JP3066310B2 - 長尺ワーク用高周波加熱装置 - Google Patents

長尺ワーク用高周波加熱装置

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JP3066310B2
JP3066310B2 JP8045376A JP4537696A JP3066310B2 JP 3066310 B2 JP3066310 B2 JP 3066310B2 JP 8045376 A JP8045376 A JP 8045376A JP 4537696 A JP4537696 A JP 4537696A JP 3066310 B2 JP3066310 B2 JP 3066310B2
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coil
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heating coil
work
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日吉 渡邊
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富士電子工業株式会社
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺ワークの複数
箇所を加熱する長尺ワーク用高周波加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の長尺ワーク用高周波加熱
装置を図9を参照しつつ説明する。例えば、ドライブシ
ャフト等の長尺ワークWに3箇所の硬化層を形成する長
尺ワーク用高周波加熱装置であれば、長尺ワークWを回
転可能に支持するワーク支持機構800と、3つの加熱
コイル810A、810B、810Cとが必要である。
3つの加熱コイル810A、810B、810Cは、長
尺ワークWの加熱されるべき位置に対応した位置に固定
的に設けられている。また、この加熱コイル810A、
810B、810Cは、長尺ワークWの全周にわたって
硬化層を形成するものであるから、その加熱導体811
A、811B、811Cは略リング状に形成されてい
る。
【0003】前記ワーク支持機構800は、長尺ワーク
Wの一端を把持するチャック810と、このチャック8
10と対向して設けられており、前記長尺ワークWの他
端を支持するワークセンタ820と、前記チャック81
0を長尺ワークWの軸心を中心として回転回転駆動させ
る駆動部(図示省略)とを有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
長尺ワーク用高周波加熱装置は、長尺ワークの着脱に手
間がかかるとともに、長尺ワーク用高周波加熱装置全体
が大型化するという問題点を有している。すなわち、従
来の長尺ワーク用高周波加熱装置では、加熱コイルは固
定的に設けられているとともに、その加熱導体は略リン
グ状のものであるから、長尺ワークは、一列に並んだ加
熱コイルに挿入されなければならない。すなわち、複数
の略リング状の加熱導体の内側に挿入された状態の長尺
ワークをワーク支持機構で支しなければならないため、
加熱導体への挿入途中に長尺ワークを支持する機構が必
要となっているのである。
【0005】また、通常、加熱コイルは横方向に並んで
配置されているため、従来の長尺ワーク用高周波加熱装
置の設置に必要なスペースは、少なくとも加熱すべき長
尺ワークの長さの2倍より大きな長さを有するものでな
ければならないのである。これらの問題点は、複数の加
熱コイルを有するものに特有のものではなく、1つの加
熱コイルで1箇所を加熱する場合、特に長尺ワークの中
央部を加熱する場合にも問題となる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、長尺ワークを加熱するものであっても、従来より長
さが短く、大きな設置スペースを必要としない長尺ワー
ク用高周波加熱装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る長尺ワーク
用高周波加熱装置は、長尺ワークの複数の所定箇所を加
熱する長尺ワーク用高周波加熱装置であって、加熱され
るべき長尺ワークを支持するワーク支持機構と、長尺ワ
ークが貫通する略リング状の加熱導体を有する複数の加
