JP3066335U - かろ―と - Google Patents

かろ―と

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JP3066335U
JP3066335U JP1999005843U JP584399U JP3066335U JP 3066335 U JP3066335 U JP 3066335U JP 1999005843 U JP1999005843 U JP 1999005843U JP 584399 U JP584399 U JP 584399U JP 3066335 U JP3066335 U JP 3066335U
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義彦 田中
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株式会社オカベプレコン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案はかろーとに関し、かろーと本体の墓
地への埋設と不必要時における墓地からのかろーと本体
の撤去を容易かつ確実に行い、墓地の有効活用がはか
れ、軽量にして運搬性が良く、構造簡単にして量産可能
でコストを低廉にしようとする。 【解決手段】 開口部2を上方に有する略有底函形をな
し、上方の周囲外縁にはフランジ部1aを突設したかろ
ーと本体1と、該かろーと本体の前記開口部に冠脱自在
になる複数枚の蓋板3とを設けたかろーとにおいて、前
記かろーと本体は外周側面が上方から下方に向かって傾
斜する抜き勾配θに形成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はコンクリートにより成形されるかろーとに関し、墓地への埋設と撤去 とを簡単かつ確実に施工が行えるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリートにより形成されるかろーとには、図12および図13に示 すように、開口部bを上方に有する略有底函形をなし、上方の周囲外縁にはフラ ンジ部cを突設したかろーと本体aと、該かろーと本体aの前記開口部bに冠脱 自在になる複数枚の蓋板c1 ,c2 とを設けたものがある。 そして、墓地Jに掘削した孔内にベースコンクリートdや採石を介してかろー と本体aを埋設する。次いで、このかろーと本体aの内部や内部側壁に対向して 設けた係止段部e,eに左右の両端f1 ,f1 が係止された複数枚の棚板f上に 骨壺を保管する。それから、蓋板c1 ,c2 をかろーと本体aの開口部bに被冠 した上で、墓碑gを建てる等して納骨を行うものであった。 このようにして、土地の所有者の許可にもとづいてかろーと本体aを墓地Jに 埋設することにより、賃借人は所定の使用期間、墓地を借り受けて使用し、維持 ・管理を特定人に委託するものであった。そして、使用期間が満了すると、土地 所有者と賃借人との間で新たな更新手続を行うことにより墓地を継続して使用す るものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図12および図13に示す上記従来のかろーとは、土地の所有 者が許可する所定の使用期間、墓地Jにかろーと本体aを埋設し、維持・管理を 特定人に委託するものであるので、一旦、墓地Jにかろーと本体aを埋設してし まうと、使用期間が満了したり、承継人がない場合等に起因してかろーと本体a を墓地Jから撤去する場合に、かろーと本体aの周囲を掘り起こした後にかろー と本体aを撤去しなければならず、多くの時間と手間とを必要としていた。また かろーと本体aの掘り起こしには、かろーと本体aの重量が大きいので、人力の みによっては多くの労作が必要になり、ユンボ等の機械力やクレーン等の機材を 必要としていた。このように撤去作業には多くの時間、手間、労作を必要とする ので、かろーと本体を撤去するまでの墓地Jの放置期間が長くなる傾向があり、 有効な墓地利用をはかることはできなかった。 本考案は上記従来の不都合を解決し、かろーと本体の墓地への埋設と不必要時 における墓地からのかろーと本体の撤去を容易かつ確実に行い、墓地の有効活用 がはかれ、軽量にして運搬性がよく、構造が簡単にして量産可能でコストが低廉 なかろーとを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記課題に鑑みなされたものであり、請求項1は開口部を上方に有す る略有底函形をなし、上方の周囲外縁にはフランジ部を突設したかろーと本体と 、該かろーと本体の前記開口部に冠脱自在になる複数の蓋板とを設けたかろーと において、前記かろーと本体は外周側面が上方から下方に向かって傾斜する抜き 勾配に形成されるという手段を採用した。
