JP3061917U - トップオ―プンカ―トン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】粒状の菓子、食品、玩具類又は粒状に個包装さ
れた菓子、食品、玩具類などを収容するワンタッチで天
蓋板１１を開蓋することができて、お年寄りや幼児など
にとっても簡単に天蓋板１１を閉蓋して繋止することが
できる板紙製や段ボール紙製などの直方体状のトップオ
ープンカートンを提供する。 【解決手段】天面板２１の前部に前後方向斜めの２本の
切目線ａ、ａと左右方向の折目線ｂとで区画した天蓋板
１１を形成し、前側面板２２の上部に切目線ａ、ａに連
続した半円状などの切目線ｃで区画したつまみ片１２を
形成して、さらに左右の側面板２３、２３の前端部に、
このつまみ片１２に相当する位置に繋止凸部ｄをそれぞ
れ設けた折込片１３、１３を折目線ｅ、ｅを介して連設
した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、粒状の菓子、食品、玩具類又は粒状に個包装された菓子、食品、玩 具類などを収容するワンタッチで天蓋板を開蓋することができて、お年寄りや幼 児などにとっても簡単に天蓋板を閉蓋して繋止することができるトップオープン カートンの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、粒状又は粒状に個包装された菓子、食品、玩具類などを収容する各 種形状のワンタッチで天面板などを開蓋することができる板紙製や段ボール紙製 などの直方体状のトップオープンカートンが、一般に広く用いられている。 例えば、本願出願人に係る特開平９−２４５７号では、図３に示すように天面 板２１と前後の側面板２２、２２、左右の側面板２３、２３と底面板２４とを、 折目線（符号がない１点鎖線；以下同じ）を介して適宜に連設した直方体状のカ ートンにおいて、天面板２１の前部に、前後方向の２本の切目線ａ、ａと左右方 向の折目線ｂとで区画した天蓋板１１を形成して、また前側面板２２の上部に、 前記切目線ａ、ａに連続した半円状などの切目線ｃで区画したつまみ片１２を形 成して、さらに左右の側面板２３、２３の前端部に、このつまみ片１２に相当す る位置（図３Ｂを参照）に繋止切込ｇを設けた前側面内板１４と通常の折込片２ ７とを折目線ｅ、ｅを介して連設したトップオープンカートンを開示している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、特開平９−２４５７号で開示した図３に示すトップオープンカート ンについては、前側面板２２の切目線ｃを切断して、半円状などのつまみ片１２ を引っ張るだけで、ワンタッチで切目線ａ、ａを切断して天蓋板１１を開蓋する ことができて、また前側面内板１４の繋止切込ｇに、このつまみ片１２を差し込 むだけで、簡単に天蓋板１１を閉蓋して繋止することができる。 このように工程が簡単で作製費用が廉価なトップオープンカートンであるもの の、前側面内板１４が、前側面板２２と折込片２７との間に挟まれて保形されて いるとはいえ、お年寄りや幼児などにとっては、この前側面内板１４の繋止切込 ｇに、半円状などのつまみ片１２を差込むことが面倒であった。また、前側面内 板１４が差込片２６より突出した長さとなり、紙取りの経済的効率が悪いなどの 問題があった。

【０００４】 ところで、本考案の目的は、粒状の菓子、食品、玩具類又は粒状に個包装され た菓子、食品、玩具類などを収容するワンタッチで天蓋板１１を開蓋することが できて、お年寄りや幼児などにとっても、簡単に天蓋板１１を閉蓋して繋止する ことができる、工程が簡単で紙取りの都合が良く、作製費用が廉価な板紙製や段 ボール紙製などの直方体状のトップオープンカートンを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１に係るトップオープンカートンは、図１、図２に示すように 天面板２１と前後の側面板２２、２２、左右の側面板２３、２３と底面板２４と を、右の側面板２３に折目線を介して適宜に連設した、板紙製や段ボール紙製な どの直方体状のカートンにおいて、天面板２１の前部に、前後方向の２本の切目 線ａ、ａと、この切目線ａ、ａの終端を結ぶ左右方向の折目線ｂとで区画した天 蓋板１１を形成して、また前側面板２２の上部に、前記切目線ａ、ａに連続した 半円状などの切目線ｃで区画したつまみ片１２を形成して、さらに左右の側面板 ２３、２３の前端部に、組み立てた時に前記つまみ片１２に相当する位置に形成 できる繋止凸部ｄをそれぞれ設けた折込片１３、１３を、折目線ｅ、ｅを介して 連設したことを特徴とするトップオープンカートンである。

