JP3055544B2 - 生体高分子中の重金属除去方法及び装置 - Google Patents

生体高分子中の重金属除去方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体高分子中の重
金属除去方法及び装置に係り、特に軟体動物である貝や
イカ等及び甲殻類更には魚類の水産生体高分子中に含ま
れる重金属を酸性溶液に溶出させ、これを電気化学的に
回収する生体高分子中の重金属除去方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】魚やイカ等の水産生物のえらや肝臓、腎
臓及び貝類のウロと呼ばれる中腸腺等のいわゆる生体高
分子中には、銀、銅、カドミウム、亜鉛等の重金属が濃
縮されて含まれていることがある。生体高分子中の重金
属の濃度は、生物の種類や体の器官、さらには季節、生
息地域によっても変わる。また、重金属の濃度は、一般
に温度の高い夏から秋にかけて高くなり、乾燥固体重量
lkg当たり50〜100mgないしそれ以上の量が含
まれることがあり、重金属の濃度が低下する低温期でも
数十mg含まれていることがある。
【0003】この為、重金属を含有する生体高分子は、
地中に埋めたり海洋投棄や焼却といった処分方法が採用
されているが、そのまま大量に廃棄すると有害廃棄物と
なって環境を汚染する恐れがある。従って、環境の汚染
防止の観点から、生体高分子から予め重金属を除去した
後に処分することが望ましい。更に、これらの生体高分
子にはタンパク質が高濃度で含まれているので、タンパ
ク質を変質させずに経済的な方法で、重金属の濃度を乾
燥固体重量lkg当たり5mg以下にできれば、肥料、
飼料原料に再利用することも可能となる。
【0004】このような背景から、これまでにも、北海
道立工業試験場を中心として、生物体に含まれる重金属
を硫酸溶液などに溶解、抽出し、抽出液に含まれる重金
属を電解除去する技術が開発されており、特願平6−2
34846号公報、特願平7−203036号公報等で
公表されている。そして、電解法による重金属の除去方
法によれば、これらの生体高分子中の重金属は99%以
上の高い除去率で除去されることが実証されているもの
の、許容値の5mg/乾燥固体重量1kg以下にするた
めの処理時間が、特願平6−234846号公報の場合
で数十時間以上と極めて長時間を要し、特願平7−20
3036号公報の場合でも24時間程度要してしまうと
いう問題がある。
【0005】ところで、電解法による重金属の除去を長
時間継続していると、重金属を含む析出物が電極面に過
度に堆積したり、生体高分子中のタンパク質等の付着に
より電極面が汚れて、重金属の析出効率が顕著に低下す
る現象が見られる。また、電極面に析出された重金属イ
オンが溶液中に再溶解したり又は電極面から剥落したり
する現象、或いは電極近傍まで接近した重金属イオンが
電極面に捕捉されないまま液中に再溶解したりする現象
が観測される。更に、アノード極の表面に、重金属を含
む粘着性のある析出物が付着する場合がある。そして、
これらのことが析出効率の低下を招き、処理時間を長く
する主たる要因になっている。
【0006】この対策として、重金属を含む析出物が電
極面に過度に堆積したり、電極面が汚れたりしたら、電
極面をブラシでブラッシングしたりスポンジで擦って電
極面を洗浄すると、析出効率を回復させることは可能で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実験室
規模の実験装置の場合には、電極面をブラシでブラッシ
ングしたりスポンジで擦って電極面を洗浄する洗浄方法
で析出効率を回復させることもできるが、大型の実プラ
ントは、表面積が1m2 以上の電極が数十枚組み込まれ
ており、重量がトンオーダーになるので、電解槽から電
極を取り出してブラッシングしたりスポンジで擦って電
極面を洗浄することは洗浄時間や労力等の点から現実的
