JP5644364B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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そこで、シェーディングを低減するために、撮像素子からの出力信号に対して所定のゲインを乗算するシェーディング補正を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得手段と、この取得手段により取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における中心をシェーディング中心として算出する第1算出手段と、前記所定の画像における前記第1算出手段により算出されたシェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出手段と、を備え、前記第2算出手段は、前記シェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記シェーディング中心と前記各隅部とを結ぶ各線分に沿う複数の画素の画素値のシェーディング補正用の仮補正情報をそれぞれ算出する仮補正情報算出手段と、前記仮補正情報算出手段により算出された各線分に対応する前記仮補正情報のうち、前記シェーディング中心から最も近い隅部までの距離に対応する補正値が最小となる一の仮補正情報を特定する仮補正情報特定手段とを更に有し、前記仮補正情報特定手段により特定された前記一の仮補正情報に基づいて、前記シェーディング補正用の補正情報を算出することを特徴としている。
前記第1算出手段は、更に、前記取得手段により取得された所定の画像の一方向に並んだ複数の画素の画素値に基づいて、前記分布における当該一方向の重心を算出するとともに、前記所定の画像の前記一方向と略直交する他方向に並んだ複数の画素の画素値に基づいて、前記分布における当該他方向の重心を算出し、算出された前記一方向の重心及び前記他方向の重心に基づいて、前記分布における中心を前記シェーディング中心として算出することを特徴としている。
前記第1算出手段は、更に、前記取得手段により取得された略矩形状の画像の中心を通り、当該画像の短辺及び長辺と交わる方向に延在する二つの線分に沿う複数の画素の画素値に基づいて、前記分布における前記矩形画像の短辺と略平行な前記他方向の重心を算出することを特徴としている。
前記第2算出手段は、更に、前記シェーディング中心からの各距離にて、前記仮補正情報特定手段により特定された前記一の仮補正情報の各補正値が、前記仮補正情報算出手段により算出された当該一の仮補正情報以外の各仮補正情報の各補正値を上回らないように当該一の仮補正情報を修正して、前記シェーディング補正用の補正情報を算出することを特徴としている。
前記第2算出手段により算出されたシェーディング補正用の補正情報に基づいて、前記撮像素子から出力される画像情報に対してシェーディング補正を行う補正手段を更に備えることを特徴としている。
前記撮像素子から出力される画像情報における、所定位置を基準とする所定範囲内の画素の画素値に対する補正値と当該所定範囲外の画素の画素値に対する補正値とを異ならせるように識別表示用の補正情報を算出する第3算出手段を更に備え、前記補正手段は、更に、前記第3算出手段により算出された識別表示用の補正情報に基づいて、前記撮像素子から出力される画像情報に対して、前記所定範囲内の画像を当該所定範囲外の画像に対して識別表示可能となるような処理を行うことを特徴としている。
画像処理装置を用いた画像処理方法であって、撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得処理と、この取得処理にて取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における中心をシェーディング中心として算出する第1算出処理と、前記所定の画像における前記第1算出処理にて算出されたシェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出処理と、を行い、前記第2算出処理は、前記シェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記シェーディング中心と前記各隅部とを結ぶ各線分に沿う複数の画素の画素値のシェーディング補正用の仮補正情報をそれぞれ算出する仮補正情報算出処理と、前記仮補正情報算出処理により算出された各線分に対応する前記仮補正情報のうち、前記シェーディング中心から最も近い隅部までの距離に対応する補正値が最小となる一の仮補正情報を特定する仮補正情報特定処理とを更に行い、前記仮補正情報特定処理により特定された前記一の仮補正情報に基づいて、前記シェーディング補正用の補正情報を算出することを特徴としている。
画像処理装置のコンピュータを、撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得手段、この取得手段により取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における中心をシェーディング中心として算出する第1算出手段、前記所定の画像における前記第1算出手段により算出されたシェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出手段、として機能させ、前記第2算出手段は、前記シェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記シェーディング中心と前記各隅部とを結ぶ各線分に沿う複数の画素の画素値のシェーディング補正用の仮補正情報をそれぞれ算出する仮補正情報算出手段、前記仮補正情報算出手段により算出された各線分に対応する前記仮補正情報のうち、前記シェーディング中心から最も近い隅部までの距離に対応する補正値が最小となる一の仮補正情報を特定する仮補正情報特定手段として更に機能し、前記仮補正情報特定手段により特定された前記一の仮補正情報に基づいて、前記シェーディング補正用の補正情報を算出することを特徴としている。
