信号に基づいて、蛍光体パターンまたは切
り欠き孔が設けられた位置毎に、電子ビームの水平方向
および垂直方向の走査位置が検出され、この検出結果に
基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
されるよう画像の表示制御が行われる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0009】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る陰極線管の概略を示す構成図であ
る。この図において、(B)は、陰極線管の正面図であ
り、(A)は、(B)におけるA−A′線断面図であ
る。この図に示したように、本実施の形態に係る陰極線
管は、内側に蛍光面11が形成されたパネル部10と、
このパネル部10に一体化されたファンネル部20とを
備えている。ファンネル部20の後端部の左右にはそれ
ぞれ電子銃31L,31Rを内蔵した細長い形状の2つ
のネック部30L,30Rが形成されている。この陰極
線管は、パネル部10、ファンネル部20およびネック
部30L,30Rにより全体的に2つの漏斗形状の外観
が形成される。以下では、この陰極線管を形作る全体的
な形状部分を外囲器ともいう。パネル部10およびファ
ンネル部20は各々の開口部同士が互いに融着されてお
り、内部は高真空状態を維持することが可能になってい
る。蛍光面11には、蛍光体よりなる図示しない縞状の
パターンが形成されている。
【0010】この陰極線管の内部には、蛍光面11に対
向するように配置された金属製の薄板よりなる色選別機
構12が配置されている。色選別機構12は、方式の違
いによりアパーチャグリルまたはシャドウマスク等とも
呼ばれるものであり、その外周がフレーム13によって
支持されていると共に、支持ばね14を介してパネル部
10の内面に取り付けられている。ファンネル部20に
は、アノード電圧HVを加えるための図示しないアノー
ド部が設けられている。ファンネル部20から各ネック
部30L,30Rにかけての外周部分には、それぞれ電
子銃31L,31Rから照射された各電子ビームeB
L,eBRを偏向させるための偏向ヨーク21L,21
Rと、各電子銃31L,31Rから照射された各色用の
電子ビームのコンバーゼンス(集中)を行うためのコン
バーゼンスヨーク32L,32Rとが取り付けられてい
る。ネック部30からパネル部10の蛍光面11に至る
内周面は、導電性の内部導電膜22によって覆われてい
る。内部導電膜22は、図示しないアノード部に電気的
に接続されており、アノード電圧HVに保たれている。
また、ファンネル部20の外周面は、導電性の外部導電
膜23によって覆われている。
【0011】電子銃31L,31Rは、図示しないが、
それぞれ赤(Red=R),緑(Green=G)および青(Bl
ue=B)用の3本のカソード(熱陰極)を備えた熱陰極
構体の前部に複数の電極(グリッド)を配列した構成と
なっており、各電極においてカソードから放射される電
子ビームeBL,eBRの制御や加速等を行うようにな
っている。電子銃31L,31Rから放射された各色用
の電子ビームは、それぞれ色選別機構12等を通過して
蛍光面11の対応する色の蛍光体に照射される。
【0012】なお、本実施の形態の陰極線管において
は、左側に配置された電子銃31Lからの電子ビームe
BLによって、画面の約左半分を描画すると共に、右側
に配置された電子銃31Rからの電子ビームeBRによ
って、画面の約右半分を描画し、これによって形成され
る左右の分割画面の端部を部分的に重ねて繋ぎ合わせる
ことにより、全体として単一の画面SAを形成して画像
表示を行うようになっている。従って、全体として形成
された画面SAの中央部分が、左右の分割画面がオーバ
ラップする(重複する)領域OLとなる。重複領域OL
における蛍光面11は、各電子ビームeBL,eBRに
共有されることになる。ここで、本実施の形態において
は、電子銃31Lからの電子ビームeBLのライン走査
を水平偏向方向に右から左(図のX2方向)に向けて行
い、フィールド走査を垂直偏向方向に上から下に向けて
行うものとする。また、電子銃31Rからの電子ビーム
eBRのライン走査を水平偏向方向に左から右(図のX
1方向)に向けて行い、フィールド走査を垂直偏向方向
に上から下に向けて行うものとする。従って、本実施の
形態では、全体として、各電子ビームeBL,eBRに
よるライン走査が、水平方向に画面中央部分から外側に
向けてお互いに反対方向に行われ、フィールド走査が、
一般的な陰極線管のように、上から下に行われることに
なる。
【0013】この陰極線管の管内において、隣接する左
右の分割画面の繋ぎ目側(本実施の形態においては、画
面全体の中央側)における電子ビームeBL,eBRの
過走査(オーバ・スキャン)領域OSには、長方形の平
板状のインデックス電極70が、蛍光面11に対向する
位置に設けられている。更に、この陰極線管の管内にお
いて、インデックス電極70と蛍光面11との間には、
過走査領域OSを過走査した電子ビームeBL,eBR
が蛍光面11に到達して不用意に発光しないように、電
子ビームeBL,eBRに対する遮蔽部材となるV字形
のビームシールド27が配置されている。ビームシール
ド27は、例えば、色選別機構12を支持するフレーム
13を基台にして架設される。ビームシールド27は、
フレーム13を介して内部導電膜22に電気的に接続さ
れることにより、アノード電圧HVとなっている。
【0014】インデックス電極70には、図5(A)に
示したように、長手方向に逆三角形状の切り欠き孔71
が等間隔に複数設けられている。このインデックス電極
70は、各電子ビームeBL,eBRの入射に応じた電
気的な検出信号を出力するようになっている。このイン
デックス電極70から出力された検出信号は、陰極線管
外部(以下、単に管外ともいう。)の画像補正用の処理
回路に入力され、主として、各電子ビームeBL,eB
Rの繋ぎ目部分における走査位置の制御に利用される。
なお、インデックス電極70を用いた電子ビームeB
L,eBRの走査位置の検出動作については、後に図5
を参照して詳述する。ここで、インデックス電極70
が、本発明における「電子ビーム検出手段」の一具体例
に対応する。
【0015】なお、本実施の形態において、過走査領域
とは、電子ビームeBL,eBRの各々の走査領域にお
いて、有効画面を形成する電子ビームeBL,eBRの
各々の走査領域の外側の領域のことをいう。図1におい
ては、領域SW1が、電子ビームeBRの水平方向にお
ける蛍光面11上の有効画面であり、領域SW2が、電
子ビームeBLの水平方向における蛍光面11上の有効
画面である。
【0016】インデックス電極70は、金属等の導電性
の物質からなるものであり、例えば、フレーム13を基
台にして図示しない絶縁物を介して架設される。また、
インデックス電極70は、ファンネル部20の内面に接
続された抵抗R1に電気的に接続されており、内部導電
膜22および抵抗R1等を介してアノード電圧HVが供
給されるようになっている。また、インデックス電極7
0は、ファンネル部20の一部を利用して形成したキャ
パシタCfの管内側の電極42にリード線26を介して
電気的に接続されている。キャパシタCfは、ファンネ
ル部20において、部分的に(例えば、円形状に)内部
導電膜22および外部導電膜23を被覆しない領域を設
け、この領域の更に内部領域に、例えば、円形状の電極
41,42をファンネル部20を介して対向配置して形
成したものである。
【0017】図2は、インデックス電極70の周辺の回
路素子によって形成される回路の等価回路を示す回路図
である。キャパシタCfの管外側の電極41は、信号増
幅用のアンプAMP1に接続されている。キャパシタC
fの電極41と、アンプAMP1との間には、アンプA
MP1の入力抵抗Riおよび入力容量Ciが接続されて
いる。入力抵抗Riおよび入力容量Ciの一端は、接地
されている。なお、管内において、インデックス電極7
0とアノード電圧HVに保たれたビームシールド27お
よび内部導電膜22等との間には、浮遊容量Csが発生
している。この回路図においては、インデックス電極7
0に入射する電子ビームeBL,eBRを、完全な電流
源IBとして表している。この図に示した等価回路で
は、電流源IB、抵抗R1、浮遊容量Cs、入力抵抗R
iおよび入力容量Ciがこの順番で並列接続されると共
に、浮遊容量Csと入力抵抗Riとの間にキャパシタC
fが接続された構成となっている。キャパシタCfのプ
ラス側の電極は、電流源IB、抵抗R1、および浮遊容
量Csのプラス側に接続されている。キャパシタCfの
マイナス側の電極は、入力抵抗Riおよび入力容量Ci
のプラス側に接続されていると共に、アンプAMP1に
接続されている。
【0018】インデックス電極70において、過走査し
た電子ビームeBL,eBRが射突(入射して衝突)す
ると、その電位が、アノード電圧HV(V)からIb×
