JP3065805B2 - 双方向回転用ブラシ装置 - Google Patents
双方向回転用ブラシ装置Info
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- JP3065805B2 JP3065805B2 JP4235232A JP23523292A JP3065805B2 JP 3065805 B2 JP3065805 B2 JP 3065805B2 JP 4235232 A JP4235232 A JP 4235232A JP 23523292 A JP23523292 A JP 23523292A JP 3065805 B2 JP3065805 B2 JP 3065805B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラシ装置、特に直流機
に使用されるブラシ装置の改良に関する。
に使用されるブラシ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、直流モータや直流発電機などで
は、任意の整流子間がブラシを用いて短絡され、整流が
行われるよう構成されている。しかし、電機子コイルの
インダクタンス等により、整流時の電流変化が非常に遅
れ、整流終了時において電流変化が大きくなるため、短
絡コイルのインダクタンスによって大きなリアクタンス
電圧が発生する。これがブラシと整流子間に火花放電を
発生させ、整流子表面を粗くし、凹凸面を形成する。こ
のため、ブラシ装置の摩耗量が大きくなり、その寿命が
著しく減少すると共に、ブラシ自体の振動音も大きくな
ってしまうという問題が発生する。
は、任意の整流子間がブラシを用いて短絡され、整流が
行われるよう構成されている。しかし、電機子コイルの
インダクタンス等により、整流時の電流変化が非常に遅
れ、整流終了時において電流変化が大きくなるため、短
絡コイルのインダクタンスによって大きなリアクタンス
電圧が発生する。これがブラシと整流子間に火花放電を
発生させ、整流子表面を粗くし、凹凸面を形成する。こ
のため、ブラシ装置の摩耗量が大きくなり、その寿命が
著しく減少すると共に、ブラシ自体の振動音も大きくな
ってしまうという問題が発生する。
【0003】特にモータ等の小型化を実現するために、
高性能マグネットを利用し、マグネットの薄肉化を行う
と、電機子とステータヨーク間の距離が小さくなる。こ
のため、電機子の磁気抵抗が減少し、前記短絡コイルの
インダクタンスによる影響がが大きくなり、前述した問
題がさらに顕著に表れる。
高性能マグネットを利用し、マグネットの薄肉化を行う
と、電機子とステータヨーク間の距離が小さくなる。こ
のため、電機子の磁気抵抗が減少し、前記短絡コイルの
インダクタンスによる影響がが大きくなり、前述した問
題がさらに顕著に表れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来より、
無火花整流を行うための各種の方法が行われている。そ
の代表的な一つとして、ブラシの位置を磁気的中心まで
シフトするものがある。しかし、負荷変動の大きいモー
タや、上述したインダクタンスが大きなモータでは、ブ
ラシの最適シフト角が変動し易いため、安定した無火花
整流を行うことができない。
無火花整流を行うための各種の方法が行われている。そ
の代表的な一つとして、ブラシの位置を磁気的中心まで
シフトするものがある。しかし、負荷変動の大きいモー
タや、上述したインダクタンスが大きなモータでは、ブ
ラシの最適シフト角が変動し易いため、安定した無火花
整流を行うことができない。
【0005】また、整流子とブラシ間の接触抵抗を大き
くし、良好な整流曲線に沿った抵抗整流を行う方法も存
在するが、接触抵抗が大きくなるため、電機子に印加さ
れる電圧が低下し、モータ性能、特に出力トルクの低下
が避けられないと言う問題がある。
くし、良好な整流曲線に沿った抵抗整流を行う方法も存
在するが、接触抵抗が大きくなるため、電機子に印加さ
れる電圧が低下し、モータ性能、特に出力トルクの低下
が避けられないと言う問題がある。
【0006】また、これ以外にも、特開平4−4654
6号公報にかかる提案も知られている。この提案では、
ブラシ前端を低抵抗材料、後端を高抵抗材料を用いて形
成し、火花発生の低減を図っている。
6号公報にかかる提案も知られている。この提案では、
ブラシ前端を低抵抗材料、後端を高抵抗材料を用いて形
成し、火花発生の低減を図っている。
【0007】しかし、この従来技術においても、ロータ
回転位置によって、整流特性は理想的な整流曲線には近
付かず、特に低抵抗材料と高抵抗材料との境界におい
て、電流の変化が急激になるため、火花の発生を完全に
抑制することは難しいという問題があった。
回転位置によって、整流特性は理想的な整流曲線には近
付かず、特に低抵抗材料と高抵抗材料との境界におい
て、電流の変化が急激になるため、火花の発生を完全に
抑制することは難しいという問題があった。
【0008】これに加えて、前記従来技術は、片方向回
転型の直流モータに対して使用できるにすぎず、双方向
回転型の直流モータに対しては、適用できないという問
題があった。
転型の直流モータに対して使用できるにすぎず、双方向
回転型の直流モータに対しては、適用できないという問
題があった。
【0009】本発明は、このような従来の課題に鑑みな
されたものであり、その目的は、本来の直流機の性能を
損なうことなく、火花放電のない良好な整流を実現する
