JP3055793B2 - 非a非b型肝炎ウイルス融合ペプチドおよびその製法 - Google Patents

非a非b型肝炎ウイルス融合ペプチドおよびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、A型でもB型でもない血清型肝炎の原因ウ
イルス(非A非B型肝炎ウイルス)関連抗原の新規な融
合ペプチドおよびその製法並びにこれを用いた抗非A非
B型肝炎ウイルス抗体の測定方法に関する。
発明の背景および従来技術 ウイルス性肝炎にはA型肝炎(伝染性肝炎)とB型肝
炎(血清肝炎)の2種類があることは古くから知られて
いた。これは主として感染経路の相違に基づいたもの
で、A型肝炎は経口感染で流行を起こし、B型肝炎は主
として血液を介して伝播されるものであることが確認さ
れていた。これら二つの肝炎の起因ウイルスは既に分離
同定され、A型肝炎ウイルスは、ピコルナウイルスに属
する、直径27nmのRNAウイルスであり[Fineston,S.M.et
al.,Science 182 p1026(1973)]、一方B型肝炎ウイ
ルスは、ヘパドナウイルスに属する直径42nmのエンベロ
ープを持つDNAウイルスであることが突き止められた。
[Dane,O.S.,et al.,Lancet,I p695(1970)]また、現
在では、これらの肝炎ウイルスの免疫血清学的診断方法
が確立されるに至っている。
これら2つの肝炎ウイルスの確定診断方法が確立され
るに従い、このいずれにも属さない非A非B型肝炎の存
在が明らかになってきた[Prince,A.M.,et al.,Lancet.
I p241(1974)]。
輸血後肝炎は、B型肝炎ウイルス表面抗原(HBsAg)
のスクリーニング方法の導入により大幅に減少したがゼ
ロにはならず、しかも、発生した肝炎患者からは、A
型、B型肝炎の感染の証拠は得られなかった。このこと
から、この肝炎は一般に非A非B型肝炎と呼ばれてい
る。
この肝炎は、我国では散発性肝炎の約50%、輸血後肝
炎の90%以上にのぼり、更に慢性肝炎、肝硬変、肝癌の
50%以上が非A非B型肝炎に起因すると推定されてお
り、大きな社会問題となっている。
これとは別に、インド、ミャンマー、アフガニスタ
ン、または、北アフリカなどで経口感染で流行する、第
二のウイルス性非A非B型肝炎があることが明らかにな
った[Khuroo,M.S.Am.J.Med.,68 p818−824,(198
0)]。これは、一般には水系、または流行性非A非B
型肝炎と呼ばれている。我国では、この肝炎の流行は見
られていないが、渡航者の流行地からの肝炎の輸入は若
干見られるようである[福原ら、第25回日本肝臓学会総
会議演要旨集151頁(1989)]。
本発明は、上記で言う前者の、主に血液を介して感染
する血清型非A非B型肝炎ウイルスに関するものであ
り、本明細書中では、このウイルスを非A非B型肝炎ウ
イルスと言う。
この非A非B型肝炎についてはウイルス本体の分離同
定はされておらず、このため、この肝炎の治療法、予防
法は確立されていない。また、この肝炎の診断は除外診
断によるしかなかった。即ち、患者の血清について、診
断方法が確立されているA型、B型肝炎の検査を行い、
これらの肝炎であることを否定し、更に、全身感染の一
部の症状として肝炎症状を示す、ヘルペス、サイトメガ
ロ、エプスタインバーウイルス感染の可能性を否定し、
薬物性や、アルコール性肝炎、自己免疫性肝炎を否定し
て非A非B型肝炎として診断されていた。
この肝炎の原因ウイルスが感染性を持つことは、1978
年アメリカの研究グループにより、チンパンジーを用い
た感染実験で証明された[Tabor,E.,et al.,Lancet.I p
463(1978)]。しかし世界中の多くの努力にもかかわ
らず、10年以上経た今も、原因ウイルスの実態はわかっ
ていない。
最近になって米国のカイロン社が、非A非B型肝炎ウ
イルスのcDNAを捕らえたという報告があったが[Choo,Q
et al.,Science,244,P359−362(1989),Kuo,G.et a
l.,Science,244,p362−364(1989)、欧州公開特許公報
EP 318216 A]、ウイルスそのものの性状、ウイルス構
成蛋白の性状などはまだ一切明らかにされていない。
