JP3059117U - 積層布 - Google Patents

積層布

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JP3059117U
JP3059117U JP1998009038U JP903898U JP3059117U JP 3059117 U JP3059117 U JP 3059117U JP 1998009038 U JP1998009038 U JP 1998009038U JP 903898 U JP903898 U JP 903898U JP 3059117 U JP3059117 U JP 3059117U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない手間と時間による簡単な作業で作
成することができる、パッチワークキルト様の積層布を
提供する。 【解決手段】 細長い中央部と、該中央部の両長縁の一
方側に形成され折り返された縫い代と、該両長縁の他方
側に形成され折り返されていない縫い代と、から構成さ
れる布片が複数枚縫合されてなるパッチワークと裏打ち
布とが重合され縫合されてなる積層布であって、隣り合
う2枚の該布片のうち一方の該折り返されていない縫い
代の裏面が裏打ち布に重合されており、かつ該折り返さ
れていない縫い代の表面に、他方の該折り返された縫い
代が重合されており、そして該重合された縫い代部分と
該裏打ち布とが一緒に縫合されたものである、積層布。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は積層布に関し、より詳細には、複数枚の布片が縫合されてなるパッチ ワークを用いた積層布に関する。
【0002】
【従来の技術】
キルティングは、表布となるトップとキルト綿と裏打ち布との3枚を重ね合わ せ縫合することによって作成される布地として様々なものが知られている。例え ば、多数の布片を接ぎ合わせて作成するパッチワークをトップとして用いるもの (トップにパッチワークを用いたキルティングをパッチワークキルトという)、 トップにアップリケを施したもの、そして一枚布等をトップとして用いるホワイ トキルティング等が知られている。これらキルティングは、ある程度の厚み及び 柔軟性を有することから衝撃吸収性や保温性等に優れており、さまざまな用途に 使用されている。 さらにこれらキルティングの中で、パッチワークキルトは、トップを構成する つぎ合わされた多数の布片によって生じるモザイク状の美しさを有し、敷物等の 内装品や服飾等の分野で大いに利用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、パッチワークキルトを作成する場合、まずトップを作成して、その 後、トップとキルト綿と裏打ち布との3枚を重ね合わせ縫合するする必要がある 。 まず、トップの作成は、トップを構成する前記布片各々のさまざまな形状に対 応した型紙を作成し、該型紙の形状に合わせて布を裁断し布片となるピースを作 成し、多数の該ピースを配色等の点からどのように配置するか検討し、最後に多 数の該ピース同士を縫合しつぎ合わせるピースワークを行った後、ようやくトッ プとしてのパッチワークが完成される。 そして、このパッチワークのトップ完成後、該トップとキルト綿と裏打ち布と を重ね合わせ、これら3枚が所定の位置関係を保った状態でずれないようにしつ け掛けをし、さらに多数の針目で縫合してようやくパッチワークキルトが完成さ れる。 このように、パッチワークキルトを作成するためには、多大の手間と時間とを 要する極めて面倒な作業を必要としていた。
【0004】 そこで本考案においては、これらの問題を伴わない、少ない手間と時間による 簡単な作業で作成することができる、パッチワークキルト様の積層布を提供する ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第一の本考案は、細長い中央部と、該中央部の両長縁の一方側に形成され折り 返された縫い代と、該両長縁の他方側に形成され折り返されていない縫い代と、 から構成される布片が複数枚縫合されてなるパッチワークと裏打ち布とが重合さ れ縫合されてなる積層布であって、隣り合う2枚の該布片のうち一方の該折り返 されていない縫い代の裏面が裏打ち布に重合されており、かつ該折り返されてい ない縫い代の表面に、他方の該折り返された縫い代が重合されており、そして該 重合された縫い代部分と該裏打ち布とが一緒に縫合されたものである、積層布で ある。
【0006】 第一の本考案の積層布(以下、「第一の本積層布」という。)は、複数の布片 同士を縫合する際、隣接する2枚の布片の互いに重合された縫い代部分と裏打ち 布とを一緒に縫合することによって作成される。このため、第一の本積層布では 、従来のパッチワークキルトのように、多数のピース同士を縫い合わせてトップ を形成した後、該トップと裏打ち布等を別途縫合する必要がなく、従来のピース 同士の縫い合わせ及びトップと裏打ち布との縫合を一工程で行うことができる。 従って、第一の本積層布は、従来のパッチワークキルトに比して少ない手間と時 間で作成することができる。なお、第一の本積層布は、従来のパッチワークキル トと同様、多数のピースが合わさって(縫い合わされて)表面が形成されるので 、合わされた多数の布片によって生じるモザイク状の美しさを有する。 なお、本考案にいう「布片が複数枚縫合」とは、布片の長手方向に対して垂直 面で第一の本積層布を切断した際に該切断面において複数の布片が縫合されてい れば足り、必ずしも、該切断面において見られる各布片が物理的に独立している ことを要さない。従って、長い1本の布片を渦巻き状に縫合したようなもの(図 19参照)も本考案に包含される。
