JP3067502U - 農業用支柱止め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】農作物を支持する支柱に農作物を引き止めるた
めの耐久性に富み安価な農業用支柱止め具を提供する。 【解決手段】ステンレス鋼線を用いて自動製作できる形
状の農業用支柱止め具であって、全体が円形リング状で
両端にコイル巻き部１１、１２を備えている。コイル巻
き部１１に支柱２１を挿通し、ふりーなコイル巻き１２
を掴んで円形リング部１３を開き、農作物２２を支柱２
１に容易に引き止めることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、農業用支柱止め具に関し、さらに詳しくは、農作物を支持する支柱 に農作物を引き止めたり、垣根状の農作物の支持体の組立て接続その他に用いる 耐久性に富み安価な農業用支柱止め具に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、支柱を要する農作物を支柱に引き留めるには、麻縄、ビニール紐などの 結束紐を用いたり、プラスチック製の洗濯はさみ状のクリップを用いたりしてい る。また多数の支柱を垣根状に組立てる農作物の支持体の組立には、麻縄、ビニ ール紐などの結束紐による結束が一般的である。さらにビニールトンネルの骨組 みとなる部材の結束や農作物等に被せる霜よけの骨組みとなる部材の結束なども 同様である。麻縄やビニール紐などは結束に手間がかかり、取外しには刃物を必 要とし、スクラップ化する問題がある。プラスチック製のクリップを、図７〜図 １０に例示した。図７は両脚５１、２本の回動中心ピン５２、３本の挟み部５３ 、５４、５４を備えたクリップ５０を示すもので両脚５１はばねで脚開方向に付 勢されている。図８に示すように両脚５１を手でつかむと挟み部５３、５４、５ ５が開き、支柱、農作物などの対象物５６、５７、５８などを容易にワンタッチ で挟持することができる。このクリップは簡易に対象物を挟むことはできるが高 価であること、こわれ易いことなどの問題がある。図９は二叉の洗濯はさみのよ うなクリップ６０で両脚６１、回動中心ピン６２、ばね６３、挟み部６４から成 り、例えば図１０に示すように支柱２１、農作物２２（図９の対象物６５、６５ に対応する）を挟んで引き留めることができる。このクリップ６０もワンタッチ で引き留めできるが、価格が高く、また耐久性も案外短いという問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記問題点を改善した農業用支柱止め具を提供することを目的とす る。本考案の課題は、 ａ）耐久性に富み自動製作に適した簡易な形状で安価であること ｂ）ワンタッチで取付、取外しができること ｃ）保持力が適切で強風等にも耐えること ｄ）メロン、トマト、キューリなどの引き留めにも使用できること。 である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の第１の考案は、両端部に互いに同径又は異径のコイル巻部を備え、全 体はほぼ円形をなし、前記両端部のコイル巻部が同心に重なる形状に形成した１ 本の鋼線からなることを特徴とする農業用支柱止め具である。

【０００５】 また第２の考案は、２個のコイル巻部を隣接して形成しコイル巻部のコイル軸 心が相互に直交する方向にあり、かつ異なる平面内にある形状に形成した１本の 鋼線から成ることを特徴とする農業用支柱止め具である。

【０００６】 さらに第３の考案は、２個のループと１個の開口ループとをほぼ同一面内に形 成した１本の鋼線から成ることを特徴とする農業用支柱止め具である。

【０００７】 これらの鋼線は太さ１〜１３ｍｍの弾力性を有するステンレス鋼線とすると、 耐久性、ばね復元性を有し、繰返し使用ができ、好適である。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図２は本考案の第１の実施例の斜視図および、側面図であり、図１は本考案の 第１の実施例の使用例を示すものである。図２に示すように農業用支柱止め具１ ０は全体がほぼ円形リング部１３を形成する１本の鋼線の両端にコイル巻き１１ 、１２を形成し、このコイル巻き１１、１２が互いに軸心が一致するようにした ものである。図１に示すように、このコイル巻き１１、１２の一方又は両方に支 柱２１を挿通し、円形リング部１３に農作物２２を支持させる。鋼線としてはス テンレス鋼線を用い、太さは１ｍｍ〜１３ｍｍが適切である。コイル巻きのコイ ルの大きさ、円形リング部１３の大きさは鋼線の太さや対象物に応じて決める。

