JP3052644U - マットレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】通気性が良く使用者の体重が掛かる位置で硬く
しかも軽量なマットレスを提供すること 【解決手段】通気性のある第１発泡合成樹脂層１に、こ
の第１発泡合成樹脂層よりも硬く表面に凹溝６を形成し
た通気性のある第２発泡合成樹脂層２を接合重層し、更
にこの第２発泡合成樹脂層に該第１発泡合成樹脂層より
も硬い第３発泡合成樹脂層３を接合重層した３層構成の
マットレス５に於いて、該第２発泡合成樹脂層と第３発
泡合成樹脂層の間で且つマットレス使用者の胴部及び腰
部と対応する位置に、パーム繊維を波形にプレス成形し
た波板７を介在させた。波板に形成した波形の山がマッ
トレスの幅方向に延び、その山部７ａの厚さを谷部７ｂ
の厚さよりも厚く形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、発泡合成樹脂を重層して構成したマットレスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、３層の発泡合成樹脂を接合重層したマットレスは公知であり、その最上 層の第１層を表面に山状の凸部を多数形成した通気性の発泡合成樹脂層で構成し 、第２層を第１層よりも硬く表面に凹溝を形成した通気性のある発泡合成樹脂層 で構成し、第３層を第１層よりも硬い発泡合成樹脂層で構成したものが知られて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

マットレスは柔らかすぎると寝心地が悪くなるので適度に硬いことが好ましく 、そのため上記第２層及び第３層を硬めの発泡合成樹脂で構成しているが、全面 的に硬めとなっているためにその寝心地はさして良くない。使用者の重量が大き く加わるマットレスの胴部や腰部の位置が頭部や足部の位置よりも硬くすれば寝 心地が良好になるが、硬い発泡合成樹脂は通気性が悪く、湿気がこもるので寝心 地は向上しない。

【０００４】 本考案は、通気性が良く使用者の体重が掛かる位置で硬くしかも軽量なマット レスを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、通気性のある第１発泡合成樹脂層に、この第１発泡合成樹脂層よ りも硬く表面に凹溝を形成した通気性のある第２発泡合成樹脂層を接合重層し、 更にこの第２発泡合成樹脂層に該第１発泡合成樹脂層よりも硬い第３発泡合成樹 脂層を接合重層した３層構成のマットレスに於いて、該第２発泡合成樹脂層と第 ３発泡合成樹脂層の間で且つマットレス使用者の胴部及び腰部と対応する位置に 、パーム繊維を波形にプレス成形した波板を介在させたことにより、上記の目的 を達成するようにした。該波板に形成した波形の山はマットレスの幅方向に延び 、その山部の厚さを谷部の厚さよりも厚く形成することが好ましい。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図面に基づき説明すると、図１に於いて符号１は、表面 に山状の凸部１ａを多数形成した通気性のある第１発泡合成樹脂層、符号２は該 第１発泡合成樹脂層１の裏面に接合重層した第２発泡合成樹脂層、符号３は該第 ２発泡合成樹脂層２の裏面に接合重層した第３発泡合成樹脂層を示し、これら３ 層の重層体を３分割して布４で覆い、マットレス５が構成される。該第１発泡合 成樹脂１は比較的柔らかく通気性のあるポリウレタンフォーム等の連続発泡樹脂 で形成される。また、第２発泡合成樹脂層２には、その表面にマットレスの幅方 向に延びる凹溝６が形成され、該第１発泡合成樹脂層１よりも硬く通気性のある ウレタン樹脂などの連続発泡樹脂を使用し、図示のものではボイメル加工したポ リウレタンフォームを使用した。第３発泡合成樹脂層３には、該第１発泡合成樹 脂層１よりも硬い例えばウレタン樹脂が使用され、必要な場合にこの層にも通気 性が付与される。各層１、２、３は加熱或いは接着剤にて接合重層され、その接 合部に介在する該凹溝６が第１発泡合成樹脂１から第２発泡合成樹脂層２への通 気を維持する。

【０００７】 以上の構成は従来のものと特に変わりがないが、本考案のものでは、該第２発 泡合成樹脂層２と第３発泡合成樹脂層３の間で且つマットレス使用者の胴部及び 腰部と対応する位置にパーム繊維を波形にプレス成形した波板７を介在させ、通 気性及び硬さを確保するようにした。該パーム繊維は椰子の実の解繊繊維からな り、これをマット状に積層し適量のバインダの接着剤を含浸させて繊維同士が空 間を存して結合した板状としたのち波形成形面を有するホットプレスにより１０ ０〜２００℃程度でプレスすることにより図３に示した波板７を得た。この波板 ７は、繊維間に連続した空間を有するので通気性が良好で、繊維自体が強靭であ るため荷重に対する変形も小さく、軽量で、図示の例ではそのホットプレスに際 し、波形成型面を調整して山部７ａが厚く、谷部７ｂの薄い断面形状に形成し、 使用者の体重を丈夫な山部７ａで支え、薄い谷部７ｂで該波板７に弾性を持たせ て使用感を向上させた。

【０００８】 図示のマットレスを使用する場合、使用者の胴部及び腰部はマットレス層内の 硬いパーム繊維の波板７に各層を介して支えられ、該波板７は連続した空間があ るので通気性も良いから、寝心地も向上し、軽量で取扱いに支障がなく、パーム 繊維は安価であるからあまり製造価格が上昇しない。

【０００９】

【考案の効果】

以上のように本考案によるときは、第１発泡合成樹脂層に接合重層したこれよ りも硬く表面に凹溝を形成した通気性のある第２発泡合成樹脂層と、第２発泡合 成樹脂層に該第１発泡合成樹脂層よりも硬い第３発泡合成樹脂層との間で且つマ ットレス使用者の胴部及び腰部と対応する位置に、パーム繊維を波形にプレス成 形した波板を介在させたので、使用者の体重の多くを硬い該波板で支えることが でき、通気性もよく寝心地を向上させることができ、軽量で取扱いも容易で安価 に製作できる効果があり、請求項２の構成とすることにより、前記効果に加えて 弾力性と耐力性のよいマットレスが得られる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を示す平面図

【図２】図１の截断側面図

【図３】図２の波板の要部の拡大斜視図

【符号の説明】

１ 第１発泡合成樹脂層、２ 第２発泡合成樹脂層、３
第３発泡合成樹脂層、５ マットレス、６ 凹溝、７
波板、７ａ 山部、７ｂ 谷部、

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】通気性のある第１発泡合成樹脂層に、この
   第１発泡合成樹脂層よりも硬く表面に凹溝を形成した通
   気性のある第２発泡合成樹脂層を接合重層し、更にこの
   第２発泡合成樹脂層に該第１発泡合成樹脂層よりも硬い
   第３発泡合成樹脂層を接合重層した３層構成のマットレ
   スに於いて、該第２発泡合成樹脂層と第３発泡合成樹脂
   層の間で且つマットレス使用者の胴部及び腰部と対応す
   る位置に、パーム繊維を波形にプレス成形した波板を介
   在させたことを特徴とするマットレス。
2. 【請求項２】上記波板に形成した波形の山がマットレス
   の幅方向に延び、その山部の厚さを谷部の厚さよりも厚
   く形成したことを特徴とする請求項１に記載のマットレ
   ス。