JP3055098U - ゲーム機械の図柄表示用回転リール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットマシンやパチンコ台等のゲーム機械
において、遊戯者が、より興味深く遊戯に興じることが
できる一法を提供することにある。 【解決手段】 図柄２を立体印刷した帯状のビニルシー
ト６をリール１の周面１ａに貼り付ける。立体印刷で
は、表示しようとする図柄を立体印刷用の特殊カメラで
撮影し、撮影したフィルムに特殊な製版と高精度な印刷
を行ない、フィルムに対するプラスティックシートの貼
り合わせと、断面かまぼこ形のレンチキュラーレンズの
成形を同時に行う。リール周面１ａの図柄２が立体的に
見えて変化に富むので、平面的な視覚効果しか得られな
い印刷による図柄のリールの機械に比べて遊戯者の注目
を引くことができ、他の機種との峻別化を図ることがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、スロットマシンやパチンコ台等のゲーム機械における、コインや 出玉の配当を定める図柄を表示するための回転リールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４に例示する遊戯場のスロットマシン１０は、ケース１１の内部に同軸１ｂ の周りに回転する三つのリール１、１、１（以下、三つひとまとめにしていう時 はリール１とする）が並置されている。各リール１の周面１ａには、周に沿って 区分けされた領域の各々に、絵、文字、記号等の図柄２が印刷されており、その 一部がケース正面のガラス窓１２から見えるようになっている。このガラス窓１ ２の位置において、回転軸１ｂに平行に並ぶ三つの図柄２の並び方（組み合わせ ）によって、コインの配当が決められる。ケース１１の正面左下に、その配当表 １３が貼り付けられている。

【０００３】 ケース１１の正面中央の左側には操作レバー１４が設けられており、このレバ ー１４は、正面中央の右側のコイン投入口１５からコインを投入することにより 操作可能となり、手で押し下げると、前記三つのリール１が一斉に回転するよう になっている。

【０００４】 リール１の回転と停止は図５に示すようなステッピングモータＭと光センサＳ によって行われ、光センサＳは、発光素子２１と受光素子２２から成る。図柄２ の判別は、発光素子２１から投光された光Ｌがリール１上の図柄２を通過して受 光素子２２で受光された後、モータＭが停止するまでの角度、すなわち、ステッ ピングモータＭのパルス出力数により判別する。

【０００５】 前記ケース１１のガラス窓１２の手前には、各リール１に対応して停止ボタン １６が配設されており、その停止ボタン１６を手で押すと、対応する位置のリー ル１のステッピングモータＭにブレーキが掛かり、各リール１が個別に停止する ようになっている。

【０００６】 このようなスロットマシン１０で遊戯する際には、先ず、前記コイン投入口１ ５から（右手で）コインを投入して、前記レバー１４を（左）手で押し下げる。 そうすると、三つのリール１が一斉に回転する。

【０００７】 後は、各リール１について、その周面１ａの図柄２が配当に有利な並びになる ように、リール１の停止のタイミングを見計らって遊戯者が停止ボタン１６を押 して、各リール１を停止させる。

【０００８】 そして、各リール１が完全に停止した際の、窓１２から見えるリール１の図柄 ２の並び方（組み合わせ）により、それぞれの場合に応じたコインの配当が成さ れる。例えば、前記図５の一点鎖線で囲んだ枠内の中段の列のように、数字の「 ７」が三つ並んでいる、とか、上下の列の三つの絵柄の中には「チェリー（さく らんぼ）」の絵柄が一つづつ含まれている、とか、あるいは、上中下の枠の右上 から左下に至る対角線上には「チェリー」の絵柄が二つ含まれている、とかいっ た具合である。コインはケース下部の受け皿１７に排出される。

【０００９】 以上は、スロットマシン１０について説明したが、同様な図柄を表示する回転 リールは、パチンコ台においても用いられており、パチンコ台の場合には、スロ ットマシン１０における前記レバー操作の代わりに、パチンコ玉が所定の当たり 穴に入った場合に、そのリールが回転し、スロットマシン１０の場合と同様、リ ールが停止した際の周面の図柄の組み合わせに基づいて、所定量の出玉が得られ るようになっている。但し、パチンコ台におけるリールの停止は遊戯者の操作に よるものではなく、機械の動作による。