図1は、本発明を適用した実施形態1の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
実施形態1の撮像装置100は、撮像レンズ部1に入射される光量が略等しい条件下で電子撮像部2により撮像された所定の画像を取得して、この所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布(例えば、等高線分布D)における基準位置を算出する。そして、撮像装置100は、所定の画像における分布の基準位置から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、電子撮像部2から出力される画像情報における複数の画素の画素値のシェーディング補正用の補正情報を算出する。
具体的には、図1に示すように、撮像装置100は、撮像レンズ部1と、電子撮像部2と、ユニット回路部3と、メモリ4と、補正情報算出部5と、画像処理部6と、表示制御部7と、表示部8と、画像記録部9と、操作入力部10と、中央制御部11とを備えている。
また、撮像レンズ部1は、複数の光学レンズを有して構成された光学ズーム機構を具備している。そして、撮像レンズ部1は、複数の光学レンズのうち、ズーム調整用レンズ(図示略)の光軸方向の位置を調整することで焦点距離を可変させる。
具体的には、例えば、ユーザによる操作入力部10のズームボタンの所定操作に基づいて中央制御部11によって光学ズーム倍率が指定されると、図示しないレンズ駆動部(例えば、モータ等、カム等)は、中央制御部11から出力され入力された光学ズーム倍率の指定指示に従って、ズーム調整用レンズを光軸方向に移動させて当該ズーム調整用レンズの光軸方向の位置を調整する。
また、ユニット回路部3は、必要に応じて、入力された画像信号をYUV色空間に対応する画像データ(YUV画像データ)や、HSV色空間に対応する画像データ(HSV画像データ)に変換して中央制御部11に出力する。
即ち、電子撮像部2は、例えば、撮像制御部(図示略)の制御下にて撮像レンズ部1のF値や光学ズーム倍率などの撮影条件が固定されるとともに、撮像レンズ部1の撮像光学系(より具体的には、少なくとも電子撮像部2の撮像領域と光軸方向に重なる領域)に入射される光量が略等しくなるような条件下で、所定の被写体(例えば、白色光等)を撮像する。そして、画像取得部5aは、電子撮像部2から出力されユニット回路部3により変換された所定の被写体画像P1の画像データ(例えば、RGB画像データやYUV画像データ等)を取得する。
ここで、画像取得部5aは、撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で電子撮像部2により撮像された所定の画像を取得する取得手段を構成している。
即ち、第1算出部5bは、画像取得部5aにより取得された所定の被写体画像P1の画像データの各画素の画素値に基づいて、当該画素値を高さとする等高線分布D(図3(a)参照)を生成する。
ここで、画素値とは、例えば、RGB画像データの各画素の各色成分毎のデータや、YUV画像データの各画素の輝度値Y等のことである。例えば、画素値として輝度値Yを適用した場合、図3(a)及び図3(b)に示すように、撮像レンズ部1の撮像光学系の中心が輝度値が最も高く(最も明るく)、中心から周辺に離れるほど輝度値が低下している(シェーディング効果)。
また、図3(b)にあっては、図3(a)に示す中心と周縁部とを結ぶ線分Rに沿って並んだ複数の画素の輝度値Yを所定の間隔を空けてサンプリングしたものを模式的に表している。
なお、等高線分布Dは、所定の被写体画像P1の画像データの各画素の画素値の強さ(大きさ)に基づいて仮想的に表した分布であって、所定の被写体画像P1の画像データに実際に現れているものではない。
なお、以下の説明にあっては、各座標は、例えば、所定の被写体画像P1の左上隅部を原点標(0, 0)として表すものとする。
そして、第1算出部5bは、端点A、Bの各画素の画素値どうしを比較して、これら画素値どうしが等しいと判定した場合には、周辺光量落ちが水平方向に沿って対称(左右対称)と考えられるので、線分Xの中点を重心xcとする。一方、第1算出部5bは、端点A、Bの各画素の画素値が異なると判定した場合には、画素値の低い方の端点(例えば、図4(a)における端点B)側にて他方の端点(例えば、図4(a)における端点A)の画素の画素値と等しい位置(例えば、点B’)を特定し、当該位置(点B’)と他方の端点(端点A)の中点を重心xcとする。
そして、第1算出部5bは、上記のようにして算出された所定の被写体画像P1の水平方向の重心xc及び垂直方向の重心ycを、等高線分布Dにおける中心C、即ち、シェーディング中心Cの座標(xc, yc)として特定する(図4(b)参照)。
具体的には、第1算出部5bは、上記と同様にして、二つの線分Ya、Ybの各々の重心yc1、yc2を算出し、各重心yc1、yc2から引いた垂線どうしが交わる点を垂直方向の重心ycとして算出する。
具体的には、第2算出部5cは、中心ゲイン算出部c1と、補正係数算出部c2と、仮補正ゲイン算出部c3と、仮補正ゲイン特定部c4とを具備している。
なお、中心ゲインの算出にて、シェーディング中心Cの画素を中心とする所定範囲内の周辺画素の画素値の平均値を用いても良く、これにより、所定の被写体画像P1の画像データに含まれるノイズの影響を低減することができる。
