JP3060425B2 - 粉体定量供給装置 - Google Patents

粉体定量供給装置

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JP3060425B2
JP3060425B2 JP9186817A JP18681797A JP3060425B2 JP 3060425 B2 JP3060425 B2 JP 3060425B2 JP 9186817 A JP9186817 A JP 9186817A JP 18681797 A JP18681797 A JP 18681797A JP 3060425 B2 JP3060425 B2 JP 3060425B2
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山 健 児 袖
藤 輝 男 佐
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袖山技研工業株式会社
株式会社佐藤工業所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体定量供給装置
に関し、より詳細には、各種産業排水の微粒子懸濁水を
凝集剤である粉体と反応させて処理する際に、反応槽内
に一定量の粉体を供給するのに好適な粉体定量供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業排水、たとえば、ベントナイト
排水、粘土懸濁排水、水酸化第2鉄懸濁排水、パルプ廃
液、澱粉廃液、セメント廃液あるいはガラス基板研磨廃
液などの中に懸濁して含まれる微粒子は、水との分離が
極めて困難である。
【0003】たとえば、ベントナイト含有水は、周知の
ように、きわめて安定な微粒子懸濁水をつくるので、こ
の性質を利用して土木、建築などの工事に多量に用いら
れているが、不要となったベントナイト懸濁排水から水
とベントナイトとを分離することは極めて困難で、数日
間静置しても、また遠心分離機にかけても、透明な上澄
液を得ることはできない。
【0004】従来、このような排水中に無機系凝集剤お
よび有機系凝集剤から選ばれる1種または2種以上を添
加して、排水中に懸濁して含まれる微粒子を水と分離す
る処理が行なわれている。
【0005】このような無機系凝集剤として、例えば硫
酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、含鉄硫酸アル
ミニウム、鉄ミョウバン、カリウムミョウバン、硫酸第
2鉄、塩化第2鉄などが用いられている。
【0006】他方、有機系凝集剤としては、例えばN−
ビニル−2−ピロリドン−アクリルアミド共重合体、ア
スパラギン酸とヘキサメチレンジアミンとの重合体など
のカチオン系凝集剤、たとえばポリアクリル酸ソーダ、
アルギン酸ナトリウムなどのアニオン系凝集剤などが用
いられている。
【0007】しかしながら、このような従来の凝集剤を
用いて処理した後の排水を遠心分離機にかけても、排水
から十分な量の透明な上澄液を分離して得ることはでき
なった。
【0008】一方、近年になって塩基性カルシウム化合
物を添加して、微粒子を凝集することも行なわれてい
る。このような塩基系カルシウム化合物はスラリー状ま
たはペースト状で添加することもできるが、取扱いが簡
易なこともあって、粉体として用いるのが一般的であ
る。
【0009】このような粉体の塩基性カルシウム化合物
を微粒子懸濁水に加える場合の添加量は、処理対象とな
っている微粒子化合物の種類、性質などに応じて異なる
が、例えば微粒子懸濁水の0.1〜1.0重量%が好適
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、この
ような懸濁水を処理するために、所定量の凝集剤の粉体
を添加する場合は、作業者が懸濁水に目分量で加えた
り、あるいは粉体を収容した容器を混合反応器の上方に
配置し、その底部に孔を開けて粉体を重力による自然落