【0007】 第一の本積層布を構成する布片は、細長い中央部と、該中央部の両長縁の一方 側に形成され折り返された縫い代と、該両長縁の他方側に形成され折り返されて いない縫い代と、から構成される。ここで中央部が「細長い」とは、両縫い代が 形成された両長縁間の最長距離よりも該両長縁のうちいずれか短い方の長さの方 が長い形状を中央部が有していることをいい、この条件を満たせば中央部の形状 は制限されずいかなるものであってもよく、例示的には、三角形、四角形(長方 形、台形、平行四辺形(菱形を含む)等を含む)、五角形及び六角形等の多角形 、扇形、半円形等を挙げることができる。
【0008】 中央部の両長縁によって中央部と区分された両縫い代が形成される。中央部の 両長縁の一方側の縫い代は折り返され、他方側の縫い代は折り返されない。隣り 合う2枚の布片のうち一方の折り返されていない縫い代の裏面が裏打ち布に重合 されており、かつ折り返されていない縫い代の表面に、他方の折り返された縫い 代が重合されており、そして重合された縫い代部分と裏打ち布とが一緒に縫合さ れている。縫合はどのように行われてもよく制限されるものではないが、例えば 、手縫いやミシン縫い等で行われてもよく、とりわけミシン縫いで行えば短時間 で仕上げることができるので好ましい。 また、前記縫合は、前記他方の前記折り返された縫い代と前記裏打ち布との間 を直接縫合してもよい。ここに「前記他方の前記折り返された縫い代と前記裏打 ち布との間を直接縫合」するとは、前記他方の前記折り返された縫い代と前記裏 打ち布との間でのみ縫合がされていることをいい、例えば、前記他方の前記折り 返された縫い代を覆う、前記他方の前記中央部と前記裏打ち布との間で縫合がさ れているような場合を含まない。このように前記他方の前記折り返された縫い代 と前記裏打ち布との間を直接縫合することで、縫い目が第一の本積層布の表面( 布片側の面)から見えなくなり、縫い目が見えないことによる美観が得られると 共に縫合した線材(糸等)が他のものと擦れ合う等して傷むことを防止すること ができる。 さらに、前記縫合は、前記他方の前記中央部と前記裏打ち布との間を直接縫合 してもよい。こうすることで縫い目は前記中央部の表面に存在し針目が第一の本 積層布の表面から見ることができ、キルティング様の積層布にすることができる 。
【0009】 このように重合された縫い代部分と裏打ち布とが縫合されると、布片の中央部 と裏打ち布との間に、前記一方の折り返されていない縫い代と前記他方の折り返 された縫い代とが重合された状態で挟まれる。これら重合された両縫い代によっ てある程度の厚みの布層が形成され、該布層が、布片の中央部と裏打ち布との間 で緩衝材(クッション)として機能し、第一の本積層布の表面(布片の中央部の 表面)と裏面(裏打ち布)との間に弾力性を与える。即ち、従来のパッチワーク キルトに用いられていたキルト綿の役割を前記重合された両縫い代が果たすので 、第一の本積層布ではキルト綿を用いることなく従来のパッチワークキルトに類 似した弾力性を得ることができる。
【0010】 この弾力性を増すためには、布片の中央部裏面のできるだけ広い範囲にわたっ て前記重合された両縫い代が存在する方が好ましいので、中央部の幅と前記折り 返された縫い代の幅と前記折り返されていない縫い代の幅がほぼ等しくなるよう にされることが好ましい。通常、前記折り返された縫い代の幅と前記折り返され ていない縫い代の幅が、中央部の幅の好ましくは60%以上、さらに好ましくは 70%以上とされる。また、逆に、前記折り返された縫い代の幅及び/又は前記 折り返されていない縫い代の幅が中央部の幅よりも大きくなると、これら縫い代 が中央部裏側にうまく収納できなくなり、本積層布の作成(特に、縫合)が困難 となるので、前記折り返された縫い代の幅と前記折り返されていない縫い代の幅 とが、中央部の幅に比して、好ましくは95%以下、さらに好ましくは90%以 下とされる。もっとも、前記折り返された縫い代の幅及び/又は前記折り返され ていない縫い代の幅が中央部の幅よりも大きな場合であれば、これらの縫い代を 折りたたんで中央部裏側に収納するようにしてもよく、そうすれば弾力性をさら に増すことができる。なお、ここにいう幅とは、縫合された複数の布片が連続す る方向に沿った切断面におけるそれぞれの寸法をいうものとする。
【0011】 本考案に用いられる布片はどのようなものでもかまわないが、例えば木綿、ウ ール及び化繊等の織物、ニット、ジャージ及びメリヤス等であってもよい。また 、より多くの前記弾力性を得るためには厚地の布片を用いることが好ましい。ま た、ニット、ジャージ、メリヤス等の伸縮性を有する布片を用いることにより、 布片(の長縁)をある程度所望のように曲げることができるので、布片が湾曲し たものや円を描くような積層布を容易に作成することができる。
【0012】 第一の本積層布において布片と裏打ち布とを縫合する線材(例えば、糸やひも )は、第一の本積層布と擦れ合うものとの引っかかりや摩擦によって傷み、最終 的には破断する場合がある。縫合する線材は布片と裏打ち布とを縫合し第一の本 積層布を形成するので、この痛みや破断を防止することが好ましい。このため第 一の本積層布と擦れ合うものと線材ができるだけ接触しないようにすることが好 ましく、第一の本積層布の裏面(布片とは逆側の面)における該接触を減少させ るためには裏打ち布として添毛織物を使用することが好ましい(添毛織物の添毛 面が第一の本積層布の裏面を構成するように配置する)。こうすることで添毛織 物の添毛層内部に線材が埋設されたかのごとき構造となるので、第一の本積層布 の裏面が他の物に擦れること等があっても線材と該他の物とが直接接触すること を減少させ、線材を保護することができる。ここで裏打ち布として用いる添毛織 物としては種々のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、コ ールテンやビロード等を例示することができる。
