JP3054548B2 - アイドル回転数制御方法 - Google Patents
アイドル回転数制御方法Info
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- JP3054548B2 JP3054548B2 JP6164323A JP16432394A JP3054548B2 JP 3054548 B2 JP3054548 B2 JP 3054548B2 JP 6164323 A JP6164323 A JP 6164323A JP 16432394 A JP16432394 A JP 16432394A JP 3054548 B2 JP3054548 B2 JP 3054548B2
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- alternator
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- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として自動車用エン
ジンのアイドル回転数を電気負荷がオンオフした際に安
定させるアイドル回転数制御方法に関するものである。
ジンのアイドル回転数を電気負荷がオンオフした際に安
定させるアイドル回転数制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車においては、バッテリの充
電系にエンジンの動力の一部を利用して駆動されるオル
タネータを採用し、そのオルタネータの出力電圧をIC
レギュレータにより調整するようにしているのが一般的
である。そのようなオルタネータでは、発電中とそうで
ない場合とでは、エンジンにかかる負荷が異なってく
る。そこでエンジンを制御するにあたって、オルタネー
タの発電仕事量を検出し、その検出値を考慮してエンジ
ンを制御することが行われている。
電系にエンジンの動力の一部を利用して駆動されるオル
タネータを採用し、そのオルタネータの出力電圧をIC
レギュレータにより調整するようにしているのが一般的
である。そのようなオルタネータでは、発電中とそうで
ない場合とでは、エンジンにかかる負荷が異なってく
る。そこでエンジンを制御するにあたって、オルタネー
タの発電仕事量を検出し、その検出値を考慮してエンジ
ンを制御することが行われている。
【0003】このような状況において、例えば特開平2
−146241号公報に記載の機関回転数の制御装置の
ように、エンジンにより駆動される発電機の出力電流を
電流検出手段である電流センサで検出し、その検出値に
相応してエンジン回転数を所望の値に保持するのに必要
な吸入空気量の補正量を求めて補正するものが知られて
いる。
−146241号公報に記載の機関回転数の制御装置の
ように、エンジンにより駆動される発電機の出力電流を
電流検出手段である電流センサで検出し、その検出値に
相応してエンジン回転数を所望の値に保持するのに必要
な吸入空気量の補正量を求めて補正するものが知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
もののように、発電機の出力電流の検出のために電流セ
ンサを使用すると、エンジンを制御する制御装置の中の
マイクロコンピュータを共用して発電仕事量を算出させ
るように構成して、専用の発電仕事量算出手段を備える
必要をなくしても、電流センサのために製造コストが上
昇するため好ましくなかった。また通常、オルタネータ
は、内部に整流用のダイオードを内蔵して直流を出力す
るように構成されているので、例えば非接触にて電流を
検出することができる電流変成器を使用する場合は、電
流変成器を内蔵できるオルタネータを準備するか、ある
いはオルタネータを改造して交流出力とする必要があ
り、安価に構成することが難しかった。さらに、アイド
リング中に電気負荷が変化し、そのためにアイドル回転
数が変動すると、これをフィードバック制御により吸入
空気量を補正してアイドル回転数に戻す場合、制御が複
雑になり、設計時点においてはプログラムのステップ数
が多くなり、そのために処理時間が長くなって元に戻す
までに時間がかかり、エンジン回転数が不安定になり問
題があった。
もののように、発電機の出力電流の検出のために電流セ
ンサを使用すると、エンジンを制御する制御装置の中の
マイクロコンピュータを共用して発電仕事量を算出させ
るように構成して、専用の発電仕事量算出手段を備える
必要をなくしても、電流センサのために製造コストが上
昇するため好ましくなかった。また通常、オルタネータ
は、内部に整流用のダイオードを内蔵して直流を出力す
るように構成されているので、例えば非接触にて電流を
検出することができる電流変成器を使用する場合は、電
流変成器を内蔵できるオルタネータを準備するか、ある
いはオルタネータを改造して交流出力とする必要があ
り、安価に構成することが難しかった。さらに、アイド
リング中に電気負荷が変化し、そのためにアイドル回転
数が変動すると、これをフィードバック制御により吸入
空気量を補正してアイドル回転数に戻す場合、制御が複
雑になり、設計時点においてはプログラムのステップ数
が多くなり、そのために処理時間が長くなって元に戻す
までに時間がかかり、エンジン回転数が不安定になり問
題があった。
【0005】このような問題を解決すべく、負荷状態を
一定の基準の下に、大、中、及び小と検出し、中負荷及
び大負荷の場合にそれぞれ値の異なる予め設定した補正
空気量により吸入空気量を補正し、負荷が作動した直後
においては瞬間的に吸入空気量を一定量だけ増量し、そ
の後については中負荷及び大負荷同様に予め設定した補
正空気量により補正する補正方法が考えられた。ところ
が、このような方法では、周期的に小負荷、例えばター
ンシグナルランプの点灯等が発生した場合、瞬時の一定
増量補正が連続して行われるので、ハンチングを起こす
場合があり、制御の安定性に問題があった。
一定の基準の下に、大、中、及び小と検出し、中負荷及
び大負荷の場合にそれぞれ値の異なる予め設定した補正
空気量により吸入空気量を補正し、負荷が作動した直後
においては瞬間的に吸入空気量を一定量だけ増量し、そ
の後については中負荷及び大負荷同様に予め設定した補
正空気量により補正する補正方法が考えられた。ところ
が、このような方法では、周期的に小負荷、例えばター
ンシグナルランプの点灯等が発生した場合、瞬時の一定
増量補正が連続して行われるので、ハンチングを起こす
場合があり、制御の安定性に問題があった。
【0006】本発明は、このような不具合を解消するこ
とを目的としている。