下で落としたり、あるいは手で掻き出すなどして、粉体
を混合させていた。
【0011】従って、従来のような粉体は懸濁水と粉体
との混合量を適正な割合にすることが困難であり、しか
も、加えた粉体量によっては微粒子が沈降するのに時間
がかかり過ぎてしまったり、あるいは処理後の懸濁水中
に微粒子が残存してしまい、懸濁水を連続的に処理する
ことができないという問題もあった。
【0012】一方、従来より、一定量の粉体を自動供給
する粉体定量供給装置として、例えば、粉体槽の下端の
排出口に、側部に粉体定量収容凹部を設けた円柱部材を
一定速度で回転するように設けることによって、この粉
体定量収容凹部が排出口に臨んだ上向き位置にある場合
に、粉体定量収容凹部に一定量の粉体が収容され、円柱
部材の回転にともなって、粉体定量収容凹部が下方に位
置して、一定量の粉体が落下排出するように構成した粉
体定量供給装置が提供されている。
【0013】しかしながら、このような従来の粉体定量
供給装置は、いずれも構造が複雑で大型で、狭い場所に
設置することが困難であり、小型プラントに用いるには
却ってコスト高になり、しかも、粉体定量収容凹部に粉
体が付着残存するなどによって、一定量の粉体を正確に
供給することができなかった。
【0014】本発明は、このような実情に鑑み、簡単な
構成で懸濁水の量に応じた適正量の粉体を連続的に正確
に自動供給することができ、しかも小型で狭い場所に設
置することができる粉体定量供給装置を提供することを
目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、粉体を収容した粉体槽の下端部に排出口を
設けるとともに、この排出口に臨ませて前記粉体を一方
向に搬送する搬送路を形成し、該搬送路は前記粉体を強
制的に搬送する搬送手段を備えており、さらにこの搬送
路の途中に前記粉体を排出する粉体排出口とコンプレッ
サからの圧縮空気を導入する圧縮空気の導入口を配設
し、当該導入口から前記搬送路内に圧縮空気を導入する
ことにより、前記粉体出口の近傍を負圧にし、圧縮空気
の流れとともに前記搬送路内の粉体を前記粉体排出口か
ら導出するようにしたことを特徴としている。
【0016】また、前記搬送手段はスクリューであり、
このスクリューの回転数を調整して、前記粉体排出口か
ら排出する単位時間当りの粉体量を制御することが好ま
しい。このように構成することによって、粉体の供給量
を正確に制御することが可能となる。
【0017】さらに、前記粉体槽に投入された粉体が、
排出口近傍で固まって排出口を閉塞するのを防止するた
めの、閉塞防止手段が設けられているのが好ましく、特
に、この閉塞防止手段としては、圧縮空気を粉体槽内に
貯留した粉体層内に導入して、排出口近傍に固まった粉
体を崩すように構成した圧縮空気導入装置であるのが好
適である。
【0018】このように構成することによって、粉体槽
に投入された粉体が、排出口近傍で、いわゆるブリッジ
現象で固まって排出口を閉塞して、安定した粉体の供給
を阻害するのを防止することができる。
【0019】また、反応槽内で粉体と反応する微粒子懸
濁水の反応糟への供給流量または微粒子懸濁水の濃度に
応じて、前記スクリューの回転数を制御して、粉体供給
量を制御するように構成するのが好ましい。
【0020】このように構成することによって、反応槽
へ供給される微粒子懸濁水に含まれる微粒子の量に応じ
て、この微粒子と反応して微粒子を沈降させる粉体を適
正な量だけ正確に連続的に反応槽へ供給することが可能
となる。
【0021】このように、本発明の粉体定量供給装置に
よれば、小型装置により、懸濁水の量に応じた適正量の
粉体を連続的に送出することができる。また、スクリュ
ーの回転数および圧縮空気の供給量を調整することによ
り粉体の量を調整することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係る
粉体定量供給装置が採用された微粒子懸濁水の処理装置
1を示した平面図で、図2はその側面図、図3は、処理
