JP3058849U

JP3058849U - 高所作業車

Info

Publication number: JP3058849U
Application number: JP1998009063U
Authority: JP
Inventors: 剛司細川
Original assignee: 昭栄産業株式会社
Priority date: 1998-11-02
Filing date: 1998-11-02
Publication date: 1999-06-22
Anticipated expiration: 2004-11-02

Abstract

(57)【要約】【課題】高所作業車において作業バケット上に乗った
作業員の作業の安全を図る。【解決手段】自走台車に伸縮型アームを起伏自在に支
持し、該アームの先端に、箱形作業バケットを該アーム
を通る鉛直面上で揺動自在に且つ該作業バケットの底板
に対する垂直線について旋回自在に連結し、上記作業バ
ケットの揺動駆動用油圧シリンダおよび旋回駆動用モー
タをそれぞれ備えると共に、上記揺動駆動用油圧シリン
ダの所望長伸縮および旋回駆動用モータの所望角度回転
をそれぞれ行う操作手段を上記作業バケットに配置し
た、高所作業車。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、高所において作業を行うため、作業員を塔乗させた作業バケットを低所から高所へ昇降させる高所作業車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の高所作業車として、走行台車にテレスコピック式の複数段伸縮型ブームを起伏自在に支持し、該ブームの先端に設けたトップシーブから巻取り自在に垂下したワイヤロープにより作業バケットを吊支し、該バケットに作業員を乗せて高所へ案内するものが知られている。

【０００３】しかし、上記の従来車は、作業バケットがワイヤロープにより吊支されているため、風等により揺れるばかりでなく、作業員の作業反力を受支できず、作業の十分な安全がえられない欠点があり、さらに作業バケットを所望の作業位置に移動させるには、作業バケット上の作業員から走行台車上の作業員へ指示を送ることにより行うが、その方法では、作業位置への移動調整が容易になしえない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本願請求項１の考案は、作業バケット上での作業の安全を図ることを課題とし、本願請求項２の考案は、上記の課題に加え、作業バケット上の作業員の操作によって作業バケットを所望の作業位置に接近可能にすることを課題とする。

【０００５】

【課題を達成するための手段】

上記課題解決の手段として、請求項１の考案は、自走台車に伸縮型アームを起伏自在に支持し、該アームの先端に、箱形作業バケットを該アームを通る鉛直面上で揺動自在に且つ該作業バケットの底板に対する垂直線について旋回自在に連結し、上記作業バケットの揺動駆動用油圧シリンダおよび旋回駆動用モータをそれぞれ備えると共に、上記揺動駆動用油圧シリンダの所望長伸縮および旋回駆動用モータの所望角度回転をそれぞれ行う操作手段を上記作業バケットに配置した、高所作業車を提案し、

【０００６】本願請求項２の考案は、上記請求項１の考案における伸縮型アームが伸縮型主ブームと、該主ブームの先端に揺動自在に連結された補助ブームとからなり、上記補助ブームの揺動駆動用油圧シリンダを備えると共に、該揺動駆動用油圧シリンダの所望長伸縮を行う操作手段をも上記作業バケットに配置した、高所作業車を提案する。以下図面を参照して本考案の実施例について説明する。

【０００７】

【実施例】

まず、請求項１の考案の実施例について述べる。図１において、自走台車（１）上の旋回台（２）に、伸縮型アーム（３）を油圧シリンダ（４）により起伏自在の状態で、その基端部を揺動自在に軸支（５）し、上記伸縮型アーム（３）は、本例では、テレスコピック式の３段伸縮型主ブーム（３ａ）と、該主ブーム（３ａ）の最先端に、揺動駆動用油圧シリンダ（６）により起伏自在の状態で、その基端部を揺動自在に軸支（７）された補助ブーム（３ｂ）とからなり、この補助ブーム（３ｂ）の先端に、一面を開口した有底箱形の作業バケット（８）を揺動自在かつ旋回自在に連結してある。

【０００８】上記作業バケット（８）の連結構造は次のようである。図２に示すように上記補助ブーム（３ｂ）の先端に二又ブラケット（９）を突設し、該ブラケット（９）に１枚板のリスト（１０）を軸（１１）により揺動自在に支承すると共に、上記補助ブーム（３ｂ）に作業バケット揺動駆動用油圧シリンダ（１２）の基部をブラケット（１３）を介して連結し、該シリンダ（１２）のラム（１４）先端を上記リスト（１０）にブラケット（１５）を介して連結してある。

【０００９】上記リスト（１０）は先端に固定円板（１６）を垂直に固定してあり、この円板（１６）の前端面に回転円板（１７）をボールベアリング（１８）を介して回転自在に連設し、一方、上記固定円板（１６）の背面中心部に、リスト（１０）の切欠部（１９）内に位置した作業バケット旋回駆動用油圧モータ（２０）をボルト（２１）…により固定し、該モータ（２０）の出力軸（２２）を上記円板（１６）、（１７）に回転自在に貫通すると共に、ボルト（２３）…により回転円板（１７）に固定された端板（２４）に、上記出力軸（２２）先端をボルト（２５）により固定し、このように支持された回転円板（１７）の前面に、作業バケット（８）の底板（２６）を、該底板（２６）の偏心を上記モータ出力軸（２２）の中心線上において、ステー部材（２７）…を介して固定し、それにより作業バケット（８）の一側部を張り出した状態に連結してある。