【０００６】 また本考案の請求項２に係るトップオープンカートンは、上記請求項１に係る トップオープンカートンにおいて、図２に示すように、前記前側面板２２の上部 に形成した半円状などのつまみ片１２の左右の上端部に、僅かにくびれた繋止凹 部ｆ、ｆを設けたことを特徴とするトップオープンカートンである。

【０００７】

【作用】

本考案トップオープンカートンにおいては、天面板２１と前後の側面板２２、 ２２、左右の側面板２３、２３と底面板２４とを、折目線を介して適宜に連設し た、板紙製や段ボール紙製などの直方体状のカートンにおいて、図３に示すトッ プオープンカートンと同様に天面板２１の前部に、前後方向の２本の切目線ａ、 ａと、この切目線ａ、ａの終端を結ぶ左右方向の折目線ｂとで区画した天蓋板１ １を形成して、また前側面板２２の上部に、切目線ａ、ａに連続した半円状など の切目線ｃで区画したつまみ片１２を形成したことによって、図１Ｂ、図２Ｂに 示すように、前側面板２２の切目線ｃを切断して、半円状などのつまみ片１２を 引っ張るだけで、ワンタッチで切目線ａ、ａを切断して天蓋板１１を開蓋するこ とができる。

【０００８】 また、本考案トップオープンカートンにおいては、前記の左右の側面板２３、 ２３の前端部に、半円状などのつまみ片１２に相当する位置に繋止凸部ｄをそれ ぞれ設けた折込片１３、１３を、折目線ｅ、ｅを介して連設したことによって、 前側面板２２の切目線ｃを切断したために露出した、図１Ｂ、図２Ｂに示す折込 片１３、１３の繋止凸部ｄ、ｄの内面側に、半円状などのつまみ片１２を差込む だけて、板紙や段ボール紙などの紙厚と折目線ｈの反発力とに起因する、繋止凸 部ｄ、ｄの内面とつまみ片１２の表面との摩擦によって、簡単に天蓋板１１を閉 蓋して繋止することができる。 また、折込片１３の長さが、前側面板２２、又は差込片２６より長くなること がないか、又は少し長くなるだけなので紙取りが効果的である。

【０００９】 すなわち、お年寄りや幼児などにとって、前側面内板１４の繋止切込ｇにつま み片１２を差込むことがやゝ難しかった、図３に示すトップオープンカートンと は異なって、折込片１３、１３の繋止凸部ｄ、ｄの内面側には、容易に半円状な どのつまみ片１２を差込むことができるものであって、粒状の又は粒状に個包装 された菓子、食品、玩具類などを収容する、ワンタッチで天蓋板１１を開蓋する ことができて、お年寄りや幼児などにとっても、簡単に天蓋板１１を閉蓋して繋 止することができる、板紙製や段ボール紙製などの直方体状のトップオープンカ ートンを提供することができる。

【００１０】 加えて、本考案のトップオープンカートンにおいては、前記の前側面板２２の 上部に形成した、半円状などのつまみ片１２の左右の上端部に、僅かにくびれた 繋止凹部ｆ、ｆを設けたことによって、折込片１３、１３の繋止凸部ｄ、ｄの内 面側に、半円状などのつまみ片１２を差込んで天蓋板１１を閉蓋した時に、前述 した繋止凸部ｄ、ｄの内面とつまみ片１２の表面との摩擦に加えて、前側面板２ ２の切目線ｃを切断したために生じた、図２Ｂに示す前側面板２２の半円状など の凹部の左右の上端部（上端の折れ目線部分が僅かに膨らんでいる）に、このつ まみ片１２の左右の上端部の繋止凹部ｆ、ｆが嵌合して、確実に天蓋板１１を繋 止することができる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

本考案のトップオープンカートンについては、後述する実施例に示すように、 通常の印刷をした適宜の板紙などを用いて、通常の打抜型を用いた打抜工程で、 無駄が少ない長方形状のトップオープンカートンのブランクを作製して、通常の 機械的な製箱、充填工程で、糊代片２５と底面板２４とを貼着するなどして、ま た左側面板２３と糊代片２５とを貼着するなどして、粒状の又は粒状に個包装さ れた菓子、食品、玩具類などを収容した後に、簡単に直方体状に製箱できる、工 程が簡単で作製費用が廉価な、板紙製や段ボール紙製などの直方体状のトップオ ープンカートンを提供することができる。

