JP2002245955A - 電子ビーム位置検出機構及び陰極線管 - Google Patents

電子ビーム位置検出機構及び陰極線管

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JP2002245955A
JP2002245955A JP2001036440A JP2001036440A JP2002245955A JP 2002245955 A JP2002245955 A JP 2002245955A JP 2001036440 A JP2001036440 A JP 2001036440A JP 2001036440 A JP2001036440 A JP 2001036440A JP 2002245955 A JP2002245955 A JP 2002245955A
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electron beam
electron
screen
ray tube
beam position
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JP2001036440A
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Takanobu Shibazaki
孝宜 芝崎
Kenji Ebe
健司 江部
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 スクリーン画面中央周辺の継ぎ目部分が目立
たないように電子ビームを必要な領域のみに照射でき
て、加工が容易な電子ビーム位置検出機構及び陰極線管
を提供する。 【解決手段】 電子ビーム33、34、35の入射角度
に応じて色選別を行う色選別手段(アパーチャグリル)
12と、複数の蛍光体層とが並列に形成されていると共
に、複数の電子銃から放出されて偏向部により各々別に
偏向された電子ビームにより、複数の領域に分割されて
走査されるスクリーン部の分割領域間に、電子ビームの
走査方向に対してほぼ直交して設けられた第一のインデ
ックス蛍光体層1、及び所定角度傾斜して設けられた第
二のインデックス蛍光体層2を有する電子ビーム位置検
出機構5と、電子ビーム位置検出機構5上の電子ビーム
位置を電気信号に変換する光電変換装置とを有する電子
ビーム位置検出機構、及び陰極線管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子銃を備
えた陰極線管及びこの陰極線管における電子ビーム位置
検出機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータ用の
モニタ装置等の画像表示装置においては、陰極線管(C
RT)が広く使用されている。陰極線管は、陰極線管内
部(以下、単に管内ともいう。)に備えられた電子銃か
ら蛍光面に向けて電子ビームを照射し、電子ビームの走
査に応じた走査画面を形成するものである。
【0003】なお、陰極線管の構成としては、単一の電
子銃を備えたものが一般的であるが、近年では、複数の
電子銃を備えた電子銃方式のものが開発されている。こ
のような陰極線管では、複数の電子銃から放射された複
数の電子ビームによって、複数の分割画面を形成すると
共に、これらの複数の分割画面を繋ぎ合わせることによ
り単一の画面を形成して画像表示を行うようにしてい
る。
【0004】この複数の電子銃を備えた陰極線管に関連
する技術については、例えば、実公昭39−25641
号公報、特公昭42−4928号公報及び特開昭50−
17167号公報等において開示されている。このよう
な複数の電子銃を備えた陰極線管によれば、単一の電子
銃を用いた陰極線管よりも、奥行きの短縮化を図りつつ
大画面化を図ることができる等の利点がある。
【0005】次に、複数の電子銃を備えた陰極線管の例
について図面の参照下に詳細に説明する。
【0006】図6は、本出願人による特許第30681
15号で既に提起した陰極線管及びその信号処理回路の
概略を示す構成図である。この図に示したように、陰極
線管は、内側に蛍光面11が形成されたパネル部10
と、このパネル部10に一体化されたファンネル部20
とを備えている。ファンネル部20の後端部の左右には
それぞれ電子銃31L、31Rを内蔵した細長い形状の
2つのネック部30L、30Rが形成されている。
【0007】そして、この陰極線管は、パネル部10、
ファンネル部20およびネック部30L、30Rにより
全体的に2つの漏斗形状の外観が形成される。以下で
は、この陰極線管を形作る全体的な形状部分を外囲器と
もいう。パネル部10およびファンネル部20は各々の
開口部同士が互いに融着されており、内部は高真空状態
を維持することが可能になっている。蛍光面11には、
蛍光体よりなる図示しない縞状のパターンが形成されて
いる。
【0008】次に、この陰極線管の内部には、蛍光面1
1に対向するように配置された金属製の薄板よりなる色
選別機構12が配置されている。色選別機構12は、方
式の違いによりアパーチャグリルまたはシャドウマスク
等とも呼ばれるものであり、その外周がフレーム13に
よって支持されていると共に、支持ばね14を介してパ
ネル部10の内面に取り付けられている。
【0009】又、ファンネル部20には、アノード電圧
HVを加えるための図示しないアノード部が設けられて
いる。ファンネル部20から各ネック部30L、30R
にかけての外周部分には、それぞれ電子銃31L、31
Rから照射された各電子ビームeBL、eBRを偏向さ
せるための偏向ヨーク21L、21Rと、各電子銃31
L、31Rから照射された各色用の電子ビームのコンバ
ーゼンス(集中)を行うためにコンバーセンスヨーク3
2L、32Rとが取り付けられている。
【0010】又、ネック部30L、30Rからパネル部
10の蛍光面11に至る内周面は、導電性の内部導電膜
22によって覆われている。この内部導電膜22は、図
示しないアノード部に電気的に接続されており、アノー
ド電圧HVに保たれている。ファンネル部20の外周面
