JP3054355B2 - 立体多段型多目的発酵装置 - Google Patents

立体多段型多目的発酵装置

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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体多段型多目的発酵
装置に関する。特に、糞尿等の有機性汚泥及び脱水汚
泥、食品残渣、生ゴミ等の有機廃棄物及び有機性廃液を
コンポスト化して、肥料として再生させるために有用な
立体多段型多目的発酵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、糞尿等の有機性汚泥は95%以
上の高い含水率を有する。このような高い含水率を有す
る有機性汚泥等のコンポスト化処理としては、固液分離
により液体を活性汚泥法で処理する方法、あるいは固液
分離を行わずに、おが屑等を投入して水分調整を行い発
酵させる方法等が提案されている。しかしながら、液体
のみを活性汚泥法で処理する方法では、窒素、リン酸等
の処理が十分には行えず、また処理設備の設置にも費用
がかかるという問題があった。一方、おが屑等を投入し
て水分調整を行う方法では、汚泥のみならず投入したお
が屑自体をも完全にコンポスト化することが必要であ
る。ところが、おが屑はリグニン等の難分解質を多く含
むので、該難分解質成分の処理が困難であり、多量に用
いることができず、おが屑の投入量には限界がある。
【0003】また、従来のコンポスト化処理装置を用い
た汚泥のコンポスト化処理には、通常半年程度にわたる
長い処理時間、処理施設を設置するために必要な広い土
地、処理装置から排出される臭気及び排水等の処理問
題、高いランニングコスト等、種々の問題があった。
【0004】これらの問題を解決するために、例えば、
処理中の汚泥堆積物を切り出し跳ね飛ばして空気との接
触頻度を多くし、好気性菌の活性を高めて、嫌気性菌に
由来する腐敗臭の発生を抑える等の対策が提案されてい
る。しかしながら、処理中の汚泥堆積物と空気との接触
面積が多くなれば、汚泥堆積物は空冷冷却されるので、
該汚泥堆積物中に存在する微生物の活性は低下すること
になる。よって、上述の汚泥堆積物を切り出し跳ね飛ば
す方法では、空気との接触面積を増加させて嫌気性菌の
活性を抑えることはできても、好気性菌の微生物活性も
また抑えられてしまうので、発酵効率を増加させること
は困難である。あるいは汚泥堆積物の温度を維持するた
めに、外部の熱源によって保温する方法も考えられる
が、この方法では装置が複雑になり、ランニングコスト
も高くなってしまうという問題がある。さらに、外部熱
源による蒸発散により含水率が急激に下がるため、微生
物の増殖が減衰してしまい、汚泥堆積物の熟成が完全に
は行われず、得られる堆肥は未熟成なものとなってしま
うことが多かったという重大な問題がある。
【0005】以上のように、種々の努力にもかかわら
ず、従来のコンポスト化処理装置では、汚泥堆積物を十
分にコンポスト化処理することはできなかった。そのた
め、従来の装置で得られた堆肥には、臭気が残存してい
るばかりでなく、そのまま土壌に施肥した場合には、水
分不足により減衰していた堆肥中の微生物が環境温度の
上昇により再発酵するため、土壌中の窒素分を逆に吸収
し、農作物には窒素が十分には行き渡らず、かえって窒
素飢餓を起こしてしまうという問題があった。
【0006】そこで「屎尿コンポスト化処理方法」(特
許第1829732号)が提案されているが、該方法
は、予備発酵を行った有機物に、含水率15wt%以下の
おが屑等の混合乾燥物をC/N比が25〜30となるよ
う配合し、該混合物を屎尿100に対し30〜40wt%
の割合で投入し、液相の屎尿をゲル状相に相転換させて
固体内部まで空気の侵入を可能とし、酸素雰囲気下で6
5〜70℃の高温にて発酵させた後、熟成槽に移行させ
て酸素雰囲気下で35〜40℃の中温でさらに発酵させ
るというものである。
【0007】該方法を含む従来の汚物発酵熟成処理を実
施するためには、複数の発酵層及び熟成層を設置するた
めに広大な敷地面積を必要とする。これは、汚泥堆積物
のコンポスト化処理を行う際には、ある程度の期間、汚
泥堆積物を発酵熟成させるために貯蔵しなければならな
いからである。また、コンポスト化処理工程での嫌気性
