JP3065709B2 - 高炉原料装入制御装置 - Google Patents

高炉原料装入制御装置

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JP3065709B2
JP3065709B2 JP3113143A JP11314391A JP3065709B2 JP 3065709 B2 JP3065709 B2 JP 3065709B2 JP 3113143 A JP3113143 A JP 3113143A JP 11314391 A JP11314391 A JP 11314391A JP 3065709 B2 JP3065709 B2 JP 3065709B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉設備における鉱石
排出をむだ時間なく制御する高炉原料装入制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】高炉原料装入設備における輸送ベルトコ
ンベヤ上への鉱石排出方法は、各種の銘柄の原料を収納
した複数のホッパから、所望の粒度、銘柄の原料を所望
の比率で得るため、その排出順序があらかじめ設定され
ていた。すなわち、今回排出すべき秤量槽が排出準備完
了(秤量完了)となり、設定された排出順番になると、
輸送ベルトコンベヤ上への排出を開始する制御方式とな
っていた。この排出順序の設定のことを原料輸送基本パ
ターンと呼び、前方排出では配置上で配合ホッパに近い
ホッパから、また後方排出では遠いホッパから順次排出
る。
【0003】しかるに、従来の方式では、 1) 排出すべきタイミングにおいて、排出準備(秤量完
了)が遅れたホッパが存在すると、そのホッパ以降の排
出予定ホッパの排出が遅れ、全体としての原料高炉装入
が遅れてしまうことがあった。2) 二つ以上の同一排出グループ原料を輸送ベルトコン
ベア上で重ねることで配合を行う場合において、1)と同
じ理由で 輸送ベルトコンベヤ上での同一グループ(層)
指定原料間に隙間ができ、配合ホッパに適正なる配合比
で原料輸送が行えない。などの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の問題点を解消し、各ホッパの排出順序を自動決定
し、目的の鉱石配合を短時間で、かつ原料の切れ目がな
い排出を可能とする制御装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためになされたものであり、次の手段を有するも
のである。 1) 配合ホッパの受鉱条件が成立した時点(配合ホッパ
空)から配合ホッパ受鉱完了時点(配合ホッパ満)ま
で、ホッパの現在秤量値と秤量能力や実績値から各秤量
ホッパの秤量完了残時間を常時演算し、かつ、秤量完了
したホッパから排出しているコンベヤ上における原料の
排出完了予測点が、同一排出グループとして決定してい
る秤量ホッパの真下を通過するまでの時間を常時演算
し、それぞれの演算結果から同一排出グループとして決
定しているホッパの排出開始余裕時間を演算する手段。 2) 上記、排出開始余裕時間演算結果と原料輸送基本パ
ターン設定(前方排出、後方排出)から今回排出ホッパ
の排出順序を自動的に演算する手段。 3) ホッパの現在秤量値と排出能力実績値、コンベヤス
ピードおよび同一排出グループホッパ間の距離から、現
在排出しているホッパの排出完了予測終端を演算する手
段。
【0006】
【作用】本発明では、原料秤量・排出スケジュール設定
部、原料輸送基本パターン設定部を有し、スケジュール
設定部の中の秤量値および粒度・銘柄により決定される
排出グループ指定により、各ホッパの排出のグルーピン
グを自動演算し、かつ、秤量状況、原料排出・輸送状況
をリアルタイムに監視・演算することにより、各ホッパ
の排出順序を自動決定し、目的の鉱石配合を短時間で、
かつコンベヤ上において原料の切れ目がない排出を可能
とする。本発明により、ホッパ毎の排出順序を指定する
ことなく、かつ排出準備(秤量完了)が遅れたホッパが
ある場合においても、同一排出グループ内で排出準備が
成立したホッパから原料が連続的にコンベヤ上に排出さ
れるので、最短時間で原料が配合され、かつ任意の秤量
ホッパからの排出が可能となる。
【0007】
【実施例】図1〜図3は本発明の実施例を示すもので、
図1は原料排出制御演算部のブロック図、図2は排出装
置の例を示す概略図、図3は各変数の説明図である。図
1において、1は原料秤量・排出スケジュール設定部、
2は秤量完了残時間演算部、3は原料排出グループ設定
部、4は排出完了予測演算部、5は原料排出完了予測終
通過時間演算部、6は排出開始余裕時間演算部、7は
排出可否判断部、8は原料輸送基本パターン設定部、9
は今回排出ホッパー決定演算部、10−1〜10−Nは
各ホッパーの排出制御演算部、11は排出装置制御部で
ある。排出装置制御部11によって制御される排出装置
を示す図2において、21は鉱石庫、22は切出装置、
23は原料排出グループ記号、24は排出装置、25は
輸送(排出)原料、26は輸送コンベヤ、27は配合ホ
ッパである。
【0008】以下、本発明による制御方式に基づく高炉
原料装入制御について説明する。 1) 原料秤量・排出スケジュール設定部1から今回秤量
設定値WSET(トン) を抽出し、秤量完了残時間演算部2