一般に、ウイルスの違いは、その免疫血清学的性状の
違い、分子遺伝子学的性状の違いにより診断方法がまっ
たく異なってくる。また、株の違いは、免疫血清学的性
状が一部異なるため同一の診断方法では株間の違いによ
り検出感度の違い、ワクチンでは免疫原性、感染防御能
の違いが出てくる。分子遺伝学的診断方法、たとえばDN
Aプローブ診断においては、プローブとウイルス核酸の
間のハイブリダイゼーションは核酸レベルでのホモロジ
ーが非常に高くないと実用的ではないことが一般に知ら
れている。すなわち、株間での核酸レベルでの差異によ
り、DNAのハイブリダイゼーションが起こらず、DNAプロ
ーブ診断が効果的にできないケースが考えられる。
血清型の肝炎として、よく知られ、既によく解析され
ているB型肝炎においては、欧米、東南アジア等の地域
ごとにメジャーなB型肝炎ウイルスのサブタイプ、すな
わちその地域に特徴的な流行株(サブタイプ)が存在す
ることが知られていることから、本発明の対象となる非
A非B型肝炎ウイルスにおいても地域に特有なウイルス
種、もしくはウイルス株等が存在することが考えられ
る。これまでに、非A非B型肝炎の抗体測定試薬として
は、カイロンーオルソ社によって開発された市販品(オ
ーソHCVAbELISAテスト)があり、これは非A非B型肝炎
ウイルスの特異的ペプチドをSOD(ヒトスーパーオキシ
ドデスムターゼ)との融合蛋白として酵母で発現させた
抗原を用いたものである。しかし、このキットでは日本
で流行している非A非B肝炎患者血清の全てを検出てき
ないことが報告されている(第26回日本肝臓学会総会,1
990年)。
この結果は、米国で流行している株と日本で流行して
いる株間の抗原性の違いを反映していると考えられる。
したがって、特定の地域、例えば特に日本で流行して
いる非A非B型肝炎ウイルスの診断方法、予防方法を確
立するには、日本でメジャーな非A非B型肝炎ウイルス
株を捕らえる必要がある。
発明の目的 このような状況のもとに、本発明者らは、非A非B型
肝炎の原因ウイルスもしくはそのウイルス遺伝子のクロ
ーニングを目的として研究を重ねた結果、肝炎患者血清
より非A非B型肝炎ウイルスの抗原ペプチド配列をコー
ドしている遺伝子をクローニングすることに成功した。
さらに、本発明者らは、このクローニングした2つの
異なる非A非B型肝炎ウイルス遺伝子断片を単一の読み
取りフレームになるよう融合させ、大腸菌における発現
を試みたところ、それぞれの遺伝子断片の抗原性を持っ
た非A非B型肝炎関連抗体と高い反応性を有する融合蛋
白を得ることに成功した。すなわち、本発明はこれらの
遺伝子断片とこれらから翻訳されるペプチド並びにその
利用法を提供するものである。
発明の構成および効果 本発明に使用する核酸断片をクローニングするに際し
ては、研究材料として非A非B型肝炎に感染した日本人
の肝臓、並びに非A非B型肝炎を感染させたチンパンジ
ーの肝臓を用い、mRNAを抽出しcDNAを合成して、その中
から、染色体DNAとのサブトラクションによるウイルス
特異的cDNAを選択してくることが考えられる。しかしな
がら、これに必要な良い実験材料を十分な量確保するこ
とはきわめて困難である。
もう一つの研究材料として非A非B型肝炎感染者ある
いは感染チンパンジーの血漿が考えられる。ヒトでは非
A非B型肝炎のキャリアーの存在が確認されており、輸
血において供血者のGPT血が高い程輸血後非A非B型肝
炎の発生頻度が高いことからGPT高値の血漿はキャリア
ーの頻度が高いと推定されている。そこで我々は比較的
多量に入手可能である、日本の献血者のGPT高値血漿を
プールし、研究材料とした。このほか、日本人の非A非
B型肝炎患者の血清を接種し非A非B型肝炎を発症させ
たチンパンジーの血漿も用いることができるが、現在で
はチンパンジーの入手性から多少問題が残る。
血漿中の非A非B型肝炎ウイルス濃度は先に述べたよ
うに102〜103程度しかないと推定されていることから、
ウイルス核酸の抽出およびcDNAの合成には1000倍程度ウ
イルスを濃縮する必要がある。しかしながら、ヒト血漿
は7%前後の蛋白溶液であり、ただ単に濃縮することは
不可能であり、除蛋白をしながらウイルスを濃縮する必
要がある。我々が用いたポリエチレングリコール(PE
