JPH10263512A - 立体多段型発酵装置 - Google Patents

立体多段型発酵装置

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JPH10263512A
JPH10263512A JP9073410A JP7341097A JPH10263512A JP H10263512 A JPH10263512 A JP H10263512A JP 9073410 A JP9073410 A JP 9073410A JP 7341097 A JP7341097 A JP 7341097A JP H10263512 A JPH10263512 A JP H10263512A
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stirring blade
fermenter
fermentation
stage
sample
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JP9073410A
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Shigeji Nakajima
茂次 中島
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 発酵処理中に、試料が空冷されずに常に
適切な発酵温度を維持することができ、試料堆積物のい
かなる位置にあっても十分に攪拌され発酵むらをなく
し、良好な堆肥を得ることができる立体多段型発酵装置
を提供する。 【解決手段】 少なくとも2段の発酵槽2と該発酵槽の
下段に位置する熟成槽4とを備える立体多段型発酵装置
1において、発酵槽2は、発酵槽2内部の堆積物全体上
を360度回転する支持アーム21と、支持アーム21
に取り付けられた平衡自動バランサー装置24と螺旋型
攪拌羽根31と水平攪拌羽根32と、を備える。螺旋型
攪拌羽根31は、底面2aに最も近接する位置にあり、
堆積した試料を上下方向に攪拌する。水平攪拌羽根32
は底面2aから最も離隔した位置にあり、堆積している
試料を跳ね上げずに水平方向にのみ攪拌する。平衡自動
バランサー装置24は、螺旋型攪拌羽根31が常に底面
2aから所定位置にあるように支持アーム21の左右の
バランスを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体多段型発酵装置に
関する。特に、糞尿等の有機性汚泥及び脱水汚泥、食品
残渣、生ゴミ等の有機廃棄物及び有機性廃液をコンポス
ト化して、肥料として再生させるために有用な立体多段
型発酵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、糞尿等の有機性汚泥は95%以
上の高い含水率を有しており、このような高い含水率を
有する有機性汚泥等のコンポスト化処理としては、固液
分離により液体を活性汚泥法で処理する方法、あるいは
固液分離を行わずに、おが屑等を投入して水分調整を行
い発酵させる方法等が提案されている。しかしながら、
これらの方法では、窒素、リン酸等の処理が十分には行
えず、また処理設備の設置にも費用がかかるという問
題、及び汚泥のみならず投入したおが屑自体をの完全な
コンポスト化が困難であるという問題があった。また、
従来のコンポスト化処理装置を用いた汚泥のコンポスト
化処理には、通常半年程度にわたる長い処理時間、処理
施設を設置するために必要な広い土地、処理装置から排
出される臭気及び排水等の処理問題、高いランニングコ
スト等、種々の問題があった。
【0003】これらの問題を解決するために、例えば、
処理中の汚泥堆積物を切り出し跳ね飛ばして空気との接
触頻度を多くし、好気性菌の活性を高めて、嫌気性菌に
由来する腐敗臭の発生を抑える等の対策が提案されてい
る。しかし、処理中の汚泥堆積物と空気との接触面積が