即ち、補正係数算出部c2は、所定の被写体画像P1の画像データの各画素の画素値に基づいて、シェーディング中心Cから上下左右の各方向に並んだ複数の画素の画素値を所定の間隔(例えば、シェーディング補正時の画素間隔等)を空けて取得する。そして、補正係数算出部c2は、中心ゲイン算出部c1により算出された中心ゲインを基準として所定の演算を行うことで、上下左右の各方向について複数の画素の画素値からなる画素値系列の各画素値に対応するシェーディング補正用の補正ゲインを算出する。これにより、補正係数算出部c2は、上下左右の各方向についてシェーディング補正用の補正ゲインからなるサンプル系列を算出する。ここで、上下左右の各方向の補正ゲインのサンプル系列は、シェーディング中心Cから距離が離れるに従って補正ゲインが大きくなるような曲線に近似した形状となる(図6(b)参照)。
なお、シェーディング中心Cから上下左右の各方向に並んだ複数の画素の画素値を取得する間隔は、シェーディング補正時の画素間隔に限られるものではなく、上下左右の各方向の距離補正係数を算出するのに十分な精度が得られるような画素間隔であれば適宜任意に変更可能である。
具体的には、補正係数算出部c2は、シェーディング中心Cからの距離が最も遠い方向の等高線分布Dにおける間隔を基準として、求めたい方向の等高線分布Dにおける間隔が狭くなっている場合(例えば、上方向や左方向等の場合)には、シェーディング中心Cからの距離に応じた補正ゲインが基準よりも大きくなるような距離補正係数を設定する。一方で、補正係数算出部c2は、求めたい方向の等高線分布Dにおける間隔が広くなっている場合(例えば、下方向等の場合)には、シェーディング中心Cからの距離に応じた補正ゲインが基準よりも小さくなるような距離補正係数を設定する。
例えば、図6(a)に示すように、補正係数算出部c2は、等高線分布Dにおける間隔が最も狭くなっている上方向は、補正ゲインが最も大きくなるような距離補正係数(例えば、距離補正係数:1.4)を設定し、また、等高線分布Dにおける間隔が次に狭くなっている左方向は、補正ゲインが次に大きくなるような距離補正係数(例えば、距離補正係数:1.2)を設定する。また、補正係数算出部c2は、シェーディング中心Cからの距離が最も遠い方向の等高線分布Dにおける間隔よりも等高線の間隔が広くなっている下方向は、補正ゲインが基準よりも小さくなるような距離補正係数(例えば、距離補正係数:0.7)を設定する。
即ち、仮補正ゲイン算出部c3は、所定の被写体画像P1の画像データの各画素の画素値に基づいて、シェーディング中心Cから左上、右上、左下、右下の斜め4方向の各線分Lに沿って並んだ複数の画素の画素値を所定の間隔(サンプリング間隔)を空けて取得する。このとき、仮補正ゲイン算出部c3は、斜め4方向の複数の画素の画素値のサンプリング間隔を、補正係数算出部c2により算出された上下左右の各方向の距離補正係数を基準として算出する(図7参照)。
なお、図7にあっては、説明の簡略化のため、シェーディング中心Cの座標(xc, yc)を原点(0, 0)として説明する。また、サンプリング間隔を所定の基準画素数(例えば、16画素)ずつとし、サンプリングの基準画素の座標を(x0, y0)として表す。
具体的には、x座標x1を算出する場合、仮補正ゲイン算出部c3は、基準画素のx座標x0にサンプリング間隔の基準画素数(例えば、16画素)を乗算したものを、水平方向と平行な方向(例えば、右方向)の距離補正係数(例えば、距離補正係数:1.0)で除算する。同様に、y座標y1を算出する場合、仮補正ゲイン算出部c3は、基準画素のy座標y0にサンプリング間隔の基準画素数(例えば、16画素)を乗算したものを、垂直方向と平行な方向(例えば、上方向)の距離補正係数(例えば、距離補正係数:1.4)で除算する。
この結果、サンプリング間隔の特定に係るx座標x1及びy座標y1の各々は、距離補正係数が基準(距離補正係数:1)より大きい場合は、シェーディング中心Cに近くなり、一方、基準より小さい場合は中心より遠くなる。つまり、x座標x1及びy座標y1の各々は、一の斜め方向(例えば、右上方向)を分解したニ方向(例えば、右方向及び上方向)の等高線分布Dの形状に即した配置となる。
そして、仮補正ゲイン算出部c3は、中心ゲイン算出部c1により算出された中心ゲインを基準として所定の演算を行うことで、一の斜め方向(例えば、右上方向)についての複数の画素の画素値からなる画素値系列の各画素値に対応するシェーディング補正用の仮補正ゲインを算出する。これにより、補正係数算出部c2は、一の斜め方向についてシェーディング補正用の仮補正ゲインからなるサンプル系列を算出する。
なお、仮補正ゲインの算出にて、各画素を中心とする所定範囲内の周辺画素の画素値の平均値を用いても良く、これにより、所定の被写体画像P1の画像データに含まれるノイズの影響を低減することができる。
具体的には、仮補正ゲイン特定部c4は、所定の被写体画像P1における左上、右上、左下、右下の4つの隅部のうち、シェーディング中心Cから最も近い隅部における像高を特定する。そして、仮補正ゲイン特定部c4は、4つの斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列の中で、特定された像高にて最も仮補正ゲインの小さい斜め方向のサンプル系列を特定する。
例えば、図8には、所定のサンプリング間隔(補正間隔)毎の斜め方向の仮補正ゲインと代表テーブルT(後述)の補正ゲインを示すが、左上方向の仮補正ゲインのサンプル系列が像高64付近までしかなく、この場合、仮補正ゲイン特定部c4は、シェーディング中心Cから最も近い隅部として、左上隅部を特定する。そして、当該像高64では、左上方向の仮補正ゲインのサンプル系列の仮補正ゲインが最も小さくなるので、仮補正ゲイン特定部c4は、最も仮補正ゲインの小さい斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列として、左上方向の仮補正ゲインのサンプル系列を特定する。
