JP3056870B2 - 推進装置 - Google Patents

推進装置

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JP3056870B2
JP3056870B2 JP6151492A JP6151492A JP3056870B2 JP 3056870 B2 JP3056870 B2 JP 3056870B2 JP 6151492 A JP6151492 A JP 6151492A JP 6151492 A JP6151492 A JP 6151492A JP 3056870 B2 JP3056870 B2 JP 3056870B2
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登始夫 明坂
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株式会社イセキ開発工機
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は先行する掘進機に複数の
管を後続させて管路を敷設する推進装置に関し、特に予
め設定された曲率半径を有する曲線管路を敷設する際に
有利な推進装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地中に上水道管路や下水道管路等の管路
を敷設する場合、カッターヘッドとテールシールドから
なる掘進機によって地中を掘削しつつ、該掘進機に複数
の管を後続させて元押装置によって推進する推進工法を
採用することが多い。上記推進工法では、現在敷設中の
管路が予め設定された敷設線と一致しているか否かを計
測しつつ掘削機を推進することが好ましい。敷設すべき
管路が直線である場合、敷設すべき管路の軸心に沿って
直進性を有するレーザー光等の可視光線を配置して掘進
機に設けたインジケーターに照射し、このインジケータ
ーをテレビカメラで監視してインジケーター上のレーザ
ースポットの位置が変位したとき、変位に応じてカッタ
ーヘッドをテールシールドに対して屈曲させることで、
掘進機が常に敷設線に沿って推進されるように操縦して
いる。
【0003】管路の全てが直線状に敷設されるものでは
なく、予め設定された曲率半径を持って曲線状に敷設さ
れる管路、或いは直線区間及び曲線区間を合成して敷設
される管路がある。曲線状の管路を敷設する場合、掘進
機の推進方向をレーザー光によって誘導することは出来
ない。このため、予め管と管を所定の角度に設定した状
態で推進することで曲線状の管路を敷設したり、或いは
掘進機から電磁波を発振しこの電磁波を地上で受信して
掘進機の掘進方向を誘導するようにしている。このよう
にして敷設された管路では敷設線に対する精度が低下す
るという問題がある。上記問題を解決するために特公平
1-56240号公報に開示された技術が提案されている。こ
の技術は、管と管の間に開口調整部材や中押しジャッキ
を配置して推進し、推進中の所望の位置で前記開口調整
部材或いは中押し装置を作動させて曲線状の管路を敷設
するものである。この技術によれば、敷設された管路の
敷設線に対する精度を向上させることが出来る。
【0004】然し上記技術であっても、管路の敷設中に
既に敷設された管路の曲率半径を測定したり、或いは刃
口の推進方向が敷設線と一致しているか否かを計測する
ことは困難である。このため、管路の敷設後、敷設され
た管路が敷設線に対し如何なる精度を持って敷設された
かを計測することが必要となる。このような管路の計測
を行うために、特公平3-78565号公報に開示された技術
が提案されている。この技術は、個々の管に磁気を有す
る部材を取り付けると共にこの部材に磁気センサーを有
するワイヤを張り渡し、磁気センサーを管路の全長にわ
たって往復させ、磁気センサーが磁気を有する部材を通
過する毎に発生する信号と磁気センサーの移動距離とに
応じて管路の屈曲状態を計測するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各技術を採用する
ことによって精度を向上させた曲線状の管路を敷設する
と共に、敷設された管路の屈曲状態を計測することが出
来る。然し、管路を敷設しつつ敷設された管路が敷設線
に沿っているか否かを計測し得ることが好ましいことは
当然であり、このような推進装置の開発が望まれてい
る。
【0006】本発明の目的は、直線状の管路を敷設する
