JP3066539B2 - 粒状物質の気送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、粒状物質の気送装置に関する。

背景技術 しばしばサイロに貯蔵される、各種の粉状材料はいろ
いろの問題を有している。たとえば、この種物質材料を
サイロから排出するとき、トラックなどの後部まで水平
に運ぶ必要がある。このような物質を搬送する場合は、
スクリューコンベアが主として採用される。しかし、ス
クリュー式の搬送装置の欠点は、被搬送物質が替った場
合の清掃が困難であり、柔軟性に欠け、そして摩耗し易
いので保守と修理がしばしば必要になるということであ
る。

本発明の目的は、多量の粒状物質を搬送するための新
規で改良された装置を提供することにある。

発明の開示 本発明の装置の主たる特徴は、この装置が柔軟ホース
を有していて、この柔軟ホースの各部材の内側には、搬
送される物質を流動化するための互いに分割独立的に機
能する流動化空間が柔軟ホースに沿って形成されている
点にある。

この柔軟ホースは好ましくは、ゴム、プラスチックあ
るいはこれに類似した柔軟な材料で作られる。一般に柔
軟ホースは大量に、いわゆるメートル物として供給され
ユーザは目的に合わせて必要な長さにこれを切って使用
する。

柔軟ホースを採用し、しかもその内側には流動化空間
が配置されるので使用環境がどうであっても、ホコリが
たったり、物質が目減りすることもなく、また狭い場所
の曲がりくねった経路でも自由に物質を搬送することが
できる。

この柔軟ホースは柔軟性であるために固定した基礎な
どは不必要である。つまり固定基礎がないので物質の搬
送経路が変ったり、物質の処理方法が変ったりしても即
経済的に対応できる。また柔軟ホースの断面形状が若干
変化してもホースの機能には全く影響がない。もし柔軟
ホースの搬送路がわずかに下降する場合でも重力により
流動物質はスムーズに搬送される。何本かのホースをつ
ないで用いることもできるので物質は長距離でも搬送さ
れ得る。

上記の流動化空間は、柔軟ホースの長手方向にそれぞ
れ分割独立して機能するので、物質は柔軟ホース内を連
続して流動しており、もし物質の供給が短時間中断して
も物質の搬送は途切れることはない。

搬送される物質を流動化するために、好ましくは、柔
軟ホースの内面の少なくとも一部分をカバーするガス透
過ライニングを含んでおり、該柔軟ホースとガス透過ラ
イニングとの間にいくつかの空間（以下流動化空間とい
う）が形成される。

これらの流動化空間は柔軟ホースの長手方向に各分割
独立されており、各流動化空間にはガスが絞られて供給
される。即ちガスは、柔軟ホースの壁内、あるいは内表
面上に形成される長手方向のガス供給チャンネル、つま
りガス供給チユーブに設けられ個々の流動化空間内に連
通開口されたスロットル孔を介して各流動化空間に供給
される。

流動化空間が搬送物質でカバーされていない場合で
も、柔軟ホースの壁内に形成された長手方向のガス供給
チャンネルと、柔軟ホース内の流動化空間との間を連通
するスロットル孔の大きさを、漏れの許容値より寸法を
小さくする（絞る）ことにより、ガス供給チャンネル内
の圧縮空気が搬送物質でカバーされてない流動化空間表
面から柔軟ホース内に多量に逃げる、即ち多量に漏れる
ことを防止することができる。

又、第２の実施例では、搬送物質を流動化するため
に、柔軟ホースの内径底部に、スロットル孔を備えたガ
ス供給チューブを配設し、このガス供給チューブをガス
透過ライニング例えばガス透過布で包囲し、且つこのガ
ス透過布をガス供給チューブに一定間隔毎離した位置で
気密に分割固定する。

以下において、本発明は添付図面と関連的に説明され
る。

図面の簡単な説明 第１図は、側面からみた本発明の第１の実施例を示
す。

第２、３図は、第１図による柔軟ホースの各横断面図
と長手方向断面図である。

第４、５図は、本発明の第２の実施例による柔軟ホー
スの各長手方向断面図と横断面図である。

第６図は、第５図のＡ部を拡大した図である。

発明を実施するための最良の形態 第１〜３図における参照数字１は物質搬送用の柔軟ホ
ースを示す。この柔軟ホースは好ましくは、ゴム、プラ
スチック、あるいはこれに類似した柔軟な材料で作られ
る。柔軟ホース１の内面はガス透過ライニング２でカバ
ーされるが、この方法では流動化空間３は円周方向には
３つに、長手方向には一定間隔で柔軟ホースの内面とラ
イニング２との間に形成されている。流動化空間３はそ
れぞれ長手方向においては第３図に示すように横方向隔
壁６により分割され形成されている。