具体的には、第2算出部5cは、シェーディング中心Cからの各距離(各像高)にて、仮補正ゲイン特定部c4により特定された一の斜め方向(例えば、左上方向)の仮補正ゲインのサンプル系列における各仮補正ゲイン(補正値)が、他の3つの斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列における各仮補正ゲインを上回らないように当該一の斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列を修正する。即ち、例えば、図8に示すように、左上方向の仮補正ゲインのサンプル系列は、像高64よりも小さい一部の領域(例えば、像高50〜60程度)で他の斜め方向の仮補正ゲインの方が小さくなるというゲインの逆転現象が起こっている。そこで、左上方向の仮補正ゲインのサンプル系列にてゲインの逆転現象が起こらない程度(例えば、70〜80%程度)に各仮補正ゲインを抑制する。
そして、第2算出部5cは、修正された一の斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列を、シェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルT(図8参照)として算出する。
なお、補正情報記憶部6aには、シェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルTのみを記憶しておいても良く、この場合には、シェーディング補正処理の際に、後述する補正処理部6bが当該代表テーブルTに基づいて、撮像レンズ部1の絞り値や光学ズーム倍率毎に電子撮像部2から出力される画像情報に対する補正ゲインをそれぞれ算出するようにしても良い。
即ち、補正処理部6bは、被写体の撮像の際に電子撮像部2から出力されユニット回路部3により生成された所定の撮像画像の画像データに対して、撮像レンズ部1の絞り値や光学ズーム倍率に応じて、所定の補正ゲインを乗算するシェーディング補正を行う。
ここで、シェーディング補正とは、撮像画像のRGB画像データの各画素の各色成分毎のデータの色むらを補正する処理(クロマシェーディング)や、撮像画像のYUV画像データの各画素の輝度値Yの輝度むらを補正する処理(輝度シェーディング)のことである。
補正処理部6bは、ズーム調整用レンズの光軸方向の位置や絞り値に基づいて、補正情報記憶部6aに記憶されているシェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルTや撮像レンズ部1の絞り値や光学ズーム倍率毎の補正ゲインテーブルの中で、入力された所定の指示信号に対応するシェーディング補正用の補正ゲインテーブルを読み出して取得する。また、補正処理部6bは、補正情報記憶部6aに記憶されているシェーディング中心Cの座標及び上下左右の距離補正係数を読み出して取得する。
そして、補正処理部6bは、ユニット回路部3により生成された所定の撮像画像の各画素について、その画素のシェーディング中心Cからの距離と上下左右の距離補正係数とシェーディング補正用の補正ゲインテーブルによって所定の補正ゲインを算出して、当該補正ゲインを各画素の画素値に乗算するシェーディング補正を行う。
また、補正処理部6bは、シェーディング補正が施された所定の撮像画像の画像データを処理済み画像として中央制御部11に出力する。
具体的には、表示制御部7は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている(何れも図示略)。そして、デジタルビデオエンコーダは、中央制御部11の制御下にてメモリ4から読み出されてVRAMに記録されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部8に出力する。
図2は、補正情報算出処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
具体的には、例えば、撮像レンズ部1のF値や光学ズーム倍率などの撮影条件が固定されるとともに、撮像レンズ部1の撮像光学系に入射される光量が略等しくなるような条件下で、電子撮像部2により所定の被写体(例えば、白色光等)が撮像された後、ユニット回路部3により変換された所定の被写体画像P1の画像データ(例えば、RGB画像データやYUV画像データ等)を、画像取得部5aは取得する。
具体的には、第1算出部5bは、所定の被写体画像P1の等高線分布Dにおける水平方向の重心xcを算出するとともに、所定の被写体画像P1の等高線分布Dにおける垂直方向の重心ycを算出する。そして、第1算出部5bは、算出された所定の被写体画像P1の水平方向の重心xc及び垂直方向の重心ycを、シェーディング中心Cの座標(xc, yc)として特定する。
具体的には、補正係数算出部c2は、所定の被写体画像P1の画像データの各画素の画素値に基づいて、シェーディング中心Cから上下左右の各方向に並んだ複数の画素の画素値を所定の間隔を空けて取得する。続けて、補正係数算出部c2は、中心ゲイン算出部c1により算出された中心ゲインを基準として、上下左右の各方向について複数の画素値からなる画素値系列の各画素値に対応するシェーディング補正用の補正ゲインを算出していくことで、上下左右の各方向のシェーディング補正用の補正ゲインからなるサンプル系列をそれぞれ算出する。
具体的には、補正係数算出部c2は、上下左右の各方向のサンプル系列のうち、シェーディング中心Cからの距離が最も遠い方向(例えば、図6(a)における右方向)の距離補正係数を基準(距離補正係数:1.0)として設定し、残りの方向の距離補正係数を等高線分布Dにおける間隔に応じて設定する。即ち、補正係数算出部c2は、求めたい方向の等高線分布Dにおける間隔が基準の間隔よりも狭くなっている場合には、シェーディング中心Cからの距離に応じた補正ゲインが基準よりも大きくなるような距離補正係数を設定する。一方で、補正係数算出部c2は、求めたい方向の等高線分布Dにおける間隔が基準の間隔よりも広くなっている場合(例えば、下方向等の場合)には、シェーディング中心Cからの距離に応じた補正ゲインが基準よりも小さくなるような距離補正係数を設定する。
