JP3981918B2 - 高炉設備の秤量演算処理方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉設備のＰＬＣ秤量演算での処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ＰＬＣ秤量演算での処理方法は、図２に示すように各秤量ホッパ（略称ＷＨ）の各演算処理毎に実行する方法をとっていた。
図において、秤量ホッパ原料無しである空の状態で空量演算処理である、Ｔ空→Ｔ空記憶、秤量目標値、等を行い、秤量ホッパ上部にあるフィーダ等より原料４を切り出し秤量し、秤量目標値の重量を検出すると満量演算処理である、Ｔ満→Ｔ満記憶、切り出し量、等を行い、秤量ホッパの排出要求で原料４を排出し、原料４排出完了状態で空とする。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが従来技術では、複数の秤量ホッパの秤量演算処理が重なるとプログラム動作時間が延びる。また、演算処理の実行タイミングは秤量ホッパの満・空等のシーケンスで決定され、通常同期がとられていないため、秤量演算処理が重なるホッパ数が一定でなく、プログラム動作時間の延びも一定しない。このためスキャンタイムの設定を全秤量ホッパの秤量演算処理プログラム動作時間を加味した設定にしなければならないという問題があった。
そこで、本発明は秤量演算におけるプログラム動作時間の延びを一定にし、その延びも計算できるようにすることを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は高炉設備のホッパに切り出される原料の切り出し重量実績等を、ＰＬＣで重量信号をもとに複数秤量ホッパの演算を行う秤量演算において、ＰＬＣの１スキャンに１ホッパの秤量演算を行うものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図１は動作の概念ブロック図及びフローチャートである。
１は秤量ホッパ制御シーケンスで、秤量ホッパ毎のシーケンスであり、秤量ホッパ原料無しである空の状態から、秤量ホッパ上部にあるフィーダ等より原料４を切り出し秤量し、秤量目標値の重量を検出すると満とし、秤量ホッパの排出要求で原料４を排出し、原料４排出完了状態で空とする。ここで、例えば秤量ホッパに切り出した量の秤量演算は、ロードセル等５からの重量Ｔ満−Ｔ空となる。そして、本技術実現のため、これらの秤量演算が必要なシーケンス上のタイミングを秤量演算処理（以下ＪＯＢと略）指令とし明確化する。
２は秤量ホッパ制御シーケンスから出力されるＪＯＢ指令を、一旦受け付けるＪＯＢ予約テーブルであり、ＪＯＢ数（ｎ）×秤量ホッパ数（ｍ）分のフラグが用意される。
３は、ＪＯＢ Ｎｏ．（ｘ）と演算内容の対応を定義する対応表であり、例えばＪＯＢ１指令に対して、切り出し量秤量演算、重量Ｔ満−Ｔ空の演算項目が格納されている。
まず、秤量ホッパシーケンス１より、ホッパ毎にシーケンス上秤量演算が必要なタイミングになるとＪＯＢ指令を出力する。その際後述のＪＯＢ完了信号が返ってくるまでシーケンスは待機状態となる。
つぎに、このＪＯＢ指令が出力される毎に秤量ホッパＮｏ．とＪＯＢ Ｎｏ．で分類し、ＪＯＢ予約テーブル２にＪＯＢ予約フラグとして記憶する。
ＪＯＢ予約テーブル２から１ＳＣＡＮに１つＪＯＢフラグ情報を取り出し、秤量ホッパＮｏ．（ｙ）とＪＯＢ Ｎｏ．（ｘ）を抽出する（Ｓ１００）。このＪＯＢ Ｎｏ．（ｘ）と、ＪＯＢ Ｎｏ．と演算内容の対応表により演算項目を決定する（Ｓ１０１）。この秤量ホッパＮｏ．（ｙ）と演算項目を秤量演算部へ渡し演算をする（Ｓ１０２）。ここでＪＯＢ Ｎｏ．（ｘ）により秤量目標値演算や秤量実績値切り出し量演算等演算内容が異なる。その後、演算した秤量ホッパとＪＯＢ Ｎｏ．に対するＪＯＢ完了信号をＯＮさせ、該当秤量ホッパのシーケンスを進める。
【０００６】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば複数の秤量ホッパの秤量演算処理が重なった場合でも秤量演算が１ＳＣＡＮに１回分しか動作しないので、プログラム動作時間(SCAN TIME)は延びが１ホッパ分で済む。また、秤量演算に関する最長動作時間も演算の最も長いものと固定できるのでSCAN TIMEの計算が容易であるという効果がある。ここでＪＯＢ予約テーブルにＪＯＢ予約フラグとして記憶され、実際に演算されるまでの演算待ち時間は最大数秒出るが、空タイマや満落ち着き時間に比べて極端に短いので無視可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示すプログラムフロー図
【図２】従来の技術を示すプログラムフロー図
【符号の説明】
１ 秤量ホッパ制御シーケンス
２ ＪＯＢ予約テーブル（ＰＬＣ内部メモリ）
３ ＪＯＢ−演算対応表
４ 原料
５ ロードセル等
Ｓ１００ ＪＯＢ検索部
Ｓ１０１ 演算内容決定部
Ｓ１０２ 秤量演算部

Claims (1)

1. 高炉設備のホッパの原料秤量と排出での重量に関する秤量目標値演算や秤量実績値切り出し量演算、実績値をＰＬＣ（プログマブル・ロジック・コントローラ）で多数の秤量ホッパの演算を行う秤量演算処理方法において、
   秤量ホッパ原料無しである空の状態から、秤量ホッパ上部にあるフィーダ等より原料を切出して秤量し、秤量目標値の重量を検出すると満となり、原料排出完了状態で空とする秤量制御シーケンスと、
   前記秤量制御シーケンスの各ステップから出力される各種の重量に関する演算指令をＪＯＢ指令として一旦受け付けるＪＯＢと秤量ホッパ数分用意されたＪＯＢ予約テーブルと、
   ＪＯＢ Ｎｏと演算内容の対応を定義する対応表を備え、演算内容と秤量ホッパを検索し演算する演算部とを備え、
   秤量演算処理が重なった場合でも前記ＪＯＢ予約テーブルから１スキャンに１つＪＯＢフラグ情報を取り出し、秤量ポッパＮｏとＪＯＢ Ｎｏを抽出するステップ（Ｓ１００）と、このＪＯＢ Ｎｏと前記対応表により演算項目を決定するステップ（Ｓ１０１）と、この秤量ポッパＮｏと演算項目を秤量演算部へ渡して秤量演算するステップ（Ｓ１０２）と、
   各ホッパーのシーケンスはＪＯＢ完了信号が返ってくるまで待機状態とし、そのＪＯＢ完了信号によりシーケンスを進めるステップとからなることを特徴とする高炉設備の秤量演算処理方法。

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