多くなれば、汚泥堆積物は空冷冷却されるので、該汚泥
堆積物中に存在する微生物の活性は低下することにな
り、空気との接触面積を増加させて嫌気性菌の活性を抑
えることはできても、好気性菌の微生物活性もまた抑え
られてしまうので、発酵効率を増加させることは困難で
あるという問題、あるいは汚泥堆積物の温度を維持する
ために、外部の熱源によって保温する必要があるため、
装置が複雑になり、ランニングコストも高くなってしま
うという問題があった。さらに、外部熱源による蒸発散
により含水率が急激に下がるため、微生物の増殖が減衰
してしまい、汚泥堆積物の熟成が完全には行われず、得
られる堆肥は未熟成なものとなってしまうという重大な
問題があった。
【0004】さらに、汚泥堆積物のコンポスト化処理を
行う際には、ある程度の期間、汚泥堆積物を発酵熟成さ
せるために貯蔵しなければならず、コンポスト化処理工
程での嫌気性菌の増殖による臭気の発生及び汚泥堆積物
に由来する排水の処理という問題もあった。これら臭気
及び排水の問題は、近年の都市化の影響により処理施設
用の広い土地を取得することが困難になり、住宅地と隣
接した地域に処理施設を設置せざるを得ない状況の下で
は、特に考慮しなければならない問題となっている。ま
た、土地取得の困難性に鑑みて、狭い地表面積に設置で
きるような処理施設が必要となっている。
【0005】一方、食品残渣、生ゴミ等の有機性廃棄物
あるいは有機性廃液のコンポスト化処理としては、土壌
中での嫌気性菌による発酵分解等の方法が従来から行わ
れている。土壌の自浄作用を利用したこの方法は、少量
の有機性廃棄物等の処理には適当であるが、多量の有機
性廃棄物の処理には不適当であった。また、有機性廃棄
物等そのものの悪臭、嫌気性菌による発酵過程において
発生する臭気等の問題がある。さらに、都市部あるいは
都市近郊部では、土壌すなわち土地そのものを確保する
ことが困難になってきているという大きな問題がある。
【0006】また、悪臭等の発生の問題は、生活雑排水
処理のみならず、獣肉、魚肉等の加工場等においても深
刻な問題となってきている。これらの加工場では、排水
等をそのまま河川海洋などに放流しており、何らの対策
もとられていないのが現状である。
【0007】上記問題を解決するために、本出願人は、
処理中の汚泥堆積物を跳ね上げることなく攪拌可能な複
数の攪拌羽根と気体取り入れ開口とを備える複数の発酵
槽と、該発酵槽の下段に位置づけられた熟成槽とを備え
る立体多段型発酵装置を提案した。しかし、上記立体多
段型発酵装置においては、発酵槽の底面に堆積する汚泥
堆積物の攪拌が十分でなく、発酵むらが生じるという問
題が生じた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上述
の問題を解決する立体多段型発酵装置、特に発酵むらを
なくすことを主眼として上記立体多段型発酵装置の改良
品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも2つの発酵槽と、該発酵槽の下段に連通可能に位置
づけられている熟成槽と、を備える立体多段型発酵装置
であって、上記発酵槽は、該発酵槽の中心に該発酵槽の
底面に垂直方向に設けられた主回転軸と、該主回転軸に
連結され該発酵槽の底面と平行な平面を回転面とする支
持アームと、該支持アームに連結され該発酵槽の底面に
対して垂直方向に位置づけられた複数の攪拌羽根支持回
転軸と、該攪拌羽根支持回転軸のそれぞれに取り付けら
れている少なくとも1の螺旋型攪拌羽根と、該螺旋型攪
拌羽根の上方に位置づけられ該発酵槽の底面と平行な平
面を回転面とする少なくとも1の水平攪拌羽根と、該螺
旋型攪拌羽根と該発酵槽の底面との間に気体を噴出させ
る気体取り入れ手段と、該発酵槽の下段の発酵槽又は熟
成槽に発酵処理後の試料を移送するための開閉自在の移
送用開口と、を備えることを特徴とする立体多段型発酵
装置が提供される。
