JP3053261U - 電線被覆段剥ぎ用システム工具及びそのダイスストッパ - Google Patents

電線被覆段剥ぎ用システム工具及びそのダイスストッパ

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JP3053261U
JP3053261U JP1998002506U JP250698U JP3053261U JP 3053261 U JP3053261 U JP 3053261U JP 1998002506 U JP1998002506 U JP 1998002506U JP 250698 U JP250698 U JP 250698U JP 3053261 U JP3053261 U JP 3053261U
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博 平山
豊生 福田
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株式会社フクダセイコー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆電線の段剥ぎ加工に際し、だれでも簡単
かつ容易に使いこなせ、施工品質の向上と作業時間の短
縮が図れる段剥取ぎ用システム工具を提供する。 【解決手段】 電線被覆段剥ぎ用工具を、シース2及び
絶縁体5の剥ぎ取り用ダイス30,70と、ダイススト
ッパ10と、遮蔽銅テープ切取りバンド50と、テクニ
ックナイフ60とから構成する。シース2と絶縁体5の
剥ぎ取りは、ダイスストッパを被覆電線に固定し、ダイ
スの円筒形部材を電線の芯線方向に移動させながら回転
することで螺旋状に剥ぎ取り、外部半導電層の剥ぎ取り
は、ダイスストッパ10にテクニックナイフを固定し、
ダイスストッパを旋回させるだけで簡単に輪切りでき
る。遮蔽銅テープの剥ぎ取りは、その露出幅に対応した
幅を有する締付けバンド51で行う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、電線被覆段剥ぎ用システム工具に関し、特にCVTケーブルなど 高圧送電用被覆電線のシース、遮蔽銅テープ、外部半導電層、絶縁体等からなる 被覆層を段階的に精度よく剥ぎ取ることのできる組合わせ工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中配電工事等で多用されているCVTケーブルは、芯線の周囲に絶縁体、外 部半導電層、遮蔽銅テープ、シースが順次被覆されてなる被覆層が形成されてお り(図12参照)、このケーブルの接続作業においては、被覆層を外側から段階 的に剥ぎ取る剥ぎ取り作業が必要であった。 従来、この被覆層剥ぎ取り工程の殆どに電工ナイフを使って、シース、遮蔽銅 テープ、外部半導電層、絶縁体の順に剥ぎ取り、それぞれをケーブルの先端から 規定された寸法に正確に仕上げるというのが通常であった。
【0003】 ところで、電工ナイフによるこの種の作業では、人体に対する安全性に問題が あるだけでなく、剥ぎ取り被覆層に接する他層まで傷つける危険度が高く、それ だけ高度な熟練を要すると共に慎重な取扱いを必要とし、作業時間が長くかかる など多くの欠点があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このように、多層に構成された電線被覆の電工ナイフによる段剥ぎ作業は、作 業員の豊富な経験や高度な技能を頼りに、時間をかけて作業をおこなっているの が現状である。これでは、作業員の安全はもとより効率的で精度の高い施工は期 待できない。
【0005】 この考案は、かかる現状に鑑みなされたものであって、その目的とするところ は、従来の電工ナイフと異なり、安全かつ合理的に設計された複数の機能的工具 を組合わせることにより、被覆電線の段剥ぎ加工に際し、だれでも簡単かつ容易 に使いこなせ、いつでも精度の高い作業が能率的に遂行し得る電線被覆段剥ぎ用 システム工具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、被覆電線の シース、遮蔽銅テープ、外部半導電層、絶縁体からなる被覆層を段階的に剥ぎ取 るに際し、従来使用されていた電工ナイフに代って、各被覆層の剥ぎ取りに最も 適合した形と機能を備えた工具類をシステム的に組合せて使用すれば、所期の目 的が容易に達成されるという知見をえて、この考案を完成するに至った。
