JP3059758U

JP3059758U - 介護用浴槽

Info

Publication number: JP3059758U
Application number: JP1998009808U
Authority: JP
Inventors: 博章佐伯
Original assignee: 株式会社地域総合設計
Priority date: 1998-12-10
Filing date: 1998-12-10
Publication date: 1999-07-13
Anticipated expiration: 2004-12-10

Abstract

(57)【要約】【課題】利用者本人の残存能力を生かしつつ、あわせ
て介護者の介護の軽減化を考え、さらに利用者本人の入
浴意欲の増大を期待できる介護用浴槽を開発することに
ある。【解決手段】浴室に設置する浴槽において、該浴槽１
の三方を開放するか、あるいは四周を開放し、浴槽の底
部を高・低調節可能に設け、該浴槽の縁部１ａのそれぞ
れ相対向する箇所に縁部挿入穴５を複数穿設し、該挿入
穴に手摺り６を嵌脱自在に設け、また、該浴槽の縁部の
それぞれ相対向する箇所に縁部挿入穴を複数穿設し、浴
槽の床面Ｃにも適宜な箇所に床面挿入穴７を設け、これ
ら両穴に差し込む手摺り８を嵌脱自在に設けたり、該浴
槽のそれぞれ相対向する側部１ａに、溝９を複数本形成
し、該溝に仕切り板１０を嵌脱自在に設けたことを特徴
とする請求項１または２または３または４記載の介護用
浴槽。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、介護用浴槽に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、高齢者、あるいは、身体に何らかの障害をもつことになった障害者は、従来のように一人浴槽が利用できなくなる場合があり、そのため、機械力による装置に頼って入浴する特別浴槽の利用を余儀なくされることがあった。

【０００３】しかし、この特別浴槽を利用しなければ、入浴できないというのは利用者本人にとって、健康に対する自信を必要以上に失ったり、場合によっては屈辱感を感じたり、また、利用者本人のそれまでの生理的な生活習慣を大きく転換させることであり、人間の尊厳を考えた時に、決して望ましいものではなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、利用者本人の残存能力を生かしつつ、あわせて介護者の介護の軽減化を考え、さらに利用者本人の入浴意欲の増大を期待できる介護用浴槽を開発することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこでこの考案は、浴室に設置する浴槽において、介護者が介護し易いように、該浴槽の周囲三方を開放するか、あるいはすべて四周を開放するように浴槽を設置したものであり、要するに、浴槽を、浴室の壁面を避けて設置することであり、また、浴槽の深さを調節するため、底部を高・低調節可能に設けるものであり、さらに、利用者が一人で持ちながら入浴できたり、頭部を持たれかけられるよう、該浴槽の縁部のそれぞれ相対向する箇所に縁部挿入穴を複数穿設し、該穴に手摺りを嵌脱自在に設けたものであり、また、利用者が様相への出入りのために持つ手摺りを、該浴槽の縁部のそれぞれ相対向する箇所に縁部挿入穴を複数穿設し、浴槽の床面にも適宜な箇所に床面挿入穴を設け、これら両穴に差し込むことにより、設置・取外し可能に設けるよう構成したり、大型の浴槽を面積を広くしたり、狭くしたりできるよう、該浴槽のそれぞれ相対向する側部に、溝を複数本形成し、該溝に仕切り板を嵌脱自在に設けるよう構成した介護用浴槽からなるものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

そこでこの考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、浴室（Ａ）に設置する浴槽（１）において、該浴槽（１）の周囲のうち三方を開放するか、あるいは四周全部を開放して設置することを特徴とする介護用浴槽から構成される。

【０００７】従って、浴室（Ａ）の周囲三方を開放する場合には、壁面（Ｂ）に矩形の浴槽（１）の一側面だけを接して設置するものであり、四周全部を開放して設置する場合には、浴室（Ａ）の中央、即ち、浴槽のいずれの側面も浴室の壁面（Ｂ）と接触させないよう設けるものである。

【０００８】その事により、浴槽の周囲にスペース空間が確保されることになり、介護者が常に浴槽（１）の周囲で最適な場所を選択して待機でき、利用者の介護と安全性が高まり、また、周囲のスペース空間にステージ（２）を設けることも容易となるため、身体を洗うことも楽に行うことができるものである。