【0010】本発明の立体多段型発酵槽においては、上
記発酵槽のうち上段に位置づけられる発酵槽が高温菌槽
(65〜70℃)として、下段に位置づけられる発酵槽
が中温菌槽(30〜40℃)として、発酵槽の下段に位
置づけられる上記熟成槽が低温菌槽(室温)として機能
する。
【0011】上記支持アームは、上記主回転軸を中心と
して、上記発酵槽の底面と平行に、該発酵槽の全面にわ
たり回転する。該支持アームに連結された上記攪拌羽根
支持回転軸は、上記主回転軸と同様に上記発酵槽の底面
に対して垂直方向に位置づけられている。該攪拌羽根支
持回転軸のそれぞれに取り付けられた上記水平攪拌羽根
は、該攪拌羽根支持回転軸が回転する際に、発酵槽の底
面に対して平行に、すなわち上記支持アームと平行に回
転する。すなわち、上記水平攪拌羽根の回転は処理すべ
き試料の堆積物に渦流を与えて該堆積物の内部を攪拌す
るが、該試料を堆積物の上部に跳ね上げることはない。
また、上記螺旋型攪拌羽根は、最も発酵槽の底面に近接
した位置にあり、発酵槽の底部に堆積している試料を堆
積内部で上下方向に攪拌し、発酵むらをなくす作用をす
る。
【0012】上記気体取り入れ手段は、好気性菌の活性
化に必要な空気等の気体を下方から堆積物内部に供給す
ることを可能とし、好気性菌の活性を増長させて発酵効
率を高めると共に、嫌気性菌の活性を抑えて臭気の発生
を抑える作用をする。
【0013】上記移送用開口は、上記発酵槽底部の適当
な位置に設けることができ、上段に位置する発酵槽から
下段に位置する発酵槽又は熟成槽に処理後の試料を移送
する。該移送用開口は、通常のダンパとすることもで
き、発酵槽底面が下方に開放する型式のものでよい。こ
の移送用開口の開閉は、あらかじめ設定された時間ある
いは処理状況に応じて自動的に制御されても、または状
況に応じて手動により制御されてもよい。
【0014】以上の構成により、本発明の立体多段型発
酵装置は、外部熱源を用いずに生物化学的作用を最大限
に利用して汚泥堆積物の温度を保温維持し、微生物活性
を増長させて発酵効率を増加させるという顕著な作用効
果を奏する。
【0015】また、上記攪拌羽根支持回転軸は上記支持
アームに着脱自在に連結されており、上記水平攪拌羽根
及び/又は上記螺旋型攪拌羽根は、上記攪拌羽根支持回
転軸に着脱自在に取り付けられていることが好ましい。
この場合には、処理すべき試料の質及び量に応じて、最
適な攪拌羽根を用いることができる、という利点があ
る。
【0016】さらに、上記発酵槽の底面に近接する位置
には上記螺旋型攪拌羽根が位置づけられ、該発酵槽の底
面から最も離隔した位置には上記水平攪拌羽根が位置づ
けられるように、該螺旋型攪拌羽根と該水平攪拌羽根と
が交互に設けられることが好ましい。この場合には、堆
積物内部のいずれのポイントにおいても、螺旋型攪拌羽
根により上下方向に攪拌された試料がさらに水平攪拌羽
根により水平方向に攪拌されることになり、十分な攪拌
を与えることができ、発酵むらを良好に防止することが
できる、という利点がある。
【0017】また上記支持アームは、その両端部に平衡
自動バランサー機構を備えることが好ましい。該平衡自
動バランサーは、支持アームの作動中にその両端部の荷
重と平衡バランスを自動的に調整し、支持アームに取り
付けられた螺旋型攪拌羽根を常に発酵槽の底面から所定
距離だけ離隔した位置に維持する作用をする。また、処
理すべき試料に部分的な偏りがあった場合にも該支持ア
ームの回転が妨げられず、発酵むらをなくすという利点
もある。
【0018】さらに上記発酵槽から排気される発酵処理
後の気体を脱臭するためのフィルタを備えることが好ま
しい。該フィルタは、高温菌から中温菌に変遷した段階
の微生物群を固定増殖・培養した堆肥を脱臭濾材として
用いることが好ましい。上記微生物群としては、臭気の
原因となるアンモニア、メチルメルカプタン、硫化水
素、硫化メチル等の酸化、分解を行う微生物、イオウ菌