装置1の作動を説明する処理装置1全体の概略図であ
る。
【0023】図示しないが、被処理体である微粒子含有
の懸濁水、例えば、トンネルを掘削するシールド掘進機
などから生じた汚泥を含んだ懸濁水が、ドラム缶などに
貯留され、処理装置1の近傍に配置されている。
【0024】図1に示したように、この処理装置1は、
例えば、塩基性カルシウム等の凝集剤からなる粉体を貯
留した粉体槽2と、懸濁水と粉体とを反応させる反応槽
3と、この反応槽3内で混合させた懸濁水と粉体とをさ
らに反応させ、微粒子を下方に沈降させるとともに、上
方に残った上澄液を除々に排出する濃縮槽4と、前記濃
縮槽4で得られた上澄液を収容し、この上澄液を無害化
処理する処理槽5と、前記濃縮槽4で得られた沈下物か
らさらに水分を取り除くスクリーン装置6とから構成さ
れ、粉体槽2と反応槽3との間に、本発明に係る粉体定
量供給装置Aが設置されている。
【0025】上記粉体槽2は、図4に示したように上部
が開口した箱体であり、この粉体槽2内には、微粒子凝
集作用を有するたとえば塩基性カルシウムなどの粉体8
が収容され、蓋体により外部からの異物の侵入が防止さ
れている。一方、粉体槽2の下端部に、排出口12が形
成されている。なお、この排出口12は、粉体槽2の下
端部に数カ所散在して形成しても良く、中央部に集中し
て形成しても良い。
【0026】これらの排出口12に臨ませて、粉体定量
供給装置Aが設置されている。この粉体定量供給装置A
は、粉体槽2内に多量に収容された粉体を下流側に定量
的に切り出すためのもので、例えば、排出口12に臨ん
で設置されたシリンダー13と、このシリンダー13内
に回転自在に収納されたスクリュー14と、スクリュー
14を回転駆動させる歯車装置15とを具備している。
なお、この歯車装置15は、モータ15Aとモータ15
Aの駆動軸に設けられた歯車15B、この歯車15Bと
15Cとから構成される。
【0027】さらにシリンダー13の壁面には、図示し
ないコンプレッサーからの圧縮空気を導入するための圧
縮空気導入口16が形成され、この圧縮空気導入口16
と対向する側の壁面部には、粉体および圧縮空気の排出
口を形成する粉体出口形成部材17が設置されている。
この粉体出口形成部材17には、下流に通じる粉体出口
17Aが形成されている。さらに、この粉体出口17A
には、細管18が接続され、細管18の他端が上述した
反応槽3に接続されている。
【0028】ここで、図示しないコンプレッサからの圧
縮空気が圧縮空気導入口16からシリンダー13内に導
入されると、その圧縮空気は粉体出口17から排出さ
れようとする。そのとき、粉体出口17の近傍は空気
の流出により負圧となるので、圧縮空気の流れに引き込
まれて周囲の粉体がこの粉体出口から排出されることに
なる。したがって、粉体は圧縮空気とともに細管18内
へ導出され、さらに反応槽3へ供給されることになる。
なお、この圧縮空気は、連続的に圧送しても良いが、間
欠的に圧送しても良く、間欠的に圧送した場合には、こ
の粉体出口形成部材17内で粉体が詰まって閉塞するの
が防止できる。また、粉体槽3内に、粉体を掻き混ぜる
ための攪拌機を挿入し、この攪拌機で必要に応じて掻き
混ぜても良い。
【0029】また、この粉体定量供給装置Aでは、歯車
装置15のモータ15Aの回転数、すなわちスクリュー
14の回転数を、調整することが可能であり、これによ
り、スクリュー14により単位時間当りに下流に送られ
る粉体の量が調整される。なお、これらの制御は、制御
盤80により調整される。
【0030】この場合、微粒子懸濁水の反応糟3への供
給流量を、図に示した流量計23によって測定して、
微粒子懸濁水の種類、濃度によって決められ、かつ予め
設定された流量に応じた電流値の電流を発生するように
して、制御盤80内に設けられた制御装置によって、こ
の電流値に応じて歯車装置15のモータ15Aに接続さ
れたインバータへの供給電圧を変化させることによっ
て、歯車装置15のモータ15Aの回転数、すなわち、
