JP3062410B2 - 光ファイバージャイロ付きクレーン用フック - Google Patents

光ファイバージャイロ付きクレーン用フック

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JP3062410B2 JP6314068A JP31406894A JP3062410B2 JP 3062410 B2 JP3062410 B2 JP 3062410B2 JP 6314068 A JP6314068 A JP 6314068A JP 31406894 A JP31406894 A JP 31406894A JP 3062410 B2 JP3062410 B2 JP 3062410B2
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宏 関根
収 山口
康一 阿部
弘美 牧田
公男 塩沢
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Tamagawa Seiki Co Ltd
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Tamagawa Seiki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ファイバージャイ
ロ付きクレーン用フックに関するものであり、詳しく
は、クレーンが備える吊荷の振れ止め制御装置の振れ角
センサーとして光ファイバージャイロを用い、これをフ
ックに搭載して高精度に振れ角を検出する技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】吊荷の振れ角に関する運動方程式からク
レーンまたはトロリの加減速時の速度パターンを求め、
その速度パターンに基づいて吊荷の振れ止めを制御する
クレーンの振れ止め制御装置において、従来、吊荷の振
れ角を計測する手段は、特開昭58−026792号公
報、実開平4−138083号公報等が開示されている
ように、ワイヤーロープの変位をトロリー側で計測する
技術が主体である(以下、「先行技術1」という)。図
8に示すように、先行技術1では、ワイヤーロープの吊
荷側での計測に比べワイヤーロープの変位が小さく、振
れ角に換算するとき分解能が大きくとれない問題があ
り、高精度の振れ角を検出するのが困難であった。図8
において、2は吊荷、3はポテンショメータ、10はワ
イヤーロープである。
【0003】また、フックによってその下部に掛止され
た、吊荷を保持するための吊具、または吊荷等に発光体
を取付け、トロリー上から画像認識する方法が、実開平
1−176680号公報、特開平4−201988号公
報、特開昭62−244893号公報に開示されている
(以下、「先行技術2」という)。先行技術2は、長い
範囲を走行するクレーンにおいては、外乱光の影響を画
像処理が受け、安定且つ信頼性の高い計測を行うのが困
難であった。図9において、1はフック、13は吊荷
(図示せず)を保持する吊具、10はワイヤーロープ、
4は画像処理装置、5は発光ダイオードである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の振れ角検出装置
は、以上のように構成されているので、ロープ長変位が
小さく振れ角分解能が悪い領域で計測したり、画像処理
を用いることによる外乱光障害が生じたりして、精度や
信頼性の面で問題があった。
【0005】この発明の目的は、吊荷の振れ止め制御を
目的とする振れ止め制御装置を備えるクレーンの振れ止
め制御の改良に関し、極めて高感度な計測を可能とし、
周囲環境の影響を受けず、高精度且つ安定して振れ角が
計測できるようにすることができる、光ファイバージャ
イロ付きクレーン用フックを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】我々は上述の課題を解決
するために鋭意研究を重ねた。その結果、ワイヤーロー
プによってフックが吊り下げられているようなクレーン
においては、ワイヤーロープの上端およびフックに掛止
された吊荷の掛止点の2箇所に振子の軸を有する2重振
子が構成されるが、振れ角の計測は、吊荷の掛止点θ2
ではなくワイヤーロープの上端を軸とした振れ角θ1
計測すべきこと、振れ角θ1 を計測するにはフックに振
れ角センサーを取り付けるべきであること、および、振
れ角計測には光ファイバージャイロ式センサーが適して
いることを知見した。この発明は、上述の知見に基づい
てなされたものである。
【0007】この発明は、吊荷の振れ止め制御を目的と
する振れ止め制御装置を備えるクレーンからワイヤーロ
ープを介して吊り下げられたフックであって、前記フッ
の胴体部の側面には、吊荷の振れ角を計測するための
振れ角センサーとしての光ファイバージャイロが取り付
けられていることに特徴を有するものである。