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るアイドル回転数制御方法
は、オルタネータを備えるエンジンにおいて、スロット
ルバルブを迂回するバイバス通路に流量制御弁を設け、
この流量制御弁の開度を、電気負荷に応じた増量空気量
と増量開始時における吸入空気量の遅れに対してその開
始時のみ空気量を増量する見込み補正量とで補正した制
御値で制御して、アイドル運転時のエンジン回転数を所
定の回転数に制御するアイドル回転数制御方法であっ
て、オルタネータのフィールドコイルの通電時間と断電
時間とを計時し、該通電時間と断電時間との合計時間に
対する通電時間の比率を計算してオルタネータの発電仕
事量を検出し、該発電仕事量を変更可能な係数を用いて
平均化処理して平均値を演算し、前記平均値に基づく増
量空気量による補正を実行する際は前記見込み補正量に
よる補正を禁止することを特徴とする。
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係るアイドル回転数制御方法
は、オルタネータを備えるエンジンにおいて、スロット
ルバルブを迂回するバイバス通路に流量制御弁を設け、
この流量制御弁の開度を、電気負荷に応じた増量空気量
と増量開始時における吸入空気量の遅れに対してその開
始時のみ空気量を増量する見込み補正量とで補正した制
御値で制御して、アイドル運転時のエンジン回転数を所
定の回転数に制御するアイドル回転数制御方法であっ
て、オルタネータのフィールドコイルの通電時間と断電
時間とを計時し、該通電時間と断電時間との合計時間に
対する通電時間の比率を計算してオルタネータの発電仕
事量を検出し、該発電仕事量を変更可能な係数を用いて
平均化処理して平均値を演算し、前記平均値に基づく増
量空気量による補正を実行する際は前記見込み補正量に
よる補正を禁止することを特徴とする。
【0008】
【作用】このような構成のものであれば、オルタネータ
の発電仕事量に応じて増量空気量が決定されて、バイパ
ス通路の流量制御弁の開度が制御され、エンジン回転数
が所定の回転数に制御される。この場合、発電仕事量は
変更可能な係数を用いて平均化処理されるので、短時間
に発電仕事量が大きく変化してもその変化は平均値には
反映しない。発電仕事量の変化は増量空気量による制御
値の補正の有無を反映しており、増量空気量により制御
値が補正されるとアイドル回転数が上昇し、補正されな
いとアイドル回転数は低下する。このような発電仕事量
の変化が短時間の間に繰り返し発生すると、その発電仕
事量の変化に対応して増量空気量が増減され、かつその
時に見込み補正量により増量開始時に増量空気量以外に
空気量が補正されると、エンジン回転数は上昇と降下と
を繰り返すことになるが、この場合には見込み補正量を
禁止する。これによって、発電仕事量に応じて増量空気
量により流量制御弁の開度の制御値を制御している場合
には、その制御値に見込み補正量が反映されないため、
流用制御弁の開度は大きくならず、よってバイパス通路
を流通する空気量がその分増量されないため、アイドル
回転数の変動幅が小さくなる。したがって、エンジン回
転数の上昇と降下との繰り返しが抑制される。
の発電仕事量に応じて増量空気量が決定されて、バイパ
ス通路の流量制御弁の開度が制御され、エンジン回転数
が所定の回転数に制御される。この場合、発電仕事量は
変更可能な係数を用いて平均化処理されるので、短時間
に発電仕事量が大きく変化してもその変化は平均値には
反映しない。発電仕事量の変化は増量空気量による制御
値の補正の有無を反映しており、増量空気量により制御
値が補正されるとアイドル回転数が上昇し、補正されな
いとアイドル回転数は低下する。このような発電仕事量
の変化が短時間の間に繰り返し発生すると、その発電仕
事量の変化に対応して増量空気量が増減され、かつその
時に見込み補正量により増量開始時に増量空気量以外に
空気量が補正されると、エンジン回転数は上昇と降下と
を繰り返すことになるが、この場合には見込み補正量を
禁止する。これによって、発電仕事量に応じて増量空気
量により流量制御弁の開度の制御値を制御している場合
には、その制御値に見込み補正量が反映されないため、
流用制御弁の開度は大きくならず、よってバイパス通路
を流通する空気量がその分増量されないため、アイドル
回転数の変動幅が小さくなる。したがって、エンジン回
転数の上昇と降下との繰り返しが抑制される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照して
説明する。
説明する。
【0010】図1に概略的に示したエンジンは自動車用
のもので、その吸気系11には図示しないアクセルペダ
ルに応動して開閉するスロットルバルブ12を配設する
とともに、このスロットルバルブ12を迂回するバイパ
ス通路13を設け、このバイパス通路13にアイドル回
転数制御用の流量制御弁14を介設している。この流量
制御弁14は、大流量VSVと略称される電子開閉式の
ものであって、制御値である、その端子14aに印加す
る駆動電圧の演算デューティ比DISCを制御すること
によって単位時間当たりの開度を変化させることがで
き、それによって前記バイパス通路3の空気流量を調整
し得るようになっている。つまり、バイパス通路3とこ
の流量制御弁14との一組により、通常ならばアイドリ
ング時のフィードバック制御における各補正項目に対し
て設けられるバイパス系路を一本化している。そして、
前記演算デューティ比DISCは、それらのことを含ん
で、例えば、始動時補正量DSTA、水温補正量DAA
V、フィードバック補正量DFB、負荷補正量DSET
FD、見込み補正量DSKPFD等の各補正項目が合算
されて極端に大きくあるいは小さくならないように、そ
の可変範囲は制限されている。演算デューティ比DIS
Cは、下式により演算される。
のもので、その吸気系11には図示しないアクセルペダ
ルに応動して開閉するスロットルバルブ12を配設する
とともに、このスロットルバルブ12を迂回するバイパ
ス通路13を設け、このバイパス通路13にアイドル回
転数制御用の流量制御弁14を介設している。この流量
制御弁14は、大流量VSVと略称される電子開閉式の
ものであって、制御値である、その端子14aに印加す
る駆動電圧の演算デューティ比DISCを制御すること
によって単位時間当たりの開度を変化させることがで
き、それによって前記バイパス通路3の空気流量を調整
し得るようになっている。つまり、バイパス通路3とこ
の流量制御弁14との一組により、通常ならばアイドリ
ング時のフィードバック制御における各補正項目に対し