等の原生動物、バチリス、コンマ菌、メタン菌等の細
菌、糸状菌、酵母菌等の菌類等を好ましく挙げることが
できる。該微生物群を含有する堆肥を脱臭濾材として用
いることにより、前記臭気の原因となるガスの総量、濃
度、種類等の生育環境に応じて微生物が自然淘汰され、
増殖を繰り返し、脱臭に最も効果的な適切な種類の微生
物群が存在する濾床が形成される、という利点がある。
【0019】
【作用】本発明の立体多段型発酵装置は、以下の作用を
奏する。
【0020】各発酵槽の底面に気体取り入れ手段を設
け、且つ処理すべき試料の堆積物をその内部で上下方向
に攪拌する螺旋型攪拌羽根と水平方向に攪拌する水平攪
拌羽根との組み合わせにより、処理すべき試料を跳ね上
げることなく十分に攪拌できるので、堆積物の温度が低
下することなく好気性菌の活性を増長させて発酵効率を
高めると共に、嫌気性菌の活性を抑えて臭気の発生を抑
えることができる。
【0021】上記水平攪拌羽根により、堆積物を切り
返すことなく、すなわち放熱拡散を生じないので、外部
熱源等を用いずに、汚泥堆積物の温度を保温維持し、微
生物活性を増長させて発酵効率を増加させることができ
る。
【0022】上記螺旋型攪拌羽根及び/又は上記水平
攪拌羽根を脱着可能とすることで、処理すべき試料の種
類及び量に対する汎用性を与えることができる。
【0023】発酵装置を立体多段型としたので、土地
の有効利用を図ることができる。また、最下段に予備発
酵槽である液体発酵槽を設けることにより、すべての発
酵処理工程を本装置内で行うことができ、さらに土地の
有効利用を図ることができる。
【0024】発酵槽内で処理された試料は、下段に位
置する発酵槽又は熟成槽に直接移送され、外部に排出さ
れない。また、フィルタとして、微生物群を固定した堆
肥を用いることで、最適な脱臭効果を得ることもでき
る。
【0025】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明をさ
らに具体的に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0026】図1は、本発明の立体多段型発酵装置の断
面図である。全体が円柱状である立体多段型発酵装置1
は、多段(図1においては8段)の発酵槽2、最上段の
発酵槽2の頂部に設けられたガス排出口3、最下段の熟
成槽4、及び熟成槽4の下段に設けられた液体発酵槽6
を備える。ここで、発酵槽8段のうち、上部4段は高温
槽として、下部4段は中温槽として、熟成槽4は低温槽
として機能する。発酵槽2内で発酵処理されて得られた
発酵処理物は、さらに熟成槽4内で熟成され、貯蔵され
る。最上段の発酵槽2の頂部には、脱臭用フィルタ60
が設けられており、発酵処理中に発生する臭気は、ガス
排出口3から排ガスが排出される前に脱臭処理される。
【0027】図2として各発酵槽2の内部の中央部分を
示す一部平面図、図3として発酵槽2の中心線に沿った
断面図を示す。
【0028】図3に最もよく示すように、上記発酵槽2
は、該発酵槽2の中心に該発酵槽の底面2aに対して垂
直方向に設けられた主回転軸20と、該主回転軸20に
連結され該発酵槽の底面2aに対して平行な平面を回転
面とする支持アーム21と、該支持アーム21に連結さ
れ該発酵槽の底面2aに対して垂直方向に位置づけられ
た複数の攪拌羽根支持回転軸30と、該攪拌羽根支持回
転軸30のそれぞれに取り付けられている少なくとも1
の螺旋型攪拌羽根31と、該螺旋型攪拌羽根31の上方
に位置づけられ該発酵槽の底面2aに対して平行な平面
を回転面とする少なくとも1の水平攪拌羽根32と、該
螺旋型攪拌羽根31と該発酵槽の底面2aとの間に気体
を噴出させる気体取り入れ手段40と、該発酵槽の下段
の発酵槽2’又は熟成槽4に発酵処理後の試料を移送す
るための開閉自在の移送用開口50と、を備える。
【0029】上記主回転軸20は、発酵槽2の底面2a
の中心を貫通して設けられ、その下端部には回転駆動用
