JP3054865B2 - 差込みフランジ用ガスケット - Google Patents

差込みフランジ用ガスケット

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JP3054865B2
JP3054865B2 JP10306875A JP30687598A JP3054865B2 JP 3054865 B2 JP3054865 B2 JP 3054865B2 JP 10306875 A JP10306875 A JP 10306875A JP 30687598 A JP30687598 A JP 30687598A JP 3054865 B2 JP3054865 B2 JP 3054865B2
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孝之 秋元
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、自動車
や二輪車などの排気管の差込みフランジを構成する内外
管の間に介在されて排気の漏洩防止といったシール性能
を発揮させるように使用される差込みフランジ用ガスケ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の差込みフランジ用ガスケ
ットとして、本願出願人の一方が提案した特開平7−1
13469号公報に記載されたものがある。図8のよう
に、このガスケットGでは、膨張黒鉛シートやセラミッ
ク繊維束などから選ばれるシート状の無機質材1とステ
ンレス線に代表される金属線をニット編みした補強材と
しての金属メッシュ材2とを一体成形することによって
リング状の基体10を構成し、その基体10の外周面
径方向外側に突出する環状突起3を一体に具備させてあ
る。また、基体10の軸方向の一端部と他端部とにそれ
ぞれテーパ面4,5を具備させてある。
【0003】図8で説明した構造のガスケットGは、基
体10に備わっている環状突起3の作用によって、ガス
ケットGの外周面に差込みフランジを形成する外管を軸
線方向から外嵌状に挿入する際の挿入荷重が比較的小さ
くて安定したものとなってそのような挿入作業を容易に
行えるという利点がある。また、図9に説明的に示した
ように、このガスケットGを内管100とその内管10
0の外側に嵌合させた外管200との間に介在させた状
態では、基体10の環状突起3の形成箇所が、内管10
0と外管200とによって強く挾圧されるようになって
安定した所定のシール性が確保される利点がある。
【0004】上記した構成の従来のガスケットGは、た
とえば、ガスケットGを外管200に組み入れ、次に、
排気管の継手部としての差込みフランジを構成する内管
100の外周面にその軸線方向から差し込んだ後、外管
200に巻き付けたクランプ(不図示)を締め付けるこ
とにより、内管100の膨出部110に外管200の先
端カール部210を接触(メタルタッチ)させて両管1
00,200を固定するといった形態で使用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の上記
ガスケットGでは、そのガスケットG自体や、内管10
0や外管200の仕上がり寸法によっては、内管100
への差し込みおよびガスケットGに対する外管200の
差し込み時の抵抗が大きくなり、手作業で内管100や
外管200に対する相対的な挿入作業が困難になること
が知見された。また、基体10の軸方向の両端部のそれ
ぞれにテーパ面4,5が形成されてこのガスケットGに
差し込みの方向性が付与されているため、そのガスケッ
トGの向きを前後逆向きにして内管100に挿入してし
まうといった誤装着の問題が拭いきれなかった。
【0006】本発明は以上の事情や問題に鑑みてなされ
たもので、シール性能として上記した従来のガスケット
と同等かそれ以上の性能を確保することができるもので
ありながら、内管や外管に対する相対的な挿入荷重が従
来のガスケットよりも小さくて済む差込みフランジ用ガ
スケットを提供することを目的とする。また、本発明
は、当該ガスケットが差し込みの方向性を持たないよう
にして前後逆向きの誤装着といった事態の生じる余地が
なくなる差込みフランジ用ガスケットを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る差込みフランジ用ガスケットは、無機
質材と金属メッシュ材とを一体成形してリング状の基体
を構成してなる差込みフランジ用ガスケットにおいて、
上記基体の内周面が、その周方向において、円弧面によ
って形成された少なくとも1つの円弧領域と、平面によ
って形成された少なくとも1つの平面領域とに区画さ
、基体の軸線から上記平面領域に至る長さが上記円弧
領域の半径よりも短く形成されている、というものであ
り、このガスケットにおいて、上記円弧領域の半径が、
当該ガスケットを外嵌状に差し込む相手方管材の外周半
径よりも長く、かつ、この基体の軸線から上記平面領域
に至る長さが、当該ガスケットを外嵌状に差し込む相手