て設けられるバイパス系路を一本化している。そして、
前記演算デューティ比DISCは、それらのことを含ん
で、例えば、始動時補正量DSTA、水温補正量DAA
V、フィードバック補正量DFB、負荷補正量DSET
FD、見込み補正量DSKPFD等の各補正項目が合算
されて極端に大きくあるいは小さくならないように、そ
の可変範囲は制限されている。演算デューティ比DIS
Cは、下式により演算される。
【0011】 DISC(%) = DSTA + DAAV + DSETFD + DSKPFD + DFB 負荷補正量DSETFDは、例えばアイドル運転でない
場合、エアコンディショナ(以下、エアコンと称する)
が作動した場合を除いて、オルタネータを含む電気負荷
が作動(オン)した際に設定され、エンジン回転数NE
と後述するオルタネータとの発電仕事量FDUTYの平
均値FDSMとによりその量を決定するよう構成してあ
る。この実施例においては、負荷補正量DSETFD
は、電子制御装置4の記憶装置4bに2次元テーブルに
してその代表値が記憶してあり、例えば平均値FDSM
が50%では0%に設定し、平均値FDSMが大きくな
るほど、またエンジン回転数NEが高くなるほど、大き
な値に設定してある。また、見込み補正量DSKPFD
は、発電仕事量FDUTYに対する見込み補正量であ
り、所定の条件が成立した場合に予め設定された所定初
期量に決定する。なお、エアコンが作動した場合には、
負荷補正量DSETFDに代えて別の負荷補正量により
演算デューティ比DISCが演算される。
場合、エアコンディショナ(以下、エアコンと称する)
が作動した場合を除いて、オルタネータを含む電気負荷
が作動(オン)した際に設定され、エンジン回転数NE
と後述するオルタネータとの発電仕事量FDUTYの平
均値FDSMとによりその量を決定するよう構成してあ
る。この実施例においては、負荷補正量DSETFD
は、電子制御装置4の記憶装置4bに2次元テーブルに
してその代表値が記憶してあり、例えば平均値FDSM
が50%では0%に設定し、平均値FDSMが大きくな
るほど、またエンジン回転数NEが高くなるほど、大き
な値に設定してある。また、見込み補正量DSKPFD
は、発電仕事量FDUTYに対する見込み補正量であ
り、所定の条件が成立した場合に予め設定された所定初
期量に決定する。なお、エアコンが作動した場合には、
負荷補正量DSETFDに代えて別の負荷補正量により
演算デューティ比DISCが演算される。
【0012】吸気系11にはさらに燃料噴射弁15が設
けてあり、この燃料噴射弁15や前記流量制御弁14を
電子制御装置4により制御するようにしてある。この電
子制御装置(E/G ECU)4は、図2に示すオルタ
ネータ1の発電仕事量FDUTYの検出をも行うもので
ある。このエンジンにおいては、ベースアイドル回転数
と充放電収支回転数とが同一となっている。
けてあり、この燃料噴射弁15や前記流量制御弁14を
電子制御装置4により制御するようにしてある。この電
子制御装置(E/G ECU)4は、図2に示すオルタ
ネータ1の発電仕事量FDUTYの検出をも行うもので
ある。このエンジンにおいては、ベースアイドル回転数
と充放電収支回転数とが同一となっている。
【0013】電子制御装置4は、中央演算処理装置4a
と、記憶装置4bと、入力インターフェース4cと、出
力インターフェース4dとを具備してなるマイクロコン
ピュータシステムを主体に構成されている。そして、そ
の入力インターフェース4cには、サージタンク16内
の圧力を検出する吸気圧センサ17から出力される吸気
圧信号a、エンジン回転数NEを検出するための回転数
センサ18から出力される回転数信号b、車速を検出す
るための車速センサ19から出力される車速信号c、ス
ロットルバルブ12の開閉状態を検出するためのアイド
ルスイッチ20から出力されるLL信号d、エンジンの
冷却水温を検出するための水温センサ21から出力され
る水温信号e、ディストリビュータ22に内蔵されるク
ランク角基準位置センサ23から出力される基準位置信
号f等が入力されるとともに、オルタネータ1の発電を
制御するICレギュレータ2から制御信号gが入力され
る。
と、記憶装置4bと、入力インターフェース4cと、出
力インターフェース4dとを具備してなるマイクロコン
ピュータシステムを主体に構成されている。そして、そ
の入力インターフェース4cには、サージタンク16内
の圧力を検出する吸気圧センサ17から出力される吸気
圧信号a、エンジン回転数NEを検出するための回転数
センサ18から出力される回転数信号b、車速を検出す
るための車速センサ19から出力される車速信号c、ス
ロットルバルブ12の開閉状態を検出するためのアイド
ルスイッチ20から出力されるLL信号d、エンジンの
冷却水温を検出するための水温センサ21から出力され
る水温信号e、ディストリビュータ22に内蔵されるク
ランク角基準位置センサ23から出力される基準位置信
号f等が入力されるとともに、オルタネータ1の発電を
制御するICレギュレータ2から制御信号gが入力され
る。
【0014】図2に示すオルタネータ1は、図示しない
プーリとベルトとによってエンジンの回転数に応じた回
転数により回転駆動されるもので、発電制御のためのI
Cレギュレータ2が接続されるとともに、バッテリ3が
接続される。このオルタネータ1は、ステータの溝中に
巻かれて3相星形結線される3つのステータコイルL1
〜L3と、ステータの内側で回転可能に支持されたロー
タの中に巻かれたフィールドコイルLfとを有し、ステ
ータコイルL1〜L3から出力される3相交流をダイオ
ードD1〜D6により全波整流して出力する構成であ
る。ダイオードD1,D3,D5のカソードは、バッテ
リ3の正極に接続されるとともにICレギュレータ2の
充電端子Bに接続される。また、ダイオードD2,D
4,D6のアノードは接地してある。
プーリとベルトとによってエンジンの回転数に応じた回
転数により回転駆動されるもので、発電制御のためのI
Cレギュレータ2が接続されるとともに、バッテリ3が
接続される。このオルタネータ1は、ステータの溝中に
巻かれて3相星形結線される3つのステータコイルL1
〜L3と、ステータの内側で回転可能に支持されたロー
タの中に巻かれたフィールドコイルLfとを有し、ステ
ータコイルL1〜L3から出力される3相交流をダイオ
ードD1〜D6により全波整流して出力する構成であ
る。ダイオードD1,D3,D5のカソードは、バッテ
リ3の正極に接続されるとともにICレギュレータ2の
充電端子Bに接続される。また、ダイオードD2,D
4,D6のアノードは接地してある。
【0015】ICレギュレータ2は、その電源入力端子
