JP2001258041A - 電子ビーム位置検出装置及び陰極線管 - Google Patents

電子ビーム位置検出装置及び陰極線管

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JP2001258041A
JP2001258041A JP2000067642A JP2000067642A JP2001258041A JP 2001258041 A JP2001258041 A JP 2001258041A JP 2000067642 A JP2000067642 A JP 2000067642A JP 2000067642 A JP2000067642 A JP 2000067642A JP 2001258041 A JP2001258041 A JP 2001258041A
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electron beam
ray tube
cathode ray
index electrode
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JP2000067642A
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Takahiro Inoue
隆博 井上
Tsutomu Suehiro
勉 末広
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビームが蛍光体面の所望の最適位置に衝突
しているか否かを高精度にて検出するための簡素な構造
の電子ビーム位置検出装置を提供する。 【解決手段】陰極線管内の過走査領域に配置され、電子
ビームの入射に応じて電気信号を出力する電子ビーム位
置検出装置1は、(A)電子ビーム位置検出のための開
口部11を有するインデックス電極部10、(B)開口
部11を通過した電子ビームを遮蔽するためのシールド
部14、及び、(C)インデックス電極部10をシール
ド部14に固定するための支持体17から成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム位置検
出装置、及び、かかる電子ビーム位置検出装置を備えた
陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータ用の
モニタ装置等の画像表示装置においては、陰極線管(C
RT)が広く使用されている。陰極線管においては、陰
極線管の内部(以下、単に管内と呼ぶ場合がある)に備
えられた電子銃から蛍光体面に向けて電子ビームが射出
され、電子ビームの走査に基づき画像表示が行われる。
陰極線管としては、単一の電子銃を備えた陰極線管が一
般的であるが、近年、複数の電子銃を備えた複電子銃方
式の陰極線管が開発されている。このような複電子銃方
式の陰極線管においては、複数の電子銃から射出された
複数の電子ビームによって、複数の分割画面が得られる
と共に、これらの複数の分割画面を繋ぎ合わせることに
より単一の画面が形成され、画像表示が行われる。複電
子銃方式の陰極線管に関連する技術については、例え
ば、実公昭39−25641号公報、特公昭42−49
28号公報、あるいは、特開昭50−17167号公報
に開示されている。このような複電子銃方式の陰極線管
には、単一の電子銃を用いた陰極線管よりも、陰極線管
の奥行きの短縮化を図りつつ、大画面化を図ることがで
きる等の利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、陰極線管に
おいては、電子ビームが適切に走査されているかを検出
することが、良好なる画像を得る上で好ましい。特に、
複電子銃方式の陰極線管においては、複数の分割画面を
繋ぎ合わせて単一の画面を表示させるが、出来る限り分
割画面の繋ぎ目部分を目立たないようにすることが望ま
しい。しかしながら、従来の技術では、複数の分割画面
の繋ぎ目部分を目立たないようにすることは不充分であ
り、かならずしも画面全体で良好な画像を得ることがで
きないという問題点がある。
【0004】また、陰極線管にあっては、例えば、使用
環境の違いにより地磁気等の影響の受け方が異なり、画
像に歪み等が生じるため、繋ぎ目部分の表示に関しても
悪影響を受ける。然るに、従来の複電子銃方式の陰極線
管においては、このような使用環境を考慮した繋ぎ目部
分の表示制御が充分なされているとは云い難い。また、
偏向ヨークの温度特性、陰極線管駆動回路や偏向回路等
の各種回路の経時変動によっても画像表示性能が劣化、
変化する。しかしながら、従来の複電子銃方式の陰極線
管においては、このような経時変動を考慮した繋ぎ目部
分の表示制御についても充分な考慮がなされていない。
このように、従来の技術では、使用環境や経時変動等を
考慮して、複数の分割画面をどのように表示制御して適
切に繋ぎ合わせるかについての技術が不充分であり、複
数の分割画面の繋ぎ目部分を常時鑑賞に耐え得る程度に
見えなくするような保証が無い。
【0005】複数の分割画面の繋ぎ目部分の適切な表示
を行うためには、蛍光体面に衝突する電子ビームの位置
を常に正確に把握していなければならない。しかしなが
ら、従来の技術において、蛍光体面に衝突する電子ビー
ムの位置を常に高精度にて把握するための簡素であっ
て、しかも、有効な手段は知られていない。
【0006】従って、本発明の目的は、電子ビームが蛍
光体面の所望の最適位置に衝突しているか否かを高精度
にて検出するための簡素な構造の電子ビーム位置検出装
置、及び、かかる電子ビーム位置検出装置を組み込んだ
陰極線管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、陰極線管
内の過走査領域に配置され、電子ビームの入射に応じて
電気信号を出力する電子ビーム位置検出装置であって、
(A)電子ビーム位置検出のための開口部を有するイン
デックス電極部、(B)開口部を通過した電子ビームを
遮蔽するためのシールド部、及び、(C)インデックス
電極部をシールド部に固定するための支持体、から成る
ことを特徴とする本発明の電子ビーム位置検出装置によ
って達成することができる。ここで、過走査領域とは、
電子ビームの走査領域において、有効画面を形成する電
子ビームの走査領域の外側の領域を意味する。以下にお
いても同様である。尚、支持体を介して1つの支持体に
複数のインデックス電極部を固定した構造とすることも
できる。
【0008】上記の目的は、更に、陰極線管内の過走査
領域に配置され、電子ビームの入射に応じて電気信号を
出力する電子ビーム位置検出装置を備えた陰極線管であ
って、(A)電子ビーム位置検出のための開口部を有す
るインデックス電極部、(B)開口部を通過した電子ビ
ームを遮蔽するためのシールド部、及び、(C)インデ
ックス電極部をシールド部に固定するための支持体、か
ら成る電子ビーム位置検出装置を備えていることを特徴
とする本発明の陰極線管によって達成することができ
る。尚、陰極線管内に配設するインデックス電極部の数
は1つに限定されず、複数とすることもできる。また、
尚、支持体を介して1つの支持体に複数のインデックス
電極部を固定した構造とすることもできる。
【0009】本発明の陰極線管にあっては、インデック
ス電極部が電子銃側に配され、シールド部が蛍光体層側
に配されている。
【0010】本発明の電子ビーム位置検出装置あるいは
陰極線管においては、インデックス電極部には電気信号
取り出し部が設けられ、シールド部には高電圧(例え
ば、アノード電圧)が印加され、支持体は絶縁材料から
成り、インデックス電極部は、抵抗体を介してシールド
部に電気的に接続されている構成(便宜上、第1の構成
と呼ぶ)とすることができる。
【0011】あるいは又、本発明の電子ビーム位置検出
装置あるいは陰極線管においては、インデックス電極部
には電気信号取り出し部が設けられ、シールド部には高
電圧(例えば、アノード電圧)が印加され、インデック
ス電極部は、抵抗体として機能する支持体を介してシー
ルド部に電気的に接続されている構成(便宜上、第2の
構成と呼ぶ)とすることができる。
【0012】更には、本発明の電子ビーム位置検出装置
あるいは陰極線管においては、インデックス電極部には
高電圧(例えば、アノード電圧)が印加され、シールド
部には電気信号取り出し部が設けられ、支持体は絶縁材
料から成り、インデックス電極部は、抵抗体を介してシ
ールド部に電気的に接続されている構成(便宜上、第3
の構成と呼ぶ)とすることもできる。
【0013】あるいは又、本発明の電子ビーム位置検出
装置あるいは陰極線管においては、インデックス電極部
には高電圧(例えば、アノード電圧)が印加され、シー
ルド部には電気信号取り出し部が設けられ、インデック
ス電極部は、抵抗体として機能する支持体を介してシー
ルド部に電気的に接続されている構成(便宜上、第4の
構成と呼ぶ)とすることができる。
【0014】本発明の第1の構成若しくは第2の構成に
係る陰極線管においては、インデックス電極部から出力
される信号は、電子ビームがインデックス電極部に衝突
したときのインデックス電極部の電位に基づく電気信
号、及び、電子ビームがインデックス電極部に設けられ
た開口部を通過したときのインデックス電極部の電位に
基づく電気信号とすることができる。この場合、電気信
号取り出し部は、陰極線管を構成する外囲器の一部を利
用したキャパシタに接続され、該キャパシタを介して電
気信号を陰極線管の外部(管外)に取り出し得る構造と
することが好ましい。
【0015】あるいは又、本発明の第3の構成若しくは
第4の構成に係る陰極線管においては、シールド部から
出力される信号は、電子ビームがインデックス電極部に
衝突したときのシールド部の電位に基づく電気信号、及
び、電子ビームがインデックス電極部に設けられた開口
部を通過し、シールド部に衝突したときのシールド部の
電位に基づく電気信号とすることができる。この場合、
電気信号取り出し部は、陰極線管を構成する外囲器の一
部を利用したキャパシタに接続され、該キャパシタを介
して電気信号を陰極線管の外部(管外)に取り出し得る
構造とすることが好ましい。
【0016】本発明の電子ビーム位置検出装置あるいは
陰極線管においては、インデックス電極部の表面に蛍光
体層が形成された構成することもできる。この場合に
は、抵抗体は不要であり、インデックス電極部やシール
ド部に高電圧を印加する必要もない。インデックス電極
部から出力される信号は光に基づく信号であり、電子ビ
ームがインデックス電極部に衝突したとき、インデック
ス電極部の表面に形成された蛍光体層の発光が生じ、電
子ビームがインデックス電極部に設けられた開口部を通
過し、シールド部に衝突したときには発光が生じない。
かかる発光を、陰極線管の管外に設けられた光検出器を
用いて検出することで、インデックス電極部における電
子ビームの衝突位置を検出することができる。あるいは
又、シールド部の表面に蛍光体層が形成された構成する
こともできる。この場合には、抵抗体は不要であり、イ
ンデックス電極部やシールド部に高電圧を印加する必要
もない。シールド部から出力される信号は光に基づく信
号であり、電子ビームがインデックス電極部に設けられ
た開口部を通過し、シールド部に衝突したとき、シール
ド部の表面に形成された蛍光体層の発光が生じる。一
方、インデックス電極部に電子ビームが衝突したときに
は発光が生じない。かかる発光を、陰極線管の管外に設
けられた光検出器を用いて検出することで、インデック
ス電極部における電子ビームの衝突位置を検出すること
ができる。
【0017】本発明における陰極線管は、単一の電子銃
を備えた陰極線管であってもよいし、複数の電子銃を備
えた複電子銃方式の陰極線管であってもよい。例えば、
陰極線管における電子銃の構造、色選別機構の構造は如
何なる構造とすることもできる。尚、複数の電子銃を備
えた複電子銃方式の陰極線管にあっては、複数の電子銃
を有し、該複数の電子銃から射出された電子ビームによ
って有効画面及び有効画面外の過走査領域の走査を行
い、複数の電子ビームの走査によって得られる複数の分
割画面を繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成して
画像表示を行い、過走査領域は、複数の電子ビームの走
査によって得られる複数の分割画面を繋ぎ合わせる画面
領域に対応した陰極線管内の領域に位置する。
【0018】本発明の第1の構成若しくは第2の構成に
係る陰極線管においては、インデックス電極部を構成す
る材料は導電性を有していることが必要とされる。ま