スクリュー14の回転数を制御して、粉体供給量を制御
するように構成されている。
【0031】なお、このように流量計23によって、歯
車装置15のモータ15Aに接続されたインバータへの
供給電圧を変化させる代わりに、図示しないが、微粒子
懸濁水を貯留したドラム缶などの貯留槽に、微粒子懸濁
水の濃度を測定する濃度測定装置を設けて、この濃度測
定結果に応じて、歯車装置15のモータ15Aに接続さ
れたインバータへの供給電圧を変化させることによっ
て、歯車装置15のモータ15Aの回転数、すなわち、
スクリュー14の回転数を制御して、粉体供給量を制御
するように構成してもよく、この場合には、微粒子懸濁
水の種類、濃度に応じて予め前述のように基準を設定す
る必要がないので、微粒子懸濁水の種類、濃度に応じた
適切量の粉体を自動的に反応槽3内に供給することがで
きる。
【0032】このように構成することによって、反応槽
へ供給される微粒子懸濁水に含まれる微粒子の量に応じ
て、この微粒子と反応して微粒子を沈降させる粉体を適
正な量だけ正確に連続的に反応槽へ供給することが可能
となる。
【0033】さらに、粉体槽2の側壁2Aの排出口近傍
には、粉体槽2内に投入された粉体が、粉体排出口近傍
で固まって排出口を閉塞するのを防止するために、圧縮
空気導入装置2Bからなる閉塞防止手段が設けられてい
る。この圧縮空気導入装置2Bは、図示しないコンプレ
ッサと接続されており、圧縮空気を圧縮空気導入ノズル
2Cから粉体槽2内に間欠的に導入して、粉体槽2の排
出口12近傍に固まった粉体を崩して、排出口12より
シリンダー13内に粉体を円滑に導入するようになって
いる。このように構成することによって、粉体槽12に
投入された粉体が、排出口12近傍で、いわゆるブリッ
ジ現象で固まって排出口12を閉塞して、安定した粉体
の供給を阻害するのを防止することができる。
【0034】一方、ドラム缶などに貯留された図示しな
い懸濁水は、図1、図3および図5に示したように、反
応槽3に連通された吸引ポンプ10により吸引され、流
量計23、可撓性の蛇腹管11を介して反応槽3内に取
り入れられる。
【0035】また、懸濁水を反応槽3内に導入するため
に、該反応槽3の上部に設置されたユニット部材35に
は、図6に示したように蛇腹管11を取り付けるための
短管24が設置されており、この短管24の下端24A
が反応槽3の上方に開口している。この短管24には、
蛇腹管11を接続するための口部25が側方に開口して
形成されるとともに、上記細管18を接続するための口
部26が斜め方向に開口して形成されている。したがっ
て、この口部26から供給される粉体は上方から斜め下
方に向かって導入されることになる。
【0036】短管24内には、ダイナミックミキサーと
称される第1の攪拌機36が収納されており、この第1
の攪拌機36では、螺旋状のスクリュー27がモータ2
8の駆動力で、例えば、1000rpmの回転数で、高速
に回転される。また、この第1の攪拌機36の側方に
は、図3および図5に示したように、ゆっくり回転する
第2の攪拌機29が設置されている。
【0037】このように、反応槽3では、粉体定量供給
装置1から圧縮空気とともに送られてくる粉体が細管1
8を介して短管24内に勢い良く導入されるとともに蛇
腹管11を介して懸濁水が同時に供給される。これによ
り、粉体と懸濁水とが直接反応し、高速で混合されなが
ら、反応槽3の底部近傍に配設された傘状の邪魔板30
に衝突する。したがって、粉体と懸濁水とが瞬時に混合
され、水和反応が促進されることになる。また、邪魔板
30に衝突された後も、第2の攪拌機29によりゆっく
り攪拌される。なお、この第2の攪拌機29の周囲に
は、反応槽3の上部中央より垂下して延設された円筒形
の隔壁によって囲まれており、これによって、攪拌機2
9によってこの円筒形の隔壁内部の少量の容積の懸濁水
と粉体が攪拌されることになるので、全体として反応槽
3の内部の攪拌効果が促進されるようになっている。
