JP3035251B2 - 固液分離装置 - Google Patents

固液分離装置

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JP3035251B2
JP3035251B2 JP9186818A JP18681897A JP3035251B2 JP 3035251 B2 JP3035251 B2 JP 3035251B2 JP 9186818 A JP9186818 A JP 9186818A JP 18681897 A JP18681897 A JP 18681897A JP 3035251 B2 JP3035251 B2 JP 3035251B2
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山 健 児 袖
藤 輝 男 佐
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株式会社佐藤工業所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固液分離装置に関
し、詳しくは、各種産業排水の微粒子懸濁水を凝集剤で
ある粉体に反応させて処理するにあたり、より効率的に
微粒子と溶液とを分離することが可能な固液分離装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業排水、たとえば、ベントナイト
排水、粘土懸濁排水、水酸化第二鉄懸濁排水、パルプ廃
液、澱粉廃液、セメント廃液あるいはガラス基板研磨廃
液などの中に懸濁して含まれる微粒子は、水との分離が
極めて困難である。
【0003】たとえば、ベントナイト含有水は、周知の
ように、きわめて安定な微粒子懸濁水をつくるので、こ
の性質を利用して土木、建築などの工事に多量に用いら
れているが、不要となったベントナイト懸濁排水から水
とベントナイトとを分離することは極めて困難で、数日
間静置しても、また遠心分離機にかけても、透明な上澄
液を得ることはできない。
【0004】従来、このような排水中に無機系凝集剤お
よび有機系凝集剤から選ばれる1種または2種以上を添
加して、排水中に懸濁して含まれる微粒子を水と分離す
る処理が行なわれている。
【0005】このような無機系凝集剤として、例えば硫
酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、含鉄硫酸アル
ミニウム、鉄ミョウバン、カリウムミョウバン、硫酸第
二鉄、塩化第二鉄などが用いられている。
【0006】他方、有機系凝集剤としては、例えばN−
ビニル−2−ピロリドン−アクリルアミド共重合体、ア
スパラギン酸とヘキサメチレンジアミンとの重合体など
のカチオン系凝集剤、たとえばポリアクリル酸ソーダ、
アルギン酸ナトリウムなどのアニオン系凝集剤などが用
いられている。
【0007】しかしながら、このような従来の凝集剤を
用いて処理した後の排水を遠心分離機にかけても、排水
から十分な量の透明な上澄液を分離して得ることはでき
なった。
【0008】一方、近年になって塩基性カルシウム化合
物を添加して、微粒子を凝集することも行なわれてい
る。このような塩基系カルシウム化合物はスラリー状ま
たはペースト状で添加することもできるが、取扱いが簡
易なこともあって、粉体として用いるのが一般的であ
る。
【0009】このような粉体の塩基性カルシウム化合物
を微粒子懸濁水に加える場合の添加量は、処理対象とな
っている微粒子化合物の種類、性質などに応じて異なる
が、例えば微粒子懸濁水の0.1〜1.0重量%が好適
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、この
ような懸濁水を処理するために、所定量の凝集剤を粉体
として添加する場合は、粉体を作業者が懸濁水に目分量
で加えたり、あるいは粉体を収容した容器を混合反応器
の上方に配置し、その底部に孔を開けて粉体を重力によ
る自然落下で落としたり、あるいは手で掻き出すなどし
て、粉体を混合させていた。
【0011】このようにして粉体と懸濁液とを混合させ
たものでは、微粒子が沈降するのに時間がかかり過ぎて
しまい、懸濁水を連続的に処理することができないとい
う問題があった。
【0012】本発明は、このような実情に鑑み、微粒子
を分離するために投入された粉体の微粒子の分離に寄与
する固液分離装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る固液分離装置は、微粒子を含んだ懸濁水