【０００９】 図１に示すように、一方の端部コイル巻き１１のみに支柱２１を挿通すると、 別の端部コイル巻き１２はフリーとなり、これを掴んで円形リング部１３を容易 に開くことができ、これを離すと元のように復元して円形リング状となるので容 易に農作物２２を支柱２１に引き止めることができる。

【００１０】 図４は図１の円形リング部１３を短くしコイル巻き部３１，３２を近接させ、 その中心軸を互いに直交する面内にあるように形成した農業用支柱止め具３０を 示すもので図４（ａ）は側面図、図４（ｂ）は平面図である。図３に示すように 支柱２３、２４を挿通して、その交差部を形成する。この支柱２３、２４は例え ばＦＲＰからなる細棒で網状の垣根、つる草などの支柱、曲げることが自在な支 柱としてＦＲＰ支柱などを用い、両端を地中に差込んでビニール霜覆いの骨、ビ ニールトンネルの骨などに好適に用いることができる。

【００１１】 図６は本考案の別の実施例の農業用支柱止め具４０を示すもので２個の閉ルー プ４１、４２及び開ループ４３を連接し、１本の鋼線からなる農業用支柱止め具 である。これらの閉ループ４１、４２及び開ループ４３はほぼ同一平面内にルー プを形成するようにし、自動装置によって製造することが可能である。図５はこ の農業用支柱止め具４０で農作物２２を引き止めた状態を示している。メロン、 トマト、キューリなどは支柱に接しないように離して引き止める必要がある。こ の支柱止め具は閉ループ４１、４２を２個備えているので、開ループ４３に農作 物を支柱２１と距離をあけて引止めることができる。また閉ループ４１、４２を 形成する線は交差しているので、開ループ４３の先端を容易に開くことができる 。この先端にループ内に農作物２２を案内する外方に開いた案内部４４を設けて いるので、農作物２２を傷めたりする虞がなく、迅速に容易に引止めることがで きる。

【００１２】

【考案の効果】 本考案の農業用支柱止め具は、耐久性に富み自動製作に適した簡易な形状で安 価であり、ワンタッチで取付、取外しができ、メロン、トマト、キューリなどの 引き止めにも使用できるというすぐれた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の使用状態を示す説明図である。

【図２】第１の実施例の（ａ）平面図、（ｂ）側面図で
ある。

【図３】別の実施例の使用状態を示す説明図である。

【図４】第２の実施例の（ａ）側面図、（ｂ）平面図で
ある。

【図５】別の実施例の使用状態を示す説明図である。

【図６】第３の実施例平面図である。

【図７】従来技術の説明図である。

【図８】従来技術の説明図である。

【図９】従来技術の説明図である。

【図１０】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１０ 農業用支柱止め具 １１ コイル巻き １２ コイル巻き １３ 円形リング部 ２１ 支柱 ２２ 農作物 ２３、２４ 支柱 ３０ 農業用支柱止め具 ３１ コイル巻き部 ３２ コイル巻き部 ４０ 農業用支柱止め具 ４１、４２ 閉ループ ４３ 開ループ ４４ 案内部 ５０ クリップ ５１ 脚 ５２ 回動中心ピン ５３、５４、５５ 挟み部 ５６，５７、５８ 対象物 ６０ クリップ ６１ 脚 ６２ 回動中心ピン ６３ ばね ６４ 挟み部 ６５、６６ 対象物

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両端部に同径又は異径のコイル巻部を備
   え、全体はほぼ円形をなし、前記両端部のコイル巻部が
   同心に重なる形状に形成した１本の鋼線からなることを
   特徴とする農業用支柱止め具。
2. 【請求項２】 ２個のコイル巻部を隣接して形成しコイ
   ル巻部のコイル軸心が互いに相互に直交する方向にあり
   かつ異なる平面内にある形状に形成した１本の鋼線から
   なることを特徴とする農業用支柱止め具。
3. 【請求項３】 ２個の閉ループと１ケの開ループとが順
   番に一列にほぼ同一面内で隣接した形状をなす１本の鋼
   線からなることを特徴とする農業用支柱止め具。
4. 【請求項４】 前記鋼線は太さ１〜１３ｍｍの弾力性を
   有するステンレス鋼線であることを特徴とする請求項１
   から３のいずれかに記載の記載の農業用支柱止め具。