は、導電性の外部導電膜23によって覆われている。
【0011】なお、電子銃31L、31Rは、図示しな
いが、それぞれ赤(Red=R)、緑(Green=
G)および青(Blue=B)用の3本のカソード(熱
陰極)を備えた熱陰極構体の前部に複数の電極(グリッ
ド)を配列した構成となっており、各電極においてカソ
ードから放射される電子ビームeBL、eBRの制御や
加速等を行うようになっている。電子銃31L、31R
から放射された各色用の電子ビームは、それぞれ色選別
機構12等を通過して蛍光面11の対応する色の蛍光体
に照射される。
【0012】なお、この陰極線管においては、左側に配
置された電子銃31Lからの電子ビームeBLによっ
て、画面の約左半分を描画すると共に、右側に配置され
た電子銃31Rからの電子ビームeBRによって、画面
の約右半分を描画し、これによって形成される左右の分
割画面の端部を部分的に重ねて繋ぎ合せることにより、
全体として単一の画面を形成して画像表示を行うように
なっている。
【0013】従って、全体として形成された画面の中央
部分が、左右の分割画面がオーバーラップする(重複す
る)領域OLとなる。この重複領域OLにおける蛍光面
11は、各電子ビームeBL、eBRに共有されること
になる。
【0014】ここで、電子銃31Lからの電子ビームe
BLのライン走査を水平偏向方向に右から左(図のX2
方向)に向けて行い、フィールド走査を垂直偏向方向に
上から下に向けて行うものとする。又、電子銃31Rか
らの電子ビームeBRのライン走査を水平偏向方向に左
から右(図のX1方向)に向けて行い、フィールド走査
を垂直偏向方向に上から下に向けて行うものとする。
【0015】従って、全体として、各電子ビームeB
L、eBRによるライン走査が、水平方向に画面中央部
分から外側の向けてお互いに反対方向に行われ、フィー
ルド走査が、一般的な陰極線管のように、上から下に行
われることになる。
【0016】なお、この陰極線管の管内において、隣接
する左右の分割画面の繋ぎ目側(画面全体の中央側)に
おける電子ビームeBL、eBRの過走査(オーバース
キャン)領域OSには、長方形の平板上のインデックス
電極70が、蛍光面11に対向する位置に設けられてい
る。
【0017】更に、この陰極線管の管内において、イン
デックス電極70と蛍光面11との間には、過走査領域
OSを過走査した電子ビームeBL、EBRが蛍光面1
1に到達して不用意に発光しないように、電子ビームe
BL、eBRに対する遮蔽部材となるV字形のビームシ
ールド27が配置されている。
【0018】このビームシールド27は、例えば、色選
別機構12を支持するフレーム13を基台にして架設さ
れる。又、ビームシールド27は、フレーム13を介し
て内部導電膜22に電気的に接続されることにより、ア
ノード電圧HVとなっている。
【0019】次に、インデックス電極70は、各電子ビ
ームeBL、eBRの入射に応じた電気的な検出信号を
出力するようになっている。このインデックス電極70
から出力された検出信号は、陰極線管外部(以下、単に
管外という。)の画像補正用の処理回路に入力され、主
として、各電子ビームeBL、eBRの繋ぎ目部分にお
ける走査位置の制御に利用される。
【0020】なお、インデックス電極70を用いた電子
ビームeBL、eBRの走査位置の検出動作について
は、後に詳述する。
【0021】なお、過走査領域とは、電子ビームeB
L、eBRの各々の走査領域において、有効画面を形成
する電子ビームeBL、eBRの各々の走査領域の外側
の領域のことをいう。図6においては、領域SW1が、
電子ビームeBRの水平方向における蛍光面11上の有
効画面であり、領域SW2が、電子ビームeBLの水平
方向における蛍光面11上の有効画面である。
【0022】次に、インデックス電極70は、金属等の
導電性の物質からなるものであり、例えば、フレーム1
3を基台にして図示しない絶縁物を介して架設される。
又、インデックス電極70は、ファンネル部20の内面
に接続された抵抗R1に電気的に接続されており、内部
導電膜22および抵抗R1等を介してアノード電圧HV
が供給されるようになっている。
【0023】又、インデックス電極70は、ファンネル
部20の一部を利用して形成したキャパシタCfの管内
側の電極42にリード線43を介して電気的に接続され
ている。キャパシタCfは、ファンネル部20におい
て、部分的に(例えば、円形状に)内部導電膜22およ
び外部導電膜23を被覆しない領域を設け、この領域の
更に内部領域に、例えば、円形状の電極41、42をフ
ァンネル部20を介して対向配置して形成したものであ
る。
【0024】次に、陰極線管の信号処理回路を示す図6
のブロック図部分では、入力された映像信号SVをアナ
ログ/デジタル(以下、「A/D」と記す。)変換する
A/D変換器101と、A/D変換器101によってA
/D変換された映像信号SVを格納するメモリ102
と、メモリ102に格納された映像信号SVのうち、画
面の約左半分を描画するために必要な信号が入力される
と共に、入力された画面の約左半分描画するための信号
をデジタル/アナログ(以下、「D/A」と記す。)変
換するD/A変換器103Lとを有する。
【0025】又、メモリ102に格納された映像信号S
Vのうち、画面の約右半分を描画するために必要な信号
が入力されると共に、入力された画面の約右半分を描画
するための信号をD/A変換するD/A変換器103R
と、D/A変換器103Lから出力された映像信号に対
して、変調信号S3Lに基づく輝度変調を行う変調器1
04Lとを有する。
【0026】又、D/A変換器103Rから出力された
映像信号に対して、変調信号S3Rに基づく輝度変調を
行う変調器104Rと、それぞれ変調器104L、10
4Rから出力された輝度変調後の映像信号を増幅するビ
デオアンプVAMP−L、VAMP−Rとを備えてい
る。
【0027】なお、この陰極線管は、更に、アンプAM
P1から出力されたインデックス信号S2が入力される
と共に、変調信号S3L、S3Rおよびコンバーゼンス
・偏向補正信号S4を出力するインデックス信号処理回
路105と、同期信号SSに基づいて、A/D変換機1