ことができ、しかも双方向回転型の直流機に対しても良
好な整流を行うことが可能な双方向回転用ブラシ装置を
提供することにある。
されたものであり、その目的は、本来の直流機の性能を
損なうことなく、火花放電のない良好な整流を実現する
ことができ、しかも双方向回転型の直流機に対しても良
好な整流を行うことが可能な双方向回転用ブラシ装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、ロータの正回転方向の上流側から下流側
に向けて次第に狭くなる整流子接触面を有する第1ブラ
シ部と、ロータの逆回転方向の上流側から下流側に向け
て次第に狭くなる整流子接触面を有する第2ブラシ部
と、前記第1ブラシ部と前記第2 ブラシ部との間に配置
された絶縁材と、を備えたブラシ本体と、前記第1ブラ
シ部に接続されて前記第2ブラシ部とは非接触の第1の
給電線と、前記第2ブラシ部に接続されて前記第1ブラ
シ部とは非接触の第2の給電線と、を有し、ロータ回転
方向に応じて回転方向上流側の給電線を選択使用し整流
時に電機子コイルに発生する短絡電流を抑制することを
特徴としている。本発明では、前記ブラシ本体の整流子
接触面は長方形であり、前記第1ブラシ部の整流子接触
面と前記第2ブラシ部の整流子接触面はいずれも直角三
角形であってもよい。また、本発明は、ロータの正回転
方向の上流側から下流側に向けて次第に抵抗が大きくな
る整流子接触面を有する第1ブラシ部と、ロータの逆回
転方向の上流側から下流側に向けて次第に抵抗が大きく
なる整流子接触面を有する第2ブラシ部と、前記第1ブ
ラシ部と前記第2ブラシ部とを一体的に貼り合わせる絶
縁材と、を備えたブラシ本体と、前記第1ブラシ部に接
続されて前記第2ブラシ部とは非接触の第1の給電線
と、前記第2ブラシ部に接続されて前記第1ブラシ部と
は非接触の第2の給電線と、を有し、ロータ回転方向に
応じて回転方向上流側の給電線を選択使用し整流時に電
機子コイルに発生する短絡電流を抑制することを特徴と
する。
め、本発明は、ロータの正回転方向の上流側から下流側
に向けて次第に狭くなる整流子接触面を有する第1ブラ
シ部と、ロータの逆回転方向の上流側から下流側に向け
て次第に狭くなる整流子接触面を有する第2ブラシ部
と、前記第1ブラシ部と前記第2 ブラシ部との間に配置
された絶縁材と、を備えたブラシ本体と、前記第1ブラ
シ部に接続されて前記第2ブラシ部とは非接触の第1の
給電線と、前記第2ブラシ部に接続されて前記第1ブラ
シ部とは非接触の第2の給電線と、を有し、ロータ回転
方向に応じて回転方向上流側の給電線を選択使用し整流
時に電機子コイルに発生する短絡電流を抑制することを
特徴としている。本発明では、前記ブラシ本体の整流子
接触面は長方形であり、前記第1ブラシ部の整流子接触
面と前記第2ブラシ部の整流子接触面はいずれも直角三
角形であってもよい。また、本発明は、ロータの正回転
方向の上流側から下流側に向けて次第に抵抗が大きくな
る整流子接触面を有する第1ブラシ部と、ロータの逆回
転方向の上流側から下流側に向けて次第に抵抗が大きく
なる整流子接触面を有する第2ブラシ部と、前記第1ブ
ラシ部と前記第2ブラシ部とを一体的に貼り合わせる絶
縁材と、を備えたブラシ本体と、前記第1ブラシ部に接
続されて前記第2ブラシ部とは非接触の第1の給電線
と、前記第2ブラシ部に接続されて前記第1ブラシ部と
は非接触の第2の給電線と、を有し、ロータ回転方向に
応じて回転方向上流側の給電線を選択使用し整流時に電
機子コイルに発生する短絡電流を抑制することを特徴と
する。
【0011】
【作用】このように、本発明のブラシ装置は、ブラシ本
体のロータ回転方向両側にそれぞれ接続された第1およ
び第2の給電線を有し、ロータ回転方向に応じて回転方
向上流側の給電線を選択使用するように構成されてい
る。
体のロータ回転方向両側にそれぞれ接続された第1およ
び第2の給電線を有し、ロータ回転方向に応じて回転方
向上流側の給電線を選択使用するように構成されてい
る。
【0012】したがって、ブラシ本体に対する給電点か
ら、ロータ接触面にかけてのブラシ抵抗が、ロータ回転
方向の上流側から下流側に向けて次第に大きくなり、こ
の結果整流時に電機子コイルに発生する短絡電流を抑制
することができる。
ら、ロータ接触面にかけてのブラシ抵抗が、ロータ回転
方向の上流側から下流側に向けて次第に大きくなり、こ
の結果整流時に電機子コイルに発生する短絡電流を抑制
することができる。
【0013】特に、本発明によれば、整流初期の段階に
おいて、給電点と整流開始側の整流子片との間のブラシ
抵抗が極めて小さくなり、短絡電流を相殺する方向に電
圧が発生することになる。したがって、短絡電流が効果
的に抑制され、火花放電のない良好な整流を行うことが
できる。
おいて、給電点と整流開始側の整流子片との間のブラシ
抵抗が極めて小さくなり、短絡電流を相殺する方向に電
圧が発生することになる。したがって、短絡電流が効果
的に抑制され、火花放電のない良好な整流を行うことが
できる。
【0014】さらに、従来の抵抗整流のように、ブラシ
と整流子片との接触抵抗を電機子巻線の抵抗より大きく
するようなことがないため、直流機本来の性能を損なう
ことなく、良好な整流動作を行うことができる。
と整流子片との接触抵抗を電機子巻線の抵抗より大きく
するようなことがないため、直流機本来の性能を損なう
ことなく、良好な整流動作を行うことができる。
【0015】これに加えて、本発明によれば、使用する
給電線を切替えるのみで、ロータ部を正転する場合で