R(V)だけ電圧降下するようになっている。本実施の
形態では、この電圧降下した信号が、検出信号としてキ
ャパシタCfを経由して管外に導かれる。なお、Ib
は、電子ビームeBL,eBRの流れによって生ずる電
流値である。ところで、陰極線管は、電子ビームeB
L,eBRを走査して機能させるものであり、本実施の
形態においては、管内の特定部位に設置したインデック
ス電極70に射突して発生する信号は間欠的な信号とな
る。従って、インデックス電極70からの検出信号につ
いては、直流結合で信号の伝送を行う必要はなく、キャ
パシタCf経由の交流結合による伝送路で信号を導出
し、管外の画像補正用の処理回路に供給することができ
る。
【0019】ここで、キャパシタCfの静電容量につい
て検討してみる。キャパシタCfは、その誘電体とし
て、陰極線管を形作る外囲器の1つであるファンネル部
20を構成するガラス材料を用いている。ファンネル部
20に用いられているガラス材料の比誘電率χは、6前
後が普通である。キャパシタCfを構成する誘電体とし
てのガラスの厚さを5mm、電極41,42の各々の面
積を4cm2とすると、真空の誘電率ε0は8.85×1
-12[C/Vm]であるから、C=χε0S/dより、
キャパシタCfの静電容量C=4.25pFになる。後
述するようにこの程度の小容量でも、管外の画像補正用
の処理回路で処理するのには充分である。
【0020】次に、図3を参照して、インデックス電極
70からの検出信号の信号経路における回路の特性につ
いて説明する。図3は、図2に示した等価回路の周波数
特性を示す特性図である。この図において、縦軸はゲイ
ン(dB)を示し、横軸は周波数(Hz)を示してい
る。この特性図は、図2に示した等価回路における各回
路素子において、具体的な特性値として、抵抗R1の抵
抗値を1kΩ、浮遊容量Csの容量値を10pF、キャ
パシタCfの容量値を5pF、入力抵抗Riの抵抗値を
10MΩ、入力容量Ciの容量値を1pFとした場合に
得られたものである。この特性図から、以下のことが明
らかである。まず、インデックス電極70に発生する信
号電圧VINは、数MHz以上の高周波数帯域で減衰し
始めるが、これは容量Csによるシャント効果によるも
のである。次に、アンプAMP1に入力される出力電圧
VOUTの低域特性は、キャパシタCfと入力抵抗Ri
で横成されるハイパスフィルタの遮断周波数に支配され
ている。また中域(10kHz)以上では、出力電圧V
OUTとインデックス電極70に発生する信号電圧VI
Nの比は、キャパシタCfと入力容量Ciによる分圧比
に支配されている。この具体例では、数kHzから10
MHz位までは、ほぼ平坦な周波数特性で信号検出が可
能であることがいえる。通常の陰極線管における走査周
波数は、数kHzから数100kHzの範囲にあるの
で、信号検出用の回路としてはこの周波数特性で充分で
ある。
【0021】図4は、本実施の形態に係る陰極線管の信
号処理回路を示すブロック図である。本実施の形態に係
る陰極線管は、入力された映像信号SVをアナログ/デ
ジタル(以下、「A/D」と記す。)変換するA/D変
換器101と、A/D変換器101によってA/D変換
された映像信号SVを格納するメモリ102と、メモリ
102に格納された映像信号SVのうち、画面の約左半
分を描画するために必要な信号が入力されると共に、入
力された画面の約左半分を描画するための信号をデジタ
ル/アナログ(以下、「D/A」と記す。)変換するD
/A変換器103Lと、メモリ102に格納された映像
信号SVのうち、画面の約右半分を描画するために必要
な信号が入力されると共に、入力された画面の約右半分
を描画するための信号をD/A変換するD/A変換器1
03Rと、D/A変換器103Lから出力された映像信
号に対して、変調信号S3Lに基づく輝度変調を行う変
調器104Lと、D/A変換器103Rから出力された
映像信号に対して、変調信号S3Rに基づく輝度変調を
行う変調器104Rと、それぞれ変調器104L,10
4Rから出力された輝度変調後の映像信号を増幅するビ
デオアンプVAMP−L,VAMP−Rとを備えてい
る。
【0022】本実施の形態に係る陰極線管は、更に、ア
ンプAMP1から出力されたインデックス信号S2が入
力されると共に、変調信号S3L,S3Rおよびコンバ
ーゼンス・偏向補正信号S4を出力するインデックス信
号処理回路105と、同期信号SSに基づいて、A/D
変換器101、メモリ102、D/A変換器103L,
103Rおよびインデックス信号処理回路105にタイ
ミング信号を出力するタイミングジェネレータ106
と、インデックス信号処理回路105からのコンバーゼ
ンス・偏向補正信号S4に基づいてコンバーゼンスヨー
ク32L,32Rを制御するコンバーゼンス回路107
と、インデックス信号処理回路105からのコンバーゼ
ンス・偏向補正信号S4に基づいて偏向ヨーク21L,
21Rを制御する偏向回路108とを備えている。
【0023】なお、偏向ヨーク21L,21R、コンバ
ーゼンスヨーク32L,32R、インデックス信号処理
回路105、コンバーゼンス回路107および偏向回路
108が、本発明における「制御手段」の一具体例に対
応する。
【0024】インデックス信号S2は、インデックス電
極70からの検出信号に対応する信号である。インデッ
クス信号S2を用いた本実施の形態に係る画像補正方法
については後に詳述する。変調信号S3L,S3Rは、
左右の分割画面の繋ぎ目における輝度の制御を行うため
の信号である。変調信号S3L,S3Rを用いた本実施
の形態に係る画像補正方法についても後に詳述する。
【0025】メモリ102は、例えば、ラインメモリま
たはフィールドメモリによって構成され、入力された映
像信号を、例えば、ライン単位またはフィールド単位毎
に格納するようになっている。メモリ102における信
号の読み出しおよび書き込み動作は、図示しないメモリ
コントローラによって制御される。
【0026】次に、上記のような構成の陰極線管の動作
について説明する。
【0027】A/D変換器101(図5)は、入力され
た映像信号SVをA/D変換する。A/D変換器101
によってディジタル化された映像信号は、図示しないメ
モリコントローラの制御に基づいて、例えば、ライン単
位またはフィールド単位毎にメモリ102に格納され
る。
【0028】ここでは、一例として、各電子ビームeB
L,eBRによって、H/2(1Hは、1水平走査期
間)毎の左右の分割画面を、画面中央部分から画面外側
に向けてお互いに反対方向に水平走査する場合について
説明する。メモリ102に書き込まれた1H分の映像信
号は、図示しないメモリコントローラの制御によってH
/2分割される。分割された信号のうち、左画面用の信
号は、図示しないメモリコントローラの制御によって書
き込み時とは逆方向に読み出されて、D/A変換器10
3Lに入力される。分割された信号のうち、右画面用の
信号は、図示しないメモリコントローラの制御によって
書き込み時と同方向に読み出されて、D/A変換器10
3Rに入力される。D/A変換器103Lは、逆読み出
しされたH/2の左画面用の信号をアナログ信号に変換
して変調器104Lに出力する。D/A変換器103R
は、書き込み時と同方向に読み出しされたH/2の右画
面用の信号をアナログ信号に変換して変調器104Rに
出力する。
【0029】各変調器104L,104Rは、入力され
た映像信号に対して、それぞれ変調信号S3L,S3R
に基づいて輝度変調を行った信号をビデオアンプVAM
P−L,VAMP−Rに出力する。各ビデオアンプVA
MP−L,VAMP−Rに入力された信号は、それぞれ
所定レベルまで増幅され、各電子銃31L,31Rの内
部に配置された図示しないカソードに対して、カソード
駆動電圧として与えられる。これにより、各電子銃31
L,31Rから各電子ビームeBL,eBRが発射され
る。なお、本実施の形態における陰極線管は、カラー表
示可能なものであり、実際には、各電子銃31L,31
Rには、R,G,Bの各色用のカソードが設けられ、各
電子銃31L,31Rからは、それぞれ各色用の電子ビ
ームが発射される。各色用の電子ビームは、各色毎に独
立にビーム電流が制御され、輝度と色度が調整される。
【0030】電子銃31L,31Rから発射された各色
用の電子ビームeBL,eBRは、それぞれコンバーゼ
ンスヨーク32L,32Rの電磁的な作用によりコンバ
ーゼンスが行われると共に、偏向ヨーク21L,21R
の電磁的な作用により偏向されることにより、蛍光面1
1の全面を走査し、パネル部10の表面では画面SA
(図1)内に所望の画像が表示される。このとき、電子
ビームeBLによって、画面の約左半分が描画されると
共に、電子ビームeBRによって、画面の約右半分が描
画され、これによって形成される左右の分割画面の端部
が部分的に重ねて繋ぎ合わされることにより、全体とし
て単一の画面SAが形成される。
【0031】電子ビームeBL,eBRが、過走査領域