【0008】
【作用】フックに振れ角センサーとして、光ファイバー
ジャイロ(レートジャイロ等)を取り付ける。この光フ
ァイバージャイロ付きクレーン用フックの質量をm1
フック下の吊具および吊荷(吊具+吊荷)の質量をm2
とすると、ワイヤーロープ、フック、吊具および吊荷
(吊具と吊荷とは固定)によって図10に示す様な2重
振子が構成される。図10に示す2重振子のモデルを考
察すると、この場合のθ1 、θ2 の運動方程式は下記
(1)式、(2)式となる。 但し、 m1 :フックの質量 m2 :フック下の吊具および吊荷の質量 g :重力加速度 α :クレーン推力
【0009】今、α=k・1 となるクレーン推力αを
適当に選べば、1 →0、1 →0、θ1 →0 とすることができる。
【0010】これは、フックに光ファイバージャイロ
(振れ角センサー)を設けて1 をフィードバックした
場合であり、θ1 、θ2 共に制振が可能となる。
【0011】一方、2次振子側、即ち、フック下の吊具
または吊荷に光ファイバージャイロ(振れ角センサー)
を設け、θ2 を検出しフィードバック制御を行った例を
図11に示す。図11において、縦軸:振れ、横軸:時
間を示す。図11の実線で示すように、点線のモデルに
追随せず発散して振れが治まりにくいことがわかる。図
11において、FB:θ2 、ゲイン:−2、θ1 :軌
道。このようなことから、光ファイバージャイロはフッ
クに取り付けるべきである。
【0012】
【実施例】次に、この発明を図面を参照しながら説明す
る。
【0013】図1はこの発明の実施例に係る光ファイバ
ージャイロが取り付けられたフックを示す正面図、図2
はクレーンの正面図、図3はこの発明のフックを備える
クレーンの振れ止め制御装置を構成する機器の取付け位
置を示す正面図、図4は平面図である。
【0014】クレーンによって、例えば、コイルを吊り
上げるような場合においては、リフターが吊具、コイル
が吊荷となる。クレーン6のフック1に振れ角センサー
としての光ファイバージャイロ11を取付け、本発明の
光ファイバージャイロ付きフックとし、フック1の振れ
角θ1 (図10参照)を計測する。図1において14は
外れ止めである。光ファイバージャイロを取り付けるフ
ックには、特に特殊な設計をする必要はない。一般的な
クレーン用フックに架台を設け、光ファイバージャイロ
を固定することが可能であればよい。光ファイバージャ
イロ11のケーブル(電線)12は、ワイヤーロープ1
0と同様にトロリー7に巻き上げられる。従って、トロ
リー7上にケーブルリールを設置することが必要であ
る。
【0015】光ファイバージャイロのケーブル12を媒
介として、振れ角データがクレーン6上で計測でき、制
御装置に接続することができる。制御装置は、図5に示
すような構成となる。この振れ止め制御装置は、振れ角
を検出する振れ角センサー(光ファイバージャイロ)に
より、フックの振れ角を計測し、フックの振れ角を抑制
するフィードバック制御を行う。振れ角センサーとして
は、従来からメカ式のバーチカルジャイロが存在する
が、光ファイバージャイロには、メカ式のバーチカルジ
ャイロが有する、吊荷が回転すると座標基準を失って、
横行および走行のモータ制御に誤差が生じるといったよ
うな欠点がなく、極めて正確に振れ角計測がなされる。
【0016】図6はこの発明の制御系を示すブロック図
である。光ファイバージャイロからなる振れ角センサー
は、振れ角制御用コントローラにケーブルリールを介し
て接続され、クレーン用フックの振れ角が入力されるも
のである。このとき、環境による変動(外乱光、水蒸気
等)の影響を受けず、高精度で振れ角が計測される。そ
して、同時に、下記の様な振れ角フィードバック制御を
行えば、2次振れの影響を受けず、1次振れを安定に制
御でき、且つ、2次振れの制御も行える。
【0017】クレーンモデルを1次振れのみの振れ角モ
デル、クレーンプロセスを2次振れまで考慮したモデル
としたとき、1次振れθ1 に対する入力μの伝達関数の
特性方程式は、下記(3)式で示される。
【0018】安定根であるための必要条件は、K<0
(ネガティブフィードバック)である。安定根であるた
めの必要十分条件は、 (−K)2 ・m2 (m1 +m2 )>0 Sn の全ての係数が正である。従って、−K>0の任意
の値で、安定性が保証される。
【0019】図7は本実施例によってフィードバック制
御を行った例であり、2次振れの存在する系で振れ止め
制御の軌道を示すグラフであり、縦軸:振れ、横軸:時
間を示す。図7の実線で示すように点線のモデルに追随
して振れが防止されることがわかる。図7において、F
1 :θ1 、K2 :−5、θ1 :軌道。
【0020】一方、本発明範囲外の、2次振子側、即
ち、フック下の吊具または吊荷に光ファイバージャイロ
を設け、2次振れθ2 成分を振れ角センサーで計測し、
θ2 を制御したときの特性方程式は、下記(4)式で示
されるようになる。