【0013】 また、第二の本考案は、細長い中央部と、該中央部の両長縁の一方側に形成さ れ折り返された縫い代と、該両長縁の他方側に形成され折り返されていない縫い 代と、から構成される布片が複数枚縫合されてなるパッチワーク2枚が重合され 縫合されてなる積層布であって、それぞれの該パッチワークの隣り合う2枚の該 布片のうち一方の該折り返されていない縫い代の表面に、他方の該折り返された 縫い代が重合されており、それぞれの該パッチワークの該布片の該折り返されて いない縫い代の裏面同士が互いに重合されており、それぞれの該パッチワークの 該布片の該折り返された縫い代同士の間が縫合されてなる、積層布である。
【0014】 第二の本考案の積層布(以下、「第二の本積層布」という。)は、第二の本積 層布を構成するパッチワーク2枚のうちの一方のパッチワークの隣接する2枚の 布片の互いに重合された縫い代部分と他方のパッチワークの隣接する2枚の布片 の互いに重合された縫い代部分とを一緒に縫合することによって作成される。こ のため従来のパッチワークキルトのように、多数のピース同士を縫い合わせてト ップを形成した後、該トップと裏打ち布等を別途縫合する等、縫合が2段階にわ たる必要がないので、従来のパッチワークキルトに比して少ない手間と時間で作 成することができる。それに加え、第二の本積層布は両面(表面と裏面)ともに 複数の布片が縫合された状態になるので、従来のパッチワークキルトの表面と同 様の、多数のピースが合わさって(縫い合わされて)形成された表面が両面に形 成されるので、合わされた多数の布片によって生じるモザイク状の美しさを両面 に有する。さらに、第二の本積層布は、第一の本積層布のような裏打ち布を有さ ないので、横方向(第二の本積層布の表面に対して平行な方向)への伸縮性(ス トレッチ性)を有する。この伸縮性を利用することで、例えば、第二の本積層布 が覆うべき被覆物に第二の本積層布を隙間無く密接させることができるので、該 被覆物と外気との間の断熱材として第二の本積層布は使用することができる。 なお、本考案にいう「布片が複数枚縫合」とは、布片の長手方向に対して垂直 面で第二の本積層布を切断した際に該切断面において複数の布片が縫合されてい れば足り、必ずしも、該切断面において見られる各布片が物理的に独立している ことを要さない。従って、長い1本の布片を渦巻き状に縫合したようなもの(図 19参照)も本考案に包含される。
【0015】 第二の本積層布を構成する布片は、第一の本布片を構成する布片と同様のもの であるので、ここでは説明を省略する。なお、各布片には、第一の本布片を構成 する布片と同様に、中央部の両長縁によって中央部と区分された両縫い代が形成 され、中央部の両長縁の一方側の縫い代は折り返され、他方側の縫い代は折り返 されない。
【0016】 第二の本積層布は、複数枚の布片が連なったパッチワーク2枚が重合され縫合 されて形成されるが、それぞれの該パッチワークの隣り合う2枚の該布片のうち 一方の該折り返されていない縫い代の表面に、他方の該折り返された縫い代が重 合されており、それぞれの該パッチワークの該布片の該折り返されていない縫い 代の裏面同士が互いに重合されており、それぞれの該パッチワークの該布片の該 折り返された縫い代同士の間が縫合されている。この縫合は、第一の本積層布に おける縫合と同様に行うことができるので、ここでは説明を省略する。 前記縫合は、それぞれの前記パッチワークの前記布片の前記折り返された縫い 代同士の間を直接縫合してもよい。ここに「折り返された縫い代同士の間を直接 縫合」するとは、重合され縫合されるパッチワーク2枚のうちの一方の折り返さ れた縫い代と他方の折り返された縫い代との間でのみ縫合がされていることをい い、例えば、該一方の折り返された縫い代と該他方の折り返された縫い代とを該 一方の中央部と該他方の中央部との間に挟み込み、該両中央部間を縫合するよう な場合を含まない。このようにそれぞれのパッチワークの布片の折り返された縫 い代同士の間を直接縫合することで、縫い目が第二の本積層布の両表面のいずれ からも見えなくなり、縫い目が見えないことによる美観が得られると共に縫合し た線材(糸等)が他のものと擦れ合う等して傷むことを防止することができる。 前記縫合は、それぞれの前記パッチワークの前記布片の前記中央部同士の間を 直接縫合してもよい。こうすることで縫い目は前記中央部の表面に存在し針目が 第二の本積層布の両表面のいずれからも見ることができ、キルティング様の積層 布にすることができる。
【0017】 このようにそれぞれのパッチワークの布片の折り返された縫い代同士の間が縫 合されると、重合され縫合されるパッチワーク2枚のうちの一方の布片の中央部 と他方の布片の中央部との間に、該一方の折り返された縫い代と該一方の折り返 されていない縫い代と該他方の折り返された縫い代と該他方の折り返されていな い縫い代とが重合された状態で挟まれる。これら重合された4枚の縫い代によっ てある程度の厚みの布層が形成され、該布層が、該一方の布片の中央部と該他方 の布片の中央部との間で緩衝材(クッション)として機能し、第二の本積層布の 両面間に弾力性を与える。即ち、従来のパッチワークキルトに用いられていたキ ルト綿の役割を前記重合された4枚の縫い代が果たすので、第二の本積層布では キルト綿を用いることなく従来のパッチワークキルトに類似した弾力性を得るこ とができる。