【０００９】さらに、この考案は、浴槽において、浴槽（１）の底部を高・低調節可能に設けるため、底部に調整部材（３）を３ケ所配置し、これら調整部材の上に底板（４）を敷設するものである。従って、高さを調整するためには、それぞれ高さの異なる調整部材を、別個に３個づつ用意しておく必要がある。

【００１０】また、この考案は、利用者が安全に入浴できるよう、浴槽（１）の縁部（１ａ）のそれぞれ相対向する箇所に縁部挿入穴（５）を複数穿設し、該挿入穴（５）に手摺り（６）を嵌脱自在に設けるよう構成したものである。

【００１１】さらに、この考案は、利用者が自力にても浴槽に出入りできるように、浴槽（１）の縁部（１ａ）のそれぞれ相対向する箇所に縁部挿入穴（５）を複数穿設し、浴室（Ａ）の床面（Ｃ）にも適宜な箇所に床面挿入穴（７）を設け、これら両挿入穴（５）（７）に差し込む手摺り（８）を嵌脱自在に設けるよう構成したものである。

【００１２】そして、さらにこの考案は、浴槽（１）において、該浴槽（１）のそれぞれ相対向する側部（１ｂ）に、側部の上端から下端に向けて溝（９）を複数本形成し、該溝（９）に仕切り板（１０）を嵌脱自在に設けることにより、入浴者の身体状況に応じて浴槽の大きさの変更を可能としたものであり、また、仕切り板を取り外せば、従来どおりの広い浴槽としても利用できるものである。

【００１３】尚、当然のことながら、浴槽（１）の周囲には蛇口等一切設けず、浴槽内への湯の流入は、自動湯はり（定量停止）装置により浴槽内の側面より給湯されるものであり、また、ステージ（２）での利用者の身体等を洗う場合にはホース等でスペース空間を避けた場所より供給するものである。

【００１４】

【考案の効果】

この考案によると、浴槽の三方あるいは四周にスペース空間を、意識的に形成し、浴槽には蛇口も設けないため、三方あるいは四周からの入浴が可能となり、浴槽の底部の調整、空間の調整が可能であり、また、手摺りを取外し可能に設置することにより、利用者の残存能力も使用しながらの入浴ができることにより、精神的に満足した状態で入浴ができ、また、介護者にとっても、浴槽の周囲にスペース空間を形成することにより、仕事がし易くなるとともに、利用者の常に介護しやすい位置に待機しておくことができる等極めて有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】この考案に使用する浴槽の拡大平面図である。

【図３】この考案に使用する浴槽の拡大断面図である。

【図４】この考案に使用する浴槽の一部欠截拡大斜視図
である。

【符号の説明】

１浴槽１ａ縁部１ｂ側部２ステージ３調整部材４底板５縁部挿入穴６床面挿入穴７手摺り８手摺り９溝１０仕切り板Ａ浴室Ｂ壁面Ｃ床面

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】浴室に設置する浴槽において、該浴槽の
三方を開放するか、あるいは四周を開放して設置したこ
とを特徴とする介護用浴槽。
【請求項２】浴槽において、浴槽の底部を高・低調節
可能に設けたことを特徴とする請求項１記載の介護用浴
槽。
【請求項３】浴槽において、該浴槽の縁部のそれぞれ
相対向する箇所に縁部挿入穴を複数穿設し、該挿入穴に
手摺りを嵌脱自在に設けたことを特徴とする請求項１ま
たは２記載の介護用浴槽。
【請求項４】浴槽において、該浴槽の縁部のそれぞれ
相対向する箇所に縁部挿入穴を複数穿設し、浴槽の床面
にも適宜な箇所に床面挿入穴を設け、これら両穴に差し
込む手摺りを嵌脱自在に設けたことを特徴とする請求項
１または２または３記載の介護用浴槽。
【請求項５】浴槽において、該浴槽のそれぞれ相対向
する側部に、溝を複数本形成し、該溝に仕切り板を嵌脱
自在に設けたことを特徴とする請求項１または２または
３または４記載の介護用浴槽。