方内側管材の外周半径よりも短くなっているものである
ことが望ましい。
【0008】このようなガスケットであると、相手方管
材の外側に基体を挿入するときに、その基体の内周面の
平面領域が主にその管材の外周面と擦れ合い、その円弧
領域は、その管材の外周面にはほとんど擦れ合わない
か、たとえ擦れたとしても軽く擦れ合うだけである。そ
のため、基体の内周面の全体が相手方管材の外周面と擦
れ合うようなガスケットに比べると、挿入に必要な荷
重、すなわち挿入荷重が小さくて済む。
【0009】上記基体の外周面の半径は、上記相手方管
材の外側に嵌合される外管の内周面の半径よりも短くな
っているものであってもよい。この場合、基体の外周面
の半径が、上記外管の内周面の半径よりもわずかに小さ
く設定されていることが望ましく、また、基体の外周面
が上記外管の内周面との重なり面として形成されている
ことが望ましい。このようなガスケットにおいては、上
記外管に組み入れるのに必要な挿入荷重が小さくて済
む。そして、外管に組み入れたガスケットを相手方管材
(たとえば内管)に挿入するときには、基体の円弧領域
に対応する部分が、平面領域に対応する部分よりも径内
方向に変形しやすい状態になっているので、基体の円弧
領域に対応する部分が挿入荷重を小さくすることに役立
つようになる。なお、外管の挿入荷重については実験値
を掲げて後述する。このようなガスケットは、冒頭で説
明したところの、自動車や二輪車などの排気管の差込み
フランジを構成する内外管の間に介在されて排気の漏洩
防止といったシール性能を発揮させるように使用される
差込みフランジ用ガスケットとして好適に使用すること
ができる。
【0010】本発明に係るガスケットにおいて、上記平
面領域及び上記円弧領域は、上記基体の内周面の周方向
の等角度おきの2箇所あるいは4箇所というように、基
体の内周面の周方向の複数箇所にそれぞれ設けられてい
ることが望ましい。このようなガスケットは、上記した
挿入荷重の軽減作用を顕著に発揮する。
【0011】本発明に係るガスケットは、上記平面領域
が、上記基体の軸線方向中間部に設けられ、その平面領
域の上記軸線方向両側では上記基体の内周面が円形にな
っているというものであっても、上記平面領域が、上記
基体の軸線方向全長に亘って設けられているものであっ
てもよい。挿入荷重の軽減作用については、前者が後者
よりも顕著に現れることが後述する実験によって確認さ
れている。
【0012】上記無機質材は、膨張黒鉛シート、マイカ
シート、セラミック繊維混抄品およびバーミキュライト
混抄品の中から選択されたものであり、金属メッシュ材
は金属線をニット編みしてなるものであることが望まし
い。
【0013】上記金属メッシュ材は、上記基体の軸線方
向中間部に配置されていることが、シール性能を高める
上で望ましい。
【0014】さらに、本発明に係るガスケットでは、上
記基体の軸線方向中央部を境にして左右対称形状になっ
ていることが望ましい。このようなガスケットは、差し
込みの方向性がないので、前後逆向きに挿入するといっ
た誤装着の問題を生じる余地がない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
もとづいて説明する。
【0016】図1は本発明の第1実施形態に係る差込み
フランジ用ガスケットGの正面図、図2は図1のII−
II線に沿う断面図である。
【0017】図1及び図2のガスケットGは、リング状
の基体10が、無機質材1とその無機質材1の層内に保
持された補強材としての金属メッシュ材2とを有する成
形体からなる。無機質材1には、膨張黒鉛シート、マイ
カシート、セラミック繊維混抄品およびバーミキュライ
ト混抄品の中から選択したものを用いることが可能であ
り、また、金属メッシュ材2にはステンレス線などの金
属線をニット編みしたものを用いることが可能である。
このガスケットGは、たとえば図4に示したシート状の
無機質材1で金属メッシュ材2をくるんだものを、図3
に示した内外一対の固定型6,7間に投入した後、それ
らの固定型6、7間に可動型8を押し込むといったプレ
ス成形による一体成形で製作される。なお、内側の固定
型6は、離型可能なように上型6aと下型6bとに分割
されている。
【0018】図1のように、基体10の内周面9は、そ
の周方向において、円弧面によって形成された4つの円
弧領域9aと、平面によって形成された4つの平面領域
9bとに区画されている。この実施形態において、平面
領域9b及び円弧領域9aは、基体10の内周面9の周
方向の等角度おき(90°おき)の4箇所にそれぞれ設
けられている。したがって、2つずつの平面領域9bや
円弧領域9aが、基体10の軸線を挟んで相対峙した状
態になっている。また、図2で判るように、4つの平面
領域9b…は、基体10の軸線方向中間部に設けられて
おり、それらの平面領域9b…の上記軸線方向両側で
は、基体10の内周面が円形でかつ同一長さになってい
る。図1及び図2では、基体10の軸線に符号O−O