【００１２】

【実施例】

以下に、本考案トップオープンカートンの具体的実施例について説明する。

【００１３】 ＜実施例１＞ 図１Ａは、本考案の実施例１における、トップオープンカートンのブランクの 平面図であって、また図１Ｂは、本考案の実施例１における、トップオープンカ ートンを開蓋した状態を示す斜視図である。

【００１４】 すなわち、糊代片２５と、後端部に折込片２７を連設した左側面板２３と、前 後の端部に前後の側面板２２、２２と差込片２６、２６とを連設した天面板２１ と、後端部に折込片２７を連設した右側面板２３と、底面板２４とを、折目線を 介して順に連設して、天面板２１の前部に、前後方向斜めの２本のジッパー状の 切目線ａ、ａと左右方向の折目線ｂとで区画した天蓋板１１を形成して、また前 側面板２２の上部に、切目線ａ、ａに連続した細繋ぎを有する半円状の切目線ｃ で区画したつまみ片１２を形成して、さらに左右の側面板２３、２３の前端部に 、このつまみ片１２に相当する位置に繋止凸部ｄをそれぞれ設けた折込片１３、 １３を、折目線ｅ、ｅを介して連設した、図１Ａに示すトップオープンカートン のブランクであって、表面に通常の印刷をして、裏面にチョコレート色の耐油加 工をした２６０ｇ／ｍ² の両面カード紙を用いて、通常の打抜型を用いた打抜工 程で、縦、横、高さが１２８×５６×２０ｍｍの、無駄が少ない長方形状のトッ プオープンカートンのブランクを作製した。

【００１５】 次に、図１Ａに示すトップオープンカートンのブランクの、全ての符号がない １点鎖線で示す折目線と折目線ｅ、ｅとを山折り（印刷をした表面が山になる； 以下同じ）して、通常の機械的な製箱、充填工程で、糊代片２５と底面板２４と を貼着して、内容物である粒状のチョコレート菓子を収容した後に、繋止凸部ｄ をそれぞれ設けた折込片１３、１３と折込片２７、２７とを折込んで、底面板２ ４の内面側に差込片２６、２６を差込んで繋止して、通常のタックイン式の実施 例１のトップオープンカートンを作製した。

【００１６】 続いて、実施例１のトップオープンカートンの、前側面板２２の切目線ｃを切 断して、半円状のつまみ片１２を引張ったところ、図１Ｂに示すように、ワンタ ッチで切目線ａ、ａを切断して天蓋板１１を開蓋することができて、前側面板２ ２の切目線ｃを切断したために露出した、図１Ｂに示す折込片１３、１３の繋止 凸部ｄ、ｄの内面側に、半円状のつまみ片１２を差込んだところ、両面カード紙 の紙厚と折目線ｈの反発力とに起因する、繋止凸部ｄ、ｄの内面とつまみ片１２ の表面との摩擦によって、簡単に天蓋板１１を閉蓋して繋止することができる、 両面カード紙製の直方体状のトップオープンカートンが得られた。

【００１７】 ＜実施例２＞ 図２Ａは、本考案の実施例２における、トップオープンカートンのブランクの 平面図であって、また図２Ｂは、本考案の実施例２における、トップオープンカ ートンを開蓋した状態を示す斜視図である。

【００１８】 すなわち、後端部に折込片２７を連設した左側面板２３と、前後の端部に前後 の側面板２２、２２を連設した天面板２１と、後端部に折込片２７を連設した右 側面板２３と、前後の端部に前後の側面内板２８、２８を連設した底面板２４と 、糊代片２５とを、折目線を介して順に連設して、実施例１と同様に、天面板２ １の前部に、前後方向斜めの２本のジッパー状の切目線ａ、ａと左右方向の折目 線ｂとで区画した天蓋板１１を形成して、また前側面板２２の上部に、切目線ａ 、ａに連続した細繋ぎを有するＵ字状の切目線ｃで区画したつまみ片１２を形成 して、さらに左右の側面板２３、２３の前端部に、このつまみ片１２に相当する 位置に繋止凸部ｄをそれぞれ設けた折込片１３、１３を、折目線ｅ、ｅを介して 連設して、実施例１に加えて、前記の前側面板２２の上部に形成した、Ｕ字状の つまみ片１２の左右の上端部に、僅かにくびれた繋止凹部ｆ、ｆを設けた、図２ Ａに示すトップオープンカートンのブランクであって、表面に通常の印刷をした ３５０ｇ／ｍ² のコートボール紙を用いて、通常の打抜型を用いた打抜工程で、 縦、横、高さが２４×１２×５ｃｍの、さらに無駄が少ない長方形状のトップオ ープンカートンのブランクを作製した。