IGが、バッテリ3の端子電圧をモニタするためにその
正極に接続され、フィールドコイル制御端子Fがオルタ
ネータ1のフィールドコイルLfに接続されるとともに
電子制御装置4に接続され、相信号入力端子Pがステー
タコイルL1に接続されている。このICレギュレータ
2の2つのトランジスタTr1,Tr2は、IC2aか
ら出力される信号によりオン・オフし、一方のトランジ
スタTr1がオン・オフすることにより公知のレギュレ
ート動作を行う。つまり、この実施例のものでは、トラ
ンジスタTr1をオンさせることによってオルタネータ
1のフィールドコイルLfに励磁電流を流して(電子制
御装置4に対してはオン信号Sonが出力されたことに
相当する)、オルタネータ1のステータコイルL1〜L
3に電流を誘起させて発電を行う。また、他方のトラン
ジスタTr2をオンさせることによって図示しないチャ
ージングランプ(端子Lに接続される)を点灯させる。
すなわち、トランジスタTr1のオン・オフは、バッテ
リ3の端子電圧が一定になるようにオルタネータ1の発
電を制御するもので、電源入力端子IGに入力されるバ
ッテリ3の端子電圧とIC2aに設定された目標電圧
(例えば14.5V)とを比較し、端子電圧が目標電圧
より低ければオン、反対に高ければオフとされる。上記
したように、トランジスタTr1がオンすると、フィー
ルドコイル制御端子Fからはオン信号Sonが電子制御
装置4に出力され、またオフすることによりオフ信号S
offが出力されることになる。なお、ダイオードD1
〜D6に並列に設けた2個のダイオードD7,D8から
なる直列接続体5は、中性点ダイオードであり、オルタ
ネータ1の作動時にステータコイルL1〜L3の中性点
に生じる電位変動を還元してエネルギの有効利用を図る
ものである。
IGが、バッテリ3の端子電圧をモニタするためにその
正極に接続され、フィールドコイル制御端子Fがオルタ
ネータ1のフィールドコイルLfに接続されるとともに
電子制御装置4に接続され、相信号入力端子Pがステー
タコイルL1に接続されている。このICレギュレータ
2の2つのトランジスタTr1,Tr2は、IC2aか
ら出力される信号によりオン・オフし、一方のトランジ
スタTr1がオン・オフすることにより公知のレギュレ
ート動作を行う。つまり、この実施例のものでは、トラ
ンジスタTr1をオンさせることによってオルタネータ
1のフィールドコイルLfに励磁電流を流して(電子制
御装置4に対してはオン信号Sonが出力されたことに
相当する)、オルタネータ1のステータコイルL1〜L
3に電流を誘起させて発電を行う。また、他方のトラン
ジスタTr2をオンさせることによって図示しないチャ
ージングランプ(端子Lに接続される)を点灯させる。
すなわち、トランジスタTr1のオン・オフは、バッテ
リ3の端子電圧が一定になるようにオルタネータ1の発
電を制御するもので、電源入力端子IGに入力されるバ
ッテリ3の端子電圧とIC2aに設定された目標電圧
(例えば14.5V)とを比較し、端子電圧が目標電圧
より低ければオン、反対に高ければオフとされる。上記
したように、トランジスタTr1がオンすると、フィー
ルドコイル制御端子Fからはオン信号Sonが電子制御
装置4に出力され、またオフすることによりオフ信号S
offが出力されることになる。なお、ダイオードD1
〜D6に並列に設けた2個のダイオードD7,D8から
なる直列接続体5は、中性点ダイオードであり、オルタ
ネータ1の作動時にステータコイルL1〜L3の中性点
に生じる電位変動を還元してエネルギの有効利用を図る
ものである。
【0016】そして、電子制御装置4には、吸気圧セン
サ17と回転数センサ18からの信号を主な情報として
燃料噴射弁開成時間を決定し、その決定により燃料噴射
弁15を制御してエンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴
射弁15から吸気系11に噴射させるためのプログラム
が内蔵させてある。また、オルタネータ1を備えるエン
ジンにおいて、スロットルバルブ12を迂回するバイバ
ス通路13に流量制御弁14を設け、この流量制御弁1
4の開度を、電気負荷に応じた増量空気量と増量開始時
における吸入空気量の遅れに対してその開始時のみ空気
量を増量する見込み補正量DSKPFDとで補正した制
御値で制御して、アイドル運転時のエンジン回転数を所
定の回転数に制御するものであって、オルタネータ1の
フィールドコイルLfの通電時間と断電時間とを計時
し、該通電時間と断電時間との合計時間に対する通電時
間の比率を計算してオルタネータ1の発電仕事量FDU
TYを検出し、該発電仕事量FDUTYを変更可能な係
数を用いて平均化処理して平均値FDSMを演算し、前
記平均値FDSMに基づく増量空気量による補正を実行
する際は前記見込み補正量DSKPFDによる補正を禁
止するプログラムが内蔵されている。
サ17と回転数センサ18からの信号を主な情報として
燃料噴射弁開成時間を決定し、その決定により燃料噴射
弁15を制御してエンジン負荷に応じた燃料を該燃料噴
射弁15から吸気系11に噴射させるためのプログラム
が内蔵させてある。また、オルタネータ1を備えるエン
ジンにおいて、スロットルバルブ12を迂回するバイバ
ス通路13に流量制御弁14を設け、この流量制御弁1
4の開度を、電気負荷に応じた増量空気量と増量開始時
における吸入空気量の遅れに対してその開始時のみ空気
量を増量する見込み補正量DSKPFDとで補正した制
御値で制御して、アイドル運転時のエンジン回転数を所
定の回転数に制御するものであって、オルタネータ1の
フィールドコイルLfの通電時間と断電時間とを計時
し、該通電時間と断電時間との合計時間に対する通電時
間の比率を計算してオルタネータ1の発電仕事量FDU
TYを検出し、該発電仕事量FDUTYを変更可能な係
数を用いて平均化処理して平均値FDSMを演算し、前
記平均値FDSMに基づく増量空気量による補正を実行
する際は前記見込み補正量DSKPFDによる補正を禁
止するプログラムが内蔵されている。
【0017】このアイドル回転数制御プログラムの概要
は、図4〜5に示すようなものである。
は、図4〜5に示すようなものである。
【0018】まず、吸入空気量の補正に先立って行われ
るオルタネータ1の発電仕事量FDUTYの検出につい
て説明する。オルタネータ1の発電仕事量FDUTYの
検出は、単位時間あたりのオン信号Sonとオフ信号S
offとからなるFDUTY信号のオン/オフ比率によ
り行われる。具体的には、前記単位時間として、ピスト
ンの上死点TDCから次の上死点TDCまでの時間を1
つの区切として行われる。これは、アイドリング状態や