と、該微粒子懸濁水中に含まれる微粒子を凝集して沈降
させる粉体とを混合した溶液を取り込んで、前記懸濁水
中の微粒子を大粒化して下方に放出する固液分離装置で
あって、笠状の第1の板体と笠状の第2の板体とを所定
間隔離間して上下に配置し、これら第1の板体と第2の
板体との間に前記混合した溶液を流通させる通路を画成
するとともに、これら第1、第2の板体の互いに対向す
る内面のうち、いずれか一方の板体の内面を粗面に形成
し、いずれか他方の板体の内面を鏡面に形成し、これら
粗面と鏡面とで形成される通路を流れる混合液の流れに
流速の差を生じさせるように構成したことを特徴として
いる。
【0014】このように構成することによって、2つの
板体間を通過していく微粒子含有の懸濁水の流れに差が
生じるので、微小な微粒子は転がりながら下方に導か
れ、それらの微粒子は次第に大きくなる。
【0015】また、前記第1の板体と前記第2の板体の
間に構成される通路の幅を20〜40mm好ましくは2
5〜30mmの範囲とすることが好ましく、このような
範囲であれば、微粒子の大粒化が促進されるとともに、
混合液の流れが滞ることもない。
【0016】また、前記第1の板体と前記第2の板体と
の間は、所定間隔おきに立設した固定片で連結すること
が好ましく、この場合には、隣接する固定片の間が流体
通路となり、混合液を放射状にまんべんなく散らして放
出することができる。
【0017】さらに、前記第1の板体には、懸濁水を取
り入れる筒部が具備されていることが好ましく、この場
合には、取り入れた懸濁水を渦巻き状に案内することが
でき、懸濁水の流れをさらに乱流とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係る
固液分離装置を具備した微粒子懸濁水の処理装置1を示
した平面図で、図2はその側面図、図3は、処理装置1
の作動を説明する処理装置1全体の概略図である。
【0019】図示しないが、被処理体である微粒子含有
の懸濁水、例えば、トンネルを掘削するシールド掘進機
などから生じた汚泥を含んだ懸濁水が、ドラム缶などに
貯留され、処理装置1の近傍に配置されている。
【0020】図1に示したように、この処理装置1は、
例えば、塩基性カルシウム等の凝集剤からなる粉体を貯
留した粉体槽2と、懸濁水と粉体とを反応させる反応槽
3と、この反応槽3内で混合した懸濁水と粉体とをさら
に反応させ、微粒子を下方に沈降させるとともに、上方
に残った上澄液を除々に排出する濃縮槽4と、前記濃縮
槽4で得られた上澄液を収容し、この上澄液を無害化処
理する処理槽5と、前記濃縮槽4で得られた沈下物から
さらに水分を取り除くスクリーン装置6とから構成さ
れ、濃縮槽4内に、本実施例に係る固液分離装置55が
設置されている。
【0021】上記粉体槽2は、図4に示したように上部
が開口した箱体であり、この粉体槽2内には、微粒子凝
集作用を有するたとえば塩基性カルシウムなどの粉体8
が収容され、蓋体により外部からの異物の侵入が防止さ
れている。一方、粉体槽2の下端部に、排出口12が形
成されている。なお、この排出口12は、粉体槽2の下
端部に数カ所散在して形成しても良く、中央部に集中し
て形成しても良い。
【0022】これらの排出口12に臨ませて、粉体定量
供給装置Aが設置されている。この粉体定量供給装置A
は、粉体槽2内に多量に収容された粉体を下流側に定量
的に切り出すためのもので、例えば、排出口12に臨ん
で設置されたシリンダー13と、このシリンダー13内
に回転自在に収納されたスクリュー14と、スクリュー
14を回転駆動させる歯車装置15とを具備している。
【0023】さらにシリンダー13の壁面には、図示し
ないコンプレッサーからの圧縮空気を導入するための圧
縮空気導入口16が形成され、この圧縮空気導入口16
と対向する側の壁面部には、粉体および圧縮空気の排出
口を形成する粉体出口形成部材17が設置されている。
この粉体出口形成部材17には、下流に通じる粉体出口
が形成されている。さらに、この粉体出口には、細管1
8が接続され、細管18の他端が上述した反応槽3に接
続されている。
【0024】ここで、図示しないコンプレッサからの圧
縮空気が圧縮空気導入口16からシリンダー13内に導
入されると、その圧縮空気は粉体出口から排出されよう
とする。そのとき、粉体出口の近傍は空気の流出により
負圧となるので、圧縮空気の流れに引き込まれて周囲の
粉体がこの粉体出口から排出されることになる。したが
って、粉体は圧縮空気とともに細管18内へ導出され、