に不可能である。
【0008】また、電極面をブラシでブラッシングした
りスポンジで擦ると、電極を傷つける恐れもある。本発
明は、このような事情に鑑みてなされたもので、生体高
分子中の重金属を酸性溶液に溶出させ、これを電解処理
で電極面に析出することにより生体高分子中の重金属を
除去するにあたり、電極に析出して析出効率を低下する
析出物等の電解阻害因子を容易且つ速やかに取り除いて
電解効率を高め、更には洗浄時間を大幅に短縮すること
のできる生体高分子中の重金属を除去する方法と装置を
提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、重金属を含む生体高分子を硫酸、塩酸から
選ばれた少なくとも1種を含む酸性溶液に接触させるこ
とにより、該酸性溶液中に前記生体高分子中の重金属
が、重金属イオン及び/又は生体高分子中の有機物と結
合した重金属イオンの形で溶出する溶出工程と、前記重
金属イオンが溶出した酸性溶液中に設けた電極同士の間
(アノード極とカソード極の間)に直流電圧を印加する
ことにより、前記酸性溶液中の重金属イオンを電極に析
出させる重金属析出工程と、塩化物水溶液中で前記電極
同士の間に印加する極性を前記重金属析出時とは逆にす
ることにより前記重金属イオンが析出した電極から重金
属イオンを除去する電極洗浄工程と、を備えたことを特
徴とする。
【0010】また、本発明は前記目的を達成するため
に、重金属を含む生体高分子を硫酸、塩酸から選ばれた
少なくとも1種を含む酸性溶液に接触させることによ
り、該酸性溶液中に前記生体高分子中の重金属が、重金
属イオン及び/又は生体高分子中の有機物と結合した重
金属イオンの形で溶出する溶出部を有する電解槽、該電
解槽内に設けられた電極同士の間(アノード極とカソー
ド極の間)に直流電圧を印加する電源部を備え、前記酸
性溶液中の重金属イオンを電極に析出させる重金属析出
手段と、前記電極同士の間に印加する極性を切り替える
切替器、前記電解槽に塩化物水溶液を供給・回収する貯
留槽を備え、前記塩化物水溶液中で前記電極同士の極性
を前記重金属析出時とは逆にすることにより前記重金属
イオンが析出した電極から重金属イオンを除去する電極
洗浄手段と、から成ることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、生体高分子中の重金属を
酸性溶液中に溶出させ、この酸性溶液中に設けた電極同
士の間に直流電圧を印加して酸性溶液中の重金属イオン
を電極に析出させる。次に、塩化物水溶液中で前記電極
同士の間に印加する電極の極性を重金属析出時とは逆に
することにより、析出した重金属イオンを電極から除去
するようにした。これにより、重金属の析出効率を簡単
に回復させることができ、且つ電極の洗浄時間を大幅に
短縮することができる。この場合、塩化物水溶液として
は、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモ
ニウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸塩、塩酸等或いは
こられの混合水溶液、更には海水をろ過して使用するこ
とができる。また、電極同士の極性の切り替えを交互に
繰り返す交番法で通電すると、重金属析出時の陽極側の
電極にも析出した析出物も除去することができる。
【0012】また、重金属が析出する電極の近傍に、径
が3mm以下の気泡、好ましくは1〜2mmの気泡を形
成するようにエアを曝気して電極近傍に液の流れを形成
すると、重金属イオンの濃度勾配を小さくすることがで
き、且つ電極面に接近した重金属イオンに電気泳動的な
動きをさせることができるので、重金属イオンを効率的
に電極に捕捉させることができる。気泡径が大きくなる
と、物理的な攪拌作用が強まり、電極面に析出した析出
物を剥離させるので好ましくない。また、電極洗浄時に
