JP3062362B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特にリモートマルチコ
ピー機能を具備するファクシミリ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ファクシミリの送信局におい
て、オペレータにより指定された部数を手順信号により
受信局に通知し、受信局において、手順信号によって指
示された部数分印字出力するようにした所謂リモートマ
ルチコピー機能を具備するファクシミリ装置が知られて
いる。

【０００３】また、予め登録された送信局以外からの送
信を受け付けないようにした所謂セレクト受信なる機能
を具備するファクシミリ装置も知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リモートマルチコピーファクシミリ装置では、受信局の
装置は、送信局の装置から指示されるまま、多部数の出
力を行うため以下のような欠点があった。

【０００５】すなわち、特定の送信局から送られた画像
は、常に特定の複数部出力する定型業務の場合でも、そ
の都度、送信局から部数指定を行う必要がある。また、
送信局で誤って大部数を指定した場合に、受信局では不
必要な受信画像の大量出力を余儀なくされる。

【０００６】また、従来のセレクト受信ファクシミリ装
置では、登録された送信局以外からの送信については受
け付けないというものであるので、送信を許可した送信
局の操作ミスによる前述の不具合には対処する方法がな
かった。

【０００７】本発明は、上述したリモートマルチコピー
通信を容易に行うことができ、かつ送信側の指定ミス等
も有効に防止することができるファクシミリ装置を提供
することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、受信局におい
て、送信局により指定された部数分の原稿を自動的にプ
リントアウトするリモートマルチコピー機能を具備した
ファクシミリ装置において、予め登録された送信局を特
定する送信局特定手段と、登録された送信局毎に受信画
像の出力部数のデフォルト値と最大値とを設定する第１
の設定手段と、未登録の送信局からの受信画像の出力部
数のデフォルト値と最大値とを設定する第２の設定手段
とを具備し、登録された送信局から受信した場合には、
第１の設定値に基づいて出力部数を決定し、未登録の送
信局から受信した場合には、第２の設定値に基づいて出
力部数を決定することを特徴とする。

【０００９】

【実施例】図１は、本発明の一実施例を示すブロック図
である。

【００１０】主制御部１は、装置全体の制御を行うもの
で、演算処理等を実行するＣＰＵやプログラム、システ
ムデータの書き込まれたＲＯＭ、ワークエリア等として
使用されるＲＡＭにより構成される。

【００１１】読取部２は、ＣＣＤイメージセンサや原稿
搬送機構等によって構成され、原稿上の画像を読み取る
ものである。

【００１２】録録部３は、感熱、熱転写プリンタもしく
はレーザプリンタ等のプリンタであり、画像を録録紙上
に出力するものである。

【００１３】通信制御部４は、モデムやＮＣＵ（網制御
装置）等により構成され、電話回線等の通信回線や電話
機等が接続される。

【００１４】操作部５は、キーボード等より構成され、
各種キー入力を行うためのものであり、表示部６は、Ｌ
ＣＤやＬＥＤ等によって構成され、各種表示を行うもの
である。

【００１５】登録用ＲＡＭ７は、本実施例において特徴
となる送信局データの登録用メモリエリアを確保するも
のであり、バッテリバックアップされたＳＲＡＭやＥＥ
ＰＲＯＭ等の不揮発性のメモリにより構成される。

【００１６】図２は、登録用ＲＡＭ７の内容を説明する
模式図である。

【００１７】図２の領域ａは、電話番号登録エリアで、
０１から１０までの全部で１０局分の登録エリアが確保
されており、送信局を特定すべく電話番号が所定のフォ
ーマットで記憶されている。

【００１８】図２の領域ｂには、受信画像出力部数の設
定エリアで、上記電話番号登録エリアの０１から１０ま
でに対応した１０個分と、それ以外の送信局用の１個
（００）の設定エリアとが確保されており、それぞれの
領域には、デフォルトの出力部数と最大の出力部数とが
設定されている。