熱コイルと、この加熱コイルを加熱時には長尺ワークの
加熱すべき所定箇所に対応した加熱位置にそれぞれ位置
させ、ワーク支持機構への長尺ワークの着脱時には長尺
ワークの着脱に支障がない位置である退避位置に退避さ
せるコイル移動機構と、前記加熱コイルに高周波電流を
供給する高周波電源とを備えており、前記コイル移動機
構は、複数の加熱コイルを退避位置と加熱位置との間で
連動して移動させるようになっている。
【0008】また、前記コイル移動機構は、隣接する加
熱コイルの間に架け渡されるとともに、退避位置から遠
い方の加熱コイルには固定され、退避位置から近い方の
加熱コイルには摺動可能であるが抜けないように止めら
れた複数本のコイル連結杆と、複数の加熱コイルのうち
退避位置から最も離れた加熱位置において長尺ワークを
加熱する加熱コイルに固定されたシャフトと、このシャ
フトをスライドさせる駆動部とを有しており、加熱コイ
ルが退避位置にある場合、複数の加熱コイルは、シャフ
トのスライドによって退避位置から最も離れた加熱位置
において長尺ワークを加熱する加熱コイルから順次引っ
張られて加熱位置に移動し、加熱コイルが加熱位置にあ
る場合、複数の加熱コイルは、シャフトのスライドによ
って退避位置から最も離れた加熱位置において長尺ワー
クを加熱する加熱コイルから順次逆方向に引っ張られて
退避位置に移動するようになっている。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
長尺ワーク用高周波加熱装置の加熱コイルが加熱位置に
ある場合の概略的構成図、図2は本発明の実施の形態に
係る長尺ワーク用高周波加熱装置の加熱コイルが退避位
置にある場合の概略的構成図、図3は本発明の実施の形
態に係る長尺ワーク用高周波加熱装置の加熱コイルが退
避位置から加熱位置へと移動する状態を示す概略的構成
図、図4は本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周
波加熱装置の加熱コイルが退避位置から加熱位置へと移
動する状態を示す概略的構成図、図5は本発明の実施の
形態に係る長尺ワーク用高周波加熱装置の加熱コイルが
加熱位置から退避位置へと移動する状態を示す概略的構
成図、図6は本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高
周波加熱装置の加熱コイルが加熱位置から退避位置へと
移動する状態を示す概略的構成図、図7は本発明の実施
の形態に係る長尺ワーク用高周波加熱装置に用いられる
加熱コイルの概略的斜視図、図8は本発明の他の実施の
形態に係る長尺ワーク用高周波加熱装置の加熱コイルが
加熱位置にある場合の概略的構成図である。
【0010】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高
周波加熱装置Dは、図1に示すように、長尺ワークWの
複数の3箇所を加熱する長尺ワーク用高周波加熱装置で
あって、加熱されるべき長尺ワークWを支持するワーク
支持機構100と、長尺ワークWが貫通する略リング状
の加熱導体210A、210B、210Cを有する3つ
の加熱コイル200A、200B、200Cと、この加
熱コイル200A、200B、200Cを加熱時には長
尺ワークWの加熱すべき所定箇所に対応した加熱位置に
それぞれ位置させ、ワーク支持機構100への長尺ワー
クWの着脱時には長尺ワークWの着脱に支障がない位置
である退避位置に退避させるコイル移動機構600と、
前記加熱コイル200A、200B、200Cに高周波
電流を供給する高周波電源(図示省略)とを有してい
る。
【0011】ワーク支持機構100は、図示しないフレ
ームの上面に設けられており、長尺ワークWの一端を把
持するチャック110と、このチャック110と対向し
て設けられており、前記長尺ワークWの他端を支持する
ワークセンタ120と、前記チャック110を長尺ワー
クWの軸心を中心として回転駆動させる駆動部(図示省
略)とを有している。また、前記ワークセンタ120
は、長尺ワークWをワーク支持機構100に支持する際
の隙間を作るため、長尺ワークWの軸心方向に若干スラ
イドするようになっているとともに、チャック110の
回転に従動して回転するように構成されている。
【0012】ワークセンタ120は、少なくとも3つの
加熱コイル200A、200B、200Cの加熱導体2
10A、210B、210Cの内径より小さい外径を有