OSを走査し、インデックス電極70に射突すると、イ
ンデックス電極70において電圧降下が生じ、この電圧
降下に応じた信号が、検出信号としてファンネル部20
に設けられたキャパシタCfを経由して管外に導かれ、
アンプAMP1からインデックス信号S2が出力され
る。インデックス信号処理回路105は、インデックス
信号S2に基づいて、輝度制御を行うための変調信号S
3L,S3Rを生成して出力する。また、インデックス
信号処理回路105は、インデックス信号S2に基づい
て、コンバーゼンス・偏向補正信号S4を出力する。コ
ンバーゼンス回路107は、コンバーゼンス・偏向補正
信号S4に基づいて、偏向電流S5L,S5Rを出力し
てコンバーゼンスヨーク32L,32Rを制御する。偏
向回路108は、コンバーゼンス・偏向補正信号S4に
基づいて、偏向電流S6L,S6Rを出力して偏向ヨー
ク21L,21Rを制御する。これにより、各電子ビー
ムeBL,eBRの走査位置の制御が行われ、左右の分
割画面が適正に繋ぎ合わされて表示されるよう画歪み等
が補正される。
【0032】次に、図5を参照してインデックス信号S
2に基づいた画像補正方法についてより詳細に説明す
る。
【0033】図5は、本実施の形態に係る陰極線管にお
けるインデックス電極70の構造およびこのインデック
ス電極70から出力される検出信号の波形の一例を示す
図である。本実施の形態では、導電性のインデックス電
極70に切り欠き孔71を設けることで、水平方向(ラ
イン走査方向)と共に垂直方向(フィールド走査方向)
における電子ビームeBL,eBRの走査位置の検出を
可能にしている。 なお、この図では、電子ビームeB
Rについてのみ説明するが、電子ビームeBLについて
も同様である。上述のように、本実施の形態において
は、電子ビームeBRについて、ライン走査が、画面中
央部の左から右に行われると共に、フィールド走査が上
から下(図のY方向)に行われる。
【0034】同図(A)において、軌跡BYは、画像補
正前の電子ビームeBRの水平方向の走査開始点の軌跡
である。この図の例では、画像補正前の電子ビームeB
Rの軌跡BYが、水平方向の中央部が縮められると共
に、水平方向の上下部が引き延ばされているような糸巻
き型(ピンクッション型)となっている。また、軌跡B
Y0は、適正な画像補正がなされているときの電子ビー
ムeBRの水平方向の走査開始点の軌跡である。本実施
の形態では、電子ビームeBRの位置を検出するため
に、インデックス電極70が設けられた過走査領域OS
において、水平方向に位置検出用の複数の電子ビームB
1〜B5を、少なくとも切り欠き孔71の数に対応した
数だけ通過させるようになっている。以下では、適正な
画像補正がなされているときには、例えば、図示した電
子ビームB10〜B50のように、複数の切り欠き孔7
1のほぼ真ん中に電子ビームが通過するものとして説明
する。なお、位置検出用としてインデックス電極70を
通過させる電子ビームの本数は、切り欠き孔71の数と
同数に限定されるものではない。
【0035】位置検出用の電子ビームB1〜B5がイン
デックス電極70を通過すると、同図(B)で示したよ
うに、2つのパルス信号を有する検出信号が出力され
る。2つのパルス信号は、切り欠き孔71の両端部の電
極部分を電子ビームB1〜B5が通過することにより出
力される信号である。電子ビームB1〜B5の走査開始
点(時間t=0)から、最初のパルス信号のエッジ部分
までの時間(th1〜th5)は、水平偏向の振幅と画
歪みの状況を表わしており、これらの時間が予め決めら
れた一定時間th0になるように、電子ビームeBRの
偏向制御を行うことで、水平偏向は完全に補正される。
【0036】同図(C)は、水平偏向が補正された後に
出力される検出信号を示している。上述のように、イン
デックス電極70において、切り欠き孔71が設けられ
た部分を電子ビームB1〜B5が通過すると、2つのパ
ルス信号が出力されるが、このとき出力されるパルス信
号のパルス間隔(tv1〜tv5)は、切り欠き孔71
に対する上下方向(垂直方向)の位置に対応する。従っ
て、このパルス間隔(tv1〜tv5)が所定の時間t
v0になるように、電子ビームeBRの偏向制御を行
い、垂直振幅と直線性を調整することで、垂直偏向も完
全に補正することができる。水平偏向および垂直偏向の
双方とも補正されると、同図(D)で示したように、走
査開始点(t=0)から、最初のパルス信号のエッジ部
分までの時間が一定時間th0で、2つのパルス間隔が
所定の時間tv0である検出信号が出力される。このと
き、(E)で示したように、インデックス電極70にお
いて、複数の切り欠き孔71のほぼ真ん中部分を、理想
状態の電子ビームB1′〜B5′が通過することにな
る。
【0037】上述のインデックス電極70から出力され
る検出信号のパルス間隔の解析は、実際には、インデッ
クス信号処理回路105(図4)が、アンプAMP1を
介して取得したインデックス電極70からの検出信号に
相当するインデックス信号S2を解析することにより行
われる。インデックス信号処理回路105は、インデッ
クス信号S2の解析に基づいて、コンバーゼンス・偏向
補正信号S4を出力する。偏向回路108は、コンバー
ゼンス・偏向補正信号S4に基づいて偏向ヨーク21R
を制御する。これにより、電子ビームeBRの走査位置
の制御が行われ、画歪み等が補正されるように画像補正
がなされる。
【0038】なお、本実施の形態の陰極線管は、カラー
表示可能なものであり、調整すべき電子ビームeBR
は、R,G,Bの各色用のものがあるが、コンバーゼン
ス回路107と偏向回路108との制御を併せて行い、
R,G,Bの各色毎に調整を行えば、コンバーセンスの
補正をも自動化できる。以上のような自動制御を、水平
偏向走査毎に繰り返しつつ垂直偏向走査と共に行うこと
で、例えば、図5(A)に示した軌跡BYのような糸巻
き型の画歪みの補正を自動的に行うことができる。
【0039】以上の説明は、電子ビームeBRについて
のものなので、全画面領域のうちの約右半分の画面が補
正されることになるわけであるが、左側の電子ビームe
BLについても同様に行うことで、左側の画面が補正さ
れる。このようにして、左右の分割画面が補正されるこ
とにより、左右の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
されることになる。なお、インデックス電極70は、1
つしか設けられていないので、電子ビームeBL,eB
Rの走査位置を完全に同時に検出することはできない。
従って、左右の分割画面を同時に補正することはできな
いが、例えば、ライン操作毎またはフィールド走査毎に
電子ビームeBL,eBRの走査位置を交互に検出して
左右の分割画面を交互に補正することで、左右の分割画
面を補正することができる。
【0040】なお、インデックス電極70に設ける切り
欠き孔71の形状は、上述の逆三角形状のものに限定さ
れず、図6に示したように、種々の形状の切り欠き孔を
用いることが可能である。この図の(A)に示した例で
は、水平方向の形状が下方に向かうにつれて小さくなる
略直角三角形状の切り欠き孔91を有している。この
(A)に示した例の電極を用いたときの電子ビームeB
L,eBRの走査位置の検出は、基本的に、図5に示し
たインデックス電極70を用いたときと同様である。同
図(B),(C),(D)は、それぞれ、菱形、円形お
よび楕円形状の切り欠き孔92,93,94が設けられ
た電極の例である。同図(B),(C),(D)の例で
は、個々の切り欠き孔の形状が上下に対称な形状となっ
ているため、垂直方向の位置情報を得るためには、1つ
の切り欠き孔に対して中心部に複数本(例えば、3本)
の電子ビームを通過させる必要がある。同図(E)は、
位置検出用の切り欠き孔95を設けると共に、管内に発
生する浮遊容量を低減するための容量低減用の切り欠き
孔96を設けた例である。この(E)の例は、電極上に
おいて、位置検出に使用しない領域を切り欠き孔96と
して切り欠いたもので、電極がアノード電圧HVが保た
れている内部導電膜22およびビームシールド27等に
対して持つ浮遊容量を減少させ、検出信号の高周波特性
を改善させる利点を持っている。
【0041】また、図5および図6では、1つのインデ
ックス電極に5個の切り欠き孔を設けた例について示し
たが、インデックス電極に設ける切り欠き孔の個数は、
5個に限定されるものではなく、これよりも多いまたは
少ない構成であってもよい。但し、画像の歪みがより複
雑で高次の成分を含むときには、切り欠き孔の個数を増
やして検出精度を高めることが必要になると考えられ
る。また、複数の切り欠き孔同士の間隔は、必ずしも等
間隔でなくともよい。
【0042】更に、以上の説明では、1つのインデック
ス電極70によって、電子ビームeBL,eBRの各々
の走査位置を検出するようにしたが、インデックス電極
70を複数設けることで、電子ビームeBL,eBRの
走査位置を各々独立に検出することも可能である。
