JP3067020B2 - ケーブル端末構造 - Google Patents
ケーブル端末構造Info
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- JP3067020B2 JP3067020B2 JP9239070A JP23907097A JP3067020B2 JP 3067020 B2 JP3067020 B2 JP 3067020B2 JP 9239070 A JP9239070 A JP 9239070A JP 23907097 A JP23907097 A JP 23907097A JP 3067020 B2 JP3067020 B2 JP 3067020B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱収縮チューブを用
いたケーブルの端末構造に関するものである。
いたケーブルの端末構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱収縮チューブを用いたケーブルの端末
を垂直トレイ燃焼試験に合格させるには、できるだけ
酸素指数の大きな材料で熱収縮チューブを構成する、
熱収縮チューブの厚みを大きくする、ことが挙げられ
る。
を垂直トレイ燃焼試験に合格させるには、できるだけ
酸素指数の大きな材料で熱収縮チューブを構成する、
熱収縮チューブの厚みを大きくする、ことが挙げられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、酸素指数を大
きくするには高価な難燃材を多量に使用する必要があ
り、コスト高になったり、機械的強度の低下を招く。ま
た、熱収縮チューブの厚みを大きくするほど難燃性は向
上するが、一方でチューブの収縮に時間がかかり、組み
立て作業の効率が低下する。さらに、厚みの大きなチュ
ーブの収縮には強力な火力が必要となり、火気の使用で
きない場所や寒冷地では事実上採用が不可能となる。
きくするには高価な難燃材を多量に使用する必要があ
り、コスト高になったり、機械的強度の低下を招く。ま
た、熱収縮チューブの厚みを大きくするほど難燃性は向
上するが、一方でチューブの収縮に時間がかかり、組み
立て作業の効率が低下する。さらに、厚みの大きなチュ
ーブの収縮には強力な火力が必要となり、火気の使用で
きない場所や寒冷地では事実上採用が不可能となる。
【0004】従って、本発明の主目的は、十分な難燃性
を有すると共に、熱収縮チューブの収縮作業が容易に行
えるケーブル端末構造を提供することにある。
を有すると共に、熱収縮チューブの収縮作業が容易に行
えるケーブル端末構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明ケーブル端末構造
は、複数層の難燃性熱収縮チューブを被覆に具え、これ
ら複数層の収縮後の合計厚さが3mm以下で、各難燃性
熱収縮チューブは内面に接着剤が塗布されていないこと
を特徴とする。
は、複数層の難燃性熱収縮チューブを被覆に具え、これ
ら複数層の収縮後の合計厚さが3mm以下で、各難燃性
熱収縮チューブは内面に接着剤が塗布されていないこと
を特徴とする。
【0006】難燃性熱収縮チューブを複数層とすること
で、各層の収縮チューブの厚さを薄くし、各層ごとの収
縮作業を効率的に行うことができる。熱収縮チューブの
収縮後の合計厚さが3mmを越えると熱収縮に時間がか
かり、作業能率が低下する。なお、熱収縮チューブの合
計厚さの下限は2mm程度である。これ未満では垂直ト
レイ燃焼試験に合格する難燃性を得ることが難しい。
で、各層の収縮チューブの厚さを薄くし、各層ごとの収
縮作業を効率的に行うことができる。熱収縮チューブの
収縮後の合計厚さが3mmを越えると熱収縮に時間がか
かり、作業能率が低下する。なお、熱収縮チューブの合
計厚さの下限は2mm程度である。これ未満では垂直ト
レイ燃焼試験に合格する難燃性を得ることが難しい。
【0007】難燃性熱収縮チューブは内面に接着剤のな
いものを用いる。接着剤の組成にもよるが、一般に接着
剤のあるものは燃焼を促進するため、垂直トレイ燃焼試
験に合格する難燃性を得ることが難しい。
いものを用いる。接着剤の組成にもよるが、一般に接着
剤のあるものは燃焼を促進するため、垂直トレイ燃焼試
験に合格する難燃性を得ることが難しい。
【0008】ここで、難燃性熱収縮チューブの材料には
酸素指数は24〜30の組成物を用いることが望ましい
(例えば特開平8-3393号公報,特開昭60-9319 号公報参
照)。酸素指数が24未満では、収縮後の合計厚さを3
mmとしても垂直トレイ燃焼試験に合格する難燃性を得
ることは難しい。また、酸素指数が30を越える高難燃
性組成物は、通常難燃材を多量に使用しており、高価に
なったり機械的強度が不足したりする。また、熱収縮チ
ューブの材料は、有毒ガス発生防止の観点からノンハロ
ゲン難燃性樹脂組成物とすることが好適である。
酸素指数は24〜30の組成物を用いることが望ましい
(例えば特開平8-3393号公報,特開昭60-9319 号公報参
照)。酸素指数が24未満では、収縮後の合計厚さを3
mmとしても垂直トレイ燃焼試験に合格する難燃性を得
ることは難しい。また、酸素指数が30を越える高難燃
性組成物は、通常難燃材を多量に使用しており、高価に
なったり機械的強度が不足したりする。また、熱収縮チ
ューブの材料は、有毒ガス発生防止の観点からノンハロ
