JPH049312Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、菓子等の食品あるいはその他、日用
品を収納包装するための紙箱であつて、紙箱の正
面板及び側面板に切り離しミシン目を設けた紙箱
本体と、該紙箱本体に内装する紙箱本体の上蓋を
係合する嵌合板を備えた紙箱に関し、前記ミシン
目を切り離して形成する開閉可能な蓋部を係合す
るための嵌合板の改良に関する。

（従来の技術） 従来の開閉可能な上蓋を備えた紙箱の内部に装
着する嵌合板は、蓋部の正面下蓋を前記嵌合板の
差し込み用切り込み部に差し込むことにより係合
できるようになつている。

しかしながら。切り込み部に対して上側部と下
側部の嵌合板に段差がないため、蓋部の下端を差
し込み難い欠点があつた。

（考案の目的） 本考案は、上記不都合を解消するためのもので
あり、差し込み用の切り込み部に段差を設け、蓋
部正面部の下端が容易に嵌合できるようにするこ
とを目的とするものである。

（考案の構成） 本考案は、第１図、正面板１、両側面板２，
２、背面板３と、上面板５、底面板６からなる紙
箱本体Ａ内の前記正面板１、両側面板２，２の内
面にコの字型に密接内装する前壁１１とその両側
壁１２からなる嵌合板Ｂを備えた紙箱において、
前壁１１上側中央部に、上方に凸型状の刻切線１
１ａを設け、前壁１１の該刻切線１１ａより上側
部を下側部に対して低い凹陥部を設けたことを特
徴とする紙箱である。

本考案紙箱を実施例に従つて詳細に説明する。

第２図は、本考案における紙箱本体Ａの展開図
であり、正面板１左右両側に側面板２，２、一方
の該板２に背面板３、他方の該板２に貼着片４を
連設し、前記正面板１上下に、それぞれ上面板
５、底面板６を連設し、該板５，６のそれぞれ上
下外側に差し込み片５ａ，６ａを連設し、前記側
面板２，２のそれぞれ上下に折り込み片７，８を
連設し、正面板１と両側面板２，２及び背面板３
と貼着片４の上側部に、それぞれ切り離し開封用
のミシン目９及び折り曲げミシン目又は刻設線１
０を連続して設けたものである。

第３図は、紙箱本体Ａに内装する、嵌合板Ｂの
一実施例の展開図であり、前記紙箱本体Ａの正面
板１に密接して重ね合わせる前壁１１と、該前壁
１１上側縁の中央に必要に応じて凹部１４ａを設
け、該前壁１１の左右両側に、前記紙箱本体Ａの
側面板２，２に密接して重ね合わせる側壁１２，
１２を折目１２ａを介して連設し、前壁１１の上
側中央部に、前記紙箱本体Ａの正面板１の上蓋部
１ａの正面板１下端相当部に嵌合する。上方に凸
形状の切り込み部１１ａを設け、該切り込み部１
１ａの両端部１１ｂより上方に垂直方向に型付線
１３を刻設して凹陥部１４を形成するものであ
る。そして、該切り込み部１１ａ上側の前壁１１
を下側のそれよりも裏面側に低く、段差を設ける
ものである。前壁１１両側折目１２ａ上側の側壁
１２側には、切り込み線１７ａを刻切して、上蓋
部１ａ内部に嵌合する凸部１７を設ける。他の実
施例として、例えば第５図、前記刻切線１１ａの
両端部１１ｂより上方及び下方に、垂直方向に深
度の浅い断面Ｖ字型の刻設線１６，１６を設け、
切り込み部１１ａより上側前壁１１を裏面側に押
し込み、点線のように凹陥部１４を設けるもので
ある。

本考案紙箱の組み立て方法を説明すれば、第２
図、紙箱本体Ａの展開図において、正面板１及び
側面板２，２裏面に、第３図、嵌合板Ｂの前壁１
１及び側壁１２，１２をそれぞれ対応するように
重ね合わせて貼着するものである。この場合、凹
陥部１４を箱内方になるように重ね合わせ、刻切
線１１ａの両端部と、紙箱本体Ａの正面板１にあ
る切り離し用ミシン目９とを一致するように重ね
合わせる。そして、紙箱本体各板を形成折り目を
介して折り曲げ、背面板３の外側端部３ａと貼着
片４とを貼着して、筒状体を形成し、下側折り込
み片８，８を内方にして、底面板６を折り目を介
して折り曲げ、差し込み片６ａを差し込んで底部
を形成して、本考案紙箱を形成する。

本考案の他の実施例として、断面Ｖ字型刻設部
１６を形成した嵌合板Ｂを使用する場合は、刻設
部１６のＶ字型の突出側を箱本体内側にして、嵌
合板Ｂを箱本体Ａの正面板１内面に重ね合わせ貼
着するものである。

次に、前記組み立てた紙箱の上側開口部より、
被包装物品を収納した後、上側折り込み片７，７
を折り目を介して内方に折り曲げ、上面板５を折
り目を介して折り曲げ、差し込み片５ａを箱内に
差し込み、必要に応じて貼着して施封し、包装を
完了する。

（考案の作用） 本考案によれば、第１図、切り離し用ミシン目
９より開封した後の該紙箱の嵌合板Ｂのには、凹
陥部１４と係止片１５との間に僅かの間隙（紙厚
さよりも少ない間隙）を備えており、開封後の紙
箱の正面板１の蓋部側１ａの下端部をその間隙に
容易に差し込み固定することが可能となるもので
ある。

（考案の効果） 本考案は、紙箱の正面板及び両側面板にあるミ
シン目を切り離して開封し、背面板のヒンジ折り
目を介して開閉できる形式の紙箱であつて、開閉
蓋部の差し込み部への差し込み施封がきわめて容
易にできる長所を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案紙箱の斜視図、第２図は、本
考案における紙箱本体の展開平面図、第３図は、
本考案紙箱の内装嵌合板の一実施例の展開平面
図、第４図は、第３図の平面図、第５図は、本考
案の他の実施例における平面図、第６図は、開封
後の本考案紙箱の施封状態斜視図である。 １……正面図、２……側面板、３……正面板、
５……上面板、６……底面板、９……ミシン目、
１０……彫刻設置部、１１……前壁、１２……側
壁、１２ａ……折目、１４……凹陥部、１５……
係止片、１７……凸部、１７ａ……切込線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正面板１、両側面板２，２、背面板３と、上面
   板５、底面板６からなる紙箱本体Ａと、該紙箱本
   体Ａ内の前記正面板１、両側面板２，２の内面に
   コの字型に密接して内装する前壁１１とその両側
   に備える側壁１２からなる嵌合板Ｂを備えた紙箱
   において、前壁１１の上側中央部に、上方に凸型
   状の刻切線１１ａが形成され、前壁１１の前記刻
   切線１１ａより上側部に、刻切線１１ａの両側部
   １１ｂより上方に垂直方向に型付け線１３を刻設
   して凹陥部１４を形成したことを特徴とする紙
   箱。