【0018】 この弾力性を増すためには、布片の中央部裏面のできるだけ広い範囲にわたっ て前記重合された4枚の縫い代が存在する方が好ましいので、中央部の幅と折り 返された縫い代の幅と折り返されていない縫い代の幅とがほぼ等しくなるように されることが好ましい。通常、折り返された縫い代の幅と折り返されていない縫 い代の幅が、中央部の幅の好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上 とされる。また、逆に、前記折り返された縫い代の幅及び/又は前記折り返され ていない縫い代の幅が中央部の幅よりも大きくなると、これら縫い代が中央部裏 側にうまく収納できなくなり、本積層布の作成(特に、縫合)が困難となるので 、前記折り返された縫い代の幅と前記折り返されていない縫い代の幅とが、中央 部の幅に比して、好ましくは95%以下、さらに好ましくは90%以下とされる 。もっとも、前記折り返された縫い代の幅及び/又は前記折り返されていない縫 い代の幅が中央部の幅よりも大きな場合であれば、これらの縫い代を折りたたん で中央部裏側に収納するようにしてもよく、そうすれば弾力性をさらに増すこと ができる。なお、ここにいう幅とは、縫合された複数の布片が連続する方向に沿 った切断面におけるそれぞれの寸法をいうものとする。 第二の本積層布に用いられる布片はどのようなものでもかまわないが、例えば 木綿、ウール及び化繊等の織物、ニット、ジャージ及びメリヤス等であってもよ い。また、より多くの弾力性を得るためには厚地の布片を用いることが好ましい 。また、ニット、ジャージ、メリヤス等の伸縮性を有する布片を用いることによ り、布片(の長縁)をある程度所望のように曲げることができるので、布片が湾 曲したものや円を描くような積層布を容易に作成することができる。
【0019】 第一及び第二の本積層布のいずれも特に制限なくどのようなものにも利用でき 、例えば、敷物、壁掛け、袋物、小物、クッション及び断熱目的に使用されるカ バー類(例えば、保温用カバー)等に利用されてよい。
【0020】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して詳述するが、本考案はこ れに限定されるものではない。
【0021】 (第一実施形態) 図1は、第一実施形態の本積層布1の一部を示す平面図であり、図2は図1の X−X断面図である(布片の長手方向に対して垂直な切断面)。図1及び図2を 参照して、第一実施形態の本積層布1について説明する。
【0022】 本積層布1は、厚手のジャージ地の複数の布片3a、3b、3cが縫合されて なるパッチワーク2と裏打ち布5とが重合され縫合されて形成されている。布片 3aは、細長い中央部3aaと、中央部3aaの両長縁4aa、4abの一方側 (4aa)に形成され折り返された縫い代3abと、両長縁4aa、4abの他 方側(4ab)に形成され折り返されていない縫い代3acと、から構成されて いる。同様に、布片3bは、細長い中央部3baと、中央部3baの両長縁4b a、4bbの一方側(4ba)に形成され折り返された縫い代3bbと、両長縁 4ba、4bbの他方側(4bb)に形成され折り返されていない縫い代3bc と、から構成されている。さらに、布片3cは、細長い中央部3caと、中央部 3caの両長縁4ca、4cbの一方側(4ca)に形成され折り返された縫い 代3cbと、両長縁4ca、4cbの他方側(4cb)に形成され折り返されて いない縫い代3ccと、から構成されている。 布片3a、3b、3cの長手方向に対して垂直面で本積層布1を切断した図2 において、複数の布片(ここでは布片3a、3b、3c)が縫合されており、本 考案にいう「布片が複数枚縫合」に該当する。
【0023】 隣り合う2枚の布片、例えば布片3aと布片3bのうち一方の布片3aの折り 返されていない縫い代3acの裏面が裏打ち布5に重合されており、かつ折り返 されていない縫い代3acの表面に他方3bの折り返された縫い代3bbが重合 されており、そしてこれら重合された縫い代部分(折り返されていない縫い代3 acと折り返された縫い代3bb)と裏打ち布5とが糸7によって一緒に縫合さ れている。この縫合は、布片3aと布片3bのうち他方3bの折り返された縫い 代3bbと裏打ち布5との間を直接縫合しており、糸7によって縫合された縫い 目は布片3bの中央部3baの表面には見られない。なお、隣り合う2枚の布片 3bと3cについても上記布片3aと布片3bと同様の関係になっているので、 ここでは説明を省略する。また、この縫合は、後述する第二実施形態のように布 片3aと布片3bのうち他方の布片3bの中央部3baと裏打ち布5との間(折 り返されていない縫い代3acと折り返された縫い代3bbとを貫通し挟み込む ように)を直接縫合してもよい。
【0024】 裏打ち布5は添毛織物の一種であるコールテンを用いており、その添毛面が本 積層布1の裏面1bを構成するようになっている。糸7は、積層布1の裏面1b においては該添毛が形成する層の内部に埋設されたかの状態で存在しており、積 層布1の裏面1bが他の物と擦れ合っても該他の物と糸7とは直接接触せず、該 添毛によって糸7は保護されている。
【0025】 図3は、図2に示された断面における布片1枚を示した部分断面図である。図 3は布片3bを示しているが、他の布片3a、3cも同じ形状を有している。布 片3bの中央部3baの幅Waと折り返された縫い代3bbの幅Wbと折り返さ れていない縫い代3bcの幅Wcとがほぼ等しくなっている。具体的には、折り 返された縫い代3bbの幅Wbと折り返されていない縫い代3bcの幅Wcが、 互いに略等しくされると共に、中央部3baの幅Waの約85%とされている。 このため中央部3baと裏打ち布5との間に、折り返された縫い代3bbと折り 返されていない縫い代(3ac)とが中央部3baの裏面ほぼ全体にわたって存 在することとなり、中央部3baと裏打ち布5との間に高い弾力性を付与する。
