JP3052870B2 - 画像補正方法および画像補正装置 - Google Patents

画像補正方法および画像補正装置

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JP3052870B2
JP3052870B2 JP9010799A JP1079997A JP3052870B2 JP 3052870 B2 JP3052870 B2 JP 3052870B2 JP 9010799 A JP9010799 A JP 9010799A JP 1079997 A JP1079997 A JP 1079997A JP 3052870 B2 JP3052870 B2 JP 3052870B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像に含まれる収
差による画像周辺部の歪を補正する機能を持った画像補
正方法および画像補正装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像を取得するために利用されるビデオ
カメラなどの撮像装置では、画像の周辺部に収差による
歪(以下、収差歪)が発生することがある。この収差歪
を補正するための従来技術は、(1)レンズにより発生
する収差歪を数式で表現し系統的に補正値を決定する、
(2)基準パタンを撮像し撮像されたパタンと基準パタ
ンとのズレから各画素毎に補正値を決定する、という2
種に大別される。
【0003】上記(1)については、例えば、「出口
『カメラキャリブレーション手法の最近の動向』、情報
処理学会研究会資料CV−82−1、1993」に述べ
られている手法が従来の技術として知られている。この
従来の技術は、レンズ収差を発生する系を数式により表
現し、得られた数式により歪を補正するものである。例
えば、正しい位置を(X、Y)、収差による移動先を
(X’、Y’)、X、Y方向それぞれの歪量を決定する
パラメータをKx、Kyとした場合に、
【数1】 X’=Kx(X×X+Y×Y)×X+X (式1−1)
【数2】 Y’=Ky(X×X+Y×Y)×Y+Y (式1−2) と関係を仮定し、この数式に基づいて歪を補正する手法
などが利用される。数式のみで処理を行うことができる
ため装置を簡略化できる反面、レンズの加工精度の不均
一さなどにより発生する収差歪に対応するためには高次
の数式を必要とするため、パラメータの設定が難しいと
いう問題があった。
【0004】上記(2)については、例えば「Rose
nfeld他著、長尾監訳『ディジタル画像処理』、p
p.181〜185、近代科学社、1990」に述べら
れている手法が従来の技術として知られている。この従
来の技術は、正方格子を撮像し、各交点が正しい位置関
係を保つように補正値を求めることで歪を補正する手法
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)においては
パラメータを決定するために、また上記(2)において
は各画素の補正値を決定するために、基準パタンを撮像
して得られた基準パタン画像の、基準点の位置と、その
正しい位置からのずれ量または正しい位置への補正量を
決定する作業を必要とするが、この作業を自動化するこ
とが難しく、多くの場合は人手に頼らざるを得ない状況
であった。また自動化を試みる際にも複数の基準パタン
画像を撮像する必要があるなどの問題があった。
【0006】例えば、「特開平05−110926号公
報、『歪曲収差補正装置および画像合成装置』」は、対
象を異なる角度で撮像し、画像間の対応点探索の結果を
利用して補正値を自動的に推定するものである。基準パ
タンを撮像する必要はないものの、対象を異なる角度で
撮像することは書画カメラなどの固定されたカメラによ
り単一の画像しか撮像できない場合には適用できないと
いう問題があった。また、画像間の対応点探索を必要と
するが、一般にこれらの処理は膨大な処理コストを必要
とする。いずれも上記の問題を完全に解決するには至っ
ていない。
【0007】また、収差歪を解消する画像入力装置とし
て「特開平07−046610号公報、『画像入力装
置』」が提案されている。これは、撮像系が持つ色収差
および収差歪の補正値をあらかじめメモリに格納してお
き、値を参照して撮像した画像の補正を行った結果を装