【0043】図7は、左右の電子ビームeBL,eBR
の各々の走査位置を独立に検出可能にしたインデックス
電極の構造をその周辺部の構成と共に示す構成図であ
る。なお、同図(A)では、インデックス電極70L,
70Rの周辺回路の主たる構成要素のみを示している。
この図に示した例では、左右の分割画面の繋ぎ目側にお
いて、電子ビームeBLの過走査領域にインデックス電
極70Lを設けると共に、電子ビームeBRの過走査領
域にインデックス電極70Rを設けている。インデック
ス電極70L,70Rの基本的な構造は図5に示したイ
ンデックス電極70と同様であり、長手方向に逆三角形
状の切り欠き孔71が等間隔に複数設けられている。
【0044】インデックス電極70L,70Rの検出信
号を導出するための周辺回路の構成も基本的にインデッ
クス電極70と同様である。すなわち、同図(A)に示
したように、インデックス電極70Rには、アノード電
圧HVが供給される抵抗R11とキャパシタCf1のプ
ラス側の電極が接続されている。キャパシタCf1のマ
イナス側の電極は、アンプAMP1−Rに接続されてい
る。また、インデックス電極70Lには、アノード電圧
HVが供給される抵抗R12とキャパシタCf2のプラ
ス側の電極が接続されている。キャパシタCf2のマイ
ナス側の電極は、アンプAMP1−Lに接続されてい
る。キャパシタCf1,Cf2は、図1に示したキャパ
シタCfと同様に、ファンネル部20の一部を利用して
形成したものである。インデックス電極70R,70L
に、それぞれ電子ビームeBR,eBLが射突すると、
それぞれの電極において独立して電圧降下が生じ、この
電圧降下に応じた信号が、独立した検出信号としてそれ
ぞれキャパシタCf1,Cf2を経由して管外に導かれ
る。管外に導かれたそれぞれの電極からの検出信号は、
それぞれアンプAMP1−R,AMP1−Lを介して独
立したインデックス信号S2R,S2Lとして出力され
る。これらの独立したインデックス信号S2R,S2L
を管外の処理回路で別々に処理することにより、電子ビ
ームeBL,eBRの走査位置を各々独立に且つ同時に
検出することが可能になると共に、左右の分割画面を同
時に補正することが可能になる。
【0045】なお、インデックス電極70L,70Rと
蛍光面11(図7では図示せず)との間には、例えば、
同図(B)に示したように、山形のビームシールド2
7′が配置される。ビームシールド27′の中央部に
は、電子ビームeBL,eBRの各々を遮蔽するための
遮蔽板72が設けられている。インデックス電極70
L,70Rは、このビームシールド27′の中央部に設
けられた遮蔽板72の左右に設けられる。なお、同図
(B)では、インデックス電極70L,70Rを蛍光面
11に対して斜めに配置した例について示しているが、
インデックス電極70L,70Rを蛍光面11に対して
斜めではなく対向するように配置してもよい。
【0046】次に、図8ないし図11を参照して輝度の
変調制御について説明する。
【0047】上述した画像補正では、電子ビームeB
L,eBRの走査位置の制御によって、左右の分割画面
が適正に繋ぎ合わされるように画像の位置的な補正を行
ったが、本実施の形態においては、更に、左右の分割画
面の重複領域OLにおける輝度を調整するために、重複
領域OLに相当する映像信号に対して、信号の変調によ
る処理を行うようになっている。図8は、この映像信号
に対する変調の概略を示す説明図であり、各分割画面の
位置と変調信号の波形との関係を3次元的に表してい
る。同図において、符号81で示した部分が左側の分割
画面に相当し、符号82で示した部分が右側の分割画面
に相当する。各分割画面81,82の繋ぎ目側の過走査
領域OSにおいては、上述のように、それぞれ各電子ビ
ームeBL,eBRがインデックス電極70を走査する
ことにより、検出信号が出力される。同図では、各電子
ビームeBL,eBRの過走査領域OSにおける走査用
の駆動信号であるインデックスドライブ信号S1L,S
1Rの波形を同時に示す。
【0048】本実施の形態では、同図の変調波形80
L,80Rで示したように、各分割画面81,82にお
いて、重複領域OLの始点P1L,P1Rから出画を開
始し、徐々に出画振幅を増加させ、終点P2L,P2R
で出画量が最大になるように映像信号の電圧の変調を行
い、それ以降、すなわち、重複領域OL以外の領域では
画面端までその変調量を維持する。このような変調を各
分割画面81,82で同時に行い、重複領域OLでは、
どこでも両画面の輝度の和が一定になるように制御すれ
ば、両画面の繋ぎ目を目立たなくすることができる。
【0049】重複領域OLにおける変調方法についてさ
らに詳しく考察する。一般に、陰極線管の輝度は電子銃
31L,31R(図1)のカソード電流Ikに比例す
る。カソード電流Ikと電子銃31L,31Rのカソー
ドに印加するカソードドライブ電圧Vkとの関係は次の
式(1)で示される。式(1)において、γ(ガンマ)
は陰極線管特有の定数であり、例えば、2.6前後の値
になる。このように、カソードドライブ電圧Vkとカソ
ード電流Ikとには非直線性の関係があるので、D/A
変換器103L,103R(図4)から出力された映像
信号に対して変調を行う場合には、その変調電圧は、ガ
ンマ特性を考慮したものでなければならない。
【0050】
【数1】
【0051】図9は、輝度に相当するカソード電流Ik
と、変調電圧の波形との関係の一例を示した図である。
同図の横軸は、重複領域OLにおける位置を示してお
り、重複領域OLの始点P1L,P1Rを原点とし、終
点P2L,P2Rを1.0に規格化している。同図の縦
軸は、変調量(電圧)を示している。同図に示したよう
に、例えば、各分割画面81,82で輝度(カソード電
流Ik)の傾斜を直線状にするためには、その変調波形
80は上側に凸の曲線となる。ここで、変調波形80
は、図8に示した変調波形80L,80Rの重複領域O
Lにおける波形に対応するものであり、上述の式(1)
に基づく以下の式(2)から求められるものである。式
(2)は、カソード電流Ikを変数にした関数となって
おりこの式(2)において、Ik=xとしたものが以下
の式(3)である。同図の変調波形80は、この式
(3)によって表される。このような変調を各分割画面
81,82で同時に行うことで、結果として、重複領域
OLにおける輝度の和を一定にすることができる。
【0052】
【数2】
【0053】
【数3】
【0054】図10は、輝度に相当するカソード電流I
kと、変調電圧の波形との関係の他の例を示した図であ
る。図9では、各分割画面81,82で輝度の傾斜が直
線状となるようにしたが、重複領域OLの両端における
輝度(カソード電流Ik)の変化の導関数(微係数)が
ゼロになる関数(例えば、cosine関数)になるような変
調も可能である。図10の例では、輝度に相当するカソ
ード電流Ikが{1/2(1−cosπx)}で表され
る関数となっている。従って、同図の変調波形80′
は、以下の式(4)によって表される。このような輝度
変調を行った方が、重複領域OLにおける見た目の輝度
変化がより自然になると共に、左右の分割画面の重ね合
せの位置的なエラーに対して、余裕度が大きい。
【0055】
【数4】
【0056】なお、図10に示したような輝度変化の導
関数(微係数)がゼロになるような関数は、無数に考え
られ、例えば、パラボラ(2次)曲線を合成したような
関数でもよい。
【0057】上述の変調制御は、実際には、インデック
ス信号処理回路105(図4)が、インデックス電極7
0からのインデックス信号S2とタイミングジェネレー
タ106からのタイミング信号とに基づいて、各電子ビ
ームeBL,eBRについて、重複領域OLの始点P1
L,P1Rを走査するタイミングの判断を行い、重複領
域OLの始点P1L,P1Rからメモリ102で分割さ
れた左右の映像信号の変調が行われるように、変調信号
S3R,S3Lを変調器104L,104Rに出力する
ことにより制御される。変調器104L,104Rは、
インデックス信号処理回路105からの変調信号S3
R,S3Lに基づいて、左右の映像信号の変調を行う。
変調された左右の映像信号は、各ビデオアンプVAMP
−L,VAMP−Rに入力され、それぞれ所定レベルま
で増幅され、各電子銃31L,31Rの内部に配置され
た図示しないカソードに対して、カソード駆動電圧とし
て与えられる。これにより、各電子銃31L,31Rか
ら変調制御された電子ビームeBL,eBRが発射され
る。
【0058】図11は、電子ビームの走査位置と輝度の
変調制御のタイミングとの関係を示した図である。な
お、この図では、右側の電子ビームeBRについて示し
ているが、左側の電子ビームeBLについても同様であ
る。本実施の形態では、図5を用いて説明したように、
過走査領域OSにおいて、インデックス電極70上を位
置検出用の複数の電子ビームB1,B2,が走査するよ
うになっている。同図において、期間Tiは、図8に示
したインデックスドライブ信号S1Rに基づいて、位置
