JP3057928U

JP3057928U - タイヤ輸送台および輸送システム

Info

Publication number: JP3057928U
Application number: JP1998007841U
Authority: JP
Inventors: 順亘中野
Original assignee: 株式会社ユアサロジテック; 株式会社パブコ近畿; 大阪いすゞ自動車株式会社
Priority date: 1998-09-22
Filing date: 1998-09-22
Publication date: 1999-06-08
Anticipated expiration: 2004-09-22

Abstract

(57)【要約】【課題】タイヤの積み込みおよび荷降ろしに要する人
手を省くとともに、往路あるいは復路の一方でタイヤを
輸送し他方で他の荷物を輸送することができるようにし
て、輸送効率の向上とコストの低減を図る。【解決手段】板１３を３枚一組として、その内の１枚
を横向きに荷台２に並べ、両側に他の各２枚を立ててタ
イヤ輸送台Ｐとする。そして、横向きで並べた板１３の
上にタイヤＴを積み重ね、両側から板１３，１３で位置
保持して、コンベア８上を移送し、荷台２の奥から順に
並べ、エアーホース９〜１２を膨らませて両側の板１
３，１３を押え、輸送する。タイヤＴの積み込みおよび
荷降ろしは、エアーホース９〜１２のエアーを抜いた状
態で行い、リフト等を使用して板１３ごとタイヤＴを積
み降ろしする。そして、タイヤＴを降ろした後、板１３
を畳んで荷台の床面に並べ、適宜その上に他の荷物を積
み込む。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、トラックによるタイヤ輸送のための輸送台および輸送システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

トラックでタイヤを輸送する場合は、専用の輸送台を使用して、輸送台ごとフォークリフト等で荷積みし、目的地にて荷降ろしした後、輸送台を持ち帰るようにするか、タイヤ輸送専用とする仕様の荷台に直接手積みでタイヤを積み込んで輸送するかのいずれかであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

トラックで荷物を輸送する場合に、往路あるいは復路のいずれかが空荷となるのでは効率が悪いため、例えばバッテリーを輸送したトラックで、復路、タイヤを輸送するように、往路と復路でそれぞれ異なる荷物を輸送することが考えられる。例えばバッテリーを輸送する場合に、バッテリーは専用のパレットに装填されていて、パレットごと荷積みし、パレットごと荷降ろしするのが普通であって、バッテリーを降ろした後のトラックの荷台は空になる。そこで、例えばそのバッテリーを降ろした後の空になったトラックで復路タイヤを輸送しようというのであるが、その場合、タイヤ専用の輸送台は、嵩が高くてバッテリーと一緒に積んで行くことはできないため、使用できず、そのため、タイヤをそのまま手積みでトラックの荷台に積み込んで輸送するしかなく、人手と時間がかかり、また、荷崩れが生じ易い。

【０００４】したがって、嵩のある専用の輸送台を使用することなく容易にタイヤの荷積みおよび荷降ろしができ、荷崩れなくタイヤを輸送でき、往路あるいは復路のいずれか一方でタイヤを輸送し他方で別の荷物を輸送できるようにすることが課題である。本考案はこの課題を次の手段により解決する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、長さがトラックの荷台の内法幅略一杯で該荷台の左右側板内面との間に若干の余裕をもって横置きすることのできる板を３枚一組として、それら各３枚一組の内の１枚の板を略水平横向きに荷台に並べ、その横向きに並べた略水平な各１枚の板に対し荷台幅方向の両側に他の各２枚の板を略垂直に立て、略水平に並べた各１枚の板の上に複数のタイヤを集積載置し、それらタイヤを左右両側から略垂直に立てた両側の各２枚の板の間に位置保持してトラック輸送するよう、取付け取外し自在にタイヤ輸送台を形成するものである。トラックの荷台は有蓋箱型の荷室を構成するものであってよく、その場合、タイヤ輸送台とする板の長さは荷室の内法高さより寸法が小さいものとする。また、その有蓋箱型の荷室は、後部および側壁下部がそれぞれ開くとともに側壁上部および天井部が左右に翼状に開く所謂ウイングタイプであってよい。

【０００６】この場合、板を３枚一組として、１枚の板を略水平横向きにトラックの荷台に置き、両側に他の２枚の板を立てて、これら両側の２枚の板をガードとして、略水平に置いた板の上にタイヤを積み重ねる。そして、これら３枚一組の板で形成しタイヤを積んだタイヤ輸送台を、荷台の奥から順に複数台並べ、輸送する。そして、目的地にてタイヤを降ろした後、タイヤ輸送台に使用した板は畳んで持ち帰る。その際、畳んだ板は例えば荷台の床面に３枚一組みで並べることができ、殆どスペースを取らない。そして、これら畳んだ板の上に例えばパレットごとバッテリーを積むことができるため、往路および復路の両方で荷物を輸送でき、そのため、輸送効率が向上し、コストが下がる。また、この場合のタイヤの積み込みおよび荷降ろしは、リフト等を使用して板ごと行うことができ、人手を省いて荷積みおよび荷降ろしの時間およびコストを低減できる。