置の出力とするものであるが、収差歪を補正するための
補正値を求める手法については言及されておらず、上で
述べたような収差歪を補正する際の問題を解決するには
至っていない。
【0008】本発明は、上記の問題を解決した、画像に
含まれる収差歪を補正する画像補正方法および画像補正
装置を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】基準点が一様に配置され
た基準パタンを撮像した基準パタン画像から基準点を抽
出し、中心となる基準点とその近傍の基準点間の相対位
置関係に基づいて他の基準点の位置補正量を求め、得ら
れた各基準点毎の位置補正量から各画素毎の位置補正量
を求める。得られた位置補正量に基づいて画像を補正す
ることで撮像系に含まれる収差歪を補正する。この構成
により、レンズの加工精度の不均一さなどにも対応可能
な高精度の収差歪補正処理を、各画素の位置補正量の人
手による指定や複数のキャリブレーション画像の撮像な
どの負担をユーザにかけることなく実現可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従い説明する。
【0011】図1は、本発明の実施の形態の構成例を示
すブロック図である。
【0012】図1において、本発明における画像補正装
置100は、各部を制御して位置補正量を求める処理お
よび求めた位置補正量を画像に適用する処理を行う制御
部01と、画像メモリ08に格納された基準パタン画像
から位置補正の基準となる基準点を抽出し、基準点位置
メモリ10に各基準点の画像上の初期位置を設定する基
準点抽出部03と、基準点抽出部03により基準点位置
メモリ10に格納された基準点位置から、各基準点の画
像上の位置補正量を求めるためのテンプレートを作成し
テンプレートメモリ11に格納するテンプレート作成部
04と、テンプレート作成部04により作成されテンプ
レートメモリ11に格納されたテンプレートを、基準点
位置メモリ10に格納されている各基準点位置に適用す
ることで基準点毎の位置補正量を決定し、基準点位置メ
モリ10に格納するテンプレート適用部05と、テンプ
レート適用部05により基準点位置メモリ10に格納さ
れた各基準点の補正量から画像内の各画素の位置補正量
を決定し補正量メモリ09に格納する補正量決定部06
と、補正量決定部06により補正量メモリ09に格納さ
れた各画素の位置補正量を参照して、画像メモリ08に
格納されている画像を補正する補正量適用部07と、撮
像装置02および外部装置20との間で画像を送受信す
る通信部12と、基準パタン画像および収差歪を補正す
る対象となる画像を格納する画像メモリ08と、各画素
ごとの位置補正量を格納する補正量メモリ09と、基準
パタン画像内の各基準点の位置および位置補正量を格納
する基準点位置メモリ10と、各基準点の位置補正量を
決定するためのテンプレートを格納するテンプレートメ
モリ11とから構成されている。
【0013】次に本発明の実施の形態の動作の概略を説
明する。
【0014】まず、制御部01は収差歪を補正するため
の位置補正量を各部を制御して求め、求めた位置補正量
を画像に適用する処理を行う。
【0015】撮像部02が撮像した測定用の基準点が一
定の間隔で配置された基準パタン40の画像(基準パタ
ン画像)を、通信装置12を介して、画像メモリ08に
格納し、基準点抽出部03により、基準パタン画像に含
まれる各基準点を抽出し、各基準点の基準パタン画像に
おける位置を求めて、基準点位置メモリ10に格納す
る。
【0016】そして、テンプレート作成部04により、
基準点位置メモリ10内の各基準点の位置を参照して、
基準点間の正しい位置関係を示すテンプレートを作成し
テンプレートメモリ11に格納した後、テンプレート適
用部05により、基準点位置メモリ10内の各基準点の
位置にテンプレートメモリ11内のテンプレートを適用
して、基準点間の位置関係がテンプレートと一致するよ
うに各基準点の位置の補正量を決定し、決定した各基準
点の位置補正量を基準点位置メモリ10に格納する。
【0017】得られた各基準点の位置補正量から、補正
量決定部06により画像の各画素に対する位置補正量を
求め、補正量メモリ09に格納する。
【0018】このようにして得られた補正量メモリ09
内の各画素ごとの位置補正量を参照して、制御部01
