JP3064171B2 - 回転体のプロファイル計測方法 - Google Patents

回転体のプロファイル計測方法

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JP3064171B2 JP5266958A JP26695893A JP3064171B2 JP 3064171 B2 JP3064171 B2 JP 3064171B2 JP 5266958 A JP5266958 A JP 5266958A JP 26695893 A JP26695893 A JP 26695893A JP 3064171 B2 JP3064171 B2 JP 3064171B2
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省三 横田
耕一 竹野
宏 関根
慎二 岡崎
和文 網野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延ロール、レベリン
グロール等の回転体を研削して補修するため、回転体の
プロファイルを超音波センサによって計測するプロファ
イル計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機においては、圧延の累積に伴って
ワークロールと圧延材とが接触する領域で摩擦が進展す
る。この部分的摩耗による圧延材の板形状の悪化を防止
するため、ワークロールをオンライン研削装置によって
研削している。この場合、回転しているワークロールの
周面のプロファイルを検出し、検出したプロファイルに
基づいてワークロールの周面を研削している。
【0003】図6に基づいて従来のプロファイル計測方
法を説明する。図6には従来のプロファイル計測方法を
実施するオンライン研削装置の概略構成を示してある。
【0004】砥石台1にはワークロール2の軸方向に沿
って複数の研削機3が設けられ、研削機3には円筒状の
砥石4がワークロール2に対向して設けられ、砥石4は
図示しない駆動手段によってワークロール2に押付けら
れるようになっている。研削機3にはプロファイル検出
器5が内装され、プロファイル検出器5は砥石4の軸方
向に移動自在に支持されている。プロファイル検出器5
には超音波センサ及び注水ノズルが設けられ、注水ノズ
ルはホース6を介してヘッダ8に連結されている。ヘッ
ダ8は流量調整弁9及び流量計10を介して図示しない
給水源に連結されている。砥石台1はワークロール2の
軸方向に往復移動され、砥石台1の移動により砥石4及
びプロファイル検出器5はオシレートされる。
【0005】上記構成のオンライン研削装置の作用を説
明する。
【0006】プロファイル検出器5を砥石4の軸方向に
移動させ、圧延またはアイドル回転しているワークロー
ル2の周面に対し所定距離に設定する。砥石台1をワー
クロール2の軸方向に所定間隔で往復動させ、プロファ
イル検出器5をオシレートさせる。同時に注水ノズルか
らワークロール2の周面に流量調整弁9で調整された媒
体水を噴射して水柱11を形成し、超音波センサからの
超音波をワークロール2の1回転毎に水柱11を介して
発射する。ワークロール2の回転角が一定の位置で超音
波のエコーを検出し、その変位によってワークロール2
のプロファイルを計測する。次に、プロファイル検出器
5を研削機3内に収納し、砥石4を回転しているワーク
ロール2に押付けて回転させる。砥石台1をワークロー
ル2の軸方向に往復動させ、砥石4をオシレートさせな
がら計測されたプロファイルを考慮してワークロール2
の外周面を研削し、ワークロール2をオンラインで補修
する。
【0007】ワークロール2のプロファイルの計測は、
ワークロール2の圧延回転中、または先行圧延材と後行
圧延材との間のアイドル回転中に行なわれ、プロファイ
ルの計測中はワークロール2はクーラントによって冷却
されている。従って、水柱11を形成する媒体水の流量
は、クーラントに影響されない一定の流量に設定されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のプロファイル計
測方法では、水柱11を形成する媒体水の流量を一定
(例えば13L/min )に設定して注水ノズルからワー
クロール2の周面に噴射していた。このため、ワークロ
ール2の回転数や径が変更になって周速度が変更になる
と、例えば周速度が下降した場合、媒体水の流量は13