G)などの沈澱剤による沈澱形成は、比較的簡便に行う
ことができ、大量の血漿の処理にも適しており、ウイル
スの失活も少ないマイルドな方法である。このほかに
は、超遠心によるペレッティング、硫安などの塩類の添
加による塩析、限外濾過、ゲルクロマトグラフィーなど
が用いられうる。
このように1000倍程度に濃縮した血漿をグアニジウム
チオシアネートで処理し、フェノール/クロロホルムで
抽出をおこない、エタノール沈澱により濃縮血漿中の全
核酸を精製する。次にDNA分解酵素で混入しているヒト
由来のDNAを分解し、フェノール/クロロホルム抽出と
エタノール沈澱によりRNAを精製する。
精製したRNAよりcDNAを合成し、λgt11ベクターに挿
入しcDNAライブラリーを作成する。
λファージを大腸菌に感染させ、細菌培養プレートに
まき、42℃で数時間培養する。その後ニトロセルロース
フィルター(NCフィルター)をかぶせ数時間培養し、NC
フィルターをはがしレプリカをとる。
このレプリカをブロッキング液で処理し、PBSなどで
洗浄した後イムノスクリーニングを行う。すなわち、レ
プリカを非A非B型肝炎回復期あるいは急性期のヒトま
たはチンパンジー血清と反応させ、PBSなどで洗浄後、
酵素標識抗ヒトIgGまたはIgMと反応させ、洗浄後、基質
溶液と反応させて発色させる。発色したプラークに対応
するファージを選び二次スクリーニングを行い、再現性
のあるクローンを得た。
これらのクローンをサブクローニングし、アガロース
ゲル電気泳動で0.44Kbp、の挿入断片(EC825)を確認し
た。EC825の塩基配列をジデオキシ法により決定した。
その結果、EC825の塩基配列は第1図に示される通りで
あり、EC825はC825(特願平1−238848号)の塩基配列
を含み、更に5′側に171bp伸長したクローンであるこ
とを確認した。一方、本発明者らは既に同様の方法で非
A非B型肝炎に特有な遺伝子断片(CH15)を得ている。
その塩基配列は第3図に示される通りであり、EC825と
はまったく異なる塩基配列であった。この塩基配列の違
いは両者が非A非B型肝炎ウイルスに特異的でありなが
ら、かつ、異なったエピトープを有することを意味す
る。
非A非B型肝炎患者血清の抗体の検出率をあげるため
にはいくつかの非A非B型肝炎ウイルスに特異的なペプ
チドを混合する方法が考えられるが、これらをそれぞれ
別々に形質転換体から製造・精製することはその作業量
の点でも問題が残る。
このような状況下において、本発明者らは非A非B型
肝炎ウイルスに特異的であり、かつ、異なったエピトー
プをもつ二つのペプチド(EC825,CH15)をコードする遺
伝子断片を単一の読み取りフレームになるよう融合さ
せ、これをβgalとの融合蛋白として大腸菌で発現させ
ることに成功した。本発明によるβgal−EC825−CH15融
合蛋白質はSDS−PAGE,ウエスタンブロットにより、両抗
原性を保持していることが証明され、非A非B型肝炎の
抗体測定試薬としてその検出率の向上が期待される。ま
た工業利用においても大きな効果を得ることができる。
本発明の遺伝子配列は、これを適当な他の発現系を用
いて発現させ、非A非B型肝炎ウイルスの抗体検査に使
用することができる。また、発現した蛋白を動物に免疫
して抗体を作らせ、これを用いて非A非B型肝炎感染患
者の肝組織中の非A非B型肝炎ウイルスを検出すること
も可能である。
さらに、本発明で得られた非A非B型肝炎ウイルス
は、感染予防のためのワクチンの作製に極めて有用であ
る。
また、遺伝子配列そのものは、非A非B型肝炎のDNA
プローブ診断キットの開発に極めて有用である。
このような、本発明の非A非B型肝炎ウイルス抗原ペ
プチドをコードする核酸断片、非A非B型肝炎ウイルス
抗原ペプチドおよびこれらを利用した非A非B型肝炎ウ
イルスの各種検出方法は、特に日本における非A非B型
肝炎ウイルスの検出において極めて有用であると考えら
れる。
以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説明する。
実施例 (1)GOT、GPT高値ヒトプール血漿の濃縮 日本赤十字社より供与された、HBs抗原陰性でGPT値10
0以上のヒトプール血漿(約8.2)を以下の方法で1000
倍に濃縮した。まず、ヒトプール血漿を粗遠心し、不溶