01、メモリ102、D/A変換機103L、103R
およびインデックス信号処理回路105タイミング信号
を出力するタイミングジェネレーター106とからな
る。
【0028】又、インデックス信号処理回路105から
のコンバーゼンス・偏向補正信号S4に基づいてコンバ
ーゼンスヨーク32L、32Rを制御するコンバーゼン
ス回路107と、インデックス信号処理回路105から
のコンバーゼンス・偏向補正信号S4に基づいて偏向ヨ
ーク21L、21Rを制御する偏向回路108とを備え
ている。
【0029】次に、インックス信号S2は、インデック
ス電極70からの検出信号に対応する信号である。イン
デックス信号S2を用いた画像補正方法については後に
詳述する。なお、変調信号S3L、S3Rは、左右の分
割画面の繋ぎ目におけ輝度の制御を行うための信号であ
る。変調信号S3L、S3Rを用いた画像補正方法につ
いても後に詳述する。
【0030】次に、メモリ102は、例えば、ラインメ
モリまたはフィールドメモリによって構成され、入力さ
れた映像信号を、例えば、ライン単位またはフィールド
単位毎に格納するようになっている。メモリ102にお
ける信号の読み出しおよび書き込み動作は、図示しない
メモリコントローラによって制御される。
【0031】次に、引き続き図6を用いて、上記のよう
な構成の従来の陰極線管の動作について説明する。
【0032】A/D変換器101は、入力された映像信
号SVをA/D変換する。なお、A/D変換器101に
よってディジタル化された映像信号は、図示しないメモ
リコントローラの制御に基づいて、例えば、ライン単位
またはフィールド単位毎にメモリ102に格納される。
【0033】ここでは、一例として、各電子ビームeB
L、eBRによって、H/2(1Hは、1水平走査期
間)毎の左右の分割画面を、画面中央部分から画面外側
に向けてお互いに反対方向に水平走査する場合について
説明する。
【0034】メモリ102に書き込まれた1H分の映像
信号は、図示しないメモリコントローラの制御によって
H/2分割される。分割された信号のうち、左画面用の
信号は、図示しないメモリコントローラの制御によって
書き込み時とは逆方向に読み出されて、D/A変換器1
03Lに入力される。分割された信号のうち、右画面用
の信号は、図示しないメモリコントローラの制御によっ
て書き込み時と同方向に読み出されて、D/A変換器1
03Rに入力される。
【0035】なお、D/A変換器103Lは、逆読み出
しされたH/2の左画面用の信号をアナログ信号に変換
して変調器104Lに出力する。又、D/A変換器10
3Rは、書き込み時と同方向に読み出しされたH/2の
右画面用の信号をアナログ信号に変換して変調器104
Rに出力する。
【0036】なお、各変調器104L、104Rは、入
力された映像信号に対して、それぞれ変調信号S3L、
S3Rに基づいて輝度変調を行った信号をビデオアンプ
VAMP−L、VAMP−Rに出力する。
【0037】各ビデオアンプVAMP−L、VAMP−
Rに入力された信号は、それぞれ所定レベルまで増幅さ
れ、各電子銃31L、31Rの内部に配置された図示し
ないカソードに対して、カソード駆動電圧として与えら
れる。これにより、各電子銃31L、31Rから各電子
ビームeBL、eBRが発射される。
【0038】なお、この陰極線管は、カラー表示可能な
ものであり、実際には、各電子銃31L、31Rには、
R、G、Bの各色用のカソードが設けられ、各電子銃3
1L、31Rからは、それぞれ各色用の電子ビームが発
射される。各色用の電子ビームは、各色毎に独立にビー
ム電流が制御され、輝度と色度が調整される。
【0039】次に、電子銃31L、31Rから発射され
た各色用の電子ビームeBL、eBRは、それぞれコン
バーゼンスヨーク32L、32Rの電磁的な作用により
コンバーゼンスが行われると共に、偏向ヨーク21L、
21Rの電磁的な作用により偏向されることにより、蛍
光面11の全面を走査し、パネル部10の表面では画面
内に所望の画像が表示される。
【0040】このとき、電子ビームeBL、eBRによ
って、画面の約左半分が描画されると共に、電子ビーム
eBRによって、画面の約右半分が描画され、これによ
って形成される左右の分割画面の端部が部分的に重ねて
繋ぎ合わされることにより、全体として単一の画面が形
成される。
【0041】次に、電子ビームeBL、eBRが、過走
査領域OSを走査し、インデックス電極70に射突する
と、インデックス電極70において電圧降下が生じ、こ
の電圧降下を経由して管外に導かれ、アンプAMP1か
らインデックス信号S2が出力される。
【0042】又、インデックス信号処理回路105は、
インデックス信号S2に基づいて、輝度制御を行うため
の変調信号S3L、S3Rを生成して出力する。また、
インデックス信号処理回路105は、インデックス信号
S2に基づいて、コンバーゼンス・偏向補正信号S4を
出力する。
【0043】又、コンバーゼンス回路107は、コンバ
ーゼンス・偏向補正信号S4に基づいて、偏向電流S5
L、S5Rを出力してコンバーゼンスヨーク32L、3
2Rを制御する。偏向回路108は、コンバーゼンス・
偏向補正信号S4に基づいて、偏向電流S6L、S6R
を出力して偏向ヨーク21L、21Rを制御する。
【0044】これにより、各電子ビームeBL、eBR
の走査位置の制御が行われ、左右の分割画面が適正に繋
ぎ合わされて画像が表示されるように、画歪み等が補正
される。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】上記においては、フレ
ーム13に、インデックス電極70やビームシールド2
7等を溶接で取り付けなければならない。
【0046】しかし、取り付ける際の溶接作業はとても
難しくて容易にはできない。何故ならば、電子ビームの
走査等に対応してインデックス電極70の取り付け角度
や取り付け位置等に高度の正確さが求められるからであ
り、溶接時の少しのミスで製品として十分機能を発揮し
なくなる可能性がある。
【0047】そのために、溶接時に余分な労力や手間等
が必要になり、それがコストの上昇につながると考えら