ゲン難燃性樹脂組成物とすることが好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明ケーブル端末を示す部分断面図であ
る。ここでは単心3コ撚ケーブルの端末構造について説
明する。この端末のケーブルは中心から順に導体1,内
部半導電層,絶縁層2,外部半導電層3,遮蔽層4,シ
ース5で構成される。端末を構成する際、根元側に向か
って段階的に導体1,絶縁体2,外部半導電層3,遮蔽
層4を露出し、導体1に端子6を圧縮接続する。次に、
絶縁層2と外部半導電層3にまたがる位置をストレスコ
ントロールスリーブ7で覆い、導体1の圧縮部分からシ
ース5に至るまでの間をノンハロゲン難燃性熱収縮チュ
ーブ8で被覆する。そして、熱収縮チューブ8の上端と
なる端子6の圧縮部と、シース5に接する下端とは保護
テープ9を巻回する。なお、保護テープ9から露出して
いるのは接地線10である。
する。図1は本発明ケーブル端末を示す部分断面図であ
る。ここでは単心3コ撚ケーブルの端末構造について説
明する。この端末のケーブルは中心から順に導体1,内
部半導電層,絶縁層2,外部半導電層3,遮蔽層4,シ
ース5で構成される。端末を構成する際、根元側に向か
って段階的に導体1,絶縁体2,外部半導電層3,遮蔽
層4を露出し、導体1に端子6を圧縮接続する。次に、
絶縁層2と外部半導電層3にまたがる位置をストレスコ
ントロールスリーブ7で覆い、導体1の圧縮部分からシ
ース5に至るまでの間をノンハロゲン難燃性熱収縮チュ
ーブ8で被覆する。そして、熱収縮チューブ8の上端と
なる端子6の圧縮部と、シース5に接する下端とは保護
テープ9を巻回する。なお、保護テープ9から露出して
いるのは接地線10である。
【0010】ここで、この熱収縮チューブ8は2層とす
る。熱収縮後の各層の厚みは1.5mm、つまり合計で
3mmとした。2層構造とすることにより、単層で収縮
後の厚さが3mmの熱収縮チューブを用いる場合に比べ
て熱収縮に要する時間を短縮することができる。また、
この熱収縮チューブ8の材料は酸素指数が28の組成物
を用いた。
る。熱収縮後の各層の厚みは1.5mm、つまり合計で
3mmとした。2層構造とすることにより、単層で収縮
後の厚さが3mmの熱収縮チューブを用いる場合に比べ
て熱収縮に要する時間を短縮することができる。また、
この熱収縮チューブ8の材料は酸素指数が28の組成物
を用いた。
【0011】なお、本発明は図1の構造に限るものでは
なく、これ以外の種々の端末構造に適用できる。
なく、これ以外の種々の端末構造に適用できる。
【0012】(試験例)本発明構造の端末試料と従来構
造の端末試料とについて垂直トレイ燃焼試験を行った。
試験に用いる試料端末の配置を図2に示す。図示のよう
に、全長2.4mの2本の試験端末15を中心間距離15
cmで並列し、端末部の下端16にバーナーの炎を当て
る。そして、20分燃焼後に上端まで延焼しないことを
基準に試験を行った。バーナー炎の温度は840℃であ
る。
造の端末試料とについて垂直トレイ燃焼試験を行った。
試験に用いる試料端末の配置を図2に示す。図示のよう
に、全長2.4mの2本の試験端末15を中心間距離15
cmで並列し、端末部の下端16にバーナーの炎を当て
る。そして、20分燃焼後に上端まで延焼しないことを
基準に試験を行った。バーナー炎の温度は840℃であ
る。
【0013】試験端末のうち、実施例端末は図1と同様
にストレスコントロールスリーブを用いた端末である
(図3参照)。構成は図1と同様である。すなわち、難
燃性熱収縮チューブ8は2層とし、その収縮後の合計の
厚みを3mmとした。この難燃性熱収縮チューブ8には
接着剤が塗布されていない。
にストレスコントロールスリーブを用いた端末である
(図3参照)。構成は図1と同様である。すなわち、難
燃性熱収縮チューブ8は2層とし、その収縮後の合計の
厚みを3mmとした。この難燃性熱収縮チューブ8には
接着剤が塗布されていない。
【0014】一方、比較例端末はゴムストレスコーン20
を用いた端末とした(図4参照)。絶縁層21にゴムスト
レスコーン20を外嵌し、絶縁層21,ゴムストレスコーン
20,外部半導電層22,遮蔽層23およびシース24の剥離端
部までを保護粘着テープ25で巻回する。
を用いた端末とした(図4参照)。絶縁層21にゴムスト
レスコーン20を外嵌し、絶縁層21,ゴムストレスコーン
20,外部半導電層22,遮蔽層23およびシース24の剥離端
部までを保護粘着テープ25で巻回する。
【0015】試験結果は次の通りで、トレイ上端まで燃
焼することはなく、十分な難燃性が確認された。また、
比較例よりもはるかに短時間で消炎していることがわか
る。 実施例 比較例 20分燃焼後の消炎時間 1分33秒 18分42秒 焼損距離 30cm 55cm
焼することはなく、十分な難燃性が確認された。また、
比較例よりもはるかに短時間で消炎していることがわか
る。 実施例 比較例 20分燃焼後の消炎時間 1分33秒 18分42秒 焼損距離 30cm 55cm
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ケーブル端
末構造は次の効果を奏する。 熱収縮チューブの収縮作業を容易に行うことができ
る。すなわち、熱収縮チューブを複数層用い、各層の厚
さを薄くすることで、複数層全体の収縮に要する時間を
短縮できる。特に、強力な火力を用いることなく工業用
ドライヤーでチューブを収縮させることができる。
末構造は次の効果を奏する。 熱収縮チューブの収縮作業を容易に行うことができ