【0007】 すなわち、この考案に係る電線被覆段剥ぎ用システム工具は、シースを剥ぎ取 るシース剥ぎ取り用ダイスと、絶縁体を剥ぎ取る絶縁体剥ぎ取り用ダイスと、シ ース及び絶縁体の皮剥ぎ時に前記各ダイスの移動を規制し、剥ぎ取り寸法を設定 するために、前記被覆電線に固定するダイスストッパと、遮蔽銅テープを剥ぎ取 る際に使用する遮蔽銅切取りバンドと、主として前記外部半導電層の剥ぎ取りに 使用するテクニックナイフとを備えたもので、シース、絶縁体、遮蔽銅テープ、 外部半導電層に対応する専用工具を使用すれば、だれでも簡単かつ容易に使いこ なせ、いつでも精度の高い作業が能率的に遂行することができる。特に、これら の工具を一つのシステム工具箱に収容可能とすれば、持ち運び及び作業性も格段 と向上することになる。
【0008】 この場合のダイスストッパは、主として、シース剥ぎ取りダイス及び絶縁体剥 ぎ取りダイスの皮剥ぎ寸法に応じて、被覆電線に固定して、芯線方向のダイスの 移動を規制するために使用されるものであるが、その構成として、相対向する面 がへ字形に凹んだ電線挟持面を有する固定爪及び可動爪と、前記可動爪の片側端 部に挿通され前記固定爪の同じ片側端部のネジ穴に螺合された、頭部に回転操作 部を有するネジボルトと、該ネジボルトと平行に前記可動爪の片側端部に固定さ れ、固定爪の対向部位に挿通されたガイドピンとを備え、ネジボルトの回転によ り、固定爪と可動爪とを開閉自在に操作して被覆電線を締付け挟持するようにす れば、被覆電線の外径に合せて、ネジボルトを回転させて、固定爪と可動爪の間 隔を調整でき、あらゆる外径の被覆電線について共通のダイスストッパを使用す ることができることになる。なお、ネジボルトの回転操作は、そのボルト頭部に 操作部、例えば、蝶形操作部を摘まんで回転操作を行えばよい。
【0009】 特に、このようなダイスストッパは、可動爪の可動範囲が、固定爪とネジボル トの頭部との間とされ、可動爪は固定爪又はネジボルトの頭部に規制されるまで 自由にネジボルトの軸方向に移動できるので、固定爪との間に被覆電線を介在し たならば、その電線の径に応じて手動で可動爪を移動させ、被覆電線を挟持する ことができる。被覆電線への挟持を、より確実にする場合は、可動爪の回転操作 部への当接状態で、回転操作部を回転し、固定爪を可動爪に近接する方向に強制 的に移動すれば、被覆電線を締付け挟持することができる。
【0010】 また、ダイスストッパに、上記機能の他に、シースあるいは絶縁体の剥ぎ取り 端部の面取り補助具として、あるいは外部半導電層の剥ぎ取り補助具としての機 能を付加すれば、ダイスストッパの使用範囲も拡がることになる。外部半導電層 の剥ぎ取り補助具の機能を付加する場合、可動爪の上下面間の高さを、シース際 から露出させる外部半導電層の露出寸法に設定し、かつ可動爪の上面にテクニッ クナイフ固定部を設ける構成を採用できる。
【0011】 テクニックナイフ固定部は、可動爪の上面に形成された凹部と、この凹部に中 間高さ位置まで被覆するナイフ保持部と、このナイフ保持部の上面に形成され、 その後部側に開口する挿入口に連通してテクニックナイフの刃物調整ネジのボル ト頭を挿入案内するナイフガイド溝とを備え、ナイフ保持部の高さは、前記ナイ フガイド溝でテクニックナイフを案内保持したときに、その刃面が可動爪の上面 と面一になる高さに設定される構造が好適である。ナイフガイド溝は、調整ネジ を貫通可能な幅で、かつボルト頭及び調整ネジの上端に螺合されるナットの径よ りも小に形成され、このナットとボルト頭とを締め付けることで、ナイフ保持部 を形成する板材(例えば、金属板など)を両側から挟み込み固定することができ る。
【0012】 このような構造を採用すれば、テクニックナイフの調整ネジをナイフガイド溝 に差込み固定し、ダイスストッパを被覆電線回りに旋回させるだけで、テクニッ クナイフの刃先によって外部半導電層を輪切りできる。この際、ダイスストッパ の可動爪の高さを外部半導電層の露出寸法に合せているので、ダイスストッパの 可動爪をシース際にセットするだけで、外部半導電層を所定の露出寸法に輪切り できる。
【0013】 また、ダイスストッパをシース及び絶縁体の剥ぎ取り部の面取り補助具として 使用する場合、固定爪又は可動爪の上面に止めネジにより水平回転可能に取付け られた面取りスペーサーを設けた構成を採用すれば、剥ぎ取りダイスを芯線方向 でダイスストッパに当接するまで移動し、ダイスを面取りスペーサーに当接した 後、このスペーサを回転させて、ダイスの当接位置から回避するようにし、その 後、ダイスを芯線回りに回転させれば、ダイスの刃物によって簡単に面取りが可 能となる。