も、逆転する場合でも良好な整流を行うことが可能とな
る。
給電線を切替えるのみで、ロータ部を正転する場合で
も、逆転する場合でも良好な整流を行うことが可能とな
る。
【0016】
【実施例】次に本発明の好適な実施例を図面に基づき詳
細に説明する。
細に説明する。
【0017】参考例 図1〜図5には、いわゆる二重重ね巻きタイプの小型直
流モータに設けられた整流機構の参考例が示されてい
る。
流モータに設けられた整流機構の参考例が示されてい
る。
【0018】図1,図2に示すよう、参考例の直流モー
タには、ロータの回転軸に設けられた整流子10と、前
記整流子10と摺動接触するようステータ部側へ設けら
れたブラシ装置20とを有する。
タには、ロータの回転軸に設けられた整流子10と、前
記整流子10と摺動接触するようステータ部側へ設けら
れたブラシ装置20とを有する。
【0019】前記整流子10は、ロータ回転方向に沿っ
てリング状に整列配置された複数の整流子片12−1,
12−2,12−3,……を含み、各整流子片12−
1,12−2,12−3……は、対応する電機子コイル
14により1つおきに接続されている。このような電機
子巻き線14の巻き方は、一般に二重重ね巻きと呼ばれ
ている。
てリング状に整列配置された複数の整流子片12−1,
12−2,12−3,……を含み、各整流子片12−
1,12−2,12−3……は、対応する電機子コイル
14により1つおきに接続されている。このような電機
子巻き線14の巻き方は、一般に二重重ね巻きと呼ばれ
ている。
【0020】前記ブラシ装置20は、図示しないブラシ
ホルダにより整流子10へ所定の付勢力を持って摺動接
触するように保持されたブラシ本体22と、このブラシ
本体22の回転方向両側に接続された第1のピッグテー
ル24,第2のピッグテール26とを含む。
ホルダにより整流子10へ所定の付勢力を持って摺動接
触するように保持されたブラシ本体22と、このブラシ
本体22の回転方向両側に接続された第1のピッグテー
ル24,第2のピッグテール26とを含む。
【0021】図3(A)には、前記ブラシ本体22の外
観斜視図が概略的に示されている。このブラシ本体22
は、銅および炭素を撹拌混合した後、図中x方向へ加圧
しながらプレス成形したものであり、このようにするこ
とによりブラシ本体22は、加圧方向(x方向)に向け
た抵抗が大きく、これと直交するY方向へ向けた抵抗が
比較的小さくなるという特性を有する。なお、本参考例
では、加圧方向xが、ロータ回転方向となるように形成
されている。
観斜視図が概略的に示されている。このブラシ本体22
は、銅および炭素を撹拌混合した後、図中x方向へ加圧
しながらプレス成形したものであり、このようにするこ
とによりブラシ本体22は、加圧方向(x方向)に向け
た抵抗が大きく、これと直交するY方向へ向けた抵抗が
比較的小さくなるという特性を有する。なお、本参考例
では、加圧方向xが、ロータ回転方向となるように形成
されている。
【0022】さらに、このブラシ本体22は、整流子片
12の2個分の幅を有しており、整流子10を図中矢印
方向Wへ回転した際、電機子コイル14で短絡された2
つの整流子片12−1,12−3にまたがって整流動作
を行うように形成されている。
12の2個分の幅を有しており、整流子10を図中矢印
方向Wへ回転した際、電機子コイル14で短絡された2
つの整流子片12−1,12−3にまたがって整流動作
を行うように形成されている。
【0023】なお、前記一対のピッグテール24,26
の取り付け深さは、ブラシ本体22の側面中央からさほ
ど深くない位置までとされている。
の取り付け深さは、ブラシ本体22の側面中央からさほ
ど深くない位置までとされている。
【0024】図3(B)には、前記一対のピッグテール
24,26の選択切替えを行う回路が概略的に示されて
いる。ピッグテール切替器30は、ロータ回転方向に応
じて、回転方向上流側に位置するピッグテールを選択的
に電源に接続するよう構成されている。このような切替
えは、操作者が手動で行ってもよく、また回転方向設定
部32からの信号を受けてピッグテール切替器30が自
動的に行うように形成してもよい。
24,26の選択切替えを行う回路が概略的に示されて
いる。ピッグテール切替器30は、ロータ回転方向に応
じて、回転方向上流側に位置するピッグテールを選択的
に電源に接続するよう構成されている。このような切替
えは、操作者が手動で行ってもよく、また回転方向設定
部32からの信号を受けてピッグテール切替器30が自
動的に行うように形成してもよい。
【0025】図5(A)には、ブラシ機構の整流特性が
示され、図中100は理想的な整流曲線を表し、110
は本参考例の整流曲線を表す。
示され、図中100は理想的な整流曲線を表し、110
は本参考例の整流曲線を表す。
【0026】たとえば、図1,図2に示すよう、整流子
10を矢印W方向に正転駆動する場合には、ピッグテー
ル切替器30により、回転方向上流側の第1のピッグテ
ール24が電源と接続され、下流側の第2のピッグテー
ル26はオフとなる。このとき、ピッグテール24から
ブラシ本体22への給電点24aと、整流子接触面28
との間のブラシ抵抗は、回転方向上流側22aから下流
側22bに向けて次第に大きくなる。
10を矢印W方向に正転駆動する場合には、ピッグテー
ル切替器30により、回転方向上流側の第1のピッグテ
ール24が電源と接続され、下流側の第2のピッグテー
ル26はオフとなる。このとき、ピッグテール24から