菌の増殖による臭気の発生及び汚泥堆積物に由来する排
水の処理という問題もある。これら臭気及び排水の問題
は、近年の都市化の影響により処理施設用の広い土地を
取得することが困難になり、住宅地と隣接した地域に処
理施設を設置せざるを得ない状況の下では、特に考慮し
なければならない問題となっている。また、土地取得の
困難性に鑑みて、狭い地表面積に設置できるような処理
施設が必要となっている。
【0008】一方、食品残渣、生ゴミ等の有機性廃棄物
あるいは有機性廃液のコンポスト化処理としては、土壌
中での嫌気性菌による発酵分解等の方法が従来から行わ
れている。土壌の自浄作用を利用したこの方法は、少量
の有機性廃棄物等の処理には適当であるが、多量の有機
性廃棄物の処理には不適当であった。また、有機性廃棄
物等そのものの悪臭、嫌気性菌による発酵過程において
発生する臭気等の問題がある。さらに、都市部あるいは
都市近郊部では、土壌すなわち土地そのものを確保する
ことが困難になってきているという大きな問題がある。
【0009】また、悪臭等の発生の問題は、生活雑排水
処理のみならず、獣肉、魚肉等の加工場等においても深
刻な問題となってきている。これらの加工場では、排水
等をそのまま河川海洋などに放流しており、何らの対策
もとられていないのが現状である。
【0010】したがって、上記問題点を解決するべく、
発酵層及び熟成層を立体多段型とした閉鎖系の発酵装置
が望まれている。該閉鎖系の発酵装置においては、発酵
層内は比較的高温高湿の雰囲気となるため、発酵処理の
ために用いられる撹拌手段等のメンテナンスが重要であ
る。また、実働に際して、処理効率及び設備疲労を考慮
し、処理すべき堆積物の種類及び量に応じた最適な処理
条件を実現することが必要である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決する立体多段型多目的発酵装置を提供することを
目的とする。特に、処理条件に応じて撹拌手段を制御す
ることができ、さらに撹拌手段等のメンテナンスを容易
に行える閉鎖系の立体多段型多目的発酵装置を提供する
ことを主目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】一般に、本発明の立体多
段型多目的発酵装置は、少なくとも1の発酵槽と、該発
酵槽の下段に設けられている熟成槽と、該発酵槽内に回
転可能に設けられているアームと、該アームの長手方向
に配置されている複数の撹拌手段であって、駆動軸と該
駆動軸に設けられている複数の撹拌羽根とを備え、該撹
拌羽根のそれぞれは上記発酵槽の底面に対して平行方向
に延び該平行方向に回転可能であることを特徴とする撹
拌手段と、該複数の撹拌手段のそれぞれを独立に駆動し
得る駆動手段と、該各々の駆動手段を独立に制御し得る
制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】前記各撹拌手段は、それぞれに設けられた
駆動手段及び制御手段によって個々独立に制御されて駆
動されるので、処理すべき堆積物の種類、量等に応じて
最適な処理条件を実現する運転状態を得ることができ
る。該駆動手段の制御手段としては、例えば、堆積物の
発酵によって発生する熱による温度変化及び湿度変化を
測定して該測定信号により駆動手段の運転を制御した
り、堆積物の発酵処理の進行に伴う撹拌羽根にかかる負
荷の減少を測定して該測定信号により駆動手段の運転を
制御したり、あるいは処理すべき堆積物の種類によりあ
らかじめ計測されたデータに基づいて堆積物の投入量に
応じた駆動手段の運転をコンピュータ制御したりする手
段を用いることができるが、制御手段はこれらに限定さ
れない。
【0014】前記発酵槽は、発酵槽内の発酵処理が十分
に且つ全体的に均一に行われるように、円筒状ハウジン
グを有し、その中心軸上に前記アームの支点が設けられ
ていることが好ましい。該アームは、該支点を起点とし
て前記発酵槽の側壁(周壁)に向かって半径方向に延び
ることが好ましく、また前記支点を中心として対向する
少なくとも2本のアームからなることがより好ましい。
しかしながら、アームの本数はこれらに限定されるもの
ではなく、処理条件に応じて1本でも複数本でもよい。
前記複数の撹拌手段は、該アームの長手方向下側に設け
られていることが好ましい。また各撹拌手段を駆動する