【0026】 第一実施形態の本積層布1の布片3a、3b、3cは厚手のジャージ地のもの を使用しているので、従来から使用されてきたカーペット等の敷物(例えば、起 毛タイプのものやパイル織り)から発生する毛ぼこりの問題は発生しない。また 、従来から使用されてきたカーペット等の敷物は、起毛やパイルの糸を固定する ための、ゴム状又は樹脂状の接着剤を塗布してあるので、容易に洗濯や乾燥が行 えなかったのに対し、本積層布1は、このような接着剤を塗布していないので容 易に洗濯及び乾燥ができる。
【0027】 次に、第一実施形態の積層布1の作成方法について説明する。まず、図4に示 すように裏打ち布5に布片3iが重合され、その状態で糸7iによって両者が縫 合されている。その後、布片3iが図4中矢印の方向に中央部の長縁(一方側) をさかいに折り返され、図5に示すような構造となる。次ぎに、図6に示すよう に、布片3iの上に布片3aが重合され、その状態で糸7aによって布片3aと 裏打ち布5との間が縫合される(該間に布片3iの折り返されていない縫い代が 挟み込まれている)。その後、布片3aがその中央部の長縁(一方側)をさかい に図6中矢印の方向に折り返され、図7に示すような構造となる。さらに、図8 に示すように、布片3aの上に布片3bが重合され、その状態で糸7bによって 布片3bと裏打ち布5との間が縫合されている(該間に布片3aの折り返されて いない縫い代が挟み込まれている)。その後、布片3bがその中央部の長縁(一 方側)をさかいに図8中矢印の方向に折り返される。その後、布片3bの上に布 片3cが重合され、その状態で糸によって布片3cと裏打ち布5との間を縫合し (該間に布片3bの折り返されていない縫い代が挟み込まれる)、布片3cをそ の中央部の長縁(一方側)をさかいに折り返す。これらの作業を繰り返すことに よって第一実施形態の積層布1は完成される。 なお、ここでは布片として細長い中央部を有するものを用いたため、布片の長 縁に沿って一気に縫合することができ、少ない手間と時間による簡単な作業で積 層布1を作成することができる。
【0028】 (第二実施形態) 図9は、第二実施形態の本積層布21の一部を示す斜視図である。図9を参照 して、第二実施形態の本積層布21について説明する。第二実施形態の本積層布 21は、第一実施形態の積層布1と比較すると、縫合の仕方が異なっているのみ であとは全て同じである。即ち、図2に示すように第一実施形態の積層布1にお いては、折り返された縫い代3ab、3bb、3cbと裏打ち布5との間を直接 縫合しており、糸7によって縫合された縫い目は積層布3の表面(布片3a、3 b、3cによって形成される面)には存在しない。これに対し、第二実施形態の 本積層布21においては、各布片3a、3b、3cの中央部3aa、3ba、3 caと裏打ち布5との間(折り返されていない縫い代3ac、3bc、(3ic )と折り返された縫い代3ab、3bb、3cbとを貫通し挟み込むように)を 直接縫合している。こうすることで第二実施形態の本積層布21の表面側から、 縫合のための糸7i、7a、7b、7cが見えるので(糸による縫い目が本積層 布21の表面につくので)、本積層布21にキルティング様の外観を与えること ができる。
【0029】 なお、図4〜8に示した第一実施形態の積層布1を作成する方法においては布 片を重合し縫合した後、該布片を折り返すことを繰り返したが、第二実施形態の 本積層布21を作成する方法は、重合された布片が、既に折り返された縫い代を 有するように折り返された状態で各布片3a、3b、3cの中央部3aa、3b a、3caと裏打ち布5との間を直接縫合するようにすればよい。なお、この縫 合は、布片3aを配置して糸7aによる縫合を行い、布片3bを配置して糸7b による縫合を行い、そして布片3cを配置して糸7cによる縫合を行うというふ うに布片の配置と該布片の縫合とを交互に行うようにしても、また布片3a、3 b、3cの全てを先に配置し(必要があれば各布片を仮どめしてもよい)、その 後、糸7a、7b、7cによる縫合をまとめて行うようにしてもよい。
【0030】 (第三実施形態) 図10は、第三実施形態の本積層布11の平面図であり、図11は図10のY −Y断面図である。図10及び図11を参照して、第三実施形態の本積層布11 について説明する。
【0031】 本積層布11は、厚手のジャージ地の複数の布片13a、13b、13cが縫 合されてなるパッチワーク12aと、厚手のジャージ地の複数の布片15a、1 5b、15cが縫合されてなるパッチワーク12bと、のパッチワーク2枚が重 合され縫合されて形成されている。 布片13aは、細長い中央部13aaと、中央部13aaの両長縁14aa、 14abの一方側(14aa)に形成され折り返された縫い代13abと、両長 縁14aa、14abの他方側(14ab)に形成され折り返されていない縫い 代13acと、から構成されている。同様に、布片13bは、細長い中央部13 baと、中央部13baの両長縁14ba、14bbの一方側(14ba)に形 成され折り返された縫い代13bbと、両長縁14ba、14bbの他方側(1 4bb)に形成され折り返されていない縫い代13bcと、から構成されている 。さらに、布片13cは、細長い中央部13caと、中央部13caの両長縁1 4ca、14cbの一方側(14ca)に形成され折り返された縫い代13cb と、両長縁14ca、14cbの他方側(14cb)に形成され折り返されてい ない縫い代13ccと、から構成されている。