ブラシ本体22への給電点24aと、整流子接触面28
との間のブラシ抵抗は、回転方向上流側22aから下流
側22bに向けて次第に大きくなる。
【0027】特に、ブラシ本体22は、図3のy方向に
比べ、回転方向xへ向けた抵抗が大きいため、回転方向
上流側の22aに比べ、下流側22bのブラシ抵抗は比
較的大きなものとなる。
比べ、回転方向xへ向けた抵抗が大きいため、回転方向
上流側の22aに比べ、下流側22bのブラシ抵抗は比
較的大きなものとなる。
【0028】図4には、ピッグテール24からブラシ本
体22への給電点24aと、整流子片12−1,12−
3との間のブラシ抵抗がRa,Rbとして示されてい
る。図5(B)には、このブラシ抵抗Ra,Rbの整流
期間T内における変化が示されている。整流子10は、
矢印W方向に回転し、整流に突入する整流子片12−1
がブラシ本体22との接触を開始すると、ブラシ本体2
2と整流子片12−1との接触面積は次第に増加し、こ
のブラシ抵抗Raは次第に減少してくる。これとは逆に
ブラシ本体22と整流子片12−3との接触面積は次第
に減少していき、そのブラシ抵抗Rbが増大していく。
体22への給電点24aと、整流子片12−1,12−
3との間のブラシ抵抗がRa,Rbとして示されてい
る。図5(B)には、このブラシ抵抗Ra,Rbの整流
期間T内における変化が示されている。整流子10は、
矢印W方向に回転し、整流に突入する整流子片12−1
がブラシ本体22との接触を開始すると、ブラシ本体2
2と整流子片12−1との接触面積は次第に増加し、こ
のブラシ抵抗Raは次第に減少してくる。これとは逆に
ブラシ本体22と整流子片12−3との接触面積は次第
に減少していき、そのブラシ抵抗Rbが増大していく。
【0029】ここにおいて、本参考例では、ブラシ本体
22の給電点24aから整流子接触面28にかけてのブ
ラシ抵抗が、ロータ回転方向上流側から下流側に向けて
次第に大きくなるように形成されている。このため、整
流開始直後から、整流に突入する整流子片12−1に対
するブラシ抵抗Raは小さくなり、ブラシ本体22から
離脱しようとする整流子片12−3に対するブラシ抵抗
Rbが大きくなる。したがって、整流開始直後の比較的
早い時点t1 において、ブラシ抵抗RaがRbを下回
り、整流子片12−1の電圧Vaが整流子片12−3の
電圧Vbを上回るようになり、両整流子片12−1,1
2−3を短絡する電機子コイル14(以下短絡コイル1
4という)に、短絡電流i0 を相殺する方向に電流Ia
が通電される。
22の給電点24aから整流子接触面28にかけてのブ
ラシ抵抗が、ロータ回転方向上流側から下流側に向けて
次第に大きくなるように形成されている。このため、整
流開始直後から、整流に突入する整流子片12−1に対
するブラシ抵抗Raは小さくなり、ブラシ本体22から
離脱しようとする整流子片12−3に対するブラシ抵抗
Rbが大きくなる。したがって、整流開始直後の比較的
早い時点t1 において、ブラシ抵抗RaがRbを下回
り、整流子片12−1の電圧Vaが整流子片12−3の
電圧Vbを上回るようになり、両整流子片12−1,1
2−3を短絡する電機子コイル14(以下短絡コイル1
4という)に、短絡電流i0 を相殺する方向に電流Ia
が通電される。
【0030】次に、本参考例の作用を、従来のブラシ機
構と対比しながら説明する。
構と対比しながら説明する。
【0031】図10には従来のブラシ機構が示され、こ
のブラシ装置は、ブラシ本体22の回転方向中央位置に
1本のピッグテール26が接続されている。ここにおい
て、整流子10が図中矢印方向へ正転駆動され、整流に
突入する整流子片12−1とブラシ本体22との接触が
開始されると、ブラシ本体22が整流子片12−1の全
面との接触を完了するまでの間(ブラシ本体22は整流
子片12−3から完全に離脱するまでの間)が整流周期
Tとなる。この整流周期Tにおいて、ブラシ本体22に
より整流子片12−1,12−3間が短絡されると、短
絡コイル14,整流子片12−3,ブラシ本体22,整
流子片12−1の間で短絡回路が形成され、短絡コイル
14の誘起電圧によってi0 方向に短絡電流が流れる。
このとき短絡コイル14に流れる電流は、整流周期の初
期においてはi0 方向であるが、整流の終期までにはi
1 方向へ入れ代わる。このときの理想的な整流曲線は、
図11において100で表されている。しかし、従来の
ブラシ機構では、コイルのインダクタンスや短絡コイル
14に発生する誘起電圧の影響を受けて、110,12
0で示す不足整流となり、整流終期においてブラシ本体
22と整流子片12−3との間に火花放電が発生してし
まう。
のブラシ装置は、ブラシ本体22の回転方向中央位置に
1本のピッグテール26が接続されている。ここにおい
て、整流子10が図中矢印方向へ正転駆動され、整流に
突入する整流子片12−1とブラシ本体22との接触が
開始されると、ブラシ本体22が整流子片12−1の全
面との接触を完了するまでの間(ブラシ本体22は整流
子片12−3から完全に離脱するまでの間)が整流周期
Tとなる。この整流周期Tにおいて、ブラシ本体22に
より整流子片12−1,12−3間が短絡されると、短
絡コイル14,整流子片12−3,ブラシ本体22,整
流子片12−1の間で短絡回路が形成され、短絡コイル
14の誘起電圧によってi0 方向に短絡電流が流れる。
このとき短絡コイル14に流れる電流は、整流周期の初
期においてはi0 方向であるが、整流の終期までにはi
1 方向へ入れ代わる。このときの理想的な整流曲線は、