場合或いは曲線状の管路を敷設する場合に管路を敷設し
つつ該管路を敷設線に対して一致させるように掘進機を
操縦することが出来る推進装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る推進装置は、棒状部材を固着する係止部
を有するテールシールドと該テールシールドに屈曲手段
を介して接続したカッターヘッドを有する掘進機と、軸
心を中心とする円周上の所定位置に棒状部材を保持する
複数の保持部材を有する管と、所定位置に棒状部材を貫
通させる複数の貫通孔を形成し且つ前記管の後端と当接
して掘進機及び管を推進する押輪を有する元押装置と、
前記管の保持部材に保持され且つ一端がテールシールド
の係止部に固着されると共に他端が押輪の貫通孔を貫通
して配置された複数の棒状部材と、前記個々の棒状部材
に対応して設けられ推進に伴う棒状部材の移動量を検出
する複数の検出手段と、個々の検出手段によって検出し
た個々の棒状部材の移動量から管路の屈曲状態を演算す
る演算手段とを有して構成されるものである。
【0008】
【作用】上記推進装置によれば、管路を敷設しつつ現在
敷設している管路の曲率半径を演算し、この結果に基づ
いて掘進機のテールシールドに対するカッターヘッドの
屈曲量(屈曲角度)を修正することで、管路を予め設定
された管路の敷設線に沿って敷設することが出来る。即
ち、管の軸心に直交する方向の断面を想定し、該管の軸
心を中心とする水平軸と垂直軸を設定する。前記管に該
管の軸心を中心とした円周上であって且つ水平軸及び/
又は垂直軸に対称位置に複数の保持部を設け、夫々の保
持部に一端がテールシールドに固着された棒状部材を保
持した状態で掘進機及びこの掘進機に後続させた管を推
進すると、推進に伴って棒状部材も移動する。掘進機及
び管が直線的に推進されている場合には複数の棒状部材
の移動量は夫々等しくなり、また掘進機及び管が曲線的
に推進されている場合には曲線の中心側に配置されてい
る棒状部材と外側に配置されている棒状部材では移動量
に差が生じる。従って、掘進機及び管の推進に伴って移
動する各棒状部材の移動量を個別に検出すると共に各棒
状部材の移動量の差を演算することで、敷設中の管路が
直線状であるか或いは曲線状であるかを判断することが
出来る。
【0009】棒状部材は一端がテールシールドに固着さ
れ、且つ掘進機に後続する管毎に設けた保持部に保持さ
れているため、曲線状に敷設された管路では円弧状に屈
曲する。即ち、推進に伴って生じる各棒状部材の移動量
の差は、曲線状に敷設された管路の内側の円弧と外側の
円弧の長さの差となる。また複数の管に設けた保持部の
位置は一定であり、複数の管を後続させても保持部の離
隔距離に変化はない。従って、単位長さ或いは1本の管
の長さ毎に生じる各棒状部材の移動量の差と管に於ける
保持部の離隔距離とによって、前記推進長さに対応する
管路の曲率半径を求めることが出来る。このため、単位
長さの推進毎に曲率半径を求めると共に、得られた値と
敷設線とを比較して差が生じた場合に、この差を縮小す
るようにカッターヘッドのテールシールドに対する屈曲
角度を修正することで、予め設定された敷設線に沿った
管路を敷設することが出来る。また管路の曲線状部に於
ける総推進長と、この推進により生じた各棒状部材の移
動量の差の総量とによって、曲線状部の曲率半径を求め
ることが出来る。
【0010】
【実施例】以下上記推進装置の一実施例について図を用
いて説明する。図1は管を推進際の工法を説明する平面
図、図2は予め設定された管路の敷設線の平面図、図3
は掘進機の一例を示す模式断面図、図4はインジケータ
ーの正面図、図5は管に設けた保持部を説明する正面
図、図6は元押装置の側面図、図7は元押装置の押輪部
分の模式断面図、図8は制御系のブロック図である。本
発明に係る推進装置は、掘進機A及びこの掘進機Aに後
続する管Bを元押装置Cによって推進しつつ、敷設され
た管路Dの曲線状態を求めると共に、求めた管路Dの曲
線状態と予め設定された管路の敷設線Eとを比較し、且
つ掘進機Aの進行方向を修正することで掘進機Aを敷設
線Eに沿って推進させることを可能としたものである。
この推進装置を採用することで敷設された管路Dを敷設
線Eに一致させることが可能である。
【0011】下水道管路等の管路を敷設するに当たり、
予め図2に示す敷設線Eが設定される。この敷設線Eは
道路やその他の地上の状況に応じて適宜設定されるもの
