JP3052166U - 介護用座位便器とその補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 病人や老人が、ベッドや布団の上で、楽な座
位姿勢で排尿・排便することができ、介護者の後処理の
手間を軽減出来る介護用座位便器を提供する。 【解決手段】 前部２が低く、後部３が高い傾斜フレー
ムを有する介護用座位便器１の後部側壁に開口部４を設
け、便受けトレー５を開口部４から挿抜き自在に組み込
まれた構成とする。こうすることによって、臀部の下に
差し込みやすくなり、座位姿勢で排泄できるため、羞恥
感を抱くことなく、開口部４を設けたことによって排泄
後の臀部の掃拭を可能にし、便受けトレー５を挿抜き自
在にしたことによって、介護者の後処理もしやすくし
た。併せて、被覆用カーテンを取り付けた肘掛け部を有
する補助具を使用する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ベッドや布団の上で、座位のとれる病人や老人に使用される介護用 座位便器、およびその補助具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

病人や老人に使用される従来の介護用便器は、寝たままでの差し込み式便器が 主なものであり、その次の段階としては、ベッドや布団から離れてのポータブル トイレの使用を余儀なくされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来での寝たままでの差し込み式便器では、介護者に対して羞恥感があったり 、腹圧がかからないため、尿意や便意を催しても、なかなか排泄できないことが ある。また、体力のない病人や老人のポータプルトイレへの移動は、介護者の労 力も被介護者の消耗するエネルギーも大変なものである。

【０００４】 本考案は、上記の様な差し込み式便器とポータブルトイレの中間の段階として 、ベッドや布団の上で、座位姿勢で排尿・排便がスムーズにでき、介護者の後処 理の手間を軽減し、羞恥感も取り除いてあげることができる介護用座位便器を提 供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の様な課題を解決するために、本考案は、前部が低く、後部が高い傾斜フ レームを有する介護用座位便器の後部側壁に開口部を設け、便受けトレーを開口 部から挿抜き自在に組み込まれた構成とすることを特徴とし、一定の高さの肘掛 け部を有し、側面及び前面にカーテンを取り付けた補助具を併せて使用する。

【０００６】

【考案実施の形態】 図１において、介護用座位便器フレーム１は、例えばＡＢＳ樹脂等の様な硬質 のプラスチック材で形成される便器本体で、前部２は、臀部の下に差し込みやす い様に傾斜をもってやや薄めに形成し、後部３は、ある程度の高さを維持して排 泄物の接触やはねかえりを防ぐようにする。また、前部から後部にかけての傾斜 は、人体臀部の曲線に対応できるようなカーブをもった形状とする。

【０００７】 便受けトレー５は、介護用座位便器フレーム１の後方に設けた開口部４を通じ て、引き出し自在に挿込まれる形状とし、例えばポリプロピレンやスチロール樹 脂等の、軽量で硬質のプラスチック材で形成され、介護用座位便器フレーム１本 体の中に組み込まれる。

【０００８】 肘掛け部を有する補助具６は、例えばステンレス等のパイプで形成され、腕を のせられる一定の高さにしてあり、側面及び前面に被覆するためのカーテン７を 取り付ける。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は、以上の説明からも明らかな様に、ポータブルトイレに移動しなくて も、ベッドや布団の上で座った姿勢がとれるので、腹圧もかかり、便座に傾斜を つけたことによって、足を前に伸ばした姿勢で楽に排泄することが出来、しかも 介護者へ羞恥感を抱くこともない。

【００１０】 排泄後は、挿込み用の便受けトレーを、後部壁面に設けた開口部から引き出し 可能にすることによって、介護者の後処理を軽減することが出来る。

【００１１】 便受けトレーを引き出した後の開口部から、手を差し込むことが出来るので、 臀部の掃拭も可能になる。

【００１２】 加えて、座った姿勢で排泄している被介護者の前に、被覆用カーテンを取り付 けた肘掛け部を有する補助具を配置し、あわせて使用することによって、腕をの せてもたれた姿勢で楽に排泄でき、しかも、前部が隠れるので、より効果を高め ることが出来る。

【００１３】 椅子の上に置いて使用しても、ポータブルトイレの代用となるし、外出の時に も、携帯用トイレとして使用可能である。

【００１４】 又、便受けトレーに、市販のポリ袋を被せて介護用座位便器フレームにセット し、排泄後、便受けトレーを引き出してポリ袋をひっくり返すと、手を汚さずに 中に入った排泄物を回収して処理することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】介護用座位便器の斜視図である。

【図２】便受けトレーを介護用座位便器から引き出した
斜視図である。

【図３】図１の介護用座位便器の矢印から見たＡ−Ａ’
の断面図である。

【図４】図１の介護用座位便器の矢印から見たＢ−Ｂ’
の断面図である。

【図５】介護用座位便器の補助具を使用している状態を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 介護用座位便器フレーム ２ 介護用座位便器フレームの前部 ３ 介護用座位便器フレームの後部 ４ 開口部 ５ 便受けトレー ６ 肘掛け部を有する補助具 ７ 被覆用カーテン

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部が低く、後部が高い傾斜フレーム
   を有する介護用座位便器。
2. 【請求項２】 後部側壁に開口部を設け、便受けトレ
   ーを開口部から挿抜き自在にした請求項１記載の介護用
   座位便器。
3. 【請求項３】 一定の高さの肘掛け部を有し、側面及
   び前部にカーテンを取り付けた請求項１記載の介護用座
   位便器補助具。