物を除去した。これに1/10量の5M塩化ナトリウム液、次
いで、1/10量の40%(W/W)ポリエチレングリコール液
(PEG6000、和光純薬社製、平均分子量7500)を4℃に
て攪拌しながら添加した。一時間静置したのち、7000回
転、20分間遠心分離して上清を除き、沈渣に元の血漿の
約1/20量のTNE液(10mM Tris−HCl、pH7.4、1mM EDTA、
140mM NaCl)を加え、再溶解した。この溶液を、蔗糖の
20%、15%、10%および5%TNE液を段階的に重層した
遠心管の頂部に重層し、4℃、80000×Gで、12時間超
遠心分離した。分離後、上清を除去し、沈渣を8mlのPBS
に溶解して、GOT、GPT高値ヒトプール血漿の1000倍濃縮
物とした。
(2)GOT、GPT高値ヒトプール血漿濃縮物からのRNAの
精製 まず、前記の1000倍濃縮血漿8mlに5倍量のグアニジ
ウムチオシアネート溶液(4Mグアニジウムチオシアネー
ト、40mM Tris−HCl pH7.6、10mM EDTA、0.1M 2−メル
カプトエタノール、2%ザルコシル)を加え、攪拌した
後フェノール/クロロホルム抽出し、グリコーゲンをキ
ャリアーとしてエタノール沈澱により濃縮血漿中の全核
酸を精製した。次に、この全核酸中に存在するヒト由来
のDNAを分解するために、2mMバナジルリボヌクレオチド
コンプレックス存在下、RNaseフリーDNase 1.15KU/ml
(ベーリンガー/マンハイム社製)、50mM Tris−HCl p
H7.4、1mM EDTA、10mM MgCl2の混液400μ中にて、37
℃、30分間処理した。その後、250mM EDTA液16μ、10
%SDS液8μを加え反応を停止し、フェノール/クロ
ロホルム抽出とエタノール沈澱によりRNAを精製した。
さらに、このRNA中に存在する多量のグリコーゲン及び
微量に存在すると思われる不純物を除くために、QIAGEN
pack−100(DIAGEN社製)を用いて精製操作を行った。
(3)cDNAライブラリーの構築 前記までの方法で精製したRNAすべてを、cDNA合成シ
ステムプラス(アマシャム社製)を用いてcDNA合成を行
った。次に、合成したcDNAをcDNAクローニングλgt11
(アマシャム社製)によりλgt11ベクターにクローニン
グした。in vitroパッケージングの結果、1.2×106プラ
ークフォオミングユニット(PEU)のライブラリーを得
た。
(4)非A非B型肝炎(NANBH)回復期及びキャリアー
期のチンパンジー血清によるNANBHウイルス関連クロー
ンのスクリーニング (A)大腸菌ライゼートの調製 cDNAライブラリーのスクリーニングに用いる一次抗体
はNANBH回復期及びキャリアー期のチンパンジー血漿で
あることから、高い非特異反応が予想された。そこで、
この非特異反応を抑えるためにスクリーニング用チンパ
ンジー血漿の吸収操作に用いる大腸菌Y1090のライゼー
トを調製した。即ち、単一コロニーからアンピシリン50
μg/mlを含むLB培地[1%Bacto−tryptone(ジフコ社
製)、0.5%Bacto−yeast extract(ジフコ社製)、1
%NaCl、pH7.5]中で37℃、一夜培養した大腸菌Y1090培
養液20mlを2のLB培地に加え、さらに37℃で一夜培養
した。この培養液を遠心管に移し、9000回転、10分間、
4℃で遠心分離し、上清を除去して沈渣を得た。この沈
渣1g当り、4mlのRIPA液(1%デオキシコール酸ナトリ
ウム、1%Triton X−100、0.3M NaCl、0.1%SDS、0.1M
Tris−HCl pH7.5、1mM PMSF)を加えて可溶化し、これ
をさらに9000回転、10分間、4℃で遠心分離してその上
清を大腸菌ライゼートとした。
(B).抗体スクリーニング用レプリカフィルターの作
製 GOT、GPT高値ヒトプール血漿濃縮物中のRNAより構築
したcDNAライブラリーから、一枚のLBプレート[1.5%A
gar(日水製薬社製)、1%Bacto−tryptone、0.5%Bac
to−yeast extract、1%NaCl pH7.5、50μg/mlアンピ
シリンの入った細菌培養用プレート(ヌンク社製;23cm
×23cm)]当り10000PFUのファージをとり、大腸菌Y109
