JP3063761U - 後付可能な組立分解式荷役用パレットサポ―タ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積載パレットの積み重ね作業を簡易迅速に行
えると共に積み重ね状態を安定に支持できる後付可能な
組立分解式荷役用パレットサポーターを得る。 【解決手段】 荷役用パレットの四隅に立設されるアン
グル状支柱と、隣合う支柱間の上下位置に横架される上
部バー及び下部バーとからなり、前記支柱には、その上
下の端縁の直角形成側に一体的に固着された上端承片と
下端承片及び下部内側の所定位置に一体的に固着された
差込ツメ並びに外側の上部と下部の所定位置に一定間隔
を置いて固着された一対の下側ポケット部と上側受け金
からなる連結部が設けられ、前記上部バー及び下部バー
は、棒体の両端部に該棒体に対して対称的な翼片が一体
的に固定され、前記バーの両端の翼片は、その一方の下
側が前記支柱のポケット部の支柱方向に開通した嵌合用
空間に係合し、他方の上側が前記受け金の横方向に開口
する嵌合用空間に係止するように構成されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は、特に、荷役用パレットに貨物を積載した状態のままで該荷役用パレ ットの外周に支柱を簡易且つ確実に組立付設できるようにし、又、組立付設した 支柱の傾倒を確実に防止できるようにし、それによってそれらの貨物積載パレッ トの積み重ね作業が簡易迅速に行えると共に、積み重ねた状態が構造的に安定し 倒壊などの危険性を排除した安全で堅牢な後付可能な組立分解式荷役用パレット サポーターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の荷役用パレット枠の構造は、図６に示すように、四本のアング ル型支柱２１を立設し、この立設された四本のアングル型支柱２１の下部コーナ ー面２２に木質平パレット２３を着装し、この四本のアングル型支柱２１の上部 両外側面に固設したポケット部２４間に連結材２５の両端に固設した下向き係嵌 板２６（図示されてない）を係嵌してこの連結材２５を横架し、この四本のアン グル型支柱２１の上方部より下方部へこの四本のアングル型支柱２１を取り囲む ように固締枠２７を嵌め込み、この固締枠２７をこの四本のアングル型支柱２１ の下部両外側面に固設する受止材２８の取付位置で係止せしめて固締するように したものが提案されている。

【０００３】 以上の構造によれば、第１に、該パレット枠は、構造上から空積みのパレット ２３を前もって組み込んでから使用する用途のものである。従って、該パレット ２３に貨物を積載するには、上部外側面の四方にそれぞれ横架された速結材２５ の一つを予め取り外して一面を開放し、そして、別のパレット上に積載された貨 物の積荷状態の荷崩れ防止のために全体を外包したシートなどを取り外して取り 扱い易い単位の貨物になるように段取りし、その個々の貨物を人手を介して上記 のパレット枠の開放面からパレット２３上に順次移して積載し、その移置を終え た後、上記の取り外しておいた連結材２５を架設する作業が必要であった。この ように、貨物を積み替える手間と時間を要する欠点があった。