【００１０】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記のようなスロットマシン１０やパチンコ台等の射幸的ゲーム機 械による娯楽は、手軽に行えて、収入の足しにもなるので、好不況の影響を受け ず、不景気な状況下にあっても盛んである。

【００１１】 従って、遊戯業界や、その遊戯業界に機械を供給するゲーム機械の業界は、競 争が増す々激しくなっており、機械の動作形態や外観仕様について、遊戯者の射 幸心を増大させるような改良が次々と成されている。

【００１２】 そこで、この考案の課題は、上記のようなゲーム機械について、遊戯者が、よ り興味深く遊戯に興じることができる一法を提供することにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、この考案は、スロットマシンやパチンコ台等のゲ ーム機械における、コインや出玉の配当を定める図柄を表示するための回転リー ルであって、その周面に、前記図柄を立体印刷したシートを貼り付けたのである 。

【００１４】 このようにしたことにより、リール周面の図柄が立体的に見えて変化に富むの で、平面的な視覚効果しか得られない印刷による図柄のリールの機械に比べて遊 戯者の注目を引くことができ、他の機種との峻別化を図ることができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、図を参照して、この考案の実施の形態を説明する。この考案では、上記 したように、図柄を立体印刷したシートをリールの周面に貼り付けるのであるが 、この立体印刷は、表示しようとする図柄を立体印刷用の特殊カメラで撮影し、 図１（ａ）に示すように、撮影したフィルム３に特殊な製版と高精度な印刷を行 ない、フィルム３に対するプラスティックシート４の貼り合わせと、図のような 断面かまぼこ形のレンチキュラーレンズ５の成形を同時に行うのである。あるい は、予め作製したレンチキュラーレンズ５を、フィルム３の表面に接着剤で貼り あわせる場合もある。

【００１６】 以上のような立体印刷（レンチキュラーレンズ法）によると、前記レンチキュ ラーレンズ５の作用により、左右の目に異なる角度から立体情報が入るので、目 を左右に動かして見ると奥行き感のある三次元像を見ることができる。例えば、 図（ｂ）において、視点をＡ画面からＢ画面に移すと、Ａ画面からＢ画面に画像 が動いて見える。

【００１７】 この実施形態では、上記のようにして図柄２が立体印刷された帯状のビニルシ ート６（図２参照）を、図３に示すように、リール１の周面１ａに接着剤で接着 している。図柄２は従来の機種のリール１のものと同様に、リール１の周に沿っ て等分に分けられた複数の領域のそれぞれに描かれている。このようなリール１ を三つ、前記従来例の場合と同様、同一の回転軸上に並置して、ステッピングモ ータに接続する。他の機械仕様も従来例と同様である。

【００１８】 なお、機械仕様は異なるが、リール周面の図柄を立体印刷で形成することにつ いては、前記従来例でも述べたように、パチンコ台の回転リール式の機種にも適 用できる。

【００１９】

【考案の効果】

以上、説明したように、この考案によれば、回転リールの周面に、コインや出 玉の配当を定める図柄を立体印刷したシートを貼り付けたので、図柄が立体的に 見えて変化に富み、通常の平面的な視覚効果しか得ることのできない印刷による 図柄を配したものとの峻別化が図れ、機械の商品価値が高まるという効果がある 。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）に、立体印刷法を斜視図で示し、（ｂ）
に、その視覚効果の原理を斜視図で説明したもの

【図２】実施形態における立体印刷の図柄が施された帯
状シートを示す正面図

【図３】実施形態を示す斜視図

【図４】一般的なスロットマシンを示す斜視図

【図５】スロットマシンのリール部を示す模式斜視図

【符号の説明】

１ リール １ａ 周面 ２ 図柄 ３ フィルム ４ プラスティックシート ５ レンチキュラーレンズ ６ ビニルシート １０ スロットマシン １１ ケース １２ ガラス窓 １３ 配当表 １４ 操作レバー １５ コイン投入口 １６ 停止ボタン １７ 受け皿 ２１ 発光素子 ２２ 受光素子 Ｍ ステッピングモータ Ｓ 光センサ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スロットマシンやパチンコ台等のゲーム
   機械におけるコインや出玉の配当を定める図柄を表示す
   るための回転リールであって、 その周面に、前記図柄を立体印刷したシートを貼り付け
   たことを特徴とするゲーム機械の図柄表示用回転リー
   ル。