【0021】(4)式で示すように、S3 の係数=0と
なり、安定条件が成立しない。従って、クレーン振れ止
め制御を行う場合、フックに光ファイバージャイロ(振
れ角センサー)を取付け、1次振れθ1 のみをフィード
バックすることが必要であり、フック下の吊具(吊荷)
に振れ角センサーを取り付ける物理的意味は存在しな
い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、振れ角センサーとして光ファイバージャイロを用
い、この光ファイバージャイロをフックに取り付けるこ
とにより、フックに取り付けた光ファイバージャイロが
クレーン1次振れ成分を計測するので、環境の影響を受
けず、高精度な1次振れ角を計測でき、図6のようなフ
ィードバックの制御を行えば、安定な振れ角制御システ
ムを提供でき、極めて高精度且つ安定なクレーン振れ止
め制御が得られ、かくして、工業上有用な効果がもたら
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例に係る光ファイバージャイ
ロ付きフックを示す正面図である。
【図2】この発明の光ファイバージャイロ付きフックが
適用されるクレーンの正面図である。
【図3】この発明の光ファイバージャイロ付きフックを
備えるクレーンの振れ止め制御装置を構成する機器の取
付け位置を示す正面図である。
【図4】この発明の光ファイバージャイロ付きフックを
備えるクレーンの振れ止め制御装置を構成する機器の取
付け位置を示す平面図である。
【図5】この発明の光ファイバージャイロ付きフックを
備えるクレーンの振れ止め制御装置のシステム構成を示
すブロック図である。
【図6】この発明の光ファイバージャイロ付きフックを
備えるクレーンの振れ止め制御装置の制御系を示すブロ
ック図である。
【図7】本実施例によってフィードバック制御を行った
例であり、2次振れの存在する系で振れ止め制御の軌道
を示すグラフである。
【図8】従来のワイヤー変位計測による振れ角検出を説
明する概略正面図である。
【図9】従来の吊具の発光体を画像処理することによる
振れ角検出を説明する概略正面図である。
【図10】2重振子の原理を説明する概略正面図であ
る。
【図11】比較のためにフィードバック制御を行った例
であり、2次振れの存在する系で振れ止め制御の軌道を
示すグラフである。
【符号の説明】
1:フック 2:吊荷 3:ポテンショメータ 4:画像処理装置 5:発光ダイオード 6:クレーン 7:トロリ 8:南側車輪 9:北側車輪 10:ワイヤーロープ 11:光ファイバージャイロ(振れ角センサー) 12:ケーブル 13:吊具 14:外れ止め
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 収 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 阿部 康一 神奈川県横浜市鶴見区小野町1 鋼管電 設工業株式会社内 (72)発明者 牧田 弘美 神奈川県横浜市鶴見区小野町1 鋼管電 設工業株式会社内 (72)発明者 塩沢 公男 長野県飯田市大休1879 多摩川精機株式 会社内 (56)参考文献 特開 平6−72693(JP,A) 特開 平6−191790(JP,A) 特開 昭59−18416(JP,A) 特開 昭62−85599(JP,A) 実開 昭58−123880(JP,U) 実開 昭63−56179(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/00 G01C 19/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吊荷の振れ止め制御を目的とする振れ止め
    制御装置を備えるクレーンからワイヤーロープを介して
    吊り下げられたフックであって、前記フックの胴体部の
    側面には、吊荷の振れ角を計測するための振れ角センサ
    ーとしての光ファイバージャイロが取り付けられている
    ことを特徴とする光ファイバージャイロ付きクレーン用
    フック。
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US7845087B2 (en) 1999-12-14 2010-12-07 Voecks Larry A Apparatus and method for measuring and controlling pendulum motion
AU2022342086A1 (en) * 2021-09-12 2024-04-04 National Oilwell Varco Norway As Motion-stabilized crane systems and associated methods

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