さらに反応槽3へ供給されることになる。なお、この圧
縮空気は、連続的に圧送しても良いが、間欠的に圧送し
ても良く、間欠的に圧送した場合には、この粉体出口形
成部材17内で粉体が詰まって閉塞するのが防止でき
る。
【0025】また、この粉体定量供給装置Aでは、歯車
装置15のモータ15Aの回転数、すなわちスクリュー
14の回転数を、調整することが可能であり、これによ
り、スクリュー14により単位時間当りに下流に送られ
る粉体の量が調整される。なお、これらの制御は、制御
盤80により調整される。
【0026】さらに、粉体槽2の側壁2Aの排出口近傍
には、粉体槽2内に投入された粉体が、粉体排出口近傍
で固まって排出口を閉塞するのを防止するために、圧縮
空気導入装置2Bからなる閉塞防止手段が設けられてい
る。
【0027】一方、ドラム缶などに貯留された図示しな
い懸濁水は、図1および図5に示したように、反応槽3
に連通された吸引ポンプ10により吸引され、流量計2
3、可撓性の蛇腹管11を介して反応槽3内に取り入れ
られるようになっている。
【0028】また、懸濁水を反応槽3内に導入するため
に、該反応槽3の上部には、粉体混合装置35が設置さ
れ、この粉体混合装置35は、短管24を備えており、
この短管24の下端24Aが反応槽3の上方に開口して
いる。また、短管24内には、図6に示したように、ダ
イナミックミキサーと称される第1の攪拌機36の螺旋
状のスクリュー部材27が、回転可能に配設されてい
る。
【0029】この第1の攪拌機36では、螺旋状のスク
リュー部材27がモータ28の駆動力で、例えば、10
00rpmの回転数で、高速に回転されるようになってい
る。一方、この短管24には、粉体定量供給装置Aの粉
体出口に接続された細管18を接続するための口部26
が、短管24の側方上部に、この短管24に対して斜め
下方向に粉体導入口26Aが開口するように設けられて
いる。従って、この口部26から供給される粉体は上方
から斜め下方に向かって導入されることになる。この場
合、粉体導入口26Aが、短管24内に斜め下方向きに
開口するように形成されているので、短管24内が高速
で回転するスクリュー部材27Aによって負圧となり、
粉体導入口26Aから粉体が導入されやすくなるので、
懸濁水と粉体との混合効果および凝集反応の反応効率を
より向上することができる。
【0030】また、この短管24には、反応槽3に連通
された吸引ポンプ10に接続された蛇腹管11に取り付
けるために、口部25がその側方中央部に設けられてお
り、この口部25には、短管24内に開口する懸濁水導
入口25Aが形成されている。
【0031】さらに、反応槽3の上部3Aには、この第
1の攪拌機36の側方に、図5に示したように、低速で
ゆっくり回転する第2の攪拌機29が設置されている。
この攪拌機29には、モータ29Aの駆動により回転す
る回転軸29Bが、反応槽3の高さの半分の高さより高
い位置まで延び、その先端に攪拌翼部材29Dが設けら
れている。
【0032】このように構成される反応槽3では、粉体
定量供給装置Aから圧縮空気とともに送られてくる粉体
が細管18を介して短管24内に勢い良く導入されると
ともに、ドラム缶などに収容された懸濁水が、吸引ポン
プ10の作用によって、蛇腹管11を介して、懸濁水が
同時に供給される。これにより、粉体と懸濁水とが高速
で混合されながら、瞬時に直接反応し、反応槽3の底部
近傍に配設された傘状の邪魔板30に高速で衝突する。
【0033】したがって、粉体と懸濁水とが瞬時に混合
され、水和反応が促進されることになる。また、邪魔板
30に衝突された後も、第2の攪拌機29により低速で
ゆっくり攪拌される。なお、この第2の攪拌機29の周
囲には、反応槽3の上部中央より垂下して延設された円
筒形の隔壁によって囲まれており、これによって、攪拌
機29によってこの円筒形の隔壁内部の少量の容積の懸
濁水と粉体が攪拌されることになるので、全体として反
応槽3の内部の攪拌効果が促進されるようになってい
る。
【0034】また、この場合、反応槽3の内部には、図
示しないが、レベルセンサが設けられており、反応槽3
に供給される懸濁水と粉体の量が一定レベルまで達した
場合に、吸引ポンプ10、粉体定量供給装置Aを停止し
て、懸濁水と粉体とが過剰に供給されるのを防止するよ
うになっている。
【0035】一方、濃縮槽4では、吸引ポンプ40の駆
動により、反応槽3の下面から取り出された懸濁水と粉
体との混合液が収容される。なお、この時点では、既に