図11において100で表されている。しかし、従来の
ブラシ機構では、コイルのインダクタンスや短絡コイル
14に発生する誘起電圧の影響を受けて、110,12
0で示す不足整流となり、整流終期においてブラシ本体
22と整流子片12−3との間に火花放電が発生してし
まう。
【0032】これに対し、本参考例では、ブラシ本体2
2の回転方向Wに向けた抵抗が大きく、しかも常にロー
タ回転方向の上流側のピッグテール24から電流を供給
する。したがって、図1に示す整流初期の段階で、整流
子片12−1に対するブラシ抵抗Raが整流子片12−
3に対するブラシ抵抗Rbを下回り、両整流子片12−
1,12−3間には短絡電流i0 を相殺する方向に電圧
が発生する。これに加えて、ブラシ本体22の回転方向
へ向けた抵抗が比較的大きくなるように形成されている
ため、この面からも短絡電流i0 が抑制される。
2の回転方向Wに向けた抵抗が大きく、しかも常にロー
タ回転方向の上流側のピッグテール24から電流を供給
する。したがって、図1に示す整流初期の段階で、整流
子片12−1に対するブラシ抵抗Raが整流子片12−
3に対するブラシ抵抗Rbを下回り、両整流子片12−
1,12−3間には短絡電流i0 を相殺する方向に電圧
が発生する。これに加えて、ブラシ本体22の回転方向
へ向けた抵抗が比較的大きくなるように形成されている
ため、この面からも短絡電流i0 が抑制される。
【0033】このように、本参考例では、整流初期の早
い段階で短絡コイル14内を流れる電流がi0 からi1
へ変化しようとするため、過整流ぎみとなるが、実際に
は前述した誘起電圧やインダクタンスの影響が、誘起電
圧の影響を小さくしても存在するため、これらが合成さ
れ、結果として図5において130で示すような整流曲
線に沿って、整流が開始されることになる。
い段階で短絡コイル14内を流れる電流がi0 からi1
へ変化しようとするため、過整流ぎみとなるが、実際に
は前述した誘起電圧やインダクタンスの影響が、誘起電
圧の影響を小さくしても存在するため、これらが合成さ
れ、結果として図5において130で示すような整流曲
線に沿って、整流が開始されることになる。
【0034】そして、図2に示す整流後期の段階では、
整流子片12−1はブラシ本体22の高電圧領域と十分
接触しているのに対し、整流子片12−3はブラシ本体
22の低電圧領域とわずかな面積で接触しているに過ぎ
ない。したがって、短絡コイル14内には、i1 方向
に、整流終了後に同短絡コイル14内に流れる電機子電
流I/2とほぼ等しい電流が流れ、電流変化が非常に小
さい状態で整流が終了することになる。
整流子片12−1はブラシ本体22の高電圧領域と十分
接触しているのに対し、整流子片12−3はブラシ本体
22の低電圧領域とわずかな面積で接触しているに過ぎ
ない。したがって、短絡コイル14内には、i1 方向
に、整流終了後に同短絡コイル14内に流れる電機子電
流I/2とほぼ等しい電流が流れ、電流変化が非常に小
さい状態で整流が終了することになる。
【0035】特に、本参考例によればブラシ抵抗Ra,
Rbが整流の進行と共になだらかに変化し、整流の全期
間内において急激な電流変化が発生することはない。
Rbが整流の進行と共になだらかに変化し、整流の全期
間内において急激な電流変化が発生することはない。
【0036】したがって、本参考例によれば図5(A)
に示すよう理想的な整流曲線100に近い整流曲線13
0に沿って、整流を行うことが可能となり、ブラシシフ
トなどの整流対策を施せないようなDCモータにあって
も、火花の発生のない良好な整流を行うことが可能とな
る。
に示すよう理想的な整流曲線100に近い整流曲線13
0に沿って、整流を行うことが可能となり、ブラシシフ
トなどの整流対策を施せないようなDCモータにあって
も、火花の発生のない良好な整流を行うことが可能とな
る。
【0037】これに加えて、本参考例によれば、ブラシ
本体22は、回転方向と直交するy方向に対する抵抗が
小さいため、ブラシ本体22全体を高抵抗にし、整流の
改善を図るのに比べて、ブラシ本体22部分での電圧低
下が少なくなり、出力トルクの低下などといった直流機
の本来の性能を損なうことがない。
本体22は、回転方向と直交するy方向に対する抵抗が
小さいため、ブラシ本体22全体を高抵抗にし、整流の
改善を図るのに比べて、ブラシ本体22部分での電圧低
下が少なくなり、出力トルクの低下などといった直流機
の本来の性能を損なうことがない。
【0038】また、本参考例の装置では、ロータが矢印
Wとは逆方向に回転駆動する場合でも、ピッグテール切
替器30を用いて第2のピッグテール26からの給電を
行うことにより、ロータを正転する場合と同様に良好な
整流を行うことができる。
Wとは逆方向に回転駆動する場合でも、ピッグテール切
替器30を用いて第2のピッグテール26からの給電を
行うことにより、ロータを正転する場合と同様に良好な
整流を行うことができる。
【0039】第1実施例 図6には、本発明の好適な第1実施例が示されている。
実施例のブラシ本体22は、整流子片接触面44,46
が直角三角形の三角柱形状のブラシ部40,42を、絶
縁材48を用いて一体的に貼り合わせることにより形成
されている。これら各ブラシ部40,42は、前記参考
例と同様、x方向に高抵抗なものとして形成され、両者
が一体的に貼り合わされた状態で、参考例と同様な四角
柱形状となるように形成されている。
実施例のブラシ本体22は、整流子片接触面44,46