【0038】また、この場合、反応槽3の内部には、図
示しないが、レベルセンサが設けられており、反応槽3
に供給される懸濁水と粉体の量が一定レベルまで達した
場合に、吸引ポンプ10、粉体定量供給装置Aを停止し
て、過剰に供給されるのを防止するようになっている。
【0039】このように、反応槽3内で一定時間タイマ
ーの管理下のもとで、粉体と反応された懸濁水は、槽下
面に設置されたドレンバルブ37から、配管38、吸引
ポンプ40を介してさらに下流の濃縮槽4へ供給され
る。
【0040】また、反応槽3内に配置されたレベルセン
サーによって、反応槽3内が空の状態となった後、再び
吸引ポンプ10、粉体定量供給装置Aを作動して、粉体
と懸濁水が反応槽3内に供給されるようになっている。
【0041】一方、濃縮槽4では、吸引ポンプ40の駆
動により、反応槽3の下面から取り出された懸濁水と粉
体との混合液が収容される。なお、この時点では、既に
粉体と懸濁水とは反応し始めて固形物からなる沈降物が
形成されつつある。そして、これらが濃縮槽4内に供給
される。
【0042】なお、図示しないが、吸引ポンプ40と濃
縮槽4との間の配管途中には、吸引ポンプ40の停止中
にサイフォン効果によって濃縮槽4から反応槽3に粉体
と反応した懸濁水が逆流しないように、逆止弁などのサ
イフォンブレーカを設けておくのが好ましい。
【0043】図11の拡大図に示したように、濃縮槽4
の上部内周面には、上澄液を分離するための隔壁体40
が設置されているが、この隔壁体40は槽上方部の周壁
からやや径内方側に入った位置に、周内壁を二重に取り
巻くように形成されている。
【0044】また、濃縮槽4では、固液分離装置55が
濃縮槽4の半分の高さ位置よりやや下方の位置に設置さ
れている。この固液分離装置55は、図2、図7および
図8に示したように笠状の2つの板体47、48を所定
間隔離間して配置し、さらに多数のステンレス板49で
これら板体47、48間を連結して構成されている。こ
れにより、液排出通路50が略放射状に形成されてい
る。上側に配置される一方の板体47の接液側に位置す
る内面には、図9に拡大して示したように、突起51が
全面に形成され、これにより表面が粗に形成されてい
る。これに対し、下側に配置される他方の板体48の接
液側の内面は、鏡面状すなわち平坦に形成されている。
また、固液分離装置55における液排出通路の幅Sは、
20〜50mmの範囲が好適で、好ましくは、25〜4
0mmの範囲である。
【0045】このような固液分離装置55では、板体4
7の側壁に設置された入口59から取り入れられた混合
液は、図9に示したように、上方から下方に向かって流
れる際に、粗面と鏡面とが対面しあって通路を形成して
いるため、板体47の近傍では流速が低下し、板体48
の近傍では流速が速くなる。したがって、ここを流れる
流体は、矢印Bのような渦流となる。しかも、一方の板
体47に形成された入口59から入ってくる混合液は、
壁面に衝突しながら螺旋状に下方に流れていく傾向を有
しているので、この渦流内に含まれる固形物は、種々の
方向に回転しながら流れていく。したがって、ここには
造粒作用が生じており、固形物の大粒化が促進されてい
る。これにより、大粒化した沈降物は下方に搬送され、
下層部に蓄積されることになる。
【0046】一方、微粒子から分離された溶液は上澄液
となって次第に上層部に収容される。このように集めら
れた上澄液が隔壁体40に到達するまで増量すると、そ
の上澄液は隔壁体40を乗り越える。すなわち、オーバ
ーフローとなって溢れ出る。溢れ出た上澄液は、図2お
よび図11に示したように壁面に形成した開口42を介
して、下流に配置された調整槽5内に供給される。
【0047】なお、この場合、濃縮槽4の内部には、固
液分離装置55の近傍の高さに配置された第1レベルセ
ンサ4Aと、この第1レベルセンサ4Aよりも上方で隔
壁体40の下方に配置された第2レベルセンサ4Bが配
置されている。この第2レベルセンサ4Bは、微粒子を
含んだ液体を感知するセンサーであり、この液体がレベ