L/min よりも少量で計測可能であるので不必要な媒体
水を流すことになり、例えば周速度が上昇した場合、ワ
ークロール2の回転によって空気やクーラントが水柱1
1に混入し、外乱によって超音波が正確に伝達しなくな
り、超音波センサによる距離検出精度が低下する。従っ
て、媒体水を浪費し、ワークロール2のプロファイル計
測精度及び研削精度の低下によって圧延材の板形状を悪
化させ品質低下を招いてしまう問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のプロファイル計測方法は、回転するロール状
の回転体の外周面に媒体液を噴射して液柱を形成し、該
液柱内で超音波センサから発射される超音波を反射させ
て前記回転体のプロファイルを計測するプロファイル計
測方法において、前記回転体の外周面の周速度を検出
し、該回転体の周速度に応じて前記媒体液の供給量を制
御することを特徴とする。
【0010】
【作用】超音波センサを回転体の被研削外周面から所定
の距離に設定し、回転する回転体の周速度を検出して周
速度に応じた最適な流量で媒体液を噴射することで液柱
を形成する。超音波センサをオシレートさせ、回転体の
1回転毎にロール回転角が一定の位置で液柱内で超音波
センサから発射される超音波を反射させ、距離の変位を
検出することにより回転体のプロファイルを計測する。
【0011】
【実施例】図1には本発明の一実施例に係るプロファイ
ル計測方法を実施するオンライン研削装置の概略構成、
図2には図1中のII−II線矢視を示してある。
【0012】砥石台21にはワークロール22の軸方向
に沿って複数の研削機23が設けられ、研削機23は油
圧シリンダ24によってワークロール22に対して往復
動される。研削機23のワークロール22に対向する先
端には円筒状の砥石25が回転自在に支持されている。
研削機23内にはプロファイル検出器26が軸方向に移
動自在に支持され、図示しない駆動装置によって駆動回
転するギア27がプロファイル検出器26の後部に形成
されたラック28に噛み合っている。プロファイル検出
器26の先端部には水室29が形成されて超音波センサ
30が設けられ、水室29には注水ノズル31が形成さ
れている。
【0013】プロファイル検出器26内には軸方向に沿
って水路32が形成され、水路32の一端は水室29に
連通し、他端は砥石台21に固定された直管33に摺動
自在に連結されている。直管33はホース34、流量調
整弁35及び流量計36を介してヘッダ37に連結さ
れ、ヘッダ37は図示しない給水源に連結されている。
つまり、給水源から供給される媒体水はヘッダ37から
各流量調整弁35を介してホース34に送られ、直管3
3、水路32、水室29を経て注水ノズル31から噴射
されて水柱40になる。
【0014】ワークロール22には回転角度検出器38
が装着され、回転角度検出器38の検出信号は制御装置
39に入力される。制御装置39には各流量調整弁35
及び流量計36が連結されている。
【0015】図3に基づいて制御装置39を説明する。
ワークロール22の直径及び回転角度検出器38の検出
信号がロール周速演算部41に入力され、ロール周速演
算部41で演算されたロール周速は最適流量演算部42
に送られる。最適流量記憶部43には、図4で示したロ
ール周速に対する最適流量が記憶され、最適流量演算部
42ではロール周速及び最適流量記憶部43の情報に基
づいて最適流量が演算される。演算された最適流量は流
量調整弁作動指示部44に送られ、最適流量となるよう
に流量調整弁35が作動される。この時の流量は、流量
計36によってフィードバックされる。
【0016】上記構成のオンラインロール研削装置で実
施されるプロファイル計測方法を図5のフローチャート
に基づいて説明する。
【0017】ギア27及びラック28を介してプロファ
イル検出器26を移動させ、ワークロール22の外周面
から所定の距離に設定し、ワークロール22の直径をロ
ール周速演算部41に入力する(ステップS51)。回
転角度検出器38によってワークロール22の回転数を
検出し(ステップS52)、ロール周速演算部41によ
ってワークロール22の周速度を演算する(ステップS
53)。次に、最適流量演算部42及び最適流量記憶部
43によってワークロール22の周速度に対し最適な媒
体水の流量を演算する(ステップS54)。演算された
最適流量となるように流量調整弁作動指示部44によっ
て流量調整弁35を開き、ホース34及び水路32を介