【0014】 シース剥ぎ取りダイスとしては、円筒形部材の軸線方向に連通し、内径が被覆 電線のシース外径に一致する前方ガイド孔及び遮蔽銅テープ外径より幾分大きい 後方ガイド孔からなる被覆電線ガイド孔と、該被覆電線ガイド孔に連通して前記 円筒形部材の周壁に形成された切屑排出用切欠部と、切屑排出用切欠部に隣接し て前記円筒形部材の周壁に形成されたV形傾斜切欠部の一側傾斜面に取付けられ 、前記前方ガイド孔の軸線方向内面に臨設された平形刃物とを備え、該平形刃物 の先端刃面が、上記前方ガイド孔の軸線と所定の角度をなし、かつ前記後方ガイ ド孔寄りの最も内側に突出する刃先がシース内面により定められる仮想円の周上 に位置するごとく固定された構成を採用すれば、ダイスの回転によって傾斜面に 取付られた刃物によって、シースを斜め方向から切り込むことになり、ダイスを 回転させながら、芯線方向に移動させれば、シースを螺旋状に剥ぎ取ることが可 能となる。しかも、剥ぎ取り端部においてそのまま水平方向に旋回させれば、傾 斜した刃先により剥ぎ取り端面が傾斜面となり、面取りが可能となる。
【0015】 絶縁体剥ぎ取り用ダイスとしては、シース剥ぎ取りダイスと同様に、円筒形部 材の軸線方向に連通し、内径が被覆電線の絶縁体の外径に一致する前方ガイド孔 及び芯線の外径より幾分大きい後方ガイド孔からなる被覆電線ガイド孔と、該被 覆電線ガイド孔に連通して前記円筒形部材の周壁に形成された切屑排出用切欠部 と、該切屑排出用切欠部に隣接して前記円筒形部材の周壁に形成されたV形傾斜 切欠部の一側傾斜面に取付けられ、前記前方ガイド孔の軸線方向内面に臨設され た平形刃物とを備え、該平形刃物の先端刃面が、上記前方ガイド孔の軸線と所定 の角度をなし、かつ前記後方ガイド孔寄りの最も内側に突出する刃先が絶縁体の 内面により定められる仮想円の周上に位置するごとく固定された構成を採用すれ ば、上記シース剥ぎ取りダイスと同様に絶縁体を螺旋状に剥ぎ取り、かつ面取り も可能となる。
【0016】 また、遮蔽銅テープ切取り用バンドとしては、遮蔽銅テープ上に巻き付ける締 付けバンドと、この締付けバンドの内径を拡縮するための調整機構とを備え、前 記調整機構が、前記締付けバンドの長さ方向外面に一定の間隔で配置された多数 の係止部と、前記係止部と噛み合うウォームと、先端に前記ウォームが固定され 、前記締付けバンドの一端部に回転自在に取り付けられたウォームハンドルとを 備え、締付けバンドのバンド幅が、剥ぎ取り操作後に露出し残される遮蔽銅テー プの規定幅に設定された構成を採用すれば、被覆電線の外径が異なっても共通の バンドを使用することができ、また、そのバンド幅が遮蔽銅テープの所定露出幅 に設定されているため、バンドをシース際にセットするだけで、所定露出寸法の 遮蔽銅テープ幅に簡単に設定できる。
【0017】 テクニックナイフとしては、円弧状刃面を有する平形刃物を偏平鞘部のガイド 溝に調整ネジを介してスライド可能に嵌合し、その刃面を鞘部先端のスリット状 開口部から突出させて固定するとともに、該刃先の突出長を前記調整ネジにより 調整可能とした構成を採用すれば、円弧状刃面を被覆電線回りに旋回させるだけ で簡単に外部半導電層の剥ぎ取りが可能となる。
【0018】 つぎに、上記システム工具の使用方法を説明する。被覆電線は、その外周側か らシース、遮蔽銅テープ、外部半導電層、絶縁体が順次被覆された形態であるの で、シース剥ぎ取り工程、遮蔽銅テープ剥ぎ取り工程、外部半導電層剥ぎ取り工 程、絶縁体剥ぎ取り工程がある。以下、各工程におけるシステム工具の使用方法 を説明する。
【0019】 [シース剥ぎ取り工程] 被覆電線のうち、最初のシース剥ぎ取り工程で使用する工具(以下、シース剥 ぎ取り工具と略称する)には、ダイスストッパとシース剥ぎ取りダイスを使用す る。まず、ダイスストッパをシース剥ぎ取り寸法に合せて被覆電線の所定位置に 固定し、シース剥ぎ取りダイスを被覆電線の先端に挿入し回転させて、ダイスス トッパに当接するまでシースを螺旋状に切削し剥ぎ取る。切削後は、ダイススト ッパに押し当てながら水平に旋回させ、切り口を面取りする。この作業では、ダ イスストッパにより、シース皮剥ぎ取り寸法が決定されるため、誰でも簡単に作 業が行える。
【0020】 この場合、ダイスストッパの固定爪又は可動爪の上面に面取りスペーサを回転 可能に取付けておくと、被覆層を螺旋状に切削しつつ下降してきたシース剥ぎ取 り用ダイスがこのスペーサに当接することで剥ぎ取り操作の終点を認知しうる。 その後、面取りスペーサを止めネジの周りに回転させた後、シース剥ぎ取り用ダ イスをダイスストッパの固定爪と可動爪の上面に押し当て水平に旋回させると、 切り口が容易に面取りされてシースの剥ぎ取り操作が完了する。
【0021】 この場合、ダイスの前方ガイド孔に沿って軸線方向内面に臨設された平形刃物 の刃先はシースの厚みに設定されているから、加工中刃物の先端がシース内側の 遮蔽銅テープに接触してその表面を傷つけることはない。
