JP2010166304A - 撮影装置および撮影装置の制御方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】流し撮り撮影により取得された画像の高画質化を図る。
【解決手段】撮影手段における撮像領域中に主撮像領域を設定し、撮像領域中の主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように撮影手段を制御し、撮像手段により各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成する。
【選択図】図6
【解決手段】撮影手段における撮像領域中に主撮像領域を設定し、撮像領域中の主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように撮影手段を制御し、撮像手段により各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成する。
【選択図】図6
Description
本発明は、とくに流し撮りに適した撮影装置および撮影装置の制御方法並びに撮影装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
自動車等の動きのある被写体を撮影してスピード感ある画像を得る場合に、シャッタ速度を通常よりも遅く設定した状態で、撮影者が被写体の動きにあわせてカメラを移動することにより被写体が静止し、背景が流れた画像を得ることができる流し撮りのテクニックが用いられる。このような流し撮りは、スピード感のある画像を得ることができるものの、被写体の動きにあわせてカメラを移動させる必要があるため、熟練者でないと動いている被写体がぶれてしまう可能性が高い。
このため、流し撮りの時に、通常の流し撮りを行う場合のシャッタ速度よりも短いシャッタ速度により、複数の画像を連続して撮影して複数の画像を取得し、複数の画像に含まれる動体の位置あわせを行いつつ、複数の画像を合成して合成画像を取得する提案されている(特許文献1〜3参照)。特許文献1〜3の手法によれば、1つ1つの撮影シャッタ速度は短いため、動体のぶれを低減させることができ、その結果、熟練者が流し撮りを行った場合と同様に、動体が静止し、背景が流れている合成画像を取得することができる。
上記特許文献1〜3に記載された手法は、撮影装置における撮像領域の全領域から繰り返し画像を読み出すことにより、複数の画像を取得しているため、フレームレートが遅くなる。このようにフレームレートが遅くなると、取得された各画像における動体の残像が長くなり、その結果、合成画像の画質が低下する。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、流し撮り撮影により取得された画像の高画質化を図ることを目的とする。
本発明による撮像装置は、被写体の画像を取得する所定の撮像領域を有する撮影手段と、撮像領域中に主撮像領域を設定する設定手段と、撮像領域中の主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように撮影手段を制御する撮影制御手段と、撮像手段により各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成する合成手段とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、「撮像領域」とは、撮影手段が2次元的に配列された多数の受光素子を有するものである場合に、この受光素子が配列されている全領域のうち、実際に被写体像の撮像に用いられる領域をいう。
なお、上記装置において、撮影制御手段は、主撮像領域における複数回の露光を時間的に連続させて順次行わせるものであってもよい。
ここで、「連続させて順次行う」というのは、全く間隔を空けずに順次行う場合に限らず、可能な限り連続させてやむを得ず僅かに間隔ができるような場合をも含む。たとえば、撮影手段がCCDタイプの撮像素子を有するものである場合に、前の露光が終了して撮像素子から電荷を読み終わったら直ちに次の露光を開始させることは、ここでいう連続させて順次行うことに該当する。
また、上記装置は、スルー画像を表示する表示手段と、その表示手段に、設定手段により設定された主撮像領域を認識可能に表示させる表示制御手段とをさらに備えたものであってもよい。なお、この表示は、ユーザが主撮像領域を認識できるような対応の表示であれば、どんな表示であってもよい。
