JP3063219B2 - 曲げ角度検出器 - Google Patents

曲げ角度検出器

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JP3063219B2
JP3063219B2 JP3106107A JP10610791A JP3063219B2 JP 3063219 B2 JP3063219 B2 JP 3063219B2 JP 3106107 A JP3106107 A JP 3106107A JP 10610791 A JP10610791 A JP 10610791A JP 3063219 B2 JP3063219 B2 JP 3063219B2
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  • Auxiliary Devices For Music (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、人間の手
指、手首、肘等の肢体各部における関節の曲げ角度およ
び捩れ角度を検出することができる曲げ角度検出器に関
する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、自然楽器においては、弦
や鍵盤を弾いたり、管を吹いたりして楽音を形成するの
が一般的であり、また、電子楽器の多くは、鍵盤を弾く
ことによって楽音が発生される。
【0003】ところで、人間の自然な動作に基づいて楽
音を発生することが可能になると、従来の楽器における
弾くという感覚を離れた演奏操作となり、新たな演奏上
の楽しみや、新たな演奏効果を奏することができる。例
えば、手指、手首、肘、肩等の曲げ運動は、日常的な自
然な動作であると共に、ダンス等の振り付けにも用いら
れる場合が多い。したがって、これらの動きに基づいて
楽音を制御することができれば、この動作或いは曲げ運
動を取入れたダンスに応じて楽音制御を行う事が可能に
なる。そこで、このような観点から本出願人は、弾くと
いう概念を離れて、人間の手や足の曲げに応じて楽音を
制御する電子楽器を提案している。
【0004】この種の電子楽器においては、上述したよ
うに、人間の手や足などの曲げ角度を検出するための曲
げ角度検出器が用いられている。従来の曲げ角度検出器
では、ポテンションメータが用いられていた。ある部所
の異なる2軸の方向の曲げを同時に検出しようとする場
合、従来のポテンションメータによる曲げ角度検出器を
各軸方向に1つずつの計2個のポテンションメータの組
合せで検出することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した曲
げ角度検出器を明確な回転中心を持たないような、例え
ば、人体の関節に用いた場合には、ポテンションメータ
の回転中心と関節の回転中心が一致せず、正確な曲げ角
度を検出できないという問題を生じた。また、従来の曲
げ角度検出器は、上述した検出対称には装着しにくいと
いう問題が生じた。
【0006】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、明確な回転中心を持たず、あらゆる方向に曲げ
られる対象物に対して装着しやすく、常に正確な曲げ角
度および捩れ角度を検出できる曲げ角度検出器を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ために、請求項1記載の発明では、可とう性を有するベ
ース部材と、前記ベース部材に、該ベース部材の長手方
向に沿って敷設され、該ベース部材の曲げ変形およびね
じれ変形に応じて、抵抗変化する可とう性の第1の抵抗
体と、前記ベース部材に、該ベース部材の長手方向に沿
って敷設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変
形に応じて、第1の抵抗体の抵抗変化とは異なる抵抗変
化をする可とう性の第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体
の抵抗変化および前記第2の抵抗体の抵抗変化に基づ
き、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体とに共通する
前記ベース部材の曲げ角度およびねじれ角度を出力する
出力手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明では、可とう性を有す
るとともに、断面形状の中央部と周辺部との形状を異な
らせて、各部が曲げ変形およびねじれ変形に対して異な
る変形特性を持つベース部材と、前記ベース部材の中央
部に該ベース部材の長手方向に沿って敷設され、該ベー
ス部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じて抵抗変化す