が直角三角形の三角柱形状のブラシ部40,42を、絶
縁材48を用いて一体的に貼り合わせることにより形成
されている。これら各ブラシ部40,42は、前記参考
例と同様、x方向に高抵抗なものとして形成され、両者
が一体的に貼り合わされた状態で、参考例と同様な四角
柱形状となるように形成されている。
【0040】ここにおいて、ブラシ部40,42と、各
整流子片12−1,12−2,12−3との接触部を
,,,,,とすると、以下に記述する理由
から、実施例のブラシ装置は、短絡コイル14内を流れ
る電流をi0 からi1 の向きに早く変えようとする作用
が、前記参考例よりもさらに効果的になる。
整流子片12−1,12−2,12−3との接触部を
,,,,,とすると、以下に記述する理由
から、実施例のブラシ装置は、短絡コイル14内を流れ
る電流をi0 からi1 の向きに早く変えようとする作用
が、前記参考例よりもさらに効果的になる。
【0041】すなわち、整流の初期において、短絡コイ
ル14内をi0 方向に流れようとする電流は、前記参考
例と同様、各ブラシ部40,42がx方向に高抵抗であ
ることから速やかに減衰される。
ル14内をi0 方向に流れようとする電流は、前記参考
例と同様、各ブラシ部40,42がx方向に高抵抗であ
ることから速やかに減衰される。
【0042】これに加えて、整流子10が矢印W方向に
回転する場合に、電源に接続されたピッグテール24に
対しブラシ部40内の電位は,,の順に徐々に小
さくなり、しかもブラシ部40と整流子片との接触抵抗
は、接触面積の小さなの領域で特に大きくなる。さら
に、〜の導通経路は、→→整流子片12−2→
→となる。ここにおいて、→12−2→の部分
で、ブラシ本体22と整流子10との間の接触抵抗が発
生するため、〜の導電経路の抵抗が前記参考例に比
べより大きくなり、の領域における電位はより低いも
のとなる。
回転する場合に、電源に接続されたピッグテール24に
対しブラシ部40内の電位は,,の順に徐々に小
さくなり、しかもブラシ部40と整流子片との接触抵抗
は、接触面積の小さなの領域で特に大きくなる。さら
に、〜の導通経路は、→→整流子片12−2→
→となる。ここにおいて、→12−2→の部分
で、ブラシ本体22と整流子10との間の接触抵抗が発
生するため、〜の導電経路の抵抗が前記参考例に比
べより大きくなり、の領域における電位はより低いも
のとなる。
【0043】したがって、整流周期T内において、短絡
コイル14内を流れる電流をi0 からi1 の向きに変え
ようとする作用が、前記参考例より効果的に発生するこ
とになる。
コイル14内を流れる電流をi0 からi1 の向きに変え
ようとする作用が、前記参考例より効果的に発生するこ
とになる。
【0044】第2実施例 図7には、本発明の好適な第2実施例が示されている。
図6に示す実施例では、長方形の対角線を結ぶようにし
て四角柱を2つのブラシ部40,42に切断し、両ブラ
シ部40,42を絶縁材48を用いて接着固定したもの
である。
図6に示す実施例では、長方形の対角線を結ぶようにし
て四角柱を2つのブラシ部40,42に切断し、両ブラ
シ部40,42を絶縁材48を用いて接着固定したもの
である。
【0045】これに対し、本実施例では、四角柱形状を
断面台形形状をした2つのブラシ部40,42に分割
し、両ブラシ部40,42を絶縁材48で接着固定した
ものである。
断面台形形状をした2つのブラシ部40,42に分割
し、両ブラシ部40,42を絶縁材48で接着固定した
ものである。
【0046】このようにすることにより、ブラシ部40
と整流子片12−3との接触面積は、前記第1実施例
に比べ非常に小さくなり、しかも〜を結ぶ導通経路
も、→→12−2→→という経路となり、→
12−2→の接触抵抗部分があるため、その抵抗も大
きなものとなる。したがって、実施例のブラシ本体22
は、給電点24aからロータ接触面にかけてのブラシ抵
抗が、ロータ回転方向上流側から下流側に向けて前記参
考例,第1実施例より大きなものとなる。したがって、
短絡コイル14内を流れる短絡電流i0 を効果的に抑制
することができる。これに加えて、の接触面積が前記
第1実施例より小さいことから、電流をio からi1 の
向きに変えようとする作用も、前記第1実施例以上に効
果的なものとなる。
と整流子片12−3との接触面積は、前記第1実施例
に比べ非常に小さくなり、しかも〜を結ぶ導通経路
も、→→12−2→→という経路となり、→
12−2→の接触抵抗部分があるため、その抵抗も大
きなものとなる。したがって、実施例のブラシ本体22
は、給電点24aからロータ接触面にかけてのブラシ抵
抗が、ロータ回転方向上流側から下流側に向けて前記参
考例,第1実施例より大きなものとなる。したがって、
短絡コイル14内を流れる短絡電流i0 を効果的に抑制
することができる。これに加えて、の接触面積が前記
第1実施例より小さいことから、電流をio からi1 の
向きに変えようとする作用も、前記第1実施例以上に効
果的なものとなる。
【0047】これに加えて、本実施例では、整流後期に
早く整流を終了をさせるように作用するが、高抵抗なが
らも2つのブラシ部40,42が整流子10を介して導
通されているため、整流周期Tが短くなってしまうこと
もない。
早く整流を終了をさせるように作用するが、高抵抗なが
らも2つのブラシ部40,42が整流子10を介して導
通されているため、整流周期Tが短くなってしまうこと
もない。
【0048】さらに、本実施例では前述したように2つ