れる。
【0048】又、従来、開発されてきた複電子銃方式陰
極線管においては、特開平8−273555号等におい
て知られるビームインデックス方式があるが、ビームイ
ンデックス方式には次のような問題がある。
【0049】即ち、アパーチャグリルやシャドウマスク
等の通常の色選別機構をもつ方式と同程度の解像度を得
るためには、電子ビームのスポットサイズを非常に小さ
くしなければならない。しかし、電子ビームのスポット
サイズを小さくするのは技術的に難しい。なお、高解像
度を得るには電子ビームのスポットサイズは小さい方が
良い。
【0050】よって、ディスプレイ用途の高解像度の陰
極線管には不利であると考えられる。又、この方式によ
ると、本来無信号の領域でも電子ビームを照射しなけれ
ばならず、その結果、黒レベルの輝度が上がってしま
い、コントラストが劣化するといった問題点がある。
【0051】本発明は、上記のような従来の実情に鑑み
てなされたものであって、その目的は、スクリーン中央
周辺の繋ぎ目部分が目立たないように、複数の分割画面
を繋ぎ合わせても良好に画像表示を行うことができ、さ
らに、電子ビームを通常のスポットサイズでかつ、スク
リーンにおける必要な領域のみに照射できて、加工が容
易な電子ビーム位置検出機構及び陰極線管を提供するこ
とにある。
【0052】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、電子ビ
ームの入射角度に応じて色選別を行う色選別手段と、複
数の蛍光体層が並列に形成されていると共に、複数の電
子放出手段から放出されて偏向手段により各々別に偏向
された電子ビームにより、複数の領域に分割されて走査
されるスクリーン部の分割領域間に、電子ビームの走査
方向に対してほぼ直交して設けられた第一の検知手段、
及び所定角度傾斜して設けられた第二の検知手段を有す
る電子ビーム位置検出手段と、前記電子ビーム位置検出
手段上の電子ビーム位置を電気信号に変換する変換手段
とを有する電子ビーム位置検出機構、及びこの検出機構
を具備する陰極線管に係るものである。
【0053】本発明によれば、上記の方式の電子ビーム
位置検出機構と、これを具備した陰極線管としたことに
より、ディスプレイ用途においても複電子銃方式の陰極
線管を用いることが可能になり、ビームインデックス方
式の複電子銃方式の陰極線管(色識別機構のないもの)
とは違ってコントラストの劣化も起こらず、通常のディ
スプレイ用途の陰極線管と同程度のコントラストが得ら
れる。
【0054】或いは、同じサイズの単電子銃方式の陰極
線管と同じ輝度を得るために必要な一本の電子ビームの
電流量が減少するので、同等の輝度を得る場合には、ス
ポットサイズを小さく出来、その結果、解像度を高く出
来る。又、同等のスポットサイズを得る場合には輝度を
高く出来る。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明においては、検出手段によ
る検出情報を受けて、スクリーン部の分割領域間におい
ても電子ビームの走査が制御され、第一及び第二の検知
手段がそれぞれインデックス蛍光体層であり、これらの
インデックス蛍光体層の発光光を光電変換する光電変換
部を有するのが望ましい。
【0056】又、電子ビームが第一のインデックス蛍光
体層から第二のインデックス蛍光体層まで走査する間の
時間が検知され、前記第一のインデックス蛍光体層が、
前記スクリーン部の中心から等幅位置に縦方向に設けら
れているのが望ましい。
【0057】又、電子ビーム位置検出手段を形成するた
めに、色選別手段に電子ビームの走査方向にほぼ直交す
るスリットと所定角度傾斜させたスリットとが形成さ
れ、これらのスリットの位置において、前記スクリーン
部側又は電子放出手段側から前記色選別手段に前記イン
デックス蛍光体層が固定されるのが望ましい。
【0058】以下、本発明の好ましい実施の形態を図面
の参照下に詳細に説明する。
【0059】まず、電子ビーム位置検出機構5の構造
は、電子銃側から色識別機構(アパーチャグリル)12
を見た図1に示すように、大部分が縦スリット4に占め
られた色識別機構(アパーチャグリル)12の中央部に
おいて、縦スリット4に並列に中心部から等幅に第一の
インデックス蛍光体層1は電子ビーム33、34、35
の走査方向に対して垂直に2個所設けられている。な
お、本実施の形態の説明に使用する「色識別」は、狭義
ではG、B、R等の有採色の色識別のことを指すが、本
実施の形態においては、白色や黒色の無採色も含める。
【0060】又、第二のインデックス蛍光体層2は、電
子ビーム33、34、35の走査方向に対して所定の角
度傾斜して、2個所の第一のインデックス蛍光体層の間
に複数上下に向けて設けられている。なお、第二のイン
デックス蛍光体層2は、電子ビーム33、34、35の
走査方向に対して垂直方向に、垂直解像度/n個(n:
垂直解像度の公約数)だけ設置されている。そして、電
子ビーム位置検出機構5の部分は、スクリーン部側から
金属板15(インデックス蛍光体9が設けられている)
が貼り付けられている。
【0061】次に、図1及び図2を用いて、第一及び第
二のインデックス蛍光体層1及び2による、インデック
ス信号の検出方法について述べる。
【0062】例えば、図1に実線の矢印で示したよう
に、電子ビームが電子ビーム位置検出機構5の部分を水
平方向に走査すると、それによって発生するインデック
ス信号は図2(a)のようになる。なお、このときのド
ライブ電圧ONから第一のインデックス蛍光体層1通過
時までの時間をt4とし、第一のインデックス蛍光体層
1通過時から第二のインデックス蛍光体層2通過時まで
のピーク間隔をt1とする。
【0063】一方、図1に一点鎖線の矢印で示したよう
に、電子ビーム33、34、35のいずれかが電子ビー
ム位置検出機構5の部分を水平方向に走査すると、それ
によって生じるインデックス信号は図2(b)のように
なる。即ち、縦方向への電子ビームの位置のずれ量に応
じて、第一のインデックス蛍光体層1通過時から第二の
インデックス蛍光体層2通過時までのピーク間隔t2は
長くなる。なお、ドライブ電圧ONから第一のインデッ