る可とう性の第1の抵抗体と、前記ベース部材の周辺部
に該ベース部材の長手方向に沿って敷設され、該ベース
部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じて抵抗変化をす
る可とう性の第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体の抵抗
変化および前記第2の抵抗変化に基づき、前記ベース部
材の曲げ角度およびねじれ角度を出力する出力手段と、
を具備することを特徴とする。請求項3記載の発明で
は、可とう性を有する略シート状のベース部材と、前記
ベース部材に、該ベース部材の長手方向に沿って敷設さ
れ、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じ
て、抵抗変化する可とう性の第1の抵抗体と、前記ベー
ス部材に、該ベース部材の長手方向に沿って敷設され、
該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じて、第
1の抵抗体の抵抗変化とは異なる抵抗変化をする可とう
性の第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体の抵抗変化およ
び前記第2の抵抗体の抵抗変化に基づき、前記第1の抵
抗体と前記第2の抵抗体とに共通する前記ベース部材の
曲げ角度およびねじれ角度を出力する出力手段と、を具
備することを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ベース部材の曲
げ変形および捩れ変形に応じて、該ベース部材に敷設さ
れた第1および第2の抵抗体の抵抗値が変化する。この
第1および第2の抵抗体は、曲げ方向の感度と捩れ方向
の感度との比が2つの抵抗体間で互に異なるため、各抵
抗体に共通する前記ベース部材の曲げ変形および捩れ変
形のいずれも検出される。
【0010】請求項2記載の発明によれば、ベース部材
の曲げ変形および捩れ変形に応じて、該ベース部材に敷
設された第1および第2の抵抗体の抵抗値が変化する。
第1の抵抗体が敷設されたベース部材の中央部と、第2
の抵抗体が敷設されたベース部材の周辺部とは、上記曲
げ変形および捩れ変形に対して異なる変形特性を有して
いるため、曲げ方向と捩れ方向との感度比に中央部と周
辺部で差が生じ、各抵抗体によって曲げ変形および捩れ
変形のいずれ検出される。請求項3記載の発明によれ
ば、ベース部材は、曲げ変形およびねじれ変形の両変形
を生じる。このベース部材の曲げ変形および捩れ変形に
応じて、該ベース部材に敷設された第1および第2の抵
抗体の抵抗値が変化する。この第1および第2の抵抗体
は、曲げ方向の感度と捩れ方向の感度との比が2つの抵
抗体で互いに異なるため、各抵抗体に共通する前記ベー
ス部材の曲げ変形および捩れ変形のいずれも検出され
る。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。図1は、この発明の実施例によるセンサ
1の構成を示す正面図である。この図において、ベース
部材2は、中心軸に対して対称な断面形状を持ち、可撓
性を有しており、抵抗体3およびが抵抗体4が敷設され
ている。抵抗体3は、U字状の形状をとっており、ベー
ス部材2の上面の中心線近傍にベース部材2の長手方向
に沿って均一幅で中心線について対称のパターンを形成
している。また、抵抗体4は、ベース部材2の周辺部に
あって、ベース部材2の長手方向に対して斜めの敷設部
分4a,4b,……と、長手方向に対して平行な敷設部
分4A,4B,……を含むパターンをベース部材上面の
中心線について対称に形成している。
【0012】このように、パターンの形状を変えるの
は、ベース部材2の捩れ変形に対しての抵抗体4の抵抗
値変化の感度を上げるためである。そして、これら抵抗
体の各基端部には接続端子C1,C2,C3およびC4
が設けられ、これら各接続端子は、リード線5a、5
b、5cおよび5dを介して演算器6と電気的に接続さ
れている。演算器6は、図示しない2つの定電流源、A
/D変換器および演算回路を有しており、抵抗体3、4
はそれぞれ各定電流源に直列に接続され、各定電流源の
上流側から出力(電圧値)が取り出されてA/D変換器
に供給され、A/D変換されて演算回路に出力される。
演算回路では、各定電流源の規格電流と各抵抗体から出
力された電圧から、各抵抗体の抵抗値を求めるととも
に、後述する演算を行い、ベース部材の曲げ角度および
ねじれ角度を検出する。
【0013】上述したセンサ1は、ゴム性を有し、体表
に密着する布地で縫製された収納部に収納されている。
この収納部を手や足などの関節に装着すると、関節の曲
げ具合や捩れ具合に応じて上記ベース部材2が変形し、
この変形の程度に応じて抵抗体3および4の抵抗値が変
化する。例えば、図2(a)に示すように、ベース部材
2が矢印Aの方向に曲げられる場合には、該ベース部材