である。敷設線Eには、管路の口径,流下勾配,管路長
等の条件に応じてマンホール或いは管路の敷設開始点,
敷設終点となる立坑Fの位置が設定される。
【0012】先ず、掘進装置を構成する個々の装置及び
部材について説明する。掘進機Aの構成について図3及
び図4により説明する。図に於いて、掘進機Aはテール
シールド1とカッターヘッド2とを屈曲可能に接続して
構成されている。即ち、テールシールド1とカッターヘ
ッド2は油圧シリンダーからなる複数のジャッキ3とロ
ッド4を介して接続されており、個々のジャッキ3を同
時に或いは単独で操作することでカッターヘッド2をテ
ールシールド1に対し所望の角度に屈曲させることが可
能である。テールシールド1の内部には、インジケータ
ー5及び該インジケーター5を撮影するテレビカメラ6
が取り付けられている。またテールシールド1の後端
(図3に於ける右側)には、棒状部材15を固着するため
の複数のブラケット7が設けられている。カッターヘッ
ド2は所定の位置に設けた隔壁2aによって切羽側と室
内側に区画され、カッターヘッド2の前端(図3に於け
る左側)である切羽側にカッター8が配置され且つ室内
側にカッター8を駆動するモーター9が配置されてい
る。カッターヘッド2の隔壁2aにインジケーター5に
至るアーム10aが固着されており、該アーム10aの先端
に指標10が固定されている。上記の如く構成された掘進
機Aでは、テールシールド1に設けた図示しない油圧装
置を駆動すると共に油圧バルブを操作して複数のジャッ
キ3に同時に或いは個別に圧油を供給することで、カッ
ターヘッド2をテールシールド1に対し所望の角度に屈
曲させるとカッターヘッド2のテールシールド1に対す
る屈曲に伴って指標10がインジケーター5上を移動す
る。このため、テレビカメラ6によってインジケーター
5を撮影して監視することで、テールシールド1に対す
るカッターヘッド2の屈曲角度を視認することが可能で
ある。
【0013】管Bは敷設すべき管路に応じた内径と予め
設定された長さを持って成形されている。管Bとしては
一般的にはヒューム管が用いられる。管Bの内部には図
5(a),(b)に示すように複数の保持部材11が設け
られている。保持部材11は、管Bの軸心と直交する平面
を想定し、この平面に管Bの軸心を中心とする円周上で
あって、且つ軸心を中心とするX−Y直交座標を設定し
てX軸及び/又はY軸に対称な複数位置に設けられてい
る。保持部材11には棒状部材15を遊嵌する穴11aが形成
されており、該穴11aに挿通された棒状部材15を拘束す
ることなく保持し得るように構成されている。管Bの長
手方向に於ける保持部材11の位置は特に限定するもので
はない。然し、多数の管Bを連続させて推進するもので
あることから、保持部材11は管Bの長手方向の略一定位
置に設けられることが好ましく、特に後端側に設けられ
ることが望ましい。
【0014】次に、掘進機A及び該掘進機Aに後続する
管Bを推進する元押装置Cについて図6及び図7によっ
て説明する。図に於いて、元押装置Cは、ベースフレー
ム12と、掘進機Aの後端或いは管Bの後端と当接しベー
スフレーム12上を往復移動してこれ等の掘進機A,管B
を推進する押輪13と、押輪13を移動させる複数の油圧シ
リンダーからなるジャッキ14とによって構成されてい
る。元押装置Cは立坑Fに設置され、ベースフレーム12
の縦フレーム12aが立坑Fの側壁と当接して推進反力を
地盤に伝達し得るように構成されている。またベースフ
レーム12の水平フレーム12bは掘進機A,管B,押輪1
3,ジャッキ14をガイドする機能を有する。
【0015】元押装置Cの押輪13には、棒状部材15の配
置位置に応じて該棒状部材15を挿通する複数の通孔13a
が形成されている。また通孔13a毎に、挿通された棒状
部材15を一方向(自由端側に引っ張る方向)に付勢する
付勢手段となる付勢シリンダー16が設けられている。付
勢シリンダー16は、中心に棒状部材15を挿通する挿通部
を有するケーシング16aと、ケーシング16aの内部に摺
動可能に配置されピストン部とケーシング16aの外部に
突出するロッド部からなるピストン16bと、棒状部材15
に螺合されピストン16bと当接することで該ピストン16
bに作用する付勢力を棒状部材15に伝達するナット16c
とによって構成されている。ケーシング16aとピストン
16bのピストン部の間には一定の圧力を持った圧縮エア
が供給され、これによりピストン16bに一定の力を作用