粉体と懸濁水とは反応し始めて固形物からなる沈降物が
形成されつつある。そして、これらが濃縮槽4内に供給
される。
【0036】図11の拡大図に示したように、濃縮槽4
の上部内周面には、上澄液を分離するための隔壁体40
が設置されているが、この隔壁体40は槽上方部の周壁
からやや径内方側に入った位置に、周内壁を二重に取り
巻くように形成されている。
【0037】また、濃縮槽4では、本発明に係る固液分
離装置55が濃縮槽4の半分の高さ位置よりやや下方の
位置に設置されている。この固液分離装置55は、図
2、図7および図8に示したように、笠状の2つの板体
47、板体48を有し、これらが所定間隔離間して上下
に配置されている。上側に配置される一方の板体47の
上部には、円筒状の筒部47Aが具備され、この筒部4
7Aの側壁に、混合液を導入するための開口59が形成
されている。また、これら第1、第2の板体47、48
は、ステンレスからなる複数の固定片49で所定間隔置
きに連結され、これら隣接する固定片49間に液排出通
路50が形成されている。
【0038】このような固液分離装置55では、図9に
拡大して示したように、上側に配置される一方の板体4
7の接液側の内面に、突起51が全面に形成されてい
る。一方、下側に配置される他方の板体48には、この
ような突起は形成されていない。すなわち、互いに対面
する2つの板体のうち、第1の板体47の内面は、粗に
形成され、第2の板体48の内面は鏡面状に形成されて
いる。このような固液分離装置55における液排出通路
の幅Sは、20〜50mmの範囲が好適で、好ましく
は、25〜40mmの範囲である。
【0039】このように形成された固液分離装置55で
は、一方の板体47の側壁に形成された開口59から混
合液が取り入れられると、先ず、勢い良く筒部47Aの
内壁に衝突する。そして、この筒部47A内を周方向に
回転しながら次第に下方に導かれ、第1の板体47と第
2の板体48とで形成された層状の通路内へと導かれ
る。
【0040】粉体が加えられた懸濁水が2つの板体4
7、48間を通過する際には、一方の板体47の近傍で
は、突起51が形成されているため流速が低下し、他方
の板体48の近傍では、流速が速くなる。したがって、
ここを流れる流体は、例えば図9の矢印Bで示したよう
に渦流となる。しかも、勢い良く導入される混合液は、
壁面に衝突しながら螺旋状に流れていく傾向を有してい
るので、混合液に含まれる微粒子は、種々の方向に回転
しながら流れていく。したがって、ここには造粒作用が
生じており、固形物の大粒化が促進される。これによ
り、微粒子の塊は大きくなって下方に放出され、濃縮槽
4の下層部に蓄積される。
【0041】一方、凝縮槽4では、微粒子から分離され
た溶液は上澄液となって上層部に集積される。このよう
な上澄液が隔壁体40に到達するまで増量すると、その
上澄液は隔壁体40を乗り越える。すなわち、オーバー
フローとなって溢れ出る。溢れ出た上澄液は、図11に
示したように壁面に形成した開口42を介して、下流に
配置された調整槽5内に自然落下で供給される。
【0042】なお、この場合、濃縮槽4の内部には、固
液分離装置55の近傍の高さに配置された第1レベルセ
ンサ4Aと、この第1レベルセンサ4Aよりも上方で隔
壁体40の下方に配置された第2レベルセンサ4Bが配
置されている。この第2レベルセンサ4Bは、微粒子を
含んだ液体を感知するセンサーであり、この液体がレベ
ルセンサ4Bを超える場合には、制御盤80内の制御装
置によって、吸引ポンプ40の駆動を停止して、反応槽
3から濃縮槽4へと懸濁水と粉体との混合液がこれ以上
流入して、微粒子を含んだ液体隔壁体40を乗り越えオ
ーバーフローとなって溢れ出て誤って調整槽5内に供給
されるのを防止するようになっている。また、第1レベ
ルセンサ4Aよりも液面が低下した場合には、吸引ポン
プ40が駆動され、反応槽3から濃縮槽4へと懸濁水と
粉体との混合液が流入するようになっている。なお、こ
の場合、この第2レベルセンサ4Bは、清澄な上澄液が
この第2レベルセンサ4Bを超える場合には反応せず、
吸引ポンプ40の駆動は停止されず、上記した上澄液の
オーバーフロー作用を阻害しないようになっている。
【0043】なお、このような濃縮槽4の液面管理は、
このようなレベルセンサを用いてもよいが、タイマーに
て管理しても良いことは勿論である。さらに、調整槽5
内では、濃縮槽4から送られてくる上澄液が次第に貯留
されるとともに、攪拌機60によりゆっくり攪拌され
る。また、反応槽5内には、前記濃縮槽4の場合と同様
