JP3065770B2 - 車両のパワートレイン構造 - Google Patents

車両のパワートレイン構造

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JP3065770B2
JP3065770B2 JP2640092A JP2640092A JP3065770B2 JP 3065770 B2 JP3065770 B2 JP 3065770B2 JP 2640092 A JP2640092 A JP 2640092A JP 2640092 A JP2640092 A JP 2640092A JP 3065770 B2 JP3065770 B2 JP 3065770B2
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等 芥川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン及び変速機を
並列に搭載する車両のパワートレイン構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、4輪駆動車やFR(フロントエン
ジン・リヤドライブ)型車等の車両において、車体前部
のエンジンルーム内に、エンジン及び変速機を配置する
に当っては、これらを縦置きまたは横置きのいずれで搭
載するかで種々の態様がある。これらのうち、特に、エ
ンジン及び変速機を共に横置きに配置する場合、この両
者を直列に配置するとパワートレイン全体の軸方向長さ
がかなり長くなるという不具合がある。このため、例え
ば特開平1−316561号公報に開示されるように、
エンジンの後方に変速機を並列に配置し、その両者をギ
ヤやチェーン等の動力伝達装置により動力伝達可能に連
結するとともに、エンジンのクランクシャフト上におけ
るエンジンと動力伝達装置との間にクラッチを配置する
ようにしたものが開発され、実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
パワートレイン構造において、変速機及び動力伝達装置
の軸受等を潤滑するに当たっては、この両者の間に油密
性を確保する必要のあるクラッチが配置されることか
ら、変速機と動力伝達装置とに対し、エンジン側に設け
られる油ポンプ等から潤滑油を各々別々の油循還経路を
通して供給する必要がある。このため、油循還経路が数
多く複雑なものとなり、製造コストが高くなるなどの問
題がある。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、上記クラッチの油密性
を確保しながら、上記変速機と動力伝達装置とで油循還
経路を共有して、油循還経路の簡略化ひいては製造コス
トの低廉化等を図り得る車両のパワートレイン構造を提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、車両のパワートレイン構造
として、エンジンと変速機とが並列に配置されており、
上記エンジンのクランクシャフトの一端にはクラッチが
設けられているとともに、該クラッチのエンジンと反対
側の側方には、クラッチを通して出力されるエンジン動
力を変速機の入力軸に伝達する動力伝達装置が設けられ
ていることを前提とする。そして、上記変速機の入力軸
を、上記クラッチの外側を通って上記動力伝達装置に連
結するとともに、該入力軸の外周に、変速機のケース内
と動力伝達装置のケース内との間で油が流動可能な油通
路を形成する。また、該油通路と上記クラッチとの間を
油密的にシールする構成とする。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、上記油通路を、クラッチケースの中を貫通
して設ける構成とする。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、上記油通路を、上記変速機の入力軸を軸支
する軸支部材から入力軸と同心状でかつ該入力軸の外周
面と所定の間隙を隔てたまま動力伝達装置側に延びる延
出部により構成するものである。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明に従属し、上記動力伝達装置のケースに、上記変速機
の入力軸と連結されるギヤの近傍から上記入力軸と同心
状でかつ該入力軸の外周面と所定の間隙を隔てたまま変
速機側に延びる延出部を形成し、該延出部を上記軸支部
材の延出部と嵌合し、この嵌合部で上記油通路とクラッ
チとの間のシールを行う構成とする。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項3記載の発
明に従属し、上記エンジン及び変速機のケースを一体構
造に構成し、このケースと上記軸支部材とを別体に構成
するものである。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、クラッチケースを、クラッチ本体の外周を