を、平面領域9b…の両側の内周面に符号9cをそれぞ
れ付してある。
【0019】図5は本発明の第2実施形態に係る差込み
フランジ用ガスケットGの正面図、図6は図5のVI
VI線に沿う断面図である。この第2実施形態において
は、上記平面領域9bが、基体10の軸線方向全長に亘
って設けられていて、その平面領域9bの両側には、図
1及び図2に符号9cで示した円形の内周面が存在しな
い、という点だけが上記した第1実施形態に係るガスケ
ットGと相違している。したがって、図5及び図6にお
いては、図1及び図2で説明した部分と同一又は相応す
る部分にそれらと同一符号を付すことによって詳細な説
明を省略する。
【0020】上記した第1実施形態及び第2実施形態の
各ガスケットGは、基体10の軸線方向中央部を境にし
て左右対称形状になっている。したがって、これらのガ
スケットGをその相手方管材(後述する)に挿入すると
きには、差し込み方向の方向性がなく、一端部及び他端
部のどちら側を前にして挿入しても、挿入後には同じ状
態になる。
【0021】図7に排気管の継手部としての差込みフラ
ンジに図1及び図2や図5及び図6で説明したガスケッ
トGを用いた事例を説明的に示している。図7(a)
(b)に示した継手部の外管200は、ガスケット装着
部に対応する一端開口部がほゞガスケットGの厚さ分に
対応した径大な筒状のシール部230を形成していると
共に、そのシール部230に連続してそのシール部23
0から遠ざかるほど径小になるように縮径したテーパ部
220を有している。図7(a)のように、相手方管材
としての内管100とその内管100の外側に嵌合させ
た外管200との間にガスケットGを介在させた初期状
態では、ガスケットGの平面領域9bが内管100の外
周面に抱き付いており、ガスケットGの円弧領域9aと
内管100の外周面、並びに、ガスケットGの外周面と
外管200の内周面とは、わずかな隙間(クリアラン
ス)を隔てているか、あるいは、力の加わらない状態で
接触しているかのいずれかである。このような初期状態
から外管200に巻き付けたクランプ(不図示)を締め
付けることにより、同図(b)のように内管100の膨
出部110に外管200の先端カール部210を接触
(メタルタッチ)させて両管100,200を固定する
と、内管100の膨出部110側に位置する基体10の
内周面がその膨出部110に当接してシール作用を発揮
すると同時に、基体の反対側の外周端部が外管200の
テーパ部220に当接してシール作用を発揮する。ま
た、基体10が内管100と外管200とによって径方
向に強く挾圧されるので、基体10の内周面9を形成し
ている4つの円弧領域9aと4つの平面領域9bとが内
管100の外周面に強く当接し、同時に基体10の外周
面が、外管200の内周面との重なり面12として外管
200の内周面に強く当接して、ガスケットGの介在箇
所での内管100と外管200との間のシール性能が安
定したものになる。
【0022】ガスケットGを内管100と外管200と
の間に介在させる作業はたとえば次の手順で行われる。
すなわち、内管100の外周面にガスケットGをその軸
線方向から差し込み、次にそのガスケットGの外側に外
管200をその軸線方向から差し込む。この場合、ガス
ケットGは上記したように差し込み方向の方向性を持た
ないので、軸方向の一端部及び他端部のどちら側を前に
して挿入しても、挿入後には同じ状態になり、誤装着と
いう問題を生じる余地はない。上記手順を行った後、外
管200に巻き付けたクランプ(不図示)を締め付ける
ことにより、内管100の膨出部110に外管200の
先端カール部210を接触(メタルタッチ)させること
によって、両管100,200が固定される。
【0023】図2及び図6には、基体10の内周面9に
区画形成されている円弧領域9aの直径を符号D1で、
基体10の軸線からその内周面9に区画形成されている
平面領域9bに至る長さを符号Lで、基体10の外周面
の直径を符号D2で、それぞれ表してある。そして、図
1及び図2や図5及び図6で説明したガスケットGにお
いて、円弧領域9aの半径(D1/2)は、当該ガスケ
ットGを外嵌状に差し込む上記内管100の外周半径R
1と同等かそれよりも少し大きい(長い)。また、基体
10の軸線から平面領域9bに至る長さLは、内管10
0の外周半径R1よりも少し小さい(短い)。一方、基
体10の外周面(重なり面12)の半径(D2/2)は
外管200の内径R2と同等かそれよりも少し短い。し
たがって次の(1)(2)(3)の関係が成立してい
る。
【0024】 (D1/2)R1 ………(1) L<R1 ………(2) R1<(D2/2)<R2) ………(3)
【0025】上記ガスケットGは、内管100の外側に
基体10を挿入するときに、その基体10の内周面9の
平面領域9bが主にその内管100の外周面と擦れ合
い、その円弧領域9aは内管100の外周面にはほとん
ど擦れ合わないか、たとえ擦れたとしても軽く擦れ合う
だけである。そのため、内管100に対する挿入荷重は