【0022】 [遮蔽銅テープ剥ぎ取り工程] シース剥ぎ取り後に遮蔽銅テープの剥ぎ取りを行う。この際使用する工具は、 ウォーム機構により内径を連続的に拡縮可能に構成された金属製バンドであり、 そのバンド幅は、剥ぎ取り操作後に露出し残される遮蔽銅テープの規定幅に形成 されているので、このバンドをシース際に露出した遮蔽銅テープ上に巻き付けた 後、その上方の遮蔽銅テープを剥取れば簡単に精度よく剥ぎ取ることができる。
【0023】 また、その際、遮蔽銅テープ押さえの綿テープを先に剥ぎ取る必要があれば、 テクニックナイフをシース際にそわせ、綿テープを引っ張りながら旋回させると 容易に剥ぎ取ることができる。
【0024】 [外部半導電層の剥ぎ取り工程] つぎに、遮蔽銅テープ剥ぎ取り後に外部半導電層の剥ぎ取りを行う。この外部 半導電層剥ぎ取り工程に使用される工具(以下、外部半導電層剥ぎ取り工具と略 称する)は、ダイスストッパとテクニックナイフである。ダイスストッパはシー ス際に旋回可能な程度に締付けて取付け、このダイスストッパの可動爪の上面に テクニックナイフを固定し、その先端の円弧状刃面を外部半導電層に押し付け旋 回させて外部半導電層を輪切りする。テクニックナイフは、ダイスストッパの可 動爪の上面保持部ナイフガイド溝にナイフの調整ネジのボルト頭を挿入案内し、 ダイスストッパを旋回させるだけで簡単に外部半導電層を輪切りすることができ る。
【0025】 この場合、テクニックナイフ固定部と前記面取りスペーサをダイスストッパの 同一側に配置しておくと、段剥ぎ工程の過程で、その都度ダイスストッパを逆向 きに付け替える手間が省けて好い。ダイスストッパの幅(可動爪及び固定爪の高 さ)は、これをシース際に締付け取付けたとき、テクニックナイフの刃先が外部 半導電層の剥ぎ取り所定寸法位置にくるようになっているので、外部半導電層の 露出寸法を簡単に設定できる。
【0026】 また、テクニックナイフは、その最も突出した刃先が外部半導電層の内面から 内側に突出して内部の絶縁体表面を傷付けることのない安全な位置に設定してお り、また、ダイスの固定爪の上面に水平に取り付けられるので、いずれの方向に も任意に旋回させて外部半導電層を輪切りすることができる。
【0027】 [絶縁体剥ぎ取り工程] 段剥ぎ工程の最後に絶縁体の剥ぎ取りを行う。この絶縁体剥ぎ取り工程に使用 される工具(以下、絶縁体剥ぎ取り工具と略称する)は、ダイスストッパと絶縁 体剥ぎ取りダイスである。ダイスを絶縁体の先端から挿入し回転させながら絶縁 体を螺旋状に切削すると共に、ダイスストッパに押し当てて切削を終了する。そ の後、ダイスストッパを水平に旋回させてその切り口を面取りする。
【0028】 この場合、絶縁体の厚みはシースに比べ比較的大きく、また、ダイスに取付け られた平形刃物は所定の傾斜角度に設定されているから、ダイスをダイスストッ パに押し当てながら水平に旋回させるだけで、容易かつ正確に前記切り口の面取 り仕上げが可能となる。また、前方ガイド孔内面に突出する平形刃物の深さは絶 縁体の厚みに設定されているから、加工中刃物の刃先が導体である芯線に接触し てその表面を傷つける心配はない。
【0029】 なお、ダイスストッパの固定爪と可動爪、シース及び絶縁体剥ぎ取り用ダイス の円筒形部材、及びテクニックナイフを構成する素材樹脂としては、電気絶縁性 が高く、耐摩耗性が良好で、成形加工性に優れた合成樹脂であればいずれも使用 可能であるが、中でもABS樹脂とポリアセタール樹脂がこれらの特性に優れて いて好ましい。また、シース及び絶縁体剥ぎ取り用ダイスは、円筒形部材に太く 握り易い大きさのリング状つば部を形成することが好適であり、剥ぎ取り作業を さらに容易にするためには、その円筒形部材の外面にネジ孔を設け、ここに棒状 の回転補助具を装着して使用することが最適である。
【0030】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本考案の実施の形態を説明する。図12は、段剥ぎ用シ ステム工具の全体斜視図で、このシステム工具は、地中配電工事等で多用されて いるCVTケーブルの芯線6の周囲に、絶縁体5、外部半導電層4、遮蔽銅テー プ3、シース2が順次被覆されてなる被覆層を外側から段階的に剥ぎ取る際に使 用するものである。
【0031】 このシステム工具は、シースを剥ぎ取るシース剥ぎ取り用ダイス30と、絶縁 体5を剥ぎ取る絶縁体剥ぎ取り用ダイス70と、シース2及び絶縁体5の皮剥ぎ 時に前記各ダイス30,70の移動を規制し、剥ぎ取り寸法を設定するために、 被覆電線に固定するダイスストッパ10と、遮蔽銅テープ3を剥ぎ取る際に使用 する遮蔽銅切取りバンド50と、主として外部半導電層4の剥ぎ取りに使用する テクニックナイフ60とを備え、これらの工具を一つのシステム工具箱80に収 容可能となっている。以下、各工具の構成を説明する。