囲むよう略碗状に形成し、上記油通路を、該クラッチケ
ース外に設ける構成とする。
【0011】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明に従属し、上記変速機の出力軸の一端に、該出力軸の
回転により作動する油ポンプを設けるとともに、変速機
の入・出力軸に、該油ポンプから吐出される油を上記動
力伝達装置のケース内に供給する油供給通路を形成す
る。また、該動力伝達装置のケース内の油が基準オイル
レベル以上になったときその油が上記油通路を通して変
速機のケース内にリターンされるように構成するもので
ある。
【0012】請求項8記載の発明は、請求項1記載の発
明に従属し、上記動力伝達装置を、二つのスプロケット
間にチェーンを巻き掛けてなるチェーン式のもので構成
する。
【0013】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明に従属し、上記動力伝達装置のケースに、上記各スプ
ロケットを軸方向に当接して支持するスラストプレート
を設ける構成とする。
【0014】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
クラッチの外側を通って動力伝達装置に連結された変速
機の入力軸の外周に油通路が形成されて、変速機のケー
ス内と動力伝達装置のケース内との間で油が流動可能と
なっているので、いずれか一方にエンジン側に設けられ
る油ポンプ等から潤滑油を供給すれば両方を潤滑するこ
とができることになる。しかも、上記油通路と上記クラ
ッチとの間は油密的にシールされているので、クラッチ
の油密性を確保できる。
【0015】また、請求項2の発明では、上記油通路
が、クラッチケースの中を貫通して設けられており、こ
れをクラッチケース外に設ける場合に比べてクラッチ及
びエンジンと変速機との軸間距離が短くなる。
【0016】さらに、請求項5記載の発明では、上記エ
ンジン及び変速機のケースが一体構造に構成され、この
ケースと変速機の入力軸を軸支する軸支部材とが別体に
構成されていることから、パワートレインの組立て時に
は、変速機の入力軸等の軸を軸支部材に軸支せしめてサ
ブアッシーをし、しかる後、この変速機の機構部を上記
ケース内に組込むことにより、変速機の組込みが容易に
行われる。
【0017】請求項7記載の発明では、エンジン動力が
変速機側に伝達されるとき、油ポンプが作動し、変速機
の入・出力軸の油供給通路内を通して油が動力伝達装置
のケース内に供給され、該ケース内の潤滑個所に対する
潤滑に供される。そして、このケース内の油が基準オイ
ルレベル以上になったとき、その油は入力軸外周の油通
路を通して変速機のケース内にリターンされる。尚、こ
のリターン時には、油通路とクラッチとの間のシール構
造により油が油通路からクラッチ側に漏れることはな
い。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0019】図1〜図3は本発明の第1実施例に係わる
4輪駆動車のパワートレイン構造を示し、1は車体、2
は車体1の前部に設けられたエンジンルームであり、該
エンジンルーム2は、ダッシュパネル3により車室4と
仕切られている。上記エンジンルーム2内には、その前
側にラジエータ5が配設されているとともに、該ラジエ
ータ5の後方にエンジン6及び変速機7が配設されてい
る。上記エンジン6は、4気筒のレシプロエンジンでク
ランクシャフト8を車幅方向に向けて横置きに配置され
ており、上記変速機7は、該エンジン6の後方でかつク
ランクシャフト11と並列に横置きに配置されている。
【0020】また、11は上記エンジン6のクランクシ
ャフト8の一端部に設けられたクラッチ、12は該クラ
ッチ11を通して出力されるエンジン6の動力(クラン
クシャフト8の回転力)を上記変速機7の入力軸21に
伝達する動力伝達装置であって、該動力伝達装置12
は、クラッチ11のエンジン6と反対側側方に配置され
ている。上記クラッチ11は、上記クランクシャフト8
と回転一体に連結されたサポートディスク13と、該サ
ポートディスク13と対向して配置されたクラッチディ
スク14と、該クラッチディスク14を上記サポートデ
ィスク13に押圧せしめるプレッシャプレート15とを
備えている。また、上記動力伝達装置12は、上記クラ
ッチ11のクラッチディスク14に回転一体に連結され
たドライブギヤ16と、変速機7の入力軸21に回転一
体に設けられたドリブンギヤ17と、上記両ギヤ16,
17間に設けられこれらと噛合するアイドルギヤ18と
からなる。しかして、上記クラッチ11が接続されると
き(つまりクラッチディスク14がサポートディスク1
3に押圧される状態のとき)、エンジン6の動力が上記
動力伝達装置12を介して変速機7の入力軸21に伝達
され、該入力軸21が回転する。
【0021】上記変速機7は、同軸線上に位置する入力
軸21及び出力軸22と、これらと平行なカウンタシャ