は、通信部12を介して画像メモリ08に画像が格納さ
れる度に、補正量適用部07により画像に含まれる収差
歪を補正した画像を生成する。補正された画像は、通信
部12を介して外部装置20に送信される。
【0019】
【実施例】次に本発明の一実施例の動作を図面を用いて
詳細に説明する。
【0020】図2は、本実施例の動作を説明するための
イメージ図である。
【0021】図2において、撮像部02はビデオカメラ
である。本実施例では、原稿台31上の文書原稿を撮像
するように支持台32により鉛直下向きに固定されてい
るが、撮像部02と原稿の位置関係はこれに制限される
ものではない。また、文書だけではなく通常の風景の撮
像を行うことも可能である。画像補正装置100は撮像
部02および補正後の画像を表示するための外部装置2
0とケーブル33およびケーブル34により接続されて
いる。
【0022】図3および図12は基準パタンおよび基準
パタン画像を説明するための図である。
【0023】ユーザは、測定用の基準点が一定の間隔で
配置された基準パタン40を撮像部02により撮像し画
像補正装置100に送信する。画像補正装置100は、
通信部12を介して基準パタン画像41を画像メモリ0
8に格納し、この基準パタン画像41に基づいて画像に
含まれる収差歪を補正する補正量を決定する。
【0024】本実施例の以下の説明では、図3(A)に
示される十字型の基準点が正方形の頂点に配置された基
準パタン40を利用する。
【0025】基準パタン40に含まれる基準点の形状は
基準パタン画像41における位置を基準点抽出部03で
抽出できるものであれば良く、点、十字型などを利用す
ることができる。各基準点は、正多角形を隙間なくなら
べた時の各頂点に配置されており、図3(A)の場合は
各基準点が正方形の頂点に配置されている。図12は他
の基準パタンの例であり、図12(A)は正三角形、図
12(B)は正方形の各頂点に基準点を配置した例であ
る。また、各基準点は必ずしも独立している必要はな
く、図12(C)に示すような格子を基準パタンとして
利用することも可能である。図12(C)では格子の交
点を基準点とみなすことで、各基準点が図3(A)と同
様に正方形の各頂点に配置されていると考えることが可
能である。
【0026】図3(B)の基準パタン画像41に含まれ
る基準点は、本実施例の動作の説明を容易にするために
間隔を大きく取って配置しているものであり、実際には
撮像装置02により取得される画像が320x240画
素程度の場合、各基準点の間隔は基準パタン画像におい
てX方向に20個程度、Y方向に15個程度が入るよう
に調整されている。ただし、これらの数値は、本発明の
適用範囲を限定するものではない。撮像系に含まれる歪
が少ない場合はこの値よりも少なくすることが可能であ
り、計算量を減らすことができる。逆に画面に含まれる
基準点の数を多くすることで位置補正量の精度を向上す
ることが可能である。
【0027】以下の説明では、画像メモリ08は各画素
256階調の濃淡画像を格納可能であり、基準パタン画
像を始めとする画像メモリ08内の画像はすべて各画素
256階調の濃淡値で表現されているものとする。これ
らの条件は説明のために仮に設定したものであり、本発
明を適用可能な画像の種類を限定するものではない。2
値画像やカラー画像などにも本発明は適用可能である。
【0028】基準点抽出部03は、撮像部02により撮
像された画像メモリ08内の基準パタン画像41に、画
素値が128以上であれば“1”を、128未満であれ
ば“0”を割り振る2値化処理を適用し、値が“1”の
成分の連結処理を行って、各基準点に対応する領域を抽
出する。そして、各領域の中心部を基準点の初期位置と
して基準点位置メモリ10に格納する。これら一連の、
2値化処理、連結処理による領域抽出等の処理は、画像
中から目的とする情報を取り出すために一般的に利用さ
れる画像処理技術であり、ここで述べた処理に限定され
るものではない。これらの画像処理技術は「高木他監修
『画像解析ハンドブック』、東京大学出版会、199
2」や「Rosenfeld他著、長尾監訳『ディジタ
ル画像処理』、近代科学社、1990」等に詳しく紹介
されているため、詳細は割愛する。
【0029】なお、本実施例においては基準点の抽出を
画像処理により自動的に行うように構成しているが、マ