【0032】 図1は、ダイスストッパの平面図であり、図2はその正面図である。図のごと く、ダイスストッパ10は、被覆電線挟持用の可動爪12と固定爪11と、可動 爪12及び固定爪11の対向する距離を調整するためのネジボルトとしての締付 け蝶ボルト13及びガイドピン14とを備え、可動爪12と固定爪11のヘ字形 電線挟持面15、16間において被覆電線1を締付け固定するものである。
【0033】 締付け蝶ボルト13は、可動爪12の挿通穴17を貫通して固定爪11のネジ 穴18に螺合されており、ガイドピン14は締付け蝶ボルト13に隣接して可動 爪12に埋設され、固定爪11のガイド穴19に挿通されている。締付け蝶ボル ト13を緩めると、可動爪12がガイドピン14に沿ってスライド可能となり、 電線挟持面15、16間が開放できるので、その間に被覆電線1を挿入し締付け 蝶ボルト13を締付けて挟持する。
【0034】 このダイスストッパ10は、その固定爪11の側部に面取りスペーサ20を、 また、可動爪12の側部にテクニックナイフ固定部21を備えている。面取りス ペーサ20は、厚さ3mmのナイロン板からなり、固定爪11の側面と同形でかつ 止めネジ22により同表面端部隅に回転可能に取付けられている。
【0035】 テクニックナイフ固定部21は、表面にナイフガイド溝24、後部側面にボル ト頭挿入口25を備え、可動爪12の表面凹部26に嵌合し固着された断面Γ字 形金属板23からなるナイフ保持部が設けられ、その表面深さhは、テクニック ナイフ60(図4参照)の偏平鞘部61の厚みdの1/2に設定されている。し たがって、金属板23の後部側面に開口する挿入口25からテクニックナイフの ボルト頭67を挿嵌させ、金属板23の表面のナイフガイド溝23に沿ってナイ フ本体をガイドし、ナット65を用いて締付け固定したとき、テクニックナイフ の刃面64を可動爪12の表面と面一にすることができる。
【0036】 図3はシース剥ぎ取り用ダイスの側面図であり、図4はその平面図、図5は図 4のA−A線に沿う断面図である。図のごとく、シース剥ぎ取り用ダイス30は 外周につば部34を有する前部筒31とこれより小径の後部筒32からなる円筒 形部材33と、被覆電線ガイド孔38に沿って突出する平形刃物35とを備え、 これを被覆電線1の端部に外挿し回転しつつ被覆電線の芯線方向に移動させるこ とにより、シース2を螺旋状に剥ぎ取るものである。
【0037】 円筒形部材33は合成樹脂製であり、その軸線Lを中心軸とする被覆電線ガイ ド孔38は、内径がシースの外径寸法に一致する前方ガイド孔36と遮蔽銅テー プ層の外径より幾分大きい寸法の後方ガイド孔37とから構成されている。この 円筒形部材33の後部筒32には立体的に切り欠かれた切り屑排出用切欠部39 があり、また、これと隣接する前部筒31の側面に刃物取付け用のV形傾斜切欠 部40が削設されている。そして、V形傾斜切欠部40の一側傾斜面に平形刃物 35がネジ止めされ前方ガイド孔36に沿って軸線方向に臨設されてなり、その 先端刃面41は軸線Lと所定の角度αをなし、かつ後方ガイド孔37寄りに最も 突出する刃先がシース2の内面により定められる仮想円の周上に位置するごとく 設定されている。なお、絶縁体剥ぎ取りダイス70は、前方ガイド孔と後方ガイ ド孔の径が絶縁体及び導体である芯線の径に対応している点を除いて、シース剥 ぎ取りダイス30と同様な形態であるのでその説明及び図示を省略する。また、 これらのダイス30,70は被覆電線の径に応じて複数種類を用意し、工具箱8 0に収容可能とされている。
【0038】 図6は遮蔽銅テープ剥ぎ取り用バンドの平面図、図7はその側面図である。図 のごとく、遮蔽銅テープ剥ぎ取り用バンド50は、締付けバンド51とその中央 部外周面に固着された調整帯52とからなり、該調整帯52の端部にある調整機 構のウォームハンドル53のウォーム55(円筒形のネジ状歯車)が調整帯52 の表面に設けられた複数の凸状係止部54と噛み合って締付けバンド51の内径 φを拡縮し、遮蔽銅テープ3上に巻き付けられるものである。
【0039】 また、図8はテクニックナイフの平面図であり、図9はその側面図である。図 のごとく、テクニックナイフ60はナイロン樹脂からなる偏平鞘部61とその先 端のスリット状開口部62に沿って円弧状に臨設された平形刃物63とを備え、 前記ダイスストッパ10のテクニックナイフ固定部21に装着して、外部半導電 層を輪切りするものである。
【0040】 上記の平形刃物63は、調整ネジ65を介して偏平鞘部61の刃物ガイド溝6 6に嵌合され、かつ、先端の円弧状刃面64をスリット状開口部62から突出さ せて固定されてなり、また同時に、刃物ガイド溝66に沿って前後にスライドさ せることにより刃先の突出長δを調整可能に構成されている。
