JP3056356U - 製本用背表紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造コストが安く、また、熟練していなくても
きれいに製本を仕上げることができる。 【解決手段】粘着シート２が長方形状であって片面に粘
着剤が付着される。剥離シート３が粘着シート２の片面
の全体に剥離可能に張り付けられる。剥離シート３は第
１剥離部３ａと第２剥離部３ｂと第３剥離部３ｃとに分
離可能である。第１剥離部３ａは粘着シート２の３辺に
沿った長方形領域に張り付けられる。第２剥離部３ｂは
第１剥離部３ａに隣接して張り付けられる。第３剥離部
３ｃは第２剥離部３ｂに隣接して粘着シート２の３辺に
沿った長方形領域に張り付けられる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ハガキやカードなどを製本するための製本用背表紙に関する。

【０００２】

【従来の技術】

年賀状その他のハガキや名刺その他のカードなどを整理する場合、従来、透明 袋にハガキやカードなどを差し込んで整理するハガキファイルまたは名刺ホルダ ーが利用されている。また、書類を綴じて背表紙を付け、製本する技術がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のハガキファイルまたは名刺ホルダーは、製造コストが高 いという問題点があった。また、従来の製本技術では、熟練していないと、背表 紙を張り付ける際に、糊を付けた背表紙の端部が表紙や他のものに不用意に付着 して仕上がりを損ないやすいという問題点があった。

【０００４】 本考案は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、製造コストが 安く、また、熟練していなくてもきれいに製本を仕上げることができる製本用背 表紙を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る製本用背表紙は、粘着シートと剥離 シートとから成り；前記粘着シートは、長方形状であって片面に粘着剤が付着さ れ；前記剥離シートは、前記粘着シートの前記片面の全体に剥離可能に張り付け られ、第１剥離部と第２剥離部と第３剥離部とに分離可能であり、前記第１剥離 部は前記粘着シートの３辺に沿った長方形領域に張り付けられ、前記第２剥離部 は前記第１剥離部に隣接して前記粘着シートの対向する２辺に沿った長方形領域 に張り付けられ、前記第３剥離部は前記第１剥離部との間に前記第２剥離部を挟 み、前記第２剥離部に隣接して前記粘着シートの３辺に沿った長方形領域に張り 付けられていることを、特徴とする。なお、本明細書中で、「長方形」には正方 形を含む。

【０００６】 本考案に係る製本用背表紙を用いて製本するとき、まず、製本するハガキ等を 揃えて重ねる。次に、ハガキ等の厚さに幅が合うよう、必要に応じて粘着シート を第３剥離部とともに切る。第３剥離部を粘着シートから剥がす。第２剥離部を 剥がし、第３剥離部を剥したあとの粘着シートの３辺に沿った長方形領域に付け 替える。このとき、粘着シートの第１剥離部が張り付けられた辺と対向する辺に 、第２剥離部の辺を揃える。粘着シートの第１剥離部と第２剥離部との間に挟ま れた部分を、製本するハガキ等の背に張り付ける。ハガキ等の背に張り付けたな らば、第１剥離部および第２剥離部を粘着シートから剥がし、おもて表紙および 裏表紙に張り付ける。こうして、ハガキ等を製本することができる。

【０００７】 本考案に係る製本用背表紙は、粘着シートと剥離シートとから簡単に構成され るので、ハガキファイルまたは名刺ホルダーに比べて、かなり安いコストで製造 することができる。また、ハガキ等の厚さに応じて粘着シートを切り、背表紙の 幅を変えることができるので、ハガキ等の厚さにかかわらず製本することができ る。また、粘着シートをハガキ等の背に張り付ける際、粘着シートの端部を第１ 剥離部および第２剥離部で覆っておくことができるので、粘着シートの端部が表 紙や他のものに不用意に張り付くのを防止し、熟練していなくてもきれいに製本 を仕上げることができる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づき本考案の実施の形態について説明する。 図１は、本考案の実施の形態を示している。 製本用背表紙１は、粘着シート２と剥離シート３とから成っている。粘着シー ト２は、背表紙としての使用に耐える丈夫な紙、布または合成樹脂シートから成 る。粘着シート２は、長方形状であって片面に粘着剤が付着されている。