モータ22を具備している。主回転軸20の上端部に
は、慣用のジョイントによって連結された2本の上記支
持アーム21がそれぞれ発酵槽2の半径方向に延びてい
る。
【0030】各上記支持アーム21の発酵槽2の周壁2
c側の端部には、平衡自動バランサー23が設けられて
いる。該平衡自動バランサー23は、発酵槽2の周壁2
c上に設けられた案内レール2bによって受け入れられ
且つ案内される車輪23aと、該車輪23aを回転可能
に支持する車輪軸23bと、該車輪軸23bを支承する
車輪支持ハウジング23cと、該車輪支持ハウジング2
3bの上方に取り付けられたシャフト23dと、該シャ
フト23dの周囲に取り付けられれたスプリング23e
と、該シャフト23dと上記支持アーム21とを連結す
る連結アーム23fと、を有する。
【0031】また各上記支持アーム21には、発酵槽2
の底面2aに対して垂直方向に複数の攪拌羽根支持回転
軸30が取り外し可能に連結されている。上記攪拌羽根
支持回転軸30は、回転駆動用モータ22からの駆動力
を主回転軸20を介して支持アーム21との連結部分に
設けたベベルギアにより回転させられる。あるいは、各
上記連結部分にそれぞれモータを設けて、直接、個々の
撹拌羽根支持回転軸30を回転させてもよい。
【0032】各上記攪拌羽根支持回転軸30には、少な
くとも1の螺旋型攪拌羽根31と、該螺旋型攪拌羽根3
1の上方に位置づけられ発酵槽2の底面2aに対して平
行な面内を回転する複数の水平攪拌羽根32が取り外し
可能に取り付けられている。上記螺旋型攪拌羽根31
は、その先端には刃を具備し、処理すべき試料を裁断す
ることができる形状であることが望ましいが、これに限
定されず、処理すべき試料に応じて適宜変えてよい。上
記水平攪拌羽根32は、螺旋型攪拌羽根31の上方に位
置づけられ、螺旋型攪拌羽根31により上下方向に攪拌
された試料を水平方向に攪拌する。該水平攪拌羽根32
は、試料を上下方向に攪拌しない程度であれば先端がわ
ずかに上方に傾斜していてもよいが、ほぼ水平若しくは
下方に傾斜していることが好ましい。上記螺旋型攪拌羽
根31は、発酵槽2の底面2aに最も近接した位置に位
置づけられ、発酵槽2の底面2aに近接する位置に堆積
した試料を上下方向に攪拌し、上記水平攪拌羽根32
は、発酵槽2の底面2aから最も離隔した位置に位置づ
けられ、処理すべき試料が空気に触れて冷却されないよ
うに該試料を跳ね上げずに水平方向に攪拌するものであ
ればよい。よって、最下段に螺旋型攪拌羽根31、その
上に水平攪拌羽根32、さらにその上に再び螺旋型攪拌
羽根31を設け、またさらにその上に水平攪拌羽根32
を設ける等、螺旋型攪拌羽根31と水平攪拌羽根32と
を交互に配置してもよい。
【0033】上記気体取り入れ手段40は、外気と連通
する空気圧送装置(図示せず)と、該空気圧送装置から
発酵槽2の底面2aの下に延びる中空管(図示せず)
と、該中空管から底面2a上に延びる複数の気体噴出用
開口40aと、からなる。各該気体噴出用開口40a
は、隣接する上記螺旋型攪拌羽根31の間に突出するよ
うに設けられる。
【0034】上記移送用開口50は、図4に示すよう
に、発酵槽2の底面2aに設けられている開口部50
a、該開口部50aを開閉自在に閉鎖する蓋部材50
b、及び該発酵槽2の底面2aの下に設けられている上
記蓋部材50bを開閉自在とする慣用のエアシリンダ5
0cを有する。上記移送用開口50は、各発酵槽2によ
ってその設置位置をずらすか、あるいはタイマー等によ
って蓋部材50bの開閉時間をずらすことで、発酵槽ご
とに処理された試料を次の発酵槽又は熟成槽に移送する
ことができる。
【0035】さらに、本発明の多段型発酵装置は、図1
に示すように、上記発酵槽2から排気される発酵処理後
の気体を脱臭するためのフィルタ60を備えることが好
ましい。図1において、フィルタ60は、最上段の発酵
槽2の上部に設けられているが、各発酵槽の上部又は周