る。すなわち、熱収縮チューブを複数層用い、各層の厚
さを薄くすることで、複数層全体の収縮に要する時間を
短縮できる。特に、強力な火力を用いることなく工業用
ドライヤーでチューブを収縮させることができる。
【0017】比較的難燃材の含有量が少ない熱収縮チ
ューブを用いることができ、コストを抑えることができ
る。同時に、垂直トレイ燃焼試験に合格する難燃性を得
ることができる。
ューブを用いることができ、コストを抑えることができ
る。同時に、垂直トレイ燃焼試験に合格する難燃性を得
ることができる。
【図1】本発明端末部の構造を示す部分断面図である。
【図2】垂直トレイ燃焼試験における試料の配置を示す
説明図である。
説明図である。
【図3】垂直トレイ燃焼試験の実施例試料を示す構成図
である。
である。
【図4】垂直トレイ燃焼試験の比較例試料を示す構成図
である。
である。
1 導体 2,21 絶縁層 3,22 外部半導電層
4,23 遮蔽層 5,24 シース 6 端子 7 ストレスコントロール
スリーブ 8 熱収縮チューブ 9 保護テープ 10,26 接地線
15 試験端末 16 下端 20 ゴムストレスコーン 25 保護粘着テー
プ
4,23 遮蔽層 5,24 シース 6 端子 7 ストレスコントロール
スリーブ 8 熱収縮チューブ 9 保護テープ 10,26 接地線
15 試験端末 16 下端 20 ゴムストレスコーン 25 保護粘着テー
プ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 博信 大阪市天王寺区上本町6丁目1番55号 近畿日本鉄道株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−36589(JP,A) 特開 平5−122825(JP,A) 特開 昭62−268314(JP,A) 特開 平2−195606(JP,A) 特開 平5−138732(JP,A) 特開 平5−305688(JP,A) 実開 昭59−159133(JP,U) 実開 昭60−51731(JP,U) 実開 昭63−163933(JP,U) 特公 昭53−47512(JP,B2) 実公 昭52−55671(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 15/00 - 15/196
Claims (1)
- 【請求項1】 2層の難燃性熱収縮チューブを被覆に具
え、 前記難燃性熱収縮チューブは、収縮後の各層の厚さが1.
0〜1.5mmであり、 前記難燃性熱収縮チューブは、酸素指数が24〜30であ
り、 各難燃性熱収縮チューブは、内面に接着剤が塗布されて
いないことを特徴とするケーブル端末構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9239070A JP3067020B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | ケーブル端末構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9239070A JP3067020B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | ケーブル端末構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1169595A JPH1169595A (ja) | 1999-03-09 |
JP3067020B2 true JP3067020B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=17039412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9239070A Expired - Fee Related JP3067020B2 (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | ケーブル端末構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3067020B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109616847A (zh) * | 2018-12-14 | 2019-04-12 | 中复碳芯电缆科技有限公司 | 一种避雷电缆接头的制造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103812075A (zh) * | 2012-11-14 | 2014-05-21 | 江苏澳能电力电缆附件有限公司 | 一种电缆冷缩终端 |
-
1997
- 1997-08-19 JP JP9239070A patent/JP3067020B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109616847A (zh) * | 2018-12-14 | 2019-04-12 | 中复碳芯电缆科技有限公司 | 一种避雷电缆接头的制造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1169595A (ja) | 1999-03-09 |
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