JP3065659B2 - 抗不整脈性第三級アミン―アルケニル―フェニル―アルカンスルホンアミド - Google Patents

抗不整脈性第三級アミン―アルケニル―フェニル―アルカンスルホンアミド

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JP3065659B2 JP2510467A JP51046790A JP3065659B2 JP 3065659 B2 JP3065659 B2 JP 3065659B2 JP 2510467 A JP2510467 A JP 2510467A JP 51046790 A JP51046790 A JP 51046790A JP 3065659 B2 JP3065659 B2 JP 3065659B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、第三級アミン基とアルカンスルホンアミド
置換フェニルとの間にアルケニル結合を有する化合物に
関する。これらの新規なアルカンスルホンアミドは、心
筋の有効不応期を延長し、心不整脈を治療するのに有用
である。
抗不整脈薬は心筋や伝導組成の電気生理学的な性質に
作用する。典型的には、心臓の律動性収縮は、心筋や伝
導組織が電気インパルスに応答する能力に依存する。心
臓の筋肉や伝導組織の伝導性が動脈の閉塞または疾患に
よって変化する場合には、生命に脅威を与える心臓血管
の劣化がありうる。したがって、心筋や伝導組織の電気
生理学的な性質を治療して律動性収縮を回復させること
が望ましい。
律動性収縮を回復させる1つの手段は、活動電位の持
続期間を選択的に延長すると共に、心臓における伝導に
有意な作用を与えることなく心臓細胞の不応期を随伴的
に増大させるような抗不整脈薬を用いることである。こ
のような薬剤はIII類の抗不整脈薬として分類される。
良好な生物学的利用能を有し、血圧や心拍数のような他
の循環系パラメータに影響を与えないIII類の抗不整脈
薬が絶えず捜し求められている。本発明の化合物は、抗
不整脈性の障害または疾患に病んでいる哺乳類を治療す
るのに適したIII類の抗不整脈薬である。
情報開示の陳述 本発明の化合物は、一般的には、欧州特許第0164865
号に記載された化合物に関連している。これらの化合物
は本発明の化合物を調製する際の中間体として使用し得
る。
欧州特許出願EP 0134424号は、本発明のアルカンスル
ホンアミドの異性体である化合物の第四級アンモニウム
塩を開示している。
ティ・ケイ・モーガン・ジュニア(T.K.Morgan,Jr.)
ら、ジャーナル・オブ・メデジィナル・ケミストリー
(J.Med Chem.)、29、1398(1986)は、第三級アミン
−アルカンスルホンアミド化合物を報告している。
米国特許第3,341,584号および第3,478,149号は、スル
ホンアミド化合物を開示しているが、このうちのいくつ
かは本発明の化合物を調製するための中間体として使用
し得る。
スルホンアミド含有化合物と抗不整脈活性とに関する
実施例を含む他の米国特許には、ドマリニス(DeMarini
s)らの第4,507,320号、モロイ(Molloy)らの第4,569,
801号および第4,596,827号、ならびにゴウルド(Goul
d)らの第3,574,741号がある。
発明の概要 本発明は、1つの態様において、式Iで表される化合
物および薬理学的に許容されるその塩に向けられてい
る。式Iは以下のように定義される:nは1〜3;RはC
1〜4アルキル;R1は水素またはC1〜4アルキル;R2
1〜10アルキル;R3は、C1〜10アルキル(これは、
1〜8個のフッ素原子、または1〜3個の水酸基、1〜
3個のC1〜5アシルオキシ基または1〜3個のC
1〜4アルコキシ基によって置換されていてもよい)、
3〜10シクロアルキル、C3〜10アルケニルまたはア
リール、ヘテロアリールまたはC3〜7シクロアルキル
で置換されたC1〜7アルキルであり、R2およびR3にお
ける炭素数の和は5より大きく、R2およびR3は窒素原子
と共に、1個の窒素原子と4〜8個の炭素原子とを有す
る飽和のヘテロ環式基を形成するか、あるいは4位の置
換基がC1〜10アルキル、アリール、ベンジル、または
ヘテロアリールであってよい4−置換ピペラジン基を形
成し;そしてXは水素、水酸基、C1〜4アルコキシ、
1〜4アルキル、トリフルオロメチルまたはハロゲン
である。式Iで表される好ましい化合物は、XおよびR1
が水素のものである。ただし1回出現するR1がアルキル
である化合物も好ましい。式Iで表される化合物の一例
は、(E)−N−(4−(4−(エチルヘプチルアミ
ノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド
(E)−2−ブテンジオエート(2:1塩)である。
本発明は、もう1つの態様において、その薬理学的に
許容される塩を含め、式Iで表される化合物の治療有効
量を投与することからなる哺乳類における心不整脈を治
療する方法に関する。有効量は約0.01〜約300mgであ
る。好ましくは、この化合物は、経口投与、舌下投与、
経皮投与または非経口投与に適した投薬ユニット形態で
投与される。
式Iの化合物は、一般的には、心不整脈に病んでいる
患者に治療的投与を行うための薬理学的製剤または組成
物の形態に調製される。これらの化合物は、活動電位の
持続期間を選択的に延長すると共に、心臓における伝導
に有意な作用を与えることなく心臓細胞の不応期を随伴
的に増大させる薬剤である、III類の抗不整脈性化合物
として分類される。
発明の詳細な説明 心筋の有効不応期を延長し、哺乳類における心不整脈
を治療するのに有用なアルカンスルホンアニリドを開示
する。本発明の化合物は、後記する構造式表に示された
構造式Iにより表され、また、薬理学的に許容されるそ
の塩を含む。式Iは以下のように定義される:nは1〜3;
RはC1〜4アルキル;R1は水素またはC1〜4アルキル
であって、好ましくは、ただ1回出現するR1はアルキル
であり;R2はC1〜10アルキル;R3は、C1〜10アルキル
(これは、1〜8個のフッ素原子、または1〜3個の水
酸基、1〜3個のC1〜5アシルオキシ基または1〜3
個のC1〜4アルコキシ基によって置換されていてもよ
い)であるか、あるいはアリール、ヘテロアリールまた
はC3〜10シクロアルキルで置換されたC1〜7アルキ
ル;C3〜10シクロアルキル;C3〜10アルケニルであり、
R2およびR3における炭素数の和は5より大きく;そし
て、Xは水素、水酸基、C1〜4のアルコキシ、C
1〜4アルキル、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素)、ま
たはトリフルオロメチルである。
R2およびR3は共有する窒素と共に、1個の窒素原子と
4〜8個の炭素原子とを有する飽和のヘテロ環式基を形
成するか、あるいは4位の置換基がC1〜10アルキル、
アリール、ベンジル、またはヘテロアリールであってよ
い4−置換ピペラジン基を形成し得る。以下で定義する
ように、アリール基およびヘテロアリール基は、環炭素
原子を介してピペラジンに直接接合している。
「アルキル」とは、C1〜4、C1〜5、C1〜10
どのような称する数の炭素原子を含む直鎖または分技状
の炭素鎖である。「置換された」アルキルとは、アリー
ル、ヘテロアリールまたはシクロアルキルのような他の
化学基によって水素原子が置き換えられている直鎖また
は分岐状の炭素鎖である。「アルケニル」とは、3〜10
個の炭素原子を有し、不飽和度が少なくとも1であるよ
うな直鎖または分岐状の炭素鎖である。ハロゲンとは、
塩素、フッ素、臭素またはヨウ素の基を意味する。ハロ
ゲン置換とは、式I b(式中、ZはFまたはH)で示さ
れているように、炭素上の1個またはそれ以上の水素原
子がハロゲン原子で置き換えられていることを意味す
る。
「アリール」とは、フェニル環であるか、C1〜4