フト23とを有する。上記入力軸21とカウンタシャフ
ト23とは、一対の減速ギヤ24を介して駆動連結され
ている一方、上記出力軸22とカウンタシャフト23と
の間には変速用ギヤ列25が配設されている。しかし
て、入力軸21に入力されたエンジン動力は、該入力軸
21から減速ギヤ24を介してカウンタシャフト23に
伝達され、該カウンタシャフト23から変速用ギヤ列2
5のいずれか一つのギヤを介して出力軸22に伝達され
るとともに、この間に適宜減速されるようになってい
る。
【0022】上記出力軸22の端部には出力ギヤ26が
回転一体に装着されており、該出力ギヤ26から出力さ
れる動力は、センタディファレンシャル31に伝達さ
れ、該センタディファレンシャル31で前輪側と後輪側
とに分割される。そして、前輪側の動力は、前輪側の車
輪間ディファレンシャルであるフロントディファレンシ
ャル41に伝達され、該フロントディファレンシャル4
1で左右に分割された後、各々駆動車軸42L,42R
を介して左右の前輪9に伝達される。一方、後輪側の動
力は、動力伝達ギヤ装置44及びプロペラシャフト45
を介して車体後部の後輪側の車輪間ディファレンシャル
であるリヤディファレンシャル(図示せず)に伝達され
る。
【0023】上記センタディファレンシャル31及びフ
ロントディファレンシャル41は、上記変速機7の出力
軸22とは別軸の上記駆動車軸42L,42R上に並列
に配置されており、上記フロントディファレンシャル4
1は駆動車軸42L,42R上の変速機7寄りの車体前
後中心線に近い位置に、上記センタディファレンシャル
31は該フロントディファレンシャル41を挟んで変速
機7と反対側の位置にそれぞれ配置されている。また、
上記センタディファレンシャル31は、プラネタリギヤ
式のものであり、外周に上記出力ギヤ26と噛合するギ
ヤ部を有する入力部としてのリングギヤ32と、該リン
グギヤ32と同心軸状に設けられ、かつ後輪側出力ギヤ
33と回転一体に連結されたサンギヤ34と、上記リン
グギヤ32及びサンギヤ34の両方に噛合するプラネタ
リギヤ35と、該プラネタリギヤ35を支持し、かつ上
記フロントディファレンシャル41のデフケースに回転
一体に連結されたキャリア37とからなる。一方、上記
フロントディファレンシャル41はベベルギヤ式のもの
である。
【0024】さらに、上記プロペラシャフト45の動力
取出し部を構成する動力伝達ギヤ装置44は、車幅方向
に延びるギヤドライブシャフト46と、該ギヤドライブ
シャフト46の一端に設けられ、かつ上記出力ギヤ33
と噛合するギヤ47と、上記ギヤドライブシャフト46
の他端及びプロペラシャフト45と連結されるシャフト
49の前端に各々設けられた一対のハイポイドギヤ4
8,48とを備えている。
【0025】上記エンジン6は、図2に示すように、そ
のシリンダ軸を車体前方に若干傾けた状態で横置きに配
置されている。また、エンジン6のケース70は、上側
からヘッドカバー71とシリンダヘッド72と上部クラ
ンクケース73と下部クランクケース74とオイルパン
75とからなり、上記上部クランクケース73と下部ク
ランクケース74との合わせ面F1 は、クランクシャフ
ト8の中心を通る平面でシリンダ軸と略直交して設けら
れている。上記変速機7は、上記エンジン6の上部クラ
ンクケース73内と下部クランクケース74内とに跨が
って収納され、その入・出力軸21,22は上部クラン
クケース73に、カウンタシャフト23は下部クランク
ケース74に軸支されている。
【0026】また、上記下部クランクケース74とオイ
ルパン75との合わせ面F2 は、上記センタディファレ
ンシャル31、フロントディファレンシャル41及び前
輪の駆動車軸42L,42Rの中心を通り、上記駆動車
軸42L,42Rを挟み込んで軸支するようになってい
る。上記両ディファレンシャル31,41は、下部クラ
ンクケース74内とオイルパン75内とに跨がって収納
されている。また、上記動力伝達ギヤ装置44は、オイ
ルパン75内に収納されている。以上によって、パワー
トレイン10を構成するエンジン6、変速機7、センタ
ディファレンシャル31、フロントディファレンシャル
41及び動力伝達ギヤ装置44のケース全てが一体構造
に構成されている。
【0027】また、図3及び図4に示すように、上記ク
ラッチ11は、上記エンジン6のケース70に取り付け
られたクラッチケース81により覆われているととも
に、該クラッチケース81の側方には、上記動力伝達装
置12のギヤ16〜18を覆うギヤケース82が取り付
けられている。上記動力伝達装置12の各ギヤ16〜1
8は、それぞれ上記クラッチケース81とギヤケース8
2とに各々設けた一対の軸受83,83により2点支持
で回転自在に支持されており、上記クラッチケース81
及びギヤケース82は動力伝達装置12のケースを構成
している。上記エンジンケース70とクラッチケース8
1との間には上記変速機7に対応して軸支部材84がエ
ンジンケース70に固定して設けられ、該軸支部材84
