JP3063402U - 抗圧ユニット体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】堅固であると同時に構造が単純で、製造と組み
立てが容易で、必要に応じて各種異なる面積の紙パレッ
トを作ることが可能な製造コストの低い抗圧ユニット体
を作るのが課題である。 【解決手段】抗圧ユニット体を、第一板体と第二板体か
ら構成する。第一板体の頂上板上には二つの第一はめ込
み槽を設け、その両端を両側壁上まで伸ばす。第二板体
の底板上には二つの第二はめ込み槽を設け、その両端を
両側壁上まで伸ばす。実際にパレットとして使用すると
きに、第一板体の頂上板を上板に粘着し、第二板体の底
板を下板に粘着し、第一はめ込み槽と第二はめ込み槽を
互いにはめ込むので、しっかり結合でき堅固であると同
時に、構造が単純で、製造と組み立てが容易である。ま
た、抗圧ユニット体の設置数を必要に応じて変え、同一
規格の抗圧ユニット体によって異なる面積の紙パレット
を作ることができるので、製造コストを引き下げること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、紙パレットへの適用を目的とした、段ボール紙を結合して作る、堅 固であると同時に構造が単純で、製造と組み立てが容易で、必要に応じて各種異 なる面積の紙パレットを作ることが可能な製造コストの低い抗圧ユニット体に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

貨物を運搬する場合に、パレットを利用して貨物の積み卸しをするのは、簡単 で経済的、かつ効率的な方法で、貨物をパレット上に置き、フォークリフトで運 搬すれば、一度に多くの貨物を運ぶことができ、人力を節約できるだけでなく、 簡単に貨物を適切な場所まで運搬することができる。 従来の大部分のパレットは木材で作られているが、近年、森林資源が激減して いる。木製パレット、プラスチックパレット及び金属パレットは高い耐圧強度が あり、比較的重い貨物を運ぶことができる。しかし、環境保護の立場から見ると 、この三種の従来のパレットは環境保護の潮流に反する。また、木製パレット、 プラスチックパレット及び金属パレットは比較的重く、重量で運送料を計算する 場合、経済的とは言えない。このほか、木製パレット、プラスチックパレット及 び金属パレットは製品になってからスペースを取り、倉庫での保管や運送コスト がかなり高い。 従来の木製パレット、プラスチックパレット及び金属パレットは多くの欠点が あるため、近年、紙パレットの利用が考え出された。紙パレットは使用後に回収 が可能な段ボール紙で作ってあるため、パレットの製造コストを引き下げると同 時に、破損後はリサイクルしてその他の紙製品を作ることができるので、資源の 完全回収が可能で、廃棄物処理の費用を引き下げ、また、環境を汚染せずにすむ 。また、軽量の段ボール紙で作るので、このパレットを使用した場合の運送料を 最低まで引き下げることができ、作業員の負担も軽減され、作業の効率性と安全 性を高めることができる。このほか、紙パレットは成型前は平面状なので、スペ ースを取らず、生産、倉庫での保管、運送コストを引き下げることができる。 図１２、図１３に示すように、従来の紙パレットは二つの縦梁１０ａと二つの 横梁１１ａから構成される。縦梁１０ａと横梁１１ａは段ボール紙を切断後、折 り曲げて立体状にする。その後、縦梁１０ａと横梁１１ａを垂直に交差するよう にはめ込み、紙パレットを形成する。台湾の特許公報公告ナンバー２８５１４９ に、上述の紙パレットが示されている。 しかし、上述の従来の紙パレットの縦梁１０ａと横梁１１ａは、はめ込み方式 で組み立てられており、しっかりと一体に結合させるのが難しく、縦梁１０ａと 横梁１１ａが引き離されて破損する恐れがあった。また、縦梁１０ａと横梁１１ ａの結合が複雑で、製造と組み立てが難しく、生産コストが高かった。また、異 なる面積の紙パレットを作るのに、複数の金型を準備しなければならず、やはり 生産コストが高くなりがちだった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の説明から分かるように、従来の紙パレットは、はめ込み方式で組み立て られており、しっかりと一体に結合させるのが難しく、引き離されて破損する恐 れがあった。また、結合が複雑で、製造と組み立てが難しく、異なる面積の紙パ レットを作るのに、複数の金型を準備しなければならないために、生産コストが 高かった。このため、その構造を改良し、堅固であると同時に構造が単純で、製 造と組み立てが容易で、必要に応じて各種粉異なる面積の紙パレットを作ること が可能な生産コストの低い抗圧ユニット体を作るのが課題である。