ための駆動手段は、該アームの長手方向上側の各撹拌手
段と対向する位置にそれぞれ設けられていることが好ま
しい。
【0015】また、前記撹拌手段、駆動手段を着脱可能
に設けることが好ましい。この場合には点検、交換等の
メンテナンスを容易にすることができる。特に、高温高
湿度の処理条件下においては、これらの手段の疲労は頻
繁に発生すると考えられることから、メンテナンスを容
易に行えるか否かは重要な問題である。
【0016】また、前記撹拌手段は、駆動軸と該駆動軸
に設けられている複数の撹拌羽根とを備える。上記撹拌
羽根のそれぞれは、前記発酵槽の底面に対して平行方向
に回転可能である。よって、堆積物の跳ね上げがなく、
発酵処理中の堆積物の温度低下がなくほぼ一定の温度に
維持されるので、良好な発酵が進行する。
【0017】さらに、前記撹拌羽根を備えた撹拌手段を
着脱可能に設ける場合には、撹拌羽根の大きさ、羽根の
取り付け角度等を変えたものを用いることによって、処
理すべき堆積物の種類及び量に応じた撹拌条件を容易に
達成できる。
【0018】また、前記アームの回転を発酵処理条件に
応じて調節可能とすることが好ましい。さらに、最適な
処理条件を達成するための制御信号を制御手段に与える
べく、発酵層内の堆積物の発酵処理状況を検出する検知
手段を設けることが好ましい。
【0019】さらに、前記発酵層には、気体を取り入れ
るための通気孔、該発酵層において発酵が終了した堆積
物を下段の発酵層若しくは熟成層に移送するためのダン
パ、発酵過程において発生する臭気を除去するためのフ
ィルタを設けることが好ましい。
【0020】またさらに前記発酵槽は少なくとも2槽が
連結されて、前記熟成槽の上段に設けられていることが
好ましい。この場合、該2槽の発酵槽のうち上段槽は高
温菌槽(65〜70℃)として、下段槽は中温菌槽(3
0〜40℃)として、また前記熟成槽は低温菌槽(室
温)として機能することになり、より良好な発酵処理が
達成される。
【0021】
【実施形態】以下、添付図面を参照しながら、本発明を
さらに具体的に詳細に説明するが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0022】図1は、本発明の立体多段型多目的発酵装
置の概要を示す斜視図であり、図2は該装置の断面図で
ある。全体が円柱状である立体多段型多目的発酵装置1
は、多段の発酵槽2、最上段の発酵槽2の頂部に設けら
れたガス排出口3、最下段の熟成槽4、熟成槽の側壁部
に設けられた堆肥取り出し口5、及び熟成槽4の下段に
設けられた液体発酵槽6を備える。図2には、8段の発
酵槽2からなる本発明の立体多段型多目的発酵装置の一
実施例が示されている。ここで、発酵槽8段のうち、上
部4段は高温槽として、下部4段は中温槽として、熟成
槽4は低温槽として機能する。発酵槽2内で発酵処理さ
れた堆積物は、さらに熟成槽4内で熟成され、貯蔵され
る。最上段の発酵槽2の頂部には、フィルタ60が設け
られており、発酵処理中に発生する臭気は、ガス排出口
3から排ガスが排出される前に脱臭処理される。
【0023】図3は各発酵槽2に設けられたアーム20
を示す平面図、図4は2段の発酵槽2の一部断面図を示
す。
【0024】図4に示されるように、発酵槽2には、回
転軸26に関して回転可能に支持されたアーム20、該
アームの長手方向に配置された複数の撹拌手段30、該
複数の撹拌手段のそれぞれを駆動し得る駆動手段40、
及び該駆動手段を独立に制御し得る制御手段(図示せ
ず)を備える。
【0025】図3及び図4に示すように、アーム20
は、発酵槽2の中心から対向する両側に向かってそれぞ
れ半径方向外方に延びる2本のアームからなり、該2本
のアームは回転軸26にて連結されている。回転軸26
に隣接してアーム回転駆動用モータ25が設けられてお
り、アーム20を回転軸26に関して回転させる。アー
ム回転駆動用モータ26は、アーム回転制御装置(図示
せず)によって制御される。アーム20の外周側両端部
には、発酵層2の周壁上に設けられた案内レール24に
よって受け入れられて案内される案内車22が設けられ
ている。
【0026】図4に示すように、複数の撹拌手段30
は、アーム20の長手方向下側に設けられている。各撹
拌手段30を個々独立に駆動軸31に関して回転駆動す
るための駆動手段40は、それぞれ、各撹拌手段30と