には、上記変速機7の入力軸21及びカウンタシャフト
23がそれぞれ軸受85,86を介して回転自在に支持
されている。上記入力軸21は、クラッチ11のクラッ
チデイスク14等の機構部の外周側でクラッチケース8
1内を貫通して動力伝達装置12側に延びて設けられ、
この延出部に動力伝達装置12のドリブンギヤ17がス
プライン結合により回転一体に装着されている。また、
上記軸支部材84には、上記入力軸21の軸受85側の
部位からクラッチケース81内を入力軸21と同心状で
かつその外周面との間に所定の間隔を置いた状態のまま
動力伝達装置12側に向かって延びる円筒状の延出部8
4aが形成されている一方、上記クラッチケース81に
は、ドリブンギヤ17の軸受83側の部位から上記入力
軸21と同心状でかつ該入力軸21の外周面と所定の間
隙を隔てたまま変速機7側に延びる延出部81aが形成
されており、上記両延出部81a,84a同士は、クラ
ッケース81側の延出部81を外側にして互いに嵌合さ
れており、この両延出部81a,84aにより、入力軸
21の外周に変速機7のケース70内と動力伝達装置1
2のケース81,82内との間で油が流動可能な油通路
87が構成されている。上記延出部81a,84同士の
嵌合部には、上記油通路87とクラッチ11の機構部と
の間を油密的にシールするオイルシール88が設けられ
ている。尚、動力伝達装置12のドライブギヤ16のク
ラッチ11側に延出する軸部16aとクラッチケース8
1との間にもオイルシール89が設けられている。
【0028】尚、図2中、61はエンジン6の各気筒の
吸気口に連通して接続された吸気管、62はエンジン6
の各気筒の排気口に連通して接続された排気管であり、
該排気管62は、エンジン6の上部前側からパワートレ
インの下方を通って車体後方へ取り出されている。
【0029】したがって、上記第1実施例においては、
クラッチ11の機構部の外周側を通って動力伝達装置1
2のドリブンギヤ17に連結された変速機7の入力軸2
1の外周に油通路87が形成されて、変速機7のケース
70内と動力伝達装置12のケース81,82内との間
で油が流動可能となっているので、いずれか一方にエン
ジン6側に設けられる油ポンプ等から潤滑油を供給すれ
ば両方を潤滑することができ、油循還経路ないし潤滑装
置を簡略化することができる。特に、実施例の場合、エ
ンジン6及び変速機7のケース70が一体構造とされ、
オイルパン75内の油をクランクシャフト8で掻き揚げ
て変速機7の機構部を潤滑することができることから、
潤滑装置の簡略化をより図ることができる。
【0030】しかも、上記油通路87は、変速機7の入
力軸21及びカウンタシャフト23を軸支する軸支部材
84に形成した延出部84aとクラッチケース81に形
成した延出部81aとで構成され、別個の部材を必要と
せず、部品点数が少なくて済むので、コスト面及び組付
け作業性の面から実施化を図る上で有利である。また、
油通路87及びこれを構成する延出部81a,84a
は、クラッチケース81の中を貫通して設けられてお
り、これをクラッチケース81外に設ける場合に比べて
クラッチ11及びエンジン6と変速機7との軸間距離を
短くすることができるので、パワートレイン10のコン
パクト化を図ることができる。
【0031】その上、上記延出部81a,84a同士の
嵌合部にオイルシール88が設けられて、上記油通路8
7とクラッチ11の機構部との間が油密的にシールされ
ているので、クラッチ11の油密性を確保することがで
きる。
【0032】さらに、本実施例の場合、上記エンジン6
及び変速機7のケース70を一体構造に構成し、このケ
ース70と上記軸支部材84とを別体に構成することに
より、パワートレイン10の組立て時には、変速機7の
入力軸21及びカウンタシャフト23を軸支部材84に
軸支せしめてサブアッシーをし、しかる後、この変速機
7の機構部を上記ケース70内に組込む方法を採ること
ができ、またこの方法により変速機7の組込みを容易に
行うことができる。
【0033】図5〜図8は本発明の第2実施例に係わる
車両のパワートレイン構造を示す。このパワートレイン
構造は、FF型車として車体前部のエンジンルーム内に
搭載され、左右の前輪を駆動するものである。
【0034】図5〜図7において、101は4気筒のレ
シプロエンジンであって、該エンジン101は、車体に
対して、そのクランクシャフト102を車幅方向に向け
た横置きに配置されている。103は上記エンジン10
1の後方でかつクランクシャフト102と並列に横置き
に配置された変速機である。
【0035】また、111は上記エンジン101のクラ
ンクシャフト102の一端部に設けられたクラッチ、1
12は該クラッチ111を通して出力されるエンジン1
01の動力(クランクシャフト102の回転力)を上記
変速機103の入力軸121に伝達するチャーン式の動
力伝達装置であって、該動力伝達装置112は、上記ク
ラッチ111の後述するクラッチディスク152に回転