ルキル、C1〜4アルコキシ、ヒドロキシ、C1〜4
ルカンスルホンアミド、またはアミドやエステルを含む
カルボキシルのような1または2個の置換基を有する置
換フェニル環である。アリール基は、アルキル基に直接
結合しているか、あるいは酸素原子、窒素原子または硫
黄原子を介してアルキル基に結合している。
「ヘテロアリール」とは、1個の酸素原子もしくは硫
黄原子および/または1〜3個の窒素原子を含み得る五
員または六員の芳香ヘテロ環と定義され、環炭素原子ま
たは二級窒素への結合によって該アルキル基に結合して
いるか、あるいは環外窒素原子を介して該アルキル基に
結合しており、所望により、アミノ、ヒドロキシ、C
1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルまたはハロゲンか
ら選択される1または2個の置換基によって置換されて
いる。
「アルコキシ」とは、酸素に結合している水素が直鎖
または分岐状の炭素鎖で置き換えられているようなアル
コールまたはフェノールである。
「シクロアルキル」とは、3〜10個の炭素原子から形
成された環状構造である。この環状構造はアルキル置換
をも含んでよく、該全炭素数は、この置換も含めて数え
られる。
「アシルオキシ」とは、1〜5個の炭素原子を有する
カルボン酸と、アルコールとのエステルである。
PSO2NH基は、側鎖に対してベンゼン環のメタ位または
パラ位に結合している。
「薬理学的に許容される塩」とは、当該技術分野で周
知の手段のいずれかによって調製することのできる酸付
加塩である。典型的な酸付加塩には、塩酸塩、臭化水素
酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、プ
ロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、コ
ハク酸塩、酒石酸塩、シクロヘキサンスルファミン酸
塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼ
ンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フマル酸塩お
よびアミンに対する製薬学的に許容される他の対イオン
が含まれる。
式Iの化合物は、III類の抗不整脈薬が必要とされる
不整脈の治療に用いられる。式Iの化合物およびその組
成物は、ヒトを含む哺乳類のような治療すべき宿主にお
ける不整脈を制御するのに充分な量である治療有効量で
投与される。典型的には、式Iで表される抗不整脈薬
は、経口製剤または注射用製剤の形態で0.01〜300mgの
単位投与量で用いられる。好ましくは、式Iの化合物
は、経口、舌下または経皮、あるいは皮下注射、筋肉内
注射または静脈内注射などのような非経口のいずれかの
経路での投与のため、0.001〜10mg/kgの単位投与量で用
いられる。
本発明により投与される化合物の該投与量は、もちろ
ん、投与される化合物、投与経路、治療すべき個々の不
整脈などを含む患者を取り巻く状況によって決定され
る。
式Iの化合物は、経口投与または非経口投与いずれか
の典型的な製剤の形態に処方することができる。例え
ば、式Iの化合物は、ラクトース、シュークロース、デ
ンプン粉、セルロース、硫酸カルシウム、安息香酸ナト
リウムなどのような数多くの適当な製薬学的希釈剤およ
び担体のいずれかを混合することによって組成物の形態
に処方することができる。このような組成物は、錠剤の
形態に圧縮成形されるか、あるいは経口投与に適したゼ
ラチンカプセルの形態にカプセル化され得る。
経口投与に適したゼラチンカプセルは、式Iの化合物
を、例えば約0.1〜約100mgの量で含有することができ
る。このような処方物は、個々の症状および治療すべき
患者に依存して必要とされる程度に経口投与することが
できる。
非経口投与については、式Iの化合物は、筋肉内投与
用または静脈内投与用に処方することができる。重篤な
心不整脈に病んでいる患者を治療する場合には、速やか
に正常な心臓の律動に戻すために、式Iの化合物を静脈
内インフュージョンによって投与することが望ましいこ
とがありうる。次いで、そのような正常な状態を、経口
投与によって維持することができる。
また、本発明の組成物は、皮膚を介して投与が行われ
る持続放出を行う経口投与形態や、制御された放出を行
う投与形態であってもよい。このような組成物は、当業
者に公知なものであるか、クリーム、ゲル、ペーストま
たは液体のような公知の組成物から通常の実験により確
認することができる。典型的な経皮化合物は、ポリエチ
レングリコール、トリアセチン、プロピルカーボネー
ト、エタノールおよびイソプロピルミリステートであ
る。式Iの化合物は、同一または異なる作用機構を有す
る他の抗不整脈薬と組み合わせてもよい。例えば、この
組み合わせには、キニジン、トカイナイド、リドカイン
などのI類の抗不整脈薬、プロプラノロール、ソタロー
ル、アテノロールなどのII類の抗不整脈薬、クロフィリ
ウム、ソタロール、アミオダロンおよびメオベンチンの
ようなIII類の抗不整脈薬、およびベラパミルまたはジ
ルチアゼムのようなIV類の抗不整脈薬が含まれる。
式Iの化合物は、適当なベンジルアルコールを脱水す
ることにより調製される。適当な出発原料の例は、欧州
特許第0164865号および第0233051号、米国特許第3,341,
584号、第3,478,149号に記載されている。これらの文献
は、すべて参照文献として、ここに援用する。脱水操作
は、クロロホルムまたは塩化メチレンのような溶媒中、
0〜40℃の温度でトリフルオロ酢酸を用いて行われ得
る。一般に、(E)配置を有する(トランス)オレフィ
ンが主生成物であり、好ましい生成物でもある。本発明
の化合物を調製する際に有用な他の中間体は、引用した
該特許には開示されていないアルコールであって、対応
するR3基が、フッ素化されたアルキル、アルケニルまた
は、ヒドロキシ、アシロキシまたはアルコキシによって
置換されたアルキルであるか、あるいはR3が、アリー
ル、ヘテロアリールまたはC3〜7シクロアルキルで置
換されたC1〜7アルキル(式I′)であるようなアル
コールである。したがって、これらの中間体およびそれ
らのエナンチオマーは本発明の一部である。
式Iの化合物を、摘出され、灌流されたウサギの心臓
組織系における電気生理学的な活性について評価した。
使用した方法は以下のとおりであった: 雌雄両方のニュージーランドシロウサギ(1.5〜2.0k
g)を麻酔し、それらの心臓を摘出した。心臓を、氷冷
した灌流液中に浸漬しながら、右心房(RA)、乳頭筋
(PAP)、および右心室の筋肉片(RV)を分離した。灌
流液は、95%酸素および5%二酸化炭素で酸素が絶えず
供給され、以下のものがmM濃度で含まれていた:NaCl11
8.0;KCl5.4;NaHCO325.0;MgCl21.2;KH2PO41.0;CaCl22.4;
クルコース110.0およびピルビン酸2.0。低酸素条件の間
に、灌流液を、83%窒素、10%二酸化炭素および7%酸
素の混合物にさらした。正常酸素条件の間のpHは約7.4
であり、低酸素条件の間にpHは約7.2にまで低下した。
各組織を、プラチナ刺激電極を有するプレキシガラス
製のホルダー上に載置し、循環ヒート・ポンプによって
30℃に維持された容量100mlの槽内に吊した。すべての
組織は絹縫合糸で力−変位トランスデューサーに取り付
けられ、500〜1000mgの組織依存前負荷が加えられた。R
Aは自然に収縮させた。RVおよびPAPは、2Xの閾値で、周
波数が1Hzおよび3Hzの4msec矩形波パルスにより刺激さ
れた。(実効的な不応期の測定はERP1およびERP3であ
り、伝導時間の測定はCT1およびCT3である)。測定の間
に、これらの組織は2Hzの静止割合で刺激された。各組
織は、それ自体のベースライン対照として供され、実験
前2時間の平衡期間が与えられた。この期間に、灌流液