対向するように、アーム20の長手方向上側に一定間隔
で設けられている。図示した実施形態では5個の撹拌手
段30及び駆動手段40の組み合わせであるが、この組
合わせの数は発酵層の大きさ等に応じて種々変えること
ができる。また該駆動手段40は、公知のモータでよい
が、高温高湿の雰囲気での使用に耐えられるように、防
湿性のカバーで覆われていることが好ましい。
【0027】前記各撹拌手段30は、発酵槽2底面に対
してほぼ平行に回転する複数の撹拌羽根32が取り付け
られている撹拌羽根駆動軸31を有する。図3におい
て、該撹拌羽根31の回転軌跡は2点鎖線にて示されて
いる。該撹拌羽根駆動軸31は、一方の端部が前記アー
ム20内部に挿入され、他方の端部が発酵槽2の底面に
向かって直立方向に延びる。該撹拌羽根駆動軸31は、
アーム20に対して着脱可能である。撹拌羽根32は、
図示した実施形態では両端が上向きのほぼ直線状形状を
有し、撹拌羽根駆動軸31に対してほぼ直角に取り付け
られているが、処理条件に応じて、例えば撹拌羽根の取
り付け角度を変えたり、撹拌羽根の大きさを変えたり、
撹拌羽根の形状を変えたりすることもできる。
【0028】図3に示すように、処理後の堆積物を次段
の発酵層又は熟成層に移送するためのダンパ50は、発
酵層2の底面に設けられている。
【0029】通気孔51は、発酵層2の底面付近で且つ
隣接する撹拌羽根の間に設けられている(図4)。通気
孔を通して導入される気体は、処理されるべき堆積物の
種類及びその発酵処理に最適な微生物の種類に応じて、
変えることができる。
【0030】フィルタ60は、図示した実施形態では、
発酵槽2の頂部に設けている(図2)が、各発酵層頂部
に設けてもよい。
【0031】熟成層4は、図2に示すように、最下段の
発酵層2の下段に位置し、前記ダンパ50によって発酵
層からの処理堆積物を受け入れるようになっている。熟
成層内では、中温菌及び/又は低温菌による生物化学的
作用によって堆積物の熟成が行われる。熟成槽4の内部
を図5に示す。該熟成層4は、予備発酵のための液体発
酵槽としての機能も兼ね備えている。すなわち、おが
屑、パーク等の水分調製剤を貯蔵する水分調製剤ストッ
クヤード71、後熱ヤード72、発酵処理された堆積物
(発酵処理産物)を貯蔵する貯蔵ヤード73及び貯蔵さ
れている発酵処理産物を取り出す堆肥取り出し口5が設
けられており、さらに該熟成槽3の下部には、予備発酵
処理を行うための液体発酵槽6が設けられている。
【0032】該液体発酵槽6の断面図を図6に、平面図
を図7に示す。各列4個のディフューザー81が2列に
配列されており、液体発酵槽6内部での予備発酵が終了
した際に、移送ポンプ82により予備発酵産物である混
合液を該液体発酵槽6から最上段の発酵槽2に汲み上げ
ることにより、自動的に定量移送することができる。な
お、発酵処理すべき有機汚泥等の水分調製は、前記水分
調製剤ストックヤード71に貯蔵されている水分調製剤
をスクリューコンベヤで最上段の発酵槽2に定量移送し
て、予備発酵混合液と撹拌混合することにより行う。
【0033】
【実施例】さて、本発明の多段型多目的発酵装置を用い
て、屎尿サンプルの発酵処理を行った実験について説明
する。
【0034】(1)予備発酵 最下段の液体発酵槽6に直接設けられた処理物受け入れ
口(図示せず)より、屎尿サンプルを直接投入し、高負
荷条件環境下で3日間強制ばっきし、訓化した。訓化さ
れた微生物群(好気性菌)による生物化学的作用で、屎
尿サンプルの予備発酵が進行する。この過程において、
該微生物群の増殖による発熱現象によって液温が35〜
40℃に上昇し、予備発酵をさらに促進する。こうして
予備発酵が終了した後、移送用ポンプ82を介して、処
理すべきサンプル混合液を最上段の発酵槽2に定量移送
する。
【0035】(2)発酵処理 前記液体発酵槽6より定量移送されたサンプル混合液
は、最上段の発酵槽2内にて、おが屑等の水分調製剤と
混合されて、見かけ水分60〜65%に調製された後、
発酵処理に供される。約45時間経過後、ダンパ50が
自動的に作動して、処理されたサンプル混合液(以下、
サンプル堆積物という)を次段の発酵槽2に移送する。
該移送されたサンプル堆積物は、さらに発酵処理され
る。
【0036】該発酵処理工程において、撹拌羽根32を
サンプル堆積物内で発酵槽2底面に対して平行に約50