一体に連結されたドライブスプロケット116と、変速
機103の入力軸121に回転一体に設けられたドリブ
ンスプロケット117と、上記両スプロケット116,
117間に巻き掛けられたチェーン118とからなる。
【0036】上記変速機103は、同軸線上に位置する
入力軸121及び出力軸122と、これらと平行なカウ
ンタシャフト123とを有する。上記入力軸121とカ
ウンタシャフト123とは、一対の減速ギヤ124を介
して駆動連結されている一方、上記出力軸122とカウ
ンタシャフト123との間には変速用ギヤ列125が配
設されている。しかして、入力軸121に入力されたエ
ンジン動力は、該入力軸121から減速ギヤ124を介
してカウンタシャフト123に伝達され、該カウンタシ
ャフト123から変速用ギヤ列125のいずれか一つの
ギヤを介して出力軸122に伝達されるとともに、この
間に適宜減速されるようになっている。
【0037】上記変速機103の出力軸122の端部に
は出力ギヤ126が回転一体に設けられ、該出力ギヤ1
26は、差動装置131のデフケースに回転一体に設け
られたギヤ127と噛合している。しかして、変速機1
03の出力軸122から出力される動力は上記差動装置
131に伝達され、該差動装置131で左右に分割され
た後、各々ドライブシャフト132L,132Rを介し
て左右の前輪(図示せず)に伝達される。
【0038】上記エンジン101は、図8に示すよう
に、そのシリンダ軸を車体後方に傾けた状態で横置きに
配置されている。また、エンジン101のケース140
は、上側からヘッドカバー141とシリンダヘッド14
2と上部クランクケース143と下部クランクケース1
44とオイルパン145とからなり、上記上部クランク
ケース143と下部クランクケース144との合わせ面
Fは、クランクシャフト102の軸心を通る平面でシリ
ンダ軸と略直交して設けられている。上記変速機103
は、上記エンジン101の上部クランクケース143内
に収納されており、その入・出力軸121,122はカ
ウンタシャフト123よりも前側に位置し、この両者間
の下方にリバースアイドルギヤ128が配設されてい
る。
【0039】また、上記合わせ面F上には、変速機10
3の下方位置で上記ドライブシャフト132Rが設けら
れており、該ドライブシャフト132Rと同軸線上に位
置する差動装置131は、上部クランクケース143内
と下部クランクケース144内とに跨がって収納されて
いる。以上によって、エンジン101、変速機103及
び差動装置131は、それらの室(つまりエンジン室、
ミッション室146及びデフ室147)が各々独立した
基準オイルレベルを有するよう仕切られつつケース全て
が一体成形された構造になっている。
【0040】一方、上記クラッチ111は、図5及び図
6に示すように、クランクシャフト102と回転一体に
連結されたサポートディスク151と、該サポートディ
スク151と対向して配置されたクラッチディスク15
2と、該クラッチディスク152を上記サポートディス
ク151に押圧せしめるプレッシャプレート153と、
該プレッシャプレート153をクラッチ111の接続方
向(つまり上記クラッチディスク152をサポートディ
スク151に押圧せしめて動力を伝達する方向)に常時
付勢する皿ばね154と、該皿ばね154の付勢力に抗
して上記プレッシャプレート153をクラッチ111の
遮断方向(つまり上記クラッチディスク152をサポー
トディスク151から離反させて動力伝達を遮断する方
向)に戻すリリースフォーク155とを備えている。ま
た、クラッチ111は、上記サポートディスク151等
のクラッチ本体を覆うクラッチケース156を備えてお
り、該クラッチケース156は、上記エンジン101等
のケース140とは別体のものであり、このクラッチケ
ース156の側方にはクラッチケース156と共に上記
動力伝達装置112のスプロケット116,117及び
チェーン118を覆うチェーンケース157が取り付け
られている。
【0041】上記動力伝達装置112の各スプロケット
116,117はそれぞれ、上記クラッチケース156
の対応するボス部163,164の内周面に軸受158
を介して回転自在に支持されているとともに、上記ボス
部163,164の底面及び上記チェーンケース157
の対応する突出部157a,157bに対し、各々スラ
ストプレート165,166を介して軸方向に当接して
支持されている。また、ドライブスプロケット116
は、それと一体形成されたシャフト159を介して上記
クラッチディスク152に回転一体に連結され、ドリブ
ンスプロケット117には、上記変速機103の入力軸
121の一端がスプライン結合で回転一体に連結されて
いる。上記クラッチケース156には、そのボス部16
3から上記シャフト159の外周を覆うように突出する
円筒状のカラー部160が形成され、該カラー部160
上には上記皿ばね154の中央部がリリースベアリング
161を介して軸方向にスライド可能に支持されてい
る。