ウス等の位置指定手段により画像上の基準点の位置を指
定するように構成可能である。この場合においても、各
基準点の位置を指定する作業だけを行えばよく、従来の
ように位置補正量を入力する必要がないため収差歪補正
に要する労力を削減する効果は保たれたままである。
【0030】基準点位置メモリ10には、基準点抽出部
03により抽出された各基準点毎に、基準点番号、位
置、位置補正量、位置補正適用フラグが格納される。基
準点番号は、各基準点に他の基準点とは異なる番号を1
から順につけたものであり、基準点管理の便宜上利用す
る。基準点を一意に指定可能な手段であれば他の手段で
もよい。位置は、基準点抽出部により抽出された基準パ
タン画像上における基準点の座標を示す。位置補正量は
テンプレート適用部05により決定される基準点の位置
の補正量を格納するものであり、位置補正適用フラグは
テンプレート適用部05によるテンプレート適用処理が
施されたか否かを示すためのフラグである。位置補正適
用フラグは“未適用”に初期化されている。この位置補
正適用フラグは、その基準点に対して処理が適用された
かどうかを判断することが可能であれば他の手段を利用
してもよい。図5(A)に基準点抽出部03により抽出
された基準点の例を、図5(B)に基準点位置メモリ1
0内に格納されているデータの例を示す。図5(A)に
おいて各基準点の右下に記述された数字が、図5(B)
の基準点位置メモリ内のデータの番号に対応している。
【0031】図6は、テンプレート作成部04における
処理を説明するための図である。
【0032】撮像系の収差による歪は、画像周辺部程大
きく、光軸に近いほど小さいという性質がある。一般的
なビデオカメラでは、画像の中心と光軸はほぼ一致して
いると考えられるため、画像の中心部付近では収差によ
る歪が少ない。このため、基準パタン画像41のほぼ中
心部に存在する基準点間の位置関係は基準パタン40上
における基準点間の関係を正しく表現していると考える
ことができる。そこで、制御部01は基準点抽出部03
による基準点抽出処理が終了した後、テンプレート作成
部04により、基準点位置メモリ10内の各基準点のう
ち最も基準パタン画像の中心に近い基準点α42を探索
し、この基準点α42と、基準点α42に最も近い4つ
の基準点A43、基準点B44、基準点C45、基準点
D46により生成される4つのベクトル、テンプレート
ベクトルa601、テンプレートベクトルb602、テ
ンプレートベクトルc603、テンプレートベクトルd
604を求め、これらのベクトルをテンプレート600
としてテンプレートメモリ11に格納する。
【0033】なお、光軸が画面の中心部ではなく、他の
位置であることがあらかじめわかっている場合には、そ
の光軸に最も近い基準点を元にテンプレート600を作
成すれば良い。また、光軸の位置があらかじめわかって
いない場合においても、ユーザにより光軸の位置を指示
させる機構(位置設定装置)を設けることでテンプレー
ト600を作成することが可能である。この場合は「ユ
ーザが光軸を指示する」という手間は増加するものの、
指示を行うのは光軸を示す1点だけであるため、収差歪
補正量を求める処理におけるユーザの手間を削減すると
いう本発明の効果は失われない。
【0034】図4は、テンプレート適用部05における
処理の流れを説明するためのブロック図である。
【0035】テンプレート適用部05はまず、基準点位
置メモリ10上のテンプレート作成の基点となった基準
点α42に対応する位置補正適用フラグを“補正済”
に、位置補正量を0に設定する(ステップA01)。ま
た、基準点α42と共にテンプレートを構成した基準点
A43、基準点B44、基準点C45、基準点D46に
対応する位置補正適用フラグを“補正済”に、位置補正
量を0に設定する(ステップA02)。そして、すべて
の基準点の位置補正適用フラグが“補正済”になるまで
以下のステップA04〜ステップA06の処理を繰り返
して(ステップA03)、各基準点にテンプレート60
0を適用する。
【0036】図7は各基準点に対するテンプレート60
0を適用することを説明するための図である。図7にお
いて、太線で記述された基準点はすでに“補正済”のフ
ラグを持つ基準点801であり、細線で記述された基準
点はまだテンプレートが適用されていない“未適用”の
