JP3060710U - 衣 服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光反射機構を有する反射シートを切断して所
望の形状のテープを形成する段階で、反射シートの保護
フイルムとして積層している透明合成樹脂フイルムを溶
融して、溶融樹脂で切断端面を被覆することにより、端
縁処理を省略させ、テープ端縁のほつれなどの不体裁の
ない衣服を提供する。 【解決手段】 衣服１０は、所望する個所に、白色布地
と透明合成樹脂フイルムを積層した光反射機構を有する
光反射部とを積層した光反射シートを切断して形成した
光反射テープ１５を配設している。衣服１０は夜間着用
において、ヘッドライト等の光に対して光反射テープ１
５が反射して、ドライバーの注意を喚起させる。また、
光反射テープ１５は白生地に透明合成樹脂フイルムを積
層したシートよりなり、通常は白度の高いテープであっ
て、透明合成樹脂フイルムで被覆されて、白色が汚染さ
れることがない。テープの端縁は溶融合成樹脂で被覆さ
れているので、織糸のほつれがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、衣服に関し、特に光反射機能付きのテープを配設した衣服に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

夜間における交通安全確保のため、車両のライト等の光線を反射させてドライ バーの注意を喚起させる反射体を学生服を含む衣服、カバン等の所持品、靴、自 転車、道路標識等に貼付する手段をとっていた。

【０００３】 従来より交通安全を目的としてこの種反射体を衣服に配設した種々の考案が提 案されている（実開昭５７−２７４２３号公報、実開昭６１−１６３１８号公報 参照）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

これまでの提案は、反射機構を有するシートを所望の形状に切断し、既存の衣 服、あるいは道具に貼付する、縫着する等の手段により所望する個所に取り付け ていた。しかし、切断面がほずれる危惧があるため、端縁をかがったりする縁部 処理を施してから、衣服、目的物に取り付けていた。 この考案は、光反射機構を有する反射シートを切断して所望の形状のテープを 形成する段階で、反射シートの保護フイルムとして積層している透明合成樹脂フ イルムを溶融して、溶融樹脂で切断端面を被覆することにより、端縁処理を省略 させ、テープ端縁のほつれなどの不体裁のない衣服を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の衣服は、所望する個所に、白色布地と透明合成樹脂フイルムを積層し た光反射機構を有する光反射部とを積層した光反射シートを切断して形成した光 反射テープを配設した構成を具備する。

【０００６】 この構成による衣服は夜間着用において、ヘッドライト等の光に対して光反射 テープが反射して、ドライバーの注意を喚起させる。また、光反射テープは白生 地に透明合成樹脂フイルムを積層したシートであって、通常は白度の高いテープ であって、透明合成樹脂フイルムで被覆されているので、白色が汚染されること がない。さらに、テープの端縁は溶融合成樹脂で被覆されているので、織糸のほ つれがない。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。この実施の形態では衣服とし て、学生（セーラー）服を示している。 図１は本考案に係る学生服（セーラー服）の平面図、図２はセーラーラインの 断面図、図３は光の反射機構の説明図である。 セーラー服１０は衿１１、袖口１３に、白色テープ状のセーラーライン１５を 副数本配設している。 セーラーライン１５は、光反射シート１００を切断して形成した紐状のテープ である。

【０００８】 光反射シート１００は、図２に示すように、白色布地１０１に第１の接着層１ ０２を介して反射膜１０３を重合し、反射膜１０３上にクッション層となる膠等 からなる第２の接着層１０４を形成し、粉末状の球状ガラス１０５を接着固定し ている。白色布地１０１は、例えば、ポリエステル６５％、綿３５％、使用の白 色度の高い高密度織物である。また、第１、第２の接着層１０２，１０４は透明 合成樹脂接着材よりなる。