なお、布片13a、13b、13 cの長手方向に対して垂直面で本積層布11を切断した図11の切断面において 複数の布片(ここでは布片13a、13b、13c)が縫合されており、パッチ ワーク12aは本考案にいう「布片が複数枚縫合」に該当する。 全く同様に、布片15aは、細長い中央部15aaと、折り返された縫い代1 5abと、折り返されていない縫い代15acと、から構成されている。布片1 5bは、細長い中央部15baと、折り返された縫い代15bbと、折り返され ていない縫い代15bcと、から構成されている。布片15cは、細長い中央部 15caと、折り返された縫い代15cbと、折り返されていない縫い代15c cと、から構成されている。なお、布片15a、15b、15cの長手方向に対 して垂直面で本積層布11を切断した図11の切断面において複数の布片(ここ では布片15a、15b、15c)が縫合されており、パッチワーク12bは本 考案にいう「布片が複数枚縫合」に該当する。 なお、布片13a、13b、13cが本積層布11の片面(ここでは便宜的に 上面という)を形成し、布片15a、15b、15cが本積層布11の片面(こ こでは便宜的に下面という)を形成している。図10では、本積層布11を上面 側から見たものなので上面を構成する布片13a、13b、13cしか見ること ができず、下面を構成する布片15a、15b、15cは見ることができない。
【0032】 それぞれのパッチワーク(パッチワーク12aとパッチワーク12b)の隣り 合う2枚の布片のうち一方の折り返されていない縫い代の表面に、他方の折り返 された縫い代が重合されている。 即ち、パッチワーク12aの隣り合う2枚の布片13aと布片13bのうち一 方13aの折り返されていない縫い代13acの表面に、他方13bの折り返さ れた縫い代13bbが重合されている。同じく、パッチワーク12aの隣り合う 2枚の布片13bと布片13cのうち一方13bの折り返されていない縫い代1 3bcの表面に、他方13cの折り返された縫い代13cbが重合されている。 さらに、パッチワーク12bの隣り合う2枚の布片15aと布片15bのうち 一方15aの折り返されていない縫い代15acの表面に、他方15bの折り返 された縫い代15bbが重合されている。同じく、パッチワーク12bの隣り合 う2枚の布片15bと布片15cのうち一方15bの折り返されていない縫い代 15bcの表面に、他方15cの折り返された縫い代15cbが重合されている 。
【0033】 それぞれのパッチワーク12a、12bの布片の折り返されていない縫い代の 裏面同士が互いに重合されている。 即ち、パッチワーク12aの布片13aの折り返されていない縫い代13ac の裏面と、パッチワーク12bの布片15aの折り返されていない縫い代15a cの裏面と、が互いに重合されている。同様に、パッチワーク12aの布片13 bの折り返されていない縫い代13bcの裏面と、パッチワーク12bの布片1 5bの折り返されていない縫い代15bcの裏面と、が互いに重合されている。 さらにパッチワーク12aの布片13cの折り返されていない縫い代13ccの 裏面と、パッチワーク12bの布片15cの折り返されていない縫い代15cc の裏面と、が互いに重合されている。
【0034】 そして、それぞれのパッチワーク12a、12bの布片の折り返された縫い代 同士の間が縫合されている。 即ち、パッチワーク12aの布片13aの折り返された縫い代13abとパッ チワーク12bの布片15aの折り返された縫い代15abの間が糸7aによっ て縫合されている。糸7aによる縫合は、折り返された縫い代13abと折り返 された縫い代15abの間を直接縫合しており、中央部13aaや中央部15a aを縫合していない。このため糸7aは本積層布11の表面と裏面のいずれから も見えず、本積層布の美観を向上させると共に、糸7aが他の物と擦れ合うこと による破断等を防止している。 また、パッチワーク12aの布片13bの折り返された縫い代13bbとパッ チワーク12bの布片15bの折り返された縫い代15bbの間が糸7bによっ て縫合され、パッチワーク12aの布片13cの折り返された縫い代13cbと パッチワーク12bの布片15cの折り返された縫い代15cbの間が糸7cに よって縫合されているが、このいずれも布片13aの折り返された縫い代13a bと布片15aの折り返された縫い代15abの間の縫合と同様に行われている ので、ここでは説明を省略する。 なお、これらの縫合は、後述する第四実施形態のように、それぞれのパッチワ ークの布片の中央部同士の間を直接縫合するようにしてもよい。
【0035】 図12は、図11に示された断面における布片1枚を示した部分断面図である 。図12は布片13bを示しているが、他の布片13a、13c、15a、15 b、15cも同じ形状を有している。布片13bの中央部13baの幅Waと折 り返された縫い代13bbの幅Wbと折り返されていない縫い代13bcの幅W cとがほぼ等しくなっている。具体的には、折り返された縫い代13bbの幅W bと折り返されていない縫い代13bcの幅Wcが、互いに略等しくされると共 に、中央部13baの幅Waの約85%とされている。このため折り返された縫 い代13bbと折り返されていない縫い代(13ac)とが中央部13baの裏 面ほぼ全体にわたって存在することとなり、中央部13baに高い弾力性を与え る。