【０００４】

【考案を解決するための手段】

前記の課題を解決するため、本考案の抗圧ユニット体は、第一板体と第二板体 から構成する。第一板体の頂上板上には二つの第一はめ込み槽を設け、その両端 を両側壁上まで伸ばす。第二板体の底板上には二つの第二はめ込み槽を設け、そ の両端を両側壁上まで伸ばす。実際にパレットとして使用するときに、第一板体 の頂上板を上板に粘着し、第二板体の底板を下板に粘着し、第一はめ込み槽と第 二はめ込み槽を互いにはめ込むので、しっかり結合でき堅固であると同時に、構 造が単純で、製造と組み立てが容易である。また、抗圧ユニット体の設置数を必 要に応じて変え、同一規格の抗圧ユニット体によって異なる面積の紙パレットを 作ることができるので、製造コストを引き下げることができる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の抗圧ユニット体１０は、紙パレットに使用し、紙パレットの下板と上 板の間に設置する抗圧ユニット体１０だが、図１、図２に示すように、第一板体 １１と第二板体１２から構成される。 図１に示すように、この第一板体１１と第二板体１２は、段ボールを裁断し折 り曲げて立体状にし、その後、図２に示すように、垂直に交差するようにはめ込 んで一体とし、完全な抗圧ユニット体１０とする。 図１に示すように、第一板体１１は長方形の頂上板１３を含んでおり、この頂 上板１３の二つの長辺は、折り線１４で側壁１５と連接しているが、両側壁１５ と頂上板１３は垂直状になっており、第一板体１１は下が開いたコの字型の断面 を構成する。頂上板１３上には、二つの第一はめ込み槽１６が設けられており、 この二つの第一はめ込み槽１６は頂上板の二つの短辺と平行になっている。また 、この二つの第一はめ込み槽１６の両端は下に向かい、両側壁１５上の適切な位 置まで伸びている。 第二板体１２は長方形の底板１７を含んでおり、この底板１７の二つの長辺は 、折り線１８で側壁１９と連接しているが、両側壁１９と底板１７は垂直状にな っており、第二板体１１は上の開いたコの字型の断面を構成する。底板１７上に は二つの第二はめ込み槽２０が設けられており、この二つのはめ込み槽２０は底 板１７の短辺に平行になっている。また、この二つの第二はめ込み槽２０の両端 は上に向かい、両側壁１９上の適切な位置まで伸びている。このほか、底板１７ 上の第二はめ込み槽２０の間には、透かし穴２１が設けられているが、この透か し穴２１は、底板１７上の二つの第二はめ込み槽２０とつながっている。 図２に示すように、第一板体１１と第二板体１２は互いに上下にさし込むが、 第一板体１１の両側壁１５を第二板体１２の二つの第二はめ込み槽２０にはめ込 み、同時に第二板体１２の両側壁１９を第一板体１１の二つの第一はめ込み槽１ ６にはめ込むが、第一板体１１の頂上板１３の表面が第二板体１２の両側壁１９ の上端と同じ高さになるまで、また、第二板体１２の底板１７の底面が第一板体 １１の両側壁１５の下端と同じ高さになるまではめ込み、第一板体１１と第二板 体１２が垂直に交差してはめ込まれ、抗圧ユニット体１０を構成する。つまり、 第一板体１１と第二板体１２の側壁１５、１９は、縦横の交差状になっており、 抗圧ユニット体１０が十分な耐圧強度を持ち、適切な負荷に耐えられるようにな っている。