電気負荷の少ない状態では、スパークプラグで消費する
エネルギが、電子制御装置4や燃料噴射弁あるいはフュ
ーエルポンプなどで消費されるそれに比べて大きく、フ
ィールドコイル制御端子FからのFDUTY信号のオン
/オフ切替わりタイミングは、ほぼ点火のタイミングに
同期しているためである。この上死点TDCの検出は、
前記クランク角基準位置センサから出力される圧縮上死
点を示すN(気筒判別)信号を使用して行うものであ
る。そして、電子制御装置4は、内蔵するカウンタによ
り入力インターフェース4cに入力されるフィールドコ
イル制御端子FからのFDUTY信号のオン/オフそれ
ぞれの持続時間tonα,toffα(αは正の整数と
する)を測定する。この場合、カウンタは、それぞれの
持続時間tonα,toffαを個別に計時するために
2つとし、それぞれのカウンタは時間を積算して計時で
きるもので、上死点TDCのタイミングでクリアされる
ものとする。この持続時間tonα,toffαの測定
は、図3に示すように、上死点TDCから次の上死点T
DCの間の区間MPに行われ、その間のオン信号Son
の持続時間tonαの合計とオフ信号Soffの持続時
間toffαの合計とが、フィールドコイルLfの通電
時間Tonと断電時間Toffとして後述する発電仕事
量の検出に使用される。
るオルタネータ1の発電仕事量FDUTYの検出につい
て説明する。オルタネータ1の発電仕事量FDUTYの
検出は、単位時間あたりのオン信号Sonとオフ信号S
offとからなるFDUTY信号のオン/オフ比率によ
り行われる。具体的には、前記単位時間として、ピスト
ンの上死点TDCから次の上死点TDCまでの時間を1
つの区切として行われる。これは、アイドリング状態や
電気負荷の少ない状態では、スパークプラグで消費する
エネルギが、電子制御装置4や燃料噴射弁あるいはフュ
ーエルポンプなどで消費されるそれに比べて大きく、フ
ィールドコイル制御端子FからのFDUTY信号のオン
/オフ切替わりタイミングは、ほぼ点火のタイミングに
同期しているためである。この上死点TDCの検出は、
前記クランク角基準位置センサから出力される圧縮上死
点を示すN(気筒判別)信号を使用して行うものであ
る。そして、電子制御装置4は、内蔵するカウンタによ
り入力インターフェース4cに入力されるフィールドコ
イル制御端子FからのFDUTY信号のオン/オフそれ
ぞれの持続時間tonα,toffα(αは正の整数と
する)を測定する。この場合、カウンタは、それぞれの
持続時間tonα,toffαを個別に計時するために
2つとし、それぞれのカウンタは時間を積算して計時で
きるもので、上死点TDCのタイミングでクリアされる
ものとする。この持続時間tonα,toffαの測定
は、図3に示すように、上死点TDCから次の上死点T
DCの間の区間MPに行われ、その間のオン信号Son
の持続時間tonαの合計とオフ信号Soffの持続時
間toffαの合計とが、フィールドコイルLfの通電
時間Tonと断電時間Toffとして後述する発電仕事
量の検出に使用される。
【0019】オルタネータ1の発電仕事量FDUTY
は、区間MPの時間Tmp(=Ton+Toff)に対
する通電時間Tonの比率により検出されるもので、下
式により算出される。
は、区間MPの時間Tmp(=Ton+Toff)に対
する通電時間Tonの比率により検出されるもので、下
式により算出される。
【0020】 FDUTY(%) =Ton ×100 /Tmp=Ton ×100/(Ton+Toff) 図3に示す場合にあっては、点火(図中矢印Iで示す)
に対応してオン信号Sonが出力され、オルタネータ1
がその都度発電を行うもので、区間Tmpの中間には前
回の点火から次回の点火までの中間のタイミングがあ
り、その部分ではオフ信号Soffが出力されておりオ
ルタネータ1の発電が停止する場合がある。電子制御装
置4は、ICレギュレータ2から出力されるこれらオン
信号Son及びオフ信号Soffの持続時間をカウンタ
にて計時する。この場合、カウンタは、入力インターフ
ェースに上死点TDCの信号が入力されたことを受けて
オン信号Son1の持続時間を計時し、次にオフ信号S
offの持続時間を計時し、さらにオン信号Son2の
持続時間を次回の上死点TDCの信号が入力されるまで
計時する。そして得られたそれぞれの信号Son1,S
on2,Soffの持続時間に基づいて、オルタネータ
1の発電仕事量FDUTYを、以下のように演算する。
に対応してオン信号Sonが出力され、オルタネータ1
がその都度発電を行うもので、区間Tmpの中間には前
回の点火から次回の点火までの中間のタイミングがあ
り、その部分ではオフ信号Soffが出力されておりオ
ルタネータ1の発電が停止する場合がある。電子制御装
置4は、ICレギュレータ2から出力されるこれらオン
信号Son及びオフ信号Soffの持続時間をカウンタ
にて計時する。この場合、カウンタは、入力インターフ
ェースに上死点TDCの信号が入力されたことを受けて
オン信号Son1の持続時間を計時し、次にオフ信号S
offの持続時間を計時し、さらにオン信号Son2の
持続時間を次回の上死点TDCの信号が入力されるまで
計時する。そして得られたそれぞれの信号Son1,S
on2,Soffの持続時間に基づいて、オルタネータ
1の発電仕事量FDUTYを、以下のように演算する。
【0021】Ton =Son1+Son2 Toff =Soff FDUTY(%) =Ton ×100 /(Ton +Toff) =(Son1 +Son2) ×100/(Son1+Son2+Soff) これらの演算を繰り返し行うことで、エンジンが運転中
のオルタネータ1の発電仕事量FDUTYがリアルタイ
ムで検出される。通常、例えばヘッドライト等の電気負
荷が作動すると、発電仕事量FDUTYは100%とな
り、作動が停止されると50%程度となる。検出された
発電仕事量FDUTYは、以下に説明する平均化処理に
よりその平均値FDSMが演算される。平均化処理は、
方向指示器やヘッドライトなどが点灯された場合には、
電気負荷全体に対するイグニッションコイルの占める割
合が少なくなり、発電仕事量FDUTYが検出される毎
に上下する可能性があり、そのままの値では利用しずら
くなるので、発電仕事量FDUTYのばらつきを吸収す
るために行う。実際の平均化は、下式を用いて行う。
のオルタネータ1の発電仕事量FDUTYがリアルタイ
ムで検出される。通常、例えばヘッドライト等の電気負
荷が作動すると、発電仕事量FDUTYは100%とな
り、作動が停止されると50%程度となる。検出された
発電仕事量FDUTYは、以下に説明する平均化処理に