【0041】 図10は、上記ダイスストッパ10と上記シース剥ぎ取り用ダイス30(ケー ブル挿入口径A=31.5mm、つば部外径B=65mm)との組合せからなるシー ス剥ぎ取り工具を用いて、6.6 kvCVTケーブル(サイズ150mm)のシースを 段剥ぎしている状態を示す斜視図である。図に示すように、シース2の輪切り位 置より40mm下にダイスストッパ10(形状寸法は各ケーブルサイズに共通であ る)の側部表面を合せ締付け蝶ボルト13を用いて固定する。
【0042】 つぎに、シース剥ぎ取り用ダイス30にダイスハンドル42を取付け、前方ガ イド孔36より被覆電線1の先端に挿入して、右に回転させながら下方に押し下 げると、シース2は平形刃物35で螺旋状に切削され、刃物の傾斜面に誘導され て、図のごとく切屑排出用切欠部37から帯状に排出される。そして、シース剥 ぎ取り用ダイス30の底面がダイスストッパ10上の面取りスペーサ20に当接 することでダイスの回転による剥ぎ取り操作は終了する。ついで、面取りスペー サ20を矢印方向に回転・移動させた後、ダイス30をダイスストッパ10の表 面に押し当て水平に旋回させると、シース端面の切り口が平坦に輪切りされ、簡 単に面取り仕上げが行える。
【0043】 図11は、遮蔽銅テープ剥ぎ取り用バンド50を用いて遮蔽銅テープ3を剥取 った後に露出する外部半導電層を、前記外部半導電層剥ぎ取り工具を用いて輪切 りし剥ぎ取る工程を示したものである。図のごとく、前記ダイスストッパ10を 面取り後のシース際Sに軽く締めて(回せる程度に)取付けた後、ダイススツパ 10のテクニックナイフ固定部21にテクニックナイフ60を装着し、これを外 部半導電層4に押し当てながら旋回させて輪切りする。
【0044】 この場合、テクニックナイフ10の刃面64は円弧状であるので、左右いずれ の方向にも任意に旋回させることが可能であり、またその際、刃先の突出長δは 調整ネジ65により外部半導電層4の厚みに設定されているから、その内部の絶 縁体表面を傷付ける心配はない。輪切り終了後は、ダイスストッパ10からテク ニックナイフ60を取り外し、該テクニックナイフ60を使用して通常のごとく 輪切り位置より上部を縦切りし、切り口を剥離させて剥取ればよい。また、ダイ スストッパ10の厚み(固定爪、可動爪の厚みに相当する)は、これをシース際 に取付けたとき、刃面64が規定寸法の輪切り位置になるごとく、30mmに設定 されているから、定規を用いなくても正確に輪切りできる。
【0045】 ついで使用する絶縁体剥ぎ取り用工具は、ダイスストッパ10と絶縁体剥ぎ取 りダイス(ケーブル挿入口径A=23.8mm、つば部外径B=60mm)とを組合 せたものであり、その作用は図9に示したシース剥ぎ取り用工具の場合と同じで ある。すなわち、絶縁体5の輪切り位置より40mm下にダイスストッパ10の側 部表面を合せ締付け蝶ボルト13を用いて固定する。
【0046】 つぎに、絶縁体剥ぎ取り用ダイス70にダイスハンドル42を取付け、前方ガ イド孔36を被覆電線1の先端に外挿して右に回転させながら下方に押し下げる と、絶縁体5は平形刃物35で螺旋状に切削され、刃物の傾斜面に誘導されて、 切屑排出用切欠部37から帯状に排出される。そして、絶縁体剥ぎ取り用ダイス 70の底面がダイスストッパ10上の面取りスペーサ20に当接することでダイ スの回転による剥ぎ取り操作は終了する。ついで、面取りスペーサ20を矢印方 向に回転・移動させた後、ダイス70をダイスストッパ10の表面に押し当て水 平に旋回させると、絶縁体端面の切り口が面取りされ、CVTケーブル端部にお ける一連の被覆段剥ぎ作業が完了する。
【0047】
【考案の効果】
以上のように、この考案に係る電線被覆段剥ぎ用システム工具は、安全かつ合 理的に設計された複数の機能的工具の組合わせからなるので、従来の電工ナイフ による剥ぎ取り作業に比べて、だれでも簡単かつ容易に使いこなせ、精度の高い 作業を再現性よく行うことができる。
【0048】 特に、シース及び絶縁体剥ぎ取り工具は、共通のダイスストッパに面取りスペ ーサを装着し、それぞれ専用の剥ぎ取り用ダイスを組合わせて構成されているか ら、ダイスを被覆電線に外挿し旋回させることにより、安全確実に所定長さの皮 剥ぎと面取り仕上げができる。また、外部半導電層剥ぎ取り工具は、先端に円弧 状刃面を有する特定形状のテクニックナイフを所定厚みの上記ダイスストッパに 固定して構成されているから、これを外部半導電層剥ぎ取り位置に外装し水平に 回転させることにより、安全確実に輪きりすることができる。