また、合成手段を、主撮像領域における複数回の露光に対応して取得された複数の主撮像画像のそれぞれから動体を検出する動体検出部と、複数の主撮像画像のそれぞれにおける動体の位置が略一致するように複数の主撮像画像を合成し、その合成されてなる画像と背景撮像領域における露光に対応して取得された背景画像とを嵌め合わせて合成することにより前記合成画像を生成する合成部とを備えた手段としてもよい。
また、合成手段を、主撮像領域における複数回の露光に対応して取得された複数の主撮像画像のそれぞれから動体を検出する動体検出部と、主撮像複数の画像のうちいずれか1枚の画像と背景撮像領域における露光に対応して取得された背景画像とを嵌め合わせて合成し、複数の主撮像画像のそれぞれにおける動体の位置が略一致するように、その合成されてなる画像に前記1枚の画像以外の他の主撮像画像を合成することにより前記合成画像を生成する合成部とを備えた手段としてもよい。
また、主撮像領域は、予め設定された候補領域の位置、大きさ、および周縁形状の少なくとも1つをユーザの入力に応じて変更することにより設定されるものであってもよい。
本発明による撮影装置の制御方法は、被写体の画像を取得する所定の撮像領域を有する撮影手段を備えた撮影装置の制御方法であって、撮像領域中に主撮像領域を設定し、撮像領域中の主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように撮影手段を制御し、撮像手段により各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成することを特徴とするものである。
なお、本発明による撮影装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
本発明によれば、撮影手段における撮像領域中に主撮像領域が設定され、撮像領域中の主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に主撮像領域に複数回の露光が行われ、その各露光に対応して画像が取得され、その取得された複数の画像により合成画像が生成される。このように本発明によれば、背景撮像領域から1枚の画像が取得される間に主撮像領域のみから複数の画像が取得されるため、撮像領域の全領域から複数の画像を取得する場合と比較して、フレームレートを速くすることができる。このため、主撮像領域から取得された各画像に動体の残像が発生することが少なくなり、その結果、合成画像に含まれる動体を、残像のない高画質なものとすることができる。
また、主撮像領域における複数回の露光を時間的に連続させて順次行うことにより、合成画像上において背景が断続的に存在することがなくなり、その結果、背景の多重化を防止することができる。
また、スルー画像を表示する表示手段に、主撮像領域を認識可能に表示させることにより、操作者は、その表示をたよりに主撮像領域中に所望の被写体が納まるように撮影装置を動かすことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1および図2は本発明の実施形態による撮影装置を適用したデジタルカメラ1の外観を示す図である。図1および図2に示すように、このデジタルカメラ1の上部には、レリーズボタン2、電源ボタン3およびズームレバー4が備えられている。
レリーズボタン2は、2段階の押下により2種類の動作を指示できる構造となっている。例えば、自動露出調整機能(AE:Auto Exposure)、自動焦点調節機能(AF:Auto Focus)を利用した撮影では、デジタルカメラ1は、レリーズボタン2が軽く押下される第1の押下操作(半押しともいう)がなされたときに、露出調整、焦点合わせ等の撮影準備を行う。その状態で、レリーズボタン2が強く押下される第2の押下操作(全押しともいう)がなされると、デジタルカメラ1は露光を開始し、露光に対応して得られた画像データを記録メディアに記録する。
デジタルカメラ1の背面には、液晶等のモニタ5、撮影モード等の設定に利用されるモードダイヤル6、および後各種操作ボタン8が備えられている。なお、本実施形態においては、撮影を行う撮影モード、および記録メディアに記録された画像をモニタ5に再生する再生モード等を設定可能とされている。また、撮影モードとしては通常の撮影を行うための通常撮影モードの他、流し撮りを行うための流し撮りモードが設定可能とされている。