【0005】 また本考案の請求項2は、請求項1において前記かろーと本体は、内部側壁に 対向して設けた係止段部に左右の両端が係止される複数枚の棚板が係脱可能に係 止されるという手段を採用した。
【0006】 また本考案の請求項3は、請求項1において前記抜き勾配は、かろーと本体の フランジ部から下底部にわたり形成されることを特徴とするという手段を採用し た。
【0007】 また本考案の請求項4は、請求項1において前記抜き勾配は、かろーと本体に フランジ部から略上半部にわたり形成されるという手段を採用した。
【0008】 また本考案の請求項5は、請求項1または請求項4の何れかにおいてかろーと 本体の下半部は、抜き勾配に連なる垂直壁部に形成されるという手段を採用した 。
【0009】 また本考案の請求項6は、請求項1において前記フランジ部は、少なくとも1 00mm程度の幅に周囲に突出されることを特徴とするという手段を採用した。
【0010】 また本考案の請求項7は、請求項1において前記蓋板は、前蓋と該前蓋に前後 方向に併設される後板とにより形成されるという手段を採用した。
【0011】 また本考案の請求項8は、請求項1、または請求項2、請求項3、請求項4の 何れかにおいて前記かろーと本体の底面には、かろーと本体に対する地下下方に 流水勾配をつけて敷設される排水管に連結可能な排水口が所望個所に設けられる という手段を採用した。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態の具体例を図面を参照して説明する。 図1ないし図9は本考案の第1実施例を示し、開口部2を上方に有する略有底 函形をなし、上方の周囲外縁にはフランジ部1aを突設したかろーと本体1と、 該かろーと本体1の前記開口部2に冠脱自在になる複数枚の蓋板3とを設けたか ろーとである点は、図12ないし図13に示す上記従来のかろーとと同様な構成 、作用がある。
【0013】 しかしながら、本実施例のかろーとでは、かろーと本体1は外周側面が上方か ら下方に向かって図示ではフランジ部1aから下底部にわたり先窄まりに傾斜す る抜き勾配θに形成される。この抜き勾配θは、図示ではかろーと本体1のフラ ンジ部1aから下底部にわたり形成される。
【0014】 前記フランジ部1aは、少なくとも100mm程度の幅tに周囲に突出される 。4a,4bはフランジ部1aの上面に同心的に設けられた溝部であり、この溝 部4a,4bを設けることにより、かろーと本体1の開口部2に設けた蓋係止段 部5との間の間隙Kから土や砂、水が不用意にかろーと本体1内に侵入するのを 阻止するためのものである。
【0015】 また前記蓋板3は、前蓋3Aと該前蓋3Aに前後方向に併設される後蓋3Bと により形成され、かろーと本体1の上方に設けた開口部2の内周に設けた蓋係止 段部5に落とし込みにより係合し、載置して開口部2に対して着脱可能に被冠す る。6は前蓋3Aに設けられた複数、図では2個の挿入孔であり、納骨時にこの 挿入孔6,6内に蓋開閉金具(図には示さず)を挿入して前蓋3Aを開閉する。
【0016】 7はかろーと本体1の底面の所望個所に設けられた排水口であり、この排水口 7はかろーと本体1を墓地Jに埋設した時に、かろーと本体1に対して地下下方 に流水勾配θ1 をつけて敷設された排水管8に縦方向Xに各墓地J毎に対応して 設けた連結管8aに合致して連結可能に接続されることにより、かろーと本体1 内に水が侵入した場合にかろーと本体1の底面1cに設けた排水口7を通じて排 水管8へと排水するためのものである。
【0017】 9は蓋板3の上面に備え付けられる墓碑であり、10は拝石である。また11 はベースコンクリートである。 また12はかろーと本体1の内部側壁1d,1dに対向して設けた係止段部1 d1 ,1d1 に左右の側端が係止される棚板であり、この棚板12には骨壺が載 置される。
【0018】 本考案の一実施例は以上の構成からなり、かろーと本体1を墓地Jに埋設する には、墓地Jに孔を掘削し、かろーと本体1を埋め込む。墓地Jに孔を掘削する には、人力によって行ってもよいし、ユンボまたはパワーシャベル・カー等の機 械力によって掘削してもよい。