させて該ピストン16bと当接するナット16cを介して棒
状部材15を自由端側に付勢することが可能である。
【0016】ピストン16bのロッド部にはワイヤ17が接
続され、該ワイヤ17は検出手段となるロータリーエンコ
ーダ18と接続されている。またワイヤ17には図示しない
ゼンマイバネ等の張力付与部材が接続されており、常に
一定の張力が付与されることで弛みの発生を防止してい
る。ロータリーエンコーダ18は管Bに配置された棒状部
材15の数に対応して設けられており、個々の棒状部材15
の軸方向の移動をパルス信号として検出するものであ
る。そしてこのパルス信号を演算部23に伝達し、該演算
部23でパルス数をカウントすることで棒状部材15の移動
量を検出するように構成されている。
【0017】本実施例では敷設線Eの曲線部が水平方向
の曲線として設定されている場合について説明する。こ
のため、図5(a)示す二つの保持部材11を有する管B
を用いると共に、夫々の保持部材11に対応して2本の棒
状部材15a,15bを配置し、且つロータリーエンコーダ
としては水平方向の曲率半径を計測し得るように二つの
ロータリーエンコーダ18a,18bを設けている。
【0018】押輪13の側面にワイヤ19の端部が接続さ
れ、該ワイヤ19は距離検出手段となるロータリーエンコ
ーダ20と接続されている。ワイヤ19には前述のワイヤ17
と同様に常に一定の張力が付与されて弛みの発生を防止
し得るように構成されている。ロータリーエンコーダ20
は、掘進機A及び管Bの推進に際し押輪13の移動をパル
ス信号として検出し、該パルス信号を演算部23に伝達し
てカウントすることで押輪13の移動距離を検出するよう
に構成されている。
【0019】棒状部材15としては剛性を持った鋼材を用
いることが可能である。本実施例では、両端或いは全長
にわたってネジを形成したPC鋼を用いている。然し、
本実施例では棒状部材15に付与される付勢力は大きなも
のではない。従って、必ずしも高い剛性と抗張力を持っ
たPC鋼を用いる必要はない。即ち、適度な剛性と適度
な可撓性を有する棒状の材料であれば用いることが可能
である。
【0020】次に、ロータリーエンコーダ18a,18b,
20からの信号に基づいて敷設された管路Dの曲率半径を
演算する制御系について図8により説明する。図に於い
て、記憶部21には管Bに於ける保持部材11の離隔距離の
データ,演算式等のデータが記憶されている。ロータリ
ーエンコーダ18a,18b,20からの信号はインターフェ
ース22を介して演算部23に伝達され、押輪13の移動距
離,個々の棒状部材15a,15bの移動量及び移動量の差
が演算される。そして演算結果はディスプレイ24に表示
される。
【0021】次に、管Bを推進する工法について図1に
より説明する。この工法を実施するに先立って立坑Fに
は元押装置Cが設置される。そして元押装置Cの水平フ
レーム12bにカッターヘッド2をテールシールド1に対
し真直状にした掘進機Aを載置し、テールシールド1の
後端に押輪13を当接させカッター8を回転させて切羽を
掘削させつつジャッキ14を作動させて推進する。掘進機
Aの推進が終了すると、押輪13を元の位置に戻し、水平
フレーム12bに管Bを載置する。そして棒状部材15の一
端を管Bの保持部材11の穴11aに挿通して押輪13に形成
した通孔13aから付勢シリンダー16に挿通し、他端を掘
進機Aのテールシールド1に設けたブラケット7に固着
する。この固着方式は図1に示すようにナットを用いて
も良く、またブラケット7に雌ネジを形成して螺合して
も良い。但し、ブラケット7に固着した棒状部材15が軸
方向に動くことは好ましくない。棒状部材15の端部をテ
ールシールド1に固着した後、押輪13を前進させて該押
輪13を管Bの後端に当接させ、押輪13を更に前進させて
管Bの前端を掘進機Aの後端に当接させる。このとき、
棒状部材15は前端が掘進機Aのテールシールド1に固着
され、後端は付勢シリンダー16から突出した自由端とな
る。付勢シリンダー16に圧縮エアを供給してピストン16
bを突出させ、棒状部材15の自由端側にナット16cを螺
合し、該ナット16cをピストン16bに当接させる。これ
により、掘進機A,管B,押輪13は夫々密接し、且つ棒
状部材15に螺合したナット16cもピストン16bに密接し
た状態となり、推進準備が完了する。次いで、ジャッキ
14を操作して押輪13を前進させると、この前進に伴って
掘進機A及び管Bが推進される。前記推進過程に於い