【０００６】 図３、図４、図５に示すように、本考案の複数の抗圧ユニット体１０は、下板 ３１と上板３２の間に設置し、紙パレット３０を構成する。これらの抗圧ユニッ ト体１０は、第一板体１１の頂上板１３と第二板体１２の底板１７を粘着剤でそ れぞれ上板３２の裏面と下板３１の表面に接着し、紙パレット３０を構成する。 下板３１と上板３２の間（抗圧ユニット体１０の間）には、フォークリフトのリ スト・フォークをさし込み、紙パレットを持ち上げることができる。また、下板 ３１上に、複数の穴３３を開けてもよい。 本考案の抗圧ユニット体１０の第一板体１１の頂上板１３と第二板体１２の底 板１７は粘着面積を大きくし、上板３２と下板３１にしっかり粘着させ、堅固な 紙パレット３０を構成する。また、抗圧ユニット体１０を実際にパレットとして 使用するときは、第一板体１１の頂上板１３を上板３２に粘着し、第二板体１２ の底板１７を下板３１に粘着し、第一はめ込み槽１６と第二はめ込み槽２０を互 いにはめ込むので、この抗圧ユニット体１０を利用した紙パレットは、引き破ら れることがない。 また、本考案の抗圧ユニット体１０の構造は単純で、製造と組み立てが容易で あり、抗圧ユニット体１０の設置数を必要に応じて自由に変化させ、同一規格の 抗圧ユニット体１０によって各種異なる面積の紙パレットを作ることができるの で、金型購入のコストを引き下げ、製造コストを引き下げることができる。

【０００７】 図６、図７に示すように、本考案の第二の実施例は、抗圧ユニット体１０の第 一板体１１の頂上板１３上の二つの第一はめ込み槽１６の間に透かし穴２２を開 けるが、この透かし穴２２は頂上板１３上の二つの第一はめ込み槽１６とつなが っている。 図８、図９に示すように、本考案の第三の実施例と第四の実施例は、抗圧ユニ ット体１０の第一板体１１の両側壁１５の下端にそれぞれ第一補強板２３を接着 する。この二つの第一補強板２３は折り曲げて両側壁１５の外側にしっかり接着 する。また、第二板体１２の両側壁１９の上端にも、それぞれ第二補強板２４を 接着し、この二つの第二補強板２４も折り曲げて両側壁１９の外側にしっかり接 着し、この補強板２３、２４によって抗圧の強度を増すことができる。このほか 、第一補強板２３上に、第一はめ込み槽１６に相対する第三はめ込み槽２５を設 け、第二補強板２４上に、第二はめ込み槽２０に相対する第四はめ込み槽２６を 設け、第一板体１１の両側壁１５と二つの第一補強板２３が第二板体１２の第二 はめ込み槽２０と第二補強板２４の第四はめ込み槽２６にはめ込めるようにし、 同時に第二板体１２の両側壁１９と二つの第二補強板２４が第一板体１１の第一 はめ込み槽１６と第一補強板２３の第三はめ込み槽２５にはめ込めるようにする 。 図１０、図１１に示すように、本考案の第五の実施例と第六の実施例は、複数 の抗圧ユニット体１０の第一板体１１を一体に設計し、一列に設置したもので、 第一板体１１は連結した長い棒状になる。

【０００８】

【考案の効果】

以上に詳述した本考案の抗圧ユニット体は、実際にパレットとして使用すると きに、第一板体の頂上板を上板に粘着し、第二板体の底板を下板に粘着し、第一 はめ込み槽と第二はめ込み槽を互いにはめ込むので、この抗圧ユニット体を利用 した紙パレットは大変堅固で、引き破られることがない。また、本考案の抗圧ユ ニット体の構造は単純で、製造と組み立てが容易であり、抗圧ユニット体の設置 数を必要に応じて自由に変化させ、同一規格の抗圧ユニット体によって各種異な る面積の紙パレットを作ることができるので、製造コストを引き下げることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例の立体分解図。

【図２】本考案の第一実施例の立体組み立て図。

【図３】本考案の第一実施例を紙パレットに応用した立
体分解図。

【図４】本考案の第一実施例を紙パレットに応用した立
体分解図（抗圧ユニット体と下板を結合したもの）。

【図５】本考案の第一実施例を紙パレットに応用した立
体組み立て図。

【図６】本考案の第二実施例の立体分解図。

【図７】本考案の第二実施例の立体組み立て図。

【図８】本考案の第三実施例の立体分解図。

【図９】本考案の第四実施例の立体分解図。

【図１０】本考案の第五実施例を紙パレットに応用した
立体分解図（一部の抗圧ユニット体と下板を結合したも
の）。

【図１１】本考案の第六実施例を紙パレットに応用した
立体分解図（一部の抗圧ユニット体と下板を結合したも
の）。

【図１２】従来の紙パレットの立体組み立て図。

【図１３】従来の紙パレットの縦梁と横梁の立体図。

【符号の説明】

１０：抗圧ユニット体 １１：第一板体 １２：第二板体 １３：頂上板 １４：折り線 １５：側壁 １６：第一はめ込み槽 １７：底板 １８：折り線 １９：側壁 ２０：第二はめ込み槽 ２１：透かし穴 ２２：透かし穴 ２３：第一補強板 ２４：第二補強板 ２５：第三はめ込み槽 ２６：第四はめ込み槽 ３０：紙パレット ３１：下板 ３２：上板 ３３：穴 １０ａ：縦梁 １１ａ：横梁