【００１９】 次に、図２Ａに示すトップオープンカートンのブランクの、全ての符号がない １点鎖線で示す折目線と折目線ｅ、ｅとを山折りして、通常の機械的な製箱、充 填工程で、左側面板２３と糊代片２５とを貼着して、内容物であるプラスチック 製のカプセル入りの玩具を収容した後に、繋止凸部ｄをそれぞれ設けた折込片１ ３、１３と折込片２７、２７とを折込んで、前後の側面板２２、２２と側面内板 ２８、２８とをそれぞれ貼着して、通常のシールエンド式の実施例２のトップオ ープンカートンを作製した。

【００２０】 続いて、実施例１と同様に、実施例２のトップオープンカートンの、前側面板 ２２の切目線ｃを切断して、Ｕ字状のつまみ片１２を引張ったところ、図２Ｂに 示すように、ワンタッチで切目線ａ、ａを切断して天蓋板１１を開蓋することが できて、前側面板２２の切目線ｃを切断したために露出した、図２Ｂに示す折込 片１３、１３の繋止凸部ｄ、ｄの内面側に、Ｕ字状のつまみ片１２を差込んだと ころ、実施例１と同様の繋止凸部ｄ、ｄの内面とつまみ片１２の表面との摩擦に 加えて、前側面板２２の切目線ｃを切断したために生じた、図２Ｂに示す前側面 板２２のＵ字状の凹部の左右の上端部に、このつまみ片１２の左右の上端部の繋 止凹部ｆ、ｆが嵌合して、簡単に天蓋板１１を閉蓋して確実に繋止することがで きる、遊んだ後のカプセル入りの玩具の保管などに便利な、コートボール紙製の 直方体状のトップオープンカートンが得られた。

【００２１】

【考案の効果】

以上、作用及び実施例に示すとおり、本考案のトップオープンカートンにおい ては、粒状の又は粒状に個包装された菓子、食品、玩具類などを収容する、前側 面板の切目線を切断して、半円状などのつまみ片を引っ張るだけで、ワンタッチ で切目線を切断して天蓋板を開蓋することができて、前側面板の切目線を切断し たために露出した、折込片の繋止凸部の内面側に、半円状などのつまみ片を差込 むだけて、お年寄りや幼児などにとっても、簡単に天蓋板を閉蓋して繋止するこ とができる、工程が簡単で作製費用が廉価な、板紙製や段ボール紙製などの直方 体状のトップオープンカートンを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１における、図１Ａは、トップ
オープンカートンのブランクの平面図であって、また図
１Ｂは、トップオープンカートンを開蓋した状態を示す
斜視図である。

【図２】本考案の実施例２における、図２Ａは、トップ
オープンカートンのブランクの平面図であって、また図
２Ｂは、トップオープンカートンを開蓋した状態を示す
斜視図である。

【図３】特開平９−２４５７号における、図３Ａは、ト
ップオープンカートンのブランクの平面図であって、ま
た図３Ｂは、トップオープンカートンを開蓋した状態を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１１…天蓋板 １２…つまみ片 １３、２７…折込片
１４…前側面内板 ２１…天面板 ２２、２３…側面板 ２４…底面板 ２
５…糊代片 ２６…差込片 ２８…側面内板 ａ、ｃ…切目線 ｂ、
ｅ、ｈ…折目線 ｄ…繋止凸部 ｆ…繋止凹部 ｇ…繋止切込

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】天面板２１と前後の側面板２２、２２、左
   右の側面板２３、２３と底面板２４とを、右の側面板２
   ３に折目線を介して適宜に連設した、板紙製や段ボール
   紙製などの直方体状のカートンにおいて、天面板２１の
   前部に、前後方向の２本の切目線ａ、ａと、この切目線
   ａ、ａの終端を結ぶ左右方向の折目線ｂとで区画した天
   蓋板１１を形成して、また前側面板２２の上部に、前記
   切目線ａ、ａに連続した半円状などの切目線ｃで区画し
   たつまみ片１２を形成して、さらに左右の側面板２３、
   ２３の前端部に、組み立てた時に前記つまみ片１２に相
   当する位置に形成できる繋止凸部ｄをそれぞれ設けた折
   込片１３、１３を、折目線ｅ、ｅを介して連設したこと
   を特徴とするトップオープンカートン。
2. 【請求項２】前記前側面板２２の上部に形成した半円状
   などのつまみ片１２の左右の上端部に、僅かにくびれた
   繋止凹部ｆ、ｆを設けたことを特徴とする請求項１に記
   載のトップオープンカートン。