を10〜15分ごとに供給した。
上記薬剤の試験溶液を、薬剤を、溶解促進のために1m
lあたり1滴のNaOH(pH9.4)を加えた蒸留水に溶解させ
ることにより調製した。
測定は、10-7、10-6、または10-5Mの薬剤に15分間さ
らし、低酸素条件下にて、10-5Mの薬剤に15分間さらし
た後、各組の組織について行った。
自働性(RATE)、収縮力(FOC)および閾値を、ポリ
グラフ上で直接測定した。心臓組織のEPRは、定義によ
り、基本的ドライブ(S1)と、組織内を伝播しない早期
のインパルス(S2)との間における最も長いカップリン
グ間隔である。S2刺激が8番目ごとのS1後に導入され、
不応性の安定化のための時間を許容する。不応期の測定
はデジタル・タイミング回路によって行った。これらの
不応期測定の分解能は、約6msecであった。伝導時間測
定(CT)は、テフロンで被覆された双極性の銀電極をRV
片の心内膜表面に静かに載置し、得られた心電図をオッ
シロスコープ上に表示することにより、msec単位で直接
記録した。CTの上昇は伝導速度の減少と等しい。
試験に用いた式Iの化合物は、欧州特許第0164865号
に記載されているN−(4−(4−(エチルヘプチルア
ミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニル)メタンスル
ホンアミド(E)−2−ブテンジオエート(2:1塩)の
側鎖ヒドロキシ部分の脱水物である、(E)−N−(4
−(4−(エチルヘプチルアミノ)−1−ブテニル)フ
ェニル)メタンスルホンアミド(E)−2−ブテンジオ
エート(2:1塩)(実施例1を参照)であった。この化
合物は、EPR1およびEPR3の両方について実質的な増加を
もたらし、低酸素の間のEPRを増大させ、CTを3Hz延長さ
せた。この観測の異常な様子は、低酸素の間に、6つの
乳頭筋のうちわずか1つが読み取り可能な信号を生ずる
のに充分な強さで収縮し得たということである。この系
を収縮の測定に用い、組織の不応性を測定する。このサ
イズの1つの群のうち1つまたはおそらく2つの組織が
低酸素に抵抗できないこともあるが、この試験におい
て、83%は応答することができなかった。収縮できなか
った1つの組織については、EPR3が、かなり延びた。こ
のことは、この化合物を用いることにより、低酸素の間
における心臓の活性が非常に選択的に抑制されることを
示唆している。
データは未処理の平均値として報告してある。星印
(*)は、百分率値に基づく、対照に対してp<0.05の
信頼度を示す。FOCは、2.0Hzにおけるmg単位の収縮力で
ある。ERP1は、1.0Hzにおけるミリ秒単位の有効不能期
である。EPR3は、3.0Hzにおけるミリ秒単位の有効不応
期である。RATEは、1分あたりの拍動における自発的な
右心房の心拍数である。 表2 伝導時間の結果 実施例1 1Hz 3Hz 10-7M −7 3 10-6M −3 7 10-5M 11 21* 低酸素 48 79 データは百分率のベースライン平均値として報告して
ある。星印(*)は、対照に対して、p<0.05の信頼度
を示す。
実施例1 (E)−N−(4−(4−(エチルヘプチル
アミノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンア
ミド(E)−2−ブテンジオエート(2:1塩)(式I a) 1.75mlのトリフルオロ酢酸と1.74mlのCH2Cl2との混合
物に、室温で、窒素雰囲気下にて、0.63gのN−(4−
(4−(エチルヘプチルアミノ)−1−ヒドロキシブチ
ル)フェニル)メタンスルホンアミドを添加した。この
混合物を室温で24時間撹拌した。窒素気流下で揮発分を
蒸発させ、残渣をEtOAcおよび飽和NaHCO3の間で分配し
た。有機抽出物を集めて、食塩水で洗浄した。(MgS
O4)乾燥後、有機溶液を真空下で濃縮した。残渣を200m
lのシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーに
付し;15%MeOH/CHCl3で溶出した(8mlの画分を採取し
た)。画分26〜42を集めて濃縮し、0.36gの清浄な生成
物を得た。1H NMR(300MHz、CDCl3)は、δ6.40(d,1,J
=16Hz,ArCH=CH)、6.04(p,1,ArCH=CH)を有してい
た。この物質を、先に実施した2回の実験から得られた
生成物と合わせて、EtOAcおよび8%NaHCO3水溶液の間
で分配して0.96g(2.62mmol)の遊離塩基を得、これ
を、0.152g(1.31mmol)フマル酸のエタノール溶液と合
した。この混合物を少量に濃縮して濁点に達するまでEt
2Oで処理し、冷却して結晶化した。EtOH/Et2Oから再結
晶して0.75gのヘミフマレートを得た。mp.112−3℃。N
MR、質量スペクトルおよびIRは、予想の構造と一致し
た。元素分析、計算値(C20H34N2O2S・0.5C4H4O4):C,6
2.23;H,8.55;N,6.60;S,7.55、実測値:C,62.11;H,8.72;
N,6.52;S,7.41。
実施例2 (E)−N−(4−(4−(ヘキサヒドロ−
1H−アゼピン−1−イル)−1−ブテニル)フェニル)
メタンスルホンアミド (E)−N−(4−(4−(ヘキサヒドロ−1H−アゼ
ピン−1−イル)−1−ブテニル)フェニル)メタンス
ルホンアミド(2.0g、5.87mmol)を7mlのCH2Cl2に溶解
し、この混合物を氷浴で冷却し、7mlのトリフルオロ酢
酸を20分間かけて滴下して処理した。この混合物を室温
で48時間撹拌し、窒素気流下で揮発分を除去した。残渣
をEtOAcで希釈し、冷却した希NaHCO3で2回、水で1回
洗浄した。水性洗液を合し、EtOAcで抽出した。有機抽
出物を合し、食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮
して1.92gの粗生成物を得た。0.87NH4OH、8.7MeOH CH2C
l2を用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによ
り、0.73g(38.6%)の生成物を得た。分析試料を、Et2
O/ペンタンから結晶化させたところ、そのmp.は73−4
℃であった。IR、NMRおよび質量スペクトルは、予想の
構造を裏付けるものであった。元素分析、計算値(C17H
26N2O2S):C,63.22;H,8.12;N,8.69;S,9.95、実測値:C,6
2.94;H,8.00;N,8.44;S,9.95。
実施例3 (E)−N−(4−(4−(ジブチルアミ
ノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド
(E)−2−ブテンジオエート(2:1塩) N−(4−(4−(ジブチルアミノ)−1−ヒドロキ
シブチル)フェニル)メタンスルホンアミド(2.08g、
5.48mmol)の8mlのCH2Cl2中溶液を、氷浴で冷却し、8ml
のCF3COOHを10分間かけて滴下した。この混合物を室温
で48時間撹拌した。窒素気流下で揮発分を除去し、残渣
をEtOAcで希釈し、冷却した希NaHCO3で2回洗浄した。
集めた水性洗液を追加のEtOAcで抽出した。集めた有機
抽出物を食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮して
粗生成物を得た。0.87NH4OH(8%MeOH/CH2Cl2)を用い
たシリカゲル上でのクロマトグラフィーにより、1.11g
(49.3%)の生成物を得た。ヘミフマレートを調製し、
アセトンから結晶化して1.07gを得た。mp.131−2℃(1
24℃で軟化)。IR、NMRおよび質量スペクトルは、予想
の構造を裏付けるものであった。元素分析、計算値(C
19H32N2O2S・0.5C4H4O4):C,61.43;H,8.35;N,6.82;S,7.