【0042】上記リリースフォーク155は、中央部が
ピボットピン162で支持されたてこ式のものであっ
て、その一端は上記皿ばね154の中央部に係合され、
他端はクラッチケース156内からクランクシャフト1
02を挟んで変速機103と反対側の外部に延出され、
その延出部にて操作機構部(図示せず)と接続されてい
る。上記ピボットピン162は、クラッチケース156
に立設されている。
【0043】上記クラッチケース156は、図9〜図1
1に詳示するように、一方の側面側でクラッチ本体の外
周を囲んで収納する略碗状のクラッチ室167を、他方
の側面側で動力伝達装置112を収納するチェーン室1
68をそれぞれ形成するようになっている。すなわち、
クラッチケース156のクラッチ室167側には、上述
したリリースベアリング161が嵌合する円筒状のカラ
ー部160が形成されているとともに、エンジン101
側のケース140と接合される略円環状の合わせ面16
9が形成されている。また、クラッチケース156のチ
ェーン室168側には、上述した動力伝達装置112の
各スプロケット116,117を支持する二つのボス部
163,164が突出して形成されているとともに、チ
ェーンケース157とを接合される、上記各ボス部16
3,164の中心点を各々極とする楕円環状の合わせ面
170が形成されている。
【0044】さらに、上記左右のドライブシャフト13
2L,132Rのうち、差動装置131から離れた車体
右側の前輪に動力を伝達するドライブシャフト132R
は、上記クラッチ111ないしクラッチケース156の
後方位置にユニバーサルジョイントからなるジョイント
部171を有し、このジョイント部171から前輪まで
のドライブシャフト132Rの長さは、車体左側のドラ
イブシャフト132Lの差動装置131に近接した部位
に設けられたジョイント部172から前輪までの長さと
略等しく設定されている。上記差動装置131を収納す
るデフ室147は、差動装置131側からドライブシャ
フト132Rの外周を覆いつつ該ドライブシャフト13
2Rのジョイント部171近傍にまで拡張されている。
【0045】次に、上記変速機103、動力伝達装置1
12及び差動装置131の各室、つまりミッション室1
46、チェーン室168及びデフ室147に対する潤滑
油の循還構造について説明する。
【0046】上記三つの室の基準オイルレベルは、デフ
室147が最も低く、ミッション室146、チェーン室
168の順で高く設定されている。上記デフ室147内
にはストレーナ182が配置されているとともに、変速
機103の出力軸122の端部には該出力軸122の回
転により作動する油ポンプ183が設けられて、該油ポ
ンプ183の作動によりデフ室147内の底部に溜まっ
ている油を上記ストレーナ182からストレーナパイプ
184を通して吸引し、変速機103の入・出力軸12
1,122に形成された油供給通路185を通してミッ
ション室146内及びチェーン室168内の各潤滑個所
に供給するようになっている。
【0047】一方、上記チェーン室168を構成するク
ラッチケース156のボス部164には、図6に示すよ
うに、該チェーン室168のオイルレベルが基準オイル
レベルよりも高くなったとき該チェーン室168内の油
を自然流下させるドレーン孔186が形成され、該ドレ
ーン孔186から流出する油は、クラッチケース156
外で変速機103の入力軸121の外周に設けられたリ
ターン油通路187を通してミッション室146に戻さ
れる。また、図7に示すように、ケース140のミッシ
ョン室146とデフ室147とを仕切る部位には、該ミ
ッション室146内のオイルレベルが基準オイルレベル
よりも高くなったとき該ミッション室146内の油をデ
フ室147へ自然流下させるドレーン孔188が形成さ
れている。
【0048】上記リターン油通路187は、変速機10
3の入力軸121及びカウンタシャフト123をそれぞ
れ軸受191,192を介して回転自在に支持する軸支
部材193に、上記入力軸121の軸受191側の部位
からクラッチケース156外を入力軸121と同心状で
かつその外周面との間に所定の間隔を置いた状態のまま
動力伝達装置112側に向かって延びる円筒状の延出部
193aが形成され、該延出部193aの先端を上記ク
ラッチケース156のボス部164内に嵌合することに
より構成されている。上記延出部193aとボス部16
4との嵌合部には、上記リターン油通路187とクラッ
チ111との間を油密的にシールするオイルシール19
4が設けられている。
【0049】尚、ストレーナパイプ184は、図8に示
すように、エンジンケース140の組付け(詳しくは上
部クランクケース143に対する下部クランクケース1
44の組付け)を考慮して、ドライブシャフト132R
を迂回するように配置されている。また、図8中、20
1はエンジン101の前側に配設された給気管、202
はエンジン101の後側に配設された排気管である。
【0050】次に、上記第2実施例の油循還構造の作用