して注水ノズル31からワークロール22の周面に媒体
水を噴射して水柱40を成形する(ステップS55)。
水柱40を成形するための流量を流量計36によって検
出しながら(ステップS56)流量調整弁作動指示部4
4によって流量調整弁35の開度を調節する(ステップ
S57)。水柱40の流量が演算した周速度の最適流量
になると、砥石台21をワークロール22の軸方向に所
定速度で移動させながら、水柱40を介して超音波セン
サ30からの超音波をワークロール22に発射する。超
音波のエコーによってワークロール22の周面の各位置
での実際の距離をワークロール22の回転角が一定の位
置で測定し、測定値の変位によってワークロール22の
プロファイルを計測する(ステップS58)。
【0018】プロファイル計測が終了した後、プロファ
イル検出器26を研削機21内に収納する。油圧シリン
ダ24の駆動により砥石25を圧延回転またはアイドル
回転しているワークロール22に押付けて回転させ、砥
石25をオシレートさせながら計測されたプロファイル
を考慮してワークロール22の周面を研削する。
【0019】上述したプロファイル計測方法は、ワーク
ロール22の周速度に応じて水柱40を成形する媒体水
の供給量を調整するので、ワークロール22の径、回転
数に係らずプロファイル検出に最適な流量の水柱40を
成形することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の回転体のプロファイル計測方法
は、回転体の外周面の周速度を検出し、この周速度に応
じて媒体液の供給量を制御するようにしたので、回転体
の周速度に係らずプロファイル検出に最適な流量の液柱
を成形することができ、媒体水の節約及び回転体プロフ
ァイルの計測精度向上が図れ、回転体の研削精度の向上
が可能となる。この結果、圧延材の板形状を良好にして
品質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るプロファイル計測方法
を実施するオンライン研削装置の概略構成図。
【図2】図1中のII−II線矢視図。
【図3】制御装置のブロック図。
【図4】媒体水の最適流量を表わす線図。
【図5】動作手順を説明するフローチャート。
【図6】従来のプロファイル計測方法を実施するオンラ
イン研削装置の概略構成図。
【符号の説明】
21 砥石台 22 ワークロール 23 研削機 24 油圧シリンダ 25 砥石 26 プロファイル検出器 30 超音波センサ 31 注水ノズル 35 流量調整弁 36 流量計 38 回転角度検出器 39 制御装置 40 水柱 41 ロール周速演算部 42 最適流量演算部 43 最適流量記憶部 44 流量調整弁作動指示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹野 耕一 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島製作所内 (72)発明者 関根 宏 神奈川県川崎市川崎区南渡田一丁目1番 日本鋼管株式会社 京浜製鉄所内 (72)発明者 岡崎 慎二 神奈川県川崎市川崎区南渡田一丁目1番 日本鋼管株式会社 京浜製鉄所内 (72)発明者 網野 和文 神奈川県川崎市川崎区南渡田一丁目1番 日本鋼管株式会社 京浜製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭62−193770(JP,A) 特開 平2−223814(JP,A) 特開 昭51−90874(JP,A) 特開 昭60−119411(JP,A) 特開 昭60−127025(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 17/00 - 17/04 B21B 28/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するロール状の回転体の外周面に媒
    体液を噴射して液柱を形成し、該液柱内で超音波センサ
    から発射される超音波を反射させて前記回転体のプロフ
    ァイルを計測するプロファイル計測方法において、前記
    回転体の外周面の周速度を検出し、該回転体の周速度に
    応じて前記媒体液の供給量を制御することを特徴とする
    回転体のプロファイル計測方法。
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