81、実測値:C,61.44;H,8.71;N,6.53;S,7.48。
実施例4 実施例2に記載の方法において、表3に示す出発アル
コールをトリフルオロ酢酸で処理して式Iの化合物であ
る表4に示す生成物を得る。出発アルコール(1〜7)
の調製は欧州特許第0164865号に記載され、出発アルコ
ール(8)の調製は欧州特許第0233051号に記載されて
いる。 表3 1)N−(4−(4−(ジプロピルアミノ)−1−ヒド
ロキシブチル)フェニル)イソプロパンスルホンアミド 2)N−(4−(3−(エチルヘプチルアミノ)−1−
ヒドロキシプロピル)フェニル)メタンスルホンアミド 3)N−(4−(3−(ヘキサメチレンイミノ)−1−
ヒドロキシプロピル)フェニル)メタンスルホンアミド 4)N−(4−(3−(ジブチルアミノ)−1−ヒドロ
キシプロピル)フェニル)メタンスルホンアミド 5)N−(4−(4−(ヘプタメチレンイミノ)−1−
ヒドロキシブチル)フェニル)メタンスルホンアミド 6)N−(3−(4−(エチルヘプチルアミノ)−1−
ヒドロキシブチル)フェニル)メタンスルホンアミド 7)N−(4−(4−(デシルエチルアミノ)−1−ヒ
ドロキシブチル)フェニル)メタンスルホンアミド 8)N−(4−(1−ヒドロキシ−3−(4−(4−ピ
リジニル)−1−ピペラジニル)プロピル)フェニル)
メタンスルホンアミド 9)N−(4−(4−(ヘキサメチレンイミノ)−1−
ヒドロキシペンチル)フェニルメタンスルホンアミド 10)N−(4−(4−(ジブチルアミノ)−1−ヒドロ
キシペンチル)フェニル)メタンスルホンアミド 表4 1)(E)−N−(4−(4−(ジプロピルアミノ)−
1−ブテニル)フェニル)イソプロパンスルホンアミド 2)(E)−N−(4−(3−(エチルヘプチルアミ
ノ)−1−プロペニル)フェニル)メタンスルホンアミ
ド 3)(E)−N−(4−(3−(ヘキサメチレンイミ
ノ)−1−プロペニル)フェニル)メタンスルホンアミ
ド 4)(E)−N−(4−(3−(ジブチルアミノ)−1
−プロペニル)フェニル)メタンスルホンアミド 5)(E)−N−(4−(4−(ヘプタメチレンイミ
ノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド 6)(E)−N−(3−(4−(エチルヘプチルアミ
ノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド 7)(E)−N−(4−(4−(デシルエチルアミノ)
−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド 8)(E)−N−(4−(3−(4−(4−ピリジニ
ル)−1−ピペラジニル)−1−プロペニル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 9)(E)−N−(4−(4−(ヘキサメチレンイミ
ノ)−1−ペンテニル)フェニルメタンスルホンアミド 10)(E)−N−(4−(4−(ジブチルアミノ)−1
−ペンテニル)フェニル)メタンスルホンアミド 実施例5 N−(4−(4−(エチル(6−ヒドロキシ
ヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 工程I 2−メチルシクロヘキサノン(11.1g、0.099mo
l)のクロロホルム(15ml)中溶液を、20分間かけて、
窒素雰囲気下にて、m−クロロ過安息香酸(24.6g、0.1
43mol)のクロロホルム(250ml)中撹拌懸濁液に添加し
た。3時間40分後、この混合物を重炭酸ナトリウム水溶
液中に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出物を食塩水
で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残渣を少量のK
2CO3から蒸留して9.58g、bp.78〜79℃(2.5〜3mmHg)の
6−ヒドロキシヘプタン酸ε−ラクトンを得た。
工程II 乾燥したエチルアミン塩酸塩(3.26g、0.04mo
l)のトルエン中、撹拌懸濁液を、窒素雰囲気下にて、
氷浴中で冷却し、40分間にわたってトリメチルアルミニ
ウムの2.0Mヘキサン溶液20mlで処理した。この混合物
を、0℃で10分間、室温で2.5時間保持した。得られた
溶液の一部(46.8ml)を、窒素雰囲気下で15分間にわた
って、工程Iで得られた生成物(2.0g、0.016mol)のト
ルエン(100ml)中溶液に添加した。この混合物を80℃
で3時間加温し、冷却し、そして希HClに連続的に添加
した。生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を(MgSO
4)乾燥し、濃縮して2.27gのN−エチル−6−ヒドキシ
ヘプタンアミドを得た。
工程III LiAlH4(2.65g、0.0697mol)のTHF(60ml)
中、撹拌懸濁液を、窒素雰囲気下にて、氷浴中で冷却
し、20分間にわたって、工程IIで得られた生成物(4.6
g、0.0266mol)のTHF(60ml)溶液で処理した。この混
合物を30分間にわたって室温に加温し、次いで穏やかに
3.5時間還流した。これを、再び氷浴中で冷却し、まず
水(6ml)で慎重に処理し、次いで2.5N NaOH(5.1ml)
で処理した。この混合物を室温で1時間撹拌し、濾過し
た。濾液を濃縮してヘキサンから結晶化させて、2.63g
のエチル(6−ヒドロキシヘプチル)アミンを得た。m
p.37〜38℃。分析試料のmp.は、39〜41℃であった。元
素分析、計算値(C9H21NO):C,67.87;H,13.29;N,8.80、
実測値:C,67.69;H,13.45;N,8.81。
工程IV 4−((メタンスルホニル)アミノ)−γ−オ
キソベンゼンブタン酸(EP 164 865に記載)(0.49g、
1.8mmol)のTHF(15ml)中、撹拌溶液を、窒素雰囲気下
にて、トリエチルアミン(0.28ml)で処理し、−8℃に
冷却し、そして5分間にわたってイソブチルクロロホル
メート(0.26ml、2.04mmol)で処理した。この混合物
を、−5〜−8℃で、90分間保持し、次いで30分間にわ
たって、工程IIIで得られた生成物(0.31g、1.95mmol)
およびトリエチルアミン(0.28ml)のTHF(10ml)中溶
液で処理した。この混合物を、−8℃で2時間保持し、
次いで1N HCl(19.2ml)中に注いだ。生成物をEtOAcで
抽出し、この抽出物液、水、NaHCO3水溶液、水および食
塩水で連続的に洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。
残渣をEtOAc−ヘキサンから結晶化させて、0.36g(48.6
%)のN−エチル−N−(6−ヒドロキシヘプチル)−
γ−オキソ−4−((メタンスルホニル)アミノ)ベン
ゼンブタンアミドを得た。mp.78〜80℃。
工程V 工程IVで得られた生成物(1.34g、3.28mmol)
のTHF(25ml)中溶液を、45分間にわたって、窒素雰囲
気下にて、LiAlH4(0.31g、8.2mmol)のTHF(10ml)
中、氷冷撹拌懸濁液に添加した。この混合物を氷浴中で
90分間保持し、次いで酒石酸ナトリウムカリウムの飽和
水溶液(6.5ml)および水(6.5ml)の溶液で慎重に処理
した。この混合物を氷浴中で90分間撹拌し、次いでEtOA
cで抽出した。この抽出液を食塩水で洗浄し、(MgSO4
乾燥し、濃縮し、残渣を1%NH4OH−10%MeOH−CHCl3
用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーに付し、式
I′の化合物である標題生成物を0.72g得た。高分解能F
AB質量スペクトルは、m/z 401に(M+H)を有して
いた。理論値(C20H37N2O4S):401.24;実測値:401.248
0。
実施例6 (E)−N−(4−(4−(エチル(6−ヒ
ドロキシヘプチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例5の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
実施例7 N−(4−(4−(エチル(2−シクロヘキ
シルエチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 工程I 4−((メタンスルホニル)アミノ)−γ−オ
キソベンゼンブタン酸(EP 164 865に記載)(20g、0.0
737mol)のTHF(600ml)中、撹拌懸濁液を、13.7ml(0.
098ml)のトリエチルアミンで処理し、氷−メタノール
浴中で、−12℃に冷却した。この混合物に、イソブチル
クロロホルメート(12.7ml、0.098mol)を滴下して処理
し、−12℃で1.5時間保持した。次いで、エチルアミン
(4g、0.089mol)およびトリエチルアミン(13.7ml、0.
098mol)のTHF(173ml)中溶液を滴下した。この混合物
を、−12℃で3時間保持し、780mlの氷冷1N HCl中に注
いだ。この混合物に窒素を吹き込んでTHFを除去した。
濾過して固形分を集め、NaHCO3水溶液および水で洗浄
し、真空下で乾燥して14.27gの粗生成物を得た。酸性濾
液をEtOAcで抽出することにより、さらに生成物(4g)
を得た。生成物を合し、MeOHで洗浄し、乾燥して13.75g
のN−エチル−γ−オキソ−4−((メタンスルホニ
ル)アミノ)ベンゼンブタンアミドを得た。分析試料を
アセトニトリルから再結晶させたところ、mp.は210〜21
3℃であった。元素分析、計算値(C13H18N2O4S):C,52.
34;H,6.08;N,9.39;S,10.75、実測値:C,52.02;H,6.26;N,
9.28;S,10.63。
工程II 工程Iで得られた生成物(3.0g、0.010mol)
を、少量ずつ、窒素雰囲気下にて、LiAlH4(1.15g、0.0
30mol)のTHF(75lm)中、氷冷撹拌混合液に添加した。
この混合物を氷浴中で1時間、室温で2時間保持した。
次いで、これを、さらに100mlのTHFと混合し、数分間還
流し、室温で18時間保持した。この混合物を、酒石酸ナ
トリウムカリウムの飽和溶液69mlで慎重に処理し、そし
て1時間撹拌した。次いで、これをEtOAcで抽出した。
抽出液を希塩化ナトリウム溶液で洗浄した。水層に生成
物が含まれており、この水層を濃縮し、最後に凍結乾燥
させた。得られた固形物をMeOHで抽出した。メタノール
溶液を濃縮し、残渣をCH2Cl2で抽出した。CH2Cl2溶液を
濃縮して1.6gの粗生成物を得、これを1%NH4OH−10〜2
0%MeOH−CHCl3を用いたシリカゲル上でのクロマトグラ
フィーに付した。生成物をMeOH−EtOAcから結晶化させ
たところ、540mgのN−(4−(4−(エチルアミノ)
−1−ヒドロキシブチル)フェニル)メタンスルホンア
ミドを得た。mp.174〜176℃。分析試料をMeOHから結晶
化させたところ、そのmp.は178.5〜180.5℃であった。
元素分析、計算値(C13H22N2O3S):C,54.52;H,7.74;N,
9.78;S,11.20、実測値:C,54.40;H,7.84;N,10.00;S,11.0
2。
工程III シクロヘキシル酢酸(2.26g、0.0159mol)お
よびトリエチルアミン(2.28ml、0.0163ml)のTHF(120
ml)中、撹拌溶液を、−8℃に冷却し、イソブチルクロ
ロホルメート(2.12ml、0.0163ml)を滴下して処理し
た。この混合物を、−8℃で1.5時間保持し、次いで工
程IIで得られた生成物(4.0g、0.014mol)およびトリエ
チルアミン(2.28ml、0.0163mol)のTHF(160ml)中、
混合物で処理した。これを、−8℃で2時間撹拌し、1N
HCl(158ml)と混合し、そしてEtOAcで抽出した。抽出
物を水および食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮
した。残渣を、2〜6%MeOH−CHCl3を用いたシリカゲ
ル上でのクロマトグラフィーに付し、0.654gのN−(4
−(4−(エチルシクロヘキシルアセチル)アミノ)−
1−ヒドロキシブチル)フェニル)メタンスルホンアミ
ドを得た。質量スペクトルは、m/z 410(M+)を有して
いた。
工程IV LiAlH4の1M THF溶液(3.33ml)を、窒素雰囲気
下にて、3.33mlのTHFに添加した。この撹拌溶液を氷浴
中で冷却し、45分間にわたって、工程IIIで得られた生
成物(654mg、0.00159mol)のTHF(6.42ml)溶液で処理
した。この混合物を氷浴中で1時間15分間保持し、酒石
酸カリウムナトリウムの飽和水溶液(3.37ml)で慎重に
処理した。この混合物をEtOAcで抽出し、抽出液を水お
よび食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残
渣を、3〜10%MeOH−CHCl3を用いたシリカゲル上での
クロマトグラィーに付した。生成物のEt2O溶液をNaHCO3
で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮して式I′の化合物
である標題化合物を185mg得た。この化合物の質量スペ
クトルは、m/z 396(M+)を有していた。
実施例8 (E)−N−(4−(4−(エチル(2−シ
クロヘキシルエチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例7の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
実施例9 N−(4−(4−(エチル(2−シクロペン
チルエチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 工程I シクロペンチル酢酸(2ml、0.0159mol)および
トリメチルアミン(2.28ml、0.0163mol)のTHF(120m
l)中、撹拌溶液を、−8℃に冷却し、イソブチルクロ
ロホルメート(2.12ml、0.0163mol)を滴下して処理し
た。この混合物を、−8℃で1.5時間保持し、次いで実
施例7の工程IIで得られた生成物(4.0g、0.014mol)お
よびトリエチルアミン(2.28ml、0.0163mol)のTHF(16
0ml)中、混合物で処理した。これを、−8℃で1.5時間
保持し、次いで1N HCl(158ml)で徐々に処理した。生
成物をEtOAcで抽出した。抽出液を、水、NaHCO3飽和水
溶液および食塩水で連続的に洗浄し、(MgSO4)乾燥
し、濃縮した。残渣を、5%MeOH−CH2Cl2を用いたシリ
カゲル上でのクロマトグラフィーに付し、3.0gのN−
(4−(4−エチル(シクロペンチルアセチル)アミ
ノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニル)メタンスルホ
ンアミドを得た。質量スペクトルは、m/z 396(M+)を
有していた。
工程II LiAlH4の1M THF溶液(15.9ml)をTHF(15.9m
l)と混合し、窒素雰囲気下にて氷浴中で冷却した。こ
の溶液に、工程Iで得られた生成物(3.0g、0.0076mo
l)のTHF(30.7ml)中溶液を、撹拌しながら滴下した。
この混合物を氷浴中で1時間保持し、次いで酒石酸カリ
ウムナトリウムの飽和水溶液(16.1ml)で慎重に処理し
た。この混合物を、室温で45分間撹拌し、EtOAcで抽出
した。この抽出液を水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃
縮した。残渣を、10〜20%MeOH−CHCl3を用いたシリカ
ゲル上でのクロマトグラフィーに付した。生成物のEt2O