【0019】 この時、かろーと本体1が埋設される孔の底部にはベースコンクリート11が 打設される等して基礎が設けられることにより、固定される。 しかも、かろーと本体1に対する地下下方には図2に示すように流水勾配θ1 をつけて事前に隣接する多数の墓地J,J…に対応して排水管8が横方向Yに敷 設されているので、この排水管8から各墓地J,J…に向かって縦方向Xに配管 された多数の連結管8a,8a…のうち合致する連結管8aにかろーと本体1の 底面1cに設けた排水口7をセメントモルタル、合成樹脂接着剤等の接着剤を用 いて接着し、連結するとともに防水をはかる。
【0020】 こうして、かろーと本体1を所望の墓地Jに掘削した孔内に備え付けた後に土 を孔内に埋め戻す。それから、かろーと本体1内の底面1cまたはかろーと本体 1の内部側壁1d,1dに対向して設けた係止段部1d1 ,1d1 に左右の側端 が係脱可能に係止する棚板12の上に骨壺を納骨する。その後、かろーと本体1 の上方に設けた開口部2の内周に形成される蓋係止段部5に前蓋3Aと後蓋3B とを落とし込みにより係合し、載置することにより開口部2に蓋を着脱可能に被 冠する。 このようにして、所望の墓地Jに埋設けられたかろーと本体1の蓋板3の上に 墓碑9を建てて墓は完成される(図1参照)。
【0021】 それから、土地所有者が許可する所定の使用期間が満了するまで墓地Jを使用 することができる。しかも、墓地Jの使用期間は更新することにより継続して使 用される。 この際、かろーと本体1の上方の周囲外縁にはフランジ部1aを突出している ので、墓参者等が足で踏んだり、蓋板3の着脱時の衝撃が加わる等しても蓋板3 は長期間、かけやひび割れることなく構造堅牢に維持することができる。 しかも、このフランジ部1aは少なくとも100mm程度の幅tに周囲に突出 されているので、墓地Jの周囲に植設する芝がフランジ部1aに侵入するのを阻 止される。またフランジ部1aの上面には複数、図では2本の溝4a,4bが同 心的に設けられているので、土や砂、地表を流れる雨水等はこの溝4a,4b内 に溜まり、かろーと本体1の開口部2の内周面に設けた蓋係止段部5と、蓋板3 との間に形成される隙間Kからかろーと本体1内に侵入するのが防止される。
【0022】 不用意に雨水が蓋係止段部5と、蓋板3との間に形成される隙間Kからかろー と本体1内に侵入した場合には、かろーと本体1の底面1cの所望個所に設けら れた排水口7からかろーと本体1に対して図2に示すように地下下方に流水勾配 θ1 をつけて敷設される排水管8に連結管8aを介して排水され、雨水がかろー と本体1内に溜まるのが防止される。
【0023】 ところで、使用期間が満了して墓地Jや墓碑9等がそのまま放置されたり、使 用名義人が死亡して承継人が無かったり、さらには使用名義人が遠方に移転する 等して墓に墓参する者がいなくなって墓碑9およびかろーと本体1を墓地Jから 撤去せざるを得ない場合がある。 この時、先ず墓碑9をかろーと本体1の上面から撤収する。次いで蓋板3をあ けてかろーと本体1内から骨壺を取出してからしかるべき場所に移す。その後に 、クレーン等の機械力を活用してかろーと本体1を吊り上げると、かろーと本体 1は外周側面には上方から下方に向かってフランジ部1aから下底部へと傾斜す る抜き勾配θが形成されているので、かろーと本体1は埋め戻されている周囲の 土に対して大きな摩擦力を生ずることなく墓地Jから迅速かつ確実に抜き取られ 、撤去される。こうして墓地Jを空にすることができる。
【0024】 そして、かろーと本体1を撤収した空になった墓地Jに新たなかろーと本体1 を備え付ける場合には、墓地Jに再び孔を掘削し、事前に地下に流水勾配θ1 を つけて敷設されている排水管8に縦方向に配管された所望の連結管8aとかろー と本体1の底面1cに設けた排水口7とを合致するようにかろーと本体1を埋設 するとともに連結管8aと排水口7とを前述のような取扱、操作により連結して 排水を行う。このようにして、限られた墓地Jの再使用がはかれ、有効活用を行 なうことができる。
【0025】 図10および図11に示すものは本考案の第2実施例である。この実施例では かろーと本体1の外周面に上方から下方に向かって形成される抜き勾配θは、図 示ではかろーと本体1にフランジ部1aから略上半部h1 にわたり形成し、また かろーと本体1の下半部h2 は、前記抜き勾配θに連なる垂直壁部1b1 に形成 したことによりかろーと本体1が埋め戻されている周囲の土に対して大きな摩擦 力を生ずることなく墓地Jから迅速かつ確実に抜き取り、撤去することができる ほか、かろーと本体1にフランジ部1aから下半部h2 の肉厚を上半部h1 より 薄くして全体的な重量を軽量化して運搬性をはかっているが、抜き勾配θの敷設 長さや敷設勾配は図示するものに限らず、自由に変更して製作することができる 。