のブラシ部40,42とを組み合わせ、ブラシ本体22
のロータ回転方向へ向けた抵抗が前記第1,第1実施例
に比べ大きくなるように形成されている。したがって、
ブラシ部40,42が、ロータ回転方向に高抵抗なもの
として形成されない場合でも、ブラシ本体22全体とし
ては、ロータ回転方向への抵抗が大きくなり、良好な整
流を行うことができる。
のブラシ部40,42とを組み合わせ、ブラシ本体22
のロータ回転方向へ向けた抵抗が前記第1,第1実施例
に比べ大きくなるように形成されている。したがって、
ブラシ部40,42が、ロータ回転方向に高抵抗なもの
として形成されない場合でも、ブラシ本体22全体とし
ては、ロータ回転方向への抵抗が大きくなり、良好な整
流を行うことができる。
【0049】第3実施例 図8には、本発明の好適な第3実施例が示されている。
本実施例では、ブラシ本体22をロータ回転方向に3分
割し、3個のブラシ部50,52,54を絶縁材56を
用いて一体的に接着形成したものである。以上の構成と
することにすることにより、ブラシ部50,52,54
間はそれぞれ整流子片12を介して、相互に接続される
ことになるため、ブラシ本体22全体としては、前記各
実施例に比べロータ回転方向への抵抗が極めて大きなも
のとなる。
本実施例では、ブラシ本体22をロータ回転方向に3分
割し、3個のブラシ部50,52,54を絶縁材56を
用いて一体的に接着形成したものである。以上の構成と
することにすることにより、ブラシ部50,52,54
間はそれぞれ整流子片12を介して、相互に接続される
ことになるため、ブラシ本体22全体としては、前記各
実施例に比べロータ回転方向への抵抗が極めて大きなも
のとなる。
【0050】特に、各ブラシ部50,52,54とし
て、x方向へ向けた抵抗がそれ程大きなものでないもの
を用いた場合でも、ブラシ本体22全体としては、ロー
タ回転方向へ向けた抵抗が非常に大きくなり、良好な整
流を実現することができる。
て、x方向へ向けた抵抗がそれ程大きなものでないもの
を用いた場合でも、ブラシ本体22全体としては、ロー
タ回転方向へ向けた抵抗が非常に大きくなり、良好な整
流を実現することができる。
【0051】また、本実施例では、中央のブラシ部52
のみを高抵抗材料を用いて形成すれば、より良好な整流
を実現することができる。
のみを高抵抗材料を用いて形成すれば、より良好な整流
を実現することができる。
【0052】参考例 図9には、本実施例の参考例が示されている。
【0053】実施例のブラシ本体22は、前記参考例の
ようにブラシ本体の成形時の加圧方向をxとすることに
より、x方向を高抵抗にするのではなく、中央に高抵抗
材料、両端に低抵抗材料を用いた積層ブラシとしてブラ
シ本体22を形成したものである。
ようにブラシ本体の成形時の加圧方向をxとすることに
より、x方向を高抵抗にするのではなく、中央に高抵抗
材料、両端に低抵抗材料を用いた積層ブラシとしてブラ
シ本体22を形成したものである。
【0054】以上の構成とすることによっても、良好な
整流を実現することができる。
整流を実現することができる。
【0055】その他の実施例 図12,図13には、本発明の他の実施例が示されてい
る。前記各実施例では、本発明を二重重ね巻きの直流機
に適用した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに
限らず、例えば図12,図13に示すよう、通常の重ね
巻きタイプの直流機に対しても適用することができる。
この場合には、二重重ね巻きのDCモータに比べ、ロー
タ回転方向へ向けたブラシ本体22の幅が小さくなる。
このため、その整流効果は二重重ね巻きの場合に及ばな
いものの、それに準じた効果を得ることができる。
る。前記各実施例では、本発明を二重重ね巻きの直流機
に適用した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに
限らず、例えば図12,図13に示すよう、通常の重ね
巻きタイプの直流機に対しても適用することができる。
この場合には、二重重ね巻きのDCモータに比べ、ロー
タ回転方向へ向けたブラシ本体22の幅が小さくなる。
このため、その整流効果は二重重ね巻きの場合に及ばな
いものの、それに準じた効果を得ることができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
直流機本来の性能を損なうことなく、火花放電のない良
好な整流を行うことができ、特に、回転子が双方向回転
する場合でも、使用する給電線を切替えることにより、
良好な整流を行うことが可能な双方向回転用ブラシ装置
を得ることができるという効果がある。
直流機本来の性能を損なうことなく、火花放電のない良
好な整流を行うことができ、特に、回転子が双方向回転
する場合でも、使用する給電線を切替えることにより、
良好な整流を行うことが可能な双方向回転用ブラシ装置
を得ることができるという効果がある。
【図1】本発明が適用された双方向回転用ブラシ装置の
好適な参考例の概略説明図ある。
好適な参考例の概略説明図ある。
【図2】本発明のブラシ装置の参考例の説明図ある。
【図3】同図(A)は、参考例のブラシ本体の概略斜視
説明図であり、同図(B)は、ブラシ本体に接続される
ピッグテールの切替回路のブロック図である。
説明図であり、同図(B)は、ブラシ本体に接続される
ピッグテールの切替回路のブロック図である。
【図4】参考例のブラシ装置の等価回路図である。