た、本発明の第2の構成に係る陰極線管においては、シ
ールド部を構成する材料も導電性を有していることが必
要とされる。本発明の第1の構成に係る陰極線管におい
ては、シールド部を構成する材料は導電性を有していて
もよいし、不導電性であってもよいが、導電性を有する
ことがチャージアップの防止といった観点から好まし
い。本発明の第3の構成若しくは第4の構成に係る陰極
線管においては、シールド部を構成する材料は導電性を
有していることが必要とされる。また、本発明の第4の
構成に係る陰極線管においては、インデックス電極部を
構成する材料も導電性を有していることが必要とされ
る。本発明の第3の構成に係る陰極線管においては、イ
ンデックス電極部を構成する材料は導電性を有していて
もよいし、不導電性であってもよいが、導電性を有する
ことがチャージアップの防止といった観点から好まし
い。導電性を有する材料として、例えば、ステンレス鋼
等の金属材料あるいは合金材料、金属化合物材料を挙げ
ることができる。不導電の材料からインデックス電極部
やシールド部を構成する場合、かかる材料として、セラ
ミックスやガラスを挙げることができる。
【0019】支持体を構成する絶縁材料として、セラミ
ックスやガラスを挙げることができる。また、抵抗体と
して機能する支持体を構成する材料として、導電性を有
するセラミックスを挙げることができる。抵抗体は、固
体抵抗器であってもよいし、セラミックスを主成分とす
る各種ペーストから形成された抵抗体薄膜が絶縁材料表
面に形成されたものとすることもできる。抵抗体あるい
は抵抗体として機能する支持体の抵抗値は、例えば、1
×102Ω乃至1×104Ωとすればよい。
【0020】インデックス電極部に設けられた電子ビー
ム位置検出のための開口部の平面形状は、電子ビームの
掃引方向(ライン走査方向と呼ぶ)に沿った開口部の長
さが、電子ビームの掃引方向と直角の方向(フィールド
走査方向と呼ぶ)に沿って変化し、更には、電子ビーム
のフィールド走査方向に沿った長さが、電子ビームのラ
イン走査方向に沿って変化するような平面形状ならば、
本質的には任意の平面形状とすることができる。インデ
ックス電極部に入射する電子ビームの強度は一定である
ことが好ましい。インデックス電極部の外形形状も本質
的には任意の形状とすることができるが、ライン走査方
向に長辺を有する矩形形状であることが好ましい。イン
デックス電極部には、浮遊容量減少のために、また、イ
ンデックス電極部に入射する電子ビームの測定基準点と
しても機能する、第2の開口部を設けてもよい。シール
ド部の外形形状も本質的には任意の形状とすることがで
きるが、ライン走査方向に長辺を有する矩形形状である
ことが好ましい。シールド部の外形形状は、インデック
ス電極部の外形形状よりも大きいことが、電子ビームの
確実なる遮蔽といった観点から好ましい。シールド部の
外形形状を矩形とする場合、シールド部の外縁を電子ビ
ームが入射する方向に向かって鈍角に折り曲げておいて
もよい。
【0021】本発明においては、インデックス電極部と
シールド部と支持体といった簡素な構造にて電子ビーム
位置検出装置を構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態に基づき本発明を説明する。
【0023】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の電子ビーム位置検出装置に関する。第1の構成に係る
本発明の電子ビーム位置検出装置の模式的な平面図を図
1の(A)に示し、模式的な側面図を図1の(B)に示
し、模式的な正面図を図1の(C)に示し、模式的な斜
視図を図2に示す。この電子ビーム位置検出装置1は、
電子ビーム位置検出のための開口部11を有するインデ
ックス電極部10と、開口部11を通過した電子ビーム
を遮蔽するためのシールド部14と、インデックス電極
部10をシールド部14に固定するための支持体17か
ら構成されている。インデックス電極部10には電気信
号取り出し部13が設けられている。インデックス電極
部10及びシールド部14はステンレス鋼材から作製さ
れ、支持体17はセラミックスから作製されている。イ
ンデックス電極部10及びシールド部14の外形形状は
長辺がライン走査方向あるいはフィールド走査方向と平
行な矩形であり、シールド部14の外形形状は、インデ
ックス電極部10の外形形状よりも大きい。インデック
ス電極部10への支持体17の取り付け、シールド部1
4への支持体17の取り付けは、例えば、ロウ付け法に
基づき行えばよい。抵抗体を構成する抵抗器18とし
て、抵抗値1×103Ωの固体抵抗器を用いる。抵抗器
18の一端はインデックス電極部10に溶接にて取り付
けられ、他端はシールド部14に溶接にて取り付けられ
ている。尚、図1の(B)にのみ抵抗器18を図示し
た。電子ビーム位置検出装置1の陰極線管内部への取り
付け、電子ビーム位置検出装置の動作については、後述
する。シールド部14には高電圧(アノード電圧HV
が印加される。
【0024】図1の(A)に示すように、インデックス
電極部10には、ライン走査方向あるいはフィールド走
査方向に対して斜め方向に形成された帯状の開口部11
が、複数設けられている。更には、インデックス電極部
10には、浮遊容量減少のために、また、インデックス
電極部に入射する電子ビームの測定基準点としても機能
する、第2の開口部12が設けられている。第2の開口
部12の外形形状は矩形であり、その長辺はフィールド
走査方向あるいはフィールド走査方向と平行である。
【0025】図1及び図2に示した電子ビーム位置検出
装置の変形例を図3の(A)、(B)に示す。図3の
(A)に模式的な部分的斜視図を示す変形例において
は、インデックス電極部10の端部が略「L」字形に折
り曲げられ、インデックス電極部10の端部10Aは、
絶縁材料から成る支持体17及びビス19によってシー
ルド部14に固定されている。あるいは又、インデック
ス電極部10、シールド部14及び支持体17に貫通孔
を開け、金属製のピンを貫通孔に挿入して、ピンをかし
めればよい。図3の(B)に模式的な正面図を示す変形
例においては、図1及び図2に示した電子ビーム位置検
出装置の長手方向の2辺を含むシールド部の外縁15が
電子ビームが入射する方向に向かって鈍角に折り曲げら
れている。
【0026】尚、以上に説明した電子ビーム位置検出装
置において、支持体17を、例えばセラミックスから作
製された、抵抗体として機能する支持体と交換すれば、
抵抗器18が不要となり、本発明の第2の構成に係る電
子ビーム位置検出装置を得ることができる。
【0027】本発明の第3の構成に係る本発明の電子ビ
ーム位置検出装置の模式的な平面図を図4の(A)に示
し、模式的な側面図を図4の(B)に示し、模式的な正
面図を図4の(C)に示し、模式的な斜視図を図5に示
す。この電子ビーム位置検出装置1Aも、電子ビーム位
置検出のための開口部11を有するインデックス電極部
10と、開口部11を通過した電子ビームを遮蔽するた
めのシールド部14と、インデックス電極部10をシー
ルド部14に固定するための支持体17から構成されて
いる。第1の構成あるいは第2の構成と異なり、この電
子ビーム位置検出装置1Aにおいては、シールド部14
に電気信号取り出し部16が設けられている。そして、
インデックス電極部10に高電圧(アノード電圧HV
が印加される。その他の構造は、本発明の第1の構成に
係る本発明の電子ビーム位置検出装置と同様とすること
ができる。
【0028】尚、図4及び図5に示した電子ビーム位置
検出装置1Aを、図3の(A)に示したと同様に変形す
ることができる。即ち、インデックス電極部10の端部
が略「L」字形に折り曲げられ、インデックス電極部1
0の端部が、絶縁材料から成る支持体17及びビス1
9、あるいは金属製のピンによってシールド部14に固
定されている構造とすることができる。あるいは又、図
3の(C)に示した変形例と同様に、電子ビーム位置検
出装置の長手方向の2辺を含むシールド部の外縁が電子
ビームが入射する方向に向かって鈍角に折り曲げられて
いる構造とすることもできる。
【0029】図4及び図5に示した電子ビーム位置検出
装置において、支持体17を、例えばセラミックスから
作製された、抵抗体として機能する支持体と交換すれ
ば、抵抗器18が不要となり、本発明の第4の構成に係
る電子ビーム位置検出装置を得ることができる。
【0030】図6の(A)〜(C)、図7の(A)〜
(C)に、開口部11の形状の変形例を示す。図6の
(A)に示す開口部11の形状は、逆二等辺三角形状で
ある。図6の(B)に示す例では、開口部11の形状
は、略直角三角形状であり、斜辺ではない一辺がインデ
ックス電極部10の長手方向と平行であり、斜辺ではな
い他辺がインデックス電極部10の短手方向と平行であ
る。図6の(C)、図7の(A)及び図7の(B)に示
す開口部11においては、それぞれ、その形状が、菱
形、円形及び楕円形状である。図6の(C)、図7の
(A)及び図7の(B)に示す例では、個々の開口部1
1の形状が、インデックス電極部10の長手方向、ある
いは短手方向に対して対称な形状となっているため、電
子ビームの位置情報を得るためには、1つの開口部11
に対して複数本(例えば、3本)の電子ビームを通過さ
せる必要がある。図7の(C)には、図6の(A)に示
した開口部11に加えて、管内に発生する浮遊容量を低
減するために、また、インデックス電極部に入射する電
子ビームの測定基準点としても機能する第2の開口部1
2が設けられている。第2の開口部12は、位置検出に
使用しないインデックス電極部10の領域に設けられて
いる。第2の開口部12を設けることによって、電極が
アノード電圧HVが保たれている内部導電膜(後述す
る)及びシールド部14等とインデックス電極部10と
によって生じる浮遊容量を減少させ、検出信号の高周波
特性を改善させることができる。
【0031】図1〜図7では、1つのインデックス電極
部10に4つあるいは5つの開口部11を設けた例につ
いて示したが、インデックス電極部10に設ける開口部
11の個数は、これらに限定するものではなく、これよ
りも多い数又は少ない数とすることができる。但し、画
像の歪みがより複雑で高次の成分を含むときには、開口
部11の個数を増やして、検出精度を高めることが必要
になると考えられる。また、複数の開口部11の間隔
は、必ずしも等間隔でなくともよい。
【0032】(実施の形態2)実施の形態2は、本発明
の電子ビーム位置検出装置(より具体的には、図1に示
した本発明の第1の構成に係る電子ビーム位置検出装置
1)を組み込んだ、単一の電子銃を備えた陰極線管に関
する。
【0033】実施の形態2の陰極線管の概略を図8に示
す。図8の(B)は陰極線管の正面図であり、図8の
(A)は、図8の(B)における線A−Aに沿った模式
的な構成図である。実施の形態2の陰極線管は、管内内
側に蛍光体面21が形成されたパネル部20と、このパ
ネル部20に一体化されたファンネル部30とを備えて
いる。ファンネル部30の後端部には電子銃41を内蔵
した細長い形状のネック部40が取り付けられている。
実施の形態2の陰極線管にあっては、パネル部20、フ
ァンネル部30及びネック部40により、全体的に1つ
の漏斗形状の外観が形成される。以下、陰極線管を形作
る全体的な形状部分を外囲器と呼ぶ。パネル部20及び
ファンネル部30は各々の開口部同士が互いに融着され
ており、内部は高真空状態を維持することが可能になっ
ている。蛍光体面21には、蛍光体層から成る、例えば
縞状のパターン(図示せず)が形成されている。
【0034】陰極線管の内部には、蛍光体面21に対向
するように、金属製の薄板から成る色選別機構22が配
置されている。色選別機構22は、方式の違いによりア
パーチャグリル方式、シャドウマスク方式があるが、い
ずれの方式の色選別機構をも使用可能である。色選別機
構22の外周はフレーム23によって支持されており、
フレーム23は、支持ばね(図示せず)によってパネル
部20の内面に取り付けられている。
【0035】ファンネル部30には、アノード電圧HV
を加えるためのアノード部(図示せず)が設けられてい
る。ファンネル部30からネック部40にかけての外周
部分には、それぞれ、電子銃41から射出された各電子
ビームEBを偏向させるための偏向ヨーク31と、電子
銃41から射出された3原色(R,G,B)用の電子ビ
ームのコンバーゼンス(集中)を行うためのコンバーゼ
ンスヨーク42が取り付けられている。ネック部40か
らパネル部20の蛍光体面21に至る内周面は、導電性
の内部導電膜32によって覆われている。内部導電膜3