【００１０】上記の構造により作業バケット（８）は、揺動駆動用油圧シリンダ（１２）の所望長伸縮により上記アーム（３）を通る鉛直面上で所望方向へ所望角度揺動し、また旋回駆動用油圧モータ（２０）の所望角度回転により底板（２６）の偏心点を通る垂直線について所望角度旋回できるようにしてある。

【００１１】上記揺動駆動用油圧シリンダ（１２）のために、油圧ポンプと、該油圧ポンプからの圧油を上記油圧シリンダ（１２）のヘッド側内室およびロッド側内室へ切換供給および供給停止するためのソレノイド切換バルブとを主として含む油圧回路を、また上記旋回駆動用油圧モータ（２０）のために、油圧ポンプまたはコンプレッサと、それからの圧油を上記油圧モータ（２０）へ供給および供給停止するための電磁バルブとを主として含む油圧回路を、それぞれ走行台車（１）上に設置し、そのうち上記ソレノイド切換バルブのソレノイド励磁スイッチ、および上記電磁バルブの励磁スイッチを操作手段として、図２に示すように上記作業バケット（８）の操作盤（２８）上に配設する。

【００１２】上例の作用を次に説明する。まず、伸縮型主ブーム（３ａ）を縮小し、油圧シリンダ（４）の駆動により該ブーム（３ａ）を図１仮想線で示すように倒伏させた状態で、作業員が作業バケット（８）に乗る。油圧シリンダ（４）の駆動によりアーム（３）全体を起立させていき、それと共に作業バケット（８）上の作業員が操作盤（２８）のソレノイド励磁スイッチを操作して揺動駆動用油圧シリンダ（１２）を伸長させて作業バケット（８）を正常姿勢に調整する。

【００１３】アーム（３）が所望角度に起立したら、次に主ブーム（３ａ）を２段または３段と伸長させ、作業バケット（８）を高所位置にほぼ位置させ、そこで作業バケット（８）上の作業員から走行台車（１）上の作業員へ指示を送ってアーム（３）の起立位置および高さの調整、さらに補助ブーム揺動駆動用油圧シリンダ（６）の駆動により作業バケット（８）の位置および高さを調整する。

【００１４】ついで、作業バケット（８）上の作業員自身が操作盤（２８）の励磁スイッチをインチング操作して旋回駆動用油圧モータ（２０）を寸動させて例えば作業バケット（８）の一側張り出し部を作業位置に接近させて作業を容易にする。また、作業中作業員が体の向きを作業に適した方向へ順次変更したい場合等には、作業員が上記と同様に上記励磁スイッチの操作により旋回駆動用油圧モータ（２０）を回転させて作業バケットを順次旋回させる。

【００１５】本願請求項２の他の高所作業車は、請求項１における伸縮型アームを図１のように伸縮型主ブーム（３ａ）と、該主ブーム（３ａ）の先端に揺動自在に連結された補助ブーム（３ｂ）とで構成すると共に、上記補助ブーム（３ｂ）の揺動駆動用油圧シリンダ（６）の油圧回路におけるソレノイド切換バルブのソレノイド励磁スイッチも操作手段として図２における作業バケットの操作盤（２８）に設けた構成である。本装置によれば、作業バケット上の作業員がソレノイド励磁スイッチを操作して補助ブーム揺動駆動用油圧シリンダ（６）を伸縮させることによって、作業バケットの高さを調整し、作業バケットを作業位置にさらに確実容易に接近させることができる。

【００１６】

【考案の効果】

本願請求項１の考案によれば、作業バケットを風等で揺れることなく確実に保持すると共に、作業バケット上で作業員が作業を行う際の作業反力を受支することができ、しかも作業バケット上の作業員自身で揺動駆動用油圧シリンダの操作を行って作業バケットを安全な正常姿勢に確保することができ、それにより作業の安全を保つことができるのである。また本考案によれば、作業バケット上の作業員が体の向きを作業に適する方向へ変更したい場合等に、旋回駆動用モータの操作を行って作業バケットを所望角度旋回させて安全に方向転換を行うことができる等の利点もえられる。

【００１７】本願請求項２の考案によれば、上記請求項１の考案の効果に加え、作業バケット上の作業員が補助ブーム揺動駆動用油圧シリンダの操作により該補助ブームを所望角度揺動させ、作業バケットを作業位置により近づけることができ、それにより高所作業の容易化を実現できるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】高所作業車の側面図である。

【図２】作業バケット部分の拡大縦断面図である。

【符号の説明】

１自走台車３伸縮型アーム３ａ伸縮型主ブーム３ｂ補助ブーム６補助ブーム揺動駆動用油圧シリンダ８作業バケット１２作業バケット揺動駆動用油圧シリンダ２０作業バケット旋回駆動用油圧モータ２８操作盤

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】自走台車に伸縮型アームを起伏自在に支
持し、該アームの先端に、箱形作業バケットを該アーム
を通る鉛直面上で揺動自在に且つ該作業バケットの底板
に対する垂直線について旋回自在に連結し、上記作業バケットの揺動駆動用油圧シリンダおよび旋回
駆動用モータをそれぞれ備えると共に、上記揺動駆動用
油圧シリンダの所望長伸縮および旋回駆動用モータの所
望角度回転をそれぞれ行う操作手段を上記作業バケット
に配置した、高所作業車。
【請求項２】上記伸縮型アームが伸縮型主ブームと、
該主ブームの先端に揺動自在に連結された補助ブームと
からなり、上記補助ブームの揺動駆動用油圧シリンダを
備えると共に、該揺動駆動用油圧シリンダの所望長伸縮
を行う操作手段をも上記作業バケットに配置した、請求
項１に記載の高所作業車。