【0036】 第三実施形態の本積層布11の布片13a、13b、13c、15a、15b 、15cは厚手のジャージ地のものを使用しているので、従来から使用されてき たカーペット等の敷物(例えば、起毛タイプのものやパイル織り)から発生する 毛ぼこりの問題は発生しない。また、本積層布11はキルト綿を用いていないの で、洗濯をしてもすぐ乾きたびたび洗濯を行うことができるので衛生的に使用す ることができる。また、第三実施形態の本積層布11では、第一及び第二実施形 態の本積層布のように裏打ち布を使用せず、両面(表面と裏面)ともパッチワー ク12a、12bによって形成されるので、両面ともパッチワーク特有の美しい 柄を有する。このため本積層布11は、両面のいずれが見えるような状態で使用 されてもよい。
【0037】 次に、第三実施形態の積層布11の作成方法について説明する。まず、図13 に示すように布片13iと布片15iとが重合され、糸7iによって縫合されて いる。この状態で布片13iと布片15iとを図13中の矢印の方向に折り返し 、布片13iと布片15iとの折り返された先端が合わさるようにする。その後 、図14に示すように、布片13iに布片13aを重合し、布片15iに布片1 5aを重合し、そして布片13aと布片15aとの間を糸7aによって直接縫合 する(布片13aと布片15aとの間に、布片13iの折り返されていない縫い 代と布片15iの折り返されていない縫い代とが挟み込まれた状態で縫合されて いる。)。この状態で布片13aと布片15aとをそれぞれの中央部の長縁(一 方側)をさかいに図14中の矢印の方向に折り返し、布片13aと布片15aと の折り返された先端が合わさるようにする。その後、図15に示すように、布片 13aに布片13bを重合し、布片15aに布片15bを重合し、そして布片1 3bと布片15bとの間を糸7bによって直接縫合する(布片13bと布片15 bとの間に、布片13aの折り返されていない縫い代と布片15aの折り返され ていない縫い代とが挟み込まれた状態で縫合されている。)。この状態で布片1 3bと布片15bとをそれぞれの中央部の長縁(一方側)をさかいに図15中の 矢印の方向に折り返し、布片13bと布片15bとの折り返された先端が合わさ るようにする。その後、同様に、布片13bに布片13cを重合し、布片15b に布片15cを重合し、そして布片13cと布片15cとの間を糸7cによって 直接縫合する(布片13cと布片15cとの間に、布片13bの折り返されてい ない縫い代と布片15bの折り返されていない縫い代とが挟み込まれた状態で縫 合される。)。以下、このような作業を順次繰り返してゆくことで第三実施形態 の積層布11が完成される。 なお、ここでは布片として細長い中央部を有するものを用いたため、布片の長 縁に沿って一気に縫合することができ、少ない手間と時間による簡単な作業で積 層布11を作成することができる。
【0038】 (第四実施形態) 図16は、第四実施形態の本積層布41の一部を示す斜視図である。図16を 参照して、第四実施形態の本積層布41について説明する。第四実施形態の本積 層布41は、第三実施形態の積層布11と比較すると、縫合の仕方が異なってい るのみであとは全て同じである。即ち、図11に示すように第三実施形態の積層 布11においては、折り返された縫い代13abと折り返された縫い代15ab との間、折り返された縫い代13bbと折り返された縫い代15bbとの間、折 り返された縫い代13cbと折り返された縫い代15cbとの間、を直接縫合し ており、糸7a、7b、7c、7dによって縫合された縫い目は積層布11の表 面(布片13a、13b、13cによって形成される面)及び裏面(布片15a 、15b、15cによって形成される面)のいずれにも存在しない。これに対し 、第四実施形態の本積層布41においては、それぞれのパッチワークの布片の中 央部同士の間が直接縫合されている。即ち、中央部13aaと中央部15aaと の間が糸7aによって直接縫合され、中央部13baと中央部15baとの間が 糸7bによって直接縫合され、中央部13caと中央部15caとの間が糸7c によって直接縫合されている。こうすることで第四実施形態の本積層布41の表 面及び裏面のいずれからも縫合のための糸7a、7b、7cが見えるので(糸に よる縫い目が本積層布41の表面につくので)、本積層布41にキルティング様 の外観を与えることができる。
【0039】 なお、図13〜15に示した第三実施形態の積層布11を作成する方法におい ては布片を重合し縫合した後、該布片を折り返すことを繰り返したが、第四実施 形態の本積層布41を作成する方法は、重合された布片が、既に折り返された縫 い代を有するように折り返された状態で布片13aの中央部13aaと布片15 aの中央部15aaとの間、布片13bの中央部13baと布片15bの中央部 15baとの間、布片13cの中央部13caと布片15cの中央部15caと の間、を直接縫合するようにすればよい。なお、これらの縫合は、布片13aと 布片15aとを配置して糸7aによる縫合を行い、布片13bと布片15bとを 配置して糸7bによる縫合を行い、布片13cと布片15cとを配置して糸7c による縫合を行うというふうに布片の配置と縫合とを交互に行うようにしても、 また布片13a、13b、13c、15a、15b、15cの全てを先に配置し (必要があれば各布片を仮どめしてもよい)、その後、糸7a、7b、7cによ る縫合をまとめて行うようにしてもよい。
