JP3055273U - プローブ - Google Patents

プローブ

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JP3055273U
JP3055273U JP1998005093U JP509398U JP3055273U JP 3055273 U JP3055273 U JP 3055273U JP 1998005093 U JP1998005093 U JP 1998005093U JP 509398 U JP509398 U JP 509398U JP 3055273 U JP3055273 U JP 3055273U
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JP
Japan
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probe
tip
contact
tungsten
sheath
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Application number
JP1998005093U
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English (en)
Inventor
昌男 大久保
和正 大久保
浩 岩田
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Japan Electronic Materials Corp
Original Assignee
Japan Electronic Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーニングの回数が少なくてもよいプロー
ブとその製造方法とを提供することを目的としている。 【構成】 測定対象物であるLSIチップの電気的諸特
性の測定の際に、LSIチップの電極に接触させられる
プローブであって、タングステンからなる先端110を
導電性と耐酸化性とを有する金属との合金層210で覆
っている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、LSIチップ等の測定対象物の電気的諸特性の測定の際に、LSI チップの電極に接触させられるプローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプローブには、硬度が高く弾性の大きい金属、例えばタングステンや ベリリウム銅等が用いられる。特に、タングステンは、耐摩耗性に優れ、数十ミ クロンという微細な直径の細い線材も比較的安価に入手可能であるので、プロー ブの90%以上の原材料となっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、タングステンからなるプローブには、以下のような問題点があ る。 まず、表面が酸化されやすい点である。プローブの先端の接触部は、LSIチ ップ等の電極に数千回〜数十万回も接触させられるため、摩擦熱や接触抵抗によ る発熱により温度が上昇する。その結果、プローブの接触部は酸化するとともに 、LSIチップ等の電極に蒸着されているアルミニウムと化学反応を起こし、ア ルミニウム酸化物が付着することになる。また、最近、バーンインテストと称し てウエハの温度を80〜150℃に維持しながらテストを行うことが多くなって きた。このバーンインテストは、上述した傾向をより一層助長する。
【0004】 プローブの接触部の酸化やアルミニウム酸化物の付着は、電気抵抗の増大を招 来するため、正確なLSIチップの電気的諸特性の測定が不可能になる。
【0005】 また、プローブに用いられるタングステンの細線は、粉末冶金で形成されたタ ングステンインゴットを何回も繰り返して線引きすることで製造される。特に、 細くなってからは冷間での線引きが行われるので、タングステンの組織は細く引 き伸ばされて繊維状になっている。このようなタングステンの細線を用いて製造 されるプローブの接触部は、数十万回にもわたって電極に接触させられると、繊 維状組織に沿って割れてささくれ状態になることが多い。このささくれ状態にな った先端の接触部に電極に蒸着されたアルミニウム屑等が挟まってアルミニウム 酸化物となることもある。これも、接触抵抗の増大の原因である。
【0006】 このような、プローブは先端の接触部における接触抵抗の増大を未然に防止す るため、電極に数千回接触するごとにクリーニングを行う。すなわち、プローブ の接触部を研磨することで、接触部に付着したアルミニウム酸化物やアルミニウ ム屑等の接触抵抗の増大の原因となるものを取り除くのである。
【0007】 しかし、このクリーニングは、マニュアル作業となるため、全自動化されてい る電気的諸特性の測定作業の効率を高めるための阻害要因となっている。