溶液をNaHCO3で洗浄し、濃縮して式I′の化合物である
標題化合物を1.86g得た。質量スペクトルは、m/z 382
(M+)を有していた。理論値(C20H34N2O3S):382.229
0;実測値:382.2291。
実施例10 (E)−N−(4−(4−(エチル(2−シ
クロペンチルエチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニ
ル)メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例9の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
実施例11 N−(4−(4−エチル(4,4−ジメチルペ
ンチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニル)
メタンスルホンアミド(実施例12の中間体) 工程I 4,4−ジメチルペンタン酸(2.07g、0.0159mo
l)およびトリエチルアミン(2.28ml、0.0163mol)のTH
F(120ml)中、撹拌溶液を、−8℃に冷却し、イソブチ
ルクロロホルメート(2.12ml、0.0163mol)を滴下して
処理した。この混合物を、−8℃で1.5時間保持し、そ
して実施例7の工程IIで得られら生成物(4.0g、0.014m
ol)およびトリエチルアミン(2.28ml、0.0163mol)のT
HF(160ml)中混合物で処理した。この混合物を、−8
℃で1.5時間保持し、次いで1N HCl(158mol)で徐々に
処理し、そしてEtOAcで抽出した。この抽出物を、水、
希NaHCO3および水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮し
て4.4gのN−(4−(4−(エチル(4,4−ジメチルペ
ンタノイル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニ
ル)メタンスルホンアミドを得た。質量スペクトルは、
m/z 398(M+)を有していた。
工程II 工程Iで得られた生成物(4.4g、0.0115mol)
のTHF(46.4ml)溶液を、45分間にわたって、窒素雰囲
気下にて、LiAlH4のTHF(24.0ml)中、1M溶液とTHF(24
ml)との氷冷撹拌混合物に滴下した。この混合物を氷浴
中で45分間保持し、次いで酒石酸カリウムナトリウムの
飽和水溶液(24.4ml)で徐々に処理した。この混合物を
30分間撹拌し、EtOAcで抽出した。この抽出液を水およ
び食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残渣
を、5〜10%MeOH−CHCl3を用いたシリカゲル上でのク
ロマトグラフィーに付した。生成物をEt2Oに溶解し、Na
HCO3で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮して2.96gの標題
化合物を得た。FAB質量スペクトルは、m/z 385(M+
H)を有していた。理論値(C20H37N2O3S):385.252
5;実測値:385.2546。
実施例12 (E)−N−(4−(4−エチル(4,4−ジ
メチルペンチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニル)
メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例11の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
実施例13 N−(4−(4−(エチル(6−アセトキシ
−6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド 工程I ペンタメチレンクロロヒドリン(10.0g、0.081
6mol)のEt2O(165ml)中、撹拌溶液を、窒素雰囲気下
にて、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(10.3g、0.122mol)
と、p−トルエンスルホン酸水和物(0.5g)とで処理
し、室温で4.5時間保持した。この混合物をNaHCO3水溶
液および食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮し
た。残渣を蒸留して4.06g、bp.79〜82℃(0.1〜0.07mmH
g)および10.54g、bp.82〜84℃(0.1〜0.07mmHg)の5
−クロロペンチル−2−テトラヒドロピラニルエーテル
を得た。
工程II 工程Iで得られた生成物(21.1g、0.102mol)
のTHF(105ml)中溶液の少量を、窒素雰囲気下にて、マ
グネシウム屑(5.0g、0.204グラム原子)に添加した。
この混合物を油浴中で75〜80℃に加温し、そして1,2−
ジブロモエタンのTHF中、1M溶液を1.5ml添加することに
より、反応を開始させた。次いで、残りのクロロアルカ
ン溶液を20分間にわたって添加した。得られた混合物
を、45分間還流し、氷浴中にて冷却し、15分間にわたっ
て、アセトン(9ml、0.123ml)のTHF(95ml)溶液で処
理した。これを室温で16時間保持し、氷浴中にて冷却
し、そして15分間にわたって、NH4Clの飽和水溶液(115
ml)で処理した。得られた混合物をEtOで抽出した。こ
の抽出物を水および食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾燥
し、濃縮して30.5gの粗生成物を得た。蒸留することに
より、16.77gの6−ヒドロキシ−6−メチルヘプチル−
2−テトラヒドロピラニルエーテル、bp.107〜115℃
(0.07〜0.1mmHg)を得た。CI質量スペクトルは、m/z 2
31(M+H)を有していた。
工程III 工程IIで得られた生成物(5.0g、0.0217mol)
のトリエチルアミン(6.1ml、0.0434mol)溶液を、窒素
雰囲気下にて、無水酢酸(4.1ml、0.434mol)および4
−ジメチルアミノピロリジン(0.27g、0.00217mol)で
処理した。これを室温で20.5時間保持し、ヘキサン(10
0ml)で希釈し、75mlの冷5%HCl、NaHCO3水溶液および
食塩水で連続的に洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮し
た。残渣を、0.05%Et3N−5%EtOAc−ヘキサンを用い
たシリカゲル上でのクロマトグラフィーに付し、4.92g
の6−アセトキシ−6−メチルヘプチル−2−テトラヒ
ドロピラニルエーテルを得た。CI質量スペクトルは、m/
z 273(M+H)を有していた。
工程IV 工程IIIで得られた生成物(4.83g、0.0177mo
l)の無水EtOH(150ml)中、撹拌溶液をピリジニウムp
−トルエンスルホネート(0.58g、0.0023mol)で処理
し、室温で46時間保持し、濃縮した。残渣をEt2Oに溶解
し、NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、(MgSO4)乾
燥し、そして濃縮した。得られた油状物を、0.05%Et2N
−5〜20%EtOAc−ヘキサンを用いたシリカゲル上での
クロマトグラフィーに付し、2.88gの6−アセトキシ−
6−メチル−1−ヘプタノールを得た。
工程V 工程IVで得られた生成物(2.79g、0.0148mol)
のベンゼン(27ml)中、撹拌溶液を、窒素雰囲気下に
て、トリフェニルホスフィン(4.27g、0.0163mol)で処
理し、氷浴中で冷却し、そして少量ずつ、26分間にわた
って、N−ブロモスクシンイミド(2.90g、0.0163mol)
で処理した。この混合物を氷浴中で30分間、室温で4.5
時間保持した。次いで、これをペンタン(100ml)と混
合した。濾過して固形物を集め、ペンタンで洗浄した。