2は、アノード部に電気的に接続されており、アノード
電圧HVに保たれている。また、ファンネル部30の外
周面は、導電性の外部導電膜(図示せず)によって覆わ
れている。
【0036】電子銃41は、図示しないが、赤(R)、
緑(G)及び青(B)用の3本のカソード(熱陰極)を
備えた熱陰極構体の前部に複数の電極(グリッド)を配
列した構成を有しており、各電極においてカソードから
放射された電子ビームEBの制御や加速を行う。電子銃
41から射出された3原色用の各電子ビームは、それぞ
れ色選別機構22等を通過して蛍光体面21の対応する
色の蛍光体層に衝突し、蛍光体層を発光させる。
【0037】実施の形態2の陰極線管においては、電子
銃41からの電子ビームEBの掃引方向(ライン走査方
向)を、水平方向、左から右(図8のX方向)に向かう
方向とし、電子ビームEBの掃引方向と直角の方向(フ
ィールド走査方向)を、垂直方向、上から下に向かう方
向(図8のY方向)とする。
【0038】実施の形態2の陰極線管の管内において、
電子ビームEBの過走査領域(オーバ・スキャン領域)
には、図1及び図2に示した電子ビーム位置検出装置1
が、蛍光体面21に対向する位置であって、正面から見
たとき陰極線管の左端部に設けられている。尚、インデ
ックス電極部10が電子銃側に位置し、シールド部14
が蛍光体面側に位置する。電子ビーム位置検出装置1に
は、シールド部14が備えられているので、過走査領域
を過走査した電子ビームEBが蛍光体面21に到達して
不用意に蛍光体層を発光させることはない。尚、過走査
領域とは、電子ビームEBの走査領域において、有効画
面を形成する電子ビームEBの走査領域の外側の領域を
指す。シールド部14は、例えば、色選別機構22を支
持するフレーム23に取り付けられている。尚、インデ
ックス電極部10の短手方向はライン走査方向(X方
向)と一致しており、長手方向はフィールド走査方向
(Y方向)と一致している。シールド部14(より具体
的には、シールド部14に溶接にて取り付けられた抵抗
器18の他端)は、フレーム23を介して内部導電膜3
2に電気的に接続されており、アノード電圧HVとなっ
ている。
【0039】インデックス電極部10には、例えば、図
6の(A)に示したように、長手方向に逆二等辺三角形
状の開口部11が等間隔に複数設けられている。このイ
ンデックス電極部10は、電子ビームEBの入射に応じ
た電気信号(検出信号)を出力する。具体的には、イン
デックス電極部10に設けられた電気信号取り出し部1
3にはスプリング(図示せず)が取り付けられ、陰極線
管を構成する外囲器の一部(具体的には、ファンネル部
30の一部)を利用したキャパシタ50の管内側の電極
51にスプリングの一端が接触している。キャパシタ5
0は、部分的に(例えば、円形状に)内部導電膜32及
び外部導電膜によって被覆されていない領域をファンネ
ル部30に設け、この領域の更に内部領域に、例えば、
円形状の電極51,52をファンネル部30を介して対
向配置することによって形成することができる。
【0040】インデックス電極部10からキャパシタ5
0を介して出力された電気信号(検出信号)は、陰極線
管の外部(以下、単に管外と呼ぶ場合がある)の画像補
正用の処理回路に入力され、主として、電子ビームEB
における走査位置の制御に利用される。尚、インデック
ス電極部10を用いた電子ビームEBの走査位置の検出
動作については、後に図12を参照して詳述する。
【0041】電子ビーム位置検出装置1等によって形成
される回路の等価回路を図9に示す。キャパシタ50
(図9では符号Cfで示す)を構成する管外側の電極5
2は、信号増幅用の増幅器AMPに接続されている。キ
ャパシタ50の電極52とアンプAMPとの間には、ア
ンプAMPの入力抵抗Ri及び入力容量Ciが接続されて
いる。入力抵抗Ri及び入力容量Ciの一端は、接地され
ている。尚、管内において、インデックス電極部10
と、アノード電圧HVに保たれたシールド部14及び内
部導電膜32等との間には、浮遊容量Csが存在する。
図9に示す等価回路図においては、インデックス電極部
10に入射する電子ビームEBを、完全な電流源IB
して表している。尚、インデックス電極部10に入射す
る電子ビームEBの電流値が一定となるように制御す
る。図9に示した等価回路図では、電流源IB、抵抗R
(抵抗器18)、浮遊容量Cs、入力抵抗Ri及び入力容
量Ciがこの順番で並列接続されると共に、浮遊容量Cs
と入力抵抗Riとの間にキャパシタ50(Cf)が接続さ
れた構成となっている。キャパシタ50(Cf)のプラ
ス側の電極は、電流源IB、抵抗R(抵抗器18)、及
び浮遊容量Csのプラス側に接続されている。キャパシ
タ50(Cf)のマイナス側の電極は、入力抵抗Ri及び
入力容量Ciのプラス側に接続されていると共に、アン
プAMPに接続されている。
【0042】過走査した電子ビームEBがインデックス
電極部10に入射して衝突すると、インデックス電極部
10の電位が、アノード電圧HVからIB×R(ボルト)
だけ電圧降下する。実施の形態2においては、この電圧
降下した信号が、電気信号(検出信号)としてキャパシ
タ50を経由して管外に導かれる。尚、IBは、電子ビ
ームEBの流れによって生ずる電流値である。ところ
で、陰極線管は、電子ビームEBを走査して機能させる
ものであり、実施の形態2においては、管内の特定部位
に設置したインデックス電極部10に電子ビームが入射
することによって発生する信号は間欠的な信号である。
従って、インデックス電極部10からの検出信号につい
ては、直流結合で信号の伝送を行う必要はなく、キャパ
シタ50経由の交流結合による伝送路で信号を導出し、
管外の画像補正用の処理回路に供給することができる。
【0043】ここで、キャパシタ50の静電容量につい
て検討してみる。キャパシタ50は、その誘電体とし
て、陰極線管を形作る外囲器の1つであるファンネル部
30を構成するガラス材料を用いている。ファンネル部
30に用いられているガラス材料の比誘電率εは、通
常、6前後である。キャパシタ50を構成する誘電体と
してのガラスの厚さを5mm、電極51,52の各々の
面積を4cm2とすると、真空の誘電率ε0は8.85×
10-12[C/Vm]であるから、C=ε・ε0S/dよ
り、キャパシタ50(Cf)の静電容量は4.25pF
となる。後述するようにこの程度の小容量でも、管外の
画像補正用の処理回路で処理するのには充分である。
【0044】次に、図10を参照して、インデックス電
極部10からの検出信号の信号経路における回路の特性
について説明する。図10は、図9に示した等価回路の
周波数特性を示す特性図である。図10において、縦軸
はゲイン(dB)を示し、横軸は周波数(Hz)を示
す。図10の特性図は、図9に示した等価回路における
各回路素子において、具体的な特性値として、抵抗R
(抵抗器18)の抵抗値を1kΩ、浮遊容量Csの容量
値を10pF、キャパシタ50(Cf)の容量値を5p
F、入力抵抗Riの抵抗値を10MΩ、入力容量Ciの容
量値を1pFとした場合に得られた周波数特性である。
図10に示す特性図から、以下のことが明らかである。
先ず、インデックス電極部10に発生する信号電圧VIN
(図10では、実線及び四角印で表す)は、数MHz以
上の高周波数帯域で減衰し始めるが、これは容量Cs
よるシャント効果による。次に、アンプAMPに入力さ
れる出力電圧VOUT(図10では、点線及び丸印で表
す)の低域特性は、キャパシタ50(Cf)と入力抵抗
iで構成されるハイパスフィルタの遮断周波数に支配
されている。また中域(10kHz)以上では、出力電
圧VOUTとインデックス電極部10に発生する信号電圧
INの比は、キャパシタ50(Cf)と入力容量Ciによ
る分圧比に支配されている。この具体例では、数kHz
から10MHz位までは、ほぼ平坦な周波数特性で信号
検出が可能であるといえる。通常の陰極線管における走
査周波数は、数kHzから数100kHzの範囲にある
ので、信号検出用の回路としてはこの周波数特性で充分
である。
【0045】実施の形態2に係る陰極線管の信号処理回
路を示すブロック図を図11に示す。実施の形態2に係
る陰極線管には、入力された映像信号SVをアナログ/
デジタル(以下、「A/D」と記す)変換するA/D変
換器101と、A/D変換器101によってA/D変換
された映像信号SVを格納するメモリ102と、メモリ
102に格納された映像信号SVが信号が入力され、か
かる信号をデジタル/アナログ(以下、「D/A」と記
す)変換するD/A変換器103と、D/A変換器10
3から出力された映像信号に対して、輝度変調を行う変
調器104と、変調器104から出力された輝度変調後
の映像信号を増幅するビデオアンプVAMPとが備えら
れている。
【0046】陰極線管には、更に、アンプAMPから出
力されたインデックス信号S1が入力され、コンバーゼ
ンス・偏向補正信号S2を出力するインデックス信号処
理回路105と、同期信号SSに基づいて、A/D変換
器101、メモリ102、D/A変換器103及びイン
デックス信号処理回路105にタイミング信号を出力す
るタイミングジェネレータ106と、インデックス信号
処理回路105からのコンバーゼンス・偏向補正信号S
2に基づいてコンバーゼンスヨーク42を制御し、更に
は、インデックス信号処理回路105からのコンバーゼ
ンス・偏向補正信号S2に基づいて偏向ヨーク31を制
御するコンバーゼンス・偏向回路107とを備えてい
る。
【0047】インデックス信号S1は、インデックス電
極部10からの電気信号(検出信号)に対応する信号で
ある。インデックス信号S1を用いた画像補正方法につ
いては後に詳述する。
【0048】メモリ102は、例えば、ラインメモリ又
はフィールドメモリによって構成されており、入力され
た映像信号を、例えば、ライン単位又はフィールド単位
毎に格納する。メモリ102における信号の読み出し及
び書き込み動作は、図示しないメモリコントローラによ
って制御される。
【0049】次に、上記の構成の陰極線管の動作につい
て説明する。
【0050】A/D変換器101は、入力された映像信
号SVをA/D変換する。A/D変換器101によって
ディジタル化された映像信号は、図示しないメモリコン
トローラの制御に基づいて、例えば、ライン単位又はフ
ィールド単位毎にメモリ102に格納される。メモリ1
02に書き込まれた1H分(1Hは、1水平走査期間)
の映像信号は、図示しないメモリコントローラの制御に
よって読み出されて、D/A変換器103に入力され
る。D/A変換器103は、信号をアナログ信号に変換
して変調器104に出力する。変調器104は、入力さ
れた映像信号に対して、輝度変調を行った信号をビデオ
アンプVAMPに出力する。ビデオアンプVAMPに入
力された信号は、所定レベルまで増幅され、電子銃41
の内部に配置されたカソード(図示せず)に対して、カ
ソード駆動電圧として与えられる。これにより、電子銃
41から電子ビームEBが射出される。尚、実施の形態
2における陰極線管は、カラー表示用であり、実際に
は、電子銃41には、R,G,Bの各色用のカソードが
設けられ、電子銃41からは、それぞれ3原色用の電子
ビームが射出される。各色用の電子ビームは、各色毎に
独立にビーム電流が制御され、輝度と色度が調整され
る。
【0051】電子銃41から射出された各色用の電子ビ
ームEBは、それぞれコンバーゼンスヨーク42の電磁
的な作用によりコンバーゼンスが行われると共に、偏向
ヨーク31の電磁的な作用により偏向される。これによ
って、電子ビームEBは蛍光体面21の全面を走査し、
パネル部20の表面では画面内に所望の画像が表示さ
れ、更には、過走査領域を走査する。尚、過走査領域を
走査する電子ビームEBとしては、3原色用の電子ビー
ムの内のいずれか1本の電子ビームとしてもよいし、3
本の電子ビーム全てとしてもよい。
【0052】電子ビームEBが、過走査領域を走査し、
インデックス電極部10に入射すると、インデックス電
極部10において電圧降下が生じ、この電圧降下に応じ
た電気信号が、電気信号(検出信号)としてファンネル
部30に設けられたキャパシタ50を経由して管外に導
かれる。そして、アンプAMPからインデックス信号S
1が出力される。インデックス信号処理回路105は、
インデックス信号S1に基づいて、コンバーゼンス・偏
向補正信号S2を出力する。コンバーゼンス・偏向回路
107は、コンバーゼンス・偏向補正信号S2に基づい
て、偏向電流を出力してコンバーゼンスヨーク42を制
御する。また、コンバーゼンス・偏向回路107は、コ
ンバーゼンス・偏向補正信号S2に基づいて、偏向電流