て、棒状部材15は常に一定の力によって自由端側に付勢
され、管Bの内部で弛みが生じることはない。1本目の
管Bの推進が終了した後、押輪13を後退させて新たな管
Bを水平フレーム12bに載置すると共に新たな棒状部材
15を連結し、上記と同様の操作を繰り返すことで、掘進
機Aに複数の管Bを後続させて管路Dを敷設することが
可能である。
【0022】管路の敷設過程に於いて、敷設線Eが直線
状に設定されている場合、押輪13の前進に伴って掘進機
Aと管Bの軸心が真直状に推進されると、棒状部材15
a,15bは互いに平行に移動する。従って、ロータリー
エンコーダ18a,18b,20から演算部23に伝達されるパ
ルス信号の数に差はなく、演算部では既に敷設された管
路Dは直線状態を維持しているとして判断してディスプ
レイ24に表示する。
【0023】また敷設線Eが曲線状に設定されている場
合、掘進機Aのジャッキ3を操作してカッターヘッド2
のテールシールド1に対する屈曲角度を設定された曲線
の円弧上に位置するように設定して押輪13を前進させる
と、掘進機Aは設定された屈曲角度で推進され、掘進機
Aに後続する複数の管Bも掘進機Aの経路に沿って推進
される。このとき、曲線の中心側に配置された棒状部材
15aの移動量はロータリーエンコーダ18aによって検出
され移動量に応じたパルス信号が発生し、中心の外側に
配置された棒状部材15bの移動量も同様にロータリーエ
ンコーダ18bによって検出されてパルス信号が発生す
る。同時にロータリーエンコーダ20では押輪13の移動距
離に応じたパルス信号が発生する。演算部23では、ロー
タリーエンコーダ18a,18b,20から伝達された夫々の
パルス信号をカウントし、ロータリーエンコーダ18aと
18bとの差を演算すると共に、前記差,ロータリーエン
コーダ20によって検出した押輪13の移動距離及び管Bに
於ける保持部材11の離隔距離のデータから管路Dの曲率
半径を演算する。
【0024】上記演算は次のようにして行われる。即
ち、単位推進長l(押輪13の移動距離),単位推進長l
に於ける棒状部材15aと15bの移動量の差Δl,単位推
進長l推進したときの曲線部の中心に対する角度Δθ,
単位推進長l推進したときの曲率半径r,敷設された管
路Dに於ける曲線部の曲率半径R,敷設された管路Dに
於ける曲線部の推進長L(曲線部に敷設された管Bの合
計長さ、或いは単位推進長l×推進回数nであって、巨
視的に円弧長となる),敷設された管路Dに於ける曲線
部を構成する中心角θ,管Bに於ける保持部材11の離隔
距離Sとすると、(但し、曲率半径r,Rは曲線部の中
心から該中心側に位置する保持部材11までの距離)単位
推進長毎に l/r=(Δl)/S r=S・l/(Δl) Δl=S・l/r Δθ= 180・l/R・π の各式が成立し、且つ曲線部を敷設終了したとき、敷設
された管路Dに於ける θ= 180・L/R・π L=n・l =π・R・θ/ 180 R=S・L/ΣΔl の各式が成立する。従って、ロータリーエンコーダ20に
よって単位推進長lを検出し、同時にロータリーエンコ
ーダ18a,18bによって棒状部材15a,15bの移動量の
差Δlを検出することで、単位推進長毎の曲率半径rを
計測することが可能であり、且つ1本の管Bに対する推
進を終了する毎に、管Bの長さに対応する推進長及びこ
の時の棒状部材15a,15bの移動量の差を記憶部21に記
憶させて、このデータを集積して演算することで、敷設
された管路Dに於ける曲線部の全体にわたる曲率半径
R,曲線部の長さLを演算することが可能である。また
ロータリーエンコーダ20を用いることなく、管Bの長さ
と推進された管Bの数から推進長Lを算出することも可
能であることは明らかである。
【0025】上記の如く管路を敷設するに際し、単位推
進長l毎にそのつど曲率半径rを計測し、この曲率半径
rと敷設線Eに設定された曲率半径Rを比較すること
で、現在敷設中の管路Dが敷設線Eと一致しているか否
かを判断することが可能となり、一致していない場合
に、掘進機Aのジャッキ3を操作してカッターヘッド2
のテールシールド1に対する屈曲角度を修正することが
可能となる。また直線状の管路を敷設する場合、演算部
23に於いて曲率半径が演算されたときには、敷設された
管路Dが何れかの方向に屈曲していることとなる。従っ
て、掘進機Aを屈曲方向に対し反対方向に屈曲させるよ
うにジャッキ3を操作することで直線状の管路Dを敷設