するとともに、加熱導体210の幅寸法の合計より長く
設定されている。従って、加熱コイル200A、200
B、200Cは、図1に示すように、その加熱導体21
0A、210B、210Cの内側にワークセンタ120
を位置させることが可能となる。
【0013】3つの加熱コイル200A、200B、2
00Cは、前記ワークセンタ120からみると、加熱コ
イル200C、200B、200Aの順に遠くなるよう
にセットされている。
【0014】この長尺ワーク用高周波加熱装置Dに用い
られる加熱コイル200Aは、図7(A)に示すよう
に、略リング状の加熱導体210Aの両側面部に舌片部
220A、230Aが形成されている。また、加熱コイ
ル200Bは、図7(B)に示すように、両側面部と天
面部とに舌片部220B、230B、240Bが形成さ
れている。さらに、加熱コイル200Cは、図7(C)
に示すように、一方の側面部と天面部とに舌片部230
C、240Cが形成されている。
【0015】加熱コイル200Aの舌片部230Aに
は、コイル移動機構600の一部を構成するガイド64
0が貫通する貫通孔231Aが開設されている。また、
舌片部220Aには2つの貫通孔、すなわちコイル移動
機構600の一部を構成するコイル連結杆610が貫通
する貫通孔221Aと、シャフト630が貫通する貫通
孔222Aとが開設されている。
【0016】また、加熱コイル200Bの舌片部230
Bには、コイル移動機構600の一部を構成するガイド
640が貫通する貫通孔231Bが開設されている。ま
た、舌片部220Bには、コイル移動機構600の一部
を構成するコイル連結杆610が貫通する貫通孔221
Bが開設されている。さらに、舌片部240Bには、コ
イル移動機構の一部を構成するコイル連結杆620が貫
通する貫通孔241Bが開設されている。
【0017】さらに、加熱コイル200Cの舌片部23
0Cには、コイル移動機構600の一部を構成するガイ
ド640が貫通する貫通孔231Cが開設されている。
また、舌片部240Cには、コイル移動機構600の一
部を構成するコイル連結杆620が貫通する貫通孔24
1Cが開設されている。
【0018】加熱コイル200Aの舌片部230Aと、
加熱コイル200Bの舌片部230Bと、加熱コイル2
00Cの舌片部230Cとは、貫通孔231A、231
B、231Cが一直線になるように設定されている。
【0019】また、加熱コイル200Aの舌片部220
Aの貫通孔221Aと、加熱コイル200Bの舌片部2
20Bの貫通孔221へとは一直線になるように設定さ
れている。
【0020】さらに、加熱コイル200Bの舌片部24
0Bの貫通孔241Bと、加熱コイル200Cの舌片部
240Cの貫通孔241Cとは一直線になるように設定
されている。
【0021】なお、加熱コイル200Aの舌片部220
Aは、他の舌片部220Bより横長であり、貫通孔22
2Aは貫通孔221Aより外側に開設されている。
【0022】前記コイル移動機構600は、隣接する加
熱コイル、すなわち加熱コイル200Aと加熱コイル2
00Bとの間に架け渡されるコイル連結杆610と、加
熱コイル200Aと加熱コイル200Bとの杆に架け渡
されるコイル連結杆620と、加熱コイル200Aに固
定されたシャフト630と、このシャフト630をスラ
イドさせる駆動部650と、3つの加熱コイル200
A、200B、200Cの移動を案内するガイド640
と有している。
【0023】前記コイル連結杆610は、加熱コイル2
00Aの舌片部220Aと、加熱コイル200Bの舌片
部220Bとの間に架け渡される。すなわち、コイル連
結杆610の一端側は舌片部220Aの貫通孔221A
に貫通されて2つのボルト611によって舌片部220
Aに固定され、他端側は舌片部220Bの貫通孔221
Bに貫通されて1つのボルト612で抜けないように止
められるのである。このため、コイル連結杆610は、
加熱コイル200Aに対しては固定状態になるが、加熱
コイル200Bに対しては摺動可能になっている。
【0024】一方、前記コイル連結杆620は、加熱コ
イル200Bの舌片部240Bと、加熱コイル200C
の舌片部240Cとの間に架け渡される。すなわち、コ
イル連結杆620の一端側は舌片部240Bの貫通孔2
41Bに貫通されて2つのボルト621によって舌片部
240Bに固定され、他端側は舌片部240Cの貫通孔
241Cに貫通されて1つのボルト622で抜けないよ