【0008】 本考案は上記事情に鑑みて創案されたもので、クリーニングの回数が少なくて もよいプローブを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るプローブは、測定対象物の電気的諸特性の測定の際に、測定対象 物の電極に接触させられるプローブであって、タングステンからなる先端を導電 性と耐酸化性とを有する金属との合金層で覆っている。
【0010】
【考案の実施の形態】
図1は本考案の実施の形態に係るプローブの先端の接触部の概略的断面図、図 2は本考案の実施の形態に係るプローブを製造するための金型の概略的断面図斜 視図、図3は本考案の実施の形態に係るプローブの製造方法の工程を示す概略的 断面図、図4は本考案の実施の形態に係るプローブの製造方法に用いられる他の 金型の概略的斜視図、図5は本考案の他の実施の形態に係るプローブの製造方法 の工程を示す概略的断面図、図6は本考案のその他の実施の形態に係るプローブ の製造方法の工程を示す概略的斜視図である。
【0011】 本考案の実施の形態に係るプローブ100は、測定対象物であるLSIチップ の電気的諸特性の測定の際に、LSIチップの電極に接触させられるプローブで あって、タングステンからなる先端110を導電性と耐酸化性とを有する金属と の合金層210で覆っている。
【0012】 まず、プローブ100の先端110は、先鋭化されている。従って、この先端 110に被せられる鞘体200は、図1に示すように、断面視略コーン状に形成 されている。
【0013】 この鞘体200の製造方法としては、いくつかのものがあるが、例えば次のよ うなものがある。図2に示すように、金型300に形成された略円錐形のキャビ ティ310にスパッタや蒸着等の手法により鞘体200となる導電性を有する金 属膜320を被覆する。ここで、鞘体200となる金属膜320の厚さは、耐摩 耗性等を考慮すると数μm以上は必要である。また、導電性と耐酸化性とを有す る金属としては、例えばイリジウム、白金ロジウム或いはパラジウム合金等がよ い。
【0014】 次に、金型300のキャビティ310から金属膜320を取り外して鞘体20 0とし、この鞘体200をタングステンからなるプローブ100の先端110に 被せる(図3参照)。
【0015】 さらに、非酸化雰囲気中においてプローブ100を加熱し、鞘体200と先端 110との間に、鞘体200を構成する金属(例えば、イリジウム)とタングス テンとの合金からなる合金層210を形成する(図1参照)。
【0016】 この合金層210を形成することによって、プローブ200と鞘体200とは 一体化し、プローブ100の接触部120となる。
【0017】 また、鞘体200の他の製造方法としては、図4及び図5に示すようなものが ある。プラスチック等からなる円錐形状の金型350(図4参照)を形成し、こ の金型350の表面にスパッタや蒸着等の手法により鞘体200となる導電性を 有する金属膜360を被覆する(図5(A)参照)。ここで、金型350にテフ ロン等を使用すると、完成した鞘体200を取り除くのが、非常に容易である。
【0018】 図5(B)に示すように、金型350から前記金属膜360を取り外して完成 した鞘体200とした後は、上述したの同様に、プローブ100の先端110に 鞘体200を被せ、加熱することによってプローブ100と一体化し、接触部1 20とする。
【0019】 この場合の金型350は、高さ200μmで、底面の直径が100μmの円錐 形であり、数十個が枝部351にて横方向に連結されている。この金型350を 真空蒸着装置内にて先端(尖った側)からイリジウムを蒸着する。このようにし て形成された金属膜360を金型350から取り外して鞘体200とする。
【0020】 一方、プローブ100は、タングステンの細線を41mmの長さに切断し、一 方の先端110を苛性カリの3%溶液中において、40Vの交流電流を流すこと で電解研磨を行い、先鋭化する。
【0021】 先端110が先鋭化したプローブ100を純水で洗浄、乾燥させた後、前記鞘 体200を先端110に被せ、非酸化雰囲気中、例えばアルゴン気流中において YAGレーザを照射することで鞘体200を瞬時に加熱する。これで、鞘体20 0を構成するイリジウムとプローブ100を構成するタングステンとの合金層2 10が形成される。
【0022】 このようにして製造した、プローブ100を従来のプローブ、すなわちタング ステンからなり、接触部120に何らの処理も施していないプローブとの比較実 験を行った。
【0023】 この実験では、両プローブ100の先端の接触部120を2000メッシュの エメリペーパーで研磨し、表層を2μm除去した後、トーチバーナで接触部12 0を加熱することで酸化させた後の接触抵抗を測定することで行った。