0に37℃で15分間感染させて、Top Agar 40ml(0.7%Aga
r、1%Bacto−typtone、0.5%Bacto−yeast extract、
1%NaCl、pH7.5、50μg/mlアンピシリン)と共にま
き、42℃で4〜5時間培養した。その後、10mM IPTG
(シグマ社製)を染みこませたニトロセルロースフィル
ター(NCフィルター: S & S社製、Code BA85、23cm×2
3cm)をかぶせ、さらに37℃で培養を続けた。3時間後N
Cフィルターをプレートからはがし、PBSで洗い、Blocki
ng液(5%スキムミルク、0.05%NaN3を含むPBS溶液)
に浸し、4℃で一夜振とうした。
(C).抗体スクリーニング ブロッキング液中で一夜浸したレプリカフィルターを
PBSで洗浄後、PBSで10倍に希釈したNANBH回復期及びキ
ャリアー期のチンパンジープール血漿(スクリーニング
用血漿)[NANBH回復期及びキャリアー期のチンパンジ
ープール血漿をPBSで5倍希釈し、1/20量の大腸菌ライ
ゼートを加えて4℃で一夜非特異反応の吸収操作を行
い、さらにPBSで2倍希釈した。]に浸し、室温でしん
とうしながら反応させた。2時間後、PBS−T(0.05%T
ween20を含むPBS溶液)で、一回につき15分間、計3回
レプリカフィルターを洗浄の後、各々1000倍希釈したペ
ルオキシダーゼ標識抗ヒトIgGとIgMヤギ抗体(MBL社
製、Fab)の入ったインキュベーションバッファー(1
%牛血清アルブミンを含むPBS溶液)に浸し、37℃で振
とうしながら反応させた。1時間後、PBS−Tで一回に
つき15分間、計4回、その後PBSで5分間洗浄後、発色
液[0.02%DAB(シグマ社製)、0.1%NiCl2・6H2O、0.0
05%H2O2]に浸し発色させた。NCフィルター上で発色し
たプラークに対応するファージを選び、二次スクリーニ
ングを行った。即ち、一次スクリーニングで選択した各
ファージ200PFUを別々に挿入断片のないファージ200PFU
と共に大腸菌Y1090に感染させ、90mmシャーレ(ベクト
ンディッキンソン社製)のLBプレートにまき直し、レプ
リカフィルターを作製した。これらを上述の方法で抗体
スクリーニングし、NANBH回復期及びキャリアー期のチ
ンパンジー血漿と再現性よく反応するファージを1クロ
ーン得た。このファージDNAを精製[実験医学 臨時増
刊号、遺伝子工学総集編(11),P31−32(1987)参
照]し、制限酵素EcoR I(東洋紡社製)切断後pUC118ベ
クターのEcoR I部位に挿入し、サブクローニングを行っ
た[Douglas Hanahan,J.Mol.Biol.116,p557−580(198
3)参照]。このサブクローニングしたプラスミドpEC82
5をEcoR I切断後、電気泳動で2%アガロースゲルに展
開したところ、約0.44Kbpの挿入断片(EC825)が確認で
きた。
(5)EC825の核酸塩基配列とアミノ酸配列 (A)EC825クローンの塩基配列の決定 EC825の遺伝子断片の組み込んだプラスミドDNAを鋳型
とし、[α−32P]dCTP(800Ci/m mol)を反応に用い
た。Klenow fragmentによるポリラーゼ反応は宝酒造の7
DEAZAシーケンシングキットによって行った。8%のポ
リアクリルアミド−8Mウレアゲルを用いて、4時間1800
Vで電気泳動し16時間感光した。
(B)得られた塩基配列と予測されるアミノ酸配列 上記の結果得られた塩基配列とそれから予測されるア
ミノ酸配列の解読の結果をそれぞれ第1図、第2図に示
した。その結果、EC825はC825の全長を含み、更に5′
側に171塩基伸長したフラグメントであることが判明し
た。
(6)発現用プラスミドの構築 EC825とCH15の融合蛋白を大腸菌で発現させるための
プラスミドの構築を行った。まず、EC825遺伝子断片に
制限酵素認識部位、EcoR IとBamH Iを付与するためにPC
R(polymerase chain reaction)を行った。非A非B肝
炎患者プラズマ100μに5倍量のグアニジウムチオシ
アネート溶液(4Mグアニジウムチオシアネート、25mMク
エン酸ナトリウム、0.5%ザルコシル、0.1M 2−メルカ