うに止められるのである。このため、コイル連結杆62
0は、加熱コイル200Bに対しては固定状態にある
が、加熱コイル200Cに対しては摺動可能になってい
る。
【0025】また、3つの加熱コイル200A、200
B、200Cの各舌片部230A、230B、230C
の貫通孔231A、231B、231Cには、1本のガ
イド640が貫通している。従って、この3つの加熱コ
イル200A、200B、200Cは、ガイド640に
案内されてスライドすることができるようになってい
る。
【0026】前記シャフト630は、2つのボルト63
1によって加熱コイル200Aの舌片部220Aに連結
固定されている。加熱コイル200Aは、3つの加熱コ
イル200A、200B、200Cのうち退避位置から
最も離れた加熱位置において長尺ワークWを加熱するも
のである。
【0027】かかるシャフト630には、図示しないラ
ックが形成されており、このラックには駆動部650に
よって回転駆動されるピニオン660が噛合している。
すなわち、ピニオン660が回転駆動されることによっ
てラックの形成されたシャフト630がスライドするの
である。このシャフト630のスライドは、前記ガイド
640によって案内される。
【0028】次に、上述した長尺ワーク用高周波加熱装
置Dの動作について説明する。まず、図2にあるよう
に、3つの加熱コイル200A、200B、200Cが
退避位置にあるときに、長尺ワークWをワーク支持機構
100で支持する。すなわち、3つの加熱コイル200
A、200B、200Cが、ワークセンタ120に嵌ま
り込んだ状態で長尺ワークWをワーク支持機構100に
支持させるのである。
【0029】次いで、駆動部650を駆動することによ
って各加熱コイル200A、200B、200Cを加熱
位置へと移動させる。駆動部650によりピニオン66
0を図2における矢印g方向に駆動すると、シャフト6
30が図2における矢印h方向へとスライドするのであ
る。このシャフト630のスライドにより、まず加熱コ
イル200Aがガイド640に案内されて矢印h方向へ
と移動する。
【0030】加熱コイル200Aと加熱コイル200B
との間に架け渡されたコイル連結杆610は、加熱コイ
ル200A側には連結固定されているが、加熱コイル2
00B側には固定されていないので、シャフト630の
スライドにより、加熱コイル200Aのみが図2に示す
ように矢印h方向へと移動する。
【0031】加熱コイル200Aが移動して、コイル連
結杆610が伸びきると、すなわち図3に示すように、
ボルト612が加熱コイル200Bの舌片部220Bに
当接すると、シャフト630のスライドに連れて、加熱
コイル200Bの矢印h方向への移動が開始される。
【0032】加熱コイル200Aと加熱コイル200B
とが移動して、コイル連結杆620が伸びきると、すな
わち図4に示すように、ボルト622が加熱コイル20
0Cの舌片部240Cに当接すると、シャフト630の
スライドに連れて、加熱コイル200Cの矢印h方向へ
の移動が開始される。
【0033】各加熱コイル200A、200B、200
Cの所定の位置、すなわち図1に示すような加熱位置に
達すると、駆動部650の駆動が停止される。この状態
で高周波電源から各加熱コイル200A、200B、2
00Cに高周波電流が供給されて長尺ワークWが加熱さ
れる。長尺ワークWの加熱が完了したならば、図外の冷
却手段によって長尺ワークWを冷却し、長尺ワークWに
硬化層を形成する。なお、この際、均一な硬化層を形成
するために、長尺ワークWは軸心を中心として回転駆動
されている。
【0034】長尺ワークWの冷却と同時又は冷却後に、
コイル移動機構600によって各加熱コイル200A、
200B、200Cを加熱位置から退避位置へと退避さ
せる。すなわち、前記駆動部650によってピニオン6
60を図5に示す矢印i方向(反矢印g方向)に回転駆
動させ、シャフト630を図5に示す矢印j方向(反矢
印h方向)にスライドさせるのである。シャフト630
のスライドにより加熱コイル200Aはガイド640に
案内されて退避位置へと移動する。
【0035】この加熱コイル200Aの退避位置への移
動によりコイル連結杆610が縮む、すなわち図5に示
すように、加熱コイル200Aが加熱コイル200B側
へと移動すると、加熱コイル200Bも加熱コイル20
0Aの移動につれて図5に示す矢印j方向へと移動を開