もエアを曝気すると電極からの重金属の除去が促進され
る。
【0013】さらに、重金属を含む生体高分子が、80
℃以上の温度で圧搾または圧縮混練して脱脂し、エチル
エーテル抽出粗脂肪分が乾燥固体重量当り15%以下に
すると、重金属析出処理時において酸性溶液中に重金属
が溶出され易くなるだけでなく、脂肪自体の酸性溶液中
への溶出量が減るので、脂肪の付着による電極の汚れを
防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って、本発明の
生体高分子中の重金属除去方法及び装置の好ましい実施
の形態について詳説する。先ず、本発明の生体高分子中
の重金属除去方法及び装置を構成する上で発明者が得た
知見を説明する。
【0015】水産物等の生体高分子中に含まれる重金属
には各種の形態が報告されている。例えばメタロチオネ
インは重金属濃縮タンパクであつて、カドミウムはシス
テイン残基間のイオウと結合してクラスター構造とな
り、タンパクの高次構造体を構成することが知られてい
る。また、脂肪中のカルボキシル基等にも重金属が結合
したり、アミノ酸の錯体の中に重金属が取り込まれたり
している。
【0016】重金属を含有する生体高分子を酸性溶液
(電解液)に浸すと、生体高分子中の重金属はイオンと
して溶出するものと、生体高分子中のたんぱく質等の有
機物と結合したままでゾル状物又はゲル状物として溶出
するものがある。重金属イオンが溶出した酸性溶液中に
設けた電極同士の間に直流電圧を印加して数十時間電気
分解を継続すると、陰極側の電極面には金属光沢を持っ
た黒褐色の皮膜の外側に粘性のあるゲル状物が付着して
くる。そして、このようなゲル状物の付着量が多くなる
と、同じ量の電流を流しても重金属の析出速度は著しく
低下し、電解法による重金属の除去性能が阻害される。
しかし、重金属イオンが析出する側の電極面近傍に液の
流れを形成してやると電極面へのゲル状物の付着が起こ
りにくくなり、その分、良好な析出効率が維持される。
【0017】ちなみに、重金属の析出効率が著しく低下
した時の電極面上の析出物及び付着物を分析すると、金
属の銅、カドミウムの他、鉄、亜鉛、マグネシウム等の
酸化物や、タンパク質を主とした有機物が50%以上も
含まれる場合があり、ゲル状物そのものからも重金属が
検出される。この実験結果から分かることは、酸性溶液
中には、裸の重金属イオンと、重金属と生体高分子中の
有機物とが結合して荷電を持った重金属イオンのゲル状
物とが混在すること、また、電極面近傍に液の流れを形
成しながら重金属イオンの析出を行うと、良好な析出効
率が維持されるが、液の流れを止めると析出効率がたち
まち減少してしまうことである。このことは、電極面近
傍に液の流れがない状態では、電極面若しくは電極面付
近にゲル状物の層が形成されるものを考えられ、このゲ
ル状物の層が重金属イオンの電極への接近を妨害してい
ることが推察される。但し、電極面に付着直後のゲル状
物は、付着力はまだ弱く、電極近傍に液の流れを形成し
てやることにより、流れの剪断力で容易に剥離させるこ
とが可能である。
【0018】そこで、電解処理によって発生するガスに
加えて、陰極側の電極付近に向かって弱くエアを曝気し
て、電極近傍における液の流れを形成して重金属イオン
の濃度勾配を小さくしたり、気泡でゲル状物の層を破壊
したりすることにより析出効率を向上させることがでぢ
きる。この場合、エアの他に窒素等の不活性ガスを使用
することができる。これにより、電極面への重金属の効
率的な析出を長時間継続させることができる。エアの曝
気により形成される気泡の径は3mm以下、好ましくは
1〜2mmがよい。この場合、電極付近を機械的に攪拌
して液の流れを形成することも考えられるが、前述した
ように機械による物理的な攪拌の場合には、ゲル状物の
層を破壊する他に電極に析出した析出物までも剥離させ
てしまい易いという弊害がある。これに対し、弱くエア