次いで、デジタルカメラ1の内部構成について説明する。図3は本発明の実施形態による撮影装置を適用したデジタルカメラの内部構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように本実施形態による撮影装置を適用したデジタルカメラ1は、撮像系9を有する。
撮像系9は、被写体にピントを合わせるためのフォーカスレンズ10aおよびズーム機能を実現するためのズームレンズ10bからなる撮影レンズ10を有する。各々のレンズは、モータとモータドライバとからなるフォーカスレンズ駆動部11およびズームレンズ駆動部12によって光軸方向に移動可能である。フォーカスレンズ駆動部11は、後述するAF処理部28からの指示に基づいて、ズームレンズ駆動部12はズームレバー4の操作に応じたCPU40からの指示に基づいて、各々のレンズの移動を制御する。
絞り14は、複数の絞り羽根からなる。絞り駆動部15は、ステッピングモータ等小型のモータで、AE処理部29から出力される絞り値データに応じて、絞りの開口サイズが目的に適ったサイズになるように絞り羽根の位置を調整する。
シャッタ16はメカニカルシャッタであり、シャッタ駆動部17によって駆動される。シャッタ駆動部17は、レリーズボタンの押下により発生する信号と、AE処理部29から出力されるシャッタスピードデータとに応じて、シャッタ16の開閉の制御を行う。
シャッタ16の後方には撮像素子18を有している。本実施形態においては、CMOSタイプの撮像素子18を用いるものとする。撮像素子18は、多数の受光素子を2次元的に配列した光電面を有しており、撮影レンズ10等の光学系を通過した被写体光がこの光電面に結像し、光電変換される。光電面の前方には、各画素に光を集光するためのマイクロレンズアレイと、R,G,B各色のフィルタが規則的に配列されたカラーフィルタアレイとが配置されている。撮像素子18は、撮像素子制御部19から供給される読み出し信号に同期して、画素毎に蓄積された電荷を1画素ずつアナログ撮影信号として出力する。なお、各画素において電荷の蓄積を開始してから電荷を読み出すまでの時間、すなわち電子シャッタのシャッタスピードは、撮像素子制御部19から与えられる電子シャッタ駆動信号によって決定される。この露光時間は、後述するAE処理部29により設定される。また、撮像素子18は撮像素子制御部19により、あらかじめ定められた大きさのアナログ撮像信号が得られるようにゲインが調整されている。
撮像素子18から読み出されたアナログ撮影信号は、アナログフロントエンド(AFE)20に入力される。AFE20は、アナログ信号のノイズを除去する相関2重サンプリング回路(CDS)と、アナログ信号のゲインを調節するオートゲインコントローラ(AGC)と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ(ADC)とからなる。このデジタル信号に変換された画像データは、画素毎にR,G,Bの濃度値を持つRAWデータである。
タイミングジェネレータ21は、同期信号を発生させるものであり、このタイミング信号をシャッタ駆動部17、撮像素子制御部19、およびAFE20に供給することにより、レリーズボタンの操作、シャッタ16の開閉、撮像素子18からの電荷の読み出し、およびAFE20の処理の同期をとっている。
また、デジタルカメラ1は撮影時において必要なときに発光されるフラッシュ24を有する。フラッシュ24は、発光制御部23によりその発光が制御される。
また、デジタルカメラ1は、AFE20が出力した画像データをデータバス41を介して他の処理部に転送する画像入力コントローラ25、および画像入力コントローラ25から転送された画像データを一時記憶するフレームメモリ26を備える。
フレームメモリ26は、画像データに対して後述の各種処理を行う際に使用する作業用メモリであり、例えば、一定周期のバスクロック信号に同期してデータ転送を行うSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)が使用される。
表示制御部27は、フレームメモリ26に格納された画像データをスルー画像としてモニタ5に表示させる。また、流し撮りモードが設定されている場合には、スルー画像上に、後述する領域設定部38により設定された主撮像領域Rmをユーザが認識可能に表示させる。たとえば主撮像領域Rmを囲む線をスルー画像上に表示させたり、スルー画像における主撮影領域Rmの部分の輝度を高くするなどして主撮影領域Rmを背景撮像領域と区別して表示させたりする。なお、スルー画像は、撮影モードが選択されている間、タイミングジェネレータ21が発生する同期信号に同期して、所定時間間隔で撮像系9により撮影される。