を出力して偏向ヨーク31を制御する。
【0053】次に、図12を参照してインデックス信号
1に基づいた電子ビームの位置検出、更には、画像補
正方法についてより詳細に説明する。
【0054】図12には、インデックス電極部10から
出力される検出信号に基づいたインデックス信号S1
波形の一例を示す。インデックス電極部10に開口部1
1が設けられているので、水平方向(ライン走査方向)
と共に垂直方向(フィールド走査方向)における電子ビ
ームEBの走査位置の検出が可能となる。実施の形態2
の陰極線管においては、電子ビームEBに関しては、ラ
イン走査が画面の左から右に行われ、フィールド走査が
上から下(図8のY方向)に行われる。尚、図12にお
いては、ライン走査方向は、紙面の下から上に向かう方
向であり、フィールド走査方向は、紙面の左から右に向
かう方向である。
【0055】図12の(A)において、点線で表示する
電子ビームの軌跡BYは、画像補正前の電子ビームEB
の水平方向の走査開始点の軌跡(走査開始点軌跡と呼
ぶ)を示す。図12の例では、画像補正前の電子ビーム
EBの走査開始点軌跡BYが、水平方向の中央部が縮め
られると共に、水平方向の上下部が引き延ばされている
ような糸巻き型(ピンクッション型)となっている。実
施の形態2では、電子ビームEBの位置を検出するため
に、インデックス電極部10が設けられた過走査領域に
おいて、水平方向(ライン走査方向)に、位置検出用の
複数の電子ビームB1〜B5を、少なくとも開口部11の
数に対応した数だけ通過させる。かかる電子ビームB1
〜B5の強度を一定とする。以下の説明では、適正な画
像補正がなされているときには、例えば、図示した電子
ビームB’1〜B’5のように、複数の開口部11のほぼ
真中に電子ビームが通過するものとして説明する。尚、
位置検出用としてインデックス電極部10を通過させる
電子ビームの本数は、開口部11の数と同数に限定され
るものではない。
【0056】位置検出用の電子ビームB1〜B5がインデ
ックス電極部10に設けられた開口部11を通過する
と、図12の(B)に示すように、2つのパルス信号を
有する電気信号(検出信号)が出力される。2つのパル
ス信号は、開口部11の両端部を電子ビームB1〜B5
通過することによって出力される信号である。電子ビー
ムB1〜B5の走査開始時刻(T=0)から、最初のパル
ス信号のエッジ部分までの時間(TH1〜TH5)は、水平
偏向の振幅と画面歪みの状況を表わしており、これらの
時間が予め決められた一定時間TH0になるように、電子
ビームEBの偏向制御を行うことで、水平偏向は完全に
補正される。
【0057】図12の(C)には、水平偏向が補正され
た後に出力される検出信号を示す。上述のように、イン
デックス電極部10において、開口部11が設けられた
部分を電子ビームB1〜B5が通過すると、2つのパルス
信号が出力されるが、このとき出力されるパルス信号の
パルス間隔(TV1〜TV5)は、開口部11に対する上下
方向(垂直方向であり、図12においては紙面左右方
向)の位置に対応する。従って、このパルス間隔(TV1
〜TV5)が所定の時間TV0となるように、電子ビームE
Bの偏向制御を行い、垂直振幅と直線性を調整すること
で、垂直偏向も完全に補正することができる。
【0058】水平偏向及び垂直偏向の双方とも補正され
ると、図12の(D)に示すように、走査開始時刻(T
=0)から、最初のパルス信号のエッジ部分までの時間
が一定時間TH0で、2つのパルス間隔が所定の時間TV0
である検出信号が出力される。このとき、図12の
(E)に示すように、インデックス電極部10におい
て、複数の開口部11のほぼ真中部分を、理想状態の電
子ビームB’1〜B’5が通過することになる。尚、図1
2の(E)に点線で示す軌跡B’Yは、適正な画像補正
がなされたときの電子ビームEBの水平方向の走査開始
点軌跡である。
【0059】インデックス電極部10から出力される検
出信号のパルス間隔の解析は、実際には、インデックス
信号処理回路105(図11参照)が、アンプAMPを
介して取得したインデックス電極部10からの検出信号
に相当するインデックス信号S1を解析することにより
行われる。インデックス信号処理回路105は、インデ
ックス信号S1の解析に基づいて、コンバーゼンス・偏
向補正信号S2を出力する。コンバーゼンス・偏向回路
107は、コンバーゼンス・偏向補正信号S2に基づい
て偏向ヨーク31を制御する。これにより、電子ビーム
EBの走査位置の制御が行われ、画面歪み等が補正され
るように画像補正がなされる。
【0060】実施の形態2の陰極線管は、カラー表示用
であり、調整すべき電子ビームEBをR,G,Bの各色
用の電子ビームとしたが、コンバーゼンス・偏向回路1
07の制御を行い、R,G,Bの各色毎に電子ビームの
調整を行えば、コンバーセンスの補正をも自動化でき
る。以上のような自動制御を、水平偏向走査毎に繰り返
しつつ垂直偏向走査と共に行うことで、例えば、図12
の(A)に示した走査開始点軌跡BYのような糸巻き型
の画面歪みの補正を自動的に行うことができる。
【0061】(実施の形態3)実施の形態2では、矩形
のインデックス電極部10及びシールド部14の短辺
を、電子ビームEBのライン走査方向と一致させた。こ
れに対して、実施の形態3においては、矩形のインデッ
クス電極部10及びシールド部14の長辺を、電子ビー
ムEBのライン走査方向と一致させる。このような構成
は、図13に陰極線管の模式的な正面図を示すように、
例えば、陰極線管の下方に電子ビーム位置検出装置1を
配置することによって得ることができる。実施の形態3
においては、図1に示した開口部11を有する電子ビー
ム位置検出装置1を用いる。電子ビーム位置検出装置1
の配置を除き、陰極線管の構造は実施の形態2にて説明
した陰極線管の構造と同様とすることができるので、詳
細な説明は省略する。
【0062】図14に、かかる電子ビーム位置検出装置
の模式的な平面図、及び、インデックス電極部10から
出力された検出信号に基づいたインデックス信号S1
波形の一例を示す。尚、図14において、紙面の左側が
画面の左側に相当し、紙面の右側が画面の右側に相当す
る。実施の形態3におけるインデックス電極部10は、
その長手方向が電子ビームEBのライン走査方向(X方
向)に対して垂直となるように設けられた長方形状の第
2の開口部12と、電子ビームEBのライン走査方向
(図13のX方向)に対して斜めになるように設けられ
た細長形状の開口部11を有している。開口部11と第
2の開口部12とは、交互に複数配置されている。開口
部11は等間隔で配置されており、第2の開口部12も
等間隔で配置されている。
【0063】インデックス電極部10において、図14
の(A)に示すように、ライン走査方向に位置検出用の
2つの電子ビームEB1,EB2が通過したとすると、そ
れぞれ、図14の(B)及び(C)に示す検出信号が出
力される。図14の(B)及び(C)において、両端部
に示した期間TT,TBに基づき電子ビームEBのライン
走査の振幅と位置を検出することができる。また、電子
ビームEBが、第2の開口部12を通過し、次の第2の
開口部12を通過するまでに要する期間T1,T2
3,T4の不揃いは、電子ビームのライン走査の直線性
の良否を表わしている。更には、電子ビームEB1が開
口部11を通過するときに発生するパルス信号(図14
の(B)においてパルスP11〜P14で示す)、及び、電
子ビームEB2が開口部11を通過するときに発生する
パルス信号(図14の(C)においてパルスP21〜P24
で示す)の位置は、フィールド走査の振幅の情報を表わ
している。
【0064】図14の(D)に示すように、糸巻き型の
画面歪みがある電子ビームEB3(点線で示す)が通過
したときにインデックス電極部10から出力される検出
信号(電子ビームEB3が開口部11を通過するときに
発生するパルス信号であり、パルスP31〜P34で示す)
を、図14の(E)に示す。また、インデックス電極部
10の長手方向のほぼ中心部分を通過する電子ビームE
4があったときにインデックス電極部10から出力さ
れる検出信号(電子ビームEB4が開口部11を通過す
るときに発生するパルス信号であり、パルスP41〜P44
で示す)を、図14の(F)に示す。更には、樽型の画
面歪みがある電子ビームEB5(一点鎖線で示す)が通
過したときにインデックス電極部10から出力される検
出信号(電子ビームEB5が開口部11を通過するとき
に発生するパルス信号であり、パルスP51〜P54で示
す)を、図14の(G)に示す。図14の(E)、
(F)、(G)から判るように、インデックス電極部1
0からは、通過する電子ビームEBの走査位置及び走査
タイミングの違いに応じて異なる波形の検出信号が出力
される。従って、例えば、電子ビームEBが各開口部1
1、第2の開口部12を通過するときのパルス信号列の
位相を観測・解析すれば、インデックス電極部10上の
各電子ビームEBの軌道を推定することができる。
【0065】パルス信号列の位相の解析は、実際には、
インデックス信号処理回路105(図11参照)が、ア
ンプAMPを介して取得したインデックス電極部10か
らの検出信号に相当するインデックス信号S1を解析す
ることにより行われる。インデックス信号処理回路10
5は、インデックス信号S1の解析に基づいて、コンバ
ーゼンス・偏向補正信号S2を出力する。コンバーゼン
ス・偏向回路107は、コンバーゼンス・偏向補正信号
2に基づいて偏向ヨーク31を制御する。これによ
り、各電子ビームEBの走査位置の制御が行われ、画面
歪み等が補正されるように画像補正がなされる。
【0066】尚、図14では、インデックス電極部10
に4つの開口部11、5つの第2の開口部12を設けた
例について示したが、設ける開口部11,第2の開口部
12の個数は、これらに限定されるものではなく、これ
よりも多い又は少ない構成であってもよい。但し、画像
の歪みがより複雑で高次の成分を含むときには、開口部
の個数を増やして検出精度を高めることが必要になると
考えられる。また、開口部11や第2の開口部12を等
間隔に設けたが、開口部11や第2の開口部12の間隔
は、必ずしも等間隔でなくともよい。
【0067】(実施の形態4)実施の形態4は、本発明
の電子ビーム位置検出装置(より具体的には、図1に示
した本発明の第1の構成に係る電子ビーム位置検出装置
1)を組み込んだ、複数(具体的には2本)の電子銃を
備えた複電子銃方式の陰極線管に関する。
【0068】尚、実施の形態4の陰極線管においては、
電子ビーム位置検出装置から出力された電気信号に基づ
いて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示され
るように画像の表示制御を行う制御手段を備えている。
ここで、制御手段は、電子ビームの偏向制御を行うこと
により画像の表示制御を行う。あるいは又、制御手段
は、複数の分割画面の位置的な制御と共に、隣接する分
割画面の繋ぎ目部分の輝度の変調制御を行う。更には、
制御手段は、変調制御として、繋ぎ目部分の両端部で輝
度変化を示す導関数が零になるような制御を行う構成す
ることもできる。
【0069】また、実施の形態4の陰極線管において
は、陰極線管の管内において、隣接する分割画面の繋ぎ
目側における電子ビームの過走査領域に設けられた電子
ビーム位置検出装置から、電子ビームの入射に応じて電
気信号を出力し、電子ビーム位置検出装置から出力され
た電気信号に基づいて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合
わされて表示されるように画像の表示制御を行う。尚、
この際、電子ビーム位置検出装置に入射する電子ビーム
の強度を一定とする。
【0070】実施の形態4の陰極線管の概略を図15及
び図16に示す。図16は陰極線管の正面図であり、図
15は、図16における線A−Aに沿った模式的な構成
図である。実施の形態4の陰極線管も、管内内側に蛍光
体面21が形成されたパネル部20と、このパネル部2
0に一体化されたファンネル部30とを備えている。フ
ァンネル部30の後端部の左右にはそれぞれ電子銃41
L,41Rを内蔵した細長い形状の2つのネック部40
L,40Rが取り付けられている。この陰極線管にあっ
ては、パネル部20、ファンネル部30及びネック部4
0L,40Rにより、全体的に2つの漏斗形状の外観が
形成される。パネル部20及びファンネル部30は各々
の開口部同士が互いに融着されており、内部は高真空状
態を維持することが可能になっている。蛍光体面21に
は、蛍光体層から成る、例えば縞状のパターン(図示せ