【０００７】特に、トラックの荷台の床面にコンベアが敷設されていると、積み重ねたタイヤを板ごと荷台の後部から積み込んで、コンベアで順次荷台の奥へ送り込むようにでき、また、荷降ろしするときは、板ごとコンベアで順次後方に送り、荷台後部から運び出すようにできる。

【０００８】また、荷室には左右側壁部の内面に給気・排気自在なガード用エアーホースを装着するのがよい。このエアーホースは、タイヤを積み込む時と降ろす時にエアーを抜き、輸送中はエアーで膨らませておく。そうすることにより、輸送中は両側の板をエアーホースで内側に押してタイヤの荷崩れを防ぐことができ、荷積みおよび荷降ろしに際しては両側に隙間を確保してタイヤの出し入れに支障を生じないようにできる。

【０００９】また、タイヤを転がして前記板に載せ、板ごとを持ち上げて荷積みするよう構成したプラットフォームタイヤを使用するのがよい。その場合、板を昇降させることにより、タイヤを一つ一つ転がして板上に積み重ねることができ、積み終えた後は、トラックの荷台の高さまで持ち上げて板ごとタイヤを積み込むようにできる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づいて本考案の実施の形態を説明する。

【００１１】図１および図２は、トラック１の荷台２にタイヤＴを積み込んだ状態を示す。トラック１は、荷台２が有蓋箱型の荷室を構成するもので、２枚観音式の後部ドア３が左右側方へ開き、側壁下部を構成する左右側板４，５が下方へ開き、側壁上部および天井部を構成するサイド・ルーフ一体構造の左右ウイング外板６，７が翼状に上方へ開く。そして、トラックの荷台２は、床面にローラコンベアとベルトコンベアからなる複数本（図の例では３本で、中央１列がローラコンベア、左右２列がベルトコンベアである。その他、４列のローラコンベアと２列のベルトコンベアの組み合わせ等、様々な態様が可能である。）のコンベア８が敷設されている。また、側壁下部を構成する上記左右側板４，５の各内面と、左右ウイング外板６，７の各サイド部内面には、それぞれが荷台の長手方向に両端近傍まで延びる給気・排気自在な各ガード用エアーホース９，１０，１１，１２が装着されている。

【００１２】上記トラック１の荷台２には、３枚一組の略同寸の板１３からなる取り付け取り外し自在なタイヤ輸送台Ｐが形成され、そのタイヤ輸送台ＰにタイヤＴが集積保持される。

【００１３】各板１３は、長さがトラック１の荷台２の内法幅略一杯で、荷台２の左右側板４，５内面との間に若干の余裕をもって横置きできるとともに、立てたときに荷台の天井につっかえない寸法のものである。この板１３を、各３枚一組として、その内の１枚の板１３を略水平横向きに荷台２に並べ、その横向きに並べた略水平な各１枚の板１３に対し荷台幅方向の両側に他の各２枚の板１３，１３を略垂直に立て、略水平に並べた各１枚の板１３の上に複数のタイヤＴを集積載置し、それらタイヤ３を左右両側から略垂直に立てた両側の各２枚の板１３，１３の間に位置保持する。そして、エアーホース９〜１２を膨らませ、両側の板１３，１３をエアーホース９〜１２で内側に押してタイヤＴの荷崩れを防ぎつつ輸送する。

【００１４】図３は、トラック１の荷台２にタイヤＴを積み込むための作業および装置を示す。図示した例は、トラック２の荷台２と略同じ高さのプラットフォーム２０の前方にリフト２１と板コンベア２２を付設した荷積み施設を用いる場合であって、この場合、リフト２１上に板コンベア２２を載せて、その上に１枚の板１３を置き、タイヤＴを転がしてこの板１３の上に重ねる。そして、リフト２１を順次下げて所定数のタイヤＴを積み重ね、その後、リフト２１を荷台２の高さまで上げ、タイヤＴを板１３ごと押して、板コンベア２２上を移動させ、横向きで荷台２に載せる。そして、荷室の両側に２枚の板１３，１３を立て、これら両側の２枚の板１３，１３をガードとして、３枚一組でタイヤ輸送台Ｐとし、コンベア８上を荷台２の奥へ移送する。その際、エアーホース９〜１２はエアーを抜いておく。そして、このタイヤ輸送台Ｐを図２に示すように荷台２の奥から順に複数台並べ、エアーホース９〜１２を膨らませた状態で輸送する。なお、両側の２枚の板１３，１３は、予め荷台２の所定位置にセットしておき、タイヤＴを載せた下１枚の板１３をコンベア８で移送してその２枚の板１３，１３の間に挿入するようにしてもよい。