について説明するに、エンジン101の動力が変速機1
03側に伝達されるときには、該変速機103の出力軸
122の回転に伴って油ポンプ183が作動する。この
油ポンプ183の作動により、ミッション室146,デ
フ室147及びチェーン室168のうち、基準オイルレ
ベルが最も低いデフ室147内から油がストレーナパイ
プ184を通して吸引され、油ポンプ183内を経た
後、変速機103の入・出力軸121,122の油供給
通路185を通して基準オイルレベルの最も高いチェー
ン室168に供給される。このチェーン室168内の油
は、該チェーン室168の基準オイルレベル以上になる
と、ドレーン孔186及びリターン油通路187を通っ
て基準オイルレベルの低いミッション室146に自然流
下する。また、このミッション室146内の油は、該ミ
ッション室146の基準オイルレベル以上になると、ド
レーン孔188を通って基準オイルレベルの低いデフ室
147に自然流下する。
【0051】したがって、このように単一の油循還構造
によって、クラッチ室167の油密性を確保しながら、
ミッション室146,デフ室147及びチェーン室16
8の各基準オイルレベルを独立的に維持することができ
るので、各室の潤滑個所に対して過不足なく油潤滑を適
切に行うことができるとともに、製造コストの低廉化及
びパワートレインのコンパクト化等を図ることができ
る。
【0052】その上、上記第2実施例においては、第1
実施例の場合と異なり、クラッチケース156で変速機
103の入力軸121及びその外周の油通路187を含
めることなく、該クラッチケース156のクラッチ室1
67側を、サポートディスク152等のクラッチ本体の
外周を囲むよう略碗状に形成したことにより、クラッチ
ケース156の小型・軽量化を図ることができるととも
に、その剛性を高めることができる。
【0053】さらに、第2実施例の如く動力伝達装置1
12を、エンジン101側のドライブスプロケット11
6と変速機103側のドリブンスプロケット117との
間にチェーン118を巻き掛けてなるチェーン式のもの
を用いて構成した場合には、第1実施例の如く歯車式の
ものを用いた場合に比して加工誤差及び組付け位置精度
の影響を受けることが少ないので、騒音の低減化を図る
ことができる。また、クラッチケース156に、上記各
スプロケット116,117をそれぞれ軸方向に当接し
て支持するスラストプレート165,166を設けるこ
とにより、軸受158による回転自在な支持構造と共に
各スプロケット116,117の支持強度を充分に確保
しながら、支持構造全体での軸方向長さを短くすること
ができ、パワートレイン構造のコンパクト化に寄与する
こともできる。
【0054】尚、本発明は、上記第1及び第2実施例で
適用した4輪駆動車、FF型車以外に、例えばFR型車
のパワートレイン構造にも同様に適用することができる
のは勿論である。
【0055】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両のパワ
ートレイン構造によれば、クラッチの外側を通って動力
伝達装置に連結された変速機の入力軸の外周に、変速機
のケース内と動力伝達装置のケース内との間で油が流動
可能に油通路を形成するとともに、該油通路とクラッチ
との間を油密的にシールしたことにより、クラッチの油
密性を確保しながら、変速機と動力伝達装置とで油循還
経路を共有することができ、油循還経路の簡略化により
製造コストの低廉化及びパワートレインのコンパクト化
等を図ることができる。
【0056】特に、請求項2の発明では、上記油通路を
クラッチケースの中を貫通して設け、クラッチ及びエン
ジンと変速機との軸間距離を可及的に短くすることがで
きるので、パワートレインのコンパクト化をより図るこ
とができる。
【0057】また、請求項5記載の発明では、パワート
レインの組立て時、予め変速機の入力軸等の軸を軸支部
材に軸支せしめてサブアッシーをし、この変速機の機構
部をケース内に組込むことにより、変速機の組込みを容
易に行うことができ、作業の迅速化・効率化を図ること
ができるという効果をも有する。
【0058】請求項6記載の発明では、クラッチケース
がクラッチ本体のみを囲むよう略碗状に形成されている
ので、その小型・軽量化及び剛性の向上を図ることがで
きるという効果を併有する。
【0059】請求項8記載の発明では、上記動力伝達装
置にチェーン式のものを用いることにより、騒音の低減
化に寄与することもできる。
【0060】さらに、請求項9記載の発明では、チェー
ン式動力伝達装置の各スプロケットをケースに設けたス
ラストプレートで軸方向に当接支持することにより、そ
の支持強度を確保しながら、軸長を短くしてコンパクト
化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる車両のパワートレ
イン構造の全体構成を示すスケルトン図である。
【図2】同じく車体前部におけるパワートレインの配置
状態を示す側面図である。
