JP3057761U - 包装用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スーパーマーケット等で使用される食品包装
用容器を、経木で形成すると共に、機械製造容易なもの
とする。 【解決手段】 基板ａに和紙ｂを張り付けて、矩形の底
板部１の四周に側板部２を連設すると共に、対向する側
板部２の端縁に接着片３を連設した展開板から、各側板
部２を起立せしめると共に、接着片３を隣接側板部２の
外周面に貼着してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、スーパーマーケット等での食品包装に使用する包装用容器に関する ものである。

【０００２】

【従来技術及び考案が解決しようとする課題】

スーパーマーケット等で使用される食品包装用容器は、発砲スチロールや、硬 質フィルムで形成された合成樹脂製のものが一般的である。しかし昨今環境問題 がクローズアップされ、樹脂使用に替えて自然物の使用が注目されている。

【０００３】 ところで自然物の包装用容器としては、所謂折箱が知られている。折箱は、薄 い木板で側板を形成し、紙や経木で底面を形成してなるものである。また経木は 、木材を紙のように薄く削り、食品を包装するものであるが、容器としては使用 されていない。

【０００４】 そこで廃棄等による環境問題を生じさせない折箱を採用しようとしても、その 製造が煩雑であり、必ずしも経済的に見合うものではない。

【０００５】 そこで本考案は、従来のスチレンペーパーで形成した包装容器と同様な機械的 製造が可能で木質の風合いを備えた新規な包装用容器を提案したものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る包装用容器は、基板となる適宜厚さの薄木板に、和紙、洋紙、樹 脂製不織布又は樹脂フィルムを張り付けるか、或いは樹脂コーティングして薄板 部材を形成し、前記薄板部材を箱形に組立てて形成したことを特徴とするもので ある。

【０００７】 従って、基板に和紙等を張り付け足り、樹脂コーティングを施すと、折曲に対 して十分な強度を備えることになるので、展開板を形成した後に、箱形状に組み 立てることが可能であり、既存の製造装置での連続製造が可能となるものである 。

【０００８】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。実施例に示した包装用容器は、基板ａ として適宜厚さの経木を使用し、表面に和紙ｂを張り付けた薄板部材をもって、 図１に例示する展開板Ａを形成し、しかる後に容器とするものである。即ち展開 板Ａは、矩形の底板部１の四周に側板部２を連設すると共に、対向する側板部２ の端縁に接着片３を連接したものであり、特に各板部の折り線箇所ｃの経木部分 ａに浅い切れ目４を形成したものである。

【０００９】 前記展開板Ａを使用しての容器Ｂの形成は、各側板部２を起立せしめると共に 、接着片３を隣接側板部２の外周面に貼着してなるもので、前記の製造は、例え ば特公平７−０８０２６７号公報に示されているような発泡樹脂板の容器製造装 置を使用し、熱溶着に変えて糊付けを採用すると容易に機械製出が可能となるも のである。

【００１０】 前記の容器Ｂは、矩形箱型容器となり、各板部自体の強度は、経木ａで対応し 、隣接板部との接続強度は、和紙ｂで対応できるものであるから、、従前の発泡 樹脂容器や、硬質フィルム容器と同様に使用できるものである。

【００１１】 特に容器Ｂの内面側に和紙ｂを配置すると、生もの包装容器として使用すると 液汁（ドリップ）の吸収がなされる利点がある。勿論前記和紙ｂに変えて不織布 を使用しても良い。

【００１２】 また図４、５に示すように、薄板部材が、基板ａの背面側に和紙ｂを貼着し、 外周面が和紙や不織布である箱形容器Ｃ（第二実施例）、又は基板ａの表裏とも に和紙ｂや不織布を貼着した箱形容器Ｄ（第三実施例）であっても良い。

【００１３】 更に本考案は、基板ａに経木を採用しているが、木板を薄く剥いだツキ板でも 良いし、また和紙に代えて洋紙や樹脂製不織布や樹脂フィルムでも良いし、また 基板の表裏面の一方又はいずれかに樹脂コーティングを施したものを使用しても 良い。

【００１４】

【考案の効果】

以上の通り、本考案は、適宜厚さの木質基板に和紙等を張り付けや或いは樹脂 コーティングを施した薄板部材を使用して、箱形に組立てて形成した容器で、環 境問題を生じさせず、且つ木質の風合いを備え、而も機械製造可能な包装用容器 を提供できたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例の展開板の斜視図。

【図２】同容器の全体斜視図。

【図３】同断面図。

【図４】本考案の第二実施例の全体斜視図。

【図５】同第三実施例の全体斜視図、

【符号の説明】

１ 底板部 ２ 側板部 ３ 接着片 ４ 切れ目 ａ 基板 ｂ 和紙

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板となる適宜厚さの薄木板に、和紙、
   洋紙、樹脂製不織布又は樹脂フィルムを張り付けるか、
   或いは樹脂コーティングして薄板部材を形成し、前記薄
   板部材を箱形に組立てて形成したことを特徴とする包装
   用容器。
2. 【請求項２】 請求項１記載の薄板部材を、底板部の四
   周に側板部を連設すると共に、対向する側板部の端縁に
   接着片を連接した展開板に形成し、各板部の折り線箇所
   の基板に浅い切れ目又はプレス押圧による凹線を形成
   し、各側板部を起立せしめると共に、接着片を隣接側板
   部の外周面に貼着してなる包装用容器。
3. 【請求項３】 少なくとも容器形成時に、和紙面、洋紙
   面又は不織布面が容器内側である請求項２記載の包装用
   容器。