ず)が形成されている。
【0071】陰極線管の内部には、実施の形態2にて説
明した陰極線管と同様に、蛍光体面21に対向するよう
に、金属製の薄板から成る色選別機構22が配置されて
いる。色選別機構22は、方式の違いによりアパーチャ
グリル方式、シャドウマスク方式があるが、いずれの方
式の色選別機構をも使用可能である。色選別機構22の
外周はフレーム23によって支持されており、支持ばね
(図示せず)によってパネル部20の内面に取り付けら
れている。
【0072】ファンネル部30には、アノード電圧HV
を加えるためのアノード部(図示せず)が設けられてい
る。ファンネル部30から各ネック部40L,40Rに
かけての外周部分には、それぞれ、電子銃41L,41
Rから射出された各電子ビームEBL,EBRを偏向させ
るための偏向ヨーク31L,31Rと、各電子銃41
L,41Rから射出された3原色(R,G,B)用の電
子ビームのコンバーゼンス(集中)を行うためのコンバ
ーゼンスヨーク42L,42Rが取り付けられている。
ネック部40からパネル部20の蛍光体面21に至る内
周面は、導電性の内部導電膜32によって覆われてい
る。内部導電膜32は、アノード部に電気的に接続され
ており、アノード電圧HVに保たれている。また、ファ
ンネル部30の外周面は、導電性の外部導電膜(図示せ
ず)によって覆われている。電子銃41L,41Rの構
造は、実施の形態2と同様とすることができる。
【0073】尚、実施の形態4の陰極線管においては、
左側に配置された電子銃41Lからの電子ビームEBL
によって画面の約左半分を描画し、右側に配置された電
子銃41Rからの電子ビームEBRによって画面の約右
半分を描画する。そして、これによって形成される左右
の分割画面の端部を部分的に重ねて繋ぎ合わせることに
より、全体として単一の画面が形成され、画像表示を行
う。従って、全体として形成された画面の中央部分が、
左右の分割画面がオーバラップする(重複する)領域O
Lとなる。例えば、公称36インチの陰極線管において
は、重複領域OLの幅は50mm前後である。重複領域
OLにおける蛍光体面21は、各電子ビームEBL,E
Rによって共有される。
【0074】実施の形態4の陰極線管においては、電子
銃41Lからの電子ビームEBLの掃引方向(ライン走
査方向)を、水平方向、右から左(図15及び図16の
L方向)に向かう方向とし、電子ビームEBLの掃引方
向と直角の方向(フィールド走査方向)を、垂直方向、
上から下に向かう方向(図16のY方向)とする。ま
た、電子銃41Rからの電子ビームEBRの電子ビーム
EBRのライン走査方向を、水平方向、左から右(図1
5及び図16のXR方向)に向かう方向とし、電子ビー
ムEBRのフィールド走査方向を、垂直方向、上から下
に向かう方向(図16のY方向)とする。従って、実施
の形態4の陰極線管にあっては、全体として、各電子ビ
ームEBL,EBRによるライン走査が、水平方向、画面
中央部分から外側に向けて互いに反対方向に行われ、フ
ィールド走査が、一般的な陰極線管と同様に、上から下
に行われる。
【0075】陰極線管の管内において、隣接する左右の
分割画面の繋ぎ目側(実施の形態4の陰極線管において
は、画面全体の中央側)における電子ビームEBL,E
Rの過走査領域(オーバ・スキャン領域)OSには、
図1に示した電子ビーム位置検出装置1が、蛍光体面2
1に対向する位置に設けられている。尚、インデックス
電極部10が電子銃側に位置し、シールド部14が蛍光
体面側に位置する。電子ビーム位置検出装置1には、シ
ールド部14が備えられているので、過走査領域OSを
過走査した電子ビームEBL,EBRが蛍光体面21に到
達して不用意に蛍光体層を発光させることはない。シー
ルド部14は、例えば、色選別機構22を支持するフレ
ーム23に取り付けられている。尚、インデックス電極
部10の長手方向は、フィールド走査方向と一致してい
る。シールド部14は、フレーム23を介して内部導電
膜32に電気的に接続されており、アノード電圧HV
なっている。
【0076】インデックス電極部10には、例えば、図
6の(A)に示したように、長手方向に逆三角形状の開
口部11が等間隔に複数設けられている。このインデッ
クス電極部10は、各電子ビームEBL,EBRの入射に
応じた電気的な検出信号を出力する。具体的には、イン
デックス電極部10に設けられた電気信号取り出し部1
3にリード線(図示せず)の一端が取り付けられ、陰極
線管を構成する外囲器の一部(具体的には、ファンネル
部30の一部)を利用したキャパシタ50の管内側の電
極51にリード線の他端が取り付けられている。キャパ
シタ50は、実施の形態2と同様の構成とすればよい。
【0077】インデックス電極部10からキャパシタ5
0を介して出力された電気信号(検出信号)は、陰極線
管の管外の画像補正用の処理回路に入力され、主とし
て、各電子ビームEBL,EBRの繋ぎ目部分における走
査位置の制御に利用される。
【0078】尚、過走査領域とは、電子ビームEBL
EBRの各々の走査領域において、有効画面を形成する
電子ビームEBL,EBRの各々の走査領域の外側の領域
を指す。即ち、過走査領域は、2つの電子ビームE
L,EBRの走査によって得られる2つの分割画面を繋
ぎ合わせる画面領域(重複領域OL)に対応した陰極線
管内の領域に位置する。図15においては、領域SWL
が、電子ビームEBLの水平方向における蛍光体面21
上の有効走査領域であり、領域SWRが、電子ビームE
Rの水平方向における蛍光体面21上の有効走査領域
である。
【0079】電子ビーム位置検出装置1等によって形成
される回路の等価回路は、図9に示したとおりであり、
詳細な説明は省略する。
【0080】実施の形態4に係る陰極線管の信号処理回
路を示すブロック図を図17に示す。この信号処理回路
は、2系列の信号処理回路を有するが、実質的には、実
施の形態2で説明した信号処理回路と同様とすることが
できる。即ち、実施の形態4に係る陰極線管には、入力
された映像信号SVをA/D変換するA/D変換器10
1と、A/D変換器101によってA/D変換された映
像信号SVを格納するメモリ102と、メモリ102に
格納された映像信号SVのうち、画面の約左半分を描画
するために必要な信号が入力されると共に、入力された
画面の約左半分を描画するための信号をD/A変換する
D/A変換器103Lと、メモリ102に格納された映
像信号SVのうち、画面の約右半分を描画するために必
要な信号が入力されると共に、入力された画面の約右半
分を描画するための信号をD/A変換するD/A変換器
103Rと、D/A変換器103Lから出力された映像
信号に対して、変調信号S3Lに基づく輝度変調を行う変
調器104Lと、D/A変換器103Rから出力された
映像信号に対して、変調信号S3Rに基づく輝度変調を行
う変調器104Rと、それぞれ変調器104L,104
Rから出力された輝度変調後の映像信号を増幅するビデ
オアンプVAMPL,VAMPRとが備えられている。
【0081】陰極線管には、更に、アンプAMPから出
力されたインデックス信号S1が入力され、変調信号S
3L,S3R及びコンバーゼンス・偏向補正信号S2を出力
するインデックス信号処理回路105と、同期信号SS
に基づいて、A/D変換器101、メモリ102、D/
A変換器103L,103R及びインデックス信号処理
回路105にタイミング信号を出力するタイミングジェ
ネレータ106と、インデックス信号処理回路105か
らのコンバーゼンス・偏向補正信号S2に基づいてコン
バーゼンスヨーク42L,42Rを制御し、更には、イ
ンデックス信号処理回路105からのコンバーゼンス・
偏向補正信号S2に基づいて偏向ヨーク31L,31R
を制御するコンバーゼンス・偏向回路107とを備えて
いる。
【0082】尚、偏向ヨーク31L,31R、コンバー
ゼンスヨーク42L,42R、インデックス信号処理回
路105、コンバーゼンス・偏向回路107が、制御手
段の一具体例に対応する。
【0083】インデックス信号S1は、インデックス電
極部10からの検出信号に対応する信号である。インデ
ックス信号S1を用いた画像補正方法については後に詳
述する。変調信号S3L,S3Rは、左右の分割画面の繋ぎ
目における輝度の制御を行うための信号である。変調信
号S3L,S3Rを用いた画像補正方法についても後に詳述
する。
【0084】メモリ102は、例えば、ラインメモリ又
はフィールドメモリによって構成され、入力された映像
信号を、例えば、ライン単位又はフィールド単位毎に格
納するようになっている。メモリ102における信号の
読み出し及び書き込み動作は、図示しないメモリコント
ローラによって制御される。
【0085】次に、上記のような構成の実施の形態4の
陰極線管の動作について説明する。
【0086】A/D変換器101は、入力された映像信
号SVをA/D変換する。A/D変換器101によって
ディジタル化された映像信号は、図示しないメモリコン
トローラの制御に基づいて、例えば、ライン単位又はフ
ィールド単位毎にメモリ102に格納される。
【0087】ここでは、一例として、各電子ビームEB
L,EBRによって、H/2(1Hは、1水平走査期間)
毎の左右の分割画面を、画面中央部分から画面外側に向
けて互いに反対方向に水平走査する場合について説明す
る。メモリ102に書き込まれた1H分の映像信号は、
図示しないメモリコントローラの制御によってH/2分
割される。分割された信号のうち、左画面用の信号は、
図示しないメモリコントローラの制御によって書き込み
時とは逆方向に読み出されて、D/A変換器103Lに
入力される。分割された信号のうち、右画面用の信号
は、図示しないメモリコントローラの制御によって書き
込み時と同方向に読み出されて、D/A変換器103R
に入力される。D/A変換器103Lは、逆読み出しさ
れたH/2の左画面用の信号をアナログ信号に変換して
変調器104Lに出力する。D/A変換器103Rは、
書き込み時と同方向に読み出しされたH/2の右画面用
の信号をアナログ信号に変換して変調器104Rに出力
する。
【0088】各変調器104L,104Rは、入力され
た映像信号に対して、それぞれ変調信号S3L,S3Rに基
づいて輝度変調を行った信号をビデオアンプVAM
L,VAMPRに出力する。各ビデオアンプVAM
L,VAMPRに入力された信号は、それぞれ所定レベ
ルまで増幅され、各電子銃41L,41Rの内部に配置
されたカソード(図示せず)に対して、カソード駆動電
圧として与えられる。これにより、各電子銃41L,4
1Rから各電子ビームEBL,EBRが射出される。尚、
実施の形態4における陰極線管は、カラー表示用であ
り、実際には、各電子銃41L,41Rには、R,G,
Bの各色用のカソードが設けられ、各電子銃41L,4
1Rからは、それぞれ3原色用の各電子ビームが射出さ
れる。各色用の電子ビームは、各色毎に独立にビーム電
流が制御され、輝度と色度が調整される。
【0089】電子銃41L,41Rから射出された各色
用の電子ビームEBL,EBRは、それぞれコンバーゼン
スヨーク42L,42Rの電磁的な作用によりコンバー
ゼンスが行われると共に、偏向ヨーク31L,31Rの
電磁的な作用により偏向される。これによって、電子ビ
ームEBL,EBRは蛍光体面21の全面を走査し、パネ
ル部20の表面では画面(図16参照)内に所望の画像
が表示される。このとき、電子ビームEBLによって、
画面の約左半分が描画されると共に、電子ビームEBR
によって、画面の約右半分が描画され、これによって形
成される左右の分割画面の端部が部分的に重ねて繋ぎ合
わされ、全体として単一の画面が形成される。
【0090】電子ビームEBL,EBRが、過走査領域O
Sを走査し、インデックス電極部10に入射すると、イ
ンデックス電極部10において電圧降下が生じ、この電
圧降下に応じた電気信号が、検出信号としてファンネル
部30に設けられたキャパシタ50を経由して管外に導
かれる。そして、アンプAMPからインデックス信号S
1が出力される。インデックス信号処理回路105は、
インデックス信号S1に基づいて、輝度制御を行うため
の変調信号S3L,S3Rを生成して出力する。また、イン
デックス信号処理回路105は、インデックス信号S1
に基づいて、コンバーゼンス・偏向補正信号S2を出力
する。コンバーゼンス・偏向回路107は、コンバーゼ
ンス・偏向補正信号S2に基づいて、偏向電流S5L,S
5Rを出力してコンバーゼンスヨーク42L,42Rを制
御する。コンバーゼンス・偏向回路107は、更に、コ
ンバーゼンス・偏向補正信号S2に基づいて、偏向電流
4L,S4Rを出力して偏向ヨーク31L,31Rを制御