フラグを持つ基準点802である。“補正済”のフラグ
を持つ基準点γ47に対してテンプレート600を適用
し、基準点γ47近傍の“未適用”フラグを持つ基準点
802の位置補正量を決定するために、まず、テンプレ
ート適用部05は、基準点γ47近傍の“未適用”フラ
グを持つ基準点を探索する。
【0037】図8は基準点の探索方法を説明するための
図である。
【0038】基準点間の隣接関係が未知の場合、基準点
α42とテンプレートを構成する基準点A43、基準点
B44、基準点C45、基準点D46との隣接関係と同
様の隣接関係を、基準点γ47およびその近傍の基準点
から構成する必要がある。
【0039】そのため、テンプレート適用部05は、テ
ンプレートを構成する4つのテンプレートベクトルa6
01〜テンプレートベクトルd604の各先端部を頂点
とする四辺形の各辺中点と基準点γ47を結んだ境界に
よって分割される領域701〜領域704に対して(ス
テップA04)、各領域に含まれる“未適用”の位置補
正適用フラグを持つ基準点のうち、最も基準点γ47に
近い基準点δ48を選択する(ステップA05)。ただ
し、位置補正適用フラグが“未適用”であるような基準
点δ48が存在しない、または領域内に基準点そのもの
が存在しなければ何も処理を行わない(ステップA0
6)。
【0040】なお、ユーザがマウス等の位置指定手段に
より画像上の基準点の位置を指定した場合など、基準点
間の隣接関係があらかじめわかっている場合にはその隣
接関係を利用すれば上記の探索方法はより簡便に構成可
能である。
【0041】図9は基準点δ48の補正量を説明するた
めの図であり、基準点γ47の位置を(γx、γy)、
基準点γ47の位置補正量903を(Mx、My)、基
準点δ48に対応するテンプレートベクトル902の値
を(Tx、Ty)、基準点δ48の位置を(X、Y)と
表現している。得られた基準点δ48の位置補正適用フ
ラグが“未適用”であれば、テンプレートおよび基準点
γ47の補正量を参照して基準点δ48の位置補正量9
01(Dx、Dy)を式2に従って決定し、位置補正適
用フラグを“補正済”にする(ステップA07)。
【数3】Dx=γx+Mx−Tx−X (式2−1)
【数4】Dy=γy+My−Ty−Y (式2−2)上
記の処理により、基準点位置メモリ10に各基準点の位
置補正量が格納される。図10は図3(B)に示される
基準パタン画像41に対してテンプレート適用部05に
より求めた各基準点の位置補正量の例であり、矢印の向
きおよび大きさが各基準点の位置補正量を示している。
黒丸はその基準点の位置補正量が(0、0)であること
を示している。
【0042】制御部01は続いて、補正量決定部06に
より、テンプレート適用部05により得られた各基準点
の位置および位置補正量から画像内の各画素の補正量を
求める。図11は補正量決定部06における補正量を求
める手法を説明するための図であり、画像上のある位置
P(X、Y)50の補正量を、P近傍の3つの基準点の
位置補正量から求める手法を示している。図11におい
て、X軸、Y軸はそれぞれ画像上の位置を、Z軸はX方
向の位置補正量を示している。基準点Q51、基準点R
52、基準点S53は位置P50近傍の基準点である。
位置P50におけるX方向の位置補正量は、図11のよ
うに基準点Q51、基準点R52、基準点S53によっ
て構成される平面上で、位置P50に対応するZ値を求
めることで設定する。より具体的には、基準点Q51、
基準点R52、基準点S53の位置およびX方向の位置
補正量をそれぞれ(Xq、Yq、Zq)、(Xr、Y
r、Zr)、(Xs、Ys、Zs)とする時、3点によ
り構成される平面を、
【数5】Z=LX+MY+N (式3) とし、基準点Q〜Sに対応する値を代入した、
【数6】Zq=LXq+MYq+N (式4−1)
【数7】Zr=LXr+MYr+N (式4−2)
【数8】Zs=LXs+MYs+N (式4−3) から、L、M、Nを求めることで位置P50におけるX
方向位置補正量Zを決定して、補正量メモリ09の位置
P50に対応する位置補正量の値Zを設定する。なお、
説明はX方向の位置補正量について行ったが、Y方向の
位置補正量に対しても同様に求めることができる。上の
例では、基準点Q51、基準点R52、基準点S53が
平面を構成するとみなして、すなわち線形近似により位