を曝気して形成した気泡の場合には電極から析出物を剥
離することなくゲル状物の層のみを効果的に破壊するこ
とができる。
【0019】また、電解法による重金属の除去を長時間
継続していると、析出物が電極面に過度に堆積して電解
阻害が発生する。この場合、電解槽内の液を塩化物水溶
液、例えば食塩水に替えて、電極同士の間に印加する電
極の極性を重金属処理時とは逆にして数ボルトの電圧を
かけると、重金属が析出した電極面に茶褐色の色がつ
き、次いで数分で黒色の膜が剥離し、電極が露出する。
これにより、重金属イオンの析出やゲル状物が付着した
電極を簡単且つ迅速に洗浄することができる。電極の洗
浄時に発生する茶褐色の色は塩素ガス又は次亜塩素酸が
生じたものであり、これによって電極に析出したゲル状
物の有機物が分解し、同時に重金属が電極面上から除か
れたものと思われる。このように電極同士の間に印加す
る極性を重金属析出時とは逆にする逆電解により電極洗
浄をした後で、電解槽内に再び重金属が溶出した酸性溶
液を供給し、電極同士の間に印加する極性を元に戻して
重金属析出操作を行うと、重金属の析出効率を元の良好
な状態に回復させることができる。
【0020】この電極洗浄操作は、電極同士の極性を逆
にした状態に維持する直流電解でもよいし、電極同士の
極性を交互に替える交番電解によっても行うことができ
る。重金属析出時における陽極側の電極にタンパク質や
脂肪が付着して汚れた場合には、直流電解よりも交番電
解の方が好ましい。電極洗浄操作に使用する塩化物水溶
液としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化アンモニウム、塩化カルシウム、次亜塩素酸塩、塩酸
等或いはこれらの混合水溶液を使用することができる。
特に食塩水溶液や、ろ過した海水をそのまま使用するこ
ともできる。塩化物水溶液として食塩水や海水を使うと
薬品代も安く、処理する生物体に混入しても無害である
ので、電解槽の洗浄等の操作も省略でき、処理操作上で
極めて好ましく、作業効率を高くすることができる。
【0021】電極洗浄操作後の塩化物水溶液は、静置し
ておくと、電極から剥離した重金属を含む固形物が自然
沈降するので、ろ過してろ液を繰り返し洗浄操作に使う
ことができる。なお、塩化物水溶液を貯留する貯留槽に
硫化ナトリウム等の硫化物添加手段を設けておくと、電
極から剥離して塩化物水溶液中に放出された重金属を硫
化物として沈殿させて直接回収することができるので、
後段の排水処理設備を簡略化することができる。
【0022】また、本発明では、生体高分子に含まれて
いる重金属を酸性溶液に溶出させ電解法により除去する
に当り、溶出処理の前処理として生体高分子中の脂肪分
を減らしておくことが有効である。また、脱脂と破砕を
同時に行うことで、または、脱脂・破砕・乾燥によって
タンパク質を変性させた生体高分子を、酸性溶液に浸し
て重金属を抽出すると更に良い結果を得ることができ
る。即ち、生体高分子を80℃以上の温度で圧搾または
圧縮混練して脱脂し、エチルエーテル抽出粗脂肪分を乾
燥固体重量当り15%以下にする工程、または、この脱
脂工程の後に生体高分子の含水率を15%以下、好まし
くは10%以下に乾燥する工程を設け、破砕、脱脂した
生体高分子を、硫酸、塩酸から選ばれた少なくとも1種
を含む酸性溶液に、生体高分子濃度が50重量%以下に
なるように懸濁せしめ、生体高分子中の重金属を酸性溶
液中に溶出させる。
【0023】脱脂の程度としては、ソックスレーの抽出
器を用いたエチルエーテルを溶媒にした油脂分の測定法
で15%以下に、ノルマルヘキサンを溶媒にした場合は
約22%以下にすれば、酸性溶液に対する脂肪分の溶出
を極力なくした状態で重金属の溶出を行うことができ
る。なお、生体高分子を重金属除去した後の用途によっ
ては脱脂の程度を変える必要がある。例えば、生体高分
子を保存して飼料等の原料にするには、保存中における