濾液を濃縮し、残渣を再びペンタンと混合し、濾過し
た。この濾液を、少量のEt2Oと混合し、チオ硫酸ナトリ
ウムの冷5%水溶液、0.5N NaOHおよび食塩水で連続的
に洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残渣を、1.5%
〜2%EtOAc−ヘキサンを用いたシリカゲル上でのクロ
マトグラフィーに付し、3.25gの6−アセトキシ−1−
ブロモ−6−メチルヘプタンを得た。
工程VI 実施例7の工程IIで得られた生成物(1.5g、0.
00524mol)と、上記の工程Vで得られた生成物(1.45
g、0.00576mol)と、重炭酸ナトリウム(0.88g、0.0105
mol)と、アセトニトリル(45ml)との撹拌混合物を、9
0〜95℃で窒素雰囲気下、6時間加温し、次いで室温で1
1時間保持した。次いで、これを濾過した。濾液を濃縮
し、残渣を、0.5%NH4OH−6%MeOH−CH2Cl2を用いたシ
リカゲル上でのクロマトグラフィーにい付し、式I′の
化合物である標題化合物を1.63g得た。質量スペクトル
は、m/z 456(M+)を有していた。
実施例14 (E)−N−(4−(4−(エチル(6−ア
セトキシ−6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ブテニ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例13の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
実施例15 N−(4−(4−(エチル(6−ヒドロキシ
−6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド 実施例13の生成物(1.35g、0.00296mol)のメタノー
ル(80ml)中、撹拌溶液を、K2CO3(2.04g、0.0148mo
l)の水(5.9ml)溶液で処理し、この混合物を21.5時間
還流した。これを、室温で42.5時間保持し、濃縮して水
性残渣を得、これを水(10ml)およびCH2Cl2と混合し、
6N HClでpH8.5〜9に酸性化し、NaClで飽和させ、CH2Cl
2で抽出した。抽出液を、(MgSO4)乾燥し、濃縮し、残
渣を、0.5%NH4OH−9%MeOH−CH2Cl2を用いたシリカゲ
ル上でのクロマトグラフィーに付し、式I′の化合物で
ある標題化合物を1.1g得た。
実施例16 (E)−N−(4−(4−(エチル(6−ヒ
ドロキシ−6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ブテニ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例15の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
実施例17 N−(4−(4−(エチル(6−フルオロ−
6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド 工程I 実施例13の工程IIで得られた生成物(3.97g、
0.0173mol)のCH2Cl2(12ml)溶液を、窒素雰囲気下に
て、4.5分間にわたって、ドライアイス−アセトン浴
(−78℃)中で冷却したジエチルアミノサルファートリ
フルオライド(4.6ml、0.0345mol)のCH2Cl2(12ml)
中、撹拌溶液に添加した。この混合物を浴中にて15分間
保持し、10分間にわたって0℃に加温し、10%Na2CO3
溶液(60ml)と混合した。この混合物をCH2Cl2で抽出し
た。抽出液を水で洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮し
た。残渣を、0.05%Et3N−2.5%EtOAc−ヘキサンを用い
たシリカゲル上でのクロマトグラフィーに付し、3.36g
の6−フルオロ−6−メチルヘプチル−2−テトラヒド
ロピラニルエーテルを得た。
工程II 工程Iの生成物(3.34g、0.0144mol)の無水Et
OH中、撹拌溶液を、ピリジニウムp−トルエンスルホネ
ート(0.47g、0.00187mol)で処理し、窒素雰囲気下に
て室温で41時間保持した。この混合物を濃縮し、残渣を
EtOAcに溶解し、NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、
(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残渣を、5〜20%EtOAc−
ヘキサンを用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィー
に付し、1.86gの6−フルオロ−6−メチル−1−ヘプ
タノールを得た。
工程III 工程IIの生成物(0.427g、0.00288mol)のベ
ンゼン(5.2ml)中、撹拌溶液を、氷浴中で冷却したト
リフェニルホスフィン(0.83g、0.00317mol)と混合
し、少量ずつ、26分間にわたって、N−ブロモスクシン
イミド(0.56g、0.00317mol)で処理した。この混合物
を氷浴中で30分間、室温で3.5時間保持し、次いで、こ
れをペンタン(20ml)で希釈し、氷浴中で数分間冷却
し、濾過した。固形物をペンタンで洗浄し、濾液を濃縮
した。残渣とペンタンとの混合物を、氷浴中で数分間冷
却し、再び濾過した。濾液を、Et2Oと混合し、チオ硫酸
ナトリウムの冷5%水溶液、0.5N NaOHおよび食塩水で
連続的に洗浄し、(MgSO4)乾燥し、濃縮した。残渣
を、1〜3%EtOAc−ヘキサンを用いたシリカゲル上で
のクロマトグラフィーに付し、0.440gの1−ブロモ−6
−フルオロ−6−メチルヘプタンを得た。
工程IV 実施例7の工程IIで得られた生成物(0.37g、
0.00128mol)と、上記の工程IIIで得られた生成物(0.2
98g、0.0141mol)と、重炭酸ナトリウム(0.21g、0.002
6mol)と、アセトニトリル(11ml)との撹拌混合物を、
5時間還流し、室温で18時間保持した。これを濾過し、
固形物をアセトニトリルで洗浄した。濾液を濃縮し、残
渣を10%MeOH−CH2Cl2を用いたシリカゲル上でのクロマ
トグラフィーに付して、式I′の化合物である標題化合
物を0.332g得た。質量スペクトルは、m/z 416(M+)を
有していた。
実施例18 (E)−N−(4−(4−(エチル(6−フ
ルオロ−6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ブテニ
ル)フェニル)メタンスルホンアミド 実施例2に記載した方法において、実施例17の生成物
をトリフルオロ酢酸で処理することにより、式Iの化合
物である標題化合物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 213/74 C07D 213/74 295/12 295/12 (72)発明者 ペリコウン,サルビトル・チャールズ アメリカ合衆国ミシガン州49078、オト セゴ、アール486番 (72)発明者 ギブソン,ジョン・ケネス アメリカ合衆国ミシガン州49001、カラ マズー、ウィンディ・リッジ5225番 (56)参考文献 特開 昭60−239458(JP,A) 特開 昭64−52752(JP,A) 特開 平1−316363(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 311/00 A61K 31/00 A61P 9/00 C07D 213/00 C07D 295/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I: [式中、nは1〜3; RはC1〜4アルキル; R1は水素またはC1〜4アルキル; R2はC1〜10アルキル; R3はa)C1〜10アルキル、 b)_C3〜7シクロアルキルで置換されたC1〜7アル