領域設定部38は、あらかじめ出荷時にデフォルトで設定した設定領域を用いて、あるいはユーザの入力に応じて、撮像系9における撮像領域中に所望の被写体を納めたい主撮像領域Rmを設定する。ここで、所望の被写体は、自動車等の動きのある被写体(動体)を撮影して、その動体は静止し、背景は流れた画像を得る目的で流し撮り撮影を行う場合には、その動体をいう。
たとえば、主撮像領域Rmをユーザに設定させる場合には、流し撮りモードで撮影を開始する前に、図4に示すように、モニタ5のスルー画像上に、予めデフォルトで設定されている主撮像領域候補Rm′の範囲を現す設定枠Fを表示し、操作ボタン8によるユーザの入力に応じてその設定枠Fの位置、大きさ、周縁形状などを変更させることにより主撮像領域Rmを設定し、設定結果を内部メモリ35に記憶する。なお、主撮像領域Rmは、その周縁形状として矩形、楕円形等、種々の形状を採用することができる。
AF処理部28およびAE処理部29は、プレ画像に基づいて撮影条件を決定する。このプレ画像とは、レリーズボタンが半押しされることによって発生する半押し信号を検出したCPU40が撮像素子18にプレ撮影を実行させた結果、フレームメモリ26に格納された画像データにより表される画像である。
AF処理部28は、プレ画像に基づいてフォーカスレンズ10aの合焦位置を検出する。合焦位置の検出方式としては、例えば、所望とする被写体にピントが合った状態では画像のコントラストが高くなるという特徴を利用して合焦位置を検出するTTL方式を用いる。
AE処理部29は、プレ画像に基づいて被写体輝度を測定し、測定した被写体輝度に基づいて絞り値およびシャッタスピードを露出設定値として設定して出力する(AE処理)。具体的にはプレ画像を例えば8×8の64の測光領域に分割し、各領域の明るさおよびあらかじめ定められて後述する内部メモリ35に記憶されたプログラム線図に基づいて、シャッタスピードおよび絞り値を設定する。
ここで、本実施形態によるデジタルカメラ1においては、通常撮影モードに設定されている場合には、1回のレリーズボタンの全押し操作に応じて、撮像領域の全領域に1回の露光が行われ、その全領域から1枚の画像を取得される。一方、流し撮りモードに設定されている場合には、撮像領域中の背景撮像領域Rbには1回の露光が行われるとともに、その1回の露光が行われる間に主撮像領域Rmには複数回の露光が行われ、その各露光に対応する複数の画像が取得される。このように取得された複数の画像は後述するように合成されて合成画像が生成される。このため、流し撮りモードでは、AE処理部29は、プレ画像に基づいて設定したシャッタスピード、すなわち露光時間(T0とする)に基づいて、分割後の1回分の露光時間(Tとする)および露光回数nを算出する。
なお、通常撮影モードによる撮影時においては、AE処理部29が設定したシャッタスピードによりシャッタ16が開放して撮像素子18がシャッタスピードに対応する露光時間T0露光されて1回の電荷の読み出しが行われる。一方、流し撮りモードによる撮影時においては、レリーズボタンの押下後、設定された読み出し回数の電荷の読み出しが行われるまでの間シャッタ16は開放とされ、その間、設定された露光時間Tの間隔により撮像素子18から繰り返し電荷が読み出されて、複数の画像が取得される。具体的には、領域設定部38により設定された主撮像領域Rmのみから読み出し回数n-1の電荷の読み出しが行われ、n回目の電荷の読み出し時には、撮像素子18の全領域から電荷が読み出される。たとえば露出回数nが5である場合には、図6に示すように、背景撮像領域Rbに露光時間5Tの露光E6が行われる間に、主撮影領域Rmには各露光時間Tの露光E1〜露光E5を時間的に連続して順次行い、その各露光E1〜E6の終了後に電荷を読み出して図7に示すような複数の画像G1〜G6を取得する。
AWB処理部30は、撮影時のホワイトバランスを自動調整する(AWB処理)。
画像処理部31は、本画像の画像データに対して、明るさ補正、階調補正、シャープネス補正、および色補正等の画質補正処理、並びにRAWデータを輝度信号であるYデータと、青色色差信号であるCbデータおよび赤色色差信号であるCrデータとからなるYCデータに変換するYC処理を行う。この本画像とは、レリーズボタンが全押しされることによって実行される本撮影により撮像素子18から取り込まれ、AFE20、画像入力コントローラ25経由でフレームメモリ26に格納された画像データにより表される画像である。また、画像処理部31は、後述するマルチフレームモードの撮影により取得された画像に対して、露光時間に応じた明るさ補正処理を行う。