2は、図示する矢印Bの方向に大きく変化する。すなわ
ち、この場合には、ベース部材2の長手方向に沿って敷
設された抵抗体3の抵抗値の方が上記曲げ変形に応じ
て、より大きく変化する。
【0014】また、図(b)に示すような、ベース部材
2が矢印Cの方向、すなわち、捩られる場合には、該ベ
ース部材2は、図示する矢印DおよびEの方向に大きく
変化する。すなわち、この場合には、ベース部材2の長
手方向に対して斜めに敷設された抵抗体4の抵抗値の方
が上記捩り変形に応じて、より大きく変化する。
【0015】ここで、抵抗体3では、角度θB なる曲げ
に対してaθBR1(a:抵抗体3の形状等で決まる定
数、R1 :抵抗体3の変形前の抵抗値)なる抵抗変化が
発生し、角度θT なるねじりに対してbθTR1(b:抵
抗体の形状等で決まる定数)が発生する。また、抵抗体
4では、角度θB なる曲げに対してcθBR2(c:抵抗
体4の形状等で決まる定数、R2 :抵抗体4の変形前の
抵抗値)なる抵抗変化が発生し、角度θT なるねじりに
対してdθTR2(d:抵抗体4の形状等で決まる定数)
が発生する。
【0016】これらにより、抵抗体3に角度θB なる曲
げと角度θT なるねじりを同時に加えた場合の抵抗変化
量△R1 は、次式のようになる。
【数1】 同様にして、抵抗体4に角度θB なる曲げと角度θT な
るねじりを同時に加えた場合の抵抗変化量△R2 は、次
式のようになる。
【数2】 上記2式を連立させて解くと、次式が得られる。
【数3】
【0017】すなわち、分母において、ad≠bcとな
るように抵抗体3、4の各特性を設定し、あらかじめ、
各抵抗体の曲げ角度と抵抗変化率の関係(定数a、c)
およびねじり角度と抵抗変化率の関係(定数b、d)を
独立して求めておけば、抵抗変化を検出することによっ
て、曲げとねじれとが同時に起こる変形に対しても曲げ
角度θB とねじり角度θT を求めることができる。
【0018】上述した実施例においては、ねじりに対し
て中央部の変形は外周部の変形よりも小さいので、中央
部に主に曲げを検出する抵抗体3を配することによっ
て、ねじりの影響を小さくすることができる。また、ね
じりに対して外周部の変形は中央部の変形よりも大き
く、ねじりによる抵抗体の抵抗変化が大きいので、外周
部に主にねじりを検出する抵抗体4を配することによっ
て、ねじりによる抵抗体の変形を正確に検出でき、曲げ
の影響を小さくすることができる。
【0019】なお、上述した実施例においては、検出し
た各抵抗体の抵抗変化を演算することによって、曲げ角
度とねじり角度を求めたが、例えば、テーブルに各抵抗
体の抵抗変化と曲げ角度およびねじり角度との関係をあ
らかじめ記憶しておき、このテーブルを参照することに
よって、検出した各抵抗体の抵抗変化から曲げ角度とね
じり角度を求めてもよい。この場合には、ベース部材の
断面形状を中心軸に対して対称にする必要がなく、ベー
ス部材の形状の自由度が広がるとともに、検出した各抵
抗体の抵抗変化から速やかに、曲げ角度とねじり角度を
求めることができる。
【0020】また、上述した抵抗体3,4は、ベース部
材2の両面に設けてもよく、この場合には、各面におけ
る抵抗値の変化の差分をとるようにすれば、さらに高い
精度で曲げ角度および捩れ角度を検出できる。また、上
記構成によるベース部材2および抵抗体3,4は、図1
に示したものに限定されるものではなく、例えば、図3
に示すように、ベース部材7に段差を設け、各段にU字
状の抵抗体8,9を設ける構造としてもよい。この場合
には、抵抗体9の方が、ベース部材7が薄く、また、捩
りの中心軸より遠くにあるため、該ベース部材7の捩れ
変形による抵抗変化と曲げ変形による抵抗変化との比の
値が大きい。
【0021】または、図4(a)および(b)に示すよ
うに、ベース部材8は6角形状でもよく、所定の面にU
字状の抵抗体や図1に示す敷設部分4a,4A,4b,
4B,……を含む抵抗体を設ける構造としてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、可とう性を有するベース部材と、前記ベース部材
に、該ベース部材の長手方向に沿って敷設され、該ベー
ス部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じて、抵抗変化
する可とう性の第1の抵抗体と、前記ベース部材に、該
ベース部材の長手方向に沿って敷設され、該ベース部材
の曲げ変形およびねじれ変形に応じて、第1の抵抗体の
抵抗変化とは異なる抵抗変化をする可とう性の第2の抵
抗体と、前記第1の抵抗体の抵抗変化および前記第2の
抵抗体の抵抗変化に基づき、前記ベース部材の曲げ角度
およびねじれ角度を出力する出力手段とを具備するよう
にしたため、あらゆる方向に曲げられる対象物に対して
装着しやすく、常に正確な曲げ角度および捩れ角度を検
出できるという利点が得られる。
【0023】また、請求項2記載の発明によれば、可と