よりその平均値FDSMが演算される。平均化処理は、
方向指示器やヘッドライトなどが点灯された場合には、
電気負荷全体に対するイグニッションコイルの占める割
合が少なくなり、発電仕事量FDUTYが検出される毎
に上下する可能性があり、そのままの値では利用しずら
くなるので、発電仕事量FDUTYのばらつきを吸収す
るために行う。実際の平均化は、下式を用いて行う。
【0022】 FDSMn (%) =FDSMn-1 + (FDUTY −FDSMn-1 )/ 2NMSFD ただし、NMSFDはなまし係数、FDUTYnは今回
検出された発電仕事量、FDUTYn−1は前回検出さ
れた発電仕事量である。
検出された発電仕事量、FDUTYn−1は前回検出さ
れた発電仕事量である。
【0023】上記の式において、なまし係数NMSFD
は、後述するカウンタの値が代入されて、負荷補正量D
SETFDが所定の時間内に所定の回数変化した場合に
その値が変更される。
は、後述するカウンタの値が代入されて、負荷補正量D
SETFDが所定の時間内に所定の回数変化した場合に
その値が変更される。
【0024】アイドル回転数制御プログラムにおいて、
ステップS1では、負荷補正量DSETFDが0か否か
を判定し、0でなければステップS2に進み、0の場合
はステップS9に移行する。ステップS2では、前回の
負荷補正量DSETFDn− 1が0でなかったか否かを
判定し、0であった場合はステップS3に進み、0でな
かった場合には別のルーチンに移行する。ステップS3
では、電気負荷が変化してからの時間を計時するタイマ
ーの値を読み込む。このタイマーは、前回なまし係数N
MSFDが変更された後の経過時間を計時する。ステッ
プS4では、読み込んだタイマーの値が、電気負荷の変
動状態を検出するためにあらかじめ設定した設定時間以
内であるか否かを判定し、設定時間以内である場合はス
テップS5に進み、そうでない場合は、ステップS10
に移行する。ステップS5では、変動の回数を係数する
カウンターの値を増す。ステップS6では、カウンター
の値が電気負荷の変動状態の検出のための条件となる設
定回数以上か否かを判定し、設定回数以上である場合は
ステップS7に進みそうでない場合はステップS8に移
行する。ステップS7では、なまし係数NMSFDの値
を増す。ステップS8では、タイマーをリセットする。
ステップS9では、前回の負荷補正量DSETDF
n−1が0か否かを判定し、0でなければステップS3
に進み、0の場合は別のルーチンに移行する。ステップ
S10では、カウンターの値を初期値にリセットする。
ステップS1では、負荷補正量DSETFDが0か否か
を判定し、0でなければステップS2に進み、0の場合
はステップS9に移行する。ステップS2では、前回の
負荷補正量DSETFDn− 1が0でなかったか否かを
判定し、0であった場合はステップS3に進み、0でな
かった場合には別のルーチンに移行する。ステップS3
では、電気負荷が変化してからの時間を計時するタイマ
ーの値を読み込む。このタイマーは、前回なまし係数N
MSFDが変更された後の経過時間を計時する。ステッ
プS4では、読み込んだタイマーの値が、電気負荷の変
動状態を検出するためにあらかじめ設定した設定時間以
内であるか否かを判定し、設定時間以内である場合はス
テップS5に進み、そうでない場合は、ステップS10
に移行する。ステップS5では、変動の回数を係数する
カウンターの値を増す。ステップS6では、カウンター
の値が電気負荷の変動状態の検出のための条件となる設
定回数以上か否かを判定し、設定回数以上である場合は
ステップS7に進みそうでない場合はステップS8に移
行する。ステップS7では、なまし係数NMSFDの値
を増す。ステップS8では、タイマーをリセットする。
ステップS9では、前回の負荷補正量DSETDF
n−1が0か否かを判定し、0でなければステップS3
に進み、0の場合は別のルーチンに移行する。ステップ
S10では、カウンターの値を初期値にリセットする。
【0025】ステップS21では、発電仕事量FDUT
Yが判定値を上回っているか否かを判定し、上回ってい
る場合はステップS22に進み、以下である場合は別の
ルーチンに移行する。ステップS22では、発電仕事量
EDUTYと平均値FDSMとの差が設定値を上回って
いるか否かを判定し、上回っている場合はステップS2
3に進み、以下である場合は別のルーチンに移行する。
ステップS23では、負荷補正量DSETFDが0であ
るか否かを判定し、0である場合はステップS24に進
み、そうでない場合は別のルーチンに移行する。ステッ
プS24では、見込み補正量DSKPFDを設定する。
Yが判定値を上回っているか否かを判定し、上回ってい
る場合はステップS22に進み、以下である場合は別の
ルーチンに移行する。ステップS22では、発電仕事量
EDUTYと平均値FDSMとの差が設定値を上回って
いるか否かを判定し、上回っている場合はステップS2
3に進み、以下である場合は別のルーチンに移行する。
ステップS23では、負荷補正量DSETFDが0であ
るか否かを判定し、0である場合はステップS24に進
み、そうでない場合は別のルーチンに移行する。ステッ
プS24では、見込み補正量DSKPFDを設定する。
【0026】このような構成において、負荷補正量DS
ETFDの演算は、N信号毎に実施され、それに先立っ
てなまし係数NMSFDの更新が行われる。今、エンジ
ンの電気負荷としてオルタネータが作動している場合
に、なまし係数NMSFDが小さい値においては発電仕
事量FDUTYの平均値FDSMが比較的大きく変化す
るので、負荷補正量DSETFDが変動し、その結果エ
ンジン回転数NEが上下する。この場合、エンジン回転
数NEの上下に伴って負荷補正量DSETFDも0とそ
れ以外の値に交互に設定することとなり、その初期段階
つまりカウンターの値が設定回数に満たない状態では、
制御は、ステップS1→S2→S3又はステップS1→
S9→S3→S4→S5→S6→S8と進む。このよう
な状態において、発電仕事量FDUTYが判定値を超え
る大きさであり、かつ発電仕事量FDUTYと平均値F
DSMとの差が設定値を超える場合、制御は、ステップ
S21→S22と進み、負荷補正量DSETFDが0に
設定されている場合には、続いてステップS23→S2
4と進んで、見込み補正量DSKPFDを所定初期量に
設定する。一方、負荷補正量DSETFDが0以外の量
に決定されると、発電仕事量FDUTYが判定値を超え
る大きさであり、かつ発電仕事量FDUTYと平均値F
DSMとの差が設定値を超えても、制御は、ステップS
21→S22→S23→S24と進み、見込み補正量D
