JPH0511101U - 装着用再帰反射シート材 - Google Patents

装着用再帰反射シート材

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JPH0511101U
JPH0511101U JP5988491U JP5988491U JPH0511101U JP H0511101 U JPH0511101 U JP H0511101U JP 5988491 U JP5988491 U JP 5988491U JP 5988491 U JP5988491 U JP 5988491U JP H0511101 U JPH0511101 U JP H0511101U
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哲郎 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来例で行なわれていたような裁断面への透明
性フィルムテープの貼り付けを不要とし、使用耐久性に
優れた再帰反射シート材を提供することを目的とする。 【構成】オープンタイプ反射基板の透明ガラス微小球1
群の露出表面を覆うように透明樹脂フィルム8を線柄模
様状の結合剤5を介して反射基板4上に接着保持させ、
線柄模様の結合剤5で囲まれた独立した無数の空隙室9
を構成したカプセルレンズタイプの反射シートを主体と
してなり、この反射シートを所定の寸法、形状に裁断し
た際、裁断された反射シートの全周縁部7に幅が1〜10
mmに亘る密閉封緘構造を設けた装着用再帰反射シート
材。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は道路標識、交通安全衣料、海難救命具、自動車、自転車などの関連部 品の反射化による交通事故防止用品、広告看板など、広範囲な用途に適用できる 装着用(貼着、溶着、縫着するものを総称する)再帰反射シート材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば道路標識用および海難救命具取付用反射材としては、反射面を後 背面とした透明ガラス微小球を樹脂中に埋込んだクローズドタイプと呼ばれるも のと、前記ガラス微小球の一部(約30〜50%)が樹脂表面から空気中に露出して いるオープンタイプと、またこのオープンタイプのガラス微小球の露出表面群の 大部分を透明樹脂フィルムで近接被覆して、部分的に線接着したカプセルレンズ タイプのものが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前記クローズドタイプのものでは、樹脂中に埋込んだガラス微小球は、その後 背面に焦点樹脂層と金属蒸着膜があって、照射した光を効率良く再帰反射するが 、照射した光が樹脂層中を通過するために、光の強さが減衰して反射輝度はオー プンタイプの場合の約1/5程度となって反射効率が劣る。他方、オープンタイ プのものはガラス微小球を埋設した後部半球面に直接反射層を設けているために 効率の良い反射性能を示すが、ガラス微小球が空気中に露出しているので、表面 に水滴が付着した場合に再帰反射性能が全く消失し、また埃や汚れが付着してガ ラス微小球の谷間に入り反射輝度が著るしく低下する。この反射性能の低下を解 決するためにオープンタイプ反射材のガラス微小球の露出表面を気体層を介して 透明樹脂フィルムで近接保護して、ガラス微小球の露出面に水滴や汚れが付着す るのを防止するものがあり、その1つにカプセルレンズタイプの反射材がある。
【0004】 このカプセルレンズタイプの反射材は、オープンタイプ反射材のガラス微小球 の上面に透明樹脂フィルムの一部を固定する必要がある。その固定方法としては 、例えば特公昭40-7870 号公報、特開昭50-60197号公報などに示されるものが公 知であり、ガラス球の後背面に金属蒸着膜の反射層を設けた無数のガラス微小球 の反射層部分を支持体層に埋設して反射基板を構成し、この反射基板からなるオ ープンタイプ反射材のガラス微小球の露出した表面に例えば波状亀甲のごとき一 定図柄の網目模様状に結合剤を設け、その上から前記結合剤を介して透明樹脂フ ィルムが設けられて、この透明樹脂フィルムとガラス微小球との間に空隙室を構 成している。
【0005】 このような空隙室を有するカプセルレンズタイプ反射材には1つの問題を有す るものである。その問題点は使用時にはシート状の反射材を使用形状に裁断して 例えば標識類や海難救命用品などに装着されるが、その経日使用時に摩擦、小衝 撃や屋外での風雨の影響で前記空隙室に水や塵埃が浸入して透明樹脂フィルムと 支持体層間の結合剤が破壊し、デラミネーションを起こすことである。カプセル レンズタイプ反射材は結合剤の網目線状幅が狭く、その全面積はシート全体面積 の約20〜30%と少ないことから裁断面に空隙室を多く占めているので、空隙室に 水や塵埃が多く入り込む。この問題を解決するために一般には標識類においては 装着した反射シートの裁断線部位における空隙室の断面を塞ぐごとく透明性フィ ルムテープを貼り合わせている。しかしながら、海難救命具、筏、浮環、ウェッ トスーツ、標識付スーツなどは上記のような透明性フィルムテープの装着は不適 当で、たとえ実施したとしても使用耐久性においても著るしく劣るものである。
【0006】 本考案はこのような課題を解決するもので、前記従来例で行なわれていたよう な裁断面への透明性フィルムテープの貼り付けを不要とし、使用耐久性に優れた 再帰性反射シート材を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案者等は光学的に優れるカプセルレンズタイプ反射材の有する前記のよう な課題を解決するために鋭意研究の結果、カプセルレンズタイプ反射シートの裁 断線部位における空隙室を反射シート製造時に除去しておくことに着目して本考 案に到達したのである。即ち本考案は、オープンタイプ反射基板の透明ガラス微 小球群の露出表面を覆うように透明樹脂フィルムを線柄模様状の結合剤を介して 反射基板上に接着保持させ、線柄模様の結合剤で囲まれた独立した無数の空隙室 を構成したカプセルレンズタイプの反射シートを主体としてなり、この反射シー トを所定の寸法、形状に裁断した際、裁断された反射シートの全周縁部に幅が1 〜10mmに亘る密閉封緘構造を設けたものである。
【0008】
【作用】
以上のように本考案によれば、得られるカプセルレンズタイプ反射シートは、 その製造時に反射シートの裁断全周縁部を1〜10mmに亘り密閉封緘した構造とし ているため、反射シートを道路標識などに貼着、溶着、縫着した場合において、 ガラス微小球露出の前面に近接存在させた透明樹脂フィルムを有するカプセルレ ンズタイプ反射シートの優れた反射輝度を何等損うことなく発揮しながら、水滴 や塵埃の浸入を完全に防ぎ得るものである。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例における装着用再帰反射シート材について、図面に基づ いて説明する。
【0010】 まず、図1〜図3に示す第1実施例におて、無数の各透明ガラス微小球1の直 径のほぼ50%に相当する球面に光反射層2を有し、かつこの光反射層2を介して 透明ガラス微小球1を柔軟性支持体層3に埋没固着して反射基板4を形成してい る。そしてこの反射基板4のガラス微小球1が露出した表面に、例えば図2に示 すごとき、無数の波線亀甲網目模様に所定幅Aで連続した状態で結合剤(接着剤 )5を塗布して設けるとともに裁断線部位6となる全周縁部7にも幅1〜10mmで 結合剤5を設け、この結合剤5の上から透明樹脂フィルム8を重ねて反射基板4 の表面を被覆して、無数の波線亀甲網目模様の結合剤5で囲まれる空隙室9を有 し周縁部7が密閉封緘された構成の装着用再帰反射シート材を得るのである。
【0011】 次にこの装着用再帰反射シート材の製造方法の一例について説明する。 先ず常法によりオープンタイプの反射基板を製造し、これに次の処方の結合剤 を用いて反射基板上に塗布した。
【0012】 重量部 ポリウレタン接着剤樹脂 360 チタン顔料 15 シクロヘキサン 600 ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウレタン(株)製) 200 無機質フィラー 15 具体的には、上記処方例となる混合液のスクリーン印刷用インキを作成し、ポ リエステルモノフィラメント120 メッシュ、開口率50%、図柄線幅500 μmで、 周縁部7となる部分の線幅を5mmとして、図柄が図1に示すようになる平板スク リーンを用いて、前記オープンタイプ反射基板のガラス微小球頂点から塗布厚み が50μmとなるように結合剤を塗布し、80℃にて5分間乾燥した。次いで予め白 色、赤色および黄色などに着色した透明性ポリウレタンフィルムを40μmでポリ エステルフィルムに塗布乾燥した面を上記結合剤の印刷面に重ね合わせ、50℃加 熱した加圧ロールを用いて圧力1kg/cm2 で通過させた。さらに70℃のオーブン 中で3日間熟成して接着剤の反応を完結させ、その後、ポリエステルフィルムを 剥離してカプセルレンズタイプで裁断部に空隙室のない装着用再帰反射シート材 を得た。
【0013】 装着するために後に裁断部位となる部分の周縁部の細幅は実施例では5mmで、 周形は四角形であるが、図4に示すごとく三角形や、装着の仕様によって所望形 状に決定すれば良い。また、使用する結合剤の成分は反射シート材の製造条件や 装着される機器材によって種々決定すれば良い。
【0014】
【考案の効果】 本考案の装着用再帰反射シート材は上記した構成であるので、その製造が容易 で連続的に実施でき、周囲に空隙室がないので、従来のような裁断面への透明性 フィルムテープの貼り付けが不要となり、塵埃や水滴の浸入を防止できる。従っ て、表面の透明樹脂フィルムが経日変化により剥離することがなく、使用耐久性 を向上させ得る。また、装着仕上りも美麗で、装着される機器具や、柔軟な衣料 品などにも適切に装着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例における装着用再帰反射シ
ート材の平面図である。
【図2】同要部拡大平面図である。
【図3】同要部拡大断面図である。
【図4】本考案の他の実施例における装着用再帰反射シ
ート材の平面図である。
【符号の説明】
1 透明ガラス微小球 2 光反射層 3 柔軟性支持体層 4 反射基板 5 結合剤 6 裁断線部位 7 周縁部 8 透明樹脂フィルム 9 空隙室

