JP3053635U - 入浴用パック並びにその包装物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入浴剤並びにハーブの有する入浴効果に加え
て、どのようなハーブが使用されているかを視覚的に消
費者に認識させることができ、併せて、天然ハーブそれ
自身のみが有する様々な入浴効果をより一層効果的にか
つ長時間に亘り発揮させることができるようにした入浴
用パックを提供する。 【解決手段】 粉末状の入浴剤（７）と、乾燥したハー
ブを含む天然植物の花、葉、および／または、茎で原形
をとどめたもの（８）とを、１つの通水性袋（６）に収
容してなることを特徴とする入浴用パック（５）。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、家庭で手軽にハーブ湯等を楽しむことを可能とした入浴用パック並 びにその包装物に係り、特に、粉末状の入浴剤と乾燥した天然植物（ハーブ等） の花・葉・茎とを１つの通水性袋に収容することにより、色、香り、天然植物（ ハーブ等）それ自身の有する入浴効果の３つを同時に楽しむことを可能とした新 規な入浴用パック並びにその包装物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

家庭で手軽にハーブ湯等を楽しむことを可能とした入浴用パックとしては、ハ ーブの香料や色素の添加された粉末状入浴剤をアルミ箔製袋等に収容したものが 従来より知られている。かかる入浴用パックは、アルミ箔製袋等を破って内容物 たる香料や色素の粉末を浴槽内へ投入することにより、浴湯には色と香りが付与 される。これにより、入浴者は入浴剤それ自体の有する保温効果並びに血行促進 効果等に加えて、視覚的効果並びに嗅覚的効果の恩恵を受ける。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかる従来の入浴用パックは、ハーブ湯の根元たるハーブの香 りを単に１種若しくは数種の合成香料で現出するに過ぎないから、天然ハーブの 香り並びにその持続性と比較すれば、必ずしも消費者を十分に満足させるもので はない。また、どのようなハーブに相当する香料が使用されているかは、その包 装袋の挿し絵や写真等から推測するほかはなく、自然派志向の強まる今日、消費 者に一抹の不安を与える虞もある。他方、乾燥した天然ハーブそれ自体を浴湯に そのまま投入可能な通水性の袋に収納させた入浴用品も知られているが、これは 袋に詰め込める乾燥ハーブの量が限られることから、色と香りの点で消費者に物 足りなさを与えていた。

【０００４】 この考案は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とすると ころは、入浴剤の持つ入浴効果に加えて、どのようなハーブが使用されているか を視覚的に消費者に認識させることができ、併せて、天然ハーブそれ自身のみが 有する様々な入浴効果をより一層効果的にかつ長時間に亘り発揮させることがで きるようにした入浴用パックを提供することにある。

【０００５】 また、この考案の他の目的とするところは、空気と共に封入することにより、 乾燥した天然植物（ハーブを含む）の花、葉、茎の原形の保存を良好なものとす ることが可能な入浴用パックの包装物を提供することにある。

【０００６】 また、この考案の他の目的とするところは、外袋の開封が容易で直ちに入浴用 パックを取り出すことができるようにした入浴用パックの包装物を提供すること にある。

【０００７】 さらに、この考案の他の目的とするところは、乾燥された天然植物（ハーブ等 ）を含むとする商品固有の特徴を顧客に容易に認識させることが可能な入浴用パ ックの包装物を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この出願の請求項１に記載の考案は、粉末状の入浴剤と、乾燥したハーブを含 む天然植物の花、葉、および／または、茎で原形をとどめたものとを、１つの通 水性袋に収容してなることを特徴とする入浴用パックにある。

【０００９】 この請求項１に記載の考案によれば、入浴剤の持つ入浴効果に加えて、どのよ うなハーブが使用されているかを視覚的に消費者に認識させることができ、併せ て、天然ハーブそれ自身のみが有する様々な入浴効果をより一層効果的にかつ長 時間に亘り発揮させることができる。