SKPFDは設定されない。
ETFDの演算は、N信号毎に実施され、それに先立っ
てなまし係数NMSFDの更新が行われる。今、エンジ
ンの電気負荷としてオルタネータが作動している場合
に、なまし係数NMSFDが小さい値においては発電仕
事量FDUTYの平均値FDSMが比較的大きく変化す
るので、負荷補正量DSETFDが変動し、その結果エ
ンジン回転数NEが上下する。この場合、エンジン回転
数NEの上下に伴って負荷補正量DSETFDも0とそ
れ以外の値に交互に設定することとなり、その初期段階
つまりカウンターの値が設定回数に満たない状態では、
制御は、ステップS1→S2→S3又はステップS1→
S9→S3→S4→S5→S6→S8と進む。このよう
な状態において、発電仕事量FDUTYが判定値を超え
る大きさであり、かつ発電仕事量FDUTYと平均値F
DSMとの差が設定値を超える場合、制御は、ステップ
S21→S22と進み、負荷補正量DSETFDが0に
設定されている場合には、続いてステップS23→S2
4と進んで、見込み補正量DSKPFDを所定初期量に
設定する。一方、負荷補正量DSETFDが0以外の量
に決定されると、発電仕事量FDUTYが判定値を超え
る大きさであり、かつ発電仕事量FDUTYと平均値F
DSMとの差が設定値を超えても、制御は、ステップS
21→S22→S23→S24と進み、見込み補正量D
SKPFDは設定されない。
【0027】したがって、負荷補正量DSETFDが全
くない場合にのみ見込み補正量DSKPFDが設定され
るので、負荷補正量DSETFDが設定される場合とさ
れない場合(=0)との演算デューティ比DISCの差
が小さくなり、アイドル回転数の変動が抑制される。つ
まり、負荷補正量DSETFDを設定しない場合に、そ
の補正空気量に対応するエンジン回転数の降下が考えら
れるが、この場合に見込み補正量DSKPFDを設定す
るので、演算デューティ比DISCの変動が小さくな
り、流量制御弁14の開度の変動も小さくなり、バイパ
ス通路13を通過する空気量の変動が少なくなり、その
結果アイドルアップ量が一定に近くなり回転数変動が防
止される。
くない場合にのみ見込み補正量DSKPFDが設定され
るので、負荷補正量DSETFDが設定される場合とさ
れない場合(=0)との演算デューティ比DISCの差
が小さくなり、アイドル回転数の変動が抑制される。つ
まり、負荷補正量DSETFDを設定しない場合に、そ
の補正空気量に対応するエンジン回転数の降下が考えら
れるが、この場合に見込み補正量DSKPFDを設定す
るので、演算デューティ比DISCの変動が小さくな
り、流量制御弁14の開度の変動も小さくなり、バイパ
ス通路13を通過する空気量の変動が少なくなり、その
結果アイドルアップ量が一定に近くなり回転数変動が防
止される。
【0028】さらに、上記の制御の後にアイドル回転数
が上下するような場合にあっては、カウンターの計数値
が設定回数以上となることから、制御は、ステップS1
→S2→S3又はステップS1→S9→S3→S4→S
5→S6→S7→S8と進む。このように制御すること
により、なまし係数NMSFDが増加するので、今回の
平均値FDSMnは徐々に前回の平均値FDSMn−1
に近似し、言い換えれば平均値FDMSの経過時間に対
する変化量が小さくなり(図6において、点線、一点鎖
線及び二点鎖線により示す)、負荷正量DSETFDが
ほぼ同じ値となる。その結果演算デューティ比DISC
も変化量が小さくなり、流量制御弁14を介して吸気系
に導入される空気量は変動が少なくなり、エンジン回転
数NEの上下が抑制される。
が上下するような場合にあっては、カウンターの計数値
が設定回数以上となることから、制御は、ステップS1
→S2→S3又はステップS1→S9→S3→S4→S
5→S6→S7→S8と進む。このように制御すること
により、なまし係数NMSFDが増加するので、今回の
平均値FDSMnは徐々に前回の平均値FDSMn−1
に近似し、言い換えれば平均値FDMSの経過時間に対
する変化量が小さくなり(図6において、点線、一点鎖
線及び二点鎖線により示す)、負荷正量DSETFDが
ほぼ同じ値となる。その結果演算デューティ比DISC
も変化量が小さくなり、流量制御弁14を介して吸気系
に導入される空気量は変動が少なくなり、エンジン回転
数NEの上下が抑制される。
【0029】以上のようにして、エンジン回転数NEの
うねりあるいはハンチング状態になる直前の状態が解消
されると、負荷補正量DSETFDが連続して0の状態
あるいは0でない状態が発生する。その場合は、制御
は、ステップS1→S9あるいはステップS1→S2と
進み、なまし係数NMSFDを更新することがない。そ
して、このような状態から再度負荷補正量DSETFD
が変化し、その間つまり前回タイマーがリセットされて
から設定時間以上の時間が経過していると、制御は、ス
テップS1→S2あるいはステップS1→S9→S3→
S4→S10→S8と進み、カウンターの値をリセット
つまり初期値に設定する。これにより、なまし係数NM
SFDは、それまでより小さな値となり、負荷補正量D
SETFDは演算される毎に比較的大きく変化すること
になり、早い周期でエンジン回転数NEが制御される。
うねりあるいはハンチング状態になる直前の状態が解消
されると、負荷補正量DSETFDが連続して0の状態
あるいは0でない状態が発生する。その場合は、制御
は、ステップS1→S9あるいはステップS1→S2と
進み、なまし係数NMSFDを更新することがない。そ
して、このような状態から再度負荷補正量DSETFD
が変化し、その間つまり前回タイマーがリセットされて
から設定時間以上の時間が経過していると、制御は、ス
テップS1→S2あるいはステップS1→S9→S3→
S4→S10→S8と進み、カウンターの値をリセット
つまり初期値に設定する。これにより、なまし係数NM
SFDは、それまでより小さな値となり、負荷補正量D
SETFDは演算される毎に比較的大きく変化すること
になり、早い周期でエンジン回転数NEが制御される。
【0030】以上に説明したように、オルタネータが負
荷として作用している場合以外に、例えば比較的負荷と
しては軽いが周期的に変化する、ハザードランプや方向
指示機等が点滅している場合であっても、上記同様に制
御が実行される。この場合、ハザードランプが点灯する
毎に負荷補正量DSETFDが0以外の値に決定され、
消灯する毎に負荷補正量DSETFDが0に決定され、
所定の設定時間内において、なまし係数NMSFDが漸
次増加され、平均値FDSMの変化速度が小さくされて
エンジン回転数NEのハンチング状態に陥ることが防止