始する。
【0036】また、加熱コイル200Aと加熱コイル2
00Bとが退避位置側へと移動してコイル連結杆620
が縮むと、すなわち図6に示すように、2つの加熱コイ
ル200A、200Bが加熱コイル200C側(矢印j
方向)へと移動すると、加熱コイル200Cも他の2つ
の加熱コイル200A、200Bとともに、退避位置側
とへ移動する。
【0037】3つの加熱コイル200A、200B、2
00Cが退避位置に達したならば、長尺ワークWのワー
ク支持機構100に対する着脱を行う。
【0038】なお、長尺ワークWの冷却は、各加熱コイ
ル200A、200B、200Cとは別個に冷却ジャケ
ットを設けておき、当該冷却ジャケットから冷却液を噴
射する方法や、各加熱コイル200A、200B、20
0Cを冷却ジャケットを併設したものとすることも考え
られる。さらに、各加熱コイル200A、200B、2
00Cが退避位置に移動した後に、長尺ワークWを冷却
槽に貯留された冷却液に浸漬することも考えられる。
【0039】また、上述した長尺ワーク用高周波加熱装
置Dには3つの加熱コイル200A、200B、200
Cを有しているとして説明したが、2つの加熱コイルを
有するものや4つ以上の加熱コイルを有するものであっ
てもよい。
【0040】さらに、長尺ワーク用高周波加熱装置D
は、加熱すべき箇所の径がすべて等しい長尺ワークWを
加熱するものとして説明したが、本発明に係る長尺ワー
ク用高周波加熱装置はこれに限定されるものではない。
例えば、長尺ワークWの加熱すべき箇所の径がすべて等
しいものであれば、段取り時間は長くなるという問題は
有するものの、1つの加熱コイルを順次移動させれば可
能である。しかし、加熱すべき箇所の径が異なっている
と、加熱コイルの加熱導体と長尺ワークWとの間の間隔
が加熱に影響するため、1つの加熱コイルで順次加熱す
ることは困難である。
【0041】ここで、複数箇所を同時に加熱することが
できる長尺ワーク用高周波加熱装置Fが有効になってく
る。すなわち、図8に示すように、加熱すべき3つの所
定箇所の径が異なっている長尺ワークWの場合には、略
リング状の加熱導体210A、210B、210Cの径
は加熱すべき箇所の径に対応させた加熱コイル200
A、200B、200Cを使用することで、各加熱箇所
を最適な条件で加熱することができるのである。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る長尺ワーク用高周波加熱
装置は、長尺ワークの複数の所定箇所を加熱する長尺ワ
ーク用高周波加熱装置であって、加熱されるべき長尺ワ
ークを支持するワーク支持機構と、長尺ワークが貫通す
る略リング状の加熱導体を有する複数の加熱コイルと、
この加熱コイルを加熱時には長尺ワークの加熱すべき所
定箇所に対応した加熱位置にそれぞれ位置させ、ワーク
支持機構への長尺ワークの着脱時には長尺ワークの着脱
に支障がない位置である退避位置に退避させるコイル移
動機構と、前記加熱コイルに高周波電流を供給する高周
波電源とを備えており、前記コイル移動機構は、複数の
加熱コイルを退避位置と加熱位置との間で連動して移動
させるようになっている。
【0043】このため、長尺ワークのワーク支持機構へ
の着脱時には、加熱コイルを退避位置に退避させておく
ことができるので、加熱導体が略リング状で長尺ワーク
を貫通させる必要があるものであっても長尺ワークの2
倍の長さが必要となる従来のものより小形化することが
可能となる。従って、設置スペースが小さくなるという
効果を奏する。
【0044】また、請求項2に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置は、前記コイル移動機構は、隣接する加熱コイ
ルの間に架け渡されるとともに、退避位置から遠い方の
加熱コイルには固定され、退避位置から近い方の加熱コ
イルには摺動可能であるが抜けないように止められた複
数本のコイル連結杆と、複数の加熱コイルのうち退避位
置から最も離れた加熱位置において長尺ワークを加熱す
る加熱コイルに固定されたシャフトと、このシャフトを
スライドさせる駆動部とを有しており、加熱コイルが退
避位置にある場合、複数の加熱コイルは、シャフトのス
ライドによって退避位置から最も離れた加熱位置におい
て長尺ワークを加熱する加熱コイルから順次引っ張られ
て加熱位置に移動し、加熱コイルが加熱位置にある場
合、複数の加熱コイルは、シャフトのスライドによって