【図3】同パワートレイン構造の主要部を示す断面図で
ある。
【図4】図3の動力伝達装置付近の拡大図である。
【図5】第2実施例を示す図1相当図である。
【図6】同じくパワートレイン構造のクラッチ部付近の
構成を示す断面図である。
【図7】同パワートレイン構造の変速機及び差動装置付
近の構成を示す断面図である。
【図8】一部を切開した見たパワートレイン構造の側面
図である。
【図9】クラッチケースのエンジンとの合わせ面側から
見た側面図である。
【図10】図9のA−A線における断面図である。
【図11】クラッチケースのチェーンケースとの合わせ
面側から見た側面図である。
【符号の説明】
6,101 エンジン 7,103 変速機 8,102 クランクシャフト 11,111 クラッチ 12,112 動力伝達装置 21,121 変速機の入力軸 70,140 エンジン及び変速機のケース 81,156 クラッチケース 81a クラッチケースの延出部 82 ギヤケース(動力伝達装置のケース) 84,193 軸支部材 84a,193a 軸支部材の延出部 87,187 油通路 88,194 オイルシール 116 ドライブスプロケット 117 ドリブンスプロケット 118 チェーン 122 変速機の出力軸 157 チェーンケース(動力伝達装置のケース) 183 油ポンプ 185 油供給通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−316561(JP,A) 実開 昭60−167857(JP,U) 実開 平1−150130(JP,U) 実開 昭60−59863(JP,U) 実開 平3−41246(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと変速機とが並列に配置されて
    おり、上記エンジンのクランクシャフトの一端にはクラ
    ッチが設けられているとともに、該クラッチのエンジン
    と反対側の側方には、クラッチを通して出力されるエン
    ジン動力を変速機の入力軸に伝達する動力伝達装置が設
    けられた車両のパワートレイン構造において、 上記変速機の入力軸は、上記クラッチの外側を通って上
    記動力伝達装置に連結されており、該入力軸の外周に
    は、変速機のケース内と動力伝達装置のケース内との間
    で油が流動可能な油通路が形成され、該油通路と上記ク
    ラッチとの間は油密的にシールされていることを特徴と
    する車両のパワートレイン構造。
  2. 【請求項2】 上記油通路は、クラッチケースの中を貫
    通して設けられている請求項1記載の車両のパワートレ
    イン構造。
  3. 【請求項3】 上記油通路は、上記変速機の入力軸を軸
    支する軸支部材から入力軸と同心状でかつ該入力軸の外
    周面と所定の間隙を隔てたまま動力伝達装置側に延びる
    延出部により構成されている請求項1記載の車両のパワ
    ートレイン構造。
  4. 【請求項4】 上記動力伝達装置のケースには、上記変
    速機の入力軸と連結されるギヤの近傍から上記入力軸と
    同心状でかつ該入力軸の外周面と所定の間隙を隔てたま
    ま変速機側に延びる延出部が形成され、該延出部は、上
    記軸支部材の延出部と嵌合され、この嵌合部で上記油通
    路とクラッチとの間のシールが行われている請求項3記
    載の車両のパワートレイン構造。
  5. 【請求項5】 上記エンジン及び変速機のケースは一体
    構造に構成されており、このケースと上記軸支部材とは
    別体に構成されている請求項3記載の車両のパワートレ
    イン構造。
  6. 【請求項6】 クラッチケースは、クラッチ本体の外周
    を囲むよう略碗状に形成されており、上記油通路は、該
    クラッチケース外に設けられている請求項1記載の車両
    のパワートレイン構造。
  7. 【請求項7】 上記変速機の出力軸の一端には該出力軸
    の回転により作動する油ポンプが設けられているととも
    に、変速機の入・出力軸には、該油ポンプから吐出され
    る油を上記動力伝達装置のケース内に供給する油供給通
    路が形成されており、該動力伝達装置のケース内の油が
    基準オイルレベル以上になったときその油が上記油通路
    を通して変速機のケース内にリターンされるように設け
    られている請求項6記載の車両のパワートレイン構造。
  8. 【請求項8】 上記動力伝達装置は、二つのスプロケッ
    ト間にチェーンを巻き掛けてなるチェーン式のものであ
    る請求項1記載の車両のパワートレイン構造。
  9. 【請求項9】 上記動力伝達装置のケースには、上記各
    スプロケットを軸方向に当接して支持するスラストプレ
    ートが設けられている請求項8記載の車両のパワートレ
    イン構造。
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