きわめて小さい。したがって、外管200に挿入された
ガスケットGにおいては、基体10の上記円弧領域9a
に対応する部分が、平面領域9bに対応する部分よりも
径内方向に変形しやすい状態になっている。言い換える
と、上記(1)(2)の関係が成立しているため、理論
的には、基体10の上記円弧領域9aに対応する部分と
内管100の外周面との間には、微細隙間δ(δ=(D
1/2)−R1)が形成されるか、あるいは押圧力を発
生しない状態で基体10の円弧領域9aと内管100の
外周面とが接触した状態になるので、基体10の上記円
弧領域9aに対応する部分が、平面領域9bに対応する
部分よりも径内方向に変形しやすい状態になっている。
そのため、基体10の上記平面領域9bが内管100の
外周面により外側へ押されて少し拡径しているとして
も、別の管材である外管200を、内管100に挿入さ
れたガスケットGの外側に挿入するときには、基体10
の円弧領域9aに対応する部分が挿入荷重を小さくする
ことに役立つようになる。
【0026】
【実施例】次に、図8で説明した従来のガスケットGを
従来品とし、図1及び図2で説明したガスケットGを発
明品1とし、図5及び図6で説明したガスケットGを発
明品2として、挿入荷重やそれらのガスケットGを用い
たシール部のシール性能を評価するために行った試験方
法及び試験結果を説明する。
【0027】<試験方法> 従来品、発明品1、発明品2の各ガスケットについて、
内管の外側にそのガスケットを差し込んだ後、さらにそ
のガスケットの外側に外管を差し込むことによってガス
ケットを内管と外管との隙間に介在させた。このとき
に、ガスケットの外側に外管を差し込むときの挿入荷重
を調査した。また、外管に巻き付けたクランプを締め付
けることにより、図7又は図9に示した内管の膨出部1
10に外管の先端カール部210を接触(メタルタッ
チ)させ、その状態でのシール性能を調査した。
【0028】従来品、発明品1、発明品2の各ガスケッ
トについての各部の寸法は表1の通りである。
【0029】
【表1】
【0030】表1より、従来品、発明品1、発明品2の
各ガスケットについては、内周面直径、外周面直径、軸
長を同一とみなすことができる。なお、表1中の符号は
図2、図6、図8中の符号に対応している。
【0031】また、各ガスケットを形成している無機質
材や金属メッシュ材の材質は表2の通りである。
【0032】
【表2】
【0033】挿入荷重については、外管を差し込む途中
で、図7及び図9に示した内管の膨出部110と外管の
先端カール部210との間隔Aが2.5mm以上である
ときの挿入荷重と、その間隔Aが2.5mm以下になっ
たときの挿入荷重とを調査した。なお、挿入荷重が8k
gf以下ならば、手作業による挿入が可能である。
【0034】シール性能については、外管に巻き付けた
クランプを締め付けて内管の膨出部110に外管の先端
カール部210をメタルタッチさせた状態での漏洩量を
調査した。なお、試験流体としては0.3Kgf/cm
2 の圧縮空気を使用した。
【0035】<試験結果>
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】表3,4,5中において、最大隙間とは、
製作上の許容範囲内において、内管外周面の直径が最
小、外管内周面の直径が最大となる場合であり、最小隙
間とは、製作上の許容範囲内において、内管外周面の直
径が最大、外管内周面の直径が最小となる場合であり、
標準隙間とは、内管外周面の直径と外管内周面の直径と
が基準設計値になっている場合である。また、表3中に
おいて、「メタルタッチしない」とは、ガスケットが変
形して内管の膨出部110と外管の先端カール部210
との隙間にそのガスケットが噛み込んでメタルタッチ状
態にならなかったことを意味している。
【0039】表3,4,5において、最小隙間での挿入
荷重は、A=2.5mm以上で発明品1及び発明品2に
比べて従来品は極端に大きな値を示している。したがっ
て、発明品1及び発明品2は、従来品に比べて挿入荷重
が小さくて済むことが判る。また、A=2.5mm以下
では従来品はメタルタッチしないため、使用不可能であ
るのに対し、発明品1及び発明品2は比較的大きな挿入
荷重が必要になるものの、使用可能であることが判る。
【0040】シール性能について、発明品1及び発明品
2、特に発明品2は、従来品に比べて高いシール性能を
発揮していることが判る。
【0041】また、発明品1及び発明品2は、内管及び
外管の寸法のばらつきに対して、挿入荷重がそれほど大
きくばらつくことがなく、比較的安定していることが判
る。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来品
に比べ、挿入荷重が小さくて済み、しかも、シール性能
に関して遜色のない差込みフランジ用ガスケットを提供
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による差込みフランジ用