に入力する。この秤量完了残時間演算部2では、今回秤
量設定値WSET と、現在秤量値W(トン)と、ホッパ毎
の秤量能力(秤量速度)実績値Q(トン/秒)より、配
合ホッパ受鉱条件成立(空)から受鉱完了(満)までの
間、T1= (WSET−W) /Qの関係式に基づいて秤量完
了残時間T1をリアルタイムで演算する。
【0009】2) 原料秤量・排出スケジュール設定部1
で指定された銘柄は原料排出グループ決定部3に入力さ
れ、ここでは、前記銘柄および粒度区分データから原料
排出グループを決定し、現在排出中ホッパの現在秤量値
データWとホッパ毎の排出能力(排出速度)実績値Q
OUTおよびコンベヤ先端から排出中ホッパまでの距離
0、コンベヤ速度Vよりコンベヤ先端から排出完了予
測終端までの距離L1を演算で求める。 L1 =L0{(W/Q OUT ×V}原料排出完了予測終端通過時間演算部5では 、この演算
結果 1 と、コンベヤ先端から同一排出グループホッパ
までの距離L2及びコンベヤ速度Vにより、現在排出中
原料排出完了予測終端が同一排出グループホッパ下を通
過するまでの時間T2を演算する。 2 =(L 1 −L 2 )/V 図3にその詳細を示すが、本例では、現在排出中ホッパ
がNo.1ホッパで、No.4ホッパが同一排出グループの場合
において、No.1ホッパ原料排出完了予測終端がNo.4ホッ
パ下通過までの時間T2を求める例を示している。
【0010】3) 排出開始余裕時間演算部6では、1),
2)で求めた演算結果より、未排出の秤量ホッパの排出開
始余裕時間Tを演算し、次いで排出可否判断部7で排出
の可否を演算する。
【0011】4) 第1ホッパ〜第Nホッパの排出制御演
算部10−1〜10−Nによる現在排出中ホッパと同一
の排出グループホッパすべての排出可判断結果により、
今回排出ホッパを今回排出ホッパ決定演算部9で決定す
る。すなわち、排出順を決定する。本演算は排出完了直
前までリアルタイムに実行する。演算ルールを次に示
す。 ルール1:if T>0が1槽未満 then 排出し
ない ルール2:if T>0が1槽 then T>0
の槽が今回排出槽 ルール3:if T>0が2槽以上 then T>0
の槽の中の輸送基本パターンに合致した槽が今回排出槽
【0012】5) 現在排出中ホッパの原料終端あるいは
原料排出完了予定終端をトラッキングし、今回排出決定
ホッパ真下通過で、排出装置制御部11より、排出装置
24(図2参照)の排出指令(ゲート開指令)を出力す
る。以上のような制御により、目的の鉱石配合を、輸送
コンベヤ26上で原料切れなく連続的に排出することが
できる。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、原料秤量排出スケジュールおよび原料輸送基本パタ
ーン設定部を有する原料配合制御において、秤量ホッパ
の排出完了点を自動判断する手段と、次に排出すべくホ
ッパの排出開始余裕時間を演算する手段および今回排出
ホッパの排出順序を自動的に演算する手段を設けたこと
により、目的の鉱石配合を短時間でかつ原料切れなく連
続的に排出することが可能となる。さらに本発明の対象
とするところは、高炉に限らず直接還元炉等の原料排出
制御にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 原料排出制御演算部のブロック図である。
【図2】 排出装置の例を示す概略図である。
【図3】 各変数を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 原料秤量・排出スケジュール設定部、2 秤量完了
残時間演算部、3 原料排出グループ設定部、4 排出
完了予測演算部、5 原料排出完了予測終端通過時間演
算部、6 排出開始余裕時間演算部、7 排出可否判断
部、8 原料輸送基本パターン設定部、9 今回排出ホ
ッパー決定演算部、10−1〜10−N各ホッパーの排
出制御演算部、11 排出装置制御部、21 鉱石庫、
22 切出装置、23 原料排出グループ記号、24
排出装置、25 輸送(排出)原料、26 輸送コンベ
ヤ、27 配合ホッパ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の手段を備えた高炉原料装入制御装
    置。 1) 配合ホッパの受鉱条件が成立した時点から配合ホッ
    パ受鉱完了時点まで、ホッパの現在秤量値Wと秤量能力
    実績値Qに基づいて、各秤量ホッパの秤量完了残時間T
    1を常時演算し、かつ、秤量完了したホッパから排出し
    ている原料の排出完了予測終端が同一排出グループとし
    て決定している秤量ホッパの真下を通過するまでの時間
    を常時演算し、それぞれの演算結果から同一排出グルー
    プとして決定しているホッパの排出開始余裕時間Tを演
    算する手段。 2) 上記、排出開始余裕時間演算結果Tと、前方排出、
    後方排出の原料輸送基本パターン設定から、今回排出ホ
    ッパの排出順序を自動的に演算する手段。 3) ホッパの現在秤量値Wと排出能力実績値、コンベヤ
    速度Vおよび同一排出グループホッパ間の距離から、現
    在排出しているホッパの排出完了予測終端を演算する手
    段。
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