ルセンサ4Bを超える場合には、制御盤80内の制御装
置によって、吸引ポンプ40の駆動を停止して、反応槽
3から濃縮槽4へと懸濁水と粉体との混合液がこれ以上
流入して、微粒子を含んだ液体隔壁体40を乗り越えオ
ーバーフローとなって溢れ出て誤って調整槽5内に供給
されるのを防止するようになっている。また、第1レベ
ルセンサ4Aよりも液面が低下した場合には、吸引ポン
プ40が駆動され、反応槽3から濃縮槽4へと懸濁水と
粉体との混合液が流入するようになっている。なお、こ
の場合、この第2レベルセンサ4Bは、清澄な上澄液が
この第2レベルセンサ4Bを超える場合には反応せず、
吸引ポンプ40の駆動は停止されず、上記した上澄液の
オーバーフロー作用を阻害しないようになっている。
【0048】なお、このような濃縮槽4の液面管理は、
このようなレベルセンサを用いてもよいが、タイマーに
て管理しても良いことは勿論である。さらに、調整槽5
内では、濃縮槽4から送られてくる上澄液が次第に貯留
されるとともに、攪拌機60によりゆっくり攪拌され
る。また、反応槽5内には、前記濃縮槽4の場合と同様
に、隔壁体40が設置されている。
【0049】この調整槽5では、上澄液の化学的な諸性
質が判別され、所定の処置が施される。例えば、アルカ
リ度の高い懸濁水を処理している場合には、調整槽5内
のペーハを測定し、基準外にある場合は、薬液タンク6
2、63から必要な薬液が添加され、中和される。この
ように、調整槽5では、上澄液を一般の排水溝などに捨
てても良い状態になるまで処理され、その後、排出口5
8を介して排水溝などに排出される。
【0050】一方、濃縮槽4の下層部に溜まった沈降物
は、ポンプ64の吸引力によりスクリーン装置6に圧送
される。スクリーン装置6は、図2および図10に示し
たように、動力装置81の駆動力で回転移動する無端ベ
ルトからなるスクリーンコンベア71、4本のシリンダ
69により上下動する箱体72、箱体72の下方にスク
リーンコンベア71の上方スクリーンコンベア71を介
して対峙するように配置され水溶液が貯留される上方が
開口された受け箱74、減圧タンク87、ブロア75、
バキュームポンプ76などを具備している。
【0051】上記箱体72の底面は開口しており、スク
リーンコンベア71は、ケーシング85内に収納されて
いる。また、ケーシング85には、連通管83が取り付
けられ、この連通管83はブロア75に連通している。
さらに、受け箱74には、連通管82の一端が取付ら
れ、この連通管82は、減圧タンク87内に開口してい
る。
【0052】このように構成されたスクリーン装置6で
は、動力装置81の駆動を停止してスクリーンコンベア
71を停止した状態で、シリンダ69の駆動で箱体72
が下方に移動させる。そして、箱体72の底面がスクリ
ーンコンベア71のメッシュ状の網目が形成された上方
の無端ベルト71Aを介して、その下方に配置された受
け箱74と当接させる。これにより、上方の無端ベルト
71Aが、箱体72の下端に配置された図示しないシー
ルリングと受け箱74の上端に配置されたシールリング
で挟着されて、箱体72と受け箱74とで形成されたそ
の内部空間73が密封状態となる。この状態で、濃縮槽
4の下層部に溜まった沈降物が、ポンプ64の吸引力に
よりスクリーン装置6の箱体72内に導入される。
【0053】つづいて、上記ブロア75を作動させると
ブロア75の吸引力により、箱体72と受け箱74とで
形成された内部空間73内が負圧になるので、箱体72
内の沈降物に含まれる水分が、上方の無端ベルト71A
を通過して濾過され、この濾過水分が受け箱74内に収
容され、下方の減圧タンク87内に貯留されるようにな
っている。この場合、バキュームポンプ76と減圧タン
ク87の間には、逆止弁78が設けられており、減圧タ
ンク87内に調整槽5およびポンプ76を介して空気が
流入してこの吸引濾過作用を妨げないようになってい
る。
【0054】その後、ブロア75の作動を停止して、減