【００１５】図４は、タイヤＴを降ろす作業および装置を示す。この例は、図３と同じ荷積み施設を用いた場合であって、この場合、リフト２１を荷台２の高さに持ち上げ、板コンベア２２を載せて、タイヤ輸送台Ｐを順次プラットフォーム２０上に送り出す。その際、エアーホース９〜１２はエアーを抜いておく。なお、図には３枚一組の板からなるタイヤ輸送台Ｐの全体をタイヤＴともども荷台２から降ろす場合を示しているが、両側の２枚の板１３，１３は残しておいて、タイヤＴを載せた板１３だけをタイヤＴと一緒に降ろし、後で両側の板１３，１３も一旦降ろすか、最後まで降ろさずにおいて、荷降ろしが全部終わった後でそのまま荷台上で畳むようにしてもよい。

【００１６】タイヤＴを降ろした後、タイヤ輸送台Ｐに使用した上記板１３は畳んで、例えば荷台の床面に３枚一組みで並べることにより、殆どスペースをとらずに持ち帰ることができる。また、こうして畳んだ板１３を並べた荷台２は、床面が数センチメートル高くなるだけで、例えばバッテリーをパレットごと荷台側方からリフトで積み込んで輸送するのに何ら支障がない。勿論バッテリー以外の荷物の輸送も可能である。したがって、往路あるいは復路でタイヤを運び、その反対でバッテリー等の他の荷物を運ぶという、効率の良いシステム輸送が可能である。

【００１７】エアーホース９〜１２のエアーの出し入れの操作は、手動操作（レバー操作）あるいは無線操作（ラジコン操作）にて行うものである。また、コンベア８の駆動操作は、各ベルトコンベアの駆動ベルトをそれぞれ独立に手動操作あるいは無線操作することにより行うものである。

【００１８】なお、タイヤを板ごと荷積みし荷降ろしする作業は、上記構成のプラットフォームがない場合でも、既存のリフト等を使用して様々な態様で実施できる。

【００１９】また、タイヤ輸送台Ｐを形成する３枚一組の板は、３枚を蝶番等で組み立て折り畳み自在に連結してもよい。

【００２０】本考案は、上記ウイングタイプ以外のトラックにも勿論適用できる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案によれば、往路あるいは復路の一方でタイヤを輸送し他方で他の荷物をするようにでき、また、タイヤの積み込みおよび荷降ろしに要する人手を省くことができるため、輸送効率の向上およびコストの大幅な低減が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のタイヤ輸送台を用いてタイヤを積み込
んだ状態を示すトラックの荷台後部ドアを省略した背面
図である。

【図２】図１と同じ状態のトラックの荷台側壁部を省略
した側面図である。

【図３】タイヤ積み込みの説明図である。

【図４】タイヤ荷降ろしの説明図である。

【符号の説明】

１トラック２荷台８コンベア（ローラコンベア、ベルトコンベア）９，１０，１１，１２エアーホース１３板２０プラットフォーム２１リフト２２板コンベアＰタイヤ輸送台Ｔタイヤ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】長さがトラックの荷台の内法幅略一杯で
該荷台の左右側板内面との間に若干の余裕をもって横置
きすることのできる板を３枚一組として、それら各３枚
一組の内の１枚の板を略水平横向きに前記荷台に並べ、
それら横向きに並べた略水平な各１枚の板に対し荷台幅
方向の両側に他の各２枚の板を略垂直に立て、略水平に
並べた前記各１枚の板の上に複数のタイヤを集積載置
し、それらタイヤを左右両側から略垂直に立てた両側の
前記各２枚の板の間に位置保持してトラック輸送するよ
う、取付け取外し自在に形成することを特徴とするタイ
ヤ輸送台
【請求項２】長さがトラックの荷台の内法幅略一杯で
該荷台の左右側板内面との間に若干の余裕をもって横置
きすることのできる板を３枚一組として、それら各３枚
一組の内の１枚の板を略水平横向きに前記荷台に並べ、
それら横向きに並べた略水平な各１枚の板に対し荷台幅
方向の両側に他の各２枚の板を略垂直に立て、略水平に
並べた前記各１枚の板の上に複数のタイヤを集積載置
し、それらタイヤを左右両側から略垂直に立てた両側の
前記各２枚の板の間に位置保持してトラック輸送するよ
う、取付け取外し自在にタイヤ輸送台を形成することを
特徴とするタイヤ輸送システム。
【請求項３】前記トラックは、荷台が有蓋箱型の荷室
を構成し、前記板の長さは前記荷室の内法高さより寸法
が小さい請求項２記載のタイヤ輸送システム。
【請求項４】前記荷室は後部および側壁下部がそれぞ
れ開くとともに側壁上部および天井部が左右に翼状に開
く請求項３記載のタイヤ輸送システム。
【請求項５】前記荷台は床面にコンベアが敷設された
請求項３記載のタイヤ輸送システム。
【請求項６】前記荷室は左右側壁部の内面に給気・排
気自在なガード用エアーホースが装着された請求項３記
載のタイヤ輸送システム。
【請求項７】タイヤを転がして前記板に載せ、板ごと
を持ち上げて荷積みするよう構成したプラットフォーム
を使用する請求項２記載のタイヤ輸送システム。