【0040】 本積層布は、布片を縫合する際、布片の配置を変えることによって様々なデザ インを施すことができる。デザイン例を図17〜図20を参照して例示的に説明 する。図17〜図20はいずれも布片33が形成する表面に対して垂直方向から 本積層布を見たところを示している。図17では、布片を順次平行に縫合したも のである。図17では、布片は横方向に平行に縫合されているが、縦方向に平行 に縫合してもかまわないし、斜め方向に平行に縫合してもかまわない。また、こ れらを組み合わせたものでもかまわない。図18では、布片を湾曲させながら縫 合したものである。ここで用いられる布片は、伸縮性のある布片が好ましい。図 19では、布片を円状に縫合したものである。ここで用いられる布片も伸縮性の ある布片が好ましい。図20は、扇形の中央部を有する布片を用いたものである 。なお、図17〜図20は、本積層布のデザインの一例を示したものであり、本 積層布がこれ以外のデザインにされてもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の本積層布の一部を示す平面図で
ある。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】図2に示された断面における布片1枚を示した
部分断面図である。
【図4】第一実施形態の積層布作成の第一工程を示す斜
視図である。
【図5】第一実施形態の積層布作成の第二工程を示す斜
視図である。
【図6】第一実施形態の積層布作成の第三工程を示す斜
視図である。
【図7】第一実施形態の積層布作成の第四工程を示す斜
視図である。
【図8】第一実施形態の積層布作成の第五工程を示す斜
視図である。
【図9】第二実施形態の本積層布の一部を示す斜視図で
ある。
【図10】第三実施形態の本積層布の平面図である。
【図11】図10のY−Y断面図である。
【図12】図11に示された断面における布片1枚を示
した部分断面図である。
【図13】第三実施形態の積層布作成の第一工程を示す
斜視図である。
【図14】第三実施形態の積層布作成の第二工程を示す
斜視図である。
【図15】第三実施形態の積層布作成の第三工程を示す
斜視図である。
【図16】第四実施形態の本積層布の一部を示す斜視図
である。
【図17】本積層布のデザインの一例を示す平面図であ
る。
【図18】本積層布のデザインの一例を示す平面図であ
る。
【図19】本積層布のデザインの一例を示す平面図であ
る。
【図20】本積層布のデザインの一例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1、11、21、41 本積層布 1b 本積層布の裏面 2、12a、12b パッチワーク 3、3a、3b、3c、3i、13a、13b、13
c、13i、15a、15b、15c、15i、33
布片 3aa、3ba、3ca、13aa、13ba、13c
a、15aa、15ba、15ca 中央部 3ab、3bb、3cb、13ab、13bb、13c
b、15ab、15bb、15cb 折り返された縫い
代 3ac、3bc、3cc、13ac、13bc、13c
c、15ac、15bc、15cc 折り返されていな
い縫い代 4aa、4ab、4ba、4bb、4ca、4cb、1
4aa、14ab、14ba、14bb、14ca、1
4cb 中央部の長縁 5 裏打ち布 7、7a、7b、7c、7d、7i 糸

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】細長い中央部と、該中央部の両長縁の一方
    側に形成され折り返された縫い代と、該両長縁の他方側
    に形成され折り返されていない縫い代と、から構成され
    る布片が複数枚縫合されてなるパッチワークと裏打ち布
    とが重合され縫合されてなる積層布であって、 隣り合う2枚の該布片のうち一方の該折り返されていな
    い縫い代の裏面が裏打ち布に重合されており、かつ該折
    り返されていない縫い代の表面に、他方の該折り返され
    た縫い代が重合されており、そして該重合された縫い代
    部分と該裏打ち布とが一緒に縫合されたものである、積
    層布。
  2. 【請求項2】前記縫合が、前記他方の前記折り返された
    縫い代と前記裏打ち布との間を直接縫合するものであ
    る、請求項1に記載の積層布。
  3. 【請求項3】前記縫合が、前記他方の前記中央部と前記
    裏打ち布との間を直接縫合するものである、請求項1に
    記載の積層布。
  4. 【請求項4】前記裏打ち布に添毛織物が用いられてな
    る、請求項1乃至3のいずれかに記載の積層布。
  5. 【請求項5】細長い中央部と、該中央部の両長縁の一方
    側に形成され折り返された縫い代と、該両長縁の他方側
    に形成され折り返されていない縫い代と、から構成され
    る布片が複数枚縫合されてなるパッチワーク2枚が重合
    され縫合されてなる積層布であって、 それぞれの該パッチワークの隣り合う2枚の該布片のう
    ち一方の該折り返されていない縫い代の表面に、他方の
    該折り返された縫い代が重合されており、 それぞれの該パッチワークの該布片の該折り返されてい
    ない縫い代の裏面同士が互いに重合されており、 それぞれの該パッチワークの該布片の該折り返された縫
    い代同士の間が縫合されてなる、積層布。
  6. 【請求項6】前記縫合が、それぞれの前記パッチワーク
    の前記布片の前記折り返された縫い代同士の間を直接縫
    合するものである、請求項5に記載の積層布。
  7. 【請求項7】前記縫合が、それぞれの前記パッチワーク
    の前記布片の前記中央部同士の間を直接縫合するもので
    ある、請求項5に記載の積層布。
  8. 【請求項8】前記中央部の幅と前記折り返された縫い代
    の幅と前記折り返されていない縫い代の幅がほぼ等しい
    ものである、請求項1乃至7のいずれかに記載の積層
    布。
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