置P50の補正量を求めたが、より高次の式を利用する
ことも可能である。
【0043】このようにして得られた画像の各画素に対
する位置補正量に基づいて、画像補正装置100は、ユ
ーザが撮像部02により撮像した原稿の画像を通信部1
2を介して受信し、その画像に含まれる収差歪を次の手
順で補正する。具体的には、画素(X、Y)の位置補正
量(Dx、Dy)とする時に、式5
【数9】補正後のX位置=X+Dx (式5−1)
【数10】補正後のY位置=Y+Dy (式5−2) により、各画素の補正後の位置を求め、歪のない画像を
生成して画像メモリ08に格納する。
【0044】以上、説明したように本発明によれば、単
一の基準パタンを撮像する操作だけで、レンズの加工精
度の不均一さなどにも対応可能な高精度の収差歪補正処
理を、各画素の位置補正量の人手による指定などの負担
をユーザにかけることなく実現可能となる。
【0045】
【発明の効果】本発明による第1の効果は、収差歪補正
の基準となる基準パタンに対する制約が少ないことであ
る。本発明において利用する基準パタンでは、基準点の
形状は基準パタン画像における位置を基準点抽出部で抽
出できるものであれば良く、点、十字型などを利用する
ことができる。また、基準点は正多角形を隙間なくなら
べた時の各頂点に配置されていればよく、ユーザが容易
に入手可能な基準パタンを利用することができる。
【0046】本発明による第2の効果は、基準パタン画
像の撮像時に、基準パタンの撮像系の光軸に対して鉛直
な方向への回転を考慮する必要がないということであ
る。本発明においては、基準パタン画像上の基準点間の
相対位置関係に基づいてテンプレートを作成するため、
回転した基準パタンを撮像した基準パタン画像を利用し
ても全体の位置補正量を決定することが可能となる。
【0047】本発明による第3の効果は、収差歪を補正
するための補正量を、基準パタンを撮像した基準パタン
画像から自動的に求めるため、位置補正量の指示の作業
を必要とせずに簡単に補正量を求める機構を提供可能な
ことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像補正装置の構成の一実施の形
態を示すブロック図である。
【図2】本発明による画像補正装置の利用イメージを説
明するための図である。
【図3】本実施例における基準パタンならびに基準パタ
ン画像を説明するための図である。
【図4】本実施例におけるテンプレート適用部の処理の
流れを説明するためのフローチャートである。
【図5】本実施例における基準点抽出部により抽出され
た基準点および基準点位置メモリに格納されているデー
タのそれぞれの例を説明するための図である。
【図6】本実施例におけるテンプレート作成部の処理を
説明するための図である。
【図7】本実施例におけるテンプレート適用部におい
て、各基準点に対してテンプレートを適用する処理を説
明するための図である。
【図8】本実施例におけるテンプレート適用部におい
て、処理の対象となる基準点の探索方法を説明するため
の図である。
【図9】本実施例におけるテンプレート適用部におい
て、位置補正量を決定する方法を説明するための図であ
る。
【図10】本実施例におけるテンプレート適用部の処理
結果の例を説明するための図である。
【図11】本実施例における補正量決定部において、位
置補正量を決定する方法を説明するための図である。
【図12】本実施例における他の基準パタンの例を説明
するための図である。
【符号の説明】
100 本発明による画像補正装置 01 制御部 02 撮像部 03 基準点抽出部 04 テンプレート作成部 05 テンプレート適用部 06 補正量決定部 07 補正量適用部 08 画像メモリ 09 補正量メモリ 10 基準点位置メモリ 11 テンプレートメモリ 12 通信部 20 外部装置 31 原稿台 32 支持台 33 ケーブル 34 ケーブル 40 基準パタン 41 基準パタン画像 42 基準点α 43 基準点A 44 基準点B 45 基準点C 46 基準点D 47 基準点γ 48 基準点δ 50 補正量を求めるべき位置P 51 基準点Q 52 基準点R 53 基準点S 600 テンプレート 601 テンプレートベクトルa 602 テンプレートベクトルb 603 テンプレートベクトルc 604 テンプレートベクトルd 701 テンプレートベクトルa領域 702 テンプレートベクトルb領域 703 テンプレートベクトルc領域 704 テンプレートベクトルd領域 801 “補正済”フラグを持つ基準点 802 “未適用”フラグを持つ基準点 901 基準点δの位置補正量 902 基準点δに対応するテンプレートベクトル 903 基準点γの位置補正量