圧縮/伸長処理部32は、画像処理部31によって処理が行われた本画像の画像データに対して、例えば、JPEG等の圧縮形式で圧縮処理を行い、画像ファイルを生成する。この画像ファイルには、Exifフォーマット等に基づいて、撮影日時等の付帯情報が格納されたタグが付加される。
メディア制御部33は、不図示のメディアスロットルに着脱自在にセットされた記録メディア34にアクセスして、画像ファイルの書き込みと読み込みの制御を行う。
内部メモリ35は、デジタルカメラ1において設定される各種定数、ルックアップテーブル、およびCPU40が実行するプログラム等を記憶する。
また、デジタルカメラ1は、動体検出部36および合成部37を備える。
動体検出部36は、画像に含まれる動体を検出する。具体的には、流し撮りモードによる撮影により主撮影領域Rmにおける複数の露光に対応して取得された複数の主撮像画像のそれぞれの間において、動きが小さい画素を求め、その画素からなる領域を動体として検出する。例えば、主撮影領域Rmにおける複数の露光により、図9に示すように5つの主撮像画像G1〜G5が取得された場合、動きが小さい被写体は自動車となる。このため、動体検出部36は自動車を動体として検出する。
合成部37は、流し撮りモードの撮影により取得された複数の画像G1〜G6を合成して、合成画像Sを生成する。合成画像Sの生成方法の具体例を以下に示す。
(1)位置合わせ合成後に嵌め合わせ合成を行う手法
主撮影領域Rmにおける複数の露光に対応して取得された複数の主撮像画像G1〜G5を、動体の位置が同じ位置になるように重ね合わせることにより合成(=位置合わせ合成)し、その位置合わせ合成されてなる画像と、背景撮像領域Rbにおける露光に対応して取得された背景画像G6とを嵌め合わせて合成(=嵌め合わせ合成)することにより合成画像Sを生成する。なお、この位置合わせ合成は複数の主撮像画像G1〜G5について、動体の位置合わせを行った後に、複数の主撮像画像G1〜G5間の対応する画素値を加算することにより行ってもよく、画素値の平均値を算出することにより行ってもよい。ここで、位置合わせは、複数の画像から1つの基準画像を選択し、基準画像に含まれる動体の位置に他の画像における動体の位置が一致するように、他の画像を回転、拡大縮小等、変形することにより行えばよい。
主撮影領域Rmにおける複数の露光に対応して取得された複数の主撮像画像G1〜G5を、動体の位置が同じ位置になるように重ね合わせることにより合成(=位置合わせ合成)し、その位置合わせ合成されてなる画像と、背景撮像領域Rbにおける露光に対応して取得された背景画像G6とを嵌め合わせて合成(=嵌め合わせ合成)することにより合成画像Sを生成する。なお、この位置合わせ合成は複数の主撮像画像G1〜G5について、動体の位置合わせを行った後に、複数の主撮像画像G1〜G5間の対応する画素値を加算することにより行ってもよく、画素値の平均値を算出することにより行ってもよい。ここで、位置合わせは、複数の画像から1つの基準画像を選択し、基準画像に含まれる動体の位置に他の画像における動体の位置が一致するように、他の画像を回転、拡大縮小等、変形することにより行えばよい。
(2)嵌め合わせ合成後に位置合わせ合成を行う手法
図8に示すように、複数の主撮像画像G1〜G5のうちいずれか1枚の画像、たとえば主撮像画像G5と背景撮像領域における露光に対応して取得された背景画像G6とを嵌め合わせて合成(=嵌め合わせ合成)し、複数の主撮像画像G1〜G5のそれぞれにおける動体の位置が略一致するように、その嵌め合わせ合成されてなる画像に他の主撮像画像G1〜G4を合成(=位置合わせ合成)することにより合成画像Sを生成する。
図8に示すように、複数の主撮像画像G1〜G5のうちいずれか1枚の画像、たとえば主撮像画像G5と背景撮像領域における露光に対応して取得された背景画像G6とを嵌め合わせて合成(=嵌め合わせ合成)し、複数の主撮像画像G1〜G5のそれぞれにおける動体の位置が略一致するように、その嵌め合わせ合成されてなる画像に他の主撮像画像G1〜G4を合成(=位置合わせ合成)することにより合成画像Sを生成する。
これにより、複数の画像G1〜G6から生成された合成画像Sは、図9に示すように自動車が静止し、背景の木が流れたものとなる。ここで、図9においては背景の木の画像が流されている状態を横方向の線により表すものとする。