【０００９】 図１（Ａ）に示すように、剥離シート３は、粘着シート２の片面の全体に剥離 可能に張り付けられている。剥離シート３は、粘着シート２より周囲にそれぞれ ５ミリ程度の幅だけ大きい長方形状である。剥離シート３は、第１剥離部３ａと 第２剥離部３ｂと第３剥離部３ｃとに分離可能である。第１剥離部３ａは、粘着 シート２の１つの長辺２ａおよび２つの短辺２ｂ，２ｄに沿った長方形領域４ａ に張り付けられている。第２剥離部３ｂは、第１剥離部３ａに隣接して粘着シー ト２の対向する２つの短辺２ｂ，２ｄに沿った長方形領域４ｂに張り付けられて いる。寸法の一例を挙げれば、第１剥離部３ａの幅は２０ミリ、第２剥離部３ｂ の幅は１５ミリである。第３剥離部３ｃは、第１剥離部３ａとの間に第２剥離部 ３ｂを挟み、第２剥離部３ｂに隣接して粘着シート２の１つの長辺２ｃおよび２ つの短辺２ｂ，２ｄに沿った長方形領域４ｃに張り付けられている。

【００１０】 次に、作用について説明する。 製本用背表紙１を用いて、以下の手順でハガキを製本する。まず、製本の前に 、製本用背表紙１のほか、ハガキサイズのおもて表紙５ａおよび裏表紙５ｂ、ハ ガキサイズのメモ用紙（図示せず）、表題用シール（図示せず）、固定用ゴムバ ンド６を準備する。これらは、セットにして販売すると、製本に便利である。な お、製本は、年賀状その他のハガキ等のほか名刺その他のカードなども可能であ るが、ハガキを例に説明する。

【００１１】 （１）ハガキ７を揃えて重ね、厚さを測る。 初めに、製本するハガキ７ の全数について表・裏、向きを確認して揃え、重ねる。五十音順などの順番があ れば、順番に揃える。 製本頁に漏れのないことを確認した後、おもて表紙 ５ａ、裏表紙５ｂおよびメモ用紙でハガキ７を挟む。メモ用紙は、目次などに利 用するためのものである。これらハガキ７について、テーブルなどの硬く平坦な 面を利用して、製本したとき背になる面と底面になる面とを平らに整える。特に 、背になる面は、平らに揃っていることがポイントである。不揃いの場合、抜け 落ちるハガキ７が出るおそれがある。背になる面に凹んだ箇所がないか確認し、 凹んだ箇所があれば、そのハガキ７を背の方へ引き出して揃える。 固定用 ゴムバンド６をハガキ７に縦に掛け、揃えたハガキ７の崩れを防ぐ。なお、製本 するハガキ７が薄い場合には、洗濯ばさみを用いてハガキ７を押さえてもよい。 ハガキ７の厚さａ（図１（Ｅ）参照）を定規で測り、測定値をメモしてお く。

【００１２】 （２）背表紙をカットする（図１（Ｂ）参照）。メモした厚さの計測値ａに３ １ミリを加えた長さｂ（図１（Ａ）参照）を粘着シート２の長辺２ａから短辺２ ｂ，２ｃに沿って測り、その位置でカッターなどを用いて、長辺２ａと平行に粘 着シート２を第３剥離部３ｃとともにカットする。なお、３１ミリの値は、第１ 剥離部３ａおよび第２剥離部３ｂが張り付けられた粘着シート２の幅に粘着シー ト２の厚さとして１ミリを加えて決定した値であり、それらの幅や厚さの変更に 応じて適宜、変更される。こうして、製本するハガキ７の厚さに幅が合うように 、粘着シート２を第３剥離部３ｃとともに切ることができる。切り離した第３剥 離部３ｃおよび粘着シート２の端部は、捨ててよい。なお、粘着シート２および 第３剥離部３ｃを切るときには、テーブルなどがカッターで傷つかないよう、適 当な下敷きを敷いて、その上で作業することが望ましい。