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像系により撮像した画像に含まれる収差
    歪を補正する画像補正方法において、 基準点が一様に複数配置された基準パタンを撮像した基
    準パタン画像から各基準点の位置を決定し、 前記複数の基準点の内、基準となる1つの基準点を決定
    して、その基準点の近傍の基準点の相対位置関係に基づ
    いたテンプレートを作成し、 前記テンプレートを前記基準パタンの他の基準点に適用
    することによって、前記基準パターンの各基準点の位置
    補正量を求め、 前記各基準点の位置補正量から各画素ごとの位置補正量
    を決定して、前記撮像された画像を補正することを特徴
    とする画像補正方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の画像補正方法において、 前記基準となる1つの基準点が、前記撮像系の光軸に相
    当する位置に最も近い基準点であることを特徴とする画
    像補正方法。
  3. 【請求項3】撮像系により撮像した画像に含まれる収差
    歪を補正する画像補正装置において、 収差歪の補正の基準となる基準点が複数記述された基準
    パタンを撮像した基準パタン画像と、収差歪を補正する
    対象となる画像を格納する画像メモリと、 前記基準パタン画像に含まれる各基準点の画像上の位置
    を決定する基準点抽出部と、 各基準点の画像上の位置を格納する基準点位置メモリ
    と、 各基準点の位置補正量を求めるためのテンプレートを作
    成するテンプレート作成部と、 前記テンプレート作成部で作成したテンプレートを格納
    するテンプレートメモリと、 前記テンプレートを適用することで各基準点の位置にお
    ける位置補正量を決定するテンプレート適用部と、 前記基準点位置メモリは、前記テンプレート適用部によ
    って決定された各基準点の位置補正量も格納し、 前記基準点位置メモリに格納された各基準点の位置にお
    ける位置補正量から画像内の各画素の位置補正量を決定
    する補正量決定部と、 前記補正量決定部で決定された前記各画素の位置補正量
    を格納する補正量メモリと、 前記補正量メモリに格納された各画素の位置補正量に基
    づいて画像メモリ内の収差歪を補正する対象となる画像
    を補正する補正量適用部と、 から構成されることを特徴とする画像補正装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の画像補正装置において、 前記テンプレート作成部が、画像上の予め指定された位
    置に最も近い基準点とその周辺の基準点により前記テン
    プレートを作成することを特徴とする画像補正装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の画像補正装置において、 前記画像上の予め指定された位置に最も近い基準点が、
    画像の中心に最も近い基準点であることを特徴とする画
    像補正装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の画像補正装置において、 前記画像上の予め指定された位置に最も近い基準点が、
    前記撮像系の光軸に相当する位置に最も近い基準点であ
    ることを特徴とする画像補正装置。
  7. 【請求項7】請求項3に記載の画像補正装置において、 画像上の位置を指定するための位置設定装置を備え、 前記テンプレート作成部が、前記位置設定装置によりユ
    ーザが指定した画像上の位置に最も近い基準点とその周
    辺の基準点により前記テンプレートを作成することを特
    徴とする画像補正装置。
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