    キル、 c)1〜8個のフッ素原子で置換されたC1〜10アルキ
    ル、 d)C3〜8シクロアルキル、 e)C3〜10アルケニル、 f)1〜3個のヒドロキシ、C1〜4アシルオキシ基ま
    たはC1〜5アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキ
    ルであり、 R2およびR3における炭素数の和は5より大きいか、R2
    よびR3は窒素原子と共に、1個の窒素原子と4〜8個の
    炭素原子とを有する飽和のヘテロ環式基を形成するか、
    あるいは4位の置換基がC1〜10アルキル、_ベンジ
    ル、またはピリジルであり得る4−置換ピペラジン基を
    形成し; そして Xは水素、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4
    アルキル、トリフルオロメチルまたはハロゲンを意味す
    る] で表される化合物および薬理学的に許容されるその塩。
  2. 【請求項2】Xが水素である請求の範囲第1項に記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】R1が水素である請求の範囲第2項に記載の
    化合物。
  4. 【請求項4】ただ1回出現するR1がアルキルである請求
    の範囲第1項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】a)(E)−N−(4−(4−(エチルヘ
    プチルアミノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスル
    ホンアミド; b)(E)−N−(4−(4−(ヘキサヒドロ−1H−ア
    ゼピン−1−イル)−1−ブテニル)フェニル)メタン
    スルホンアミド; c)(E)−N−(4−(4−(ジブチルアミノ)−1
    −ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド; d)(E)−N−(4−(4−(ジプロピルアミノ)−
    1−ブテニル)フェニル)イソプロパンスルホンアミ
    ド; e)(E)−N−(4−(3−(エチルヘプチルアミ
    ノ)−1−プロペニル)フェニル)メタンスルホンアミ
    ド; f)(E)−N−(4−(3−(ヘキサメチレンイミ
    ノ)−1−プロペニル)フェニル)メタンスルホンアミ
    ド; g)(E)−N−(4−(3−(ジブチルアミノ)−1
    −プロペニル)フェニル)メタンスルホンアミド; h)(E)−N−(4−(4−(ヘプタメチレンイミ
    ノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミ
    ド; i)(E)−N−(3−(4−(エチルヘプチルアミ
    ノ)−1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミ
    ド; j)(E)−N−(4−(4−(デシルエチルアミノ)
    −1−ブテニル)フェニル)メタンスルホンアミド; k)(E)−N−(4−(3−(4−(4−ピリジニ
    ル)−1−ピペラジニル)−1−プロペニル)フェニ
    ル)メタンスルホンアミド; l)(E)−N−(4−(4−(ヘキサメチレンイミ
    ノ)−1−ペンテニル)フェニルメタンスルホンアミ
    ド; m)(E)−N−(4−(4−(ジブチルアミノ)−1
    −ペンテニル)フェニル)メタンスルホンアミド; o)(E)−N−(4−(4−(エチル(6−ヒドロキ
    シヘプチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニル)メタ
    ンスルホンアミド; q)(E)−N−(4−(4−(エチル(2−シクロヘ
    キシルエチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニル)メ
    タンスルホンアミド; r)(E)−N−(4−(4−(エチル(2−シクロペ
    ンチルエチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニル)メ
    タンスルホンアミド; s)(E)−N−(4−(4−(エチル(4,4−ジメチ
    ルペンチル)アミノ)−1−ブテニル)フェニル)メタ
    ンスルホンアミド;または x)(E)−N−(4−(4−(エチル(6−フルオロ
    −6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ブテニル)フェ
    ニル)メタンスルホンアミドである式Iで表される化合
    物。
  6. 【請求項6】R3が1〜8個のフッ素原子で置換されたC
    1〜10アルキルである請求の範囲第1項に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】式Iで表される化合物またはその薬理学的
    に許容される塩の治療有効量を含む哺乳類における心不
    整脈治療用の医薬組成物。
  8. 【請求項8】前記有効量が約0.01〜約300mgである請求
    の範囲第7項に記載の医薬組成物。
  9. 【請求項9】経口投与、舌下投与、経皮投与または非経
    口投与用の投与単位形態である請求の範囲第7項に記載
    の医薬組成物。
  10. 【請求項10】式I′: [式中、nは1〜3; RはC1〜4アルキル; R1は水素またはC1〜4アルキル; R2はC1〜10アルキル; R3は、_C3〜7シクロアルキルで置換されたC1〜7
    ルキルであるか、あるいは1〜8個のフッ素原子、1〜
    3個のヒドロキシ、C1〜5アシルオキシ基またはC
    1〜4アルコキシ基で置換されたC1〜10アルキルであ
    り、 R2およびR3における炭素数の和は5より大きく; Xは水素、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、C1〜4
    アルキル、トリフルオロメチルまたはハロゲンを意味す
    る] で表される化合物および薬理学的に許容されるその塩。
  11. 【請求項11】R3が1〜8個のフッ素原子で置換された
    1〜10アルキルである請求の範囲第10項に記載の化合
    物。
  12. 【請求項12】n)N−(4−(4−(エチル(6−ヒ
    ドロキシヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)
    フェニル)メタンスルホンアミド; p)N−(4−(4−(エチル(2−シクロヘキシルエ
    チル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェニル)メ
    タンスルホンアミド; t)N−(4−(4−(エチル(6−アセトキシ−6−
    メチルヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フ
    ェニル)メタンスルホンアミド; u)(E)−N−(4−(4−(エチル(6−アセトキ
    シ−6−メチルヘプチル)アミノ)−1−ブテニル)フ
    ェニル)メタンスルホンアミド; v)N−(4−(4−(エチル(6−ヒドロキシ−6−
    メチルヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フ
    ェニル)メタンスルホンアミド;または w)N−(4−(4−(エチル(6−フルオロ−6−メ
    チルヘプチル)アミノ)−1−ヒドロキシブチル)フェ
    ニル)メタンスルホンアミドである請求の範囲第10項に
    記載の化合物。
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