【0049】 さらに、遮蔽銅テープ剥ぎ取り工具は、幅の設定されたウォーム形式の締付け バンドからなるので、経験に乏しい作業者でさえ極めて容易に取り扱えるもので ある。 しかして、この考案に係る電線被覆段剥ぎ用システム工具によれば、シース、 遮蔽銅テープ、外部半導電層、絶縁体からなる被覆層の剥ぎ取り工程すべてにお いて、作業工程が簡略化されると同時に作業者の技術的レベルに関係なく施工品 質の向上と作業時間の短縮化が達せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るダイスストッパの平面図
【図2】同ダイスストッパの正面図
【図3】この考案に係るシース剥ぎ取り用ダイスの側面
【図4】同シース剥ぎ取り用ダイスの平面図
【図5】図4のA−A線に沿う断面図
【図6】この発明に係る遮蔽銅テープ剥ぎ取り用バンド
の平面図
【図7】同遮蔽銅テープ剥ぎ取り用バンドの側面図
【図8】この考案に係るテクニックナイフの平面図
【図9】同テクニックナイフの側面図
【図10】この考案に係るシース剥ぎ取り工具を用いて
段剥ぎしている状態を示す斜視図
【図11】この考案に係る外部半導電層剥ぎ取り工具を
用いて輪切りしている状態を示す斜視図
【図12】この考案に係る被覆電線段剥ぎ用システム工
具の概略説明図である。
【符号の説明】
1 被覆電線 2 シー
ス 3 遮蔽銅テープ 4 外部
半導電層 5 絶縁体 10 ダイ
スストッパ 11 固定爪 12 可
動爪 13 締付け蝶ボルト 14 ガ
イドピン 15、16 電線挟持面 17 挿
通穴 18 ネジ穴 19 ガ
イド穴 20 面取りスペーサ 21 テ
クニックナイフ固定部 22 止めネジ 23 金
属板 24 ナイフガイド溝 25 ボ
ルト頭挿入口 26 凹部 30 シ
ース剥ぎ取り用ダイス 31 前部筒 32 後
部筒 33 円筒形部材 34 つ
ば部 35 平形刃物 36 前
方ガイド孔 37 後方ガイド孔 38 被
覆電線ガイド孔 39 切り屑排出用切欠部 40 V
形傾斜切欠部 41 刃面 42 ダ
イスハンドル 50 遮蔽銅テープ剥ぎ取り用バンド 51 締め付けバンド 52 調
整帯 53 ウォームハンドル 54 凸
状係止部 55 ウォーム 60 テ
クニックナイフ 61 偏平鞘部 62 ス
リット状開口部 63 円弧状平形刃物 64 円
弧状刃面 65 調整ネジ 66 刃
物ガイド溝 70 絶縁体剥ぎ取り用ダイス

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆電線の芯線の周囲に少なくとも絶縁
    体、外部半導電層、遮蔽銅テープ、シースが順次被覆さ
    れてなる被覆層を外側から段階的に剥ぎ取る際に、シー
    スを剥ぎ取るシース剥ぎ取り用ダイス又は、絶縁体を剥
    ぎ取る絶縁体剥ぎ取り用ダイスの移動を規制し、その剥
    ぎ取り寸法を設定するために、前記被覆電線に固定する
    ダイスストッパであって、 相対向する面がへ字形に凹んだ電線挟持面を有する固定
    爪及び可動爪と、前記可動爪の片側端部に挿通され前記
    固定爪の同じ片側端部のネジ穴に螺合された、頭部に回
    転操作部を有するネジボルトと、該ネジボルトと平行に
    前記可動爪の片側端部に固定され、前記固定爪の対向部
    位に挿通されたガイドピンとを備え、 前記可動爪の可動範囲が、前記固定爪とネジボルトの頭
    部との間とされ、前記固定爪は、可動爪の前記回転操作
    部への当接状態で、回転操作部の回転により、前記可動
    爪に近接する方向に移動し、前記被覆電線を締付け挟持
    可能とされたダイスストッパ。
  2. 【請求項2】 前記固定爪又は可動爪の上面に止めネジ
    により水平回転可能に取付けられた面取りスペーサーを
    備えた請求項1記載のダイスストッパ。
  3. 【請求項3】前記可動爪の上下面間の高さが、シース際
    から露出させる外部半導電層の露出寸法に設定され、
    前記可動爪の上面にテクニックナイフ固定部が設けら
    れ、該テクニックナイフ固定部は、前記可動爪の上面に
    形成された凹部と、該凹部に中間高さ位置まで被覆する
    ナイフ保持部と、該ナイフ保持部の上面に形成され、そ
    の後部側に開口する挿入口に連通して前記テクニックナ
    イフの刃物調整ネジのボルト頭を挿入案内するナイフガ
    イド溝とを備え、 前記ナイフ保持部の高さは、前記ナイフガイド溝でテク
    ニックナイフを案内保持したときに、その刃面が前記固
    定爪の上面と面一になる高さに設定されている請求項1
    又は2記載の被覆電線段剥ぎ用のダイスストッパ。
  4. 【請求項4】 被覆電線の芯線の周囲に少なくとも絶縁
    体、外部半導電層、遮蔽銅テープ、シースが順次被覆さ
    れてなる被覆層を外側から段階的に剥ぎ取る電線被覆段
    剥ぎ用システム工具であって、シースを剥ぎ取るシース