される。
荷として作用している場合以外に、例えば比較的負荷と
しては軽いが周期的に変化する、ハザードランプや方向
指示機等が点滅している場合であっても、上記同様に制
御が実行される。この場合、ハザードランプが点灯する
毎に負荷補正量DSETFDが0以外の値に決定され、
消灯する毎に負荷補正量DSETFDが0に決定され、
所定の設定時間内において、なまし係数NMSFDが漸
次増加され、平均値FDSMの変化速度が小さくされて
エンジン回転数NEのハンチング状態に陥ることが防止
される。
【0031】なお、本発明は以上説明した実施例に限定
されるものではない。例えば、上記実施例においては、
負荷補正量DSETFDは2次元テーブルに記憶された
数値に基づいて決定されたが、平均値FDSM及びエン
ジン回転数NEより計算することにより決定するもので
あってもよい。
されるものではない。例えば、上記実施例においては、
負荷補正量DSETFDは2次元テーブルに記憶された
数値に基づいて決定されたが、平均値FDSM及びエン
ジン回転数NEより計算することにより決定するもので
あってもよい。
【0032】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上に詳述したように、オル
タネータの発電仕事量に対して吸入空気量を補正する増
量空気量が設定されていない場合にのみ、見込み補正量
による補正を行うので、増量空気量と見込み補正量とが
加算されて補正する空気量が多くなり過ぎるといったこ
とが発生せず、したがってアイドル回転数が増量空気量
の有無において大きな差を生じることがなくなり、制御
遅れ又は吸入遅れに起因するエンジン回転数のハンチン
グ状態を防止することができる。
タネータの発電仕事量に対して吸入空気量を補正する増
量空気量が設定されていない場合にのみ、見込み補正量
による補正を行うので、増量空気量と見込み補正量とが
加算されて補正する空気量が多くなり過ぎるといったこ
とが発生せず、したがってアイドル回転数が増量空気量
の有無において大きな差を生じることがなくなり、制御
遅れ又は吸入遅れに起因するエンジン回転数のハンチン
グ状態を防止することができる。
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成説明図。
【図2】同実施例のオルタネータに関係する部分の電気
回路図。
回路図。
【図3】同実施例の発電仕事量の検出タイミングを示す
タイミングチャート。
タイミングチャート。
【図4】同実施例の制御手順を示すフローチャート。
【図5】同実施例の制御手順を示すフローチャート。
【図6】同実施例の発電仕事量、平均値及びエンジン回
転数の関係を示すタイミングチャート。
転数の関係を示すタイミングチャート。
1…オルタネータ 2…ICレギュレータ 3…バッテリ 4…電子制御装置 4a…中央演算処理装置 4b…記憶装置 4c…入力インターフェース 4d…出力インターフェース Lf…フィールドコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−66181(JP,A) 特開 平6−66174(JP,A) 特開 平6−66182(JP,A) 特開 平1−203636(JP,A) 特開 昭62−93453(JP,A) 特開 平2−146241(JP,A) 特開 昭64−69733(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/16
Claims (1)
- 【請求項1】オルタネータを備えるエンジンにおいて、
スロットルバルブを迂回するバイバス通路に流量制御弁
を設け、この流量制御弁の開度を、電気負荷に応じた増
量空気量と増量開始時における吸入空気量の遅れに対し
てその開始時のみ空気量を増量する見込み補正量とで補
正した制御値で制御して、アイドル運転時のエンジン回
転数を所定の回転数に制御するアイドル回転数制御方法
であって、 オルタネータのフィールドコイルの通電時間と断電時間
とを計時し、 該通電時間と断電時間との合計時間に対する通電時間の
比率を計算してオルタネータの発電仕事量を検出し、 該発電仕事量を変更可能な係数を用いて平均化処理して
平均値を演算し、 前記平均値に基づく増量空気量による補正を実行する際
は前記見込み補正量による補正を禁止することを特徴と
するアイドル回転数制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6164323A JP3054548B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | アイドル回転数制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6164323A JP3054548B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | アイドル回転数制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0828332A JPH0828332A (ja) | 1996-01-30 |
JP3054548B2 true JP3054548B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=15790983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6164323A Expired - Fee Related JP3054548B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | アイドル回転数制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3054548B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100295859B1 (ko) * | 1997-11-10 | 2001-10-27 | 이계안 | 연료분사장치및그제어방법 |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP6164323A patent/JP3054548B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0828332A (ja) | 1996-01-30 |
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