具体的には、仮補正ゲイン算出部c3は、サンプリング間隔を求めたい一の斜め方向を分解したニ方向の距離補正係数を基準として、当該一の斜め方向に沿って配設された複数の画素の画素値のサンプリング間隔を算出する。即ち、仮補正ゲイン算出部c3は、一の斜め方向(例えば、右上方向)を分解したニ方向(例えば、右方向及び上方向)のうち、水平方向と平行な方向(例えば、右方向)の距離補正係数を基準として、x軸方向のサンプリング間隔の特定に係るx座標x1を算出する一方で、垂直方向と平行な方向(例えば、上方向)の距離補正係数を基準として、y軸方向のサンプリング間隔の特定に係るy座標y1を算出する。そして、仮補正ゲイン算出部c3は、x座標x1及びy座標y1に基づいて、二点(x1, 0),(0, y1)を通る楕円を算出し、当該楕円とシェーディング中心Cから一の斜め方向の隅部(例えば、右上隅部)への線分Lとの交点Iの座標(xi, yi)をサンプリング間隔として算出する。
具体的には、仮補正ゲイン算出部c3は、所定の被写体画像P1の画像データの各画素の画素値に基づいて、x軸方向のサンプリング間隔をxi画素ずつとするとともにy軸方向のサンプリング間隔をyi画素ずつとして、斜め4方向の各線分Lに沿って並んだ複数の画素の画素値を順次取得する。そして、仮補正ゲイン算出部c3は、中心ゲイン算出部c1により算出された中心ゲインを基準として、斜め4方向の各々についての複数の画素値からなる画素値系列の各画素値に対応するシェーディング補正用の仮補正ゲインを算出していくことで、斜め4方向の各々のシェーディング補正用の仮補正ゲインからなるサンプル系列をそれぞれ算出する。
具体的には、第2算出部5cの仮補正ゲイン特定部c4は、仮補正ゲイン算出部c3により算出された4つの斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列の中で、一の斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列を特定する。即ち、仮補正ゲイン特定部c4は、所定の被写体画像P1における左上、右上、左下、右下の4つの隅部のうち、シェーディング中心Cから最も近い隅部における像高を特定し、4つの斜め方向のサンプル系列の中で、特定された像高にて最も仮補正ゲインの小さい斜め方向(例えば、左上方向)のサンプル系列を特定する。
続けて、第2算出部5cは、シェーディング中心Cからの各距離にて、仮補正ゲイン特定部c4により特定された一の斜め方向(例えば、左上方向)の仮補正ゲインのサンプル系列における各仮補正ゲインが、他の3つの斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列における各仮補正ゲインを上回らないように当該一の斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列を修正する。そして、第2算出部5cは、修正された一の斜め方向の仮補正ゲインのサンプル系列を、シェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルT(図8参照)として算出する。
その後、画像処理部6の補正情報記憶部6aは、第2算出部5cにより算出されたシェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルT、撮像レンズ部1の絞り値や光学ズーム倍率に応じた補正ゲインテーブル、並びにシェーディング中心Cの座標及び上下左右の距離補正係数を記憶する。
これにより、補正情報算出処理を終了する。
特に、シェーディング中心Cからの各距離にて、一の仮補正ゲインのサンプル系列の各補正ゲインが、当該一の仮補正ゲインのサンプル系列以外のサンプル系列の各補正ゲインを上回らないように当該一の仮補正ゲインのサンプル系列を修正して、シェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルTを算出するので、補正後の画素値の変化が大きくなってしまう画素を生じさせることのないシェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルTを適正に算出することができる。
以下に、本発明を適用した実施形態2の撮像装置200について図9〜図12を参照して説明する。
図9は、実施形態2の撮像装置200の概略構成を示すブロック図である。
実施形態2の撮像装置200は、電子撮像部2から出力される画像情報における、所定位置を基準とする所定範囲E内の画像を当該所定範囲E外の画像に対して識別表示可能となるように識別表示補正処理を行う。
なお、実施形態2の撮像装置200は、以下に説明する以外の点で上記実施形態1の撮像装置100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
即ち、画像取得部5aは、例えば、ライブビュー画像P2の撮像の際に電子撮像部2から出力されユニット回路部3により生成された所定の画像の画像データ(例えば、RGB画像データやYUV画像データ等)を取得する。そして、第1算出部5bは、画像取得部5aにより取得された画像データにおける所定位置の画素の座標を算出する。
ここで、所定位置は、任意に指定可能であり、例えば、シェーディング中心C、顔検出処理にて検出された顔の位置や、特徴検出処理にて検出された特徴物(物体や動物や植物等)の位置、ユーザによる操作入力部10の所定操作に基づいて指定された位置等が挙げられる。
なお、顔検出処理や特徴検出処理は、公知の技術であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