に、隔壁体40が設置されている。
【0044】この調整槽5では、上澄液の化学的な諸性
質が判別され、所定の処置が施される。例えば、アルカ
リ度の高い懸濁水を処理している場合には、調整槽5内
のペーハを測定し、基準外にある場合は、薬液タンク6
2、63から必要な薬液が添加され、中和される。この
ようにして、調整槽5では、上澄液を一般の排水溝など
に捨てても良い状態になるまで処理され、その後、排出
口58を介して排水溝などに排出される。
【0045】一方、濃縮槽4の下層部に溜まった沈降物
は、ポンプ64の吸引力によりスクリーン装置6に圧送
される。スクリーン装置6は、図2、図3および図10
に示したように、動力装置81の駆動力で回転移動する
無端ベルトからなるスクリーンコンベア71、4本のシ
リンダ69により上下動する箱体72、箱体72の下方
にスクリーンコンベア71の上方の無端ベルト71Aを
介して対峙するように配置され水溶液が貯留される上方
が開口された受け箱74、減圧タンク87、ブロア7
5、バキュームポンプ76などを具備している。
【0046】上記箱体72の底面は開口しており、スク
リーンコンベア71は、ケーシング85内に収納されて
いる。また、ケーシング85には、連通管83が取り付
けられ、この連通管83はブロア75に連通している。
さらに、受け箱74には、連通管82の一端が取付ら
れ、この連通管83は、減圧タンク87内に開口してい
る。
【0047】このように構成されたスクリーン装置6で
は、動力装置81の駆動を停止してスクリーンコンベア
71を停止した状態で、シリンダ69の駆動で箱体72
が下方に移動させる。そして、箱体72の底面がスクリ
ーンコンベア71のメッシュ状の網目が形成された上方
の無端ベルト71Aを介して、その下方に配置された受
け箱74と当接させる。これにより、上方の無端ベルト
71Aが、箱体72の下端に配置されたシールリング
(図示せず)と受け箱74の上端に配置されたシールリ
ング(図示せず)で挟着されて、箱体72と受け箱74
とで形成された内部空間73が密封状態となる。この状
態で、濃縮槽4の下層部に溜まった沈降物が、ポンプ6
4の吸引力によりスクリーン装置6の箱体72内に導入
される。
【0048】つづいて、上記ブロア75を作動させると
ブロア75の吸引力により、箱体72と受け箱74とで
形成された内部空間73が内が負圧になるので、箱体7
2内の沈降物に含まれる水分が、上方の無端ベルト71
Aを通過して濾過され、この濾過水分が受け箱74内に
収容され、下方の減圧タンク87内に貯留されるように
なっている。この場合、バキュームポンプ76と減圧タ
ンク87の間には、逆止弁77が設けられており、減圧
タンク87内に調整槽5、ポンプ76を介して空気が流
入してこの吸引濾過作用を妨げないようになっている。
【0049】その後、ブロア75の作動を停止して、減
圧タンク87に連通したバキュームポンプ76を駆動さ
せて、減圧タンク87内に貯留された水分が、上述した
調整槽5内に戻される。
【0050】一方、箱体72内に圧送され、無端ベルト
71Aを通過することのできなかった固形物は、この上
方の無端ベルト71A上に取り残される。ここに残され
る固形物の残渣は、懸濁水中の微粒子が粉体により固形
化された最終生成物である。
【0051】このように固形化された微粒子の塊は、シ
リンダ69の駆動で箱体72を上方位置に戻した後、ス
クリーンコンベア71の駆動により、一ピッチ分だけ一
方の端部側に運ばれる。
【0052】その後、上記した吸引濾過操作が繰り返さ
れるようになっている。なお、吸引濾過により上方の無
端ベルト71Aに残存した固形物は、スクリーンコンベ
ア71の一端側の駆動ローラ82の近傍で、上方の無端
ベルト71Aが下方の無端ベルト71Bとなる際に、剥
離されてその下方に配置されたコンテナ容器86に落下
するようになっている。
【0053】また、ケーシング85の下端には、スクラ
ッパー84が設置されており、このスクラッパー84に
より、微粒子の塊は下方の無端ベルト71Bの表面から
剥がされる。このスクラッパーは、例えば、搬送されて
くる無端ベルト71Bの表面を引っ掻くように配置され
る板状突起であり、その板状突起により剥がされた微粒
子の塊は下方に配置されるコンテナ容器86などに収容
される。また、スクラッパーで剥がしても、無端ベルト
71Bの表面に残存して目詰まりを起こすのを防止する
ために、無端ベルト71Bの内面側からブロア77を介
して圧縮空気を吹き付けて、固形物をさらに剥がすよう
になっている。