検出用の複数の電子ビームB1,B2,…が出力されて
いる期間である。なお、同図においては、電子ビームB
1,B2,…の帰線B0も同時に示す。電子ビームが過
走査領域OSから重複領域OLに移行すると、始点P1
Rから映像信号SVに基づく走査が行われる。インデッ
クス信号処理回路105からは、始点P1Rに同期する
ように変調信号S3Rが出力される。
【0059】なお、上述したインデックス信号S2に基
づく各電子ビームeBL,eBRの位置の制御および輝
度の変調制御を伴う画像補正を行う時期については任意
に設定することが可能であり、例えば、陰極線管の起動
時に行ったり、または、定期的な期間を置いて間欠的に
行ったり、更には、常時行うようにすることが選択可能
である。また、各電子ビームeBL,eBRの制御を交
互に行うようにしてもよい。更に、電子ビームeBL,
eBRの補正結果を、各電子ビームeBL,eBRの次
回のフィールド走査時において反映させるような、いわ
ゆるフイードバックループの構成とすれば、陰極線管の
動作中にその設置位置や向きが変えられたとしても、地
磁気等の外部環境の変化による画歪み等を自動的に補正
することができる。また更に、各処理回路が経時変化す
ることにより走査画面が変動するような場合にも、自動
的に変動を吸収して適正な画像が表示されるようにする
ことが可能である。なお、各処理回路の動作が安定して
おり、設置位置も不変であるならば、陰極線管の起動時
にのみ補正を行うだけでも充分である。このように、本
実施の形態では、地磁気等の外部環境の変化や各処理回
路の経時変動が表示画像に及ぼす影響が位置的にも輝度
的にも自動的に補正され、左右の分割画面が適正に繋ぎ
合わされて表示される。
【0060】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、管内において、隣接する左右の分割画面の繋ぎ目側
における電子ビームeBL,eBRの過走査領域OS
に、電子ビームeBL,eBRの入射に応じて電気的な
検出信号を出力するインデックス電極70を設けるよう
にしたので、簡単な構造、構成でありながら、電子ビー
ムeBL,eBRの走査位置を容易に検出することがで
きる。また、インデックス電極70から出力された検出
信号に基づいて、電子ビームeBL,eBRの走査位置
の制御を行うようにしたので、検出した走査位置に基づ
いて、画面走査の振幅、画歪およびミスコンバーゼンス
等の画像表示の補正を自動的に行うことが可能になる。
更に、本実施の形態によれば、インデックス電極70に
切り欠き孔71を設けるようにしたので、水平方向と共
に垂直方向における電子ビームeBの走査位置の検出が
でき、水平方向と共に垂直方向における画像補正を行う
ことが可能になる。
【0061】従って、本実施の形態によれば、インデッ
クス電極70から出力された検出信号に基づいて、左右
の分割画面が位置的に適正に繋ぎ合わされるように画像
の表示制御を行うことができる。また、本実施の形態に
よれば、インデックス電極70から出力された検出信号
に基づいて、繋ぎ目部分の輝度の変調制御を行うように
したので、繋ぎ目部分における輝度の変化が目立たなく
なるように画像の表示制御を行うことができる。このよ
うに、本実施の形態によれば、位置的にも輝度的にも繋
ぎ目部分が目立たないように左右の分割画面を繋ぎ合わ
せて良好に画像表示を行うことができる。更に、本実施
の形態の陰極線管は、2つの電子銃31L,31Rを用
いて画像表示を行うので、単一の電子銃を用いた陰極線
管よりも電子銃から蛍光面までの距離を短くすることが
でき、奥行きの短縮化を図ることができる。従って、フ
ォーカス特性の良い(像倍率が小さい)画像表示を行う
ことができる。また、2つの電子銃31L,31Rを備
えているので、大画面にもかかわらず、容易に高輝度化
できると共に、小型化を図ることができる。
【0062】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0063】上記第1の実施の形態では、各電子ビーム
eBL,eBRによるライン走査を水平方向に行い、フ
ィールド走査を、上から下に行う場合について示した
が、本実施の形態では、図12に示したように、各電子
ビームeBL,eBRによるライン走査を上から下(同
図Y方向)に向けて行い、フィールド走査を、水平方向
に画面中央部分から外側に向けてお互いに反対方向(同
図X1,X2方向)に行うようになっている。このよう
に、本実施の形態では、上記第1の実施の形態に対し
て、各電子ビームeBL,eBRによるライン走査およ
びフィールド走査をちょうど逆転させた形となってい
る。
【0064】本実施の形態の陰極線管では、A/D変換
器101(図4)によってディジタル化された映像信号
SVは、図示しないメモリコントローラの制御に基づい
て、例えば、フィールド単位毎にメモリ102に格納さ
れる。メモリ102に格納された1フィールド単位の映
像信号は、図示しないメモリコントローラの制御によっ
て、左右の画面用に約2分割される。1フィールド単位
で格納された各映像信号は、各画面側で、H/2(1H
は、1水平走査期間)毎に分割される。本実施の形態の
陰極線管では、このH/2毎に分割された信号によって
上から下にライン走査を行いつつ、水平方向に画面中央
部分から外側に向けてフィールド走査を行い、1フィー
ルドの画像が有効画面SA内に形成される。
【0065】図13は、本実施の形態の陰極線管に用い
られるインデックス電極の構造およびこのインデックス
電極から出力される検出信号の波形の一例を示す図であ
る。なお、同図において、紙面の左側が画面の上側に相
当し、紙面の右側が画面の下側に相当する。本実施の形
態におけるインデックス電極70Aは、その長手方向が
電子ビームeBL,eBRのライン走査方向(Y方向)
に対して垂直になるように設けられた長方形状の切り欠
き孔131と、電子ビームeBL,eBRのフィールド
走査方向(図12、X1,X2方向)に対して斜めにな
るように設けられた細長形状の切り欠き孔132とを有
している。切り欠き孔131と切り欠き孔132は、そ
れぞれ交互に複数配置されている。この図の例では、結
果としてインデックス電極70Aの両端部が切り欠き孔
131となるような配置となっている。隣り合う切り欠
き孔131同士は、等間隔で配置されている。切り欠き
孔132についても、隣り合うもの同士が、等間隔で配
置されている。
【0066】インデックス電極70Aにおいて、同図
(A)に示したように、ライン走査方向に位置検出用の
2つの電子ビームeB1,eB2が通過したとすると、
それぞれ同図(B),(C)で示したような検出信号が
出力される。同図(B),(C)において、両端部に示
した期間TT,TBより電子ビームeB1,eB2のライ
ン走査の振幅と位置を検出することができる。また、電
子ビームeB1,eB2が、隣り合う切り欠き孔131
を通過している期間T13,T35,T57,T79の不揃い
は、ライン走査の直線性の良否を表わしている。また、
電子ビームeB1,eB2が、斜めの切り欠き孔132
を通過するときに発生するパルス信号((C)において
は、パルスP1〜P4)の位置は、フィールド走査の振
幅の情報を表わしている。
【0067】同図(E)は、同図(D)に示したよう
に、糸巻き型の画歪みがある電子ビームeB3が通過し
たときにインデックス電極70Aから出力される検出信
号を示している。同図(F)は、同図(D)に示したよ
うに、樽型の画歪みがある電子ビームeB4が通過した
ときにインデックス電極70Aから出力される検出信号
を示している。同図(G)は、同図(D)に示したよう
に、インデックス電極70Aの長手方向のほぼ中心部分
を通過する電子ビームeB5があったときに出力される
検出信号を示している。これらの図から分かるように、
インデックス電極70Aからは、通過する電子ビームe
BL,eBRの走査位置および走査タイミングの違いに
応じて異なる波形の検出信号が出力される。従って、例
えば、電子ビームeBL,eBRが各切り欠き孔13
1,132を通過するときのパルス信号列の位相を観測
・解析すれば、インデックス電極70A上の各電子ビー
ムeBL,eBRの軌道を推定することができる。
【0068】パルス信号列の位相の解析は、実際には、
インデックス信号処理回路105(図4)が、アンプA
MP1を介して取得したインデックス電極70Aからの
検出信号に相当するインデックス信号S2を解析するこ
とにより行われる。インデックス信号処理回路105
は、インデックス信号S2の解析に基づいて、コンバー
ゼンス・偏向補正信号S4を出力する。偏向回路108
は、コンバーゼンス・偏向補正信号S4に基づいて偏向
ヨーク21Rを制御する。これにより、各電子ビームe
BL,eBRの走査位置の制御が行われ、画歪み等が補
正されるように画像補正がなされる。
【0069】本実施の形態では、このような画像補正が
左右の分割画面の双方で行われることにより、左右の分