【００１０】 この出願の請求項２に記載の考案は、前記請求項１に記載の入浴用パックを気 密性包装袋に空気と共に封入したことを特徴とする入浴用パックの包装物にある 。

【００１１】 この請求項２に記載の考案によれば、空気と共に封入することにより、乾燥し た天然植物（ハーブを含む）の花、葉、茎の原形の保存を良好なものとすること ができる。

【００１２】 この出願の請求項３に記載の考案は、前記気密性包装袋は矩形の外形を有する ものであり、かつその左右の長辺の上部には表側から若しくは裏側からの開封に 合わせて２個の切り口が設けられていることを特徴とする請求項２に記載の入浴 用パックの包装物にある。

【００１３】 この請求項３に記載の考案によれば、外袋の開封が容易で直ちに入浴用パック を取り出すことができる。

【００１４】 この出願の請求項４に記載の考案は、前記気密性包装袋の中央部には内部に封 入された入浴用パックを視認させるための透明な窓が設けられていることを特徴 とする請求項２に記載の入浴用パックの包装物にある。

【００１５】 この請求項４に記載の考案によれば、乾燥された天然植物（ハーブ等）を含む とする商品固有の特徴を顧客に容易に認識させることができる。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明 する。

【００１７】 本考案が適用された入浴用パックの包装状態における外観が図１に、またその 包装袋から取り出された入浴用パックの外観がが図２に示されている。

【００１８】 それらの図において、１は気密性の包装袋であり、例えばポリエステル等の樹 脂フィルムを使用して製作されている。包装袋１の表面側の中央部には無色透明 な楕円形の窓２が設けられている。窓２からは内部に封入された入浴用パック５ （後述する）が透けて見えるようになっている。窓２を除くその他の表面部分は 所定の色で着色されており、当該包装袋１の内容物を示す各種の文字や図形等が 印刷により描かれている。包装袋１は矩形の外形を有するものであり、その左右 の長辺３ａ，３ｂの上部には、表側から若しくは裏側からの開封に合わせて２箇 所の切り口４ａ，４ｂが形成されている。これにより、包装袋１は表裏いずれの 側からでも、切り口４ａ若しくは４ｂから容易に切り開くことができるようにな っている。

【００１９】 包装袋１内には、図２に示されるように、入浴用パック５がわずかの空気と共 に封入されている。入浴用パック５は例えば不織布等の通水性の袋６で製作され ている。袋６内には、図３に示されるように、粉末状の入浴剤組成物７と、乾燥 した天然植物（ハーブを含む）の花、葉、および／または、茎で原形をとどめた もの（以下、植物要素と言う）８とが収容されている。ここで、『原形をとどめ たもの』とは、例えば『花』であれば乾燥された花全体、蕾、花びら等の意味で あり、『葉』や『茎』であれば乾燥された材料を数ミリ乃至数センチの長さに刻 んだもの等を意味する。

【００２０】 ここで、袋６に収容される入浴剤組成物７としては、例えば、以下の（１）〜 （６）の混合物を挙げることができる。

【００２１】 （１）セスキ炭酸ナトリウム、香料（ジャスミンの香り）、 色素（乳白色） （２）セスキ炭酸ナトリウム、香料（ラベンダーの香り）、 色素（紫色） （３）硫酸ナトリウム、 香料（ペパーミントの香り）、色素（青色） （４）セスキ炭酸ナトリウム、香料（ローズマリーの香り）、色素（緑色） （５）セスキ炭酸ナトリウム、香料（レモングラスの香り）、色素（黄色） （６）硫酸ナトリウム、 香料（ローズの香り）、 色素（桃色） また、袋６に収容される乾燥された植物要素８としては、例えば、以下の（１ ）〜（６）の植物要素を挙げることができる。