クス蛍光体層1通過時までをt5とする。
【0064】又、電子ビーム33、34、35のいずれ
かが破線上を通過した場合には、それによって生じるイ
ンデックス信号は図2(c)のようになる。即ち、縦方
向の電子ビームの位置のずれ量に応じて、第一のインデ
ックス蛍光体層1通過時から第二のインデックス蛍光体
層2通過時までのピーク間隔t3は短くなる(なお、ド
ライブ電圧ONから第一のインデックス蛍光体層1通過
時までをt6とする)。これによって、電子ビームの垂
直方向位置が分かる。
【0065】なお、図2に示したように、電子ビーム3
3、34、35の、ドライブ電圧をONにしてから最初
のピーク(第一のインデックス蛍光体層1通過時)を検
出するまでの時間が、電子ビームが右にずれるほど短
く、又、左にずれるほど長くなる。即ち、電子ビーム位
置の左右のずれ量に応じてこの時間が変化する。これに
よって、電子ビームの水平方向位置が分かる。
【0066】さらに、画面中央部における電子ビームの
水平及び垂直の位置を素早く的確に検出することがで
き、図6に示したのと同様の方式で画像の調整が容易に
かつ高精度で行える。
【0067】次に、図3について、電子ビーム位置検出
機構5の構造を詳細に説明する。
【0068】まず、スクリーン部8は、緑、青、赤に発
光する垂直方向に細長いストライプ状の(G、B、R3
色蛍光体層)7を一組としていて、この組になった
(G、B、R3色蛍光体層)7が、水平方向に所定の配
列ピッチで複数で並列に形成され、かつその(G、B、
R3色蛍光体層)7間には垂直方向に細長いストライプ
状の光吸収層(ブラックストライプ)28が設けられて
いる。
【0069】さらに、スクリーン部8の電子銃側には、
色識別機構(アパーチャグリル)12があるが、これに
は多くの開口部が設けられており、大部分の開口部はス
クリーン部8に設けられた(G、B、R3色蛍光体層)
7に電子ビームを送る際に対応する縦形のスリット4と
して設けられている。
【0070】しかし、色識別機構(アパーチャグリル)
12の中央部分にある電子ビーム位置検出機構5の部分
おいては、(G、B、R3色蛍光体層)7に対してでは
なく、第一のインデックス蛍光体層1及び第二のインデ
ックス蛍光体層2に対応した開口(斜スリット16や、
縦スリット4の内の2個所)が設けられている。
【0071】即ち、電子ビーム位置検出機構5を形成す
るために、(G、B、R3色蛍光体層)7に電子ビーム
を通す多数の縦スリット4を有する色選別機構(アパー
チャグリル)12の中央部上に、電子ビームの走査方向
と垂直に所定角度傾斜させた斜めスリット16エッチン
グ等で形成し、第一及び第二のインデックス蛍光体層
1、2となる斜めスリット16及び2個所の縦スリット
4の部分に、スクリーン側からインデックス蛍光体9を
塗布した金属板15を適当な方法で固定する。
【0072】さて、上記の形態においては、電子銃から
照射された例えばG色用の電子ビーム39が色識別機構
(アパーチャグリル)12の中央部に設けられた斜めス
リット16や縦スリット4等の底部にある第1及び第2
のインデックス蛍光体層1及び2に当って発光光40が
生じる。そして、生じた発光光40が光電変換装置38
(図示せず)に検出される。なお、B又はR色用の電子
ビームは仮想線のように入射される。
【0073】なお、金属板15については、所定の効果
があるならば、幅、厚さ、材質、枚数、取り付け位置及
び取り付け方法等は自由に変えて良い。又、インデック
ス蛍光体9については、所定の効果があるならば幅、厚
さ、長さ、材質、枚数等は自由に変えて良い。
【0074】又、上記の形態によって、電子ビーム位置
検出機構5をスクリーン部8から距離をおいて電子銃側
に設けたために、電子ビーム39が妨げられることなく
縦スリット4を通してスクリーン部8中央付近の(G、
B、R3色蛍光体層)7を直接走査して、発光させる。
【0075】又、インデックス蛍光体9の設けられた金
属版15を取り付ける目的は、第一及び第二のインデッ
クス蛍光体層1及び2用の斜めスリット等を覆うことで
あるので、取り付け方法や位置等が自由に変えられて、
加工が容易になる。
【0076】さらに、画面中方部分における電子ビーム
の位置を素早く明確に検出することができて、画像の調
整が容易になる。
【0077】次に、図4に示すように、スクリーン部8
及び色識別機構(アパーチャグリル)12等の構造につ
いて述べる。
【0078】まず、スクリーン部8は、図4の(c)に
示すように、緑、青、赤に発光する垂直方向に細長いス
トライプ状の(G、B、R3色蛍光体層)7を1組とし
て、この組となった(G、B、R3色蛍光体層)7が水
平方向に所定の配列ピッチで、複数で並列に形成されて
いる。そして、その(G、B、R3色蛍光体層)7間に
垂直方向に細長いストライプ状の光吸収層(ブラックス
トライプ)28が設けられている。
【0079】次に、図4の(b)は、インデックス蛍光
体9が片方の表面に設けられた金属板15を示してい
る。そして、この金属版15のインデックス蛍光体9が
表面に設けられた側の面が、色識別機構(アパーチャグ
リル)12の中央部に設けられた2個所の縦スリット4
の底部(第一のインデックス蛍光体層1になる)と、同
じく中央部に複数設けられた斜めスリット16の底部
(第二のインデックス蛍光体層2になる)とを、スクリ
ーン部8側から覆うように設けられる。
【0080】さらに、図4の(a)に示すように、スク
リーン部8の電子銃側には、色識別機構(アパーチャグ
リル)12があるが、これには多くの開口部が設けられ
ており、大部分の開口部はスクリーン部8に設けられた
(G、B、R3色蛍光体層)7に電子ビームを送る際に
対応する、縦形のスリット4として設けられている。
【0081】しかし、色識別機構(アパーチャグリル)
12の中央部分にある電子ビーム位置検出機構5に対応
する部分においては、(G、B、R3色蛍光体層)7に
対してではなく、第一のインデックス蛍光体層1及び第
二のインデックス蛍光体層2に対応した開口部である、
中心部から等幅の2個所の縦スリット4及び斜めスリッ
ト16が設けられている。
【0082】さて、電子銃から照射された電子ビームが