する。これにより、各電子ビームEBL,EBRの走査位
置の制御が行われ、左右の分割画面が適正に繋ぎ合わさ
れて表示されるよう画面歪み等が補正される。
【0091】インデックス電極部10から出力される検
出信号に基づいたインデックス信号S1の波形の一例
は、図12に示したとおりである。インデックス電極部
10に開口部11が設けられているので、水平方向(ラ
イン走査方向)と共に垂直方向(フィールド走査方向)
における電子ビームEBL,EBRの走査位置の検出が可
能となる。また、インデックス電極部10から出力され
る検出信号のパルス間隔の解析も、実施の形態2にて説
明したと同様とすればよく、電子ビームEBL,EBR
走査位置の制御が行われ、左右の分割画面が補正される
ことにより、左右の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表
示される。尚、実施の形態4においては、インデックス
電極部10は、1つしか設けられていないので、電子ビ
ームEB L,EBRの走査位置を完全に同時に検出するこ
とはできない。従って、左右の分割画面を同時に補正す
ることはできないが、例えば、ライン走査毎又はフィー
ルド走査毎に電子ビームEBL,EBRの走査位置を交互
に検出して左右の分割画面を交互に補正することで、左
右の分割画面を補正することができる。
【0092】更に、インデックス電極部10を複数設け
ることで、電子ビームEBL,EBRの走査位置を各々独
立に検出することも可能である。左右の電子ビームEB
L,EBRの各々の走査位置を独立に検出可能にしたこの
ような電子ビーム位置検出装置の構造を、図18に示
す。図18の(A)には、インデックス電極部10等が
2組、組み合わされた状態を模式的に示し、図18の
(B)には、かかる電子ビーム位置検出装置の模式的な
正面図を示す。左右の分割画面の繋ぎ目側において、電
子ビームEBLの過走査領域にインデックス電極部10
Lを配置し、電子ビームEBRの過走査領域にインデッ
クス電極部10Rを配置する。インデックス電極部10
L,11Rの基本的な構造は図1に示したインデックス
電極部10と同様である。電子ビームEBL,EBRの各
々を遮蔽するための遮蔽板14Aが、インデックス電極
部10Lとインデックス電極部10Rとの間に設けられ
ている。インデックス電極部10L,10Rは、シール
ド部14の中央部に設けられた遮蔽板14Aの左右に配
置されている。図18の(B)では、インデックス電極
部10L,10Rを蛍光体面21に対して平行に配置し
た例について示しているが、インデックス電極部10
L,10Rを蛍光体面21に対して斜めに配置してもよ
い。即ち、インデックス電極部10L,10Rに対する
電子ビームEBL,EBRの入射角が小さくなるように、
インデックス電極部10L,10Rを配置してもよい。
【0093】インデックス電極部10L,11Rの検出
信号を導出するための周辺回路の構成も、基本的には、
インデックス電極部10の検出信号を導出するための周
辺回路の構成と同様とすることができる。即ち、図18
の(A)に示すように、インデックス電極部10Rに
は、アノード電圧HVが供給される抵抗器18Rとキャ
パシタ50Rのプラス側の電極が接続されている。キャ
パシタ50Rのマイナス側の電極は、アンプAMPR
接続されている。また、インデックス電極部10Lに
は、アノード電圧HVが供給される抵抗器18Lとキャ
パシタ50Lのプラス側の電極が接続されている。キャ
パシタ50Lのマイナス側の電極は、アンプAMPL
接続されている。キャパシタ50R,50Lは、図15
に示したキャパシタ50と同様に、ファンネル部30の
一部を利用して形成されている。インデックス電極部1
0R,10Lに、それぞれ電子ビームEBR,EBLが入
射すると、それぞれのインデックス電極部10R,10
Lにおいて独立して電圧降下が生じ、この電圧降下に応
じた信号が、独立した検出信号としてそれぞれキャパシ
タ50R,50Lを経由して管外に導かれる。管外に導
かれたそれぞれの電極からの検出信号は、それぞれアン
プAMPR,AMPLを介して独立したインデックス信号
1R,S1Lとして出力される。これらの独立したインデ
ックス信号S1R,S1Lを管外の処理回路で別々に処理す
ることにより、電子ビームEBL,EBRの走査位置を各
々独立に且つ同時に検出することが可能になると共に、
左右の分割画面を同時に補正することが可能になる。
【0094】次に、図19〜図22を参照して輝度の変
調制御について説明する。
【0095】上述した画像補正では、電子ビームE
L,EBRの走査位置の制御によって、左右の分割画面
が適正に繋ぎ合わされるように画像の位置的な補正を行
ったが、更に、左右の分割画面の重複領域OLにおける
輝度を調整するために、重複領域OLに相当する映像信
号に対して、信号変調処理を行う。図19は、映像信号
に対する変調の概略を示す説明図であり、各分割画面の
位置と変調信号の波形との関係を3次元的に表してい
る。図19において、参照番号61で示す部分が左側の
分割画面に相当し、参照番号62で示す部分が右側の分
割画面に相当する。各分割画面61,62の繋ぎ目側の
過走査領域OSにおいては、上述のように、それぞれ各
電子ビームEBL,EBRがインデックス電極部10を走
査することにより、検出信号が出力される。図19で
は、各電子ビームEBL,EBRの過走査領域OSにおけ
る走査用の駆動信号であるインデックスドライブ信号S
0L,S0Rの波形を同時に示す。
【0096】ここで、図19の変調波形60L,60R
で示すように、各分割画面61,62において、重複領
域OLの始点P1L,P1Rから出画を開始し、徐々に出画
振幅を増加させ、終点P2L,P2Rで出画量が最大になる
ように映像信号の電圧の変調を行い、それ以降、即ち、
重複領域OL以外の領域では画面端までその変調量を維
持する。このような変調を各分割画面61,62で同時
に行い、重複領域OLでは、どこでも両画面の輝度の和
が一定になるように制御すれば、両画面の繋ぎ目を目立
たなくすることができる。
【0097】重複領域OLにおける変調方法について更
に詳しく考察する。一般に、陰極線管の輝度は電子銃4
1L,41R(図15参照)のカソード電流IKに比例
する。カソード電流IKと電子銃41L,41Rのカソ
ードに印加するカソードドライブ電圧VKとの関係は次
の式(1)で示される。式(1)において、γ(ガン
マ)は陰極線管特有の定数であり、例えば、2.6前後
の値になる。このように、カソードドライブ電圧VK
カソード電流IKとには非直線性の関係があるので、D
/A変換器103L,103R(図17参照)から出力
された映像信号に対して変調を行う場合には、その変調
電圧は、ガンマ特性を考慮したものでなければならな
い。
【0098】[数1] log(IK)∽γ・log(VK) (1)
【0099】輝度に相当するカソード電流IKと、変調
電圧の波形との関係の一例を図20に示す。図20の横
軸は、重複領域OLにおける位置を示しており、重複領
域OLの始点P1L,P1Rを原点とし、終点P2L,P2R
1.0に規格化している。図20の縦軸は、変調量(電
圧)を示している。図20に示すように、例えば、各分
割画面61,62で輝度(カソード電流IK)の傾斜を
直線状にするためには、その変調波形60は上側に凸の
曲線となる。ここで、変調波形60は、図19に示した
変調波形60L,60Rの重複領域OLにおける波形に
対応する変調波形であり、上述の式(1)に基づく以下
の式(2)から求められる変調波形である。式(2)
は、カソード電流IKを変数にした関数となっており、
式(2)において、IK=xとした式が以下の式(3)
である。尚、式(2)及び式(3)中、「y」は変調量
である。図20の変調波形60は、式(3)によって表
される。このような変調を各分割画面61,62で同時
に行うことで、結果として、重複領域OLにおける輝度
の和を一定にすることができる。
【0100】[数2] log(y)=(1/γ)log(IK) (2)
【0101】[数3] log(y)=(1/γ)log(x) (3)
【0102】図21は、輝度に相当するカソード電流I
Kと、変調電圧の波形との関係の他の例を示した図であ
る。図20では、各分割画面61,62で輝度の傾斜を
直線状となるようにしたが、重複領域OLの両端(始点
1L,P1R、及び、終点P2L,P2R)における輝度(カ
ソード電流IK)の変化の導関数(微係数)がゼロにな
る関数(例えば、コサイン関数)になるような変調も可
能である。図21に示すの例では、輝度に相当するカソ
ード電流IKが{1/2(1−cosπx)}で表され
る関数となっている。従って、図21の変調波形60’
は、以下の式(4)によって表される。このような輝度
変調を行った方が、重複領域OLにおける見た目の輝度
変化がより自然になると共に、左右の分割画面の重ね合
せの位置的なエラーに対して、余裕度が大きくなる。
【0103】 [数4] log(y)=(1/γ)log{1/2(1−cosπx)} (4)
【0104】尚、図21に示したような輝度変化の導関
数(微係数)がゼロになるような関数は、無数に考えら
れ、例えば、パラボラ(2次)曲線を合成したような関
数とすることもできる。
【0105】上述の変調制御は、実際には、インデック
ス信号処理回路105(図15参照)が、インデックス
電極部10からのインデックス信号S1とタイミングジ
ェネレータ106からのタイミング信号とに基づいて、
各電子ビームEBL,EBRについて、重複領域OLの始
点P1L,P1Rを走査するタイミングの判断を行い、重複
領域OLの始点P1L,P1Rからメモリ102で分割され
た左右の映像信号の変調が行われるように、変調信号S
3R,S3Lを変調器104L,104Rに出力することに
より制御される。変調器104L,104Rは、インデ
ックス信号処理回路105からの変調信号S3R,S3L
基づいて、左右の映像信号の変調を行う。変調された左
右の映像信号は、各ビデオアンプVAMPL,VAMPR
に入力され、それぞれ所定レベルまで増幅され、各電子
銃41L,41Rの内部に配置された図示しないカソー
ドに対して、カソード駆動電圧として与えられる。これ
により、各電子銃41L,41Rから変調制御された電
子ビームEBL,EBRが射出される。
【0106】電子ビームの走査位置と輝度の変調制御の
タイミングとの関係を図22に示す。尚、図22では、
右側の電子ビームEBRについて示しているが、左側の
電子ビームEBLについても同様である。図12を参照
して説明したように、過走査領域OSにおいて、インデ
ックス電極部10上を位置検出用の複数の電子ビームB
1,B2・・・が走査するようになっている。図22にお
いて、期間Tiは、図19に示したインデックスドライ
ブ信号S0Rに基づいて、位置検出用の複数の電子ビーム
1,B2・・・が出力されている期間である。尚、図2
2において、電子ビームB1,B2・・・の帰線B0も同
時に示す。電子ビームが過走査領域OSから重複領域O
Lに移行すると、始点P1Rから映像信号SVに基づく走
査が行われる。インデックス信号処理回路105から
は、始点P1Rに同期するように変調信号S3Rが出力され
る。
【0107】尚、上述したインデックス信号S1に基づ
く各電子ビームEBL,EBRの位置の制御及び輝度の変
調制御を伴う画像補正を行う時期については任意に設定
することが可能であり、例えば、陰極線管の起動時に行
ったり、あるいは、定期的な期間を置いて間欠的に行っ
たり、更には、常時行うようにすることが選択可能であ
る。また、各電子ビームEBL,EBRの制御を交互に行
うようにしてもよい。更には、電子ビームEBL,EBR
の補正結果を、各電子ビームEBL,EBRの次回のフィ
ールド走査時において反映させるような、所謂フイード
バックループ構成とすれば、陰極線管の動作中にインデ
ックスの設置位置や向きが変えられたとしても、地磁気
等の外部環境の変化による画面歪み等を自動的に補正す
ることができる。また、各処理回路が経時変化すること
により走査画面が変動するような場合にも、自動的に変
動を吸収して適正な画像を表示することが可能となる。
尚、各処理回路の動作が安定しており、設置位置も不変
であるならば、陰極線管の起動時にのみ補正を行うだけ
でも充分である。このように、地磁気等の外部環境の変
化や各処理回路の経時変動が表示画像に及ぼす影響が位
置的にも輝度的にも自動的に補正され、左右の分割画面
が適正に繋ぎ合わされて表示される。
【0108】以上に説明したように、実施の形態4によ
れば、管内において、隣接する左右の分割画面の繋ぎ目