退避位置から最も離れた加熱位置において長尺ワークを
加熱する加熱コイルから順次逆方向に引っ張られて退避
位置に移動するようになっているので、コイル移動機構
を簡単に構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置の加熱コイルが加熱位置にある場合の概略的構
成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置の加熱コイルが退避位置にある場合の概略的構
成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置の加熱コイルが退避位置から加熱位置へと移動
する状態を示す概略的構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置の加熱コイルが退避位置から加熱位置へと移動
する状態を示す概略的構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置の加熱コイルが加熱位置から退避位置へと移動
する状態を示す概略的構成図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置の加熱コイルが加熱位置から退避位置へと移動
する状態を示す概略的構成図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る長尺ワーク用高周波
加熱装置に用いられる加熱コイルの概略的斜視図であ
る。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る長尺ワーク用高
周波加熱装置の加熱コイルが加熱位置にある場合の概略
的構成図である。
【図9】従来の長尺ワーク用高周波加熱装置の概略的構
成図である。
【符号の説明】 100 ワーク支持機構 200 加熱コイル 300 コイル移動機構 W 長尺ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/10 C21D 1/42 C21D 9/00 C21D 9/28 C21D 9/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺ワークの複数の所定箇所を加熱する
    長尺ワーク用高周波加熱装置であって、加熱されるべき
    長尺ワークを支持するワーク支持機構と、長尺ワークが
    貫通する略リング状の加熱導体を有する複数の加熱コイ
    ルと、この加熱コイルを加熱時には長尺ワークの加熱す
    べき所定箇所に対応した加熱位置にそれぞれ位置させ、
    ワーク支持機構への長尺ワークの着脱時には長尺ワーク
    の着脱に支障がない位置である退避位置に退避させるコ
    イル移動機構と、前記加熱コイルに高周波電流を供給す
    る高周波電源とを具備しており、前記コイル移動機構
    は、複数の加熱コイルを退避位置と加熱位置との間で連
    動して移動させることを特徴とする長尺ワーク用高周波
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記コイル移動機構は、隣接する加熱コ
    イルの間に架け渡されるとともに、退避位置から遠い方
    の加熱コイルには固定され、退避位置から近い方の加熱
    コイルには摺動可能であるが抜けないように止められた
    複数本のコイル連結杆と、複数の加熱コイルのうち退避
    位置から最も離れた加熱位置において長尺ワークを加熱
    する加熱コイルに固定されたシャフトと、このシャフト
    をスライドさせる駆動部とを有しており、加熱コイルが
    退避位置にある場合、複数の加熱コイルは、シャフトの
    スライドによって退避位置から最も離れた加熱位置にお
    いて長尺ワークを加熱する加熱コイルから順次引っ張ら
    れて加熱位置に移動し、加熱コイルが加熱位置にある場
    合、複数の加熱コイルは、シャフトのスライドによって
    退避位置から最も離れた加熱位置において長尺ワークを
    加熱する加熱コイルから順次逆方向に引っ張られて退避
    位置に移動することを特徴とする請求項1記載の長尺ワ
    ーク用高周波加熱装置。
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