図4(a)の色識別機構(アパーチャグリル)12の中
央部に設けられた電子ビーム位置検出機構5を構成する
斜めスリット16や2個所の縦スリット4を通して第一
及び第二のインデックス蛍光体層1及び2に当って発光
光が生じる。そして、生じた発光光が光電変換装置38
(図示せず)に検出される。
【0083】なお、上記の形態においては、色識別機構
(アパーチャグリル)12の幅、長さ、厚さ、材質、ス
クリーン部8までの距離等はスクリーン部8のサイズ等
に合せて自由に変えることができる。又、色識別機構
(アパーチャグリル)12に設けられた縦スリット4の
数、幅、長さ、形、位置、スリットを開ける方法等も、
それに主に対応するスクリーン部8の(G、B、R3色
蛍光体層)7の仕様等に応じて変えて良い。
【0084】又、斜めスリット16の幅、長さ、本数、
角度、形、スリットを開ける方法等は所定の効果があれ
ば自由に変えて良い。
【0085】又、所定の効果があるならば、第一のイン
デックス蛍光体層1の幅、長さ、材質、さらに2個所の
第一のインデックス蛍光体層間の間隔、位置等は自由に
変えられる。又、所定の効果があるならば、第二のイン
デックス蛍光体層2の幅、長さ、材質、傾斜角度、配置
間隔等は自由に変えて良い。
【0086】そして、上記の実施の形態においては、色
識別機構(アパーチャグリル)12の斜めスリット16
(第二のインデックス蛍光体層2用)や縦スリット4
(第一のインデックス蛍光体層1用を含む)が、加工の
難しい溶接方法ではなく、比較的加工の容易なエッチン
グ等の方法を用いて加工できる。
【0087】そして、加工の際に、スリットの位置が設
計どおりにならずに多少ずれたとしても、金属板15の
大きさを変えると共にインデックス蛍光体9の表面の大
きさを変えて、第一及び第二のインデックス蛍光体層
1、2を形成する斜めスリット16及び2個所の縦スリ
ット4をインデックス蛍光体面9で覆えるように設けれ
ば、すぐに問題を解決できるので、加工の手間を省き簡
易なものとすることができる。
【0088】次に、図5に、カラー受像管装置17の構
造を示す。このカラー受像管装置17は、ほぼ矩形状の
1個のパネル部10と、複数個のファンネル19とが所
定の関係に一体に連接されたファンネル部20、即ち、
図5では、水平方向に対しては2個になり、垂直方向に
対しては1個になる合計2個のファンネル19が一体に
連接されたファンネル部20からなる外囲器18を有す
る。
【0089】そして、そのパネル部10の内面には、ス
トライプ状の(G、B、R3色蛍光体層)7(図示せ
ず)が複数列で並列に形勢されたスクリーン部8が設け
られている。又、スクリーン部8に対してほぼ平行に、
電子ビームの入射角度により、どの色の蛍光体層を照射
するかを選別する構造を有する色選別機構(アパーチャ
グリル)12が設けられている。
【0090】さらに、この色選別機構(アパーチャグリ
ル)12の、スクリーン部8上の領域の分割部分(画面
中央部)に対応する部分には、電子ビーム33、34、
35の走査方向と垂直に設けられた第一のインデックス
蛍光体層1(図示せず)と、所定角度傾斜して設けら
れ、かつ2個所の第一のインデックス蛍光体層1間に複
数位置する第二のインデックス蛍光体層2とを有する電
子ビーム位置検出機構5が設けられている。
【0091】一方、ファンネル部20の各ファンネル1
9のネック部47L、47R内に、それぞれ3本の電子
ビーム33、34、35を放出する電子銃26L、26
Rが配設されている。又、各ファンネル19の外側に
は、それぞれ偏向装置24及び必要が生じれば使用する
補助偏向装置3からなる偏向部36が設けられている。
【0092】又、各ファンネル19のネック部47Lと
47Rとの間のファンネル部20に光透過可能な受光窓
37が設けられ、その受光窓37に対応して特定波長の
光を検出する光電変換装置38が設けられている。
【0093】なお、このカラー受像間装置17では、上
記の各電子銃26L、26Rから放出される電子ビーム
33、34、35を各偏向部36の発生する水平及び垂
直磁界により偏向して、上記スクリーン部8を複数個の
領域に分割して走査する。
【0094】即ち、図5では、2個のファンネル19の
各ネック部47L、47R内にそれぞれ配設された2個
の電子銃26L、26Rから放出される電子ビーム3
3、34、35を、それぞれ2個の偏向部36の発生す
る磁界により水平及び垂直方向に偏向して、スクリーン
部8を水平方向に対して2個、垂直方向に対して1個の
合計2個の領域R1、R2に分割して走査する。
【0095】次に、そのスクリーン部8の各領域R1、
R2においては、それぞれの電子ビームが電子ビーム位
置検出機構5の範囲の上まで過走査され、その過走査部
分については、例えば、照射された33、34、35の
どれか一本の電子ビームがドライブ電圧をオンにし、そ
の他の電子ビームはオフにして行われ、その際に生じる
信号によって各電子銃26L、26R及び偏向装置24
を駆動する駆動回路(図6を参照)を制御することによ
って、スクリーン部8の各領域R1、R2に描かれる画
像(分割画像)は繋がり、スクリーン部8上に切れ目や
重なり合いのない高精度の合成カラー画像を表示するも
のとなっている。
【0096】なお、この合成カラー画像を表示する画面
の大きさの比率は、4:3、16:9或いは16:10
の矩形状である。ところで、上記のように構成されたカ
ラー受像管装置17は、次のように動作する。
【0097】即ち、このカラー受像管装置17は、前述
したように図5では、2個のファンネル19の各ネック
部47L、47R内に配設された2個の電子銃26L、
26Rから放出される電子ビーム33、34、35を、
それぞれ2個の偏向部36の発生する磁界により水平及
び垂直方向に偏向して、スクリーン部8を水平方向に対
して2個、垂直方向に対して1個の合計2個の領域R
1、R2に分割して走査することにより領域R1、R2
に描かれる画像を合成してカラー画像を再生する。
【0098】この場合に、その各領域R1、R2への電
子ビームによる走査は、電子ビーム位置検出機構5の上
を電子ビームが走査した際に生じる蛍光(即ち、インデ