壁部分に設けてもよい。該フィルタ60は、慣用のフィ
ルタ部材60a上に、高温菌から中温菌に変遷した段階
の微生物群を固定した培地を脱臭床60bとして設置し
て形成する。該脱臭床60bに固定されている微生物群
は、臭気成分を餌として増殖して、該臭気成分を分解し
て無臭化する作用をする。ここで、上記培地として、本
発明の立体多段型発酵装置により発酵処理して得られた
堆積物を用いることもできる。
【0036】上記熟成槽4は、予備発酵のための液体発
酵槽としての機能も兼ね備えている。すなわち、図5に
示すように、おが屑、パーク等の水分調製剤を貯蔵する
水分調製剤ストックヤード71、後熱ヤード72、発酵
処理された堆積物(発酵処理産物)を貯蔵する貯蔵ヤー
ド73が設けられており、さらに該熟成槽4の下部に
は、予備発酵処理を行うための液体発酵槽6が設けられ
ている。上記液体発酵槽6は、図6に示すように、各列
4個のディフューザー81が2列に配列されており、液
体発酵槽6内部での予備発酵が終了した際に、移送ポン
プ82により予備発酵産物である混合液を該液体発酵槽
6から最上段の発酵槽2に汲み上げることにより、自動
的に定量移送することができる。なお、発酵処理すべき
有機汚泥等の水分調製は、前記水分調製剤ストックヤー
ド71に貯蔵されている水分調製剤をスクリューコンベ
ヤで最上段の発酵槽2に定量移送して、予備発酵混合液
と撹拌混合することにより行う。
【0037】本発明の立体多段型発酵装置を用いて、屎
尿等の処理べき試料を発酵処理するには、液体発酵槽6
などで予備発酵を行った試料混合液を最上段の発酵槽2
(高温槽)に移送する。次いで、該試料混合液を該発酵
槽2内部で螺旋型攪拌羽根31及び水平攪拌羽根32に
より十分に攪拌・発酵処理し、発酵処理した一次発酵処
理物を得る。次いで、該一次発酵処理物を発酵槽2の底
面2aに設けられた移送用開口50を開けて、下段に位
置する発酵槽2’(中温槽)に移送する。該一次発酵処
理物は、発酵槽2’内部で螺旋型攪拌羽根31’及び水
平攪拌羽根32’により十分に攪拌・発酵処理され、二
次発酵処理物となる。ここで、該二次発酵処理物を発酵
槽2の底面2a’に設けられた移送用開口50’を開け
て、下段に位置する熟成槽4(低温槽)に移送する。次
いで、熟成槽4内部で二次発酵処理物を熟成処理して、
最終処理物である堆肥を得る。
【0038】
【発明の効果】本発明の立体多段型発酵装置によれば、
螺旋型攪拌羽根と水平攪拌羽根とを組み合わせた特異な
攪拌機構を備えるので、発酵槽内部での発酵むらがな
く、空気との接触による処理すべき試料の冷却が生じ
ず、高温槽から中温槽を経て低温槽へと処理すべき試料
の状態によって最適な環境にて発酵処理を行うことがで
きるので、発酵が十分に進み、良好な堆肥を得ることが
できる。
【0039】また少ない土地の有効利用を図ることがで
き、発酵処理工程における悪臭及び排水等の発生が少な
く、密封した装置内で予備発酵から熟成に至るまですべ
ての工程を行うことができるので、都市部に近接した地
域での発酵処理に最適である。また、屎尿等の生活雑排
水に限定されず、例えば、獣肉、魚肉等の加工処理な
ど、種々の発酵処理に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の立体多段型発酵装置の断面図
である。
【図2】図2は、本発明の立体多段型発酵装置の発酵槽
2の内部中央部分を示す一部平面図である。
【図3】図3は、発酵槽の断面図である。
【図4】図4は、移送用開口を示す断面図である。
【図5】図5は、熟成槽を示す平面図である。
【図6】図6は、液体発酵槽を示す断面図である。
【符号の説明】
1:立体多段型発酵装置 2:発酵槽 3:ガス排出口 4:熟成槽 5:堆肥取り出し口 6:液体発酵槽 20:主回転軸 21:支持アーム 23:平衡自動バランサー装置 30:攪拌羽根支持回転軸 31:螺旋型攪拌羽根 32:水平攪拌羽根 40:気体取り入れ手段 50:移送用開口50