圧タンク87に連通したバキュームポンプ76を駆動さ
せて、減圧タンク87内に貯留された水分が、上述した
調整槽5内に戻される。
【0055】一方、箱体72内に圧送され、無端ベルト
71Aを通過することのできなかった固形物は、この上
方の無端ベルト71A上に取り残される。ここに残され
る固形物の残渣は、懸濁水中の微粒子が粉体により固形
化された最終生成物である。
【0056】このように固形化された微粒子の塊は、シ
リンダ69の駆動で箱体72を上方位置に戻した後、ス
クリーンコンベア71の駆動により、一ピッチ分だけ一
方の端部側に運ばれる。
【0057】その後、上記した吸引濾過操作が繰り返さ
れるようになっている。なお、吸引濾過により上方の無
端ベルト71Aに残存した固形物は、スクリーンコンベ
ア71の一端側の駆動ローラ82の近傍で、上方の無端
ベルト71Aが下方の無端ベルト71Bとなる際に、剥
離されてその下方に配置されたコンテナ容器86に落下
するようになっている。
【0058】また、ケーシング85の下端には、スクラ
ッパー84が設置されており、このスクラッパー84に
より、微粒子の塊は下方の無端ベルト71Bの表面から
剥がされる。このスクラッパー84は、例えば、搬送さ
れてくる無端ベルト71Bの表面を引っ掻くように配置
される板状突起であり、その板状突起により剥がされた
微粒子の塊は下方に配置されるコンテナ容器86などに
収容される。また、スクラッパー84で剥がしても、無
端ベルト71Bの表面に残存して目詰まりを起こすのを
防止するために、無端ベルト71Bの内面側からブロア
77を介して圧縮空気を吹き付けて、固形物をさらに剥
がすようになっている。
【0059】これにより、懸濁水の処理が完了し、懸濁
水の中に含まれていた微粒子が全て固形化され、コンテ
ナ内に収容される。以後、このような作業工程を繰り返
し行なうことにより、微粒子含有の懸濁水を連続的に処
理することができる。
【0060】以上、説明したように、本実施例による粉
体定量供給装置Aを採用することにより、吸引ポンプ1
0により汲み上げられてくる懸濁水に必要な量の粉体を
懸濁水と同時に混合させることができる。
【0061】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されない。例えば、上記
実施例では、粉体定量供給装置Aに、粉体と圧縮空気と
の混合物の流通通路が1系統しか設けていないが、流通
通路を2系統設けても良い。また、粉体槽2内の粉体を
流動しやすくするために、粉体槽2内に空気の噴き出し
口を配設し、所定時間、空気を吹き出すようにしても良
く、あるいは一定の間隔で空気を噴き出すようにしても
良い。これにより、粉体の目詰まりで流れが止まってし
まうようなことがない。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る粉体
定量供給装置では、例えば、懸濁水に混合させる粉体を
下流に搬送させる場合に、時間に比例して適正の量の粉
体を連続的に供給することが可能になる。また、装置全
体が小型であるので、小型プラントに好適で、安価に製
造することができる。
【0063】さらに、前記粉体槽に投入された粉体が、
排出口近傍で固まって排出口を閉塞するのを防止するた
めの、閉塞防止手段が設けられているので、粉体槽に投
入された粉体が、排出口近傍で、いわゆるブリッジ現象
で固まって排出口を閉塞して、安定した粉体の供給を阻
害するのを防止することができる。
【0064】また、反応槽内で粉体と反応する微粒子懸
濁水の反応糟への供給流量または微粒子懸濁水の濃度に
応じて、前記スクリューの回転数を制御して、粉体供給
量を制御するように構成したので、反応槽へ供給される
微粒子懸濁水に含まれる微粒子の量に応じて、この微粒
子と反応して微粒子を沈降させる粉体を適正な量だけ正
確に連続的に反応槽へ供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る粉体定量供給