即ち、第3算出部5dは、画像取得部5aにより取得された、例えば、ライブビュー画像P2の画像データにおける、所定範囲E(図12(a)参照)内の画素の画素値に対する補正ゲインと当該所定範囲E外の画素の画素値に対する補正ゲインとを異ならせた複数の補正ゲインからなるテーブル(図11参照)を算出する。
具体的には、第3算出部5dは、所定の画像データの左上、右上、左下、右下の4つの隅部のうちの、第1算出部5bにより算出された所定位置の座標から最も遠い隅部の像高位置を100とし、像高位置0から25までの間の補正ゲインが像高位置25から100までの間の補正ゲインに対して3倍となるような識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルを算出する。つまり、第1算出部5bにより算出された所定位置を中心(基準)として像高位置が25までを所定範囲E内とし、像高位置25から100までを所定範囲E外とする。そして、所定範囲E外の画素の画素値の補正ゲインを基準の1倍とし、所定範囲E内の画素の画素値の補正ゲインを基準の3倍とする。
なお、算出された識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルは、補正情報記憶部6aに転送されて記憶される。
即ち、補正処理部6bは、第3算出部5dにより算出された識別表示補正処理用の補正ゲインテーブル及び第1算出部5bにより算出された所定位置の座標を補正情報記憶部6aから読み出して取得する。また、補正処理部6bは、所定の値(例えば、基準である距離補正係数:1.0)に設定されている上下左右の距離補正係数を補正情報記憶部6aから読み出して取得する。そして、補正処理部6bは、例えば、ライブビュー画像P2の各画素について、その画素の所定位置からの距離と上下左右の距離補正係数と識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルによって所定の補正ゲインを算出して、当該補正ゲインを各画素の画素値に乗算する識別表示補正処理を行う。
これにより、例えば、画素値として輝度値Yを適用した場合、補正処理部6bは、第1算出部5bにより算出された所定位置を中心(基準)とする像高位置が25までの所定範囲E内の画素の輝度値Yを3倍に増幅し、当該所定範囲E外の画素の輝度値Yを増幅させないことで、略円形状の所定範囲E内の画像を当該所定範囲E外の画像に対してより明るくする。なお、図12(a)及び後述する図12(b)に示すライブビュー画像P2にあっては、暗い部分にドットを付して模式的に明暗を表している。
例えば、所定範囲Eを縦長の楕円形状とする場合、補正処理部6bは、左右方向の距離補正係数を基準に対してより大きな値に設定することにより、略楕円形状の所定範囲E内の画像を当該所定範囲E外の画像に対してより明るくすることができる(図12(b)参照)。
また、識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルのうち、所定範囲E内の画像に対応する補正ゲインと当該所定範囲E外の画像に対応する補正ゲインとの境界部分は、例えば、補正ゲインがなだらかに変化するような補正ゲインテーブルとしても良い。これにより、例えば、所定範囲E内の画像と当該所定範囲E外の画像の明るさの変化にグラデーションをつけて当該所定範囲E外の画像を所定範囲Eから離れるほど段階的に暗くすることができる。
同様に、所定範囲E内の画像に対応する各補正ゲインに所定の変化をつけても良く、これにより、例えば、所定範囲E内の画像の明るさの変化にグラデーションをつけて当該所定範囲E内の画像を所定位置から離れるほど段階的に暗くしたり明るくすることができる。
図10は、識別表示補正処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
なお、以下に説明する識別表示補正処理にあっては、識別表示される所定範囲Eの形状を略円形状として(図12(a)参照)、上下左右の距離補正係数が基準(距離補正係数:1.0)に設定されて補正情報記憶部6aに記憶されているものとする。
続けて、第1算出部5bは、画像取得部5aにより取得された画像データにて所定位置を指定する指示が入力されたか否かを判定する(ステップS22)。ここで、所定位置を指定する指示が入力されていないと判定されると(ステップS22;NO)、補正処理部6bは、上記実施形態1と同様に、例えば、ライブビュー画像P2の画像データに対して、撮像レンズ部1の絞り値や光学ズーム倍率に応じて所定の補正ゲインを乗算するシェーディング補正処理を行う(ステップS23)。その後、中央制御部11は、処理をステップS22に移行して、第1算出部5bは、画像取得部5aにより取得された画像データにて所定位置を指定する指示が入力されたか否かを判定する(ステップS22)。
一方、ステップS26にて、所定範囲Eの形状を変更する指示が入力されていないと判定されると(ステップS26;NO)、中央制御部11は、ステップS27の処理をスキップする。
具体的には、補正処理部6bは、識別表示補正処理用の補正ゲインテーブル、所定位置の画素の座標、上下左右の距離補正係数を補正情報記憶部6aから読み出して取得する。そして、補正処理部6bは、例えば、ライブビュー画像P2の画像データの各画素について、その画素の所定位置からの距離と上下左右の距離補正係数と識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルによって所定の補正ゲインを算出して、当該補正ゲインを各画素の画素値に乗算する識別表示補正処理を行う。
そして、例えば、画素値として輝度値Yを適用した場合、表示制御部7は、所定位置を中心とする像高位置が25までの所定範囲E内の画素の輝度値Yが所定範囲E外の画素に対して3倍に増幅された補正済み画像P2(図12(a)参照)を表示部8に表示させる(ステップS29)。