【００１９】図３は、本実施例における受信局初期識別
時の出力部数決定ロジックの概略を示すフローチャート
である。

【００２０】まず、ＣＣＩＴＴ勧告Ｔ．３０に従い、手
順信号ＮＳＳ、ＴＳＩ、ＤＣＳ受信後、Ｓ１において、
ＴＣＦを受信する。

【００２１】次に、Ｓ２において、受信したＴＳＩ信号
の内容と送信局データの登録ＲＡＭ７内の電話番号登録
エリアに登録されている電話番号とを照合し、相手送信
局を特定する。

【００２２】そして、照合の結果、一致する場合には、
Ｓ３に進み、対応する出力部数設定エリアに登録されて
いる値をデフォルト値レジスタ（ｖｏｌ−ｄｅｆ）およ
び最大値レジスタ（ｖｏｌ−ｍａｘ）に転送する。

【００２３】また、照合の結果、いずれとも一致しない
場合には、Ｓ４に進み、不特定の送信局用出力部数設定
エリア（００）に登録されている値をデフォルト値レジ
スタ（ｖｏｌ−ｄｅｆ）および最大値レジスタ（ｖｏｌ
−ｍａｘ）に転送する。

【００２４】次に、いずれの場合においても、Ｓ５に進
み、従来公知のリモートマルチコピー機能に基づいて、
ＮＳＳ信号により、送信局から出力部数が指定されたか
否かを判定する。

【００２５】ＮＳＳ信号により送信局から出力部数が指
定された場合は、Ｓ６に進み、ＮＳＳによる指定部数
（ｖｏｌ−ｎｓｓ）と最大値（ｖｏｌ−ｍａｘ）のうち
の小さい方を出力部数レジスタ（ｖｏｌ）に転送する。

【００２６】本実施例のファクシミリ装置では、以上の
ようにして決定した出力部数レジスタ（ｖｏｌ）の値に
基づいて受信、出力動作を行う。

【００２７】ただし、Ｓ８では出力部数レジスタ（ｖｏ
ｌ）の値が０か否かを判定し、０ならば、Ｓ９に進み、
ＤＣＮ信号を送出後、回線を切断する。

【００２８】つまり、不特定の送信局用出力部数設定エ
リア（００）に登録する値を、デフォルト値、最大値と
もに０に設定することにより、所謂セレクト受信と同様
の動作をさせることが可能である。

【００２９】また、出力部数レジスタ（ｖｏｌ）の値が
０でなければ、Ｓ１０に進み、Ｓ１で受信したＴＣＦ信
号の良否をＣＣＩＴＴ勧告にしたがって判定し、Ｓ１１
またはＳ１２に進んで適切な応答信号（ＣＦＲまたはＦ
ＴＴ）で応答した後、ノードＦに復帰する。

【００３０】なお、以上の実施例では、本発明の要旨と
なっているリモート受信について説明するため、送信局
データ登録用ＲＡＭには受信時における相手送信局特定
のための電話番号が登録されているものとして説明した
が、実際のファクシミリ装置では、想定される通信業務
と登録用メモリ容量との関係から、ワンタッチダイヤル
や短縮ダイヤルでの発呼用電話番号を受信時の相手送信
局特定用の登録電話番号と共用するようにしても良い。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
予め登録された送信局を特定し、それに基づいて出力部
数を決定することにより、従来の構成を大幅に変えるこ
となく、リモートマルチコピー機能における業務効率を
向上できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すブロック図である。

【図２】上記実施例における登録用ＲＡＭの内容を説明
する模式図である。

【図３】上記実施例における動作を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１…主制御部、 ２…読取部、 ３…録録部、 ４…通信制御部、 ５…操作部、 ６…表示部、 ７…登録用ＲＡＭ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信局において、送信局により指定され
   た部数分の原稿を自動的にプリントアウトするリモート
   マルチコピー機能を具備したファクシミリ装置におい
   て、 予め登録された送信局を特定する送信局特定手段と、登
   録された送信局毎に受信画像の出力部数のデフォルト値
   と最大値とを設定する第１の設定手段と、未登録の送信
   局からの受信画像の出力部数のデフォルト値と最大値と
   を設定する第２の設定手段とを具備し、 登録された送信局から受信した場合には、第１の設定値
   に基づいて出力部数を決定し、未登録の送信局から受信
   した場合には、第２の設定値に基づいて出力部数を決定
   することを特徴とするファクシミリ装置。