CPU40は、レリーズボタン2、操作ボタン8およびAE処理部29等の各種処理部からの信号に応じてデジタルカメラ1の本体各部を制御する。たとえば、流し撮りモードによる撮影時に、領域設定部38により設定され、内部メモリ35に記憶された主撮像領域Rmを参照して、背景撮像領域Rbに1回の露光が行われる間に主撮像領域Rmに複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように撮像系9を制御したりする。
データバス41は、各種処理部、フレームメモリ26およびCPU40等に接続されており、画像データおよび各種指示等のやり取りを行う。
次いで、図5のフローチャートを参照して、本実施形態において行われる処理について説明する。なお、本発明は流し撮りモードにおける撮影の処理に特徴を有するため、以下に説明する実施形態においては、流し撮りモードが設定されている場合の処理について説明する。
まず、流し撮りモードに設定後、領域設定部38が主撮影領域Rmを設定する(ステップST1)。次いで、CPU40はレリーズボタン2が半押しされたか否かの監視を開始し、レリーズボタン2が半押しされると、撮像系9がプレ撮影を行い、AE処理部29がプレ撮影により取得されたプレ画像を用いてAE処理を行う。これにより、流し撮りモードの主撮像領域における1回の露光時間Tおよび電荷読み出し回数n(この実施例ではn=5とする)が設定される。次いで、CPU40はレリーズボタン2が全押しされたか否かの監視を開始し(ステップST2)、ステップST2が肯定されると本撮影を開始し、カウントiを初期値に設定する(i=1、ステップST3)。次いで、CPU40は撮像領域の全領域(主撮影領域Rmおよび背景撮像領域Rb)に露光が開始し(ステップST4)、主撮影領域Rmにおける露光開始時から単位露光時間Tの経過後にカウントiが5に達したか否かを判断し(ステップST5)、ステップST5が否定されると、主撮影領域Rmにおける露光を終了してその主撮影領域Rmから画像信号を読み出すとともに(ステップST6)、次の露光を開始する(ステップST7)。そして、iに1を加算し(ステップST8)、ステップST5に戻る。一方、ステップST5が否定されると、撮像領域の全領域(主撮影領域Rmおよび背景撮像領域Rb)における露光を終了してその各領域から画像信号を読み出し(ステップST9)、ステップST2に戻る。ステップST2においてレリーズボタン2の全押しが解除されたと判断された場合には、処理を終了し、レリーズボタン2が全押しされていると判断された場合には、引き続きステップST3以降の処理を行う。これにより、この流し撮りモードによる撮影によれば、n+1の整数倍の数の画像が取得されることとなる。
次いで、動体検出部36が、i=1〜4のときにステップST6において読み出した複数の主撮影画像G1〜G4および、i=5のときにステップST9において読み出した主撮影画像G5のそれぞれから動体を検出し、合成部37が、上記流し撮りモードの撮影により取得された全ての画像を合成して、合成画像Sを生成する。
このように、上記実施の形態によれば、撮像系9における撮像領域中に主撮像領域Rmが設定され、撮像領域中の主撮像領域Rm以外の領域である背景撮像領域Rbに1回の露光E6が行われる間に主撮像領域Rmに複数回の露光E1〜E5が行われ、その各露光E1〜E6に対応して画像G1〜G6が取得され、その取得された複数の画像G1〜G6により合成画像Sが生成される。このため、背景撮像領域Rbから1枚の画像G6が取得される間に主撮像領域Rmのみから複数の画像G1〜G5が取得されるため、撮像領域の全領域から複数の画像を取得する場合と比較して、フレームレートを速くすることができる。このため、主撮像領域Rmから取得された各画像G1〜G5に動体の残像が発生することが少なくなり、その結果、合成画像Sに含まれる動体を、残像のない高画質なものとすることができる。
なお、上記実施の形態では、背景撮像領域Rbにおける露光時間が主撮像領域Rmにおける露光時間の整数倍である場合を例示して説明しているが、背景撮像領域に1回の露光を開始して終了するまでの間に、主撮像領域に複数回の露光が行われるようにすればよく、必ずしもそれらの領域における露光開始時刻同士または終了時刻同士が互いに一致する必要はない。
また、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1について説明したが、コンピュータを、上記のAE処理部29、動体検出部36および合成部37に対応する手段として機能させ、上記処理を行わせるプログラムも本発明の実施形態の1つである。また、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体も本発明の実施形態の1つである。