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 オープンタイプ反射基板の透明ガラス微
    小球群の露出表面を覆うように透明樹脂フィルムを線柄
    模様状の結合剤を介して反射基板上に接着保持させ、線
    柄模様の結合剤で囲まれた独立した無数の空隙室を構成
    したカプセルレンズタイプの反射シートを主体としてな
    り、この反射シートを所定の寸法、形状に裁断した際、
    裁断された反射シートの全周縁部に幅が1〜10mmに亘る
    密閉封緘構造を設けた装着用再帰反射シート材。
JP5988491U 1991-07-31 1991-07-31 装着用再帰反射シート材 Expired - Lifetime JP2558920Y2 (ja)

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JPH0511101U true JPH0511101U (ja) 1993-02-12
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002042192A1 (fr) * 2000-11-22 2002-05-30 Precision Fukuhara Works, Ltd. Dispositif d'alimentation en fil de machine a textile
WO2007083619A1 (ja) * 2006-01-17 2007-07-26 Shiseido Co., Ltd. 情報を記録した積層材料、それを貼付した物品、情報読み取り方法および読み取り装置

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WO2002042192A1 (fr) * 2000-11-22 2002-05-30 Precision Fukuhara Works, Ltd. Dispositif d'alimentation en fil de machine a textile
WO2007083619A1 (ja) * 2006-01-17 2007-07-26 Shiseido Co., Ltd. 情報を記録した積層材料、それを貼付した物品、情報読み取り方法および読み取り装置

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