【００１３】 （３）第３剥離部３ｃを剥がし、第２剥離部３ｂを付け替える（図１（Ｃ）， （Ｄ）参照）。 第１剥離部３ａおよび第２剥離部３ｂはそのままにして、 第３剥離部３ｃを粘着シート２から剥がす。 次に、第２剥離部３ｂを剥が し、第３剥離部３ｃを剥がしたあとの粘着シート２の３辺２ｂ，２ｄ，２ｅに沿 った長方形領域４ｄに付け替える。このとき、粘着シート２の第１剥離部３ａが 張り付けられた長辺２ａと対向する長辺２ｅに、第２剥離部３ｂの辺を正確に揃 えるよう注意する。また、第２剥離部３ｂの表裏を間違わないよう注意し、剥離 可能な面を粘着シート２に張り付ける。

【００１４】 （４）ハガキ７に背表紙を付ける（図１（Ｅ）参照）。 製本用背表紙１ は、両端に第１剥離部３ａおよび第２剥離部３ｂが付き、その間に挟まれた部分 は粘着シート２が露出している。まず、第１剥離部３ａの上にハガキ７のおもて 表紙５ａまたは裏表紙５ｂを乗せ、天地を合わせてハガキ７の背を粘着シート２ の露出した部分に当て、張り付ける。粘着シート２を背よりおもて表紙５ａまた は裏表紙５ｂから先に貼ると、背幅の調節ができなくなるので、背から先に貼る のがこつである。 張り付けた粘着シート２を掌で擦ってハガキ７の背に十 分に接着させるとともに、おもて表紙５ａおよび裏表紙５ｂとの稜線が明確にな るよう粘着シート２を折る。 粘着シート２をハガキ７の背に張り付けたな らば、第１剥離部３ａおよび第２剥離部３ｂを粘着シート２から剥がし、おもて 表紙５ａおよび裏表紙５ｂに張り付ける。 表題用シールを背表紙に張り付け 、固定用ゴムバンド６をハガキ７から外す。こうして、ハガキ７を製本すること ができる。

【００１５】 製本用背表紙１は、粘着シート２と剥離シート３とから簡単に構成されるので 、ハガキファイルまたは名刺ホルダーに比べて、かなり安いコストで製造するこ とができる。また、ハガキ７の厚さに応じて粘着シート２を切り、背表紙の幅を 変えることができるので、ハガキ７の厚さにかかわらず製本することができる。 また、粘着シート２をハガキ７の背に張り付ける際、粘着シート２の端部を第１ 剥離部３ａおよび第２剥離部３ｂで覆っておくことができるので、粘着シート２ の端部が表紙や他のものに不用意に張り付くのを防止し、熟練していなくてもき れいに製本を仕上げることができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案に係る製本用背表紙によれば、ハガキファイルまたは名刺ホルダーに比 べて、かなり安いコストで製造することができ、また、ハガキ等の厚さにかかわ らず製本することができ、熟練していなくてもきれいに製本を仕上げることがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態の製本用背表紙の（Ａ）正
面図、（Ｂ）カットした状態の背面図、（Ｃ）第３剥離
部を剥がした状態の背面図、（Ｄ）第２剥離部を付け替
えた状態の背面図、（Ｅ）ハガキの背に張り付ける状態
の斜視図である。

【符号の説明】

１ 製本用背表紙 ２ 粘着シート ３ 剥離シート ３ａ 第１剥離部 ３ｂ 第２剥離部 ３ｃ 第３剥離部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】粘着シートと剥離シートとから成り、 前記粘着シートは、長方形状であって片面に粘着剤が付
   着され、 前記剥離シートは、前記粘着シートの前記片面の全体に
   剥離可能に張り付けられ、第１剥離部と第２剥離部と第
   ３剥離部とに分離可能であり、前記第１剥離部は前記粘
   着シートの３辺に沿った長方形領域に張り付けられ、前
   記第２剥離部は前記第１剥離部に隣接して前記粘着シー
   トの対向する２辺に沿った長方形領域に張り付けられ、
   前記第３剥離部は前記第１剥離部との間に前記第２剥離
   部を挟み、前記第２剥離部に隣接して前記粘着シートの
   ３辺に沿った長方形領域に張り付けられていることを、
   特徴とする製本用背表紙。