生体高分子の酸化を避けるために、エチルエーテルを溶
媒にした油脂分を10%以下にすることが好ましい。
【0024】図1は、生体高分子の原料から重金属を除
去して、重金属が低減された生体高分子粉末を得るまで
のプロセスの一例であり、生体高分子としてホタテ貝の
ウロ(中腸腺)を用いた場合である。通常、ホタテ貝の
ウロ1kgには、固形分0.25kg、Cd含有量70
〜140mg/乾燥固形重量kg、エチルエーテル抽出
による粗脂肪分17〜30%を含有し、その他は水分で
ある。
【0025】プロセスとしては、ホタテ貝のウロを高速
カッターで破砕してから温水中でボイルする。この時の
破砕は、3.2mmスクリーンを通過できる程度の粒度
まで破砕する。ボイル条件としては、例えば90℃で3
分間で行う。また、続いて、圧搾により脱脂し、粗脂肪
分を15%以下にし、その後、蒸気加熱しながら乾燥さ
せ、原料の乾燥粉末を調製する。圧搾時の圧搾スクリー
ンの目開きは1.5mm程度のものを使用し、圧搾温度
を90℃程度で行う。乾燥は、蒸気加熱しながら真空度
を720mmHg程度に減圧するとよい。
【0026】次に、得られた原料乾燥粉末中の重金属を
電解処理により除去する。即ち、原料乾燥粉末を硫酸、
塩酸のうちの少なくとも1種を含む酸性溶液中(酸濃度
は3%程度がよい)で所定時間電解処理して電極に重金
属を析出させることにより、酸性溶液中の重金属を除去
する。重金属が除去された酸性溶液を、ろ過、中和した
後、真空下で加熱乾燥する。これにより、電解法により
重金属が除去された生体高分子粉末を得ることができ
る。
【0027】図2は、本発明の生体高分子中の重金属除
去装置の装置構成を説明する説明図である。電解槽11
内には、対向した一対の隔壁12、12が設けられ、隔
壁12、12同士の内側にアノード極13とカソード極
14から成る電極13、14が設けられる。各電極1
3、14は電源切替器23を介して直流電源21に接続
される。電極13、14の下方には、空気を吹き出す多
数のノズルを有する空気配管16が配設され、ノズルか
らエアが電極13、14面に向かって曝気される。曝気
されたエアの動きに伴って、酸性溶液は隔壁12、12
の内側を上昇し隔壁12、12の外側を下降する循環流
を形成し、これにより電解槽11内の液の攪拌による均
一化と、電極13、14近傍に液の流れを発生させる2
つの作用を行う。空気配管16の下方には溶出部17
(電解槽11の底部領域)を有し、原料乾燥粉末は原料
供給配管25から電解槽11に供給され溶出部17にお
いて重金属イオンの溶出が行われる。一方、酸性溶液
は、弁19を開けて弁44を閉じた状態で供給ポンプ2
8を作動することにより、電解液貯留槽27から電解液
供給配管29を通り電解糟11内に供給される。電解槽
11内の溶出部17では、原料乾燥粉末が沈降しないよ
うに攪拌機15、15で常に攪拌され、これにより重金
属イオンが酸性溶液中に溶出され易くする。図2では、
電解槽11の下部に重金属の溶出部17を設けたが、重
金属の溶出部を別の槽として槽を設け、この槽と電解槽
11との間で酸性溶液を循環させるようにしてもよい。
【0028】酸性溶液中に溶出した重金属イオンは、電
解法により重金属イオンを陰極側の電極に析出させるこ
とにより酸性溶液中から除去される。この重金属析出時
の電解処理は、例えばカソード電流密度1.5A/dm
2 で5時間程度行う。電解処理終了後、弁45を閉じて
弁40を開いた状態でスラリーポンプ31を作動させる
ことにより、電解槽11内の酸性溶液はスラリー配管3
2を通って脱水機33に送られ、ここで固液分離され
る。脱水機33としては、多数の小孔が形成された無端
状ベルトを有する下側コンベア装置33Aと、小孔を有
しない無端状ベルトを有する上側コンベア装置33Bと
で、被脱水物をプレスする方式のものを使用することが
できる。そして、固形物が分離された酸性溶液は、戻り
配管34を通して電解液貯留槽27に戻され、再び電解