【０００９】 第２の接着層１０４は反射膜１０３上に垂直に立設する支柱１０６を所定の間 隔に設け、支柱１０６に支持された状態で透明合成樹脂フイルム１０９を配設し ている。球状ガラス１０５と透明合成樹脂フイルム１０９との間には空気層１０ ７が設けられると共に、透明合成樹脂フイルム１０９は球状ガラス１０５が露出 する反射シートの反射面の保護層となっている。透明合成樹脂フイルム１０９は 熱可塑性合成樹脂よりなる。 このように構成される反射シート１００は、積層する各層が透明となっている ことから、白度の高い白色布地１０１の白色が透過されている。

【００１０】 そして、反射シート１００は、図３に示すように、透明合成樹脂フイルム１０ ９（反射面１０Ｆ）方向から入射する矢印ａで示す光が、球状ガラス１０５を透 過して反射膜１０３で反射され、入射した方向にそのまま反射する再帰性反射と よばれる反射形態を示す。

【００１１】 セーラーライン１５は反射シート１００を切断して形成する。この実施の形態 で示すシート１００の切断手段は、高熱により局部的に樹脂を燃焼させるレーザ ー切断を用いている。 このとき、セーラーライン１５の切断面１５０は、保護層を形成する透明合成 樹脂フイルム１０９が高熱により溶融し、溶融樹脂が切断面１５０を被覆する。 切断面１５０を被覆した溶融樹脂は冷却して硬化し、被覆樹脂部１１０を形成 する。 被覆樹脂部１１０は白色布地１０１の切断面をも被覆して、切断した部分に発 生する織糸のほつれを防止する。

【００１２】 セーラーライン１５は切断と同時に切断面が被覆樹脂部１１０で覆われるので 、学生（セーラー）服１０の衿部１１、あるいは袖口１３にセーラーライン１５ を縫着、接着等の取付手段で取り付ける場合、予めセーラーライン１５の端縁処 理を施す必要がなく、学生服の製作工程を簡略化させることができる。 また、通常は白色布地１０１が透過した白度の高いセーラーライン１５を形成 しているが、セーラーライン１５に光が当たると光が反射してセーラーライン１ ５の存在が表示される。

【００１３】 このように、このセーラー服１０はセーラーライン１５自体が反射体であって 、セーラーライン１５を取り付けた服を着用したとき、車両のライト等の光線を 反射させてドライバーの注意を喚起させ、交通安全を確保する。 また、セーラーライン１５は切断面１５０が被覆樹脂部１１０で覆われている ので、光反射テープの切りっぱなし端部がなくなり、白色布地の切断面からの糸 ほつれが発生しない。 さらに、セーラーライン１５は全面を透明合成樹脂フイルム１０９で被覆され ているので、着用による汚れからセーラーライン１５の白色を保護する。 このように、常に白色布地１０１の白度の高い白色が維持され、長期間の白色 セーラーラインの使用を可能とする。

【００１４】 この実施の形態では衣服として学生服、セーラー服を示したが、他の衣服の所 望する個所に光反射テープを取り付けることにより、同様の作用、効果を達成す るものである。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は以上のように、確実に光を反射して安全効果を達成する衣服を簡単に 提供できる。そして、光反射テープは白度の高い状態を長期間維持でき、清潔感 あふれる学生服を長期間着用できる。さらに、光反射テープは切断面が合成樹脂 膜で被覆されているので、切断面からほつれることがなく、切断面の端縁処理を する必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による学生（セーラー）服の平面図。

【図２】光反射テープの断面図。

【図３】光反射テープの光反射機構の説明図。

【符号の説明】 １０ セーラー服 １１ 衿 １３ 袖口 １５ セーラーライン（光反射テープ） １００ 反射シート １０１ 白生地 １０２ 第１の接着層 １０３ 反射膜 １０４ 第２の接着層 １０５ 球状ガラス １０７ 空気層 １０９ 透明合成樹脂フイルム １１０ 被覆樹脂部 １５０ 切断面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所望する個所に光反射テープを配設した
   衣服において、 光反射テープは白色布地と、透明合成樹脂フイルムを積
   層した光反射機構を有する光反射部と、を積層する光反
   射シートを切断して形成した細紐状をなし、光反射テー
   プの切断面は該透明合成樹脂フイルムの溶融した樹脂で
   被覆され、被覆樹脂部が形成されていることを特徴とす
   る衣服。