1 デジタルカメラ
5 モニタ
9 撮像系
27 表示制御部
36 動体検出部
37 合成部
38 領域設定部
40 CPU
5 モニタ
9 撮像系
27 表示制御部
36 動体検出部
37 合成部
38 領域設定部
40 CPU
Claims (8)
- 被写体の画像を取得する所定の撮像領域を有する撮影手段と、
前記撮像領域中に主撮像領域を設定する設定手段と、
前記撮像領域中の前記主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に前記主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように前記撮影手段を制御する撮影制御手段と、
前記撮像手段により前記各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成する合成手段と
を備えたことを特徴とする撮影装置。 - 前記撮影制御手段が、前記主撮像領域における複数回の露光を時間的に連続させて順次行わせるものであることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
- スルー画像を表示する表示手段と、
該表示手段に、前記設定手段により設定された前記主撮像領域を認識可能に表示させる表示制御手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2記載の撮影装置。 - 前記合成手段が、前記主撮像領域における複数回の露光に対応して取得された複数の主撮像画像のそれぞれから動体を検出する動体検出部と、
前記複数の主撮像画像のそれぞれにおける前記動体の位置が略一致するように前記複数の主撮像画像を合成し、該合成されてなる画像と前記背景撮像領域における露光に対応して取得された背景画像とを嵌め合わせて合成することにより前記合成画像を生成する合成部と
を備えたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の撮影装置。 - 前記合成手段が、前記主撮像領域における複数回の露光に対応して取得された複数の主撮像画像のそれぞれから動体を検出する動体検出部と、
前記主撮像複数の画像のうちいずれか1枚の画像と前記背景撮像領域における露光に対応して取得された背景画像とを嵌め合わせて合成し、前記複数の主撮像画像のそれぞれにおける前記動体の位置が略一致するように、前記合成されてなる画像に前記1枚の画像以外の他の主撮像画像を合成することにより前記合成画像を生成する合成部と
を備えたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の撮影装置。 - 前記主撮像領域が、予め設定された候補領域の位置、大きさ、および周縁形状の少なくとも1つをユーザの入力に応じて変更することにより設定されるものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の撮影装置。
- 被写体の画像を取得する所定の撮像領域を有する撮影手段を備えた撮影装置の制御方法であって、
前記撮像領域中に主撮像領域を設定し、
前記撮像領域中の前記主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に前記主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように前記撮影手段を制御し、
前記撮像手段により前記各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成することを特徴とする撮影装置の制御方法。 - 被写体の画像を取得する所定の撮像領域を有する撮影手段を備えた撮影装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記撮像領域中に主撮像領域を設定する手順と、
前記撮像領域中の前記主撮像領域以外の領域である背景撮像領域に1回の露光が行われる間に前記主撮像領域に複数回の露光が行われ、各露光に対応して画像が取得されるように前記撮影手段を制御する手順と、
前記撮像手段により前記各露光に対応して取得された複数の画像を合成して合成画像を生成する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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