槽11に供給されて再利用される。一方、固形物(湿潤
な状態)は中和タンク35でアルカリにより中和された
後、真空乾燥機37で乾燥される。これにより、重金属
が5mg/乾燥固体重量1kg以下に低減された生体高
分子粉末、例えば飼料用として利用可能な製品が得られ
る。
【0029】電解槽11においてバッチ方式(回分式)
で原料乾燥粉末の電解処理を5〜6回程度処理したら、
電解槽11内の酸性溶液を全て脱水機33に送った後、
弁19を閉じて弁44を開けた状態で供給ポンプ28を
作動して、洗浄液貯留槽42内に貯留された塩化物水溶
液を電解液供給配管29を通して電解槽11内に供給す
る。そして、電源切替器23によって、直流電源から電
極同士の間に印加する極性を逆にする。即ち、重金属析
出時のカソード極をアノード極にして、重金属析出時の
1/10程度の電流を流して電極の洗浄を行う。このと
き空気配管16から曝気するエア量を最大にして電極1
3、14面を擦り上げる気泡の量を多くすると、電極1
3、14の洗浄効果を一層高めることができる。なお、
直流電源21の代わりに、電極13、14同士の間に交
流電源(図示せず)につないで交番電解を行っても電極
13、14の電解洗浄を行うことができる。特に、重金
属析出時のアノード極にも析出物や付着物が生じる場合
は、交番電解モードにするとカソード極とアノード極の
両方の洗浄を行うことができるので好ましい。また、電
極13、14に脂肪が付着している場合にも交番電解モ
ードは有効である。
【0030】電極洗浄操作により電極からの剥離物を含
有する塩化物水溶液は、弁40を閉じて弁45を開けた
状態でスラリ−ポンプ31を作動することにより、スラ
リー配管31を通って洗浄液貯留糟42に戻される。洗
浄液貯留槽42内では、剥離した固形物は槽底に沈降す
るので、ポンプ47でろ過器49に移送してろ過するこ
とにより回収する。また、ろ過液はポンプ51で洗浄液
貯槽42に戻されて再利用される。この場合、洗浄液貯
留槽42内に硫化物を添加する硫化物添加手段52を設
けて、硫化ナトリウム等の硫化物を添加すると、剥離し
た重金属イオンを硫化物の形にして沈殿させることがで
きる。これにより、塩化物水溶液中に放出された重金属
イオンを確実に回収することができる。
【0031】
【実施例】次に、図2で説明した本発明の生体高分子中
の重金属除去装置を使用してホタテ貝の生ウロから重金
属を除去した実施例を説明する。 (実施例1)実施例1では、重金属析出時の電解処理に
おいて、粗脂肪分の影響を確認した。
【0032】ホタテ貝の生ウロをボイル、破砕、脱脂、
乾燥して、タンパク質を変性し粗脂肪分が9.3%及び
15%の生体高分子の原料粉末を調製した。原料粉末3
40g(生ウロ換算1.8kg)と3%硫酸溶液150
0mlを電解槽11に供給し、電極の下方から気泡の径
が約2mmになるようにエアを曝気しながら、カソード
面積1dm2 、電流密度1.5A/dm2 の定電流電解
方式により重金属析出のための電解処理を行った。比較
として、電極の下方から気泡を曝気しない他は全て同じ
条件で電解処理を行った。電極の材質としはSUS31
6を使用した。
【0033】電解開始後1時間ごとに、電解槽から原料
粉末を採取して、乾燥固体当たりのカドミウム濃度を分
析した。この結果を、電解前の原料粉末の乾燥固体当た
りのカドミウム濃度と比較して減少状況を調べた。結果
を図3に示す。Run1は、粗脂肪分が9.3%の原料
粉末を電解処理したときのグラフで、3〜4時間で目標
の5mg/乾燥固体重量1kgとなった。Run2は、
粗脂肪分が15%の原料粉末を電解処理したときのグラ
フであり、5時間で目標の5mg/乾燥固体重量1kg
となった。このことは、原料粉末の粗脂肪分が多いほ
ど、電解処理時間がかかることを意味している。
【0034】また、図3には示さなかったが、エアを曝
気しない比較例の場合には、原料粉末の粗脂肪分を9.