ックス信号)を受光窓37を介して光電変換装置38で
受光して電気信号に変換し、その各電気信号に基づい
て、各偏向装置24及び補助偏向装置3を駆動する駆動
装置を制御することにより行われる。
【0099】なお、光電変換装置38以降の詳しい制御
方法については、図6の制御方法を同様に用いる。
【0100】そして、上記の実施の形態において、光電
変換装置38の取り付け位置、個数等は所定の目的を果
すならば自由に変えて良い。また、受光窓37の厚さ、
取り付け位置、大きさ、個数等は、所定の目的を果すな
らば自由に変えて良い。
【0101】さて、上記の本実施の形態によれば、第一
及び第二のインデックス蛍光体層1及び2から出力され
た検出信号に基づいて、スクリーン部8の左右の分割画
面が位置的に適正に繋ぎ合わされるように画像の表示制
御を行うことができる。さらに、繋ぎ目部分の輝度の変
調制御を行うようにしたので、繋ぎ目部分における輝度
の変化が目立たなくなるように画像の表示制御を行うこ
とができる。このように、位置的にも輝度的にも繋ぎ目
部分が目立たないようにスクリーン8の左右の分割画面
R1、R2を繋ぎ合わせて良好に画像表示を行うことが
できる。
【0102】更に、この陰極線管においては、2つの電
子銃31L、31Rを用いて画像表示を行うので、単一
の電子銃を用いた陰極線管よりも電子銃から蛍光面まで
の距離を短くすることができ、奥行きの短縮化を図るこ
とができる。従って、フォーカス特性の良い(像倍率が
小さい)画像表示を行うことができる。又、2つの電子
銃31L、31Rをそなえているので、大画面にもかか
わらず、容易に高輝度化できると共に、小型化を図るこ
とできる。
【0103】又、上記の方式の複電子銃方式の陰極線管
を用いることにより、問題点が改善されて、ディスプレ
イ用途においても複電子銃方式の陰極線管を用いること
が可能になる。又、上記したパターンのインデックス蛍
光体層を検出しているので、ビームインデックス方式の
複電子銃方式の陰極線管とは違って、無信号の領域への
電子ビーム照射は不要となり、コントラストの劣化も起
こらずに、通常のディスプレイ用途の陰極線管と同程度
のコントラストが得られる。
【0104】或いは、同じサイズの単電子銃方式の陰極
線管と同じ輝度を得るために必要な一本の電子ビームの
電流量が減少するので、同等の輝度を得る場合にはスポ
ットサイズを小さく出来、その結果、解像度を高く出来
る。又、同等のスポットサイズを得る場合には、輝度を
高く出来る。
【0105】さらに、上記の実施の形態によって、画面
中央部分における電子ビームの位置を素早く明確に検知
することができて、画像の調整が容易になる。そして、
上記の実施の形態においては、色識別機構(アパーチャ
グリル)12の斜めスリット16(第二のインデックス
蛍光体層2用)や中央部2個所の縦スリット4(第一の
インデックス蛍光体層1用)が、加工の難しい溶接方法
等によらずに比較的加工の容易なエッチング等の方法を
用いて加工できる。
【0106】そして、もしスリットに対して金属板15
の位置が多少ずれたとしても、金属板15に設けるイン
デックス蛍光体9の大きさを変えて電子ビームが当るよ
うに設ければ、問題を解決できるので、加工の手間を省
き、簡易なものにできる。
【0107】そして、上記の形態によって、スクリーン
画面中央周辺の繋ぎ目部分を目立たせずに複数の分割画
面を繋ぎ合わせて良好に画面表示を行うことができる。
さらに、電子ビームを通常のスポットサイズでスクリー
ン画面における必要な領域のみに照射でき、加えて加工
が容易な電子ビーム位置検出機構及び陰極線管を提供で
きる。
【0108】上記の実施の形態は、本発明の技術的思想
に基づいて更に変形が可能である。例えば、第一のイン
デックス蛍光体層1と第二のインデックス蛍光体層2と
を、それぞれ発光スペクトルのピーク値が異なる蛍光体
によって形成することにより、双方のインデックス蛍光
体層から得られる信号をそれぞれ分離して検出すること
ができる。
【0109】又、上記の実施の形態では、カラー表示可
能な陰極線管について説明したが、モノクロ表示を行う
陰極線管にも適用することが可能である。なお、この場
合、上述のコンバーゼンス回路107(図6参照)等を
構成から省くことができる。又、上記の実施に形態で
は、2つの電子銃を備え、かつ2つの走査画面を繋ぎ合
わせることにより単一の画面を形成するようにしたもの
について説明したが、3つ以上の電子銃を備え、1つの
画面を3つ以上の走査画面を合成して形成するようにし
たものにも適用することが可能である。
【0110】又、上記の実施の形態では、分割画面を部
分的に重複させて1つの画面を得るようにしたが、重複
領域を設けずに、単に分割画面の端部を線状に繋ぎ合わ
せることにより1つの画面を得るようにしてもよい。
【0111】又、インデックス信号の検出手段として
は、電子ビーム走査を電極で受け、その際に生じる電気
容量の変化を検出するインデックス電極を用いてもよ
い。
【0112】
【発明の作用効果】本発明によれば、電子ビームの入射
角度に応じて色識別を行う色選別手段と、複数の蛍光体
層が並列に形成されていると共に、複数の電子放出手段
から放出された偏向手段により各々別に偏向された電子
ビームにより、複数の領域に分割されて走査されるスク
リーン部の分割領域間に、電子ビームの走査方向に対し
てほぼ直交して設けられた第一の検知手段、及び所定角
度傾斜して設けられた第二の検知手段を有する電子ビー
ム位置検出手段と、前記電子ビーム位置検出手段上の電
子ビーム位置を電気信号に変換する変換手段とを有する
電子ビーム位置検出機構、及び陰極線管を用いることに
よって、ディスプレイ用途においても複電子銃方式の陰
極線管を用いることが可能になり、ビームインデックス
方式の複電子銃方式の陰極線管(色識別機構のないも
の)とは違ってコントラストの劣化も起こらず、通常の
ディスプレイ用途の陰極線管と同程度のコントラストが
得られる。
【0113】或いは、同じサイズの単電子銃方式の陰極
線管と同じ輝度を得るために必要な一本の電子ビームの
電流量が減少するので、同等の輝度を得る場合には、ス
ポットサイズを小さく出来、その結果、解像度を高く出