装置を具備する微粒子懸濁水の処理装置を示した平面図
である。
【図2】図2は、同処理装置の側面図である。
【図3】図3は、処理装置の作動を説明する処理装置全
体の概略図である。
【図4】図4は、同実施例に係る粉体定量供給装置の要
部断面図である。
【図5】図5は、図1に示した反応槽の正面図である。
【図6】図6は、図5に示した反応槽の上部に設置され
た粉体混合装置の正面図である。
【図7】図7は、図2に示した濃縮槽内に収容された固
液分離装置の平面図である。
【図8】図8は、図7の断面図である。
【図9】図9は、図8に示した固液分離装置の作用を示
す断面図である。
【図10】図10は、図1に示したスクリーン装置の概
略図である。
【図11】図11は、図2に示した濃縮槽の部分拡大斜
視図である。
【符号の説明】
2・・・・粉体槽 12・・・・排出口 14・・・・スクリュー(搬送手段) 16・・・・圧縮空気導入口 17A・・・・粉体出口 2B・・・・圧縮空気導入装置(閉塞手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−274448(JP,A) 特開 平5−31349(JP,A) 特開 平8−323184(JP,A) 特開 平5−168903(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 4/00- 4/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体を収容した粉体槽の下端部に排出口
    を設けるとともに、この排出口に臨ませて前記粉体を一
    方向に搬送する搬送路を形成し、該搬送路は前記粉体を
    強制的に搬送する搬送手段を備えており、さらにこの搬
    送路の途中に前記粉体を排出する粉体出口とコンプレッ
    サからの圧縮空気を導入する圧縮空気導入口を配設し、
    当該圧縮空気導入口から前記搬送路内に圧縮空気を導入
    することにより、前記粉体出口の近傍を負圧にし、圧縮
    空気の流れとともに前記搬送路内の粉体を前記粉体出口
    から導出するようにしたことを特徴とする粉体定量供給
    装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送手段はスクリューであり、この
    スクリューの回転数を調整して、前記粉体排出口から排
    出する単位時間当りの粉体供給量を制御するようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉体定量供給装置。
  3. 【請求項3】 前記粉体槽に投入された粉体が、排出口
    近傍で固まって排出口を閉塞するのを防止するための閉
    塞防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の粉体定量供給装置。
  4. 【請求項4】 前記閉塞防止手段が、圧縮空気を粉体槽
    内に貯留した粉体層内に導入して、排出口近傍に固まっ
    た粉体を崩すように構成した圧縮空気導入装置であるこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の粉体
    定量供給装置。
  5. 【請求項5】 反応槽内で粉体と反応する微粒子懸濁水
    の反応糟への供給流量に応じて、前記スクリューの回転
    数を制御して、粉体供給量を制御するように構成したこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の粉体
    定量供給装置。
  6. 【請求項6】 反応槽内で粉体と反応する微粒子懸濁水
    の濃度に応じて、前記スクリューの回転数を制御して、
    粉体供給量を制御するように構成したことを特徴とする
    請求項1から4のいずれかに記載の粉体定量供給装置。
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