3%にした場合でも目標の5mg/乾燥固体重量1kg
になるまでに15時間以上を要した。このことは、電極
に向けてエアを曝気して気泡を形成することにより、重
金属イオンの濃度勾配を小さくし、且つ電極面に付着或
いは電極近傍に形成されるゲル状物の層を効果的に破壊
して、重金属イオンが電極に析出し易くさせたためと推
定される。 (実施例2)実施例2では、重金属析出のための電解処
理を継続して行った時の、電極洗浄操作の効果を確認し
た。
【0035】重金属析出のための電解処理条件として
は、実施例1の結果から、エアを曝気した場合には、5
時間の電解処理で目標の5mg/乾燥固体重量1kgを
クリアできることが分かったので、電解槽で電解処理す
る1バッチ当たりの電解時間を5時間に設定した。そし
て、粗脂肪分が8〜13%の原料粉末340gをRun
1からRun25まで調製し、各原料粉末ごとに5時間
電解処理をRun1からRun25まで繰り返し行っ
た。尚、Run1からRun25における電解処理前の
原料粉末のカドミウムの濃度は、90〜150mg/乾
燥固体重量1kg程度である。
【0036】図4に、Run1からRun25までの結
果を示す。電解処理を繰り返すことにより、重金属の除
去性能が低下してRun5からRun7までは、電解後
のカドミウム濃度が目標値の5mg/乾燥固体重量1k
gを超えた。そこで、電解槽内の酸性溶液を3%食塩水
に入替えると共に、電極同士の間に印加する極性を重金
属析出時とは逆にし、電流値0.12A/dm2 で電極
洗浄操作のための逆電解を7分間行った。これにより、
電極洗浄操作後のRun8では、カドミウムの濃度を
2.8mg/乾燥固体重量1kgにまで低減し、重金属
の除去性能が回復した。
【0037】再び、電極洗浄操作の逆電解から重金属析
出のための電解処理に切り換えて電解処理を継続したと
ころ、Run8からRun13まで徐々に重金属の除去
性能が低下したので、Run13後に電極洗浄操作を再
度実施した。これにより、Run14ではカドミウムの
濃度を2.9mg/乾燥固体重量1kgにまで低減し、
重金属の除去性能が回復した。Run7及びRun13
後の逆電解は直流電解法により行った。
【0038】引き続き、電極洗浄操作の逆電解から重金
属析出のための電解処理に切り換えて電解処理を継続
し、Run18及びRun23後で電極洗浄操作を行っ
た。Run18及びRun23後の電極洗浄操作は、1
0秒ごとにアノード極とカソード極を切り替える交番電
解で行ったものであり、5分間の処理で電極面からの析
出物が除去され重金属の除去性能が回復した。また、S
US316電極面に発生する孔食等の局部溶解による損
耗は、直流電源で電極洗浄したときよりも著しく減少し
た。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の生体高分
子中の重金属除去方法及び装置によれば、電極に析出し
て析出効率を低下する析出物等の電解阻害因子を容易且
つ速やかに取り除いて電解効率を高めることができると
共に、電極に析出した析出物の除去を容易かつ迅速に行
うことができる。従って、良好な電解効率を長時間維持
することができると共に、生体高分子中の重金属を許容
レベルまで低減するのに要する電解処理時間を大幅に短
縮することのできる。
【0040】また、重金属が析出する電極に径が3mm
以下の気泡、好ましくは1〜2mmの気泡を形成するよ
うにエアを曝気し、電極近傍に液の流れを形成すると、
重金属イオンを効率良く電極に捕捉して析出させること
ができる。また、電極洗浄時にもエアを曝気すると電極
からの重金属の除去が促進される。
【図面の簡単な説明】
【図1】生体高分子の原料から重金属を除去して、重金
属が低減された生体高分子粉末を得るまでのプロセスの
一例を示したフロー図
【図2】本発明の生体高分子中の重金属除去装置の装置
構成を示した構成図
【図3】重金属析出時の電解処理において、粗脂肪分の
影響を確認するための試験結果を示した図
【図4】重金属析出のための電解処理を継続して行った
時の、電極洗浄操作の効果を確認するための試験結果を
示した図
【符号の説明】