プトエタノール)を加え、撹拌した後フェノール/クロ
ロホルム/イソアミルアルコール抽出し、グリコーゲン
をキャリアーとしてプロパノール沈澱によりプラズマ中
の全核酸を精製した。これを、50mM Tris−HCl pH8.3、
6mM MgCl2、40mM KCl、1mM DTT、1mM dNTPs、1.3KU/ml
RNasin、30mg/mlランダムプライマー、4KU/ml逆転写酵
素(BRL社製)の混液20μ中で、37℃、1時間30分間
反応させた。この反応液5μをとり10mM Tris−HCl p
H8.3、50mM KCl、1.5mM MgCl2、0.01%(w/v)ゼラチ
ン、100nM dNTPs、250nMプライマー(第5図にその塩基
配列を示す)20U/ml Taq polymeraseの混液50μ中
で、94℃;30秒、55℃;30秒、72℃;1分を1サイクルとし
て35サイクル反応させた(パーキン・エルマー・シータ
ス社製のサーマルサイクラーを使用)。PCRによって増
幅した遺伝子断片をフェノール/クロロホルムで抽出、
精製後、これを制限酵素EcoR IとBamH Iで切断し、各々
制限酵素切断部位を露出させた。同様の方法で、CH15遺
伝子断片の5′側にBamH I、3′側にSal Iの制限酵素
切断部位を付与した遺伝子断片を得た。一方、プラスミ
ドpUEX2(アマシャム社製)を制限酵素EcoR I及びSal I
で切断した後、フェノール/クロロホルムで抽出、精製
した。この様にして得られた上記の3つの遺伝子断片各
100ngをTリガーゼ反応液(66mM Tris−HClpH7.6,6.6mM
MgCl2,10mM DDT,1mM ATP)にてT4リガーゼ2単位を用
いて4℃、4時間反応させた。高木康敬偏著「遺伝子操
作実験法」第161頁に記載の方法に従い、この反応液で
大腸菌HB101を形質転換し、アンピシリ50μg/mlを含む
寒天培地を生育してくるコロニーから「代謝」第17巻、
第4「リパーゼ」p81−89(1980)に記載されている方
法に従ってプラスミドを調製した。その結果pUEX2のEco
R I−Sal I間にEC825とCH15の融合遺伝子が挿入された
プラスミドpUENS−35を得た(第6図参照)。
(7)大腸菌における融合蛋白EC825−CH15の発現 プラスミドpUENS−35をもつ大腸菌をLB培地10ml(0.5
%酵母抽出液、1%バクトトリプトン、0.5%NaCl)に
接種し、30℃で一晩培養したのちクレットメーターで濁
度を80に調製し、30℃、90分間培養した。
培養温度を42℃に上げ、更に2時間培養した後、遠心
して集菌した、1mM PMSFを含むTBST(50mM Tris−HCl p
H7.9,150mM NaCl,0.5%Tween 20)に菌体を懸濁し、こ
れにガラスビーズ1gを加え、4℃で15分間激しく撹拌す
ることによって菌体を破壊した。菌体破壊液とガラスビ
ーズを分離した後、遠心分離によって不溶画分を得た。
これを1mlのTE(50mMTris−HCl pH7.5,10mMEDTA)に懸
濁し、その懸濁液について下記のSDS−PAGE,ウエスタン
ブロット法で抗原産生の有無を調べた。サンプルを8%
SDS−ポリアクリルアミドゲルで電気泳動したのち0.25
%CBBで染色した。同様に電気泳動したサンプルを電気
的にニトロセルロースフィルターに移行し、そのフィル
ターを5%スキムミルムで1時間、室温で反応させ、非
A非B型肝炎患者血清と12時間反応させた。フィルター
をTBSTで洗浄後、抗ヒトIgGパーオキシダーゼ結合抗体
(バイオラド社製)と室温で1時間反応させた。TBSTで
洗浄後、過酸化水素とジアミノベンジジンで発色させ
た。その結果pUENS−35を持つ大腸菌抽出液サンプルで
は、分子量約120kと130Kダルトンの2本のブロードなバ
ンドが観察された。分子量130kのバンドは本発明のEC82
5−CH15融合遺伝子から推定される分子量とほぼ一致し
た。また、分子量120kのバンドはウエスタンブロットの
結果からEC825(あるいはC825)ペプチド部位が大腸菌
の蛋白分解酵素によって切断されたものであることが推
定された。
一方陰性対照である、EC825−CH15の融合遺伝子を含
まないpUEX2のみを持つ大腸菌抽出液サンプルには非A