Claims (10)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】第一板体と第二板体から構成される抗圧ユ
   ニット体において、該第一板体は頂上板を含んでおり、
   この該頂上板の二つの長辺は、折り線で側壁と連接して
   いるが、頂上板上には、二つの第一はめ込み槽が設けら
   れており、この二つの第一はめ込み槽の両端が両側壁上
   まで伸びており、前記第二板体は底板を含んでおり、こ
   の該底板の二つの長辺は、折り線で側壁と連接している
   が、底板上には、二つの第二はめ込み槽が設けられてお
   り、この該二つの第二はめ込み槽の両端が両側壁上まで
   伸びており、底板上の二つの第二はめ込み槽の間には、
   透かし穴が設けられているが、この該透かし穴は、底板
   上の二つの第二はめ込み槽とつながっており、前記第一
   板体の両側壁を第二板体の二つの第二はめ込み槽にはめ
   込み、同時に前記第二板体の両側壁を第一板体の二つの
   第一はめ込み槽にはめ込み、第一板体と第二板体を交差
   してはめ込んで一体とすることを特徴とする抗圧ユニッ
   ト体。
2. 【請求項２】前記第一板体と第二板体は、段ボール紙を
   裁断し折り曲げて立体状にしてあることを特徴とする請
   求項１に記載の抗圧ユニット体。
3. 【請求項３】第一板体の頂上板と第二板体の底板が長方
   形をしており、第一板体の二つの第一はめ込み槽が頂上
   板の二つの短辺と平行になっており、第二板体の二つの
   第二はめ込み槽が底板の二つの短辺と平行になっている
   ことを特徴とする請求項１に記載の抗圧ユニット体。
4. 【請求項４】第一板体が下の開いたコの字型の断面を構
   成しており、第二板体が上の開いたコの字型の断面を構
   成していることを特徴とする請求項１に記載の抗圧ユニ
   ット体。
5. 【請求項５】第一板体の両側壁と頂上板が垂直状になっ
   ており、第二板体の両側壁と底板が垂直状になっている
   ことを特徴とする請求項１に記載の抗圧ユニット体。
6. 【請求項６】複数の抗圧ユニット体を、下板と上板の間
   に設置し、抗圧ユニット体の第一板体の頂上板と第二板
   体の底板を、それぞれ上板と下板に接着し、紙パレット
   を構成することを特徴とする請求項１に記載の抗圧ユニ
   ット体。
7. 【請求項７】前記抗圧ユニット体の第一板体の頂上板上
   に設けられた二つの第一はめ込み槽の間に透かし穴を開
   けるが、この該透かし穴が頂上板上の二つの第一はめ込
   み槽とつながっていることを特徴とする請求項１に記載
   の抗圧ユニット体。
8. 【請求項８】前記抗圧ユニット体の第一板体の両側壁に
   それぞれ第一補強板を接着することにより、この二つの
   該第一補強板は両側壁の外側にしっかり接着し、第二板
   体の両側壁にも、それぞれ第二補強板を接着することに
   より、この二つの第二補強板も両側壁の外側にしっかり
   接着することを特徴とする請求項１に記載の抗圧ユニッ
   ト体。
9. 【請求項９】第一補強板上に、第一はめ込み槽と相対す
   る第三はめ込み槽を設け、第二補強板上に、第二はめ込
   み槽と相対する第四はめ込み槽を設け、第一板体の両側
   壁と二つの第一補強板が第二板体の第二はめ込み槽と第
   二補強板の第四はめ込み槽にはめ込めるようにし、同時
   に第二板体の両側壁と二つの第二補強板が第一板体の第
   一はめ込み槽と第一補強板の第三はめ込み槽にはめ込め
   るようにすることを特徴とする請求項８に記載の抗圧ユ
   ニット体。
10. 【請求項１０】前記複数の抗圧ユニット体の第一板体を
    一体に設計し、第一板体が一列に配置された長い棒状に
    なることを特徴とする請求項１に記載の抗圧ユニット
    体。