ここで、撮像画像の画像データのサイズを変更する指示が入力されたと判定されると(ステップS30;YES)、中央制御部11は、処理をステップS24に移行して、それ以降の各処理(ステップS24〜S29)を実行する。即ち、ステップS24にて、第1算出部5bは、撮像画像の画像データのサイズの変更に伴って変更される所定位置の画素の座標を算出する。その後、ステップS25にて、第3算出部5dは、例えば、ライブビュー画像P2の画像データにおける、変更された所定位置を中心とする所定範囲E内の画素の画素値に対する補正ゲインと当該所定範囲E外の画素の画素値に対する補正ゲインとを異ならせた複数の補正ゲインからなる識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルを算出する。
ステップS24以降の各処理は、ステップS30にて、撮像画像の画像データのサイズを変更する指示が入力されていないと判定されるまで(ステップS30;NO)、順次実行される。
ここで、光学ズーム倍率や絞り値を変更する指示が入力されたと判定されると(ステップS31;YES)、中央制御部11は、処理をステップS24に移行して、それ以降の各処理(ステップS24〜S30)を実行する。即ち、ステップS24にて、第1算出部5bは、光学ズーム倍率や絞り値の変更に伴って変更される所定位置の画素の座標を算出する。その後、ステップS25にて、第3算出部5dは、例えば、ライブビュー画像P2の画像データにおける、変更された所定位置を中心とする所定範囲E内の画素の画素値に対する補正ゲインと当該所定範囲E外の画素の画素値に対する補正ゲインとを異ならせた複数の補正ゲインからなる識別表示補正処理用の補正ゲインテーブルを算出する。
ステップS24以降の各処理は、ステップS31にて、光学ズーム倍率や絞り値を変更する指示が入力されていないと判定されるまで(ステップS31;NO)、順次実行される。
ここで、識別表示補正処理を終了する指示が入力されていないと判定されると(ステップS31;NO)、中央制御部11は、処理をステップS26に移行して、それ以降の各処理(ステップS26〜S31)を実行する。ステップS26以降の各処理は、ステップS32にて、識別表示補正処理を終了する指示が入力されたと判定されるまで(ステップS32;YES)、順次実行される。
また、当該識別表示をリアルタイムで処理することができ、所定の被写体を追従する自動合焦処理(AF)におけるOSDなどの所定枠や所定のアイコンなどに変えて、当該所定の被写体をより効果的に識別表示させることもできる。特に、補正ゲインテーブルの補正ゲインや距離補正係数を適宜任意に変更することにより、所定範囲Eの形状を変更することができ、より効果的な識別表示を行うことができる。
また、上記実施形態2にあっては、実施形態1に係るシェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルTの算出に係る構成、即ち、補正情報算出部5の第1算出部5b及び第2算出部5cを必ずしも備える必要はなく、適宜任意に変更可能である。
例えば、第1算出部5bによる等高線分布Dにおける基準位置(中心C)の算出方法として上記実施形態に例示した方法は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。同様に、第2算出部5cによるシェーディング補正用の補正ゲイン代表テーブルTの算出方法として上記実施形態に例示した方法は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
即ち、シェーディング補正用の所定の被写体画像P1の撮像や当該所定の被写体画像P1の画像データの生成は、当該撮像装置100、200とは異なる撮像装置(図示略)にて行い、この撮像装置から転送された画像データのみを記録して、上記の補正情報算出処理を実行する構成でも良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、取得処理ルーチン、第1算出処理ルーチン、第2算出処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、取得処理ルーチンにより中央制御部11のCPUを、撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得手段として機能させるようにしても良い。また、第1算出処理ルーチンにより中央制御部11のCPUを、取得手段により取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における基準位置を算出する第1算出手段として機能させるようにしても良い。また、第2算出処理ルーチンにより中央制御部11のCPUを、所定の画像における前記第1算出手段により算出された基準位置から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出手段として機能させるようにしても良い。
1 撮像レンズ部
2 電子撮像部
5 補正情報算出部
5a 画像取得部
5b 第1算出部
5c 第2算出部
c3 仮補正ゲイン算出部
c4 仮補正ゲイン特定部
5d 第3算出部
6 画像処理部
6b 補正処理部
11 中央制御部
Claims (8)
- 撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得手段と、
この取得手段により取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における中心をシェーディング中心として算出する第1算出手段と、
前記所定の画像における前記第1算出手段により算出されたシェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出手段と、
を備え、
前記第2算出手段は、