11…電解槽 12…隔壁 13、14…電極 15…攪拌器 16…空気配管 17…溶出部 21…直流電源 23…電源切替器 25…原料供給配管 27…電解液貯留槽 28…供給ポンプ 31…スラリーポンプ 33…脱水機 35…中和タンク 37…真空乾燥機 42…洗浄液貯留槽 47…スラリーろ過機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B09B 5/00 ZAB C25C 1/12 C02F 1/461 1/16 A C25C 1/12 B 1/16 1/20 B09B 5/00 ZABE 1/20 C02F 1/46 101B (72)発明者 朝倉 宏之 東京都豊島区巣鴨2丁目4番13号 松本 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 河西 正隆 東京都豊島区北大塚1丁目13番2号 株 式会社日立プラント建設ソフト内 (56)参考文献 特開 平3−153892(JP,A) 特開 昭55−58385(JP,A) 特開 平9−299922(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 11/02 A23L 1/015 A23L 1/325 A23L 1/33 A23L 1/337 B09B 5/00 C02F 1/461 C25C 1/12 C25C 1/16 C25C 1/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重金属を含む生体高分子を硫酸、塩酸から
    選ばれた少なくとも1種を含む酸性溶液に接触させるこ
    とにより、該酸性溶液中に前記生体高分子中の重金属
    が、重金属イオン及び/又は生体高分子中の有機物と結
    合した重金属イオンの形で溶出する溶出工程と、 前記重金属イオンが溶出した酸性溶液中に設けた電極同
    士の間に直流電圧を印加することにより、前記酸性溶液
    中の重金属イオンを電極に析出させる重金属析出工程
    と、 塩化物水溶液中で前記電極同士の間に印加する極性を前
    記重金属析出時とは逆にすることにより前記重金属イオ
    ンが析出した電極から重金属イオンを除去する電極洗浄
    工程と、 を備えたことを特徴とする生体高分子中の重金属除去方
    法。
  2. 【請求項2】前記重金属析出工程及び/又は電極洗浄工
    程において、少なくとも前記重金属イオンが析出する電
    極に向けてエアを曝気することを特徴とする請求項1記
    載の生体高分子中の重金属除去方法。
  3. 【請求項3】前記エアにより形成される気泡は、径が3
    mm以下、好ましくは1〜2mmであることを特徴とす
    る請求項2記載の生体高分子中の重金属除去方法。
  4. 【請求項4】前記溶出工程の前処理として、前記重金属
    を含む生体高分子を、80℃以上の温度で圧搾または圧
    縮混練して脱脂処理を行い、該生体高分子のエチルエー
    テル抽出粗脂肪分が乾燥固体重量当り15%以下になる
    ようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載
    の生体高分子中の重金属除去方法。
  5. 【請求項5】重金属を含む生体高分子を硫酸、塩酸から
    選ばれた少なくとも1種を含む酸性溶液に接触させるこ
    とにより、該酸性溶液中に前記生体高分子中の重金属
    が、重金属イオン及び/又は生体高分子中の有機物と結
    合した重金属イオンの形で溶出する溶出部を有する電解
    槽、該電解槽内に設けられた電極同士の間に直流電圧を
    印加する電源部を備え、前記酸性溶液中の重金属イオン
    を電極に析出させる重金属析出手段と、 前記電極同士の間に印加する極性を切り替える切替器、
    前記電解槽に塩化物水溶液を供給・回収する貯留槽を備
    え、前記塩化物水溶液中で前記電極同士の極性を前記重
    金属析出時とは逆にすることにより前記重金属イオンが
    析出した電極から重金属イオンを除去する電極洗浄手段
    と、 から成ることを特徴とする生体高分子中の重金属除去装
    置。
  6. 【請求項6】少なくとも前記重金属イオンが析出する電
    極に向けてエアを曝気する曝気手段を設けたことを特徴
    とする請求項5記載の生体高分子中の重金属除去装置。
  7. 【請求項7】前記塩化物水溶液中に硫化物を添加する添
    加手段を設け、前記電極から放出された塩化物溶液中の
    重金属イオンを安定な硫化物として沈殿させることを特
    徴とする請求項5又は6記載の生体高分子中の重金属除
    去装置。
  8. 【請求項8】前記生体高分子を前記酸性溶液に溶出する
    前に、前記重金属を含む生体高分子を80℃以上の温度
    で圧搾または圧縮混練して脱脂処理を行い、該生体高分
    子のエチルエーテル抽出粗脂肪分が乾燥固体重量当り1
    5%以下になるようにしたことを特徴とする請求項5、
    6又は7に記載の生体高分子中の重金属除去装置。
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