【図5】同図(A)は、参考例のブラシ装置の整流特性
の説明図であり、同図(B)は整流期間内におけるブラ
シ抵抗の変化の様子を示す説明図である。
の説明図であり、同図(B)は整流期間内におけるブラ
シ抵抗の変化の様子を示す説明図である。
【図6】本発明のブラシ装置の好適な第1実施例の概略
説明図である。
説明図である。
【図7】本発明のブラシ装置の好適な第2実施例の概略
説明図である。
説明図である。
【図8】本発明のブラシ装置の好適な第3実施例の概略
説明図である。
説明図である。
【図9】本発明のブラシ装置の好適な参考例の概略説明
図である。
図である。
【図10】従来のブラシ装置の概略説明図である。
【図11】従来のブラシ装置の整流特性の説明図であ
る。
る。
【図12】本発明の他の実施例の概略説明図である。
【図13】本発明の他の実施例の概略説明図である。
【符号の説明】 10 整流子 12 整流子片 14 電機子コイル 20 ブラシ装置 22 ブラシ本体 24 ピッグテール 26 ピッグテール 28 整流子接触面 30 ピッグテール切替器 32 回転方向設定部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−97150(JP,A) 特開 平4−79750(JP,A) 特開 平2−280648(JP,A) 特開 昭56−160783(JP,A) 実開 昭63−41889(JP,U) 実開 昭61−96767(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】 ロータの正回転方向の上流側から下流側
に向けて次第に狭くなる整流子接触面を有する第1ブラ
シ部と、ロータの逆回転方向の上流側から下流側に向け
て次第に狭くなる整流子接触面を有する第2ブラシ部
と、前記第1ブラシ部と前記第2ブラシ部との間に配置
された絶縁材と、を備えたブラシ本体と、 前記第1ブラシ部に接続されて前記第2ブラシ部とは非
接触の第1の給電線と、 前記第2ブラシ部に接続されて前記第1ブラシ部とは非
接触の第2の給電線と、 を有し、ロータ回転方向に応じて回転方向上流側の給電
線を選択使用し整流時に電機子コイルに発生する短絡電
流を抑制することを特徴とする双方向回転用ブラシ装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記ブラシ本体の整流子接触面は長方形であり、前記第
1ブラシ部の整流子接触面と前記第2ブラシ部の整流子
接触面はいずれも直角三角形である ことを特徴とする双
方向回転用ブラシ装置。 - 【請求項3】 ロータの正回転方向の上流側から下流側
に向けて次第に抵抗が大きくなる整流子接触面を有する
第1ブラシ部と、ロータの逆回転方向の上流側から下流
側に向けて次第に抵抗が大きくなる整流子接触面を有す
る第2ブラシ部と、前記第1ブラシ部と前記第2ブラシ
部とを一体的に貼り合わせる絶縁材と、を備えたブラシ
本体と、 前記第1ブラシ部に接続されて前記第2ブラシ部とは非
接触の第1の給電線と、 前記第2ブラシ部に接続されて前記第1ブラシ部とは非
接触の第2の給電線と、 を有し、ロータ回転方向に応じて回転方向上流側の給電
線を選択使用し整流時に電機子コイルに発生する短絡電
流を抑制することを特徴とする 双方向回転用ブラシ装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4235232A JP3065805B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 双方向回転用ブラシ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4235232A JP3065805B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 双方向回転用ブラシ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0670512A JPH0670512A (ja) | 1994-03-11 |
JP3065805B2 true JP3065805B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=16983042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4235232A Expired - Fee Related JP3065805B2 (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | 双方向回転用ブラシ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3065805B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103580434A (zh) * | 2012-07-31 | 2014-02-12 | 德昌电机(深圳)有限公司 | 有刷电机 |
-
1992
- 1992-08-11 JP JP4235232A patent/JP3065805B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0670512A (ja) | 1994-03-11 |
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