【0026】
【考案の効果】
以上のように本考案は、開口部を上方に有する略有底函形をなし、上方の周囲 外縁にはフランジ部を突設したかろーと本体と、該かろーと本体の前記開口部に 冠脱自在になる複数枚の蓋板とを設けたかろーとにおいて、前記かろーと本体は 外周側面が上方から下方に向かって傾斜する抜き勾配に形成されているので、か ろーと本体の墓地への埋設と不必要時における墓地からかろーと本体を撤去する のが容易かつ確実に行える。この結果、墓地の有効活用がはかれ、軽量にして運 搬性が良く、構造簡単にして量産可能でコストが低廉になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のかろーとの一実施例を示し、施工状態
の縦断面図である。
【図2】同じく本実施例のかろーとの施工状態を正面側
から見た断面図である。
【図3】同じく本実施例のかろーとの正面図である。
【図4】同じく側面図である。
【図5】同じく平面図である。
【図6】同じく底面図である。
【図7】同じく拡大縦断面図である。
【図8】同じく正面側から見た拡大断面図である。
【図9】同じく蓋板をかろーと本体に落とし込みにより
被冠した状態の拡大部分断面図である。
【図10】本考案の第2実施例の施工状態を示す縦断面
図である。
【図11】同じく正面側から見た断面図である。
【図12】従来のこの種のかろーとの一例を示す断面図
である。
【図13】同じく正面側から見た断面図である。
【符号の説明】
1 かろーと本体 1a フランジ部 1b 側壁部 1c 底面 1d1 係止段部 2 開口部 3 蓋板 3A 前蓋 3B 後蓋 8 排水管 8a 連結管 h1 上半部 h2 下半部 θ 抜き勾配 θ1 流水勾配

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を上方に有する略有底函形をな
    し、上方の周囲外縁にはフランジ部を突設したかろーと
    本体と、該かろーと本体の前記開口部に冠脱自在になる
    複数枚の蓋板とを設けたかろーとにおいて、前記かろー
    と本体は外周側面が上方から下方に向かって傾斜する抜
    き勾配に形成されたことを特徴とするかろーと。
  2. 【請求項2】 かろーと本体は、内部側壁に対向して設
    けた係止段部に左右の両端が係止される複数枚の棚板が
    係脱可能に係止されることを特徴とする請求項1に記載
    のかろーと。
  3. 【請求項3】 前記抜き勾配は、かろーと本体のフラン
    ジ部から下底部にわたり形成されることを特徴とする請
    求項1に記載のかろーと。
  4. 【請求項4】 前記抜き勾配は、かろーと本体のフラン
    ジ部から略上半部にわたり形成されることを特徴とする
    請求項1に記載のかろーと。
  5. 【請求項5】 かろーと本体の下半部は、前記抜き勾配
    に連なる垂直壁部に形成されることを特徴とする請求項
    1または請求項4の何れかに記載のかろーと。
  6. 【請求項6】 前記フランジ部は、少なくとも100m
    m程度の幅に周囲に突出されることを特徴とする請求項
    1に記載のかろーと。
  7. 【請求項7】 前記蓋板は、前蓋と該前蓋に前後方向に
    併設される後板とにより形成されることを特徴とする請
    求項1に記載のかろーと。
  8. 【請求項8】 前記かろーと本体の底面には、かろーと
    本体に対する地下下方に流水勾配をつけて敷設される排
    水管に連結可能な排水口が所望個所に設けられることを
    特徴とした請求項1、または請求項2、請求項3、請求
    項4の何れかに記載のかろーと。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015098684A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 株式会社ピースフル お墓の施工方法および墓石
JP2020105877A (ja) * 2018-12-28 2020-07-09 加西商事株式会社 排水機構を備えた墓、及びその補修方法

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