スロットル孔５を介して、分割形成された流動化空間
３の各部分内に、長手方向に沿って設けられたガス供給
チャンネル４は連通開口されており、このガス供給チャ
ンネル４は各流動化空間３が存在する柔軟ホースの壁内
に形成される。流動化空間３のそれぞれの部分には、ガ
スが、その大きさを、漏れの許容値より寸法を小さくさ
れた（絞られた）スロットル孔５を介して絞り供給され
るので、一部のガス透過ライニング２に搬送されるべき
物質が存在しないときでも、ガスがこのガス透過ライニ
ング部分から多量に柔軟ホースの内側へ漏れる（逃げ
る）ことはない。

参照数字11は、たとえばサイロの排出口へのコネクシ
ヨンを示す。12は柔軟ホース１内に押し込まれる連結ス
タッブを示し、13はストップ弁を示す。流動化ガスは、
パイプ16からリングチャンネル15を介してノズル14に送
られ、このノズル14は柔軟ホース１の壁面のガス供給チ
ャンネル４内に押し込まれる。

第４〜６図に示す本発明の第２の実施例においては、
流動化ガスを供給するためのチューブ22はガス透過ライ
ニング24例えばガス透過布などによって包囲され、柔軟
ホース21の内径底部に配設される。このガス透過布24
は、クランプ26により一定間隔毎に分割されてガス供給
チューブ22に固くとりつけられている。従って、ガス供
給チューブ22とガス透過布24との間には離れた空間即ち
流動化空間23が形成される。この各流動化空間23は、ガ
ス供給チューブ22の壁内に形成されたスロットル孔25を
介してガス供給チューブ22と連結されている。参照番号
27は連結スタッグを、28は流動化ガスを供給するための
パイプを示す。なおスロットル孔25は第１の実施例と同
様にスロットル（絞り）効果を有しているものであるこ
とは言うまでもない。

産業上の利用可能性 本発明は、図示の具体例だけに限定されるものではな
く、請求の範囲内において細部を変更することができ
る。すなわち、ガス透過ライニング２は、第１〜３図に
よるように均一にする必要は必ずしもなく、流動化空間
３は柔軟ホース１の壁内に一部を埋めることもできる。
またガス供給チャンネルつまりガス供給チューブは全部
ではなく、一部のみをホース１の外表面あるいは内表面
にとりつけることもできる。またガス供給チャンネル４
の円周に対する個数は３個でなくともよい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アアルト，ペンティ フィンランド、エス エフ―15860 ホ ローラ、サルパカンカンティ 21ア―１ (56)参考文献 特公 昭52−21796（ＪＰ，Ｂ１) 米国特許4220425（ＵＳ，Ａ) 西独国特許1269571（ＤＥ，Ｂ) 西独国特許1200740（ＤＥ，Ｂ) 仏国特許出願公開1264833（ＦＲ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65G 53/00 - 53/66 F16L 11/12

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】長尺物である柔軟ホース（１）を含み、該
   柔軟ホースの内側には柔軟ホース（１）の内面の少なく
   とも一部をカバーするガス透過ライニング（２）が、搬
   送物質を流動化させるべく配設されており、また互いに
   独立的に機能する流動化空間が前記柔軟ホース（１）と
   前記ガス透過ライニング（２）との間であって、且つ柔
   軟ホースの長手方向および円周方向に各独立的に分割し
   て形成されており、この長手方向の分割は横方向隔壁
   （６）により分割されており、更に柔軟ホース（１）の
   長手方向に延在するガス供給チャンネル（４）が、スロ
   ットル孔（５）を介して流動化空間（３）のそれぞれ内
   にガスを供給するべく開口連通されており、且つガス供
   給チャンネル（４）は、柔軟ホース（１）の壁内に延在
   形成されることを特徴とする粒状物質の気送装置。