側における電子ビームEBL,EBRの過走査領域OS
に、電子ビームEBL,EBRの入射に応じて電気的な検
出信号を出力するインデックス電極部10を設けるよう
にしたので、簡単な構造、構成でありながら、電子ビー
ムEBL,EBRの走査位置を容易に検出することができ
る。また、インデックス電極部10から出力された検出
信号に基づいて、電子ビームEBL,EBRの走査位置の
制御を行うようにしたので、検出した走査位置に基づい
て、画面走査の振幅、画面歪み及びミスコンバーゼンス
等の画像表示の補正を自動的に行うことが可能になる。
更に、実施の形態4によれば、インデックス電極部10
に開口部11を設けているので、ライン走査方向と共に
フィールド走査方向における電子ビームEBの走査位置
の検出ができ、陰極線管の水平方向と共に垂直方向にお
ける画像補正を行うことが可能になる。
【0109】従って、実施の形態4によれば、インデッ
クス電極部10から出力された電気信号(検出信号)に
基づいて、左右の分割画面が位置的に適正に繋ぎ合わさ
れるように画像の表示制御を行うことができる。また、
実施の形態4によれば、インデックス電極部10から出
力された検出信号に基づいて、繋ぎ目部分の輝度の変調
制御を行うようにしたので、繋ぎ目部分における輝度の
変化が目立たなくなるように画像の表示制御を行うこと
ができる。このように、実施の形態4によれば、位置的
にも輝度的にも繋ぎ目部分が目立たないように左右の分
割画面を繋ぎ合わせて良好に画像表示を行うことができ
る。更に、実施の形態4の陰極線管は、2つの電子銃4
1L,41Rを用いて画像表示を行うので、単一の電子
銃を用いた陰極線管よりも電子銃から蛍光体面までの距
離を短くすることができ、奥行きの短縮化を図ることが
できる。従って、フォーカス特性の良い(像倍率が小さ
い)画像表示を行うことができる。また、2つの電子銃
41L,41Rを備えているので、大画面にも拘わら
ず、容易に高輝度化できると共に、小型化を図ることが
できる。
【0110】(実施の形態5)実施の形態4では、各電
子ビームEBL,EBRによるライン走査を水平方向に行
い、フィールド走査を、上から下に行った。一方、実施
の形態5では、各電子ビームEBL,EBRによるライン
走査を上から下(図16のY方向)に向けて行い、フィ
ールド走査を、水平方向に画面中央部分から外側に向け
て互いに反対方向(図16のXR,XL方向)に行う。こ
のように、実施の形態5では、実施の形態4に対して、
各電子ビームEBL,EBRによるライン走査及びフィー
ルド走査をちょうど90度回転させた形となっている。
【0111】実施の形態5の陰極線管では、A/D変換
器101(図15参照)によってディジタル化された映
像信号SVは、図示しないメモリコントローラの制御に
基づいて、例えば、フィールド単位毎にメモリ102に
格納される。メモリ102に格納された1フィールド単
位の映像信号は、図示しないメモリコントローラの制御
によって、左右の画面用に約2分割される。1フィール
ド単位で格納された各映像信号は、各画面側で、H/2
(1Hは、1水平走査期間)毎に分割される。実施の形
態5の陰極線管では、このH/2毎に分割された信号に
よって上から下に(Y方向に)ライン走査を行い、水平
方向に画面中央部分から外側に向けて(XR方向及びXL
方向に)フィールド走査を行い、1フィールドの画像を
有効画面内に形成する。
【0112】電子ビーム位置検出装置としては、図1に
示した電子ビーム位置検出装置を用いる。電子ビーム位
置検出装置の模式的な平面図、及び、インデックス電極
部10から出力された検出信号に基づいたインデックス
信号S1の波形の一例は、図14に示したと同様であ
る。インデックス電極部10からは、通過する電子ビー
ムEBL,EBRの走査位置及び走査タイミングの違いに
応じて異なる波形の検出信号が出力される。従って、例
えば、電子ビームEBL,EBRが各開口部11、第2の
開口部12を通過するときのパルス信号列の位相を観測
・解析すれば、インデックス電極部10上の各電子ビー
ムEBL,EBRの軌道を推定することができる。パルス
信号列の位相の解析は、実施の形態4と同様に、インデ
ックス信号処理回路105(図15参照)が、アンプA
MPを介して取得したインデックス電極部10からの検
出信号に相当するインデックス信号S1を解析すること
により行えばよい。インデックス信号処理回路105
は、インデックス信号S1の解析に基づいて、コンバー
ゼンス・偏向補正信号S2を出力する。コンバーゼンス
・偏向回路107は、コンバーゼンス・偏向補正信号S
2に基づいて偏向ヨーク31L,31Rを制御する。こ
れにより、各電子ビームEBL,EBRの走査位置の制御
が行われ、画面歪み等が補正されるように画像補正がな
される。
【0113】実施の形態5では、このような画像補正が
左右の分割画面の双方で行われることにより、左右の分
割画面が適正に繋ぎ合わされて表示される。尚、インデ
ックス電極部10は、1つしか設けられていないので、
電子ビームEBL,EBRの走査位置を完全に同時に検出
することはできない。従って、左右の分割画面を同時に
補正することはできないが、例えば、ライン走査毎又は
フィールド走査毎に電子ビームEBL,EBRの走査位置
を交互に検出して左右の分割画面を交互に補正すること
で、左右の分割画面を補正することができる。
【0114】また、以上の説明では、1つのインデック
ス電極部10によって、電子ビームEBL,EBRの各々
の走査位置を検出するようにしたが、図18に示したと
同様に、インデックス電極部10を複数設けることで、
電子ビームEBL,EBRの走査位置を各々独立に検出す
ることも可能である。インデックス電極部10を複数設
けることで、電子ビームEBL,EBRの走査位置を各々
独立に且つ同時に検出することが可能になると共に、左
右の分割画面を同時に補正することが可能になる。
【0115】以上に説明したように、実施の形態5によ
れば、例えば、各電子ビームEBL,EBRによるライン
走査を陰極線管の上から下に向けて行い、フィールド走
査を、陰極線管の水平方向に画面中央部分から外側に向
けて互いに反対方向に行うような場合においても、繋ぎ
目部分が目立たないように左右の分割画面を繋ぎ合わせ
て良好に画像表示を行うことができる。
【0116】(実施の形態6)実施の形態1〜実施の形
態5では、隣接する分割画面の繋ぎ目側における過走査
領域OSに、各電子ビームEBL,EBRの入射に応じて
電気的な検出信号を発生させるインデックス電極部10
を備えた電子ビーム位置検出装置を管内に配設した。一
方、実施の形態6では、電子ビームの入射に応じて光を
発する電子ビーム位置検出装置1Bを管内に配設する。
【0117】この電子ビーム位置検出装置1Bは、電子
ビーム位置検出のための開口部を有するインデックス電
極部、開口部を通過した電子ビームを遮蔽するためのシ
ールド部、及び、インデックス電極部をシールド部に固
定するための支持体から成る。即ち、実施の形態6にお
ける基本的な電子ビーム位置検出装置1Bの構造は、実
施の形態1にて説明した電子ビーム位置検出装置1と同
じ構造を有する。実施の形態6における電子ビーム位置
検出装置1Bが、実施の形態1の電子ビーム位置検出装
置1Aと相違する点は、インデックス電極部の表面に、
電子ビームの衝突によって発光する蛍光体層が設けられ
ている点にある。蛍光体層は、例えば、短残光特性の蛍
光体から構成することが望ましく、蛍光体として、例え
ば、P37(ZnS:Ag,Ni)、P46(Y3Al5
12:Ce)、P47(Y2SiO5:Ce)等を挙げる
ことができる。尚、開口部11の形状は、図1、図6、
図7に示した形状とすることができる。また、実施の形
態6に係る陰極線管は、図23に模式的に示すように、
ファンネル部30における電子ビーム位置検出装置1B
に対応する領域に、インデックス電極部から発せられた
光を通過させるための光学的に透明な検出用の窓70が
設けられている。また、ファンネル部30の外側(管
外)において、検出用の窓70に対応する位置には、光
検出器71が配置されている。実施の形態6の電子ビー
ム位置検出装置においては、インデックス電極部やシー
ルド部を高電圧に接続する必要はないし、抵抗体を具備
する必要もない。
【0118】光検出器71は、インデックス電極部から
発せられた光を検出し、検出した光を電気的な信号に変
換して出力する。光検出器71に接続されたアンプ(図
示せず)は、光検出器71から出力された信号を増幅し
てインデックス信号S1として出力する。アンプから出
力されたインデックス信号S1は、実施の形態4あるい
は実施の形態5と同様に、インデックス信号処理回路1
05(図15参照)に入力され、各電子ビームEBL
EBRの繋ぎ目部分における走査位置の制御等に利用さ
れる。インデックス信号S1を用いた画像補正方法は、
実施の形態4あるいは実施の形態5と同様とすることが
できる。
【0119】尚、実施の形態6においても、図18に示
したと同様に、インデックス電極部10を複数設けるこ
とで、電子ビームEBL,EBRの走査位置を各々独立に
検出することも可能である。インデックス電極部10を
複数設けることで、電子ビームEBL,EBRの走査位置
を各々独立に且つ同時に検出することが可能になると共
に、左右の分割画面を同時に補正することが可能にな
る。また、実施の形態2あるいは実施の形態3と同様
に、単一の電子銃を備えた陰極線管に、実施の形態6の
電子ビーム位置検出装置を適用することもできる。
【0120】実施の形態6によれば、管内において、隣
接する左右の分割画面の繋ぎ目側における電子ビームE
L,EBRの過走査領域OSに、電子ビームEBL,E
Rの入射に応じて発光するインデックス電極部を設け
ると共に、インデックス電極部から発せられた光を光検
出器71において検出し、光検出器71からの信号をア
ンプを介してインデックス信号S1として出力するよう
にしたので、実施の形態4あるいは実施の形態5と同様
に、インデックス信号S1に基づいた各電子ビームE
L,EBRの制御が可能となり、位置的にも輝度的にも
繋ぎ目部分が目立たないように左右の分割画面を繋ぎ合
わせて良好に画像表示を行うことができる。また、実施
の形態6によれば、光学的に電子ビームEBL,EBR
入射に応じた信号を検出するので、実施の形態2〜実施
の形態5のように電気的な検出信号を出力する方式に比
べて、インデックス信号S1の高周波特性が優れている
という利点がある。
【0121】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施の形態2〜実施の形態5においては、専ら、第
1の構成に係る電子ビーム位置検出装置を用いたが、第
2の構成、第3の構成あるいは第4の構成に係る電子ビ
ーム位置検出装置を用いることもできる。電子ビーム位
置検出装置の支持体の構造、形状、開口部や第2の開口
部の形状も例示であり、適宜、変更することができる。
また、例えば、各実施の形態では、カラー表示可能な陰
極線管について説明したが、本発明は、モノクロ表示を
行う陰極線管にも適用することが可能である。この場
合、上述のコンバーゼンス・偏向回路107等を構成か
ら省くことができる。実施の形態4〜実施の形態6で
は、2つの電子銃を備え、2つの走査画面を繋ぎ合わせ
ることにより単一の画面を形成するようにした陰極線管
について説明したが、3つ以上の電子銃を備え、1つの
画面を3つ以上の走査画面を合成して形成するようにし
た陰極線管にも適用することが可能である。また、実施
の形態4〜実施の形態6では、分割画面を部分的に重複
させて1つの画面を得るようにしたが、重複領域を設け
ずに、単に分割画面の端部を線状に繋ぎ合わせることに
より1つの画面を得るようにしてもよい。
【0122】また、実施の形態4では、図16に示した
ように、各電子ビームEBL,EBRによるライン走査
が、画面中央部分から外側に向けて互いに反対方向に行
われ、フィールド走査が、一般的な陰極線管のように、
上から下に行われる例について示したが、各電子ビーム
EBL,EBRの走査方向はこれに限らず、例えば、ライ
ン走査を画面外側から画面中央部分に向けて行うように
することも可能である。また、実施の形態5では、各電
子ビームEBL,EBRによるフィールド走査を画面中央
部分から外側に向けて互いに反対方向に行うようにした
が、このフィールド走査についても、例えば、フィール
ド走査を画面外側から画面中央部分に向けて行うように
することも可能である。
【0123】
【発明の効果】本発明の電子ビーム位置検出装置は、簡
素な構造にも拘わらず、高い精度で電子ビームの位置を