【０００４】 第２に、四本のアングル型支柱２１は、その四方の上部間のそれぞれを連結材 ２５による横架連結と、その下部四周を固締枠２７による囲繞により立設されて いるものであるから、該四本のアングル型支柱２１の上部間及び下部は、単に、 連結材２５による点連結と固締枠２７の取り囲みによる一元的な線結びによって 支持されているに過ぎないものである。従って、該パレット枠は、横方向や捻れ 方向の力には極めて弱く、傾倒し易い構造的な欠陥を有していた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本考案は、従来の如き貨物の積み替える必要性を一切なくして貨物積 載パレットの積み重ね作業を簡易迅速に行えるようにすると共に、その積み重ね た状態を傾倒することなく安定に支持できるようにした効率性と安全性に優れた 後付可能な組立分解式荷役用パレットサポーターを得ようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の如き観点に鑑みてなされたものであって、荷役用パレットの四 隅に立設される所定長さのアングル状支柱と、隣合う支柱の間の上下位置にそれ ぞれ横架される上部バー及び下部バーとからなり、前記支柱には、その上下の端 縁の直角形成側にそれぞれ一体的に固着された上端承片と下端承片及び下部内側 の所定位置に一体的に固着された差込ツメ並びに外側の上部と下部のそれぞれの 所定位置に一定間隔を置いて固着された一対の下側ポケット部と上側受け金から なる連結部が設けられ、前記上部バー及び下部バーは、所要長さを有する直状棒 体の両端部にそれぞれ該棒体に対して対称的な翼片が一体的に固定され、前記バ ーの両端の翼片は、その一方の下側が前記支柱のポケット部の支柱方向に開通し た嵌合用空間に係合し、他方の上側が前記受け金の横方向に開口する嵌合用空間 に係止するように構成された後付可能な組立分解式荷役用パレットサポーターを 提供しようとするものである。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。 図１は荷役用パレットの一隅に対して支柱が組み立てられる組立態様を示す斜 視図、図２は支柱と荷役用パレットの組立後の上部バーと下部バーの組立態様を 示す斜視図、図３は組立完了の状態を示す斜視図、図４は支柱とバーの連結部を 示す拡大正面図、図５は支柱とバーの連結部を示す拡大平面図である。

【０００８】 所定長さのアングル状支柱１には、図１に示されているように、その上下の端 縁の直角形成側に上端承片２及び下端承片３がそれぞれ一体的に熔着され、又、 下部内側の所定位置に差込ツメ４が一体的に熔着されている。更に、該支柱１の 外側の上部と下部のそれぞれの所定位置には、一定間隔を置いた下側にポケット 部５、上側に受け金８を一対とする連結部が熔着されている。

【０００９】 前記ポケット部５は、図４に示されているように、片側側面にガイド斜面６を 有し、支柱方向に開口した嵌合用空間７が設けられている。そして、該受け金８ は、図５に示されているように、該ポケット部５のガイド斜面６の設けられた方 向に開口する嵌合用空間９が設けられている。

【００１０】 前記支柱１の差込ツメ４を、貨物を積載した荷役用パレットＰである木製パレ ットＰａ又は樹脂パレットＰｂ（図面上では貨物は便宜的に省略されている）の 隅部近傍の側面にある差込空間Ｓに該パレットＰを少し浮かせて差込み、同時に 前記下端承片３を該パレットＰの下側に入れて敷き、それによって該パレットＰ の隅に該支柱１を連結して立設する。

【００１１】 以下、同様に、荷役用パレットＰの他の隅にも他の支柱１を連結し、図２に示 されているように、パレットＰの西隅に支柱１を立設し、以って、荷役用パレッ トサポーターを構成する。

【００１２】 そして、前記パレットＰの四隅に立設された隣合う支柱１の間の上下位置には それぞれ上部バー１０及び下部バー１１が横架されている。該上部バー１０及び 下部バー１１は、所要長さを有する直状棒体１２の両端部にそれぞれ該棒体１２ に対して対称的な翼片１３、１４が一体的に固定されている。該翼片１３、１４ は、その内側側面の中間部に該支柱１のポケット部５のガイド斜面６に接触する 接合斜面１５、１６が形成されている。

【００１３】 そこで、前記上部バー１０と下部バー１１を支柱１間の上部と下部に横架する 場合、バーの両端部の上側翼片１４を両側の支柱１の受け金８の嵌合用空間９に 側方から挿入し、バーの両端部の下側翼片１３の下端を両側の支柱１のポケット 部５の嵌合用空間７の上方に位置させてからそのバーを下方へ押動させると、該 バーの下側翼片１３は支柱のポケット部５の嵌合用空間７の中を移動すると同時 に上側翼片１４は受け金８の嵌合用空間９の中を嵌挿したままの状態を保持して 下方に摺動する。そのとき、該バーの下側翼片１３はポケット部５のガイド斜面 ６にガイドされ、その下側翼片１３の接合斜面１５が該ガイド斜面６に対して接 触して係止する。