非B型肝炎患者血清と反応するバンドは見られなかった
(第7図参照)。
(8)融合蛋白EC825−CH15を用いた非A非B型肝炎関
連抗体測定 前述した方法で発現誘導を行った菌体をリゾチーム1
%トリトンX100で破壊した後、遠心分離によりインクル
ージョンボディ3gを得た。これを100mlのバッファー(8
M尿素,20mM tris−HCl,300mM NaCl,2mM DTT)に懸濁
し、ポリトロンで破砕した後、更に室温で1時間攪はん
し、8000rpm,30分間の遠心により不溶画分を除去した。
遠心上清中の融合蛋白EC825−CH15をセファクリルS300
(5x100mm)によるゲル過で精製した後、常法により
タンニン酸で羊血球に固定しPHAを作製した。得られたP
HAを用いて非A非B型肝炎患者血清に含まれる特異抗体
を測定した。この結果、C100抗原(オーソHCV−Ab ELIS
Aテスト)、合成ペプチド(KCL抗体アッセイキット:特
願平2−162141号)およびEC825抗原(ELISA法)を用い
て測定した場合と比較したところ、上記の3つの測定法
において陰性で本発明のEC825−CH15にのみ陽性を示す
血清が42例中9例(21.4%)に認められた。この結果か
ら、2つのペプチドを融合蛋白にすることによって、新
たに非A非B型肝炎に特異的なエピトープが出現したも
のと考えらえた。すなわち、本発明の融合蛋白質EC825
−CH15は非A非B型肝炎関連抗体の検出率の向上に寄与
し、抗体測定抗原として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明でクローニングしたEC825の塩基配列
を示す。 第2図は、EC825から予測されるアミノ酸配列を示す。 第3図は、本発明における融合遺伝子の構築に用いたCH
15の塩基配列を示す。 第4図は、CH15から予測されるアミノ酸配列を示す。 第5図は、PCRに用いたプライマーの塩基配列を示す。 第6図は、プラスミドpUENS−35中の遺伝子の構造を示
す。 第7図は、SDS−PAGE及び、ウエスタンブロットの結果
を示した模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12P 21/02 C12R 1:19) 審査官 平田 和男 (56)参考文献 国際公開91/1376(WO,A1) 欧州公開318216(EP,A1) J.Exp.Med.,60(1990) p.167−177 Nucleic Acids Re s.,18(1990)p.2685−2689 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 C07K 14/085 G01N 33/569 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非A非B型肝炎ウイルスゲノム中にコード
    される下記のペプチドA及びBを含む融合ペプチド。
  2. 【請求項2】下記のアミノ酸配列からなる前記第(1)
    項記載の融合ペプチド。
  3. 【請求項3】前記請求項第(1)項又は第(2)項記載
    の融合ペプチドに、更にキャリア蛋白質が融合したこと
    を特徴とする融合ペプチド。
  4. 【請求項4】キャリア蛋白質がβ−galである請求項第
    (3)項記載の融合ペプチド。
  5. 【請求項5】非A非B型肝炎ウイルスcDNAの一部である
    下記の遺伝子断片A及びBを含む融合遺伝子断片を、適
    当な発現ベクターに組み込み、得られる組換えベクター
    により形質転換された細胞を培養し、前記請求項第
    (1)項ないし第(4)項記載のいずれかの融合ペプチ
    ドを発現させ、これを回収することを特徴とする融合ペ
    プチドの製法。
  6. 【請求項6】融合遺伝子断片が下記の塩基配列かならる
    前記請求項第(5)項記載の融合ペプチドの製法。
  7. 【請求項7】前記請求項第(1)項ないし第(4)項記
    載のいずれかのペプチドを抗原として用いることを特徴
    とする抗非A非B型肝炎ウイルス抗体の測定方法。
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