【0054】これにより、懸濁水の処理が完了し、懸濁
水の中に含まれていた微粒子が全て固形化され、コンテ
ナ内に収容される。以後、このような作業工程を繰り返
し行なうことにより、微粒子含有の懸濁水を連続的に処
理することができる。
【0055】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されないことは勿論であ
る。例えば、上記実施例では、濃縮槽4内に固液分離装
置55を設置したが、加えてこの固液分離装置55を反
応槽3内に設置することもできる。また、固液分離装置
55では、2つの板体47、48の間に粗面と鏡面とか
らなる液通路を形成したが、大型処理装置などの場合に
は、このような液通路を上下に2つあるいは3つ形成す
ることもできる。
【0056】また、上記実施例では、上側に配置される
一方の板体47の内面を粗に形成したが、これに代え、
他方の板体48の内面を粗に形成することもできる。ま
た、粗に形成する場合は、所定形状の突起でなくても、
サンドブラストなどで不均一な凹凸面を形成することも
できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る固液
分離装置では、ここを流れる流体の流れが粗面側と鏡面
側とで異なるようになり、結果として、流れが渦流とな
る。したがって、ここを流れる粉体と反応した懸濁水の
微粒子は、種々の方向に転動されながら下方に導かれ、
これにより粒子が大粒化する。したがって、ここを流れ
る粒子は次第に大きくなって下方に沈降することにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る固液分離装置を
具備する濃縮槽が採用された微粒子懸濁水の処理装置を
示した平面図である。
【図2】図2は同処理装置の側面図である。
【図3】図3は処理装置の作動を説明する処理装置全体
の概略図である。
【図4】図4は図1に示した粉体供給装置の要部断面図
である。
【図5】図5は図1に示した反応槽の正面図である。
【図6】図6は図5に示した反応槽の上部に設置された
粉体混合装置の正面図である。
【図7】図7は図2に示した濃縮槽内に収容された本実
施例に係る固液分離装置の平面図である。
【図8】図8は図7の断面図である。
【図9】図9は図8に示した固液分離装置の作用を示す
断面図である。
【図10】図10は図1に示したスクリーン装置の概略
図である。
【図11】図11は図2に示した濃縮槽の部分拡大断面
図である。
【符号の説明】
47 第1の通路 47A 筒部 48 第2の通路 49 固定片 S 幅

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子を含んだ懸濁水と、該微粒子懸濁
    水中に含まれる微粒子を凝集して沈降させる粉体とを混
    合した溶液を取り込んで、前記懸濁水中の微粒子を大粒
    化して下方に放出する固液分離装置であって、 笠状の第1の板体と笠状の第2の板体とを所定間隔離間
    して上下に配置し、これら第1の板体と第2の板体との
    間に前記混合した溶液を流通させる通路を画成するとと
    もに、これら第1、第2の板体の互いに対向する内面の
    うち、いずれか一方の板体の内面を粗面に形成し、いず
    れか他方の板体の内面を鏡面に形成し、これら粗面と鏡
    面とで形成される通路を流れる混合液の流れに流速の差
    を生じさせるように構成したことを特徴とする固液分離
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の板体と前記第2の板体の間に
    構成される通路の幅を20〜40mmの範囲としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の固液分離装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の板体と前記第2の板体との間
    を、所定間隔おきに立設した固定片で連結するようにし
    たことを特徴とする請求項1または2に記載の固液分離
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の板体に、懸濁水を取り入れる
    筒部が具備されていることを特徴とする請求項1から3
    のいずれかに記載の固液分離装置。
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