割画面が適正に繋ぎ合わされて表示されることになる。
なお、インデックス電極70Aは、1つしか設けられて
いないので、電子ビームeBL,eBRの走査位置を完
全に同時に検出することはできない。従って、左右の分
割画面を同時に補正することはできないが、例えば、ラ
イン操作毎またはフィールド走査毎に電子ビームeB
L,eBRの走査位置を交互に検出して左右の分割画面
を交互に補正することで、左右の分割画面を補正するこ
とができる。
【0070】なお、図13では、インデックス電極70
Aにそれぞれ9個の切り欠き孔を設けた例について示し
たが、設ける切り欠き孔の個数は、9個に限定されるも
のではなく、これよりも多いまたは少ない構成であって
もよい。但し、画像の歪みがより複雑で高次の成分を含
むときには、切り欠き孔の個数を増やして検出精度を高
めることが必要になると考えられる。また、上記では、
各切り欠き孔131,132を等間隔に設けた例につい
て説明したが、各切り欠き孔131,132の間隔は、
必ずしも等間隔でなくともよい。
【0071】また、以上の説明では、1つのインデック
ス電極70Aによって、電子ビームeBL,eBRの各
々の走査位置を検出するようにしたが、インデックス電
極70Aを複数設けることで、電子ビームeBL,eB
Rの走査位置を各々独立に検出することも可能である。
インデックス電極70Aを複数設ける場合における電極
の構造およびその周辺部の構成は、上記第1の実施の形
態において、図7を用いて説明したものと同様である。
インデックス電極70Aを複数設けることで、電子ビー
ムeBL,eBRの走査位置を各々独立に且つ同時に検
出することが可能になると共に、左右の分割画面を同時
に補正することが可能になる。
【0072】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、例えば、各電子ビームeBL,eBRによるライン
走査を上から下に向けて行い、フィールド走査を、水平
方向に画面中央部分から外側に向けてお互いに反対方向
に行うような場合において、繋ぎ目部分が目立たないよ
うに左右の分割画面を繋ぎ合わせて良好に画像表示を行
うことができる。
【0073】なお、本実施の形態におけるその他の構
成、作用および効果は、上記第1の実施の形態と同様で
ある。
【0074】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1および第2の実施の形態における構成要素
と同一の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略す
る。
【0075】上記第1および第2の実施の形態では、隣
接する分割画面の繋ぎ目側における過走査領域OSに、
各電子ビームeBL,eBRの入射に応じて電気的な検
出信号を発生させる導電性の電極を設けるようにした
が、本実施の形態では、電子ビームの入射に応じて光を
発する部材を設けるようにしたものである。
【0076】図14は、本発明の第3の実施の形態に係
る陰極線管の概略を示す構成図である。本実施の形態に
係る陰極線管は、図1に示したインデックス電極70に
対応する位置に、各電子ビームeBL,eBRの入射に
応じて発光するインデックス板110が配置されてい
る。また、本実施の形態に係る陰極線管は、ファンネル
部20におけるインデックス板110に対応する領域1
12に、インデックス板110から発せられた光を検出
するための光学的に透明な検出窓が設けられている。フ
ァンネル部20の外側(管外)において、検出窓に対応
する位置には、光検出器111が設けられている。光検
出器111は、アンプAMP2に接続されている。な
お、光検出器111が、本発明における「光検出手段」
の一具体例に対応する。
【0077】光検出器111は、インデックス板110
から発せられた光を検出すると共に、検出した光を電気
的な信号に変換して出力する。アンプAMP2は、光検
出器111から出力された信号を増幅してインデックス
信号S2′として出力する。アンプAMP2から出力さ
れたインデックス信号S2′は、上記第1および第2の
実施の形態と同様に、インデックス信号処理回路105
(図4)に入力され、各電子ビームeBL,eBRの繋
ぎ目部分における走査位置の制御等に利用される。イン
デックス信号S2′を用いた画像補正方法は、上記第1
および第2の実施の形態と同様である。
【0078】図15は、インデックス板の一例を示す構
成図である。この図に示したインデックス板110A
は、図5(A)に示したインデックス電極70と同様
に、例えば、各電子ビームeBL,eBRによるライン
走査を水平方向に行い、フィールド走査を上から下に行
う場合に利用することができる。
【0079】このインデックス板110Aは、同図
(A)に示したように、長方形の板状の部材で構成され
ている。このインデックス板110Aには、電子ビーム
eBL,eBRの入射に応じて発光する蛍光体120が
設けられている。蛍光体120としては、例えば、短残
光特性のものが望ましく、例えば、P37(ZnS:A
g,Ni)、P46(Y3Al512:Ce)、P47
(Y2SiO5:Ce)等を使用することができる。この
蛍光体120は、図5(A)に示したインデックス電極
70に設けられた切り欠き孔71と同様の逆三角形状の
パターンが形成されるように、インデックス板110A
の長手方向の中央部全体に設けられている。同図(A)
において、符号121で示した複数の逆三角形状の領域
は、蛍光体120が設けられていない領域である。な
お、蛍光体120によって形成するパターンは、図示し
たものに限定されるわけではなく、例えば、図6に示し
た各インデックス電極における切り欠き孔のパターンと
同様に種々のパターンを適用することが可能である。こ
のように蛍光体120が所定のパターンを形成して設け
られていることにより、インデックス板110A上を各
電子ビームeBL,eBRが通過すると、断続的に蛍光
体120が設けられた部分が発光することになる。この
発光パターンは、インデックス電極70において検出さ
れる電気的な検出信号のパターンに対応させることがで
きる。
【0080】なお、同図(B)で示したように、インデ
ックス板110Aの側部を山形に折り曲げておくこと
で、電子ビームeBL,eBRがインデックス板110
Aを走査する際に、インデックス板110Aを外れて蛍
光面11を不用意に発光させてしまうことを防止するこ
とができる。すなわち、図1に示したビームシールド2
7と同様の作用を持たせることができる。
【0081】図16は、インデックス板の他の構成例を
示す構成図である。この図に示したインデックス板11
0Bは、図13(A)に示したインデックス電極70A
と同様に、例えば、各電子ビームeBL,eBRによる
ライン走査を上から下に向けて行い、フィールド走査を
水平方向に行う場合に利用することができる。このイン
デックス板110Bの構成は、蛍光体120によって形
成されるパターンの形状が異なる他は、図15に示した
インデックス板110Aと同様である。インデックス板
110Bには、蛍光体120によって、図13(A)に
示したインデックス電極70Aに設けられた各切り欠き
孔131,132と同様の形状のパターンが各切り欠き
孔131,132に対応する各領域122,123に形
成されている。このように蛍光体120が所定のパター
ンを形成して設けられていることにより、インデックス
板110B上を各電子ビームeBL,eBRが通過する
と、断続的に蛍光体120が設けられた部分が発光する
ことになる。この発光パターンは、インデックス電極7
0Aにおいて検出される電気的な検出信号のパターンに
対応させることができる。
【0082】なお、図15および図16に示したインデ
ックス板110A,110Bにおいて、蛍光体120を
設ける領域を図示した状態に対して反転させるようにし
てももよい。例えば、図15に示したインデックス板1
10Aにおいて、符号121で示した複数の逆三角形状
の領域にのみ、蛍光体120を設けるようにしてもよ
い。
【0083】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、管内において、隣接する左右の分割画面の繋ぎ目側
における電子ビームeBL,eBRの過走査領域OS
に、電子ビームeBL,eBRの入射に応じて発光する
インデックス板110を設けると共に、インデックス板
110から発せられた光を光検出器111において検出
してアンプAMP2を介してインデックス信号S2′と
して出力するようにしたので、上記第1および第2の実
施の形態と同様に、インデックス信号S2′に基づいた
各電子ビームeBL,eBRの制御が可能となり、位置
的にも輝度的にも繋ぎ目部分が目立たないように左右の
分割画面を繋ぎ合わせて良好に画像表示を行うことがで
きる。また、本実施の形態によれば、光学的に電子ビー
ムeBL,eBRの入射に応じた信号を検出するので、
上記第1および第2の実施の形態のように導電性の電極