う性を有するとともに、断面形状の中央部と周辺部との
形状を異ならせて、各部が曲げ変形およびねじれ変形に
対して異なる変形特性を持つベース部材と、前記ベース
部材の中央部に該ベース部材の長手方向に沿って敷設さ
れ、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じて
抵抗変化する可とう性の第1の抵抗体と、前記ベース部
材の周辺部に該ベース部材の長手方向に沿って敷設さ
れ、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応じて
抵抗変化する可とう性の第2の抵抗体と、前記第1の抵
抗体の抵抗変化および前記第2の抵抗変化に基づき、前
記ベース部材の曲げ角度およびねじれ角度を出力する出
力手段とを具備するようにしたため、あらゆる方向に曲
げられる対象物に対して装着しやすく、常に正確な曲げ
角度および捩れ角度を検出できるという利点が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構造を示す正面図であ
る。
【図2】 (a)は同実施例におけるセンサ1が曲げら
れた場合のベース部材2の変形を説明するための斜視図
であり、(b)は同実施例におけるセンサ1が捩られた
場合のベース部材2の変形を説明するための斜視図であ
る。
【図3】 同実施例のベース部材および抵抗体の別形状
の一例を示す斜視図である。
【図4】 同実施例のベース部材および抵抗体の別形状
の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1……センサ、2,7,10……ベース部材、3,4,
8,9……抵抗体、5……リード線、6……演算器。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可とう性を有するベース部材と、 前記ベース部材に、該ベース部材の長手方向に沿って敷
    設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応
    じて、抵抗変化する可とう性の第1の抵抗体と、 前記ベース部材に、該ベース部材の長手方向に沿って敷
    設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応
    じて、第1の抵抗体の抵抗変化とは異なる抵抗変化をす
    る可とう性の第2の抵抗体と、 前記第1の抵抗体の抵抗変化および前記第2の抵抗体の
    抵抗変化に基づき、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗
    体とに共通する前記ベース部材の曲げ角度およびねじれ
    角度を出力する出力手段と、 を具備することを特徴とする曲げ角度検出器。
  2. 【請求項2】 可とう性を有するとともに、断面形状の
    中央部と周辺部との形状を異ならせて、各部が曲げ変形
    およびねじれ変形に対して異なる変形特性を持つベース
    部材と、 前記ベース部材の中央部に該ベース部材の長手方向に沿
    って敷設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変
    形に応じて抵抗変化する可とう性の第1の抵抗体と、 前記ベース部材の周辺部に該ベース部材の長手方向に沿
    って敷設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変
    形に応じて抵抗変化をする可とう性の第2の抵抗体と、 前記第1の抵抗体の抵抗変化および前記第2の抵抗変化
    に基づき、前記ベース部材の曲げ角度およびねじれ角度
    を出力する出力手段と、 を具備することを特徴とする曲げ角度検出器。
  3. 【請求項3】 可とう性を有する略シート状のベース部
    材と、 前記ベース部材に、該ベース部材の長手方向に沿って敷
    設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応
    じて、抵抗変化する可とう性の第1の抵抗体と、 前記ベース部材に、該ベース部材の長手方向に沿って敷
    設され、該ベース部材の曲げ変形およびねじれ変形に応
    じて、第1の抵抗体の抵抗変化とは異なる抵抗変化をす
    る可とう性の第2の抵抗体と、 前記第1の抵抗体の抵抗変化および前記第2の抵抗体の
    抵抗変化に基づき、前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗
    体とに共通する前記ベース部材の曲げ角度およびねじれ
    角度を出力する出力手段と、 を具備することを特徴とする曲げ角度検出器。
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