【0024】 ここで、エメリペーパーでの研磨は、プローブ100の接触部120がLSI チップの電極に繰り返して接触することと同等であり、トーチバーナでの加熱は 、電極に接触することによる摩擦熱と同等である。
【0025】 従来のプローブ、すなわち先端の接触部がタングステンが露出したプローブで あると、その接触抵抗は8Ωであったが、本考案の実施の形態に係るプローブ1 00では1Ω以下であった。
【0026】 従って、この製造方法により製造されたプローブ100は、先端の接触部12 0が高い耐酸化性を有することが確認された。
【0027】 さらに、上述したような金型350等を使用しない方法もある。この方法は、 プローブ100の先端110に平坦面111を形成し(図6(A)参照)、この 平坦面111にレーザ等で小孔112を穿ち(図6(B)参照)、この小孔11 2に白金ロジウムの細線である小片250を挿入した(図6(C)参照)後に、 非酸化雰囲気中においてプローブ100を加熱する方法である。
【0028】 この場合には、直径が250μmで、長さが60mmのタングステンの細線の 先端を上記の方法と同様の方法で先鋭化したものの先端110を直径が90μm となるように切断し、研磨することによって平坦面111とする。
【0029】 この平坦面111の中心に、レーザによって直径60μm、深さ40μmの小 孔112を開設する。この小孔112に、直径50μm、長さ100μmの白金 ロジウムからなる小片250を挿入し、カーボン電極間に発生させたアークにて 加熱し、先端110にタングステンと白金ロジウムとの合金部260を形成する 。なお、この加熱は、アルゴン気流中にて行う。
【0030】 このようにして製造されたプローブ100に対して上述と同様の実験を行うと 、やはり接触抵抗は1Ω以下であることが確認された。この場合には、高い耐酸 化性のみならず、優れた導電性を有するものとすることができる。
【0031】 また、タングステンの細線に細い金箔を巻き付け、非酸化雰囲気中にて金をタ ングステンの組織中に拡散させることによっても同様の効果を得ることができる 。
【0032】
【考案の効果】
本考案に係るプローブは、測定対象物の電気的諸特性の測定の際に、測定対象 物の電極に接触させられるプローブであって、タングステンからなる先端を導電 性と耐酸化性とを有する金属との合金層で覆っている。
【0033】 このため、従来のプローブのように先端の接触部が酸化することなく、しかも 導電性を確保している。特に、実験の結果からも明らかなように、前記金属をイ リジウム、白金ロジウム又はパラジウム合金とした場合には、接触抵抗が従来の プローブの1/8以下となることが確認できた。従って、このプローブによる場 合には、クリーニング作業を従来のものより少なくしても従来のプローブと同等 の測定精度を得ることが可能となる。換言すれば、従来のプローブと同等のクリ ーニング作業を行ったとすれば、従来より測定精度を向上させることが可能とな るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係るプローブの先端の接
触部の概略的断面図である。
【図2】本考案の実施の形態に係るプローブを製造する
ための金型の概略的断面図斜視図である。
【図3】本考案の実施の形態に係るプローブの製造方法
の工程を示す概略的断面図である。
【図4】本考案の実施の形態に係るプローブの製造方法
に用いられる他の金型の概略的斜視図である。
【図5】本考案の他の実施の形態に係るプローブの製造
方法の工程を示す概略的断面図である。
【図6】本考案のその他の実施の形態に係るプローブの
製造方法の工程を示す概略的斜視図である。
【符号の説明】
100 プローブ 110 先端 200 鞘体 210 合金層

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物の電気的諸特性の測定の際
    に、測定対象物の電極に接触させられるプローブにおい
    て、タングステンからなる先端を導電性と耐酸化性とを
    有する金属との合金層で覆ったことを特徴とするプロー
    ブ。
  2. 【請求項2】 前記導電性と耐酸化性とを有する金属
    は、イリジウム、白金ロジウム又はパラジウム合金であ
    ることを特徴とする請求項1記載のプローブ。
JP1998005093U 1998-06-24 1998-06-24 プローブ Expired - Lifetime JP3055273U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005098895A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Kiyota Seisakusho:Kk プローブ針

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