rpmの回転速度で回転させ、且つ該撹拌羽根32の撹
拌羽根駆動軸31を支持しているアーム20を発酵槽4
の円周に沿って約1回/1時間の回転速度で回転させ
た。また、該発酵処理は、サンプル堆積物全体に、通気
孔51により供給される空気を十分に撹拌混合させるこ
とにより促進される。この工程において、微生物の生物
化学的作用による発熱現象が起こり、該堆積物の温度は
65℃程度まで上昇し、微生物活性を増長して発酵処理
がさらに促進される。
【0037】約45時間経過後、再びダンパ50の作動
により、サンプル堆積物は次段の発酵槽2に移送され
る。こうして約45時間サイクルでの発酵処理−移送が
繰り返し行われる間に、サンプル堆積物層内では、高温
菌→中温菌→低温菌への微生物の変遷が生じる。該変遷
と共に、含有されている窒素(N)の形態も、有機性の
アンモニア性窒素(N4−N)から無機性の硝酸性窒素
(N3−N)へと移行する。こうして8段目の発酵槽2
に達する際には、常温に近づく。この工程中に、余剰の
水分は、前記微生物の発熱現象により生じた熱によって
蒸発散されるので、サンプル堆積物の含水率は、最終的
には約50%程度となる。
【0038】(3)熟成 上記発酵処理によって、約50%程度の含水率となった
サンプル堆積物は、次いで最下段発酵槽2の下段にある
熟成槽4に移送され、6週間熟成される。この間、定期
的に切り返し作業が行われて、堆積物に空気が送り込ま
れると同時に温度が低下するので、中温菌、低温菌によ
る生物化学的作用が活発になる。こうして、窒素の形態
は、さらに硝酸性窒素へと移行するので、安定した有機
性堆肥を形成することになる。
【0039】該熟成工程が終了した後の堆肥産物の含水
率は約45%にまで低下していた。さらに、難分解性物
質であるリグニンもキノン系物質にまで分解されてお
り、初生腐植物質から真生腐植物質に変化した。
【0040】
【発明の効果】本発明の立体多段型多目的発酵装置によ
れば、撹拌手段が個々独立に制御駆動されるので、処理
すべき堆積物の種類、量に応じた最適な処理条件を得る
ことができる。また、各撹拌羽根は、発酵槽の底面に対
して平行方向に回転可能であるので、堆積物の跳ね上げ
がなく、発酵処理中の堆積物の温度低下がなくほぼ一定
の温度に維持されるので、良好な発酵が進行する。さら
に、撹拌手段及び駆動手段を着脱可能とすることで、高
温高湿の雰囲気において疲労が激しいと考えられる部材
のメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の立体多段型多目的発酵装置の
概略を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の立体多段型多目的発酵装置の
断面図である。
【図3】図3は、発酵槽の一部拡大平面図である。
【図4】図4は、図3の発酵層の一部断面図である。
【図5】図5は、熟成層の平面図である。
【図6】図6は、液体発酵槽を示す断面図である。
【図7】図7は、図7の平面図である。
【符号の説明】
1:立体多段型多目的発酵装置 2:発酵槽 3:ガス排出口 4:熟成槽 5:堆肥取り出し口 6:液体発酵槽 20:アーム 30:撹拌手段 31:撹拌羽根駆動軸 32:撹拌羽根 40:駆動手段 50:ダンパ 51:通気孔 60:フィルタ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1の発酵槽と、 該発酵槽の下段に設けられている熟成槽と、 該発酵槽内に回転可能に設けられているアームと、 該アームの長手方向に配置されている複数の撹拌手段で
    あって、駆動軸と該駆動軸に設けられている複数の撹拌
    羽根とを備え、該撹拌羽根のそれぞれは上記発酵槽の底
    面に対して平行方向に延び該平行方向に回転可能である
    ことを特徴とする撹拌手段と、 該複数の撹拌手段のそれぞれを独立に駆動し得る駆動手
    段と、 該各々の駆動手段を独立に制御し得る制御手段と、 を備えることを特徴とする立体多段型多目的発酵装置。
  2. 【請求項2】請求項1の立体多段型多目的発酵装置であ
    って、前記撹拌手段及び前記駆動手段は着脱可能に設け
    られていることを特徴とする立体多段型多目的発酵装
    置。
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