を用いて電気的な検出信号を導出する方式に比べて、イ
ンデックス信号S2′の高周波特性が優れているという
利点がある。
【0084】なお、本実施の形態におけるその他の構
成、作用および効果は、上記第1および第2の実施の形
態と同様である。
【0085】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず種々の変形実施が可能である。例えば、上記各実
施の形態では、カラー表示可能な陰極線管について説明
したが、本発明は、モノクロ表示を行う陰極線管にも適
用することが可能である。この場合、上述のコンバーゼ
ンス回路107(図4)等を構成から省くことができ
る。また、上記各実施の形態では、2つの電子銃を備
え、2つの走査画面を繋ぎ合わせることにより単一の画
面を形成するようにしたものについて説明したが、本発
明は、3つ以上の電子銃を備え、1つの画面を3つ以上
の走査画面を合成して形成するようにしたものにも適用
することが可能である。また、上記各実施の形態では、
分割画面を部分的に重複させて1つの画面を得るように
したが、重複領域を設けずに、単に分割画面の端部を線
状に繋ぎ合わせることにより1つの画面を得るようにし
てもよい。
【0086】また、上記第1の実施の形態では、図1に
示したように、各電子ビームeBL,eBRによるライ
ン走査が、画面中央部分から外側に向けてお互いに反対
方向に行われ、フィールド走査が、一般的な陰極線管の
ように、上から下に行われる例について示したが、各電
子ビームeBL,eBRの走査方向はこれに限らず、例
えば、ライン走査を画面外側から画面中央部分に向けて
行うようにすることも可能である。また、上記第2の実
施の形態では、図12に示したように、各電子ビームe
BL,eBRによるフィールド走査を画面中央部分から
外側に向けてお互いに反対方向に行うようにしたが、こ
のフィールド走査についても、例えば、フィールド走査
を画面外側から画面中央部分に向けて行うようにするこ
とも可能である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし4
のいずれか1に記載の陰極線管または請求項10記載の
画像補正方法によれば、管内において、隣接する分割画
面の繋ぎ目側における電子ビームの過走査領域に設けら
れた電子ビーム検出手段から、電子ビームの入射に応じ
て光または電気的な信号を出力し、この光または電気的
な信号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わさ
れて表示されるよう、複数の分割画面の位置的な制御を
行うと共に、複数の分割画面の重複領域における輝度の
変調制御を行うようにしたので、位置的にも輝度的にも
繋ぎ目部分が目立たないように複数の分割画面を部分的
に重複させて繋ぎ合わせて良好に画像表示を行うことが
できるという効果を奏する。
【0088】また、請求項5ないし7のいずれか1に記
載の陰極線管または請求項11記載の画像補正方法によ
れば、管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側にお
ける電子ビームの過走査領域に設けられた電子ビーム検
出手段を、外囲器の一部を誘電体として利用したキャパ
シタに電気的に接続し、電子ビームの入射に応じて生じ
た電気的な信号を、キャパシタを介して外囲器外に出力
し、電子ビーム検出手段から出力された電気的な信号に
基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
されるよう画像の表示制御を行うようにしたので、繋ぎ
目部分が目立たないように複数の分割画面を繋ぎ合わせ
て良好に画像表示を行うことができるという効果を奏す
る。
【0089】特に、請求項6記載の陰極線管によれば、
請求項5記載の陰極線管において、導電性の電極に、管
内に発生する浮遊容量を低減するための容量低減用の切
り欠き孔を設けるようにしたので、電極が管内の内部導
電膜等に対して持つ浮遊容量を減少させることができ、
検出信号の高周波特性を改善させることができるという
効果を奏する。
【0090】更に、請求項8ないしは請求項9記載の陰
極線管または請求項12記載の画像補正方法によれば、
管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側における電
子ビームの過走査領域に設けられると共に、電子ビーム
の走査方向に対して直交する方向に蛍光体パターンまた
は切り欠き孔が複数設けられ、電子ビームの水平方向お
よび垂直方向の走査位置を検出するための板状の部材で
構成された電子ビーム検出手段から、電子ビームの入射
に応じて光または電気的な信号を出力し、電子ビーム検
出手段から出力された光または電気的な信号に基づい
て、蛍光体パターンまたは切り欠き孔が設けられた位置
毎に、電子ビームの水平方向および垂直方向の走査位置
を検出し、この検出結果に基づいて、複数の分割画面が
適正に繋ぎ合わされて表示されるよう画像の表示制御を
行うようにしたので、水平方向と共に垂直方向における
電子ビームの走査位置の検出が可能となり、水平方向と
共に垂直方向における画像表示の補正を行って、繋ぎ目
部分が目立たないように複数の分割画面を繋ぎ合わせて
良好に画像表示を行うことができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る陰極線管の概
略を示す構成図である。
【図2】図1に示した陰極線管におけるインデックス電
極の周辺の回路素子によって形成される回路の等価回路
を示す回路図である。
【図3】図2に示した回路の周波数特性を示す特性図で
ある。
【図4】図1に示した陰極線管における信号処理回路の
構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示した陰極線管におけるインデックス電
極の構造およびこのインデックス電極を用いた位置検出
動作を説明するための説明図である。
【図6】図5に示したインデックス電極の他の構成例を
示す外観図である。
【図7】図5に示したインデックス電極の更に他の構成
例を示す外観図である。
【図8】図1に示した陰極線管における各分割画面の位
置と輝度の変調信号の波形との関係を3次元的に表した
説明図である。
【図9】図1に示した陰極線管において、輝度に相当す
るカソード電流と変調電圧の波形との関係の一例を示し
た説明図である。
【図10】図1に示した陰極線管において、輝度に相当
するカソード電流と変調電圧の波形との関係の他の例を
示した説明図である。
【図11】図1に示した陰極線管において、電子ビーム
の走査位置と輝度の変調制御のタイミングとの関係を示
した説明図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管の
電子ビームの走査方向について示す説明図である。
【図13】図12に示した陰極線管におけるインデック
ス電極の構造およびこのインデックス電極を用いた位置
検出動作を説明するための説明図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る陰極線管の
概略を示す構成図である。
【図15】図14に示した陰極線管におけるインデック
ス板の一例を示す構成図である。
【図16】図14に示した陰極線管におけるインデック
ス板の他の例を示す構成図である。
【符号の説明】
eBL,eBR…電子ビーム、OS…過走査領域、S2
…インデックス信号、S3L,S3R…変調信号、S4
…コンバーゼンス・偏向補正信号、10…パネル部、1
1…蛍光面、12…色選別機構、13…フレーム、14
…支持ばね、20…ファンネル部、21L,21R…偏
向ヨーク、22…内部導電膜、23…外部導電膜、7
0,70A…インデックス電極、26…リード線、30
L,30R…ネック部、31L,31R…電子銃、32
L,32R…コンバーゼンスヨーク、101…A/D変
換器、102…メモリ、103L,103R…D/A変
換器、104L,104R…変調器、105…インデッ
クス信号処理回路、106…タイミングジェネレータ、
107…コンバーゼンス回路、108…偏向回路、11
0,110A,110B…インデックス板、111…光
検出器、120…蛍光体。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 1/20 H01J 31/00 H04N 5/68

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子ビームによって有効画面およ
    びこの有効画面外の過走査領域の走査を行い、前記複数
    の電子ビームの走査によって形成される複数の分割画面
    を部分的に重複させて繋ぎ合わせることにより単一の画
    面を形成して画像表示を行うようにした陰極線管であっ
    て、 前記複数の電子ビームを放射する複数の電子銃と、 管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側における電