【００１４】 反対に、分解する場合は、以上の組立と逆の順序で行えばよい。

【００１５】 上記のように、前記バーの両端の翼片１３、１４は、その一方の下側１３が前 記支柱１のポケット部５の支柱方向に開通した嵌合用空間７に係合し、他方の上 側１４が前記受け金８の横方向に開口する嵌合用空間９に係止する。このように 両側の支柱１の上部と下部のそれぞれに設けられた各連結部において、一定間隔 を置いた一対の下側ポケット部５と上側受け金８の位置でバーの上下翼片１３、 １４との嵌合係止による片側支柱で２点支持、両側支柱で４点支持による二次元 的な面支持によって横架連結される。

【００１６】

【考案の効果】

以上の説明により明らかなように、本考案によれば、荷役用パレットに貨物を 積載した状態、或いは、積載された貨物の全体を外包した状態のままの後付けで 荷役用パレットの外周に支柱を組立付設してパレットサポーターを組立付設でき るから、貨物積載パレットの積み重ね作業が簡易迅速にして確実に行える。

【００１７】 そして、又、上記パレットサポーターは、荷役用パレットに組立付設したそれ ぞれの支柱間の上下が面支持による横架によって連結されているから、その組立 状態を堅牢に支持し、傾倒や捻れを確実に防止できる。それによって、それらの 貨物積載パレットの積み重ねが構造的に安定し、崩落などの危険性のない安全な 積み重ねができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例の荷役用パレットの一隅に対し
て支柱が組み立てられる組立態様を示す斜視図である。

【図２】本考案一実施例の支柱と荷役用パレットの組立
後の上部バーと下部バーの組立態様を示す斜視図であ
る。

【図３】本考案一実施例の組立完了の状態を示す斜視図
である。

【図４】本考案一実施例の支柱とバーの連結部を示す拡
大正面図である。

【図５】本考案一実施例の支柱とバーの連結部を示す拡
大平面図である。

【図６】従来の荷役用パレット枠の構造を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ アングル状支柱 ２ 上端承片 ３ 下端承片 ４ 差込ツメ ５ ポケット部 ６ ガイド斜面 ７ 嵌合用空間 ８ 受け金 ９ 嵌合用空間 １０ 上部バー １１ 下部バー １２ 棒体 １３、１４ 翼片 １５、１６ 接合斜面 Ｐ 荷役用パレット Ｐａ 木製パレット Ｐｂ 樹脂パレット Ｓ 差込空間

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷役用パレットの四隅に立設される所定
   長さのアングル状支柱１と、隣合う支柱１の間の上下位
   置にそれぞれ横架される上部バー１０及び下部バー１１
   とからなり、 前記支柱１には、その上下の端縁の直角形成側にそれぞ
   れ一体的に固着された上端承片２と下端承片３及び下部
   内側の所定位置に一体的に固着された差込ツメ４並びに
   外側の上部と下部のそれぞれの所定位置に一定間隔を置
   いて固着された一対の下側ポケット部５と上側受け金８
   からなる連結部が設けられ、 前記上部バー１０及び下部バー１１は、所要長さを有す
   る直状棒体１２の両端部にそれぞれ該棒体１２に対して
   対称的な翼片１３、１４が一体的に固定され、 前記バーの両端の翼片１３、１４は、その一方の下側１
   ３が前記支柱１のポケット部５の支柱方向に開通した嵌
   合用空間７に係合し、他方の上側１４が前記受け金８の
   横方向に開口する嵌合用空間９に係止するように構成さ
   れたことを特徴とする後付可能な組立分解式荷役用パレ
   ットサポーター。