    剥ぎ取り用ダイスと、絶縁体を剥ぎ取る絶縁体剥ぎ取り
    用ダイスと、請求項1,2又は3記載のダイスストッパ
    と、遮蔽銅テープを剥ぎ取る際に使用する遮蔽銅切取り
    バンドと、主として前記外部半導電層の剥ぎ取りに使用
    するテクニックナイフとを備え、 前記シース剥ぎ取り
    ダイスは、円筒形部材の軸線方向に連通し、内径が被覆
    電線のシース外径に一致する前方ガイド孔及び遮蔽銅テ
    ープ外径より幾分大きい後方ガイド孔からなる被覆電線
    ガイド孔と、該被覆電線ガイド孔に連通して前記円筒形
    部材の周壁に形成された切屑排出用切欠部と、該切屑排
    出用切欠部に隣接して前記円筒形部材の周壁に形成され
    たV形傾斜切欠部の一側傾斜面に取付けられ、前記前方
    ガイド孔の軸線方向内面に臨設された平形刃物とを備
    え、該平形刃物の先端刃面が、上記前方ガイド孔の軸線
    と所定の角度をなし、かつ前記後方ガイド孔寄りの最も
    内側に突出する刃先がシース内面により定められる仮想
    円の周上に位置するごとく固定され、 前記絶縁体剥ぎ取り用ダイスは、円筒形部材の軸線方向
    に連通し、内径が被覆電線の絶縁体の外径に一致する前
    方ガイド孔及び芯線の外径より幾分大きい後方ガイド孔
    からなる被覆電線ガイド孔と、該被覆電線ガイド孔に連
    通して前記円筒形部材の周壁に形成された切屑排出用切
    欠部と、該切屑排出用切欠部に隣接して前記円筒形部材
    の周壁に形成されたV形傾斜切欠部の一側傾斜面に取付
    けられ、前記前方ガイド孔の軸線方向内面に臨設された
    平形刃物とを備え、該平形刃物の先端刃面が、上記前方
    ガイド孔の軸線と所定の角度をなし、かつ前記後方ガイ
    ド孔寄りの最も内側に突出する刃先が絶縁体の内面によ
    り定められる仮想円の周上に位置するごとく固定され、 前記遮蔽銅テープ切取り用バンドは、遮蔽銅テープ上に
    巻き付ける締付けバンドと、この締付けバンドの内径を
    拡縮するための調整機構とを備え、前記調整機構が、前
    記締付けバンドの長さ方向外面に一定の間隔で配置され
    た多数の係止部と、前記係止部と噛み合うウォームと、
    先端に前記ウォームが固定され、前記締付けバンドの一
    端部に回転自在に取り付けられたウォームハンドルとを
    備え、前記締付けバンドのバンド幅が、剥ぎ取り操作後
    に露出し残される遮蔽銅テープの規定幅に設定され、 前記テクニックナイフは、円弧状刃面を有する平形刃物
    を偏平鞘部のガイド溝に調整ネジを介してスライド可能
    に嵌合し、その刃面を鞘部先端のスリット状開口部から
    突出させて固定するとともに、該刃先の突出長を前記調
    整ネジにより調整可能とされたことを特徴とする電線被
    覆段剥ぎ用システム工具。
  5. 【請求項5】請求項4記載の電線被覆段剥ぎ用システム
    工具において、シース剥ぎ取り工程に使用される工具
    が、被覆電線のシースの剥ぎ取り寸法に応じた位置に固
    定される前記ダイスストッパと、被覆電線の先端に外挿
    し回転させてシースを螺旋状に剥ぎ取ると共に、前記ダ
    イスストッパに当接させて、その切り口を面取りする前
    記シース剥ぎ取り用ダイスとから構成された電線被覆段
    剥ぎ用システム工具。
  6. 【請求項6】請求項4記載の電線被覆段剥ぎ用システム
    工具において、絶縁体剥ぎ取り工程に使用される工具
    が、被覆電線の絶縁体の剥ぎ取り寸法に応じた位置に固
    定される前記ダイスストッパと、被覆電線の先端に外挿
    し回転させてシースを螺旋状に剥ぎ取ると共に、前記ダ
    イスストッパに当接させて、その切り口を面取りする前
    記絶縁体剥ぎ取り用ダイスとから構成された電線被覆段
    剥ぎ用システム工具。
  7. 【請求項7】請求項4記載の電線被覆段剥ぎ用システム
    工具において、外部半導電層剥ぎ取り工程に使用される
    工具が、被覆電線の外部半導電層のシース剥ぎ取り際に
    旋回可能に固定された前記ダイスストッパと、該ダイス
    ストッパに固定されたテクニックナイフとから構成され
    た電線被覆段剥ぎ用システム工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019068685A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 株式会社永木精機 剥離用工具

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