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C05F 9/02 C05F 9/02 E 9/04 9/04 C12M 1/18 C12M 1/18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの発酵槽と、該発酵槽の
    下段に連通可能に位置づけられている熟成槽と、を備え
    る立体多段型発酵装置であって、 上記発酵槽は、該発酵槽の中心に該発酵槽の底面に対し
    て垂直方向に設けられた主回転軸(20)と、該主回転
    軸(20)に連結され該発酵槽の底面と平行な平面を回
    転面とする支持アーム(21)と、該支持アーム(2
    1)に連結され発酵槽の底面に対して垂直方向に位置づ
    けられた複数の攪拌羽根支持回転軸(30)と、該攪拌
    羽根支持回転軸(30)のそれぞれに取り付けられてい
    る少なくとも1の螺旋型攪拌羽根(31)と、該螺旋型
    攪拌羽根(31)の上方に位置づけられ該発酵槽の底面
    と平行な平面を回転面とする少なくとも1の水平攪拌羽
    根(32)と、該螺旋型攪拌羽根(31)と該発酵槽の
    底面との間に気体を噴出させる気体取り入れ手段(4
    0)と、該発酵槽の下段の発酵槽又は熟成槽に発酵処理
    後の試料を移送するための開閉自在の移送用開口(5
    0)と、を備えることを特徴とする立体多段型発酵装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1の立体多段型発酵装置であっ
    て、 前記攪拌羽根支持回転軸(30)は前記支持アーム(2
    1)に着脱自在に連結されており、前記水平攪拌羽根
    (32)及び/又は前記螺旋型攪拌羽根(31)は、前
    記攪拌羽根支持回転軸(30)に着脱自在に取り付けら
    れていることを特徴とする立体多段型発酵装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の立体多段型発酵装置で
    あって、前記発酵槽の底面に近接する位置には前記螺旋
    型攪拌羽根(31)が位置づけられ、該発酵槽の底面か
    ら最も離隔した位置には前記水平攪拌羽根(32)が位
    置づけられるように、該螺旋型攪拌羽根(31)と該水
    平攪拌羽根(32)とが交互に設けられることを特徴と
    する立体多段型発酵装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの立体多段型発
    酵装置であって、さらに、前記支持アーム(21)は、
    その両端部に平衡自動バランサー装置(24)を備える
    ことを特徴とする立体多段型発酵装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの立体多段型発
    酵装置であって、さらに、前記発酵槽から排気される発
    酵処理後の気体を脱臭するためのフィルタ(60)を備
    えることを特徴とする立体多段型発酵装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の立体多段型発酵装置であっ
    て、前記フィルタは、高温菌から中温菌に変遷した段階
    の微生物群を固定増殖・培養した堆肥を脱臭濾材として
    用いることを特徴とする立体多段型発酵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101978874A (zh) * 2010-10-09 2011-02-23 中国轻工业武汉设计工程有限责任公司 多层酱油制曲塔装置
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