JP3065618U - 酒類用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使い勝手が良く、甕壺内の酒類を極少量ずつ
取り出すことができると共に、蛇口取り付け部分を確実
に水密することができ、また、店頭における高い陳列装
飾効果を得ることができる酒類用容器を提供する。 【解決手段】 上部に開口２が設けられると共に、開口
２に開閉自在に取り付けられる栓３を有し、内部に酒類
が収容される酒類用容器１において、容器１下部に容器
内部と連通する蛇口５を取付け、栓３に逆止弁４を取付
ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、焼酎・日本酒等の酒類を収容して販売に供される酒類用容器に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、酒類の販売用容器としては、ガラス瓶や金属缶が一般的であるが、近年 、目新しい容器デザインによって他の容器との意匠的な差別化を図り、消費者の 購買意欲を向上させる目的で甕壺等の陶磁器製の容器に入れられた酒類が市場に 出回っている。

【０００３】 ところで、このような甕壺の上部開口は比較的大きく形成されているため、極 少量の酒類、例えばコップ一杯分だけの酒を取り出したりするには使い勝手の悪 いものであった。そこで、本考案者は甕壺容器の下部に取り出し用の蛇口を取り 付けることを考えた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記蛇口から中の酒類を流出させる際に、壺の中が真空状態と なり中身が出難くなるため、その都度、栓を開けなければならず手間がかかる。 また、陶磁器製の甕壺では蛇口を取付けるための穴を一定の大きさに穿つことが 困難であり、単に蛇口を取り付けるだけでは十分な水密性が得られないという問 題があった。 本考案は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、使い勝手が良く、甕壺内の 酒類を極少量ずつ取り出すことができると共に、蛇口取り付け部分を確実に水密 することができ、また、店頭における高い陳列装飾効果を得ることができる酒類 用容器を提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 このため本考案では、上部に開口が設けられると共に、該開口に開閉自在に取 り付けられる栓を有し、内部に酒類が収容される酒類用容器において、該容器下 部に容器内部と連通する蛇口を取付け、前記栓に逆止弁を取付けたことを特徴と する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の実施の形態を説明する。 図１は本考案に係る酒類用容器を示す斜視図、図２は蛇口の取付構造を示す要 部断面図、図３はブッシング継手の斜視図、図４は栓の取付構造を示す要部断面 図、図５は本考案に係る酒類用容器の使用状態を示す斜視図である。

【０００７】

【実施例】

図１に示すように、１は陶器製の容器本体であり、その形態は、有底略円筒形 の甕壺で、上部中央に酒類の流入口である開口２が形成されると共に、円錐台形 状のコクル栓３が開閉自在に取付けられている。図中、１ａは、後述する装飾用 の飾り紐１１を取付けるための孔１ｂを有する一対の耳（突起）である。

【０００８】 図２に示すように、容器本体１の下部には、蛇口取り付け用の取付孔１ｃが開 設され、この取付孔１ｃに容器内部と連通する蛇口５を取付ける。蛇口５の取付 構造を詳述すると、先ず、ブッシング継手７に、レバー５ａを有する金属製（真 鍮製）の蛇口５を、水密のためのシールテープを巻回してねじ込んで取り付ける 。このブッシング継手７は、図３に示すように、六角形状の鍔部７ａを有する円 筒形状の金属製継手で、その外周面に雄ねじが７ｂが形成されると共に、内周面 に雌ねじ７ｃが形成されたものである。次いで、このブッシング継手７を、金属 製のワッシャー９及びシリコンパッキング６を介して取付孔に挿通し、容器本体 １の内側からナット８にて締め付ける。その際、取付孔１ｃと、ブッシング継手 ７の外周面との隙間にアルコール不溶性のコーキング材（例えば、商品名シリコ ンコーク：コニシ株式会社製）を充填して水密を図る。

【０００９】 図４に示すように、コルク栓３の中央には、縦貫通孔３ａが形成され、この縦 貫通孔３ａには、逆止弁４が取付けられる。逆止弁４は、上部に中空部４ｂを有 する円筒状のゴム製で、その先端部分に幅方向に狭窄された封鎖弁体４ａが一体 的に形成されており、容器本体内の酒類の流出により弁４ａが開放されて、容器 内部に空気は侵入可能であるものの、容器内部からの空気あるいは酒類の逆流は 不能となる。このため、中身を取り出す度に、コルク栓３自体を開けることなく 酒類をスムーズに流出させることができる。また、万一、容器が転倒した場合に も逆止弁４部分から中身が漏出することがない。

【００１０】 以上のように構成された酒類用容器は、図５に示すように、例えば、木製の架 台１０に載置した状態で販売店の店頭に陳列されたり、飲食店で酒類を供する容 器として使用される。その結果、販売店においては、高い陳列装飾効果が得られ 、消費者の購買意欲をそそることができ、また、飲食店においても視覚的に楽し みながら飲酒することができる。尚、図中１１は、手提げを兼ねた飾り紐、１２ はラベルである。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、以下のような優れた効果を有する。 （１）栓に逆止弁を取付けたので、蛇口から中の酒類を流出させる際に、壺の中 が真空状態となることがない。このため、閉栓したままの状態で中身を取り出す ことができるので、使い勝手が良い。 （２）蛇口を、ブッシング継手を介して取付孔に取り付けるようにしたので、蛇 口取り付け部分を確実に水密することができる。 （３）販売店の店頭において高い陳列装飾効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る酒類用容器を示す斜視図である。

【図２】蛇口の取付構造を示す要部断面図である。

【図３】ブッシング継手の斜視図である。

【図４】栓の取付構造を示す要部断面図である。

【図５】本考案に係る酒類用容器の使用状態を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 容器本体（甕壺） １ａ 耳（突起） １ｂ 紐取付孔 １ｃ 蛇口取付孔 ２ 上部開口 ３ コルク栓 ４ 逆止弁 ４ａ 封鎖弁体 ５ 蛇口 ５ａ レバー ６ シリコンパッキング ７ ブッシング継手 ７ａ 鍔部 ７ｂ 雄ねじ（外周面） ７ｃ 雌ねじ（内周囲） ８ ナット ９ ワッシャー １０ 高架 １１ 飾り紐 １２ ラベル

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部に開口が形成されると共に、該開口
   に開閉自在に取り付けられる栓を有し、内部に酒類が収
   容される酒類用容器において、該容器下部に容器内部と
   連通する蛇口を取付け、前記栓に逆止弁を取付けたこと
   を特徴とする酒類用容器。
2. 【請求項２】 蛇口が、ブッシング継手を介して取付け
   られていることを特徴とする請求項１記載の酒類用容
   器。