検出することができるし、陰極線管の管内への組み込み
を容易に、しかも、高い自由度をもって行うことができ
る。また、電子ビーム位置検出装置を安価に製造するこ
とができる。更には、シールド部を備えているので、イ
ンデックス電極部に設けられた開口部を通過した電子ビ
ームはシールド部に確実に衝突する。その結果、本来、
画面の形成に寄与しない電子ビーム(過走査領域を走査
する電子ビーム)が陰極線管のパネル部等に衝突し、表
示画面の品質低下を誘発するといった現象の発生を確実
に防止することができる。
【0124】しかも、電子ビーム位置検出装置のインデ
ックス電極部には開口部が設けられているので、ライン
走査方向及びフィールド走査方向における電子ビームの
走査位置の検出が可能となり、ライン走査方向及びフィ
ールド走査方向における画像表示の補正を行うことが可
能となる。
【0125】また、本発明を複数の電子銃を備えた複電
子銃方式の陰極線管に適用すれば、陰極線管の管内にお
いて、隣接する分割画面の繋ぎ目側における電子ビーム
の過走査領域に設けられた電子ビーム位置検出装置か
ら、電子ビームの入射に応じて光に基づく信号又は電気
信号を出力し、この光に基づく信号又は電気信号に基づ
いて、複数の分割画面が適正に繋ぎ合わされて表示され
るよう画像の表示制御を行うので、繋ぎ目部分が目立た
ないように複数の分割画面を繋ぎ合わせて良好に画像表
示を行うことができる。更には、複数の分割画面の位置
的な制御と共に、隣接する分割画面の繋ぎ目部分の輝度
の変調制御を行えば、輝度的に繋ぎ目部分が目立たない
ようにして良好に画像表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1における電子ビーム位置検
出装置の一部を切り欠いた模式的な平面図、模式的な側
面図、及び、模式的な正面図である。
【図2】図1に示した発明の実施の形態1における電子
ビーム位置検出装置の模式的な斜視図である。
【図3】発明の実施の形態1における電子ビーム位置検
出装置の変形例の模式的な部分的斜視図、及び、別の変
形例の模式的な正面図である。
【図4】発明の実施の形態1における電子ビーム位置検
出装置の更に別の変形例の模式的な平面図、模式的な側
面図、及び、模式的な正面図である。
【図5】図4に示した発明の実施の形態1における電子
ビーム位置検出装置の更に別の変形例の模式的な斜視図
である。
【図6】電子ビーム位置検出装置に設けられた開口部の
変形例を示す模式的な平面図である。
【図7】電子ビーム位置検出装置に設けられた開口部の
変形例を示す模式的な平面図である。
【図8】発明の実施の形態2の陰極線管の概略を示す構
成図、及び、模式的な正面図である。
【図9】電子ビーム位置検出装置等によって形成される
回路の等価回路に示す図である。
【図10】図9に示した等価回路の周波数特性を示す特
性図である。
【図11】発明の実施の形態2に係る陰極線管の信号処
理回路を示すブロック図である。
【図12】インデックス電極部から出力される検出信号
の波形の一例を示す図である。
【図13】発明の実施の形態3の陰極線管の模式的な正
面図である。
【図14】発明の実施の形態3における電子ビーム位置
検出装置の模式的な平面図、及び、インデックス電極部
から出力される検出信号の波形の一例を示す図である。
【図15】発明の実施の形態4の陰極線管の概略を示す
構成図である。
【図16】図15に示した発明の実施の形態4の陰極線
管の模式的な正面図である。
【図17】発明の実施の形態4に係る陰極線管の信号処
理回路を示すブロック図である。
【図18】インデックス電極部等が2組、組み合わされ
た構造の電子ビーム位置検出装置も模式図、及び、かか
る電子ビーム位置検出装置の模式的な正面図である。
【図19】実施の形態4の陰極線管における各分割画面
の位置と輝度の変調信号の波形との関係を3次元的に表
した説明図である。
【図20】図15に示した陰極線管において、輝度に相
当するカソード電流と変調電圧の波形との関係の一例を
示した説明図である。
【図21】図15に示した陰極線管において、輝度に相
当するカソード電流と変調電圧の波形との関係の他の例
を示した説明図である。
【図22】図15に示した陰極線管において、電子ビー
ムの走査位置と輝度の変調制御のタイミングとの関係を
示した説明図である。
【図23】発明の実施の形態4の陰極線管の概略を示す
構成図である。
【符号の説明】
1,1A,1B・・・電子ビーム位置検出装置、10・
・・インデックス電極部、11・・・開口部、12・・
・第2の開口部、13,16・・・電気信号取り出し
部、14・・・シールド部、14A・・・遮蔽板、15
・・・外縁、17・・・支持体、18・・・抵抗器、1
9・・・ビス、20・・・パネル部、21・・・蛍光体
面、22・・・色選別機構、23・・・フレーム、30
・・・ファンネル部、31,31R,31L・・・偏向
ヨーク、32・・・内部導電膜、40,40R,40L
・・・ネック部、41,41R,41L・・・電子銃、
42,42R,42L・・・コンバーゼンスヨーク、5
0・・・キャパシタ、51,52・・・電極、70・・
・窓、71・・・光検出器、101・・・A/D変換
器、102・・・メモリ、103,103R,103L
・・・D/A変換器、104,104R,104L・・
・変調器、105・・・インデックス信号処理回路、1
06・・・タイミングジェネレータ、107・・・コン
バーゼンス・偏向回路、AMP・・・増幅器、VAM
P,VAMPR,VAMPL・・・ビデオアンプ、SV
・・映像信号、SS・・・同期信号、S1・・・インデッ
クス信号、S2・・・コンバーゼンス・偏向補正信号、
3・・・変調信号
フロントページの続き Fターム(参考) 5C060 AA15 BA02 BA07 BB01 BD03 BD05 BE02 BE07 CA07 CE03 FA03 FB03 FB08 FC01 FD04 FE09 HB10 HB24 HB26 HB27 JA04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管内の過走査領域に配置され、電子
    ビームの入射に応じて信号を出力する電子ビーム位置検
    出装置であって、 (A)電子ビーム位置検出のための開口部を有するイン
    デックス電極部、 (B)開口部を通過した電子ビームを遮蔽するためのシ
    ールド部、及び、 (C)インデックス電極部をシールド部に固定するため
    の支持体、 から成ることを特徴とする電子ビーム位置検出装置。
  2. 【請求項2】インデックス電極部には電気信号取り出し
    部が設けられ、 シールド部には高電圧が印加され、 支持体は絶縁材料から成り、 インデックス電極部は、抵抗体を介してシールド部に電
    気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載
    の電子ビーム位置検出装置。
  3. 【請求項3】インデックス電極部には電気信号取り出し
    部が設けられ、 シールド部には高電圧が印加され、 インデックス電極部は、抵抗体として機能する支持体を
    介してシールド部に電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電子ビーム位置検出装置。
  4. 【請求項4】インデックス電極部には高電圧が印加さ
    れ、 シールド部には電気信号取り出し部が設けられ、 支持体は絶縁材料から成り、 インデックス電極部は、抵抗体を介してシールド部に電
    気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載
    の電子ビーム位置検出装置。
  5. 【請求項5】インデックス電極部には高電圧が印加さ
    れ、 シールド部には電気信号取り出し部が設けられ、 インデックス電極部は、抵抗体として機能する支持体を
    介してシールド部に電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項1に記載の電子ビーム位置検出装置。
  6. 【請求項6】陰極線管内の過走査領域に配置され、電子
    ビームの入射に応じて信号を出力する電子ビーム位置検
    出装置を備えた陰極線管であって、 (A)電子ビーム位置検出のための開口部を有するイン
    デックス電極部、 (B)開口部を通過した電子ビームを遮蔽するためのシ
    ールド部、及び、 (C)インデックス電極部をシールド部に固定するため
    の支持体、から成る電子ビーム位置検出装置を備えてい
    ることを特徴とする陰極線管。
  7. 【請求項7】インデックス電極部は電子銃側に配され、
    シールド部は蛍光体層側に配されていることを特徴とす
    る請求項6に記載の陰極線管。
  8. 【請求項8】インデックス電極部には電気信号取り出し
    部が設けられ、 シールド部には高電圧が印加され、 支持体は絶縁材料から成り、 インデックス電極部は、抵抗体を介してシールド部に電
    気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載
    の陰極線管。
  9. 【請求項9】インデックス電極部には電気信号取り出し
    部が設けられ、 シールド部には高電圧が印加され、 インデックス電極部は、抵抗体として機能する支持体を
    介してシールド部に電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項6に記載の陰極線管。
  10. 【請求項10】インデックス電極部から出力される信号
    は、電子ビームがインデックス電極部に衝突したときの
    インデックス電極部の電位に基づく電気信号、及び、電
    子ビームがインデックス電極部に設けられた開口部を通
    過したときのインデックス電極部の電位に基づく電気信
    号であることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載
    の陰極線管。
  11. 【請求項11】電気信号取り出し部は、陰極線管を構成
    する外囲器の一部を利用したキャパシタに接続され、該
    キャパシタを介して電気信号を陰極線管の外部に取り出
    し得ることを特徴とする請求項10に記載の陰極線管。
  12. 【請求項12】インデックス電極部には高電圧が印加さ
    れ、 シールド部には電気信号取り出し部が設けられ、 支持体は絶縁材料から成り、 インデックス電極部は、抵抗体を介してシールド部に電
    気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載
    の陰極線管。
  13. 【請求項13】インデックス電極部には高電圧が印加さ
    れ、 シールド部には電気信号取り出し部が設けられ、 インデックス電極部は、抵抗体として機能する支持体を
    介してシールド部に電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項6に記載の陰極線管。
  14. 【請求項14】シールド部から出力される信号は、電子
    ビームがインデックス電極部に衝突したときのシールド
    部の電位に基づく電気信号、及び、電子ビームがインデ
    ックス電極部に設けられた開口部を通過し、シールド部
    に衝突したときのシールド部の電位に基づく電気信号で
    あることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載
    の陰極線管。
  15. 【請求項15】電気信号取り出し部は、陰極線管を構成
    する外囲器の一部を利用したキャパシタに接続され、該
    キャパシタを介して電気信号を陰極線管の外部に取り出
    し得ることを特徴とする請求項14に記載の陰極線管。
  16. 【請求項16】陰極線管は、複数の電子銃を有し、該複
    数の電子銃から射出された電子ビームによって有効画面
    及び有効画面外の過走査領域の走査を行い、複数の電子
    ビームの走査によって得られる複数の分割画面を繋ぎ合
    わせることにより単一の画面を形成して画像表示を行う
    陰極線管であり、 過走査領域は、複数の電子ビームの走査によって得られ
    る複数の分割画面を繋ぎ合わせる画面領域に対応した陰
    極線管内の領域に位置することを特徴とする請求項6に
    記載の陰極線管。
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