ガスケットの正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】上記ガスケットの成形方法を示した説明図であ
る。
【図4】成形前の無機質材と金属メッシュ材とを示す概
略斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態による差込みフランジ用
ガスケットの正面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】(a)は差込みフランジへの本発明のガスケッ
トの初期装着状態を示した説明図である。(b)は
(a)の初期装着状態から外管をクランプで締め付けた
状態を示した説明図である。
【図8】従来の差込みフランジ用ガスケットの縦断面図
である。
【図9】差込みフランジへの従来のガスケットの装着状
態を示した説明図である。
【符号の説明】
G ガスケット 1 無機質材 2 金属メッシュ材 9a 円弧領域 9b 平面領域 9c 平面領域の両側の内周面 10 基体 12 重なり面 100 内管(相手方管材) 200 外管 D1 円弧領域の直径 D2 基体の外周面の直径 L 基体の軸線から平面領域に至る長さ
フロントページの続き (72)発明者 三吉 猛 兵庫県三田市下内神字打場541番地の1 日本ピラー工業株式会社三田工場内 (56)参考文献 特開 平7−113469(JP,A) 特開 昭50−140752(JP,A) 実開 昭59−100161(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/00 - 15/14 F16L 21/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質材と金属メッシュ材とを一体成形
    してリング状の基体を構成してなる差込みフランジ用ガ
    スケットにおいて、上記基体の内周面が、その周方向に
    おいて、円弧面によって形成された少なくとも1つの円
    弧領域と、平面によって形成された少なくとも1つの平
    面領域とに区画され、基体の軸線から上記平面領域に至
    る長さが上記円弧領域の半径よりも短く形成されている
    ことを特徴とする差込みフランジ用ガスケット。
  2. 【請求項2】 上記円弧領域の半径が、当該ガスケット
    を外嵌状に差し込む相手方管材の外周面の半径よりも長
    く、かつ、この基体の軸線から上記平面領域に至る長さ
    が、上記相手方管材の外周半径よりも短くなっている請
    求項1に記載した差込みフランジ用ガスケット。
  3. 【請求項3】 上記基体の外周面の半径が、上記相手方
    管材の外側に嵌合される外管の内周面の半径よりも短く
    なっている請求項2に記載した差込みフランジ用ガスケ
    ット。
  4. 【請求項4】 上記平面領域及び上記円弧領域は、上記
    基体の内周面の周方向の等角度おきの複数箇所にそれぞ
    れ設けられている請求項2又は請求項3に記載した差込
    みフランジ用ガスケット。
  5. 【請求項5】上記平面領域が、上記基体の軸線方向中間
    部に設けられ、その平面領域の上記軸線方向両側では上
    記基体の内周面が円形になっている請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4のいずれか1項に記載した差込
    みフランジ用ガスケット。
  6. 【請求項6】上記平面領域が、上記基体の軸線方向全長
    に亘って設けられている請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4のいずれか1項に記載した差込みフランジ
    用ガスケット。
  7. 【請求項7】上記無機質材が、膨張黒鉛シート、マイカ
    シート、セラミック繊維混抄品およびバーミキュライト
    混抄品の中から選択されたものであり、金属メッシュ材
    が金属線をニット編みしてなるものである請求項1、請
    求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6のい
    ずれか1項に記載した差込みフランジ用ガスケット。
  8. 【請求項8】上記金属メッシュ材が、上記基体の軸線方
    向中間部に配置されている請求項1、請求項2、請求項
    3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7のいずれ
    か1項に記載した差込みフランジ用ガスケット。
  9. 【請求項9】上記基体の軸線方向中央部を境にして左右
    対称形状になっている請求項1、請求項2、請求項3、
    請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8の
    いずれか1項に記載した差込みフランジ用ガスケット。
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