【００２２】 （１）ジャスミン（花） （２）ラベンダー（花） （３）ペパーミント（葉・茎） （４）ローズマリー（葉） （５）レモングラス（葉） （６）ローズ（花） 入浴用パックの具体的な製造方法の一例としては、次のように説明される。上 記（１）〜（６）に述べられた乾燥された植物要素８を２ｇと、上記（１）〜（ ６）に述べられた入浴剤組成物７としての混合物とを、２種混合型自動計量充填 包装機によって不織布の袋６に充填して、入浴用パック５を完成する。続いて、 この入浴用パック５を、さらに、シリカ蒸着ポリエステルの包装袋１に封入する ことにより、入浴用パックの包装物を完成する。

【００２３】 入浴用パックの具体的な使用方法の一例としては、次のように説明される。入 浴用パックの包装物を手に取り、先ず、包装袋１を２箇所の切り口４ａ，４ｂの いずれかを利用して破り、中から入浴用パック５を取り出す。次いで、これを浴 槽内の湯に入れて、両手で軽く揉みほぐすようにする。すると、色と香りが浴槽 内に広がり、同時に、天然ドライハーブが湯を含むことにより元のウェットハー ブが再生され、これが浴湯を和らげてくれる。すなわち、入浴者は、入浴剤とし てのセスキ炭酸ナトリウムや硫酸ナトリウムによる入浴効果乃至保温効果、並び に、香料によるアロマテラピー効果に加えて、天然ハーブのみが有する色、香り 、質感、並びに、それに伴う様々な入浴効果を同時かつ長時間に亘りに楽しむこ とができる。

【００２４】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によれば、入浴剤並びにハーブの有す る入浴効果に加えて、どのようなハーブが使用されているかをその現物を通じて 視覚的に消費者に認識させることができ、併せて、天然ハーブそれ自身のみが有 する様々な入浴効果をより一層効果的にかつ長時間に亘り発揮させることができ る。また、本考案によれば、入浴用パックを気密性包装袋に空気と共に封入した ことにより、乾燥した天然植物（ハーブを含む）の花、葉、茎の原形の保存を良 好なものとすることができる。また、本考案によれば、気密性包装袋の左右の長 辺の上部には表側からの開封若しくは裏側からの開封に合わせて２個の切り口が 設けられていることにより、包装袋の開封が容易で直ちに入浴用パックを取り出 すことができる。さらに、本考案によれば、気密性包装袋の中央部には透明な窓 が設けられていることにより、乾燥された天然植物（ハーブ等）を含むとする商 品固有の特徴を顧客に容易に認識させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案が適用された入浴用パックの包装状態に
おける正面図である。

【図２】本考案が適用された入浴用パックの包装状態に
おける一部切り欠け正面図である。

【図３】包装袋から取り出された入浴用パックの一部切
り欠け正面図である。

【符号の説明】

１ 包装袋 ２ 窓 ３ａ，３ｂ 左右の長辺 ４ａ，４ｂ 左右の切り口 ５ 入浴用パック ６ 通水性の袋 ７ 入浴剤組成物 ８ 植物要素（花、葉、茎等）

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 粉末状の入浴剤と、乾燥したハーブを含
   む天然植物の花、葉、および／または、茎で原形をとど
   めたものとを、１つの通水性袋に収容してなることを特
   徴とする入浴用パック。
2. 【請求項２】 前記請求項１に記載の入浴用パックを気
   密性包装袋に空気と共に封入したことを特徴とする入浴
   用パックの包装物。
3. 【請求項３】 前記気密性包装袋は矩形の外形を有する
   ものであり、かつその左右の長辺の上部にはそれぞれ表
   側から若しくは裏側からの開封に合わせて２個の切り口
   が設けられていることを特徴とする請求項２に記載の入
   浴用パックの包装物。
4. 【請求項４】 前記気密性包装袋の中央部には封入され
   た前記入浴用パックを視認させるための透明な窓が設け
   られていることを特徴とする請求項２に記載の入浴用パ
   ックの包装物。