することが可能となる。
【0026】前述の実施例では、図5(a)に示す管B
を用いて敷設線Eに水平の曲線部が設定されている場合
について説明したが、敷設線Eが水平及び垂直方向の曲
線部を有する場合、即ち、敷設線Eが三次元的な曲線状
を有する場合には同図(b)に示すように4ヵ所に保持
部材11を設けた管Bを用いると共に前述と同様の工法を
採用することで、敷設線Eに沿った管路を敷設すること
が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
推進装置によれば、管の軸心を中心とした円周上であっ
て且つ水平軸及び/又は垂直軸に対称位置に設けた複数
の保持部に一端がテールシールドに固着された棒状部材
を保持し、掘進機及びこの掘進機に後続させた管を推進
させたときの棒状部材の移動量を検出すると共に、各棒
状部材の移動量の差を演算することで、敷設中の管路が
直線状であるか或いは曲線状であるかを判断することが
出来る。このため、上記演算結果に基づいて掘進機のテ
ールシールドに対するカッターヘッドの屈曲角度を修正
することで、現在敷設中の管路を予め設定された管路の
敷設線に沿って敷設することが出来る。更に、管に配置
された複数の棒状部材の移動量を個々に検出し、且つ個
々の棒状部材の移動量の差を演算すると共に、敷設され
ている管路の曲率半径を演算することが出来る等の特徴
を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】管を推進する工法を説明する平面図である。
【図2】予め設定された管路の敷設線の平面図である。
【図3】掘進機の一例を示す模式断面図である。
【図4】インジケーターの正面図である。
【図5】管に設けた保持部を説明する正面図である。
【図6】元押装置の側面図である。
【図7】元押装置の押輪部分の模式断面図である。
【図8】制御系のブロック図である。
【符号の説明】
Aは掘進機、Bは管、Cは元押装置、Dは敷設された管
路、Eは敷設線、Fは立坑、1はテールシールド、2は
カッターヘッド、3はジャッキ、4はロッド、5はイン
ジケーター、6はテレビカメラ、7はブラケット、8は
カッター、9はモーター、10は指標、11は保持部材、11
aは穴、12はベースフレーム、13は押輪、13aは通孔、
14はジャッキ、15,15a,15bは棒状部材、16は付勢シ
リンダー、16bはピストン、17,19はワイヤ、18,18
a,18b,20はロータリーエンコーダ、21は記憶部、22
はインターフェース、23は演算部、24はディスプレイで
ある。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状部材を固着する係止部を有するテー
    ルシールドと該テールシールドに屈曲手段を介して接続
    したカッターヘッドを有する掘進機と、軸心を中心とす
    る円周上の所定位置に棒状部材を保持する複数の保持部
    材を有する管と、所定位置に棒状部材を貫通させる複数
    の貫通孔を形成し且つ前記管の後端と当接して掘進機及
    び管を推進する押輪を有する元押装置と、前記管の保持
    部材に保持され且つ一端がテールシールドの係止部に固
    着されると共に他端が押輪の貫通孔を貫通して配置され
    た複数の棒状部材と、前記個々の棒状部材に対応して設
    けられ推進に伴う棒状部材の移動量を検出する複数の検
    出手段と、個々の検出手段によって検出した個々の棒状
    部材の移動量から管路の屈曲状態を演算する演算手段と
    を有することを特徴とした推進装置。
  2. 【請求項2】 前記棒状部材が適度な剛性を有し且つ長
    手方向に連結可能に構成されたものであることを特徴と
    した請求項1記載の推進装置。
  3. 【請求項3】 元押装置の押輪に形成した貫通孔に対応
    して該貫通孔に配置された棒状部材を一方向に付勢する
    付勢手段を設けたことを特徴とした請求項1記載の推進
    装置。
  4. 【請求項4】 元押装置に押輪の移動距離を検出する距
    離検出手段を設け、掘進機及び管の推進に伴って検出し
    た押輪の移動距離データを演算手段に伝達して敷設中の
    管路の屈曲状態を演算し得るように構成したことを特徴
    とした請求項1記載の推進装置。
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