来る。また、同等のスポットザイズを得る場合には輝度
を高く出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における検出部の部分平面
図である。
【図2】同、信号強度と時間との相関図である。
【図3】同、検出部の部分断面図である。
【図4】同、検出部とスクリーン部との平面図である。
【図5】同、カラー受像管装置の断面図である。
【図6】従来例における陰極線管の信号処理回路の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…第一のインデックス蛍光体層、2…第二のインデッ
クス蛍光体層、3…補助偏光装置、4…縦スリット、5
…電子ビーム位置検出機構、7…(G、B、R3色蛍光
体層)、8…スクリーン部、9…インデックス蛍光体、
10…パネル部、11…蛍光面、12…色識別機構(ア
パーチャグリル)、13…フレーム、14…支持ばね、
15…金属板、16…斜めスリット、17…カラー受像
管装置、18…外囲器、19…ファンネル、20…ファ
ンネル部、21L、21R…偏向ヨーク、22…内部導
電膜、23…外部導電膜、24…偏向装置、25L、2
5R…コンバーゼンスヨーク、26L、26R…電子
銃、27…ビームシールド、28…光吸収層(ブラック
ストライプ)、33、34、35…電子ビーム、36…
偏向部、37…受光窓、38…光電変換装置、39…電
子ビーム、40…発光光、47L、47R…ネック部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月14日(2001.2.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームの入射角度に応じて色選別を
    行う色選別手段と、 複数の蛍光体層が並列に形成されていると共に、複数の
    電子放出手段から放出されて偏向手段により各々別に偏
    向された電子ビームにより、複数の領域に分割されて走
    査されるスクリーン部の分割領域間に、電子ビームの走
    査方向に対してほぼ直交して設けられた第一の検知手
    段、及び所定角度傾斜して設けられた第二の検知手段を
    有する電子ビーム位置検出手段と、 前記電子ビーム位置検出手段上の電子ビーム位置を電気
    信号に変換する変換手段とを有する電子ビーム位置検出
    機構。
  2. 【請求項2】 前記検出手段による検出情報を受けて、
    前記スクリーン部の前記分割領域間においても電子ビー
    ムの走査が制御される、請求項1に記載の電子ビーム位
    置検出機構。
  3. 【請求項3】 前記第一及び第二の検知手段がそれぞれ
    インデックス蛍光体層であり、これらのインデックス蛍
    光体層の発光光を光電変換する光電変換部を有する、請
    求項1に記載の電子ビーム位置検出機構。
  4. 【請求項4】 電子ビームが前記第一のインデックス蛍
    光体層から前記第二のインデックス蛍光体層まで走査す
    る間の時間が検知される、請求項3に記載の電子ビーム
    位置検出機構。
  5. 【請求項5】 前記第一のインデックス蛍光体層が、前
    記スクリーン部の中心から等幅位置に縦方向に設けられ
    ている、請求項3に記載の電子ビーム位置検出機構。
  6. 【請求項6】 前記電子ビーム位置検出手段を形成する
    ために、前記色選別手段に電子ビームの走査方向にほぼ
    直交するスリットと所定角度傾斜させたスリットとが形
    成され、これらのスリットの位置において、前記スクリ
    ーン部側又は前記電子放出手段側から前記色選別手段
    に、前記インデックス蛍光体層が固定されている、請求
    項3に記載の電子ビーム位置検出機構。
  7. 【請求項7】 複数の電子放出手段からなる電子放出部
    と、 前記複数の電子放出手段から放出される電子ビームを各
    々別に偏向する複数の偏向手段を有する偏向部と、 複数の蛍光体層が並列に形成されていると共に、前記複
    数の電子放出手段から放出されて前記偏向手段により各
    々別に偏向された電子ビームにより、複数の領域に分割
    されて走査されるスクリーン部と、 電子ビームの入射角度に応じて色選別を行う色選別手段
    と、 前記スクリーン部の分割領域間に、電子ビームの走査方
    向に対してほぼ直交して設けられた第一の検知手段、及
    び所定角度傾斜して設けられた第二の検知手段を有する
    電子ビーム位置検出手段と、前記電子ビーム位置検出手
    段上の電子ビーム位置を電気信号に変換する変換手段と
    を有するビーム位置検出機構とを具備する陰極線管。
  8. 【請求項8】 前記検出手段による検出情報を受けて、
    前記スクリーン部の前記分割領域間においても電子ビー
    ムの走査が制御される、請求項7に記載の陰極線管。
  9. 【請求項9】 前記第一及び第二の検知手段がそれぞれ
    インデックス蛍光体層であり、これらのインデックス蛍
    光体層の発光光を光電変換する光電変換部を有する、請
    求項7に記載の陰極線管。
  10. 【請求項10】 電子ビームが前記第一のインデックス
    蛍光体層から前記第二のインデックス蛍光体層まで走査
    する間の時間が検知される、請求項9に記載の陰極線
    管。
  11. 【請求項11】 前記第一のインデックス蛍光体層が、
    前記スクリーン部の中心から等幅位置に縦方向に設けら
    れている、請求項9に記載の陰極線管。
  12. 【請求項12】 前記電子ビーム位置検出手段を形成す
    るために、前記色選別手段に電子ビームの走査方向にほ
    ぼ直交するスリットと所定角度傾斜させたスリットとが
    形成され、これらのスリットの位置において、前記スク
    リーン部側又は、前記電子放出手段側から前記色選別手
    段に前記インデックス蛍光体層が固定されている、請求
    項9に記載の陰極線管。
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