前記シェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記シェーディング中心と前記各隅部とを結ぶ各線分に沿う複数の画素の画素値のシェーディング補正用の仮補正情報をそれぞれ算出する仮補正情報算出手段と、
前記仮補正情報算出手段により算出された各線分に対応する前記仮補正情報のうち、前記シェーディング中心から最も近い隅部までの距離に対応する補正値が最小となる一の仮補正情報を特定する仮補正情報特定手段とを更に有し、
前記仮補正情報特定手段により特定された前記一の仮補正情報に基づいて、前記シェーディング補正用の補正情報を算出する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1算出手段は、更に、
前記取得手段により取得された所定の画像の一方向に並んだ複数の画素の画素値に基づいて、前記分布における当該一方向の重心を算出するとともに、前記所定の画像の前記一方向と略直交する他方向に並んだ複数の画素の画素値に基づいて、前記分布における当該他方向の重心を算出し、算出された前記一方向の重心及び前記他方向の重心に基づいて、前記分布における中心を前記シェーディング中心として算出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第1算出手段は、更に、
前記取得手段により取得された略矩形状の画像の中心を通り、当該画像の短辺及び長辺と交わる方向に延在する二つの線分に沿う複数の画素の画素値に基づいて、前記分布における前記矩形画像の短辺と略平行な前記他方向の重心を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記第2算出手段は、更に、
前記シェーディング中心からの各距離にて、前記仮補正情報特定手段により特定された前記一の仮補正情報の各補正値が、前記仮補正情報算出手段により算出された当該一の仮補正情報以外の各仮補正情報の各補正値を上回らないように当該一の仮補正情報を修正して、前記シェーディング補正用の補正情報を算出することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理装置。 - 前記第2算出手段により算出されたシェーディング補正用の補正情報に基づいて、前記撮像素子から出力される画像情報に対してシェーディング補正を行う補正手段を更に備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像処理装置。
- 前記撮像素子から出力される画像情報における、所定位置を基準とする所定範囲内の画素の画素値に対する補正値と当該所定範囲外の画素の画素値に対する補正値とを異ならせるように識別表示用の補正情報を算出する第3算出手段を更に備え、
前記補正手段は、更に、
前記第3算出手段により算出された識別表示用の補正情報に基づいて、前記撮像素子から出力される画像情報に対して、前記所定範囲内の画像を当該所定範囲外の画像に対して識別表示可能となるような処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置を用いた画像処理方法であって、
撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得処理と、
この取得処理にて取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における中心をシェーディング中心として算出する第1算出処理と、
前記所定の画像における前記第1算出処理にて算出されたシェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出処理と、
を行い、
前記第2算出処理は、
前記シェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記シェーディング中心と前記各隅部とを結ぶ各線分に沿う複数の画素の画素値のシェーディング補正用の仮補正情報をそれぞれ算出する仮補正情報算出処理と、
前記仮補正情報算出処理により算出された各線分に対応する前記仮補正情報のうち、前記シェーディング中心から最も近い隅部までの距離に対応する補正値が最小となる一の仮補正情報を特定する仮補正情報特定処理とを更に行い、
前記仮補正情報特定処理により特定された前記一の仮補正情報に基づいて、前記シェーディング補正用の補正情報を算出する
ことを特徴とする画像処理方法。 - 画像処理装置のコンピュータを、
撮像レンズに入射される光量が略等しい条件下で撮像素子により撮像された所定の画像を取得する取得手段、
この取得手段により取得された所定の画像の画素値に基づいて、当該画素値の強さの分布における中心をシェーディング中心として算出する第1算出手段、
前記所定の画像における前記第1算出手段により算出されたシェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記撮像素子から出力される画像情報における複数の画素の画素値に対するシェーディング補正用の補正情報を算出する第2算出手段、
として機能させ、
前記第2算出手段は、
前記シェーディング中心から当該所定の画像の各隅部までの各距離を基準として、前記シェーディング中心と前記各隅部とを結ぶ各線分に沿う複数の画素の画素値のシェーディング補正用の仮補正情報をそれぞれ算出する仮補正情報算出手段、
前記仮補正情報算出手段により算出された各線分に対応する前記仮補正情報のうち、前記シェーディング中心から最も近い隅部までの距離に対応する補正値が最小となる一の仮補正情報を特定する仮補正情報特定手段として更に機能し、
前記仮補正情報特定手段により特定された前記一の仮補正情報に基づいて、前記シェーディング補正用の補正情報を算出する
ことを特徴とするプログラム。
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