    子ビームの過走査領域に設けられると共に、前記電子ビ
    ームの入射に応じて光または電気的な信号を出力する電
    子ビーム検出手段と、 前記電子ビーム検出手段から出力された光または電気的
    な信号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わさ
    れて表示されるよう、前記複数の分割画面の位置的な制
    御を行うと共に、前記複数の分割画面の重複領域におけ
    る輝度の変調制御を行う制御手段とを備えたことを特徴
    とする陰極線管。
  2. 【請求項2】 更に、前記電子ビーム検出手段から出力
    された光を検出する光検出手段を備え、 前記電子ビーム検出手段は、前記電子ビームの入射に応
    じて発光する蛍光体が設けられた部材を有することを特
    徴とする請求項1記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 更に、前記過走査領域において、前記電
    子ビーム検出手段と前記電子ビームによって走査される
    蛍光面との間に、前記電子ビームが前記蛍光面に到達す
    るのを防止する遮蔽部材が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、変調制御として、前記
    複数の分割画面の重複領域の両端部で輝度変化を示す導
    関数が零になるような制御を行うことを特徴とする請求
    項1記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 外囲器を備え、複数の電子ビームによっ
    て有効画面およびこの有効画面外の過走査領域の走査を
    行い、前記複数の電子ビームの走査によって形成される
    複数の分割画面を部分的に重複させて繋ぎ合わせること
    により単一の画面を形成して画像表示を行うようにした
    陰極線管であって、 前記複数の電子ビームを放射する複数の電子銃と、 前記外囲器の一部を誘電体として利用して形成されたキ
    ャパシタと、 管内において、隣接する分割画面の繋ぎ目側における電
    子ビームの過走査領域に設けられると共に、前記キャパ
    シタに電気的に接続され、前記電子ビームの入射に応じ
    て生じた電気的な信号を、前記キャパシタを介して前記
    外囲器外に出力する電子ビーム検出手段と、 前記電子ビーム検出手段から出力された電気的な信号に
    基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
    されるよう画像の表示制御を行う制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする陰極線管。
  6. 【請求項6】 前記電子ビーム検出手段は、部分的に切
    り欠き孔が設けられた導電性の電極を有し、 前記電極に設けられた切り欠き孔は、信号検出用の切り
    欠き孔と、管内に発生する浮遊容量を低減するための容
    量低減用の切り欠き孔とを含むことを特徴とする請求項
    5記載の陰極線管。
  7. 【請求項7】 前記信号検出用の切り欠き孔は、電子ビ
    ームの走査方向に直交する方向に変化する形状を有する
    ことを特徴とする請求項6記載の陰極線管。
  8. 【請求項8】 複数の電子ビームによって有効画面およ
    びこの有効画面外の過走査領域の走査を行い、前記複数
    の電子ビームの走査によって形成される複数の分割画面
    を部分的に重複させて繋ぎ合わせることにより単一の画
    面を形成して画像表示を行うようにした陰極線管であっ
    て、 前記複数の電子ビームを放射する複数の電子銃と、 前記電子ビームの走査方向に対して直交する方向に蛍光
    体パターンまたは切り欠き孔が複数設けられ、前記電子
    ビームの水平方向および垂直方向の走査位置を検出する
    ための板状の部材で構成されると共に、管内において、
    隣接する分割画面の繋ぎ目側における電子ビームの過走
    査領域に設けられることにより、前記電子ビームの入射
    に応じて光または電気的な信号を出力する電子ビーム検
    出手段と、 前記電子ビーム検出手段から出力された光または電気的
    な信号に基づいて、前記蛍光体パターンまたは前記切り
    欠き孔が設けられた位置毎に、前記電子ビームの水平方
    向および垂直方向の走査位置を検出し、この検出結果に
    基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
    されるよう画像の表示制御を行う制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする陰極線管。
  9. 【請求項9】 前記各蛍光体パターンまたは前記各切り
    欠き孔は、電子ビームの走査方向に直交する方向に変化
    する形状を有することを特徴とする請求項8記載の陰極
    線管。
  10. 【請求項10】 複数の電子ビームによって有効画面お
    よびこの有効画面外の過走査領域の走査を行い、前記複
    数の電子ビームの走査によって形成される複数の分割画
    面を部分的に重複させて繋ぎ合わせることにより単一の
    画面を形成して画像表示を行うようにした陰極線管にお
    ける画像補正方法であって、 前記陰極線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ
    目側における電子ビームの過走査領域に設けられた電子
    ビーム検出手段から、前記電子ビームの入射に応じて光
    または電気的な信号を出力し、 前記電子ビーム検出手段から出力された光または電気的
    な信号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わさ
    れて表示されるよう、前記複数の分割画面の位置的な制
    御を行うと共に、前記複数の分割画面の重複領域におけ
    る輝度の変調制御を行うことを特徴とする画像補正方
    法。
  11. 【請求項11】 外囲器を備え、複数の電子ビームによ
    って有効画面およびこの有効画面外の過走査領域の走査
    を行い、前記複数の電子ビームの走査によって形成され
    る複数の分割画面を部分的に重複させて繋ぎ合わせるこ
    とにより単一の画面を形成して画像表示を行うようにし
    た陰極線管における画像補正方法であって、 前記陰極線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ
    目側における電子ビームの過走査領域に設けられた電子
    ビーム検出手段を、前記外囲器の一部を誘電体として利
    用したキャパシタに電気的に接続し、前記電子ビームの
    入射に応じて生じた電気的な信号を、前記キャパシタを
    介して前記外囲器外に出力し、 前記電子ビーム検出手段から出力された電気的な信号に
    基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
    されるよう画像の表示制御を行うことを特徴とする画像
    補正方法。
  12. 【請求項12】 複数の電子ビームによって有効画面お
    よびこの有効画面外の過走査領域の走査を行い、前記複
    数の電子ビームの走査によって形成される複数の分割画
    面を部分的に重複させて繋ぎ合わせることにより単一の
    画面を形成して画像表示を行うようにした陰極線管にお
    ける画像補正方法であって、 前記陰極線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ
    目側における電子ビームの過走査領域に設けられると共
    に、前記電子ビームの走査方向に対して直交する方向に
    蛍光体パターンまたは切り欠き孔が複数設けられ、前記
    電子ビームの水平方向および垂直方向の走査位置を検出
    するための板状の部材で構成された電子ビーム検出手段
    から、前記電子ビームの入射に応じて光または電気的な
    信号を出力し、 前記電子ビーム検出手段から出力された光または電気的
    な信号に基づいて、前記蛍光体パターンまたは前記切り
    欠き孔が設けられた位置毎に、前記電子ビームの水平方
    向および垂直方向の走査位置を検出し、この検出結果に
    基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示
    されるよう画像の表示制御を行うことを特徴とする画像
    補正方法。
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